(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記操作受付部が所定の操作入力を受け付けてから、前記第2の開閉部が前記走行レーンの閉鎖を完了するまでの期間、前記第1の開閉部の前記制御を有効にする、
請求項2に記載の料金収受システム。
前記制御部は、前記操作受付部が所定の操作入力を受け付けてから所定時間経過するまでの間、前記第1の開閉部の前記制御を無効にし、前記操作受付部が所定の操作入力を受け付けてから所定時間経過した後に、前記第1の開閉部の前記制御を有効にする、
請求項1に記載の料金収受システム。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の
料金収受システムを、図面を参照して説明する。
【0008】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における車両検知システム1の構成例を示す図である。本実施形態における車両検知システム1は、例えば、ETC(Electronic Toll Collection system)と呼ばれる電子料金収受システムである。車両検知システム1は、例えば、有料道路において車両が走行する走行レーンL(道路)の出口付近に設置され、車両に搭載される車載器100と無線通信することによって料金収受処理を行う。車載器100は、例えば、装着されたETCカードに対して、記録されている情報の読み出しと、情報の書き込みとを行い、読書きした情報を車両検知システム1とやりとりすることで、電子料金収受を実現する。
【0009】
本実施形態における車両検知システム1は、車両検知部20と、アンテナ22と、第1開閉部24と、第2開閉部26と、スイッチSWと、管理装置30とを備える。車両検知部20、アンテナ22、第1開閉部24、第2開閉部26、およびスイッチSWは、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等のネットワークに接続するための通信インターフェースを備え、管理装置30と上述したネットワークを介して双方向、或いは一方向に通信する。
【0010】
車両検知部20は、例えば、走行レーンLの両側に、互いに対向して設けられる。車両検知部20は、例えば、光学センサである。車両検知部20は、それらの間を走行する車両を検知する。車両検知部20は、車両を検知すると検知信号を生成し、生成した検知信号を管理装置30に送信する。
【0011】
アンテナ22は、車載器100から発信される電波を受信し、受信した電波に基づく情報を管理装置30に送信する。車載器100は、例えば、車両の種別情報、ETCカードの識別情報(番号)、入口料金所、出口料金所等の料金収受に必要な情報(以下、「車載器情報」と称する)を電波として発信する。管理装置30は、アンテナ22から車載器情報を取得する。
【0012】
また、アンテナ22は、管理装置30から送信される情報に基づく電波を発信する。車載器100は、アンテナ22から発信される電波を受信し、受信した電波の情報に基づいてETCカードに記憶されている情報を書き換える。
【0013】
第1開閉部24は、管理装置30の制御によって回動または上下運動するバーを備える。第1開閉部24は、バーを走行レーンLの走行面に近づくように駆動することによって、走行レーンLにおける車両の通行を制止する。また、第1開閉部24は、走行レーンLからバーを遠ざけるように駆動することによって、車両の通行を許可する。以下、車両の通行制止を、「走行レーンLの閉鎖状態」と称し、車両の通行許可を、「走行レーンLの開放状態」と称する。
【0014】
第2開閉部26は、車両検知システム1の各装置よりも車両の進行方向から見て手前側に設けられる。第2開閉部26は、上述した第1開閉部24と同様に、回動または上下運動するバーを備える。第2開閉部26は、バーを駆動させることにより、走行レーンLを閉鎖状態、或いは開放状態にさせる。
【0015】
スイッチSWは、オン状態またはオフ状態のいずれか一方に操作される。スイッチSWは、「操作受付部」の一例である。スイッチSWは、例えばトグル式のスイッチであり、操作された状態に応じた信号を継続的に出力する。スイッチSWは、例えば、走行レーンLに付設される収受ブースB内部に設けられ、収受ブースB内に在駐する作業者によって操作される。なお、スイッチSWは、収受ブースB内だけでなく、例えば、走行レーンLから見て第2開閉部の支柱の裏側に設けられていてもよい。
【0016】
また、スイッチSWは、ボタン式だけでなく、ダイヤル式やボタン式等であってもよく、オンまたはオフを切り替えることが可能ならどのようなものであってもよい。スイッチSWは、操作される度にパルス状の操作信号を出力するものであってよく、この場合、管理装置30の側で、現在の操作状態がいずれの状態(オンかオフか)を認識してもよい。
【0017】
管理装置30は、車両検知部20から送信される検知信号に基づいて、第1開閉部24を制御する。
図2は、第1の実施形態における管理装置30の機能構成の一例を示す図である。管理装置30は、制御部32と、記憶部40とを備える。制御部32の機能部のうち一部または全部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが、記憶部40に記憶されたプログラムを実行することにより機能するソフトウェア機能部である。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア機能部であってもよい。
【0018】
記憶部40は、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性の記憶媒体(非一時的な記憶媒体)や、RAM(Random Access Memory)やレジスタなどの揮発性の記憶媒体を有する。記憶部40は、例えば、後述する検知信号、車載器情報、操作信号等を含む情報が記憶されるように制御される。
【0019】
制御部32は、取得部34と、料金収受部36と、装置制御部38とを備える。
【0020】
取得部34は、車両検知部20から検知信号を、アンテナ22を介して車載器100から車載器情報を、スイッチSWから操作状態を示す信号を、それぞれ取得する。以下、スイッチSWがオン状態の場合に取得される信号を、「オン信号」と称し、スイッチSWがオフ状態の場合に取得される信号を、「オフ信号」と称する。
【0021】
料金収受部36は、取得部34によって取得された検知信号および車載器情報と、当該有料道路に設定されている料金とに基づいて、料金収受を行う。料金収受部36は、料金収受が成立した場合に、料金収受の結果を示す情報を、アンテナ22を介して車載器100に送信する。また、料金収受部36は、料金収受が成立しない場合に、エラーを示す情報を、アンテナ22を介して車載器100に送信する。また、料金収受部36は、料金収受が成立した場合に、図示しない決済サーバに対して、収受した料金についての情報を送信する。
【0022】
装置制御部38は、料金収受部36における料金収受の結果に基づいて、第1開閉部24のバーの開閉を制御する。装置制御部38は、例えば、料金収受が成立した場合に、第1開閉部24のバーを開放させる制御信号を出力する。この結果、装置制御部38は、走行レーンLを開放状態にさせ、料金収受が成立した車両を通行可能にさせる。
【0023】
また、装置制御部38は、例えば、料金収受が成立しない場合に、第1開閉部24のバーを閉鎖させる制御信号を出力する。この結果、装置制御部38は、走行レーンLを閉鎖状態にさせ、料金収受が成立しない車両を通行不可にさせる。
【0024】
また、装置制御部38は、取得部34によりオン信号が取得された場合、車両検知部20から検知信号が取得された場合であっても、第1開閉部24の開閉制御を実行しないようにする。これによって、装置制御部38は、検知信号に基づく第1開閉部24のバーの開閉制御を無効とする。この結果、作業者が、例えば、車両検知システム1の各装置の保守保全や修理等の作業を実施する際にスイッチSWをオン状態に操作すると、作業の間、管理装置30が誤った検出信号に基づいた処理を行うことがなくなり、管理装置30などのコンピュータの処理負荷を軽減することができる。
【0025】
図3は、第1の実施形態の管理装置30により行われる処理の一例を示すフローチャートである。管理装置30は、例えば、所定周期で本フローチャートの処理を繰り返し行う。
【0026】
まず、取得部34は、オン信号が入力されているか否かに基づいて、スイッチSWがオン状態か否かを判定する(ステップS100)。管理装置30は、スイッチSWがオン状態の場合(ステップS100:Yes)、本フローチャートの処理を終了する。これによって、ステップS102以下の処理による、検知信号に基づく第1開閉部24のバーの開閉制御が無効となる。
【0027】
取得部34は、スイッチSWがオフ状態の場合(ステップS100:No)、検知信号に基づいて車両が検知されたか否かを判定する(ステップS102)。管理装置30は、車両が検知されない場合(ステップS102:No)、本フローチャートの処理を終了する。
【0028】
料金収受部36は、車両が検知される場合(ステップS102:Yes)、取得部34によって取得された検知信号および車載器情報と、当該有料道路に設定されている料金とに基づいて、料金収受を行う(ステップS104)。
【0029】
次に、装置制御部38は、料金収受部36における料金収受の結果に基づいて、料金収受が成立したか否かを判定する(ステップS106)。装置制御部38は、料金収受が成立した場合(ステップS106:Yes)、第1開閉部24のバーを開放させる制御信号を出力することにより走行レーンLを開放状態にさせ、車両を通行可能にさせる(ステップS108)。装置制御部38は、料金収受が成立しない場合(ステップS106:No)、第1開閉部24のバーを閉鎖させる制御信号を出力することにより走行レーンLを閉鎖状態にさせ、車両を通行不可にさせる(ステップS110)。これによって、管理装置30は、本フローチャートの処理を終了する。
【0030】
以上説明した第1の実施形態の車両検知システム1によれば、走行レーンLにおける車両の検知を示す検知信号に基づいて、第1開閉部24の開閉を制御する。また、車両検知システム1は、スイッチSWのオン状態を示すオン信号を取得した場合、車両検知部20から検知信号が取得された場合であっても、第1開閉部24の開閉制御を実行しないようにする。これによって、作業者が、例えば、車両検知システム1の各装置の保守保全や修理等の作業を実施する際にスイッチSWをオン状態に操作することにより、作業の間、管理装置30が誤った検出信号に基づいた処理を行うことがなくなる。この結果、管理装置30の処理負荷を軽減することができる。
【0031】
また、第1の実施形態の車両検知システム1によれば、スイッチSWは、例えば、走行レーンLに付設される収受ブースB内部に設けられるため、不正に車両を通過させたり、いたずらでシステムを停止させたりといった目的で操作されるのを防止することができる。なお、スイッチSWが、走行レーンLから見て第2開閉部の支柱の裏側に設けられる場合であっても、走行レーンLを走行する車両からは見えにくい場所であるため、上記のような操作がなされるのを抑制することができる。
【0032】
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態の車両検知システム1について説明する。第2の実施形態の車両検知システム1では、管理装置30における装置制御部38の機能が第1の実施形態と相違する。従って、係る相違点を中心に説明し、共通する部分についての説明は省略する。
【0033】
第2の実施形態に係る装置制御部38は、スイッチSWがオン状態に操作されたときに第2開閉部26を閉鎖状態にしてから、検知信号に基づく第1開閉部24のバーの開閉制御を無効にする。すなわち、第2の実施形態に係る装置制御部38は、取得部34によって取得されるスイッチSWの操作状態を示す信号に基づいて、第2開閉部26のバーの開閉を制御する。装置制御部38は、例えば、取得部34によってオン信号が取得された場合、第2開閉部26のバーを閉鎖させる制御信号を出力する。この結果、装置制御部38は、第2開閉部26のバーを走行レーンLの走行面に近づくように駆動することにより、第2開閉部26より後側(車両進行方向の奥手側)の走行レーンLに車両が進入することを制止することができる。これによって、作業員が作業を行っている間に車両が進入するといった状況が生じるのを防止することができる。
【0034】
また、第2の実施形態に係る装置制御部38は、例えば、取得部34によってオフ信号が取得された場合、第2開閉部26のバーを開放させる制御信号を出力する。これによって、車両の通行が再開される。
【0035】
以下、図を参照して、第2の実施形態における装置制御部38を含む管理装置30の処理について説明する。
図4は、第2の実施形態における管理装置30により行われる処理の一例を示すフローチャートである。
【0036】
まず、取得部34は、オン信号が入力されているか否かに基づいて、スイッチSWがオン状態か否かを判定する(ステップS200)。装置制御部38は、スイッチSWがオン状態の場合(ステップS200:Yes)、第2開閉部26のバーを閉鎖させる制御信号を出力し、走行レーンLの閉鎖を開始する(ステップS202)。次に、装置制御部38は、第2開閉部26による走行レーンLの閉鎖が完了したか否かを判定する(ステップS204)。管理装置30は、第2開閉部26による走行レーンLの閉鎖が完了した場合(ステップS204:Yes)、本フローチャートの処理を終了する。これによって、ステップS206以下の処理による、検知信号に基づく第1開閉部24のバーの開閉制御が無効となる。
【0037】
管理装置30は、スイッチSWがオフ状態の場合(ステップS200:No)、および第2開閉部26による走行レーンLの閉鎖が完了しない場合(ステップS204:No)に、検知信号に基づいて車両が検知されたか否かを判定する(ステップS206)。管理装置30は、車両が検知されない場合(ステップS206:No)、本フローチャートの処理を終了する。
【0038】
料金収受部36は、車両が検知される場合(ステップS206:Yes)、取得部34によって取得された検知信号および車載器情報と、当該有料道路に設定されている料金とに基づいて、料金収受を行う(ステップS208)。
【0039】
次に、装置制御部38は、料金収受部36における料金収受の結果に基づいて、料金収受が成立したか否かを判定する(ステップS210)。装置制御部38は、料金収受が成立した場合(ステップS210:Yes)、第1開閉部24のバーを開放させる制御信号を出力することにより走行レーンLを開放状態にさせ、車両を通行可能にさせる(ステップS212)。装置制御部38は、料金収受が成立しない場合(ステップS210:No)、第1開閉部24のバーを閉鎖させる制御信号を出力することにより走行レーンLを閉鎖状態にさせ、車両を通行不可にさせる(ステップS214)。これによって、管理装置30は、本フローチャートの処理を終了する。
【0040】
以上説明した第2の実施形態の車両検知システム1によれば、上述した第1の実施形態と同様に、管理装置30の処理負荷を軽減することができる。
【0041】
また、第2の実施形態の車両検知システム1によれば、スイッチSWがオン状態に操作されている期間、第2開閉部26により走行レーンLが閉鎖される。この結果、作業者は安全に作業を行うことができる。
【0042】
また、第2の実施形態の車両検知システム1によれば、第2開閉部26により走行レーンLを閉鎖する過程においても、料金収受の処理を継続することで、料金収受を受ける車両を速やかに進行可能にさせ、作業領域から移動させることができる。この結果、車両が未決済の状態で料金所内で立ち往生するといった状況が生じるのを防止することができる。
【0043】
(第1および第2における実施形態の変形例)
上述した第1および第2の実施形態における管理装置30は、さらに、検知信号に基づく第1開閉部24のバーの開閉制御を無効としてから所定時間経過後に、検知信号に基づく第1開閉部24のバーの開閉制御を有効にするようにしてもよい。
【0044】
図5は、管理装置30により行われる処理の他の例を示すフローチャートである。
図5のフローチャートは、
図3のフローチャートに対して、検知信号に基づく第1開閉部24のバーの開閉制御を無効としてから所定時間経過後に、検知信号に基づく第1開閉部24のバーの開閉制御を有効にする処理を付加したものである。
【0045】
まず、取得部34は、オン信号に基づいてスイッチSWがオン状態か否かを判定する(ステップS300)。装置制御部38は、スイッチSWがオン状態の場合(ステップS300:Yes)、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS302)。所定時間は、例えば10分である。なお、所定時間は、作業者によって任意に変更されてもよい。
【0046】
管理装置30は、所定時間が経過しない場合(ステップS302:No)、本フローチャートの処理を終了する。管理装置30は、スイッチSWがオフ状態の場合(ステップS300:No)、および所定時間が経過した場合(ステップS302:Yes)に、検知信号に基づいて車両が検知されたか否かを判定する(ステップS304)。管理装置30は、車両が検知されない場合(ステップS304:No)、本フローチャートの処理を終了する。
【0047】
料金収受部36は、車両が検知される場合(ステップS304:Yes)、取得部34によって取得された検知信号および車載器情報と、当該有料道路に設定されている料金とに基づいて、料金収受を行う(ステップS306)。
【0048】
次に、装置制御部38は、料金収受部36における料金収受の結果に基づいて、料金収受が成立したか否かを判定する(ステップS308)。装置制御部38は、料金収受が成立した場合(ステップS308:Yes)、第1開閉部24のバーを開放させる制御信号を出力することにより走行レーンLを開放状態にさせ、車両を通行可能にさせる(ステップS310)。装置制御部38は、料金収受が成立しない場合(ステップS308:No)、第1開閉部24のバーを閉鎖させる制御信号を出力することにより走行レーンLを閉鎖状態にさせ、車両を通行不可にさせる(ステップS312)。これによって、管理装置30は、本フローチャートの処理を終了する。
【0049】
これによって、上述した実施形態における車両検知システム1は、作業者によりオン状態にされたスイッチSWを、所定時間後にオフ状態にすることができる。この結果、車両検知システム1は、スイッチSWが作業者によって無意識に誤って操作されて場合や、スイッチSWをオフ状態にし忘れた場合であっても、自動で料金収受の処理のフローに復帰することができる。
【0050】
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態の車両検知システム1について説明する。第3の実施形態の車両検知システム1は、第1または第2の実施形態が備える構成要素に加えて、さらに電光掲示装置50と信号機60とを備える。以下、上述した第1または第2の実施形態と共通する機能等についての説明は省略する。ここでは、上述した実施形態との相違点として、電光掲示装置50および信号機60の制御時における装置制御部38の動作について、図を参照して説明する。
【0051】
図6は、第3の実施形態の車両検知システム1の適用場面の一例を示す図である。
電光掲示装置50は、格子状に配置された光源を用いて、所定の情報を発信する装置である。光源は、例えば、発光ダイオードや電球等である。
【0052】
信号機60は、2色、或いは3色の光によって、進行許可や進行停止などの信号を示す装置である。信号機60は、例えば、赤色によって進行停止を表し、青色によって進行許可を表す。
【0053】
装置制御部38、取得部34によって取得されるスイッチSWの操作状態を示す信号に基づいて、第2開閉部26のバーの開閉を制御するとともに、電光掲示装置50および信号機60に対して、第2開閉部26のバーの開閉の状態と対応した情報を出力する。
【0054】
装置制御部38は、例えば、第2開閉部26のバーを閉鎖させる制御信号を出力する際に、電光掲示装置50に対して、「通行禁止」等の文字を掲示するような制御信号を出力し、信号機60に対して、赤色の光源が発光されるような制御信号を出力する。
【0055】
また、装置制御部38は、例えば、第2開閉部26のバーを開放させる制御信号を出力する際に、電光掲示装置50に対して、「通行許可」等の文字を掲示するような制御信号を出力し、信号機60に対して、青色の光源が発光されるような制御信号を出力する。なお、装置制御部38は、第2開閉部26のバーを開放させる制御信号を出力しない場合、電光掲示装置50に対して、「ETC」や「ETC/一般」等の文字を掲示するような制御信号を出力する。これによって、装置制御部38は、運転者に対し、車載器100の有無に応じた料金収受を行うことを収受前に通知する。
【0056】
以上説明した第3の実施形態の車両検知システム1によれば、第2開閉部26のバーの開閉に連動して、電光掲示装置50および信号機60を制御することにより、運転者に対して走行レーンLの運用状態を通知することができる。この結果、通行不可の走行レーンLに対して車両の誤進入等が防止され、作業者はより安全に作業を行うことができる。
【0057】
以下に、その他の実施例(変形例)について記載する。
上述した各実施形態における車両検知システム1では、作業者がスイッチSWを操作することによって、第1開閉部24の開閉制御を実行しないようにする構成としたが、これに限られない。
【0058】
上述した各実施形態において、第2開閉部26の開閉制御を指示するためのスイッチが、スイッチSWと同様の機能を兼ねるものとしてよい。すなわち、第2開閉部26の開閉制御を指示するためのスイッチ操作がなされたときに、装置制御部38は、検知信号に基づく第1開閉部24のバーの開閉制御を無効とする指示がなされたものと判定する。この場合、装置制御部38は、第2開閉部26における開閉動作に連動して、第1開閉部24の開閉制御を実行するか否か決定する制御信号を生成する。またこの場合、装置制御部38は、第2開閉部26の開閉制御を指示するためのスイッチ操作がなされたときに、第1開閉部24のバーの開閉制御を無効としてもよいし、第2開閉部26の閉鎖が完了したときに、第1開閉部24のバーの開閉制御を無効としてもよい。
【0059】
また、上述の各実施形態では、装置制御部38は、取得部34によりオン信号が取得された場合に、検知信号に基づく第1開閉部24のバーの開閉制御を行う処理をスキップすることで、検知信号に基づく第1開閉部24のバーの開閉制御を無効とするものとした。これに代えて、装置制御部38は、取得部34によりオン信号が取得された場合、記憶部40が記憶する検知信号を消去するとともに、車両検知部20から出力される検知信号を記憶部40に記憶させないように制御してもよい。これによって、車両検知システム1は、車両検知部20から検知信号が取得された場合であっても、第1開閉部24の開閉制御を実行しないようにすることができる。
【0060】
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、スイッチSWのオン状態を示すオン信号を取得した場合、車両検知部20から検知信号が取得された場合であっても、第1開閉部24の開閉制御を実行しないようにするため、管理装置30などのコンピュータの処理負荷を軽減することができる。
【0061】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。