(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記観測領域と前記2次元光検出部との間に配置され、かつ前記アルファ線で発生した光路を変更して前記2次元光検出部で結像させる光路変更部をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルファ線観測装置。
前記波長遮断部によって前記アルファ線で発生した波長の光の透過及び遮断を繰り返して積算し、前記アルファ線に起因する2次元の光量分布を算出する積算部をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載のアルファ線観測装置。
前記制御部は、前記光量分布補正算出部の出力データに基づいて、前記測定部のゲインを調整するゲイン調整部をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載のアルファ線観測装置。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明に係るアルファ線観測装置及びアルファ線観測方法の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0015】
なお、以下の各実施形態では、アルファ線が大気中の窒素を発光させ、その窒素の発光を検出することで、アルファ線を観測する例について説明する。
【0016】
(第1実施形態)
(構 成)
図1は本発明に係るアルファ線観測装置の第1実施形態を示す構成図である。
【0017】
図1に示すように、本実施形態のアルファ線観測装置20は、集光部1、測定部としてのカメラ2、波長選択部3、光路変更部4、2次元光検出部としての2次元光検出器5、光量分布補正算出部6、制御部7、及び表示部8を備える。カメラ2及び暗箱10は、筐体9内に収納されている。表示部8は、筐体9の外部に設置されている。暗箱10内には、波長選択部3、光路変更部4、2次元光検出器5、光量分布補正算出部6、及び制御部7が収納されている。
【0018】
集光部1は、カメラ2の画角14aより小さい範囲に存在するアルファ線によって発光した光を集光する。集光する手段は、合成石英ガラス等を用いて透過光を集光させるものや、金属製の放物面鏡等のように反射光を集光するものが適用可能である。また、これらの手段としては、それぞれ集光効率を向上させるコーティング等を施したものでも適用可能である。集光部1は、アルファ線起因光の波長を透過する材質からなる。
【0019】
カメラ2は、観測領域13を含む幅広い領域の可視光を測定する。具体的には、カメラ2は、アルファ線によって発光した紫外線の観測を行う観測領域13の光量分布を含む幅広い波長の光量分布を測定する。カメラ2としては、デジタルカメラ、CCD(Charge Coupled Device)カメラ、CMOSカメラ等が適用可能である。
【0020】
波長選択部3は、アルファ線に起因した波長の光を選択する。波長選択部3は、ガラスフィルタや干渉フィルタ、プリズム等の波長を選択可能であればいずれでも適用可能である。選択する波長は、アルファ線で発生する光の波長であり、それ以外の波長の光を遮断する。
【0021】
光路変更部4は、アルファ線によって発光する光の進行方向を変更する。光路変更部4は、例えば窒素の発光337nm付近の光の進行方向を変更可能なミラー、プリズム、結晶格子等が適用される。例えば、ミラーの場合は、アルファ線源から発生する光である337nm付近の紫外線を高効率で反射させるようなUV(紫外線)反射強化アルミニウム等でコーティングされているものが適用される。また、凹面鏡等のように光の集光能力を備えているものでもよい。
【0022】
なお、
図1に示す光路変更部4は、光の進行方向を90度変更しているものであるが、その角度に限定されない。また、光路変更部4は、
図1では集光部1と波長選択部3との間に配置されているが、これに限らずアルファ線で発生した光の方向を光路変更部4で変更した後に集光部1で集光するようにしてもよい。したがって、光路変更部4は、観測領域13と2次元光検出器5との間に配置すればよい。
【0023】
2次元光検出器5は、波長選択部3を透過したアルファ線源によって発光する337nm付近の光を検出する。具体的には、2次元光検出器5は、光電子増倍管やMPPC(Multi-Pixel Photon Counter)等の検出器や、冷却CCD、CMOSカメラ等が適用される。光電子増倍管やMPPC等は、アレイ化することで、2次元データを複数取得することが可能となる。冷却CCDでは、ビニング(複数のピクセルを一まとめに取り扱うこと)等を実施することで、感度を変更することができる。2次元光検出器5の設置場所は、集光部1の焦点距離と観測領域13の位置によって決定される。これにより、2次元光検出器5の画角13aが決定される。
【0024】
光量分布補正算出部6は、2次元光検出器5で検出するアルファ線で発光した波長の光量分布と、カメラ2で測定した幅広い波長の光量分布との位置合せを行い、両者の光量分布からアルファ線で発光した波長の光量分布のみを算出する。光量分布補正算出部6は、パーソナルコンピュータやマイクロコンピュータ、FPGA(field-programmable gate array)等のように数値データを演算処理可能なものであれば、いずれでもよい。
【0025】
制御部7は、光量分布補正算出部6においてアルファ線で発光した波長の光量分布を算出するタイミングや算出する時間を制御するとともに、補正後の光量分布データを画像データとして作成する制御を実行し、さらに表示部8へ伝送するタイミング等を制御する。制御部7は、パーソナルコンピュータやマイクロコンピュータ、FPGA等のように制御処理可能なものであれば、いずれでもよい。
【0026】
表示部8は、制御部7から得られたアルファ線で発光した波長の光量分布を示すデータを表示する。表示部8は、パーソナルコンピュータ等のように外部に備えたディスプレイ、アルファ線観測装置20の外部表面に設置した小型LEDモニタ等でも適用可能である。
【0027】
(作 用)
次に、
図2及び
図3に従って本実施形態の作用を説明する。
【0028】
図2は
図1の2次元光検出器で測定した光量分布の補正前の状態を示す説明図である。
図3は
図1の2次元光検出器で測定した光量分布の補正後の状態を示す説明図である。
【0029】
アルファ線源からアルファ線が放出されると、大気中の窒素が励起されて微弱ではあるが紫外線領域の光が生じる。この光を検出することで、アルファ線を検出することができる。1つのアルファ線あたりの発光量は、数100〜数1000フォトン(光子)である。そのため、アルファ線のエネルギーに依存するものの、2次元光検出器5に到達する光は、発光した位置から2次元光検出器5までの距離の2乗で減少するので、数フォトン程度の光量を検出することが求められる。
【0030】
これに対して、例えば観測領域13に想定を超えた波長500nmの光1Wの光源が存在した場合には、約3×10
16のフォトンが発生していることになる。そのため、観測対象であるアルファ線に対して約10
14倍の光子数からなるノイズ成分が生成されることになる。上記光源からの照明の光は、波長選択部3で波長を選択することで多くの部分は取り除くことが可能であるが、観測対象の光の透過率を低下させずに、OD(Optical Density:光学濃度)値が14以上(透過率が10
14以下)の波長選択部3を実現することが困難である。そのため、観測対象の光に対して一定以上の透過率を確保しようとした場合、照明等の光を波長選択部3で波長を選択することが困難である。
【0031】
観測する環境の明るさが場所、時間ともに一定であれば、波長選択部3で取り除くことができなかったノイズ光も一定量である。そのため、アルファ線で発光した紫外線の分布は観測可能である。
【0032】
しかし、実際には、観測対象の反射率や照明からの光が照射されている範囲等の影響で分布を有するため、明るい場所からの光の影響を受け、ノイズ光の分布が形成されてしまう。このノイズ光の分布は、観測対象の波長ではなく、上記光源に含まれる幅広い波長の光量分布に依存しており、この光量分布はカメラ2で測定可能である。
【0033】
そこで、本実施形態では、
図2に示すようにカメラ2で2次元光検出器5の観測領域13内の光量分布を測定し、あらかじめ測定しておいた後述する補正係数に基づき、2次元光検出器5で測定した光量分布を補正する。
【0034】
上記補正係数は、例えば次のようにして取得しておく。事前に放射線が存在しないことが分かっている環境で、明るさを変えてカメラ2で測定した画像の2次元の輝度情報を取得する。2次元光検出器5の測定分解能と、カメラ2で測定している分解能とが同じである場合、同一位置に位置するピクセルの輝度情報と2次元光検出器5のノイズデータとを比較し、補正係数を算出する。
【0035】
また、2次元光検出器5の測定分解能がカメラ2で測定している分解能以下である場合、つまり2次元光検出器5の1ピクセルが測定している範囲にカメラ2のピクセルが複数ある場合は、カメラ2の輝度情報の平均値や総和と、2次元光検出器5で測定されるノイズデータとの相関関係から補正係数を算出する。
【0036】
2次元光検出器5の各ピクセルに対応した補正係数を算出しておき、2次元光検出器5で測定する各時系列データを補正することで、時間的に変化する照明分布及び照明の位置の依存性を補正することが可能となる。これにより、
図2に示すように補正前には可視光の分布を含んでいた分布が、
図3に示すようにアルファ線によって発光した光の分布に補正することが可能になる。
【0037】
制御部7では、補正後の光量分布のデータを、カメラ2で測定した画像に合成しアルファ線の存在する場所を特定しやすい画像データを作成する等の画像処理を実施し、表示部8へ画像データを伝送する。表示部8では、この画像データを表示する。
【0038】
これにより、ユーザは、環境の光の影響の少ないアルファ線に関する光量分布を取得することが可能になる。
【0039】
(効 果)
したがって、本実施形態では、照明等の測定対象以外の波長の光が存在する環境において、アルファ線で発光した光を測定するため、波長選択部3で大まかな波長を選択しておき、波長選択部3で取り除くことのできない照明の光を、2次元光検出器5の観測領域13以上の観測範囲14(画角14a)を有するカメラ2を用いて光量分布を補正することで、時間的に変化する照明分布及び照明の位置の依存性を補正することが可能となる。
【0040】
このように本実施形態によれば、照明等の測定対象以外の波長の光が存在する環境であっても、アルファ線を正確に観測することが可能となる。
【0041】
(第2実施形態)
(構 成)
図4は本発明に係るアルファ線観測装置の第2実施形態を示す構成図である。
図5は本発明に係るアルファ線観測装置の第2実施形態の作用を説明するための構成図である。
【0042】
なお、前記第1実施形態と同一の部分又は対応する部分には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0043】
図4に示すように、本実施形態は、前記第1実施形態の光路変更部4に代えて波長選択型光路変更部11が暗箱10内に設置されている。
【0044】
本実施形態は、前記第1実施形態の構成に加え、波長遮断部12、駆動機構16及び積算部17を備えている。
【0045】
波長選択型光路変更部11は、観測領域13と2次元光検出器5との間に配置され、アルファ線で発生した波長の光路を選択的に変更する。波長選択型光路変更部11は、アルファ線で発光した紫外線等の光は反射し、可視光領域は透過させるものが適用可能である。波長選択型光路変更部11は、例えば誘電体膜等でコーティングされたミラー等が適用される。
【0046】
波長遮断部12は、アルファ線で発生した光の波長のみを遮断可能とする。波長遮断部12は、放射線で発光した紫外線等を遮断し、可視光領域は透過させるものが適用可能である。波長遮断部12は、集光部1と観測領域13との間に配置される。波長遮断部12としては、例えばロングパスフィルタ、バンドパスフィルタやアクリル板等が適用可能である。
【0047】
駆動機構16は、波長遮断部12を駆動してその位置を変更する。駆動機構16は、波長遮断部12により集光部1の全面を覆うことが可能な位置、又は集光部1に対して光路を干渉しない退避した位置に移動可能な構造とする。すなわち、駆動機構16は、波長遮断部12の位置を変更してアルファ線で発生した波長の光を透過又は遮断する。駆動機構16としては、例えばステッピングモータやサーボモータ等が適用可能である。
【0048】
積算部17は、波長遮断部12によってアルファ線で発生した波長の光の透過及び遮断を繰り返し、明るさ分布の変化の各データの差分を積算し、アルファ線に起因する2次元の光量分布を算出する。
【0049】
(作 用)
2次元光検出器5の観測領域13内の可視光量分布をカメラ2で補正する場合には、観測領域13から入射する方向の光量分布に対して補正することになる。この光量分布には、観測対象自身の発光、観測対象で散乱した光に加え、一部反射した光が含まれる。これらのうち観測対象自身の発光、散乱光の光量分布は、前記第1実施形態により正確に補正が可能である。
【0050】
しかし、反射光について、カメラ2と2次元光検出器5との光軸がずれていた場合には、光量分布の補正に誤差が生じる。その誤差は、光軸のずれの大きさ、画角、及び観測対象までの距離に起因する。
【0051】
例えば
図5に示すように、カメラ2がある観測範囲14を観測している場合でも、カメラ2に入射する光の発生源が存在する範囲15bと、2次元光検出器5に入射する光の発生源が存在する範囲15aとの光路が異なる。
【0052】
そこで、本実施形態では、
図4に示すように波長選択型光路変更部11で透過させた可視光をカメラ2で測定する構造とし、カメラ2の光軸と2次元光検出器5の光軸とを一致させる。これにより、カメラ2と2次元光検出器5は、反射光に対してもほぼ同等の光路になり、光量分布の補正を行うことが可能になる。
【0053】
一方、これらの光量分布の補正は、多少誤差を含む。例えば、2次元光検出器5において、アルファ線で発光した光の信号量S(count)と、可視光の光によるノイズ量N(count)が測定され、カメラ2でNc(輝度情報)が測定された場合、事前にカメラ2の輝度情報Ncと2次元光検出器5で測定されるノイズ量Nの相関関係から算出される補正係数a,bを用いて信号量S1は、式(1)で計算される。
S+N−(a×Nc+b)=信号量S1 (1)
【0054】
なお、式(1)において、補正係数a、補正定数bは、カメラ2の輝度情報Ncと2次元光検出器5で測定されるノイズ量Nとの相関関係を1次式で補正したものを用いている。この補正する関数は、2次関数や3次関数でもよく、関数の形態は問わない。
算出される信号量S1は、ノイズ量N及び輝度情報Ncの統計誤差と補正係数aの算出誤差との和が誤差として発生する。
【0055】
これに対し、駆動機構16を駆動して波長遮断部12を集光部1の前面に移動させ、アルファ線で発光した光を波長遮断部12で取り除くことで、可視光の光によるノイズ量N(count)のみを測定(バックグランド測定)する。その後、駆動機構16を駆動して波長遮断部12を集光部1の前面から退避させ、アルファ線で発光した光の信号量S(count)と可視光の光によるノイズ量N(count)との和S+Nを測定する。両者の差分式が信号量S1となり、式(2)の関係になる。
S+N−N=信号量S1 (2)
この場合、誤差は、ノイズ量Nにのみ依存し、輝度情報Ncの統計誤差と補正係数aの算出誤差は含まれないため、精度の高い補正が可能である。
【0056】
しかし、バックグランド測定による補正は、測定時間が長くなるため、測定中に明るさの分布が変わった場合、上記バックグランド測定による補正ができない。そこで、本実施形態では、バックグランド測定中のノイズ量Nを、カメラ2で観測された輝度情報Ncで補正することで、観測中に明るさが変わった場合でも補正することが可能になる。
【0057】
さらに、駆動機構16で波長遮断部12を光路に対する出し入れの回数は、1測定で複数回行ってもよく、アルファ線で発生した波長の光の透過及び遮断を繰り返すことも可能である。その繰り返し周波数が大きくなるほど、測定中の明るさ分布の変化は小さくなる。そのため、各明るさ分布のデータの差分を積算部17で積算することで、アルファ線に起因する2次元の光量分布を算出することでも対応が可能になる。
【0058】
(効 果)
したがって、本実施形態では、照明等の測定対象以外の波長の光が存在する環境で、アルファ線で発光した光を測定するため、波長遮断部12の有無でバックグランド測定成分を差し引いて信号量を算出することで、アルファ線で発光した光の分布を高精度に観測することが可能である。さらに、バックグランド測定中の環境における光量分布の変化は、カメラ2の輝度情報で補正することが可能である。
【0059】
このように本実施形態によれば、照明等の測定対象以外の波長の光が存在する環境であっても、アルファ線を正確に測定することが可能となる。
【0060】
(第3実施形態)
(構 成)
図6は本発明に係るアルファ線観測装置の第3実施形態を示す構成図である。
図7は本発明に係るアルファ線観測装置の第3実施形態においてカメラの輝度と測定値との関係を示す図である。
図8は第3実施形態において2次元光検出器の1ピクセルあたりカメラが複数のピクセルを備えている場合を示す説明図である。
【0061】
なお、前記第1実施形態と同一の部分又は対応する部分には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0062】
図6に示すように、本実施形態は、前記第1実施形態の構成に加え、制御部7内にゲイン調整部18が設けられている。このゲイン調整部18は、カメラ2のゲインを調整する。ゲイン調整部18は、パーソナルコンピュータやマイクロコンピュータ、FPGA等のようにカメラ2の出力データの解析及び制御信号を出力するものが適用可能である。なお、ゲイン調整部18は、カメラ2に内蔵のオートゲイン調整が可能なものでもよい。カメラ2に内蔵されている場合は、ゲインの値が外部から読み出せるようにしておけばよい。
【0063】
(作 用)
カメラ2の輝度情報からノイズ光を補正する場合、カメラ2で許容される以上の光が入射した場合、
図7に示すように測定値が飽和する。例えば、
図8に示すように、2次元光検出器5の1ピクセル(画素)あたり、カメラ2が複数(本実施形態では16)のピクセルを備えており、いずれかのピクセルが最大の測定値となった場合、これ以上の明るさでは、補正値が過小評価される。
【0064】
そのため、本実施形態では、カメラ2のゲインを低下させて飽和しないようにゲインを調整し、あらかじめ複数のゲインの場合で算出される補正値を用いて補正する。なお、2次元光検出器5の1ピクセルとカメラ2の1ピクセルが同じ大きさであっても、同様の補正処理が可能であり、測定最大値が12bitの場合であっても適用可能である。
【0065】
さらに、照明の光は、様々な波長を含んでおり、カメラ2の多くはRGB等の3原色の輝度情報を備えており、波長選択部3で透過してノイズとして2次元光検出器5で測定される光も波長特性を有している。
【0066】
そこで、本実施形態では、カメラ2の測定波長区分に応じて、補正係数を算出しておき、1つ以上の輝度情報を用いて補正することで、波長選択部3の特性を考慮した補正が可能となる。
【0067】
(効 果)
したがって、本実施形態は、波長選択部3の特性及び環境光の波長別強度を加味し、ノイズ光の補正が可能となる。また、カメラ2の測定値が飽和してしまうような明るい環境であっても自動的にゲインを調整し、補正を可能とすることで、より幅広い環境変化で使用可能となる。
【0068】
このように本実施形態によれば、照明等の測定対象以外の波長の光が存在する環境であっても、アルファ線を正確に測定することが可能となる。
【0069】
(その他の実施形態)
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0070】
上記各実施形態において、集光部1は、カメラ2の画角14aより小さい範囲に存在するアルファ線によって発光した光を集光するようにしたが、これに限らずカメラ2の画角14a以下の範囲に存在する光を集光するようにしてもよい。
【0071】
また、上記第2実施形態と第3実施形態は、組み合わせて構成するようにしてもよい。