(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0022】
(実施の形態1)
まず、本発明の第1の実施の形態を説明する。
【0023】
図1(a)は、本発明の実施の形態1の情報端末の構成を示す図である。
【0024】
情報端末10は、タッチパネル部11、データ通信部13、時刻を取得するためのタイマー15と、コンピュータ40を備える。
【0025】
図1(b)は、タッチパネル部11を横から見た断面図である。タッチパネル部11は、画像を表示するディスプレイ118と、ユーザからの操作を受け付ける操作入力部119を備える。
【0026】
操作入力部119は静電容量方式のタッチセンサで実現することができる。静電容量方式は、人体がパネルに触れることによって生じる静電容量の変化を感知することで、ユーザの操作を感知する方法である。
【0027】
なお、操作入力部119は、ユーザからの操作を受け付けることができるものであれば、ほかのものを用いて実現されても構わない。例えば、電磁誘導方式、赤外線方式、表面弾性波方式、抵抗膜方式、マトリックススイッチ方式が挙げられる。
【0028】
また、ディスプレイ118は例えば液晶を用いて実現することができる。
【0029】
なお、ディスプレイ118は、画像や動画を表示できるものであれば、ほかのものを用いて実現されても構わない。例えば、発光ダイオードや、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイや、プラズマディスプレイや、陰極線管ディスプレイがある。
【0030】
情報端末10を具体的に構成するものの例として、スマートフォン、携帯電話、タブレット型端末、パーソナルコンピュータ、テレビ、リモートコントロール端末などが挙げられる。
【0031】
なお、情報端末10を具体的に構成するものは、コンピュータ40を備え、ディスプレイ118と操作入力部119を備えるものであれば何でもよい。
【0032】
また、情報端末10に備えられたタッチパネル部11は、ディスプレイ118と操作入力部119を一体的に包含していたが、ディスプレイ118と操作入力部119が分離されていてもかまわない。
【0033】
図2は、情報端末10の基本指操作を示す図である。
【0034】
図2において、情報端末10のタッチパネル部11の指操作について説明する。
【0035】
指操作として、指で触れるタッチ操作、指で画面をはじくフリック操作、指で画面をトンとたたくタップ操作、指でタッチした後に指をずらして動かすドラッグ操作、1本指で画面をなぞるスライド操作、2本指を大きく広げて触った状態(タッチ状態)から指の間隔を狭めていくピンチイン操作、2本指を狭めて触った状態(タッチ状態)から指の間隔を広げていくピンチアウト操作がある。
【0036】
図3は情報端末10の制御ブロックを示す図である。情報端末10には、入出力機能としてタッチパネル部11と、外部ネットワークと通信をおこなうデータ通信部13と、時刻を取得するタイマー15とを有するとともに、コンピュータ40を備える。
【0037】
タッチパネル部11は、ディスプレイ118と操作入力部119を備える。
【0038】
コンピュータ40は、制御部50と記憶部70を備える。
【0039】
制御部50は、具体的にはプログラムによって動作するCPU(中央演算ユニット)によって実現される。
【0040】
記憶部70は、相対予約情報72、絶対予約情報74を記憶する。
【0041】
また、記憶部70は、情報を記憶できる媒体により構成される。具体的にはRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)を用いて構成される。
【0042】
なお、記憶部70は、情報を記憶できる媒体であれば、ほかのものを用いてもよい。例えば、SDカード(登録商標)や、SSD(Solid State Device)といった半導体記憶素子や、ハードディスク、フレキシブルディスクなどが挙げられる。
【0043】
また、相対予約情報72、絶対予約情報74は、情報端末の外部に存在する別の記憶部に記憶されていてもよい。その場合情報端末は、外部の記憶部に記憶されている相対予約情報72、絶対予約情報74を、ネットワークを介して取得する。
【0044】
図4は、空調システム1の全体構成を示す図である。
【0045】
空調システム1は、空調機2と、ネットワーク4と、ネットワーク4を介して空調機2を遠隔操作する情報端末10とで構成される。
【0046】
室内を空調する空調機2は、室内に設置される室内機3と、室外に設置される室外機6と、室内機3と室外機6とを繋ぐ接続配管8とで構成される。
【0047】
室外機6は、不図示の圧縮機、室外送風機、室外熱交換器などを備える。室外機6の圧縮機と室外熱交換器は、接続配管8に備えられた冷媒配管により、後述する室内機と接続され、冷媒を循環させることで熱ポンプとして機能する。
【0048】
ネットワーク4は、空調機2と情報端末10との間で情報のやり取りを中継する。ネットワーク4は具体的には、Ethernet(登録商標)や、WiFi(登録商標)などを用いて実現することができる。
【0049】
なお、ネットワーク4は、空調機2と情報端末10の間における情報のやり取りを中継できるものであれば、そのほかのものを用いて実現されても構わない。例えば、Bluetooth(登録商標)、ZIGBEE(登録商標)等の特定省電力無線、電力線通信、赤外線通信、可視光通信、超音波通信などがある。
【0050】
図5は、情報端末10の制御部50の処理フローを示す図である。
【0051】
まず、制御部50は、ディスプレイ118へメニュー画面を表示する(ステップS210)。
【0052】
ステップS210で表示されるメニュー画面の例を、
図1(a)を参照しながら説明する。
【0053】
メニュー画面には、メニュー項目として事前設定のボタン121、制御開始のボタン122、終了ボタン123を表示される。
【0054】
次に、ステップS220において、制御部50は、ユーザの指によるタップ操作を認識すると、タップされたボタン等の描画部品に応じて制御部50の以後の処理を分岐させる。
【0055】
もし、事前設定ボタンがタップされた場合は、制御部50は、ステップS230へ進む。
【0056】
もし、制御開始のボタンがタップされた場合は、制御部50は、ステップS250へ進む。
【0057】
もし、終了ボタンがタップされた場合は、制御部50は、処理を終了する。
【0058】
次に、ステップS230で、制御部50は、ディスプレイ118に、設定画面を表示させる。
【0059】
図7は、制御部50によって、ディスプレイ118に表示された設定画面の一例を示す図である。
【0060】
設定画面300は、グラフ領域310、温度を示す縦軸305、相対時刻を示す横軸306、決定ボタン320を備える。グラフ領域310は、複数の相対時刻に対応したスライドバー301を備える。スライドバー301の位置は、当該相対時刻における空調システムの設定温度を示す。
【0061】
図8は、相対予約情報72を生成するために、設定画面300において、相対時刻における設定温度をユーザが操作する様子を、時系列順に示す図である。
【0062】
1時間後における温度を変更するために、ユーザは第1のスライドバー301−1をタッチし、そのまま指を上下方向へスライドさせることで設定温度を変更する。
【0063】
このとき、制御部50は、ユーザが設定温度を変更した場合、変更された温度に従ってグラフ領域310を再度描画する。
【0064】
ユーザが指を上方向へスライドさせた場合は1度刻みで温度が上昇する。逆に、ユーザが指を下方向へスライドさせた場合は温度が1度刻みで下落する。
【0065】
図8(a)(b)の例では、
図8(a)で1時間後の設定温度がユーザによって25度から28度に変更する操作が行われたことを示している。
【0066】
また、
図8(c)(d)は、同様にユーザが相対時刻の設定温度を変更する操作を時系列順に示す図である。この図の例では、ユーザが第2のスライドバー301−2を上方向へスライドすることで、2時間後の設定温度が、25度(
図8(c))から22度(
図8(d))に変更する操作が行われたことを示す。
【0067】
なお、設定画面では、設定温度を設定させる操作部品としてスライドバーを用いたが、設定温度を設定できるものであれば、ほかの操作部品を用いても構わない。
【0068】
次に、ステップS240では、制御部50は、ステップS230でユーザに設定された設定温度と相対時刻を、相対予約情報72へ記憶する。
【0069】
図6は、相対予約情報72のデータ構造を示す図である。相対予約情報72は、データベースのテーブルの形で表現される。テーブルの各レコードは、制御開始時刻を起点とした相対時刻を示すフィールド420と、空調機の設定温度を示すフィールド430とを備える。
【0070】
なお、相対時刻のフィールド420は、
図6では0時間後から8時間後までの1時間おきのものが記載されているが、8時間以上先の相対時刻のレコードがあってもよいし、また、1時間おきでなくてもよい。
【0071】
なお、本稿では、時刻がi番目に早いレコードのことを、i番目のレコードと称する。
【0072】
次に、制御部50は、ステップS210へ戻る。
【0073】
ステップS210で表示されるメニュー画面において、ユーザにより制御開始ボタンがタップされた場合は、制御部50はステップS250へ進む。
【0074】
ステップS250で、制御部50は、絶対予約情報74を生成する。
【0075】
図9は、絶対予約情報74のデータ構造を示す図である。
【0076】
絶対予約情報74は、データベースのテーブルの形で記憶部70へ記憶される。テーブルの各レコードは、設定時刻を示すフィールド520と、設定温度を示すフィールド530とを備える。
【0077】
図10は、制御部50が絶対予約情報74を生成する処理のフローチャートを示す図である。
【0078】
ステップS350で、制御部50は、以後の処理(ステップS360からステップS370)について、相対予約情報72のレコードの個数分だけ、ループによる繰り返し処理を行う。
【0079】
ループのi回目では、ステップS360で、制御部50は、相対予約情報72のi番目のレコードの相対時刻のフィールド420に記憶された相対時刻に、現在時刻を加算した時刻を、絶対予約情報74のi番目のレコードの設定時刻のフィールド520に書き込む。
【0080】
次に、ステップS370で、制御部50は、相対予約情報72のi番目のレコードの設定温度のフィールド430に記憶された値を、絶対予約情報74のi番目のレコードの設定温度のフィールド530へ書き込む。
【0081】
ステップS380で、ループが終了する。
【0082】
次に、ステップS260では、制御部50は、ディスプレイ118へ確認画面を表示することで、絶対予約情報74の内容をユーザへ提示する。
【0083】
図11は、制御部50がディスプレイ118に表示する確認画面を示す図である。
【0084】
確認画面600には、主グラフ領域610と、設定温度を示す縦軸630と、空調機2を制御する時刻を示す横軸640が表示される。
【0085】
また、確認画面600は、第二の時刻表示領域645を備えていてもよい。
【0086】
なお、空調機2を制御する時刻のうち、時間の部分と分の部分を別の領域へ分けて表示してもよい。例えば、時間の部分のみを横軸640上に表示し、分の部分を第二の時刻表示領域645に表示してもよい。
【0087】
主グラフ領域610には、絶対予約情報74が図示されたものが制御部50によって表示される。例えば、主グラフ領域610には、絶対予約情報74が折れ線グラフや棒グラフの形で表示される。制御部50は、絶対予約情報74が備えるレコードの数だけ、設定温度と時刻を主グラフ領域610へプロットする。
【0088】
また、ユーザが制御コマンドの各時刻の設定温度を示す円形の描画要素をタッチした場合、制御部50は、当該タッチされた領域に対応する絶対予約情報74の各レコードの詳細な情報を追加で表示するとなおよい。
【0089】
図12は、ユーザが円形の描画要素をタッチすることで、該当する描画要素に対応する時刻と、設定温度が吹き出しの形をした領域に文字の形で表示される様子を示す。
【0090】
制御部50が、ディスプレイ118へ、時刻と設定温度を文字の形で表示することで、ユーザが空調機の設定情報を詳細に知ることができる。これにより、ユーザはより安心して睡眠することができる。
【0091】
次に、ステップS270からステップS279の間において、制御部50は、絶対予約情報74に記憶されているレコードの個数だけループ処理を行う。
【0092】
ステップS270からステップS279のループの中では、ステップS271において、制御部50は、現在の時刻が、絶対予約情報74のi番目のレコードの設定時刻のフィールド520に格納された設定時刻に達すると、絶対予約情報74のi番目のレコードの設定温度のフィールド530に格納された設定温度になるように空調機2へ制御コマンドを送信する。空調機2は当該制御コマンドに従って、空調システム1を制御する。
【0093】
例として、絶対予約情報74に設定された情報が、
図9に記載された値に設定された場合の、制御部50の行う制御を時系列順に説明する。
【0094】
まず、制御部50は、22時10分に設定温度25度の冷房へ設定する制御コマンドを、空調機2へ送信する。
【0095】
次に、制御部50は、23時10分に設定温度25度の冷房へ設定する制御コマンドを、空調機2へ送信する。
【0096】
以後、制御部50は、0時10分に設定温度26度の冷房、1時10分に設定温度26度の冷房、2時10分に設定温度26度の冷房、3時10分に設定温度27度の冷房、4時10分に設定温度27度の冷房、5時10分に設定温度25度の冷房、6時10分に設定温度23度の冷房という順に空調機2へ制御コマンドを送信する。
【0097】
なお、本発明の実施の形態1では、制御部50と記憶部70を1台の情報端末10に格納された場合を例にとったが、複数台数の空気制御処理装置に分けられていてもかまわない。もしくは、制御部50が複数の処理装置に分散していても構わない。
【0098】
本発明の実施の形態1にかかる制御方法では、ユーザは空調機の設定温度のパターンを、時刻が相対時刻で表記された設定画面を用いて設定し、制御直前に、空調機の制御が行われる時刻を、時刻が絶対時刻で表記された確認画面600を用いて確認する。
【0099】
相対時刻による温度設定が用いられることで、ユーザは空調機の制御開始直前に相対時刻で設定された温度設定を繰り返し利用することで、ユーザが煩雑な温度設定操作をおこなう回数を抑制することができる。
【0100】
また、絶対時刻による確認画面600を用いることで、ユーザは自分の部屋の空調が何時に何度に設定されるか、頭の中で暗算をする必要がない。よって、本発明の実施の形態1にかかる制御方法は、空調機の制御を開始する直前に、ユーザが空調機の制御が行われる時刻とその設定温度をユーザに把握しやすくなり、ユーザが安心して就寝することを促すことができる利点を有する。
【0101】
(実施の形態2)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
【0102】
以下、前記第1の実施の形態と異なる部分についてのみ説明し、重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0103】
図13は、本発明の実施の形態2における、情報端末10の制御部50の処理フローを示す図である。ステップS210からS260までの間は、
図5で示した処理のフローと同様である。
【0104】
ステップS271aで、制御部50は、絶対予約情報74の1番目のレコードに記述された設定温度に従い空調機2を制御する。
【0105】
次に、ステップS280において、制御部50は、空調機2を監視し、空調機2が制御コマンド通りに正常に動作しているかを判定する。判定結果がYESの場合は、ステップS262へ進む。判定結果がNOの場合は、ディスプレイ118にエラー画面を表示し、ステップS210へ戻る。
【0106】
エラー画面には、空調機が正しく動作していないことを示す情報が表示される。例えば、「空調機が正しく制御されませんでした。情報端末と空調機がネットワークに正しく接続されているか、空調機が故障していないか確認してください。」といった文字列が表示される。
【0107】
次にステップS262で、制御部50は、ディスプレイ118へ第二の確認画面を表示する。
【0108】
図14は、第二の確認画面の一例を示す図である。
【0109】
第二の確認画面602には、主グラフ領域610と、設定温度を示す縦軸630と、空調器を制御する時刻を示す横軸640が表示される。
【0110】
主グラフ領域610には、空調制御情報621が折れ線グラフの形で表示される。制御部50は、絶対予約情報74のレコードの個数分だけ、設定温度と時刻をグラフ上にプロットする。
【0111】
次に、ステップS270bからステップS279bの間において、制御部50は、絶対予約情報74のレコードの数からS271aにて処理済みの1番目のレコードを差し引いた、(レコードの数−1)だけループを繰り返す。
【0112】
ループのi回目では、制御部50は、現在の時刻が絶対予約情報74のi番目のレコードに格納された設定時刻のフィールド520に格納された設定時刻に達すると、i番目のレコードの設定温度のフィールド530に格納された設定温度になるように空調機2を制御する(ステップS271b)。
【0113】
本発明の実施の形態2にかかる情報端末10では、制御部50は空調機2が正常に動作していることを判定した後に、ディスプレイへ第二の確認画面602を表示する。これにより、ユーザは、制御が開始された直後に、空調機2が正常に動作していることを認識できるので、安心して空調システム1を使用することができる。
【0114】
また、空調機2が正常に動作していない場合は、ディスプレイ118へ空調機2が正常に動作していない旨を示す画面を表示する。これにより、実際は空調機が正常に動いていないにも関わらず、ユーザが空調機が正常に動作していると誤認識することを防止することができる。
【0115】
(実施の形態3)
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
【0116】
以下、前記第1の実施の形態と異なる部分についてのみ説明し、重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0117】
図15は、本発明の実施の形態3における、情報端末10の制御部50の処理フローを示す図である。
図15に記載された処理のフローのうち、ステップS210からS270までの処理は、
図5で説明した処理のフローと同様である。
【0118】
ステップS270cから、ステップS279cまでの間は、制御部50は絶対予約情報74に書き込まれたレコードの個数だけループを繰り返す。
【0119】
ループのi回目では、まずステップS271cにおいて、制御部50は、現在の時刻が絶対予約情報74のi番目のレコードに格納された設定時刻のフィールド520に格納された設定時刻に達すると、絶対予約情報74のi番目のレコードの設定温度に、空調機2を設定する。
【0120】
次に、制御部50は、空調機2を監視し、空調機2が制御コマンド通り動作しているか監視し、結果を記憶する。
【0121】
ループ終了後は、ステップS290において、制御部50は、制御結果画面を表示する。
【0122】
図16は、制御部50が表示する制御結果画面の一例を示す図である。
【0123】
制御結果画面603には、主グラフ領域610と、設定温度を示す縦軸630と、空調器を制御する時刻を示す横軸640を備える。
【0124】
主グラフ領域610には、空調制御情報621が折れ線グラフの形で表示される。制御部50は、絶対予約情報74のレコードの個数分だけ、設定温度と時刻をグラフ上にプロットする。
【0125】
なお、制御部50による監視の結果により、空調機が制御コマンド通りに正しく動作した場合、ならびに、正しく動作しなかった場合は、その旨を制御結果画面に表示するのが好ましい。
【0126】
例えば、
図16では、午前5時の空調機の制御が失敗した場合に、午前5時の制御結果に、失敗を示す記号652が記されている。
【0127】
本発明の実施の形態3にかかる情報端末10では、制御コマンドが成功した場合は、ユーザが空調システム1の制御に成功したことを認識できるので、ユーザが安心することができる。
【0128】
また、制御コマンドが失敗した場合は、ユーザは空調システム1の制御が失敗したことを認識できるので、本発明の実施の形態3にかかる情報端末10の制御方法は、ユーザが空調システム1のトラブルシューティングや、空調システム1を取り巻く通信環境の改良に早く取り組むことができる利点を有する。
【0129】
(実施の形態4)
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。
【0130】
以下、前記第1の実施の形態と異なる部分についてのみ説明し、重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0131】
図17は、本発明の実施の形態4にかかる、情報端末10の制御部50の動作フローを説明する図である。ステップS362では、絶対予約情報74のi番目のレコードに格納された設定時刻を1時間単位で切り上げる。
【0132】
図18は、制御部50がステップS260で表示した確認画面の一例を示す図である。以下、
図18と
図11の異なる部分について説明し、重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0133】
確認画面604には、
図11で説明した画面に加えて、設定時刻が1時間単位で切り上げられたことを示す表示646が表示される。
【0134】
本発明の実施の形態4にかかる情報端末10の制御方法では、絶対予約情報74の設定時刻を1時間単位というキリの良い時間に丸めている。これにより、ユーザが設定時刻の時の部分だけ覚えればよく、ユーザが設定時刻の分の単位を覚える必要がなくなるので、本発明の実施の形態4にかかる制御方法は、ユーザが設定時刻を記憶しやすくなるという利点を有する。
【0135】
(実施の形態5)
次に、本発明の第5の実施の形態を説明する。
【0136】
以下、前記第1の実施の形態と異なる部分についてのみ説明し、重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0137】
図19は、本発明の実施の形態5にかかる、情報端末10の制御部50の動作フローを説明する図である。以下、
図19と
図5とで異なる部分についてのみ説明し、重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0138】
制御部50は、ステップS220において、制御開始ボタンがユーザによってタップされたことを検知すると、ステップS245へ処理を移す。
【0139】
次に、ステップS245で制御部50は、空調機2の制御終了時刻をユーザへ設定させる。
【0140】
制御部50がユーザに制御終了時刻を設定させる方法の具体的な一例として、
図20に示す制御終了時刻設定画面をディスプレイ118に表示し、ユーザに指で設定させる方法がある。
【0141】
図20は、制御終了時刻設定画面700の一例を示す図である。制御終了時刻設定画面700には、時刻の時の部分を示す描画部品711と、時刻の分の部分を示す描画部品712と、決定ボタン720が表示される。
【0142】
ユーザは、時刻の時の部分を示す描画部品711と、時刻の分の部分を示す描画部品712の上でユーザの指を上下にフリック操作させて、制御終了時刻を設定する。
【0143】
制御部50は、ユーザが決定ボタン720をタップしたことを検知すると、制御終了時刻を記憶部70へ記憶する。例えば、
図20の例では、制御終了時刻に時刻4時30分が記憶される。
【0144】
次に、ステップS251において、制御部50は、絶対予約情報を生成する。
【0145】
図21は、ステップS251の処理の詳細を示すフローチャートを示す図である。
図21において
図10と異なる部分についてのみ説明し、重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0146】
ループのi回目では、ステップS355で、制御部50は、相対予約情報72のi番目のレコードの相対時刻のフィールド420に記憶された相対時刻に現在時刻を加算した時刻が、記憶部70に格納された制御終了時刻よりも以前の時刻であるか判定を行う。ステップS355の判定の結果がYESの場合は、制御部50はステップS360以降の処理を行う。判定の結果がNOの場合は、制御部50は、ステップS350からS380のループから脱出する。
【0147】
実施の形態5では、ステップS355の判定で、判定結果がNOの場合に、制御部50はステップS350からステップS380までのループを脱出するという処理があるため、絶対予約情報74には、設定時刻が制御終了時刻よりも以前のレコードのみが格納される。裏を返せば、実施の形態5にかかる絶対予約情報74には、設定時刻が制御終了時刻より後のレコードが格納されないことに留意されたい。
【0148】
具体的な数値を交えながらステップS251で一例を説明すると、相対予約情報が
図6のように設定されていた場合は、制御部50によって生成される絶対予約情報74は、
図9に示される絶対予約情報74を構成するテーブルから、制御終了時刻よりも後の時刻のレコード(すなわち設定時刻5:10のレコードと、設定時刻が6:10のレコード)が取り除かれたテーブルとなる。
【0149】
次に、ステップS260において、制御部50は確認画面を表示する。
【0150】
図22は、制御部50が表示する確認画面の例である。
図22において
図11と異なる部分にのみ説明し、重複する部分については同一の符号を用いて説明を省略する。
【0151】
図22の確認画面605では、
図11と異なり、制御終了時刻よりも後の時刻の設定温度は表示されない。なぜならば、前記ステップS251の処理において、絶対予約情報74には、設定時刻が制御終了時刻よりも後の時刻のものが格納されていないためである。
例えば、制御終了時刻に4時30分が記憶されていた場合は、確認画面605には4時30分より前の時刻である4時10分以前の設定内容が表示される。確認画面605には4時30分よりも後の時刻の5時10分と6時10分の設定内容は表示されない。
【0152】
なお、確認画面605には、制御終了時刻647が表示されているとなおよい。
【0153】
次に、ステップS270からステップS279のループにおいて、制御部50は、絶対予約情報74に格納された各レコードに従って、空調制御を実施する。
【0154】
ステップS271では、実施の形態5にかかる制御部50は、実施の形態1にかかる制御部50とは異なり、制御終了時刻よりも後の時刻では、空調制御を実施しない。なぜならば、前記ステップS251の処理において、絶対予約情報74には、設定時刻が制御終了時刻よりも後の時刻となるレコードが格納されていないためである。
【0155】
本発明の実施の形態5にかかる制御方法は、ユーザに制御終了時刻を設定させ、制御終了時刻よりも後の時刻では空調機を制御しない。
【0156】
また、制御部がディスプレイ118に表示する確認画面605には、制御終了時刻よりも後の時刻の設定温度は表示されない。
【0157】
そのため、例えば、ユーザの睡眠時間が短い場合は、ユーザの意図に背いて空調機2がユーザの起床後も制御されてしまうことを防ぐことができる上に、確認画面605で制御されない時刻の設定内容を確認するといったユーザにとっての手間を省くことができる。
【0158】
そのため、実施の形態5にかかる制御方法は、空調機の制御開始時刻と空調機の制御終了時刻が変化する場合でも、すなわちユーザの就寝時刻と起床時刻または睡眠時間が変化する場合においても、事前に設定した予約情報設定を少ない手間で使いまわすことができる利点を有する。