特許第6386991号(P6386991)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6386991
(24)【登録日】2018年8月17日
(45)【発行日】2018年9月5日
(54)【発明の名称】ガイドワイヤ
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/09 20060101AFI20180827BHJP
【FI】
   A61M25/09 516
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-234335(P2015-234335)
(22)【出願日】2015年11月30日
(65)【公開番号】特開2017-99577(P2017-99577A)
(43)【公開日】2017年6月8日
【審査請求日】2017年6月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】390030731
【氏名又は名称】朝日インテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100084043
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 喜多男
(74)【代理人】
【識別番号】100135460
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 康利
(74)【代理人】
【識別番号】100142240
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 優
(72)【発明者】
【氏名】中越 義信
【審査官】 芝井 隆
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第05333620(US,A)
【文献】 特開2011−110384(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 25/09
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コアシャフトと、
前記コアシャフトの少なくとも一部を覆うコイル体と、を備え、
前記コアシャフトは、その先端部に前記コアシャフトが螺旋状に形成されて成るコイル部を有しており、
前記コイル部は、そのコイル外径が前記コイル体のコイル内径よりも大きい部分を前記コイル体の先端側に有しており、
前記コイル体の螺旋方向と前記コイル部の螺旋方向とが同じである、ことを特徴とするガイドワイヤ。
【請求項2】
請求項1に記載のガイドワイヤにおいて、
前記コイル部の基端部を形成している前記コアシャフトと、前記コイル体の先端部を形成しているコイル素線とが、交互に配置されて噛み込み形態となっていることを特徴とする、ガイドワイヤ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のガイドワイヤにおいて、
前記コイル体のコイル外径と前記コイル部のコイル外径とは、同一である、ことを特徴とする、ガイドワイヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血管や消化器官に挿入されるガイドワイヤに関する。
【背景技術】
【0002】
血管や消化器官にカテーテルを挿入する際に用いるガイドワイヤは、既によく知られている。一般的にガイドワイヤは、線材を用いたコアシャフトと、コアシャフトの外周に巻回されたコイル体と、コアシャフトの先端とコイル体の先端とを固着した先端チップと、を備えている。
【0003】
例えば特許文献1には、コアの先端が、コイルの先端部に形成された回旋部に掛け回されており、その状態で、相互がハンダ等によって形成されたプラグによって固定されているガイドワイヤが開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、血管内の堆積物を除去する医療装置が開示されている。具体的に医療装置はシャフトを有しており、シャフトの先端部が螺旋状のコイル形態とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第6716183号明細書
【特許文献2】米国特許第5195954号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示されているガイドワイヤは、コアの先端がコイル体の先端部に掛け回されているため、相互が離脱しにくいものの、ガイドワイヤの先端部においてコアが折曲された構造となっていることから、この折曲された部分に応力が集中してしまい、この部分でコアが破断してしまってコイル体がガイドワイヤの先端から離脱し、安全性に劣るという問題を有している。
【0007】
また、特許文献2に開示されている医療装置は、先端部を螺旋状のコイル形態としたコアシャフトについての記載は認められるものの、例えばコアシャフトからコイル体が脱落しにくくなるような構造については一切開示されていない。
【0008】
そこで本発明は、コイル体がガイドワイヤのコアシャフトの先端部から抜け出てしまうことを防止し、ひいては安全性を向上させることができるガイドワイヤを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
<1>本願請求項1に係る発明は、コアシャフトと、前記コアシャフトの少なくとも一部を覆うコイル体と、を備え、前記コアシャフトは、その先端部に前記コアシャフトが螺旋状に形成されて成るコイル部を有しており、前記コイル部は、そのコイル外径が前記コイル体のコイル内径よりも大きい部分を前記コイル体の先端側に有しており、前記コイル体の螺旋方向と前記コイル部の螺旋方向とが同じである、ことを特徴とする。
【0010】
<2>本願請求項2に係る発明は、請求項1に記載のガイドワイヤにおいて、前記コイル部の基端部を形成している前記コアシャフトと、前記コイル体の先端部を形成しているコイル素線とが、交互に配置されて噛み込み形態となっている、ガイドワイヤを特徴とする。
【0011】
<3>本願請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載のガイドワイヤにおいて、前記コイル体のコイル外径と前記コイル部のコイル外径とは、同一である、ガイドワイヤを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
<1>請求項1に記載のガイドワイヤは、コアシャフトと、前記コアシャフトの少なくとも一部を覆うコイル体と、を備え、前記コアシャフトは、その先端部に前記コアシャフトが螺旋状に形成されて成るコイル部を有しており、前記コイル部は、そのコイル外径が前記コイル体のコイル内径よりも大きい部分を前記コイル体の先端側に有しており、前記コイル体の螺旋方向と前記コイル部の螺旋方向とが同じであることから、コイル体がガイドワイヤの先端部から離脱することを防止し、ひいてはガイドワイヤの安全性を向上させることができるガイドワイヤを提供することができる。
【0013】
<2>請求項2に記載のガイドワイヤは、請求項1に記載のガイドワイヤにおいて、前記コイル部の基端部を形成している前記コアシャフトと、前記コイル体の先端部を形成しているコイル素線とが、交互に配置されて噛み込み形態となっていることから、ガイドワイヤからコイル体が離脱することを確実に防止することができる。
【0014】
<3>請求項3に記載のガイドワイヤは、請求項1又は請求項2に記載のガイドワイヤにおいて、前記コイル体のコイル外径と前記コイル部のコイル外径とは、同一であることから、ガイドワイヤからコイル体が離脱することをより防止すると共に、ガイドワイヤの病変部への挿入性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施例1にかかるガイドワイヤの概要を示す部分断面概要図である。
図2】実施例2にかかるガイドワイヤの概要を示す部分断面概要図である。
図3】実施例3にかかるガイドワイヤの概要を示す部分断面概要図である。
図4】実施例4にかかるガイドワイヤの概要を示す部分断面概要図であり、(A)は、噛み込み形態を有するものを示し、(B)は、噛み込み形態の部分を固定する固着部を有するものを示している。
図5】実施例4の変形例にかかるガイドワイヤの概要を示す部分断面概要図である。
図6】実施例4の他の変形例にかかるガイドワイヤの概要を示す部分断面概要図である。
図7】実施例4のさらに別の変形例にかかるガイドワイヤの概要を示す部分断面概要図である。
図8】実施例5にかかるガイドワイヤの概要を示す部分断面概要図である。
図9】実施例6にかかるガイドワイヤの概要を示す部分断面概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明のガイドワイヤを具体化した実施例を詳細に説明する。なお、本発明は、下記に示す実施例に限定されることはなく、適宜設計変更が可能である。なお、図1から図9において、左側が体内に挿入される先端側(遠位側)であり、右側が医師等の手技者によって操作される後端側(近位側、基端側)である。
【0017】
〔実施例1〕
実施例1のガイドワイヤ1Aを図1に従って説明する。前記ガイドワイヤ1Aは、先端側が細径で基端側が太径とされた先細り形状の金属材料で構成されたコアシャフト10Aと、前記コアシャフト10Aの先端部の外周を覆うように巻回された金属材料で構成されるコイル体20Aと、を備えている。
【0018】
また、前記ガイドワイヤ1Aは、前記コアシャフト10Aの先端に固着された、ハンダや接着剤等の固着部材で構成された先端チップ30Aを備えている。
【0019】
さらに、前記コアシャフト10Aは、前記コアシャフト10Aの先端から基端方向に離れた位置であって、前記コイル体20Aよりも基端側の位置に、テーパー部11Aを有しており、前記コアシャフト10Aの先端部であって、前記コイル体20Aよりも先端側の位置に、先端側から基端側へ向かって螺旋状に成形されて成る密巻きのコイル部12Aを有している。すなわち、コアシャフト10Aを構成する線材の端部15Aは、コアシャフト10Aの最先端から基端側へ離れて位置している。
【0020】
なお、前記コアシャフト10Aは、まずコアシャフト10Aを構成する線材が前記コイル体20A内に挿通され、次いで前記線材の先端部が先端側から基端側へ向かって螺旋状に成形加工され、そして先端チップ30Aが形成されて製造される。
【0021】
ここで、前記コイル部12Aのコイル外径d1は、前記コイル体20Aのコイル内径d2よりも大きい寸法に設定されている(d1>d2)。また、前記テーパー部11Aの最大外径d3は、前記コイル体20Aのコイル内径d2よりも大きい寸法に設定されている(d3>d2)。すなわち、本実施形態のガイドワイヤ1Aは、前記コイル体20Aが、前記コイル部12Aと前記テーパー部11Aとの間で挟まれることから、前記コアシャフト10Aの先端側から離脱することを防止している。勿論、本実施形態のガイドワイヤ1Aは、前記コイル体20Aが、前記コアシャフト10Aのテーパー部11Aよりも基端側へ移動することも防止している。
【0022】
したがって、前記ガイドワイヤ1Aは、コアシャフト10Aと、前記コアシャフト10Aの少なくとも一部を覆うコイル体20Aと、を備え、前記コアシャフト10Aは、その先端部に前記コアシャフト10Aが螺旋状に形成されて成るコイル部12Aを有しており、前記コイル部12Aは、コイル体20Aよりも先端側に位置しており、前記コイル部12Aのコイル外径d1が前記コイル体20Aのコイル内径d2よりも大きいことから、コイル体20Aがガイドワイヤ1Aの先端部から離脱することを防止し、かつ、ガイドワイヤ1Aの先端部に応力が集中してしまう箇所もないため、ガイドワイヤ1Aの先端部が破損することを抑制して安全性を向上させている。
【0023】
本実施形態の前記コアシャフト10Aを構成する材質は、例えば、ステンレス合金(SUS302、SUS304、SUS316等)、Ni−Ti合金等の超弾性合金、ピアノ線、ニッケル−クロム系合金、コバルト合金、又はタングステン等であり、これ以外の公知の材質でもよい。
【0024】
本実施形態の前記コイル体20Aを構成する材質は、例えば、ステンレス合金(SUS302、SUS304、SUS316等)、Ni−Ti合金等の超弾性合金、ピアノ線、ニッケル−クロム系合金、又はコバルト合金等の放射線透過性合金や、金、白金、タングステン、又はこれらの元素を含む合金(例えば、白金−ニッケル合金)等の放射線不透過性合金であり、これ以外の公知の材料でもよい。
【0025】
本実施形態の前記先端チップ30Aを構成する材質は、例えば、エポキシ系接着剤等の接着剤や、銀ロウ、金ロウ、亜鉛、Sn−Ag合金、又はAu−Sn合金等の金属ハンダなどであり、固着強度や機械的強度の観点から、金属ハンダが好ましい。また、前記先端チップ30Aは、前記コアシャフト10Aの内、ガイドワイヤ1Aの最先端を構成する部分を溶融することによって形成されてもよい。
【0026】
〔実施例2〕
実施例2のガイドワイヤ1Bを図2に従って説明する。なお、上記実施例1と同様の構成を有するものは同じ符号を付し、説明を省略する。
【0027】
前記ガイドワイヤ1Bは、コアシャフト10Bのコイル部12Bの端部15Bとコイル体20Bの先端部25Bとが僅かに離開した状態で、固着部材からなる先端チップ30Bによってコイル部12Bとコイル体20Bとが固着されている形態を有している。
【0028】
ここで、前記ガイドワイヤ1Bは、前記コイル体20Bが先端チップ30Bを介してコアシャフト10Bに固着されているため、前記コイル体20Bが前記ガイドワイヤ1Bの先端部から離脱することを確実に防止して安全性を向上させている。
【0029】
〔実施例3〕
実施例3のガイドワイヤ1Cを図3に従って説明する。なお、上記実施例1,2と同様の構成を有するものは同じ符号を付し、説明を省略する。
【0030】
前記ガイドワイヤ1Cは、前記コアシャフト10Cのコイル部12Cの端部15Cと、前記コイル体20Cの先端部25Cとが当接した状態で先端チップ30Cによって固着されている。
【0031】
前記ガイドワイヤ1Cは、前記コイル体20Cの先端部25Cがコイル部12Cの端部15Cと接触した状態で、先端チップ30Cを介してコアシャフト10Cに固着されているため、前記コイル体20Cが前記ガイドワイヤ1Cの先端部から離脱することを確実に防止して安全性を向上させている。
【0032】
〔実施例4〕
実施例4のガイドワイヤ1Dを図4に従って説明する。なお、上記実施例1〜3と同様の構成を有するものは同じ符号を付し、説明を省略する。
【0033】
図4(A)に示すとおり、前記ガイドワイヤ1Dは、コアシャフト10Dがテーパー部11Dを有し、さらにコアシャフト10Dの先端部は、先端側から基端側へ向かって螺旋状に形成されて成るコイル部12Dを有している。さらに、前記コイル部12Dは、所定の間隔を有した疎巻きの形態とされている。
【0034】
また、前記ガイドワイヤ1Dは、前記コアシャフト10Dの先端部の外周を覆うように巻回されたコイル体20Dを備え、前記コイル体20Dの先端部25Dは、前記コイル部12Dを構成する線材が間に位置することができる間隔を有する疎巻き部22Dを有している。なお、前記コイル部12Dは、上述した通り疎巻きの形態を有しており、前記コイル体20Dの素線をこの疎巻き形態の間に位置させることができる。
【0035】
そして、前記コアシャフト10Dのコイル部12Dと、前記コイル体20Dの疎巻き部22Dとが、互いに噛み込んだ噛み込み形態とされて相互が配置されている。
【0036】
また、前記ガイドワイヤ1Dは、その先端に先端チップ30Dを備えている。そして、ガイドワイヤ1Dがこのような噛み込み構造を有することにより、前記コイル体20Dが前記ガイドワイヤ1Dの先端部から離脱することを大幅に防止し、且つ、前記コアシャフト10Dと前記コイル体20Dとが互いにハンダによって固着できない異種金属からなる場合にも、好適に前記コイル部12Dと前記コイル体20Dとを固着させることが可能となる。
【0037】
なお、上記構成にあっては、前記コイル部12Dと前記コイル体20Dの疎巻き部22Dとを先端チップ30Dで固着してもよい。また、図4(B)に記載している通り、ガイドワイヤ1Dは、先端チップ30Dから基端側に離間した状態で、互いに噛み込んだ噛み込み形態の部分を固着部材から成る固着部31Dによって、互いを固定することができる。ガイドワイヤ1Dが、このような構成を有することで、コアシャフト10Dのコイル部12Dとコイル体20Dとの固着をより強力に行えるので、前記コイル体20Dが前記ガイドワイヤ10Dの先端部から離脱することを確実に防止することができる。
【0038】
ここで、変形例として、図5に示すようなガイドワイヤ1Eが例示される。
【0039】
さらに詳述すると、ガイドワイヤ1Eは、コイル部12Eの素線と、コイル体20Eの素線とが、交互に配置されて噛み込み形態となっていると共に、コイル部12Eのコイル外径d4とコイル体20Eのコイル外径d5とが等しい寸法となっている。また、コアシャフト10Eのテーパー部11Eの最大外径d6は、前記コイル体20Eの内径d2よりも大きい寸法に設定されている(d6>d2)。
【0040】
このため、ガイドワイヤ1Eは、ガイドワイヤ1Eからコイル体20Eが離脱することをより確実に防止することができると共に、先端チップ30Eからコイル体20Eにかけて外径が等しくなることから、コイル部12Eの外周とコイル体20Eの外周とが滑らかに接続されるので、ガイドワイヤ1Eの病変部への挿入性を向上させることができる。
【0041】
なお、さらに変形例として、図6に示すようなガイドワイヤ1Fが例示される。
【0042】
すなわちガイドワイヤ1Fは、コイル体20Fがコイル部12Fとテーパー部11Fとの間に位置し、かつ、前記コアシャフト10Fのコイル部12Fと、前記コイル体20Fの先端部25Fとが僅かに離開した状態で先端チップ30Fによって固着されている。また、コアシャフト10Fのコイル部12Fのコイル外径d4が、コイル体20Fのコイル外径d5と等しい寸法に設定されている。
【0043】
このようにガイドワイヤ1Fは、このような構成を有しているので、コイル体20Fがガイドワイヤ1Fの先端部から離脱することを確実に防止することができると共に、コイル部12Fの外周とコイル体20Fの外周とが滑らかに接続されるので、ガイドワイヤ1Fの病変部への挿入性を向上させることができる。
【0044】
また、さらに変形例として、図7に示すようなガイドワイヤ1Gが例示される。
【0045】
すなわちガイドワイヤ1Gは、コイル体20Gがコイル部12Gとテーパー部11Gとの間に位置し、かつ前記コアシャフト10Gのコイル部12Gと、前記コイル体20Gの先端部25Gとが当接した状態で先端チップ30Gよって固着されている。また、コアシャフト10Gのコイル部12Gのコイル外径d4が、コイル体20Gのコイル外径d5と等しい寸法に設定されている。
【0046】
このため、ガイドワイヤ1Gは、ガイドワイヤ1Gからコイル体20Gが離脱することをより確実に防止することができると共に、ガイドワイヤ1Gの病変部への挿入性を向上させることができる。
【0047】
〔実施例5〕
実施例5のガイドワイヤ1Hを図8に従って説明する。なお、上記実施例1〜4と同様の構成を有するものは同じ符号を付し、説明を省略する。
【0048】
前記ガイドワイヤ1Hは、コイル体20Hがコイル部12Hとテーパー部11Hとの間に位置し、かつ、コアシャフト10Hのコイル部12Hの外径が基端に向かって縮径するテーパー形状をなしている。そして、前記コイル部12Hの基端における最小コイル外径d7が、コイル体20Hの内径d2より小さい寸法に設定されており(d7<d2)、加えてコイル部12Hにおける基端側の一部が前記コイル体20Hの先端部25H内に挿入された状態で先端チップ30Hによって固着されており、先端チップ30Hの外周面と前記コイル体30Hの外周面とは滑らかに接続されている。
【0049】
このようにガイドワイヤ1Hがこのような構成を有していることから、コイル部12Hの外周部分が、コイル体20Hの先端部25Hの内周部分と接触するので、コイル体20Hがガイドワイヤ1Hの先端部から離脱することをより確実に防止することができると共に、ガイドワイヤ1Hの病変部への挿入性を向上させることができる。
【0050】
なお、図8では、コイル部12Hの外周部分が、コイル体20Hの先端部25Hの内周部分と一部で接触しているが、これに限定されることなく、コイル部12Hの外周部分とコイル体20Hの内周面とが接触する部分を長くしてもよい。ガイドワイヤ1Hが、このような構成を有していることにより、コイル体20Hがガイドワイヤ1Hの先端部から離脱することを一層確実に防止することができる。
【0051】
〔実施例6〕
実施例6のガイドワイヤ1Jを図9に従って説明する。なお、上記実施例1〜5と同様の構成を有するものは同じ符号を付し、説明を省略する。
【0052】
前記ガイドワイヤ1Jは、コアシャフト10Jの先端部に、基端から先端側に向かって螺旋状に形成されて成るコイル部12Jを有している。そして、前記コイル体20Jは、前記コアシャフト10Jのテーパー部11Jとコイル部12Jとの間に配置されている。なお、ガイドワイヤ1Jは、その先端部に先端チップ30Jを備えている。
【0053】
加えて、前記コイル部12Jのコイル外径d8が、前記コイル体20Jのコイル内径d2よりも大きい寸法に設定されている(d8>d2)。また、テーパー部11Jの最大外径d9は、前記コイル体20Jのコイル内径d2よりも大きい寸法に設定されている(d9>d2)。
【0054】
したがって前記ガイドワイヤ1Jは、コアシャフト10Jと、前記コアシャフト10Jの少なくとも一部を覆うコイル体20Jと、を備え、前記コアシャフト10Jは、その先端部に前記コアシャフト10Jが螺旋状に形成されて成るコイル部12Jを有しており、前記コイル部12Jは、コイル体20Jよりも先端側に位置しており、前記コイル部12Jのコイル外径d8が前記コイル体20Jのコイル内径d2よりも大きい部分を有していることから、コイル体20Jがガイドワイヤ1Jの先端部から離脱することを防止し、かつ、ガイドワイヤ1Jの先端部に応力が集中してしまう箇所もないため、ガイドワイヤ1Jの先端部が破損することを抑制して安全性を向上させている。
【0055】
なお、上記実施例2〜実施例5に記載のガイドワイヤのコイル部の形態が、前記コイル部12Jと同じ形態であってもよい。
【0056】
なお、上記実施例2〜実施例5にあっても、前記コイル部12Jと同様の構成を有するものとしても構わない。
【0057】
上記実施例に限定されることはなく、例えば各部の寸法形状は適宜自由に選択可能である。
【0058】
また、前記コアシャフト10A〜10J、コイル部12A〜12J及びコイル体20A〜20Jの線径や断面形状も特に限定されることがなく、例えば断面形状が断面多角形であってもよい。
【0059】
また、前記コイル体20A〜20Jは、単コイルとして実施例に記載しているが、これに限定されることなく、多条コイル体としてもよく、コイル素線が複数の金属素線から形成された撚線から形成されたコイル体でもよい。
【0060】
また、コイル部12A〜12Jの外径は、コイル体20A〜20Jのコイル外径以下としているが、コイル体20A〜20Jのコイル外径がコイル部12A〜12Jのコイル内径よりも小さければ、コイル部12A〜12Jの外径をコイル体20A〜20Jのコイル外径以上とすることもできる。しかしながら、病変部への挿入性を考慮すれば、コイル部12A〜12Jの外径は、コイル体20A〜20Jのコイル外径以下とすることが好ましい。
【符号の説明】
【0061】
1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H,1J ガイドワイヤ
10A,10B,10C,10D,10E,10F,10G,10H,10J コアシャフト
12A,12B,l2C,12D,12E,12F,12G,12H,12J コイル部
20A,20B,20C,20D,20E,20F,20G,20H、20J コイル体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9