(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6386730
(24)【登録日】2018年8月17日
(45)【発行日】2018年9月5日
(54)【発明の名称】アルミ導電体の表面処理方法及び表面処理装置、並びに、アルミ導電体
(51)【国際特許分類】
B23K 1/20 20060101AFI20180827BHJP
B23K 1/00 20060101ALI20180827BHJP
B23K 1/19 20060101ALI20180827BHJP
B23K 1/08 20060101ALI20180827BHJP
C23C 2/08 20060101ALI20180827BHJP
C23C 2/38 20060101ALI20180827BHJP
B23K 101/38 20060101ALN20180827BHJP
【FI】
B23K1/20 F
B23K1/00 330D
B23K1/19 A
B23K1/08 B
C23C2/08
C23C2/38
B23K101:38
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-4711(P2014-4711)
(22)【出願日】2014年1月15日
(65)【公開番号】特開2015-131330(P2015-131330A)
(43)【公開日】2015年7月23日
【審査請求日】2016年12月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100060690
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 秀雄
(74)【代理人】
【識別番号】100070002
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100173978
【弁理士】
【氏名又は名称】朴 志恩
(72)【発明者】
【氏名】釘宮 康行
【審査官】
岩見 勤
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭50−078726(JP,U)
【文献】
特開2013−049070(JP,A)
【文献】
実開平03−067403(JP,U)
【文献】
特開昭52−117852(JP,A)
【文献】
特開2011−091168(JP,A)
【文献】
特開2001−113377(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 1/20
B23K 1/00
B23K 1/19
B23K 1/08
C23C 2/08
C23C 2/38
B23K 101/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電線として用いられる長尺状のアルミ導電体の表面にハンダメッキ層を形成するアルミ導電体の表面処理方法であって、
ハンダ槽内に設置された一対の超音波振動板に前記アルミ導電体の両端部のみが対向配置されるように、前記アルミ導電体全体を前記ハンダ槽に漬し、
前記超音波振動板を振動させて、前記アルミ導電体の両端部のみの酸化被膜を除去した状態で前記ハンダメッキ層を形成すると共に、前記アルミ導電体の中間部の酸化被膜を残した状態で前記ハンダメッキ層を形成する
ことを特徴とするアルミ導電体の表面処理方法。
【請求項2】
電線として用いられる長尺状のアルミ導電体の表面にハンダメッキ層を形成するアルミ導電体の表面処理装置であって、
ハンダ槽と、
前記ハンダ槽内に設置され、前記アルミ導電体の両端部が対向配置される一対の超音波振動板と、
前記ハンダ槽内の前記一対の超音波振動板間に設置され、前記アルミ導電体を支持する
第1支持部と、
を備えたことを特徴とするアルミ導電体の表面処理装置。
【請求項3】
前記アルミ導電体の両端部を着脱自在に支持して前記アルミ導電体を前記ハンダ槽内外に出し入れする導電部材から構成された第2支持部と、
前記第2支持部を介して前記アルミ導電体に電流を流すことによって、前記アルミ導電体両端部における酸化被膜の除去の良否を判定する判定手段と、
を備えたことを特徴とする請求項2に記載のアルミ導電体の表面処理装置。
【請求項4】
電線として用いられる長尺状のアルミ導電体であって、
長手方向の両端部においては、酸化被膜を除去した状態で表面にハンダメッキ層が形成され、前記両端部を除いた中央部の全ての表面においては、酸化被膜を残した状態で表面にハンダメッキ層が形成されていることを特徴とするアルミ導電体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルミ導電体の表面処理方法及び表面処理装置、並びに、アルミ導電体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車内に配索されるワイヤハーネスの軽量化を図るために、従来の銅電線に代えて軽量のアルミ電線を採用することが考えられている。このアルミ電線100としては、
図7に示すように、アルミ撚線部100Aと、アルミ撚線部100Aを被覆する絶縁被覆部100Bと、から構成されている。
【0003】
しかしながら、アルミニウムは、その表面に強固な酸化被膜が存在するため、端子接続において圧着など現行の銅電線と同様の接続方法を採用するとアルミ電線と端子間の接触抵抗が経時的に増加する恐れがあった。そこで、アルミ電線と端子間の接触抵抗を増大させないために、端子と接続する部分のアルミニウム表面の酸化被膜を除去する必要がある。
【0004】
そこで、特許文献1〜3に示すような超音波ハンダ技術を用いて、アルミニウムから構成されるアルミ撚線部100Aの両端部に、酸化被膜を除去した状態でハンダメッキ層を形成することが考えられている。なお、アルミ撚線部100Aの中間部は、保護を強化するために、酸化被膜は残しておきたい。
【0005】
このため、下記に示すような手順で、アルミ電線100を構成するアルミ撚線部100Aの端部にハンダメッキ層を形成していた。まず、アルミ電線100の両端部の絶縁被覆部100Bを除去して、アルミ撚線部100Aの両端部を露出させる。その後、露出したアルミ撚線部100Aの両端部のうち一方を超音波振動板200が設置されたハンダ槽300に漬ける。
【0006】
この超音波振動板200を用いて超音波振動を与えると、ハンダ槽300に漬けられたアルミ撚線部100Aの酸化被膜が除去された状態で、ハンダメッキ層が形成される。露出したアルミ撚線部100Aの両端部のうち他方についても同様に、ハンダ槽300に漬けて、ハンダメッキ層を形成する。これにより、露出したアルミ撚線部100Aの両端部は、酸化被膜が除去された状態でハンダメッキ層が形成され、絶縁被覆部100Bに覆われたアルミ撚線部100Aの中間部は酸化被膜を残しておくことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平9−143671号公報
【特許文献2】特開昭58−97479号公報
【特許文献3】特開昭61−115658号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述したアルミ電線の表面処理方法では、アルミ撚線部の両端部を順番にハンダ槽に漬けて、ハンダメッキ層を形成する必要があり、作業時間がかかる、という問題があった。また、アルミ撚線部に代えて棒状のアルミ材から構成されるアルミ電線を使用した場合、アルミ材は曲げられないため、アルミ材の両端部を別々にハンダ槽に漬ける作業が困難で、自動化に適さない、という問題もあった。
【0009】
そこで、本発明は、作業時間の短縮を図るアルミ導電体の表面処理方法及び表面処理装置、並びに、アルミ導電体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するための請求項1記載の発明は、電線として用いられる長尺状のアルミ導電体の表面にハンダメッキ層を形成するアルミ導電体の表面処理方法であって、ハンダ槽内に設置された一対の超音波振動板に前記アルミ導電体の両端部のみが対向配置されるように、前記アルミ導電体全体を前記ハンダ槽に漬し、前記超音波振動板を振動させて、前記アルミ導電体の両端部のみの酸化被膜を除去した状態で前記ハンダメッキ層を形成すると共に、前記アルミ導電体の中間部の酸化被膜を残した状態で前記ハンダメッキ層を形成することを特徴とするアルミ導電体の表面処理方法に存する。
【0011】
請求項2記載の発明は、電線として用いられる長尺状のアルミ導電体の表面にハンダメッキ層を形成するアルミ導電体の表面処理装置であって、ハンダ槽と、前記ハンダ槽内に設置され、前記アルミ導電体の両端部が対向配置される一対の超音波振動板と、前記ハンダ槽内の前記一対の超音波振動板間に設置され、前記アルミ導電体を支持する第1支持部と、を備えたことを特徴とするアルミ導電体の表面処理装置に存する。
【0012】
請求項3記載の発明は、前記アルミ導電体の両端部を着脱自在に支持して前記アルミ導電体を前記ハンダ槽内外に出し入れする導電部材から構成された第2支持部と、前記第2支持部を介して前記アルミ導電体に電流を流すことによって、前記アルミ導電体両端部における酸化被膜の除去の良否を判定する判定手段と、を備えたことを特徴とする請求項2に記載のアルミ導電体の表面処理装置に存する。
【0013】
請求項4記載の発明は、電線として用いられる長尺状のアルミ導電体であって、長手方向の両端部においては、酸化被膜を除去した状態で表面にハンダメッキ層が形成され、
前記両端部を除いた中央部の
全ての表面においては、酸化被膜を残した状態で表面にハンダメッキ層が形成されていることを特徴とするアルミ導電体に存する。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように請求項1、2及び4記載の発明によれば、アルミ導電体全体をハンダ槽に漬けるだけで両端部の酸化被膜を除去することができるので、作業時間を短縮することができる。また、音波振動板をアルミ導電体の両端部のみに対向配置することにより、超音波振動板を部分的に設ける為、コストダウンを図ることができる。しかも、アルミ導電体の中間部の酸化被膜を残した状態でハンダメッキ層を形成する為、中間部における機械的な外力からの保護を強化することができる。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、判定手段が、第2支持部を介してアルミ導電体に電流を流すことによって、アルミ導電体両端部における酸化被膜の除去の良否を判定するので、第2支持部を用いてアルミ導電体をハンダ槽から出すときに良否判定を行うことができ、より一層、作業時間の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明のアルミ導電体の表面処理装置の一実施形態を示す図である。
【
図2】
図1に示す保持台の詳細を示す斜視図である。
【
図3】(A)は、
図1に示す吊り下げ部の詳細を示す斜視図であり、(B)は吊り下げ部の変形例である。
【
図4】(A)は表面処理を行う前のアルミ導電体の縦断面図であり、(B)は表面処理を行った後のアルミ導電体の縦断面図である。
【
図5】本発明のアルミ導電体の表面処理方法を説明するための図である。
【
図6】他の実施形態における本発明のアルミ導電体の表面処理装置を示す図である。
【
図7】従来のアルミ導電体の表面処理方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明のアルミ導電体の表面処理装置について
図1〜
図4を参照して説明する。本発明で表面処理が行われるアルミ導電体は、電源を供給するために自動車内に配索される電線として用いられ、その両端部に端子金具が圧着(接続)される。
図2などに示すように、アルミ導電体1は、アルミニウムから構成され、断面円形の長尺な棒状に形成されている。
【0018】
表面処理が施される前のアルミ導電体1は、
図4(A)に示すように、表面全体に酸化被膜2が形成されている。
図1に示すアルミ導電体の表面処理装置(以下単に表面処理装置)3は、
図4(B)に示すように、アルミ導電体1の表面に、端子金具が圧接される両端部においては酸化被膜2を除去し、中間部においては酸化被膜2を残した状態でハンダメッキ層5を形成する装置である。
【0019】
上記表面処理装置3は、
図1などに示すように、ハンダ槽31と、ハンダ槽31内に設置され、アルミ導電体1の両端部が対向配置される一対の超音波振動板32と、ハンダ槽31の一対の超音波振動板32間に設置され、アルミ導電体1の中間部を支持する保持台33(=第1支持部)と、アルミ導電体1の両端部を着脱自在に支持してアルミ導電体1をハンダ槽31内外に出し入れする吊り下げ部34(=第2支持部)と、を備えている。
【0020】
ハンダ槽31は、ハンダ溶液35がためられ、そのハンダ溶液35内にアルミ導電体1全体を漬すことができるような大きさに設けられている。一対の超音波振動板32は、板状に設けられ、その厚さ方向が上下方向に沿って配置されると共に、アルミ導電体1の長手方向に間隔を開けて並べて配置されている。この一対の超音波振動板32には、図示しない超音波振動子が固定されていて、超音波振動子が振動すると超音波振動板32が振動する。
【0021】
保持台33は、アルミ導電体1の長手方向に沿って長尺の略直方体に設けられ、その上面に断面半円状の溝33Aが設けられる。この溝33Aは、アルミ導電体1の長手方向に沿って設けられ、この溝33Aにアルミ導電体1が嵌め込まれて支持される。保持台33の長手方向の長さは、アルミ導電体1の長手方向の長さよりも短く設けられている。これにより、アルミ導電体1の中間部をこの保持台33によって保持させると、
図1に示すように、アルミ導電体1の両端部が保持台33から突出してそれぞれ超音波振動板32上に対向配置される。
図1に示す例では、アルミ導電体1の両端部と超音波振動板32とが離間して対向配置されているが、アルミ導電体1の両端部と超音波振動板32とは接していてもよい。
【0022】
吊り下げ部34は、
図4(A)に示すように、アルミ導電体1の長手方向に一対並べて配置され、その先端に開閉自在(着脱自在)なクリップ部34Aが設けられている。このクリップ部34Aを閉じることにより、アルミ導電体1の両端部を掴んで支持し、クリップ部34Aを開くことにより、アルミ導電体1は外すことができる。
【0023】
なお、吊り下げ部34としては、
図4(A)に示すクリップ部34Aに限ったものではなく、
図4(B)に示すように、その先端にフック部34Bが設けられたものであってもよい。
【0024】
次に、上述した表面処理装置3を用いたアルミ導電体1の表面処理方法について
図5を参照して説明する。まず、
図5(A)に示すように、表面処理を行う前のアルミ導電体1の両端部を吊り下げ部34により支持し、吊り下げ部34をハンダ槽31の上方に移動させる。その後、吊り下げ部34を下側に移動させて、
図5(B)に示すように、アルミ導電体1の中間部を保持台33に支持させる。これにより、アルミ導電体1全体がハンダ槽31に漬かると共に、アルミ導電体1の両端部が超音波振動板32に対向する。
【0025】
その後、
図5(C)に示すように、吊り下げ部34からアルミ導電体1を外して、吊り下げ部34を上側に移動させて、ハンダ槽31から出す。次に、図示しない超音波振動を振動させて、超音波振動板32を振動させる。これにより、アルミ導電体1の中間部の酸化被膜2を残したまま超音波振動板32に対向する両端部のみの酸化被膜2を除去することができる。
【0026】
その後、吊り下げ部34をハンダ槽31に漬けて、再びアルミ導電体1の両端部を支持させる。次に、
図5(E)に示すように、吊り下げ部34を上側に移動させて、アルミ導電体1をハンダ槽31から出す。引き上げられたアルミ導電体1の表面には、
図4(B)に示すように、両端部のみの酸化被膜2を除去した状態でハンダメッキ層5が形成されると共に、中間部の酸化被膜2を残した状態でハンダメッキ層5を形成されている。これにより、アルミ導電体1の中間部においては、酸化被膜2及びハンダメッキ層5の2層でコーティングされる。
【0027】
上述した吊り下げ部34は各々、導電部材から構成されており、
図5(E)に示すように、判定部6(=判定手段)に接続されている。判定部6は、吊り下げ部34を介してアルミ導電体1に電流を流すことによって、アルミ導電体1両端部における酸化被膜2の除去の良否を判定する。詳しく説明すると、判定部6は、例えば、吊り下げ部34を介してアルミ導電体1に電流を流す電流源を有し、一対の吊り下げ部34間に生じる電圧からアルミ導電体1の抵抗値を求める。判定部6は、この抵抗値が小さいと酸化被膜2がきれいに除去された良品と判定し、抵抗値が大きいと酸化被膜2がきれいに除去されていない良品でないと判定する。その後、良品と判定されたアルミ導電体1は、両端部を除いた部分に絶縁被覆層を設けて完成する。
【0028】
上述した実施形態によれば、ハンダ槽31内に設置された一対の超音波振動板32にアルミ導電体1の両端部のみが対向配置されるように、アルミ導電体1全体をハンダ槽31に漬し、超音波振動板32を振動させて、アルミ導電体1の両端部のみの酸化被膜2を除去した状態でハンダメッキ層5を形成すると共に、アルミ導電体1の中間部の酸化被膜2を残した状態でハンダメッキ層5を形成する。これにより、アルミ導電体1全体をハンダ槽31に漬けるだけで両端部の酸化被膜2を除去することができるので、作業時間を短縮することができる。また、超音波振動板32をアルミ導電体1の両端部のみに対向配置することにより、超音波振動板32を部分的に設ける為、コストダウンを図ることができる。しかも、アルミ導電体1の中間部の酸化被膜2を残した状態でハンダメッキ層5を形成する為、中間部における機械的な外力からの保護を強化することができる。
【0029】
また、上述した実施形態によれば、判定部6が、吊り下げ部34を介してアルミ導電体1に電流を流すことによって、ハンダメッキ層5の良否を判定する。これにより、吊り下げ部34を用いてアルミ導電体1をハンダ槽31から出すときに良否判定を行うことができ、より一層、作業時間の短縮を図ることができる。
【0030】
また、上述した実施形態によれば、アルミ導電体1として棒状のものを用いていた。これにより、撚線のように変形することがなく、自動化がしやすい。
【0031】
なお、上述した実施形態によれば、アルミ導電体1としては、断面円形の棒状のものを用いていたが、これに限ったものではない。アルミ導電体1としては、長尺状であればよく、帯状に形成されていてもよい。
【0032】
また、上述した実施形態によれば、判定部6は、電流源を用いてアルミ導電体1に電流を流していたが、これに限ったものではない。電圧源を用いてアルミ導電体1に電流を流すようにしてもよい。
【0033】
また、上述した実施形態によれば、1つの保持台33によってアルミ導電体1を支持していたが、これに限ったものではない。例えば、
図6に示すように、アルミ導電体1の長手方向に離間する複数の保持台33(
図6に示す例では2つ)によって、アルミ導電体1を支持するようにしてもよい。また、この場合、上記実施形態と同様に、一対の吊り下げ部34間に複数の保持台33を設けてもよいし、
図6に示すように、一対の吊り下げ部34の外側に一対の保持台33を設けてもよい。
【0034】
また、上述した実施形態によれば、吊り下げ部34は、アルミ導電体1のうち保持台33から突出する部分を支持していたがこれに限ったものでない。吊り下げ部34としては、アルミ導電体1の保持台33の内側部分を支持するようにしてもよい。
【0035】
また、上述した実施形態によれば、アルミ導電体1の端部に端子金具を圧着していたが、これに限ったものではない。基板などに直接、接続されるアルミ導電体1にも本実施形態を適用することができる。
【0036】
また、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0037】
1 アルミ導電体
2 酸化被膜
3 表面処理装置
5 ハンダメッキ層
6 判定部(判定手段)
31 ハンダ槽
32 超音波振動板
33 保持台(第1支持部)
34 吊り下げ部(第2支持部)