(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
[0031]開示技術の機能および効果が、図面(図面において同様の参照記号が全体を通して対応する要素を識別する)とともに考慮されると、下記で述べる詳細な説明からより明らかになることであろう。図面において、同様の参照番号は、全体として、同一の、機能的に同様の、および/または構造的に同様の要素を示す。要素が最初に現れる図面は、対応する参照番号の左端の数字によって表示される。
I.導入
[0032]以下の詳細な説明は、本発明の例示的な実施例を図示する添付図面を参照する。しかし、本発明の範囲は、これらの実施例に限定されず、その代わりに、添付の特許請求の範囲によって規定される。したがって、添付図面に示された実施例以外の実施例、例えば図示する実施例の修正された変形例は、それにもかかわらず本発明によって包含され得る。
【0019】
[0033]説明する実施例を示す「一実施例」、「実施例」、「例示的な実施例」などへの本明細書での参照は、特定の機能、構造、または特徴を含んでもよいが、すべての実施例が、必ずしもその特定の機能、構造、または特徴を含まなくともよい。その上、そのような慣用句が、必ずしも同じ実施例を参照するというわけではない。さらにまた、実施例に関連して特定の機能、構造、または特徴が説明されるとき、別の実施例に関連してそのような機能、構造、または特徴を実装することが当業者の知識の範囲内にあると考えられる。
II.例示的な実施例
[0034]本明細書で説明する例示的な実施例は、変形可能な圧力道管を含む圧力センサを使用して、圧力センサ技術(例えば容量ベースの圧力センサ技術)を実行することができる。圧力道管は、空隙を画定する断面を有する物体である。変形可能な圧力道管は、圧力道管の少なくとも一部分が懸架された空洞内の空洞圧力と、圧力道管内の道管圧力との間の圧力差に基づいて構造的変形(例えば曲げ変形、せん断変形、伸び変形など)するように構成された少なくとも1つの曲線部分を有する圧力道管である。
【0020】
[0035]圧力センサは、単結晶シリコンの1つのピースから刻まれる構造を含んでもよい。単結晶シリコンの1つのピースからその構造を刻むことは、機械的観点から、例えば、シリコンが比較的少ない欠陥しか含まない(例えば欠陥がない)、および/またはシリコンが比較的良好に管理された材料であり得るという理由からの利益を提供してもよい。本明細書で説明するいくつかの圧力センサは、容量ベースであり、それらの圧力センサが圧力差を測定するための1つまたは複数のコンデンサを含むことを意味する。短絡していない平板を有するコンデンサを製作するために、絶縁技術が使用されてもよい。例えば、トレンチ絶縁処理が利用されてもよく、この処理においては、構造が刻まれる前に絶縁区間がウェハ中に埋め込まれることにより、絶縁区間が構造のピースを電気的に絶縁するが、機械的に一緒に結合する。本明細書で言及される絶縁技術は、容量ベースの圧力センサでの使用に限定されないことが理解されるであろう。例えば、絶縁技術は、任意の好適な種類の圧力センサ(例えば容量ベースでない圧力センサ)において使用されてもよい。ウェハ中に絶縁区間を埋め込むためのいくつかの例示的技術が、「強化マイクロ電気機械システムデバイスおよびその製造方法(Strengthened Micro−Electromechanical System Devices and Methods of Making Thereof)」という名称の米国特許出願公開第2012/0205752号に記載されている。
【0021】
[0036]本明細書で説明される例示的な技術は、圧力感知のための従来技術と比較して様々な利益を有する。例えば、例示的な技術は、比較的低い応力/温度感度によって特徴付けられてもよい。したがって、例示的な技術は、従来の圧力感知技術よりも外側パッケージ応力によって影響を受けない可能性がある。例えば、本明細書で説明する例示的な圧力センサは、外側引張力が圧力センサの感知領域に伝達されるのを妨げる、圧力道管を物理的に支持するように構成された支持物を有してもよい。圧力センサの感知領域は、半導体基板内の空洞によって画定される。それに応じて、例示的技術は、温度起因の外側パッケージ応力が圧力センサ内部に結合されるのを妨げつつ、外側圧力変化を圧力センサ内部に結合することができてもよい。
【0022】
[0037]例えば、圧力道管が基板に接続する点と、圧力道管がトランスデューサに接続する点との間の距離は、比較的小さくてもよい。別の例では、トランスデューサが基体に接続する点と、トランスデューサが圧力道管に接続する点との間の距離は、比較的小さくてもよい。さらに別の例では、圧力道管が基板に接続する点と、トランスデューサが基板に接続する点との間に距離は、比較的小さくてもよい。上記比較的小さい距離のうちの任意の1つまたは複数のものによって特徴付けられる圧力センサを製作することは、従来の圧力センサと比較して、パッケージ応力が圧力センサに入る確率が比較的低くなり得る。例えば、上記の距離のうちの任意の1つまたは複数のものは、周囲の長方形のより小さい辺の長さの1/3以下であってもよく、その長方形は、圧力道管の少なくとも一部分が中に懸架される空洞を囲む(圧力センサが製作されるウェハの平面内の)最小面積を有する長方形である。説明される圧力センサは、温度変化に反応しなくてもよい。説明される圧力センサは、従来の圧力センサと比較して、比較的高いSN比(SNR)によって特徴付けられてもよい。
【0023】
[0038]本明細書で説明する例示的な圧力センサは、比較的低い製造コストによって特徴付けられてもよい。例えば、説明する圧力センサは、現在の製作技術に基づいて製作されてもよい。説明する圧力センサは、慣性センサ、例えば加速度計および/またはジャイロスコープを製作するために使用されるプロセスに類似するか同じである製作プロセスを使用して製作することが可能な場合がある。例えば、そのような加速度計および/またはジャイロスコープと同じウェハの上に(例えば同時に)圧力センサを構築することは、圧力センサのコストを低減する場合がある。圧力センサは、加速度計および/またはジャイロスコープと共通の感知原理(例えば可変容量ベースの動作感知)を共有してもよい。したがって、圧力センサ、加速度計および/またはジャイロスコープが回路を共有することにより、それらを同じウェハ上に製作することが、ウェハまたはその上に製作されるデバイスの比較的小さいコスト付加しかもたらさないことがある。
【0024】
[0039]
図1〜3は、ウェハの断面100、200、および300を示して、本明細書で説明する実施例による圧力道管の製作を図示する。製作は、「マイクロメカニカルデバイスのためのトレンチ絶縁(Trench Isolation for Micromechanical Devices)」という名称の米国特許第6,239,473号に記載されるようなマイクロメカニカルデバイスを構築するために使用するプロセスに基づいてもよいが、例示的実施例の範囲は、これに限定されない。米国特許第6,239,473号に記載されるプロセスの一部分が、
図1〜3に表される。
【0025】
[0040]
図1に示すように、トレンチ104がウェハ102内に形成される。本明細書で論じるウェハは、例示のために、シリコンウェハと呼ばれてもよいが、限定を意図されないことに留意されたい。それぞれのウェハ(例えばウェハ102)は、シリコン、ヒ化ガリウムなどの任意の好適な種類の材料を含んでもよいが、これらに限定されないことが認識されるであろう。トレンチ104は、高エッチング速度、高選択性エッチングを使用して深掘り反応性イオンエッチングによって形成されてもよいが、例示的実施例の範囲は、これに限定されない。トレンチ104は、例えば、SF6ガス混合物を使用する高密度プラズマ内でエッチングされてもよい。SF6ガス混合物を使用する高密度プラズマ内でトレンチをエッチングする一技術が、「シリコンの異方性エッチング方法(Method of Anisotropically Etching Silicon)」という名称の米国特許第5,501,893号に記載されている。
【0026】
[0041]トレンチ104は、トレンチ104の断面において、ウェハ102の最上面116と直角をなす軸115に沿った各点において様々な幅を有してもよい。トレンチ104を形成するために使用するエッチングは、トレンチ104のプロファイルが、トレンチ104の底部108の幅W2よりも狭い幅W1を有するトレンチ104の開口部106によって内曲するかまたは先細りになるよう制御され得る。そのような先細りは、電気絶縁が以降の処理において達成される確度を増大させ得る。先細りプロファイルは、不活性化の程度を調整することによって、または、エッチング中の放電のパラメータ(例えば電力、ガス流動および/または圧力)を変えることによって、反応性イオンエッチングにおいて達成されてもよい。トレンチ104が誘電体によって少なくとも部分的に充填されることができるので、開口部106の幅W1は、比較的小さい(例えば2ミクロン(μm)未満)ように選ばれてもよい。トレンチ104の深さDは、10〜50μmの範囲内にあってもよい。トレンチ104の底部108の幅W2は、2〜3μmの範囲内にあってもよい。上記の例示的な幅および深さの測定値は、例示のために提供され、限定を意図されない。任意の好適な幅および深さの値が使用されてもよいことが認識されるであろう。
【0027】
[0042]トレンチ104の最大幅W
TRは、軸115に沿った点におけるトレンチ104の幅として規定され、その幅は、軸115に沿った任意の別の点でのトレンチ104の幅よりも小さくない。トレンチ104の最大幅W
TRは、トレンチ104の深さDよりも概ね小さくてもよいが、例示的実施例の範囲は、これに限定されない。トレンチ104のアスペクト比は、D/W
TR(すなわち、トレンチ104の深さをトレンチ104の最大幅で除したもの)として規定される。アスペクト比は、任意の好適な値(例えば3超(3よりも大きい)、3.5超(3.5よりも大きい)、4超(4よりも大きい)、5超(5よりも大きい)など)であってもよい。例えば、トレンチ104は、4超(4よりも大きい)のアスペクト比を有するように構成されることにより、本明細書で説明する例示的な圧力センサの製造性および/または圧力感知性能を向上させる。
【0028】
[0043]トレンチ104をエッチングすることは、誘導結合プラズマ(ICP)内でエッチングステップ(SF6とアルゴンと混合物)を不活性化ステップ(アルゴンを有するフレオン)と交互することを含むことにより、フォトレジスト(>50:1)および酸化物(>100:1)に対する高い選択性において2μm/分を上回るエッチング速度を達成してもよい。エッチングサイクルの電力および継続時間は、トレンチ104が先細りプロファイルを達成するために深くなるにつれて増加されてもよい。トレンチ104の幾何形状が内曲する様に示されるが、任意のトレンチプロファイルは、ミクロ構造処理における調整によって適応されてもよい。十分な絶縁結果は、様々な公知のトレンチエッチング化学のうちの任意のものによって達成されてもよい。
【0029】
[0044]
図2に示すように、ウェハ102は、酸化される。ウェハ102を酸化させることによって、二酸化ケイ素層210(または別の好適な絶縁誘電材料)が、ウェハ102の最上面116に、ならびにトレンチ104の側壁218および底部108に沿って設けられている。例えば、二酸化ケイ素層210は、二酸化ケイ素ライニングをトレンチ104の側壁218および底部108に沿って形成してもよい。二酸化ケイ素層210の厚さは、例えば、1μmを上回ってもよい。二酸化ケイ素層210の形成は、化学気相成長(CVD)技術を使用して、または比較的高い温度でのシリコンの酸化反応によって達成されてもよい。熱的酸化では、ウェハ102は、900〜1150℃の範囲内の温度で酸素の豊富な環境に曝露されてもよい。この例では、酸化プロセスは、二酸化ケイ素層210を形成するためにシリコン表面を消費する。ウェハは、任意の好適な種類の半導体材料から形成されてもよく、その表面は、二酸化ケイ素以外の酸化物層を形成するために消費されてもよいことが認識されるであろう。このプロセスから生じた容積拡大は、トレンチ104の側壁218を互いに侵害させ、二酸化ケイ素層210が、場所214で密封することにより、開口部106を閉鎖する。
【0030】
[0045]トレンチ104の開口部106の幅W1が、トレンチ104の底部108の幅W2よりも狭いので、空隙212が形成される。空隙212は、製造において通常望ましくない場合があるが、本明細書で説明する実施例においては、空隙212が圧力センサ設計の基礎として使用される。
【0031】
[0046]空隙212は、軸215に沿った各点で様々な幅を有してもよく、その軸は、空隙212の断面においてウェハ102の最上面116に垂直である。空隙212の最大幅W
MAXは、軸215に沿った点での空隙212の幅として規定され、その幅は、軸215に沿った任意の別の点での空隙212の幅よりも小さくはない。空隙212は、指定された距離未満である最大幅を有するよう形成されてもよい。例えば、空隙は、2μm未満、1μm未満、0.3μm未満、または任意の別の好適な距離未満である最大幅を有するよう形成されてもよい。
【0032】
[0047]例示的実施例では、ウェハ102を酸化させることは、第1および第2の酸化物壁217aおよび217bを軸215の両側に形成させることにより、第1の酸化物壁217aと第2の酸化物壁217bとの間に空隙212を画定する。
【0033】
[0048]
図3に示すように、以降のパターニングおよび解放ステップによって、二酸化ケイ素層210が、ウェハ102との接触から解放されることにより、圧力道管320が設けられている。空隙212内の圧力と、周囲領域322での圧力との間の差は、圧力道管320を構造変形(例えば曲げ変形、せん断変形、伸び変形など)させる。そのような差が、空隙212の形状を変化させ得るが、例示的実施例の範囲はこれに限定されないことが認識されるであろう。
【0034】
[0049]圧力道管320が変形する程度は、空隙212の最大幅に比例し、一方、圧力道管320の剛性は、空隙212の最大幅の3乗とともに増加する。したがって、比較的小さい寸法を有する空隙を画定する断面を有する圧力道管320を利用することが、望ましい圧力感知機能を提供できることが直感的に理解できよう。例えば、比較的より大きい構造(例えば多くの従来の圧力センサのダイアフラム)は、比較的より小さい構造と比較して、より大きいコンプライアンス(すなわちより少ない剛性)を提供することが予想され得る。しかし、圧力センサ320のサイズスケールは、圧力センサ320のコンプライアンスに関して生じる増加が、圧力センサ320の変形に関して生じる減少を上回り得るよう十分に小さくてもよい。圧力道管320は、50μm未満、40μm未満、30μm未満、20μm未満の高さH1、または任意の別の好適な高さを有するように構成されてもよい。空隙212は、30μm未満、20μm未満、10μm未満、5μm未満の高さH2、または任意の別の好適な高さを有するように構成されてもよい。
【0035】
[0050]
図4は、本明細書で説明する実施例による、鎌形状を有する例示的変形可能な圧力道管420の上面図である。圧力道管420が、ウェハ458からエッチングされた空洞486内に懸架された状態で示される。圧力道管420は、場所407において空洞486によって支持される。圧力道管420の断面は、平面403に画定されてもよい。平面403に画定される断面は、
図3に示す断面300として表されてもよいことが認識されるであろう。
図4の実施例では、圧力道管420内の道管圧力が空洞486内の空洞圧力に等しいとき、圧力道管420は、非変形の形状401を有する。道管圧力が空洞圧力より大きくなると、圧力道管420は、構造変形して(矢印405が表すように)、圧力道管420が変形形状402を有するようにする。空洞486の外側の圧力は、道管圧力出入口404で圧力道管420内の道管圧力を設定する。
【0036】
[0051]道管圧力出入口404は、圧力道管420の道管圧力を圧力道管420の外側にある環境に曝露する圧力道管420の開口部である。圧力出入口は、1つまたは複数の環境を1つまたは複数の別の環境に曝露する開口部である。したがって、道管圧力出入口404は、圧力出入口を構成する。道管圧力出入口は、1つまたは複数の環境を1つまたは複数の別の環境に曝露する圧力道管の開口部である。したがって、道管圧力出入口404は、また、道管圧力出入口を構成する。
【0037】
[0052]圧力道管420は、例示のために鎌形状を有するように示されるが、限定を意図するものではない。圧力道管420が任意の好適な形状を有し得ることが認識されるであろう。例えば、圧力道管は、蛇行形状、螺旋形状、半円形状、それぞれが半円形状を有する複数同心半円部分、伸長できる直線形状など、またはそれらの任意の組合せを含んでもよい。
【0038】
[0053]
図5は、本明細書で説明する実施例による変形可能な圧力道管520を含む圧力センサ500を示す。
図5に示すように、圧力センサ500は、トランスデューサ503をさらに含み、そのトランスデューサは、介在構造要素502(別名、機械的結合)によって圧力センサ520に機械的に結合される。圧力道管520、トランスデューサ503、および介在構造要素502(またはその少なくとも一部分)は、ウェハ558からエッチングされた空洞586中に懸架される。圧力道管520は、点507においてウェハ558の半導体基板580によって支持される。
図5に表すように、トランスデューサ503は、主としてウェハ558からエッチングされたシリコン構造である。トランスデューサ503は、第1のセットのコンデンサ極板511a〜511j、第2のセットのコンデンサ極板512a〜512j、および第3のセットのコンデンサ極板509a〜509kを含む。コンデンサ極板511aおよび512aは、コンデンサ極板509aと509bとの間にあり、コンデンサ極板511bおよび512bは、コンデンサ極板509bと509cとの間にあり、コンデンサ極板511cおよび512cは、コンデンサ極板509cと509dとの間にある、などである。コンデンサ極板511aは、コンデンサ極板509aとコンデンサ極板512aとの間にあり、コンデンサ極板511bは、コンデンサ極板509bとコンデンサ極板512bとの間にある、などである。コンデンサ極板512aは、コンデンサ極板511aとコンデンサ極板509bとの間にあり、コンデンサ極板512bは、コンデンサ極板511bと509cとの間にある、などである。
【0039】
[0054]第1のセットにおけるコンデンサ極板511a〜511jは、電気トレース513およびバイア523を使用して電気的に結合される。例えば、バイア523は、電気トレース513をそれぞれのコンデンサ極板511a〜511jに電気的に結合する。第2のセットにおけるコンデンサ極板512a〜512jは、電気的に結合される。例えば、バイア524は、電気トレース514をそれぞれのコンデンサ極板512a〜512jに電気的に結合する。第3のセットにおけるコンデンサ極板509a〜509kは、電気的に結合される。
【0040】
[0055]第1のセットのコンデンサ極板511a〜511jは、第2のセットのコンデンサ極板512a〜512jおよび第3のセットのコンデンサ極板509a〜509kから電気的に絶縁される。例えば、絶縁区間519は、第1のセットのコンデンサ極板511a〜511jを第2のセットのコンデンサ極板512a〜512jから絶縁し、絶縁区間515aは、第1のセットのコンデンサ極板511a〜511jを第3のセットのコンデンサ極板509a〜590kから絶縁する。第2のセットのコンデンサ極板512a〜512jは、また、第3のセットのコンデンサ極板509a〜509kから電気的に絶縁される。例えば、絶縁区間515bは、第2のセットのコンデンサ極板512a〜512jを第3のセットのコンデンサ極板509a〜509kから絶縁する。したがって、絶縁区間(例えば絶縁区間515a〜515bおよび519)を利用することは、トランスデューサ503の様々な領域が機械的に接続されるが、電気的には絶縁されることを可能にしてもよいことが分かる。
【0041】
[0056]第1の容量は、第3のセットにおけるそれぞれのコンデンサ極板509a〜509jに対する第1のセットにおけるコンデンサ極板511a〜511jの近接性に基づいて提供される。第2の容量は、第3のセットにおけるそれぞれのコンデンサ極板509b〜509kに対する第2セットにおけるコンデンサ極板512a〜512jの近接性に基づいて提供される。第3のセットにおけるコンデンサ極板509a〜509jは、第3のセットの第1のサブセットと呼ばれてもよく、第3のセットにおけるコンデンサ極板509b〜509kは、第3のセットの第2のサブセットと呼ばれてもよい。第1のサブセットおよび第2のサブセットのそれぞれは、それ自体に対するセットと呼ばれてもよい。第1のセットにおけるコンデンサ極板511a〜511jは、たとえ第2のセットにおけるコンデンサ極板512a〜512jもコンデンサ極板509a〜509kと交互配置されていても、第3のセットにおけるコンデンサ極板509a〜509kと交互配置されているとみなされることに留意されたい。同様に、第2のセットにおけるコンデンサ極板512a〜512jは、たとえ第1のセットにおけるコンデンサ極板511a〜511jもコンデンサ極板509a〜509kと交互配置されていても、第3のセットにおけるコンデンサ極板509a〜509kと交互配置されているとみなされる。
【0042】
[0057]圧力道管520内の道管圧力と、空洞586内の空洞圧力との間の圧力差が変化すると、圧力道管520は、構造変形する。圧力道管520が変形すると、圧力道管520の構造変形は、介在構造要素502を介してトランスデューサ503に結合され、それにより、矢印521によって示すように、第1のセットのコンデンサ極板511a〜511jおよび第2のセットのコンデンサ極板512a〜512jを第3のセットのコンデンサ極板509a〜509kに対して移動させる。例えば、バネ525aおよび525bは、第1のセットのコンデンサ極板511a〜511jおよび第2のセットのコンデンサ極板512a〜512jが第3のセットのコンデンサ極板509a〜509kに対して移動することを可能にする。バネ525aおよび525bは、トランスデューサ503の別の部分と比較して比較的可撓性である。蛇行可撓リード517aおよび517bは、また、トランスデューサ503の別の部分と比較して比較的可撓性であることに留意されたい。蛇行可撓リード517aおよび517bは、下記でさらに詳細に論じられる。
【0043】
[0058]第1のセットのコンデンサ極板511a〜511jおよび第2のセットのコンデンサ極板512a〜512jの矢印521の方向(すなわち
図5において左)への移動は、コンデンサ極板511a〜511jとそれぞれのコンデンサ極板509a〜590jとの間の距離を減少させ、それにより、第1の容量(すなわちコンデンサ極板511a〜511jとそれぞれのコンデンサ極板509a〜590jとの間の容量)を増加させる。前述の移動は、また、コンデンサ極板512a〜512jとそれぞれのコンデンサ極板509b〜590kとの間の距離を増加させ、それにより、第2の容量(すなわちコンデンサ極板512a〜512jとそれぞれのコンデンサ極板509b〜590kとの間の容量)を減少させる。したがって、
図5の実施例において、第1の容量の変化は、第2の容量の変化と反対である。
【0044】
[0059]蛇行可撓リード517aおよび517bは、トランスデューサ503と半導体基板580との間のそれぞれの可撓性機械的接続を提供する。例えば、蛇行可撓リード517aおよび517bの使用は、パッケージ応力が第1のセットのコンデンサ極板511a〜511jおよび第2のセットのコンデンサ極板512a〜512jの第3のセットのコンデンサ極板509a〜509kに対する動作に影響を及ぼすことを妨げ得る。蛇行可撓リード517aは、第1のセットのコンデンサ極板511a〜511jと関連する電気特性(例えば電荷)を第1のトレース516aに電気的に結合する。蛇行可撓リード517bは、第2のセットのコンデンサ極板512a〜512jと関連する電気特性(例えば電荷)を第2のトレース516bに電気的に結合する。第3のセットのコンデンサ極板509a〜509kと関連する電気特性(例えば電荷)は、第3のトレース516cに電気的に結合される。
【0045】
[0060]測定回路(例えば電気回路)は、第1のトレース516a、第2のトレース516bおよび/または第3のトレース516cに電気的に結合されることにより、圧力道管520内の道管圧力と、空洞586内の空洞圧力との間の圧力差を表す非平衡終端または微分容量測定を実行してもよい。様々な周知の容量測定技術のうちの任意のものが、圧力差についての非平衡終端表示または微分表示を提供するために使用されてもよいことが認識されるであろう。一例では、複数(例えば2つの)非平衡終端容量測定値の組合せが、微分容量測定値を提供するために使用されてもよい。この例によれば、組合せは、圧力差の尺度を取得するための合計であってもよく、組合せは、加速度の尺度を取得するための減算であってもよい。トレース516a〜516cの経路選択を変化させることは、差または合計が前述の圧力差の尺度または加速度の尺度を取得するために使用されるかどうかを変えることが認識されるであろう。微分容量測定値が、主に
図10に関して、さらに詳細に下記で論じられる。
【0046】
[0061]トランスデューサ503は、第1のセットのコンデンサ平板511a〜511jおよび第2のセットのコンデンサ極板512a〜512jが第3のセットのコンデンサ極板509a〜509kに対して移動する範囲を制限するように構成されたバンプストップ526を含むように示される。トレース527aおよび527bは、バンプストップ526上に設けられている。トレース527aは、第2のセットのコンデンサ極板512a〜512jおよび第2のトレース516bと同じ電位(すなわち電圧)を有する。トレース527bは、第1のセットのコンデンサ極板511a〜511jおよび第1のトレース516aと同じ電位を有する。単一のバンプストップ526が、例示のために
図5に示されるが、限定を意図するものではない。トランスデューサ503は、任意の好適な数のバンプストップ(例えば、無い、1つ、2つ、3つなど)を含んでもよいことが認識されるであろう。
【0047】
[0062]トランスデューサ503は、例示のために、
図5の変形可能なコンデンサ構造として表されるが、限定を意図するものではない。トランスデューサ503は、任意の好適な種類のトランスデューサであってもよい。例えば、当業者であれば、トランスデューサ503は、圧力道管520の動きを電気信号に変換するために、圧電および/または圧電抵抗技術を使用する構造を含んでもよいことを認識するであろう。例えば、トランスデューサ503は、圧力道管520の構造変形の結果として圧電素子(圧電要素)に作用する力(例えば機械的応力)に基づいて、電荷(例えば電気的チャージ)を生成するように構成された圧電素子を含んでもよい。この例に従って、力が、圧電素子に電荷を生成させる圧電素子の歪みを生じさせてもよい。別の例では、トランスデューサ503は、圧力道管520の変形の結果として圧電抵抗要素に作用する力(例えば機械的応力)に基づいて変化する抵抗(例えば電気抵抗)を有する圧電抵抗要素を含んでもよい。この例に従って、力が、圧電抵抗要素の抵抗を変化させる圧電抵抗要素の歪みを生じさせてもよい。さらにまた、光学および/または磁気技術が、圧力道管520の動作を感知するために使用されてもよい。トランスデューサ503は、例えば絶縁区間515の有無にかかわらず、様々な方法のうちの任意の方法で製作されてもよいことが認識されるであろう。トランスデューサ503は、シリコンオンインシュレータ(SOI)ウェハまたはエピタキシャルシリコンを使用して製作されてもよいことがさらに認識されるであろう。
【0048】
[0063]例示的実施例では、トランスデューサ503と変形可能な圧力道管520とは、同じプロセスを使用して形成される。例えば、プロセスは、任意の好適な数のエッチングステップおよび/または任意の好適な数のリソグラフィステップを含んでもよい。この実施例の1つの態様では、エッチングステップが、トランスデューサ503および変形可能な圧力道管520を形成するために使用されてもよい。別の態様では、第1のエッチングステップが、トランスデューサ503を形成するために使用されてもよく、第1のエッチングステップと異なる第2のエッチングステップが、圧力道管520を形成するために使用されてもよい。この態様に従って、第1のエッチングステップが、トランスデューサ503の意図される機能のために、トランスデューサ503の幾何形状を構成(例えば最適化)してもよく、第2のエッチングステップが、圧力道管520の意図される機能のために、圧力道管520の幾何形状を構成(例えば最適化)してもよい。
【0049】
トランスデューサ503または圧力道管520の幾何形状は、その中の誘電体の形状、その中の誘電体の厚さなど、またはその任意の組合せを含み得る。例えば、圧力道管520の幾何形状は、圧力道管520が中に形成されるトレンチの最大幅、圧力道管520が中に形成されるトレンチの深さ、圧力道管520が形成される誘電体によって形成される空隙の最大幅、圧力道管520が形成される誘電体によって形成される空隙の深さなど、またはその組合せを含み得る。
【0050】
[0064]この実施例のさらに別の態様では、同じリソグラフィステップが、トランスデューサ503と変形可能な圧力道管520とを形成するために使用されてもよい。さらに別の態様では、第1のリソグラフィステップが、トランスデューサ503を形成するために使用されてもよく、第1のリソグラフィステップと異なる第2のリソグラフィステップが、圧力道管520を形成するために使用されてもよい。この態様によれば、第1のリソグラフィステップが、トランスデューサ503の意図される機能のために、トランスデューサ503の幾何形状を構成(例えば最適化)してもよく、第2のリソグラフィステップが、圧力道管520の意図される機能のために、圧力道管520の幾何形状を構成(例えば最適化)してもよい。
【0051】
[0065]別の例示的実施例では、トランスデューサ503と変形可能な圧力道管520とは、同じ誘電体を共有する。さらに別の例示的実施例では、トランスデューサ503を形成するために使用される誘電体は、変形可能な圧力道管520を形成するために使用される誘電体とは異なる。
【0052】
[0066]
図5では、場所507は、圧力道管520が半導体基板580に結合する場所(別名、点)である。場所528は、圧力道管520がトランスデューサ503に結合する場所である。場所529は、トランスデューサ503が半導体基板580に結合する場所である。場所507と場所528との間の距離、場所507と場所529との間の距離、および/または場所528と場所529との間の距離を低減(例えば最小化)することは、結果としてパッケージ応力が圧力センサ500に入ることについての比較的の低い確率をもたらし得る。その上、そのような距離を低減することは、圧力道管520を製作するために使用する材料(例えば二酸化ケイ素)とトランスデューサ503を製作するための材料(例えばシリコン)との間の固有熱膨張係数(CTE)の不整合を低減(例えば最小化)し得る。
【0053】
[0067]パッケージ応力が圧力センサ500に入る可能性を決定するためのいくつかのガイドラインが、前述の距離のうちの任意の1つまたは複数のものを、空洞586を囲む長方形の少なくとも1つの辺の長さと比較することによって確立されてもよい。例えば、例示的実施例において、圧力センサ500は、X軸に沿った長さAおよびY軸に沿った長さBによって画定される周囲の長方形によって特徴付けられる。周囲の長方形は、圧力センサが製作されるウェハの平面内の空洞を囲む最小面積を有する長方形として画定される。したがって、周囲の長方形は、第1の平行辺、および第1の平行辺に垂直である第2の平行辺を有する。第1の平行辺のそれぞれは、第1の長さを有する。第2の平行辺のそれぞれは、第1の長さ以下である第2の長さを有する。
【0054】
[0068]
図5においてX軸とY軸とによって画定される平面は、圧力センサ500が製作されるウェハ558の平面を表す。
図5に示すように、ウェハ558の平面内の空洞586を囲む最小面積を有する長方形は、X軸に沿った長さAの第1の平行辺およびY軸に沿った長さBの第2の平行辺を有する。したがって、圧力センサ500と関連する周囲の長方形は、AとBとの積(すなわちA掛けるB)に等しい面積を有する。
【0055】
[0069]この実施例の一態様では、場所507と場所529との間の距離は、長さBの1/3以下であってもよい。別の態様では、場所507と場所528との間の距離は、長さBの1/3以下であってもよい。さらに別の態様では、場所528と場所529との間の距離は、長さBの1/3以下であってもよい。
【0056】
[0070]トレース513、514、516a〜516c、および527a〜527bのそれぞれは、およそ350ナノメートル(nm)の深さ、およびおよそ2μmの幅を有する金属被覆を含んでもよいが、例示的実施例の範囲は、これに限定されない。トレース513、514、516a〜516cおよび527a〜527bのそれぞれは、任意の好適な深さおよび幅を有する金属被覆を含んでもよいことが認識されるであろう。空洞586は、およそ1ミリメートル(mm)の深さB、およびおよそ2mmの幅Aを有してもよいが、例示的実施例の範囲は、これに限定されない。空洞586は、任意の好適な深さおよび幅を有してもよいことが認識されるであろう。
【0057】
[0071]
図6は、本明細書で説明する実施例による、2つの感知要素688aおよび688bを含む例示的な圧力センサ600を示す。
図6に示すように、圧力センサ688aは、圧力道管620aと、対応するトランスデューサ603aと、を含み、それらは、介在構造要素602aによって機械的に結合される。圧力センサ688bは、圧力道管620bと、対応するトランスデューサ603bと、を含み、それらは、介在構造要素602bによって機械的に結合される。圧力道管620aおよび620b、トランスデューサ603aおよび603b、ならびに介在構造要素602aおよび602b(またはその少なくとも一部分)は、半導体基板680からエッチングされた空洞686内に懸架される。例示の目的で、圧力道管620aは、トランスデューサ603aの少なくとも一部分を囲むように示され、圧力道管620bは、トランスデューサ603bの少なくとも一部分を囲むように示される。圧力道管620aは、場所607aにおいて半導体基板680によって支持され、圧力道管620bは、場所607bにおいて半導体基板680によって支持される。
【0058】
[0072]感知要素688aは、例示のために、感知要素688bの鏡像であるように
図6に示されるが、例示的実施例の範囲は、これに限定されない。例えば、そのような対称性は、加速度の作用に対する圧力センサ600の感度を低減することがある。例示的実施例では、圧力センサ600は、圧力道管620aおよび620bのそれぞれにおける道管圧力が概ね等しいように構成される。この実施例によれば、圧力道管620aおよび620bにおける道管圧力が増加して、空洞686における空洞圧力より大きくなると、圧力道管620aおよび620bは、互いに向かって(例えばX軸に沿って)変形する。この実施例にさらによれば、トランスデューサ603aおよび603bは、変形とともに、トランスデューサ603aと関連する容量が増加し、トランスデューサ603bと関連する容量が減少するように構成され、また、その逆も同様である。容量相互間の差を考慮することによって、道管圧力と空洞圧力との間の圧力差が決定されてもよい。容量の合計を考慮することによって、X軸に沿った圧力センサ600の加速度が決定されてもよい。例えば、トランスデューサ603aおよび603bのそれぞれは、加速度計の要素(すなわち、質量の動作を例えば電気信号に変換するバネ、質量、およびトランスデューサ)を含む。
【0059】
[0073]
図7は、本明細書で説明する実施例による、2つの感知要素788aおよび788bを含む別の例示的圧力センサ700を示す。
図7に示すように、圧力センサ788aは、圧力道管720aと、対応するトランスデューサ703aと、を含み、それらは、介在構造要素702aによって機械的に結合される。圧力センサ788bは、圧力道管720bと、対応するトランスデューサ703bと、を含み、それらは、介在構造要素702bによって機械的に結合される。圧力道管720aおよび720b、トランスデューサ703aおよび703b、ならびに介在構造要素702aおよび702b(またはその少なくとも一部分)は、半導体基板780からエッチングされた空洞786内に懸架される。トランスデューサ703aおよび703bのそれぞれは、例示のために、2つの同心半円部分を含むよう示されるが、限定を意図するものではない。半円部分のそれぞれは、半円形状を有する。トランスデューサ703aおよび703bのそれぞれは、任意の好適な数の半円部分(例えば1つ、2つ、3つ、4つなど)を含んでもよいことが認識されるであろう。その上、トランスデューサ703aおよび703bのそれぞれは、1つまたは複数の半円部分以外の形状を有してもよい。
【0060】
[0074]感知要素788aは、例示のために、
図7において感知要素788bの鏡像であるよう示されるが、例示的実施例の範囲は、これに限定されない。例示的実施例では、圧力センサ700は、圧力道管720aおよび720bのそれぞれにおける道管圧力が概ね等しいように構成される。この実施例によれば、圧力道管720aおよび720bにおける道管圧力が増加して、空洞786内の空洞圧力よりも大きくなると、圧力道管720aと720bとは、互いに向かって(例えばX軸に沿って)変形する。この実施例にさらによれば、トランスデューサ703aおよび703bは、変形とともに、トランスデューサ703aと関連する容量が増加し、トランスデューサ703bと関連する容量が減少するように構成され、また、その逆も同様である。容量相互間の差を考慮することによって、道管圧力と空洞圧力との間の圧力差が決定されてもよい。容量の合計を考慮することによって、X軸に沿った圧力センサ700の加速度が決定されてもよい。
【0061】
[0075]
図5では、1つの圧力道管520が、非限定的な例示のために、空洞586内に懸架されるよう示される。
図6では、2つの圧力道管620aおよび620bが、非限定的な例示のために、空洞686内に懸架されるよう示される。
図7では、2つの圧力道管720aおよび720bが、非限定的な例示のために、空洞786内に懸架されるよう示される。任意の好適な数の圧力道管が、空洞586、686、および786のそれぞれ内に懸架されてもよいことが認識されるであろう。
【0062】
[0076]いくつかの例示的実施例では、蓋が、空洞586、686、786を覆う。蓋は、任意の好適な材料、例えば別のウェハまたはその部分であってもよい。例えば、蓋を形成するウェハまたはその部分は、絶縁層によって、それぞれの圧力センサ500、600、700における別の導電性要素から電気的に絶縁されてもよい。1つの例示的実施例では、蓋は、空洞586、686、786内に指定圧力を提供するために、空洞586、686、786を真空状態で密封する。例えば、指定圧力は、およそ0気圧であってもよい。この例によれば、指定圧力は、0.0〜0.01気圧、0.0〜0.05気圧、0.0〜0.1気圧などの範囲内にあってもよい。例えば、指定圧力がおよそ0気圧である場合、圧力センサ500、600、700は、温度変化に反応しない場合がある。別の例示的実施例では、蓋は、およそ1気圧の指定圧力を提供するように、空洞586、686、786を密封する。例えば、指定圧力は、0.99〜1.01気圧、0.95〜1.05気圧、0.9〜1.1気圧などの範囲内にあってもよい。
【0063】
[0077]指定圧力は、蓋が圧力道管500、600、または700に設置された時点で決定されてもよい。蓋の接着は、比較的高い温度で実行されてもよいことが認識されるであろう。したがって、冷却中に、指定圧力の値は、圧力対温度の関係に従って、蓋が圧力道管500、600、700に設置された時点での値から減少してもよい。蓋が空洞586、686、786を真空状態で密封する場合、指定圧力は、冷却中に変化しないことがまた認識されるであろう。
【0064】
[0078]
図8a〜8cは、本明細書で説明する実施例による、それぞれの結合配列を有する例示的な圧力センサ830、860、および890を示す。
図8aに示すように、圧力センサ830は、空洞886内に懸架された圧力道管820を含む。圧力道管820は、介在構造要素802aによってトランスデューサ803に機械的に結合される。介在構造要素802aは、「V」形状を有する。圧力道管820内の道管圧力が空洞886内の空洞圧力よりも大きくなると、圧力道管は、変形して正のY方向に拡張する。正のY方向への圧力道管820の拡張は、力を接続点829aにおいて介在構造要素802aに作用させる。接続点829aでの力の作用は、矢印831によって表すように、介在構造要素802aを圧縮させる(例えば折り重なる)。介在構造要素802aの圧縮は、力を接続点829bにおいてトランスデューサ803に対して負のX方向に作用させる。
【0065】
[0079]介在構造要素802a中に入力する仕事は、介在構造要素802aから出力する仕事に等しい。したがって、Win=Fin
*din=Wout=Fout
*doutであり、ここにWinは、入力の仕事であり、Woutは、出力の仕事であり、Finは、接続点829aにおいて圧力道管820に作用する力であり、dinは、接続点829aが正のY方向に移動する距離であり、Foutは、接続点829bにおいて介在構造要素802aに作用する力であり、doutは、接続点829bが負のX方向に移動する距離である。例示的実施例では、圧力道管820の剛性およびトランスデューサ803の剛性は、doutがdinよりも大きいように設定される。この実施例によれば、接続点829aの比較的小さい移動は、結果として接続点829bの比較的大きい移動をもたらし、それにより、介在構造要素802aは動作増幅器として機能する。別の例示的実施例では、圧力道管820の剛性およびトランスデューサ803の剛性は、doutをdinよりも小さくするように設定される。この実施例によれば、接続点829aの比較的大きい移動は、結果として接続点829bの比較的小さい移動をもたらし、それにより、介在構造要素802aは、動作減衰器として機能する。
【0066】
[0080]介在構造要素802bは、第2の方向の別の動作を生じさせることによって、第1の方向の動作に応答すると説明され、例示のために、第2の方向は第1の方向に垂直であるとしているが、それに限定することは意図されない。介在構造要素(例えば介在構造要素802b)は、第1の動作の増幅された変形である第2の動作を特定方向に生じさせることによって、第1の動作を特定方向に増幅しても増幅しなくてもよいことが認識されるであろう。
【0067】
[0081]
図8bに示すように、圧力センサ860は、圧力道管820を含み、その圧力道管は、介在構造要素802bによってトランスデューサ803に機械的に結合される。介在構造要素802bは、X方向に比較的硬く、Y方向に比較的柔軟であるように構成される。したがって、介在構造要素802bは、異方剛性(すなわち少なくとも2つの直交方向における剛性が異なる)を有し、圧力道管820をトランスデューサ803に異方的に結合する。介在構造要素802bを指定方向(例えばこの例でのY方向)に柔軟であるように構成することは、圧力道管820を製作するために使用される材料と、トランスデューサ803を製作するために使用される材料との間の熱膨張係数(CTE)の不整合からのパッケージ応力の問題および/または影響を妨げて(低減して)もよい。
【0068】
[0082]指定方向における介在構造要素(例えば介在構造要素802b)の剛性は、様々な理由のうちの任意の理由のために低減されてもよい。例えば、介在構造要素が指定方向に押され、介在構造要素がその方向に応答することが望ましくない場合に、その方向の介在構造要素の剛性が低減されてもよい。別の例では、比較的大きい距離が2つの点の間に存在する場合に、それらの点によって画定された軸に沿った介在構造要素の剛性が低減されてもよい。さらに別の例では、熱影響が、圧力道管の変形を応答が望ましくない特定方向に生じさせる場合、その方向の介在構造要素の剛性が低減されてもよい。
【0069】
[0083]
図8cに示すように、圧力センサ890は、圧力道管820を含み、その圧力道管は、介在構造要素802cによってトランスデューサ803に機械的に結合される。介在構造要素802cは、圧力道管820をトランスデューサ803に直接的に結合する。したがって、トランスデューサ803は、圧力道管820の変形とともに直接移動する。
【0070】
[0084]測定されるべき圧力は、様々な態様のうちの任意の態様で圧力センサに入力してもよい。例えば、圧力道管は、ウェハの面上の道管圧力出入口に経路選択されてもよく、圧力は、道管圧力出入口を通って圧力センサに入力してもよい。例えば、道管圧力出入口は、圧力センサが、ウェハ内に形成された別の圧力センサから圧力センサを物理的に取り外すために分離される(例えばソーイングされる)ときに、形成されてもよい。別の例では、圧力チャネルがウェハ上に設置された蓋を通して経路選択されることにより、圧力出入口を(例えば、圧力チャネルをウェハの面上の圧力出入口に経路選択するよりもむしろ)蓋の最上部に設けてもよい。
図9は、圧力チャネルが、圧力センサの蓋を通して蓋の最上部の圧力出入口まで経路選択されている1つの例示的実装を図示する。
【0071】
[0085]特に、
図9は、本明細書で説明する実施例による圧力センサ900の側面図である。圧力センサ900は、基板980(例えば感知ウェハ)および基板980を覆う蓋990(例えばキャッピングウェハ)を含む。基板980は、圧力道管920が懸架されるように示された空洞986を含む。圧力道管920は、埋込み圧力道管983および蓋990内のチャネル984を介して周囲圧力出入口985に連結する。例えば、周囲圧力出入口985は、測定されるべき周囲圧力に接続するように作成されてもよい。シリコンチャネル984の方向の変更は、
図9に示すように、2つのエッチングされたウェハを一緒に接着することによって達成されてもよい。方向変更を示す目的は、周囲圧力出入口985の場所が、必要に応じて蓋990の上にあってもよく、埋込み圧力道管983への接続部の鉛直方向上方の場所に限定されないことを示すためである。さらにまた、複数の圧力道管は、圧力センサの配列を作成するために、複数の周囲出入口とともに構築されてもよい。
【0072】
[0086]
図10は、本明細書で説明する実施例による複数空洞圧力センサ1000の簡略上面図である。圧力センサ1000は、第1の感知要素1088a、第2の感知要素1088b、第3の感知要素1088c、および第4の感知要素1088dを含む。第1の感知要素1088aは、第1の空洞1086aおよび第1の圧力道管1020aを含み、その第1の圧力道管1020aは、第1の空洞1086a内に懸架される。第2の感知要素1088bは、第2の空洞1086bおよび第2の圧力道管1020bを含み、この第2の圧力道管1020bは、第2の空洞1086b内に懸架される。第3の感知要素1088cは、第3の空洞1086cおよび第3の圧力道管1020cを含み、その第3の圧力道管1020cは、第3の空洞1086c内に懸架される。第4の感知要素1088dは、第4の空洞1086dおよび第4の圧力道管1020dを含み、その第4の圧力道管1020dは、第4の空洞1086d内に懸架される。
【0073】
[0087]第2および第3の圧力道管1020bおよび1020cにおいて、ならびに第1および第4の空洞1086aおよび1086dにおいては(第1および第4の圧力道管1020aおよび1020dの外側を除く)、第1の圧力P1であるように示される。
第1および第4の圧力道管1020aおよび1020dにおいて、ならびに第2および第3の空洞1086bおよび1086cにおいては(第2および第3の圧力道管1020bおよび1020cの外側を除く)、第2の圧力P2であるように示される。したがって、第1の感知要素1088aと第4の感知要素1088dとは、同様の構成を有する。第2の感知要素1088bと第3の感知要素1088cとは、同様の構成を有する。
【0074】
[0088]第1、第2、第3および第4の感知要素1088a〜1088dは、
図10に示すように、X方向およびY方向の処理における傾斜を補償する(例えばキャンセルする)ために上記のように構成される。例えば、傾斜がX方向に存在する場合(例えば、比較的小さいY値を有する領域と比較して、比較的大きいY値を有する領域において、わずかにより多い金属が単位面積当たりに堆積させられる場合)、第1、第2、第3、および第4の感知要素1088a〜1088dの前述の構成は、そのような傾斜を補償する。同様に、傾斜がY方向に存在する場合(例えば、エッチングが、比較的大きいX値を有する領域と比較して比較的小さいX値を有する領域においてより大きい場合)、前述の構成は、そのような傾斜を補償する。
【0075】
[0089]圧力センサ1000は、第1、第2、第3、第4、第5の輸送道管1092a、1092b、1092c、1092dおよび1092eを含み、それらの輸送道管のそれぞれは、例示のために、圧力道管として構成される。輸送道管1092a〜1092eは、圧力感知要素1088a〜1088dがその上に製作されるウェハの平面内に構成される。ウェハの平面は、
図10に示すように、X軸とY軸とによって画定される。第1の輸送道管1092aは、第1の圧力道管1020aと第3の空洞1086cとの間に接続される。第1の輸送道管1092aの一部分は、第3の空洞1086c内に開口部1094aを設けるために除去され、その開口部は、第1の圧力道管1020a内の環境を第3の空洞1086c内の環境に曝露(案内)する。第2の輸送道管1092bは、第2の圧力道管1020bと多岐管1096との間に接続される。第2の輸送道管1092bの一部分は、開口部1094bを多岐管1096内に設けるために除去され、その開口部は、第2の圧力道管1020b内の環境を多岐管1096内の環境に曝露(案内)する。
【0076】
[0090]第3の輸送道管1092cは、第3の圧力道管1020cと多岐管1096との間に接続される。第3の輸送道管1092cの一部分は、開口部1094cを多岐管1096内に設けるために除去され、その開口部は、第3の圧力道管1020c内の環境を多岐管1096内の環境に曝露(案内)する。第4の輸送道管1092dは、第4の圧力道管1020dと第2の空洞1086bとの間に接続される。第4の輸送道管1092dの一部分は、開口部1094dを第2の空洞1086b内に設けるために除去され、その開口部は、第4の圧力道管1020dの環境を第2の空洞1086b内の環境に曝露(案内)する。
【0077】
[0091]第5の輸送道管1092eは、第1の空洞1086a、第4の空洞1086dと多岐管1096との間に接続される。第5の輸送道管1092eの第1の部分は、多岐管1096内に含まれる。第5の輸送道管1092eの第2の部分は、第1の空洞1086a内に含まれる。第5の輸送道管1092eの第3の部分は、第4の空洞1086d内に含まれる。第5の輸送道管1092eの第1の部分の一部は、開口部1094eを多岐管1096内に設けるために除去される。第5の輸送道管1092eの第2の部分の一部は、開口部1094fを第1の空洞1086a内に設けるために除去される。第5の輸送道管1092eの第3の部分の一部は、開口部1094gを第4の空洞1086d内に設けるために除去される。開口部1094e、1094f、および0194gは、多岐管1096内の環境を第1の空洞1086aおよび第4の空洞1086d内の環境に曝露(案内)する。開口部を有する例示的な圧力道管は、
図12を参照して下記でさらに詳細に説明される。
【0078】
[0092]圧力測定出入口1098は、多岐管1096の環境を圧力センサ1000の外側にある環境(例えば周囲環境)に曝露(案内)する。例えば、第1の圧力P1は、圧力測定出入口1098を通って多岐管1096に入力してもよい。第1の圧力P1は、多岐管1096から、第3の輸送道管1092cを通して第3の圧力道管1020cまで、第2の輸送道管1092bを通して第2の圧力道管1020bまで、ならびに第5の輸送道管1092eを通して第1の空洞1086aおよび第4の空洞1086dまで伝送されてもよい。1つの例では、第1の圧力P1は、測定されるべき圧力であってもよく、第2の圧力P2は、基準圧力であってもよい。別の例では、第1の圧力P1は、基準圧力であってもよく、第2の圧力P2は、測定されるべき圧力であってもよい。開口部1094a〜1094gがそれぞれの道管圧力出入口を構成することが認識されるであろう。
【0079】
[0093]差異測定が、第1の圧力P1と第2の圧力P2とを比較すること(例えば、第1の圧力を第2の圧力から減算すること、またはその逆も同様)によって実行されてもよい。複数の感知要素が、第1の圧力P1と第2の圧力P2との間の差を表す信号の振幅を増大させるために、および/または信号に関するSN比(SNR)を増大させるために、空洞1086a〜1086dのそれぞれに含まれてもよいことが認識されるであろう。
【0080】
[0094]第1の感知要素1088a、第2の感知要素1088b、第3の感知要素1088c、および第4の感知要素1088dは、それぞれ、第1のトランスデューサ1003a、第2のトランスデューサ1003b、第3のトランスデューサ1003c、および第4のトランスデューサ1003dを含む。それ自体の対応するトランスデューサ1003a〜1003dを含む感知要素1088a〜1088dは、
図10では、第1の対角線および第2の対角線を有する格子状に構成されるように示される。例えば、第1の対角線は、トランスデューサ1003a〜1003dの第1のサブセット(例えば第1および第4のトランスデューサ1003aおよび1003d)を含んでもよい。第2の対角線は、トランスデューサ1003a〜1003dの第2のサブセット(例えば第2および第3のトランスデューサ1003bおよび1003c)を含んでもよい。第1のサブセットにおけるトランスデューサは、(例えば第2の圧力P2に対する)第1の圧力P1の増加とともに増加する第1の容量を有してもよい。第2のサブセットにおけるトランスデューサは、第1の圧力P1の増加とともに減少する第2の容量を有してもよい。トランスデューサ1003a〜1003dは、第1の容量と第2の容量との間の差に基づいて微分キャパシタンス(微分容量)を提供するように構成されてもよい。
【0081】
[0095]
図11a〜11oは、ウェハの断面を示して、本明細書で説明する実施例による圧力センサ1100の製作を例示する。
図11aに示すように、圧力センサ1100の製作は、シリコンウェハ1106から始める。酸化物マスクおよびフォトリソグラフィを使用して、トレンチ1102aおよび1102bは、それぞれのトレンチ開口部1101aおよび1101bがそれぞれのトレンチ底面幅1104aおよび1104bよりも小さくあるような態様で、ウェハ1106においてエッチングされる。酸化物マスクは、任意の好適な厚さ(例えば、およそ0.5ミクロン)を有してもよい。酸化物マスクは、シリコンエッチング後に、緩衝酸化物エッチングにおいて剥離されて、
図11aに示すシリコン構造をもたらす。
【0082】
[0096]ここで
図11bを参照すると、ウェハ1106がエッチングされた後に、ウェハ1106は、熱酸化物の好適な厚さ(例えばおよそ2.2ミクロン)を成長させるのに十分長い間、比較的高い温度(例えば1100℃)の熱酸化装置内に置かれる。この酸化反応の実行において、トレンチ1102aおよび1102bのそれぞれの上側部分は、それぞれのシーム1116aおよび1116b、それぞれの側壁酸化物1121aおよび1121b、ならびに最上部酸化物1114をピンチオフし、形成する。
図11bに示すように、空隙1115aおよび1115bは、それぞれのトレンチ1102aおよび1102bの内部に形成される。トレンチの最上部は、それぞれのシーム1116aおよび1116bによって密封されるが、シーム1116aおよび1116bは、構造上の弱点である。酸化反応が、典型的な石英炉が耐えることができる温度よりも高い温度で実行されない限り、シームは溶解しない。
【0083】
[0097]
図11cに示すように、好適な厚さ(例えばおよそ0.5ミクロンの厚さ)を有する多結晶シリコン1130の層が、シーム1116aおよび1116bの溶解を容易にするよう堆積されてもよい。多結晶シリコン1130は、低圧化学気相成長(LPCVD)または別の好適な種類の堆積を使用して、ドープされない状態で堆積されることができ、その結果物は概ね共形であり得る。シーム1116aは、さらなる多結晶シリコン層が堆積される場合、側壁酸化物1121aおよび1121bの成長中に、必ずしも完全に溶解するまたは閉鎖さえする必要があるというわけではないことが認識されるであろう。多結晶シリコン1130は、間隙を埋めることおよびシーム1116aおよび1116bを溶解することの両方を行ってもよい。
【0084】
[0098]
図11dを参照すると、一旦ウェハが第2の酸化反応を受けると、多結晶シリコン1130が二酸化ケイ素1131に変わることにより、シーム1116aおよび1116bを密封する。必要ならば、
図11eに示すように、化学機械研磨ステップが、二酸化ケイ素1131を平坦にして平面1132を生成するために使用されてもよい。ウェハは、例示のために、シリコンから形成されると説明され、結果生じる酸化物は、二酸化ケイ素であると説明される。ウェハは、任意の好適な半導体材料から形成されてもよく、結果生じる酸化物は、任意の好適な誘電体であってもよいことが認識されるであろう。
【0085】
[0099]
図11fに示すように、フォトリソグラフィと酸化物エッチングとの組合せが、バイア1140をエッチングするために使用されてもよい。標準シリコン接点(または別の種類の接点)が、次いで、薄型酸化作用、植込み、緩衝酸化物エッチング、アルミニウム堆積、フォトリソグラフィおよび金属エッチングの後続の組合せを使用して作成されてもよい。例えば、前述の製作処理ステップは、金属(例えばアルミニウム)トレース1141をもたらす。
【0086】
[0100]
図11gは、トレース1141上に共形に堆積された金属間誘電体(IMD)1142および隣接する二酸化ケイ素層を示す。
図11hに示すように、別のアルミニウムトレース1151およびバイア1156が、形成される。この場合、アルミニウム間の界面は、金属堆積前に、イオンビーム洗浄を使用して簡単に調製される。また、
図11hは、例示のために、最上部平面1153を形成するために化学機械平坦化技術(CMP)によって平坦にされた最上部酸化物1152を示す。最上部酸化物1152は、必ずしもCMPによって平坦にされる必要があるわけではないことが認識されるであろう。実際、最上部酸化物1152は、どのような状況でも、必ずしも平坦にされる必要があるわけではない。
【0087】
[0101]
図11iでは、成長したフォトレジストパターン1160、1161、および1162が示される。フォトレジストパターン1160、1161、および1162は、シリコンメサ、圧力感知要素、およびシリコン接続点を画定するために作成される。表面1163は、フォトレジストパターンによって保護されていないことに留意されたい。二酸化ケイ素エッチングと深掘りシリコンエッチングとの組合せを使用して、フォトレジストパターン1160、1161、および1162を下地シリコンに転写した後に、
図11jに示される構造になる。
図11jに示すように、圧力道管1173の最上部部分は、圧力道管1173がフォトレジストパターンによって保護されていないので、エッチング除去される。フォトレジストパターン1160、1161、および1162は、下地構造(例えば圧力道管1172およびシリコンコネクタ1170)よりもわずかに大きく、それらは、製造における典型的な不整列を可能にするよう曝露される。したがって、シリコンストリンガ1171が、圧力道管1172および1173の側壁に生じ得る。湿式または乾式化学を使用して比較的短い等方性シリコンエッチングを行うことによって、シリコンストリンガ1171が除去されてもよい。シリコンストリンガ1171が除去されない場合、それらは、シリコンストリンガ1171と、下地二酸化ケイ素との間の熱膨張係数(CTE)の不整合に起因して望ましくない非対称性および/または望ましくない信号変化を生成する。等方性シリコンエッチングの結果は、
図11kに示すように、清浄な側壁1175および1176であるはずである。
【0088】
[0102]
図11lに示すように、二酸化ケイ素1177の共形層は、スパッタ堆積システムを使用して堆積される。二酸化ケイ素1177は、例えば、プラズマ強化化学蒸着(PECVD)シランベースの堆積またはテトラエチルオルトシリケート(TEOS)ベースの堆積を使用して堆積されてもよい。二酸化ケイ素の全ての水平面を除去するために二酸化ケイ素の以降の異方性エッチングを実行することによって、
図11mに示すデバイスが得られる。残存する二酸化ケイ素側壁1184が、シリコンコネクタ1170ならびに圧力道管1172および1173の側部を被覆する。
【0089】
[0103]
図11nは、等方性シリコン剥離がSF6プラズマ中で実行された後におけるウェハの断面を示す。絶縁トレンチ1191の底部1195、ならびに圧力道管1172および1173の下面1190にシリコンがないことに留意されたい。エッチングアーチファクト1192が、それぞれの構造(すなわちシリコンビーム1185ならびに圧力道管1172および1173)の下のシリコン基板床1196に生じる。同様のアーチファクト1183が、シリコンビーム1185の下面に生じる。
【0090】
[0104]
図11oに示すように、製作シーケンスは、側壁酸化物を除去するための比較的短いPrimaxx(登録商標)エッチングによって終了してもよい。例えば、側壁酸化物の除去は、清浄なシリコン側壁1181を生じさせる。さらにまた、Primaxx(登録商標)エッチングは、また、金属層1198を曝露するのに十分な程度に最上部酸化物1197をエッチングする。金属層1198を曝露することは、接着パッドおよびシールリングの両方を以降のウェハスケール蓋接着プロセスに提供することに有用である。
【0091】
[0105]
図11a〜11oは、例示のために、標準シリコンウェハに関して説明されてきたが、限定を意図するものではない。当業者であればわかるように、シリコンをインシュレータ上に、または堆積されたエピタキシャルシリコンを酸化物上に使用する変更例は、本明細書で説明する実施例の範囲内にある。圧力センサを標準シリコンウェハから作成することは、コスト理由に対して望ましくあり得ることが認識されるであろう。
【0092】
[0106]圧力道管およびトランスデューサの両方は、本明細書で説明する断面に示す要素を使用して製作されてもよいことが認識されるであろう。
【0093】
[0107]
図12は、本明細書で説明する実施例による開口部1294を有する圧力道管1200を表す。圧力道管1200は、第1の部分1278aおよび第2の部分1278bを含む。
図12に示すように、第2の部分1278bの最上部は、エッチングステップにおいてエッチング除去される。第2の部分1278bの最上部は、
図12に示すY軸に沿って指定されたY値Y
Dより上の、第2の部分1178bの一部分であるように画定される。例えば、慣性センサ、例えば加速度計またはジャイロスコープを製作するために使用される第2の部分1278bの最上部は、製作プロセスにおいて使用されるマスクのうちの1つを単に変えることによって、製作プロセスの本来部分としてエッチング除去されてもよい。例えば、
図11iに戻って参照すると、フォトレジストは、エッチングされるべきパターン(例えば1160、1161、および1162)を画定するために使用されてもよい。パターンは、パターンの下にある層を保護することを意図する。パターンによって保護されない領域では、
図11iから
図11jへの移行において示すように、エッチングが非保護マスキング酸化物を通ってウェハの中へと生じる。
【0094】
[0108]このように、フォトレジストが圧力道管(例えば圧力道管1200)上に設置される場合、フォトレジスト下の酸化物は未処置のままであり、圧力道管は、圧力道管の側部上にいくらかの残さ(例えばシリコンストリンガ1171)がある状態で粗く切り取られる。しかし、フォトレジストが圧力道管上に設置されない場合(
図11iにおいて圧力道管1173に関して示すように)、最上部マスキング酸化物は、エッチング除去されるが、圧力道管は、多くの酸化物を含むので、(
図11jにおいて圧力道管1173に関して示すように)酸化物の相当量が残存する。したがって、フォトレジストを圧力道管1200の第1の部分1278a上に設置し、フォトレジストを圧力道管1200の第2の部分1278b上に設置しないことによって、第2の部分1278bの最上部は、エッチング除去されて、第2の部分1278bに開口部1294を残し得る。同様に、エッチングステップは、圧力道管1200周りのウェハをエッチングし得ることが認識されるであろう。開口部1294は、
図10に示される開口部1094a〜1094gのうちの任意の1つまたは複数のものの例示的実装である。開口部1294は、圧力道管出入口と呼ばれてもよい。
【0095】
[0109]
図13は、本明細書で説明する実施例に従って圧力センサを製作するための例示的方法のフローチャート1300を表す。例示のために、フローチャート1300は、
図14に示す製作システム1400に関して説明される。
図14に示すように、製作システム1400は、空洞論理1402、道管論理1404、およびトランスデューサ論理1406を含む。さらなる構造上および動作上の実施例は、フローチャート1300に関する議論に基づけば関連技術の当業者には明らかであろう。
【0096】
[0110]
図13に示すように、フローチャート1300の方法は、ステップ1302から始まる。ステップ1302では、空洞を含む半導体基板が提供される。例示的実装では、空洞論理1402は、空洞を含む半導体基板を提供する。
【0097】
[0111]ステップ1304では、空隙を画定する断面を有する圧力道管が製作される。
圧力道管は、空洞内の空洞圧力と圧力道管内の道管圧力との間の圧力差に基づいて構造変形するように構成された少なくとも1つの曲線部分を有する。圧力道管の少なくとも一部分が、空洞内に懸架される。例示的実装では、道管論理1404が圧力道管を製作する。
【0098】
[0112]例示的実施例では、ステップ1304は、圧力道管の少なくとも支持部分を空洞の外側の半導体基板に埋め込むことをさらに含む。支持部分は、圧力道管を物理的に支持する。例えば、支持部分は、圧力道管が空洞内に懸架されるのを可能にしてもよい。
【0099】
[0113]ステップ1306では、圧力道管の一部分に結合されるトランスデューサが製作される。トランスデューサは、圧力道管の構造変形とともに変化する属性を有する。例示的実装では、トランスデューサ論理1406がトランスデューサを製作する。
【0100】
[0114]いくつかの例示的実施例では、フローチャート1300の1つまたは複数のステップ1302、1304、および/または1306は、実行されなくてもよい。その上、ステップ1302、1304、および/または1306に加えて、またはそれの代わりのステップが実行されてもよい。例えば、例示的実施例においては、圧力道管が、半導体基板の処理中に形成される誘電体(例えば誘電体ライニング)から製作される。この実施例によれば、フローチャート1300の方法は、誘電体を半導体基板上に形成することを含んでもよい。任意の好適な半導体処理論理(例えば酸化反応論理)は、誘電体を半導体基板上に形成するために使用されてもよいことが認識されるであろう。圧力道管は、誘電体以外の材料から製作されてもよいことがさらに認識されるであろう。例えば、圧力道管は、誘電体よりむしろシリコンから製作されてもよいが、シリコン内にエッチングされたチャネルは、比較的大きくなる可能性があり、シリコンへの整列度が問題になることがある。
【0101】
[0115]製作システム1400が、
図14に示す論理の全てを含まなくてもよいことが認識されるであろう。例えば、製作システム1400は、空洞論理1402、道管論理1404、および/またはトランスデューサ論理1506のうちの1つまたは複数を含まなくてもよい。さらにまた、製作システム1400は、空洞論理1402、道管論理1404、および/またはトランスデューサ論理1406に加えて、または、その代わりに論理を含んでもよい。
【0102】
[0116]
図15は、本明細書で説明する実施例による圧力センサを使用するための例示的方法のフローチャート1500を表す。例示のために、フローチャート1500が、
図5に示す圧力センサ500および
図16に示す測定システム1600に関して説明される。
図16に示すように、測定システム1600は、測定論理1602を含む。さらなる構造上および動作上の実施例が、フローチャート1500に関する議論に基づけば関連技術の当業者には明らかであろう。
【0103】
[0117]
図15に示すように、フローチャート1500の方法は、ステップ1502から始まる。ステップ1502では、空洞圧力が、圧力センサの半導体基板に含まれる空洞内に受け取られる。例示的実装では、圧力センサ500の半導体基板580に含まれる空洞586が、空洞圧力を受け取る。
【0104】
[0118]ステップ1504では、道管圧力は、圧力センサの圧力道管内に受け取られる。圧力道管は、空隙を画定する断面を有する。圧力道管は、空洞圧力と道管圧力との間の圧力差に基づいて構造変形するように構成された少なくとも1つの曲線部分を有する。圧力道管の少なくとも一部分は、空洞内に懸架される。圧力道管は、半導体基板の処理中に形成される誘電体(例えば誘電体ライニング)から作成されてもよいが、例示的実施例の範囲は、これに限定されない。例示的実装では、圧力道管520は、道管圧力を受け取る。
【0105】
[0119]ステップ1506では、圧力道管の一部分に結合されたトランスデューサの属性が、測定される。属性は、圧力道管の構造変形とともに変化する。例示的実装では、測定論理1602が、トランスデューサ503の属性を測定する。
【0106】
[0120]例示的実施例では、トランスデューサは、変形可能な容量構造を含む。この実施例によれば、属性は、容量構造と関係する容量を含む。この実施例にさらによれば、ステップ1506は、容量構造と関係する容量を測定することを含む。
【0107】
[0121]別の例示的実施例では、トランスデューサは、圧電材料を含む。この実施例によれば、属性は、圧電材料によって生成される電荷を含む。この実施例にさらによれば、ステップ1506は、圧電材料によって生成された電荷を測定することを含む。
【0108】
[0122]さらに別の例示的実施例では、トランスデューサは、圧電抵抗材料を含む。この実施例によれば、属性は、圧電抵抗材料の抵抗を含む。この実施例にさらによれば、ステップ1506は、圧電抵抗材料の抵抗を測定することを含む。
【0109】
[0123]いくつかの例示的実施例では、フローチャート1500のステップ1502、1504および/または1506のうちの1つまたは複数は、実行されなくてもよい。その上、ステップ1502、1504および/または1506に加えて、またはその代わりに、ステップが実行されてもよい。
【0110】
[0124]測定システム1600は、測定論理1602に加えて、またはその代わりに、論理を含んでもよいことが認識されるであろう。例えば、測定システム1600は、圧力センサまたはその一部分を含んでもよい。
【0111】
[0125]本明細書で説明する材料、それらのそれぞれの形状および寸法、ならびに図面に示すそれらの相対位置は、本来、例示的であり、限定を意図するものではない。本開示についての利益を有する関連技術の当業者に明らかであるような修正例が想定される。
III.実例的な計算システム実装
[0126]製作システム1400、測定システム1600、フローチャート1300および1500を含むがこれらに限定されない、本明細書で説明する例示的な実施例、システム、構成要素、下位構成要素、デバイス、方法、フローチャート、ステップなどは、ハードウェア(例えばハードウェア論理/回路部品)、もしくはハードウェアとソフトウェア(1つまたは複数のプロセッサもしくは処理デバイスにおいて実行されるように構成されたコンピュータプログラムコード)との任意の組合せ、および/またはファームウェアに実装されてもよい。システム、方法/プロセス、および/または装置を含む本明細書で説明する実施例は、周知の計算デバイス、例えば
図17に示すコンピュータ1700を使用して実装されてもよい。例えば、製作システム1400、測定システム1600、フローチャート1300のステップのそれぞれ、およびフローチャート1500のステップのそれぞれは、1つまたは複数のコンピュータ1700を使用して実装されてもよい。
【0112】
[0127]コンピュータ1700は、本明細書で説明する機能を実行することができる任意の市販の周知の通信デバイス、処理デバイス、および/またはコンピュータ、例えば、International Business Machines(登録商標)、Apple(登録商標)、HP(登録商標)、Dell(登録商標)、Cray(登録商標)、Samsung(登録商標)、Nokia(登録商標)などから入手可能なデバイス/コンピュータであってもよい。コンピュータ1700は、サーバ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートウォッチまたはヘッドマウント型コンピュータのようなウェアラブルコンピュータ、携帯情報端末、移動電話などを含む任意の種類のコンピュータであってもよい。
【0113】
[0128]コンピュータ1700は、1つまたは複数のプロセッサ(中央処理装置もしくはCPUとも呼ばれる)、例えばプロセッサ1706を含む。プロセッサ1706は、通信インフラストラクチャ1702、例えばコミュニケーションバスに接続される。いくつかの実施形態では、プロセッサ1706は、同時に複数のコンピューティングスレッドを動作させてもよい。コンピュータ1700は、また、一次またはメインメモリ1708、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)を含む。メインメモリ1708は、制御論理1724(コンピュータソフトウェア)およびデータをその中に記憶している。
【0114】
[0129]コンピュータ1700は、また、1つまたは複数の二次記憶装置1710を含む。二次記憶装置1710は、例えば、ハードディスクドライブ1712および/またはリムーバブル記憶装置もしくはドライブ1714、ならびにメモリカードおよびメモリスティックのような別の種類の記憶装置を含む。例えば、コンピュータ1700は、業界標準インタフェース、例えばメモリスティックのようなデバイスとの接続するためのユニバーサルシリアルバス(USB)インタフェースを含んでもよい。リムーバブル記憶ドライブ1714とは、フロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、コンパクトディスクドライブ、光記憶装置、テープバックアップなどを指す。
【0115】
[0130]リムーバブル記憶ドライブ1714は、リムーバブル記憶ユニット1716と相互に作用する。リムーバブル記憶ユニット1716は、コンピュータソフトウェア1726(制御論理)および/またはデータをその中に記憶したコンピュータ使用可能または可読記憶媒体1718を含む。リムーバブル記憶ユニット1716とは、フロッピーディスク、磁気テープ、コンパクトディスク(CD)、ディジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイディスク、光記憶ディスク、メモリスティック、メモリカードまたは任意の別のコンピュータデータ記憶装置を指す。リムーバブル記憶ドライブ1714は、周知の方式でリムーバブル記憶ユニット1716から読み込みおよび/またはそれに書き込む。
【0116】
[0131]コンピュータ1700は、また、入力/出力/ディスプレイ装置1704、例えばタッチスクリーン、LEDおよびLCDディスプレイ、キーボード、ポインティングデバイスなどを含む。
【0117】
[0132]コンピュータ1700は、通信またはネットワークインタフェース1720をさらに含む。通信インタフェース1720は、コンピュータ1700が遠隔装置と通信するのを可能にする。例えば、通信インタフェース1720は、コンピュータ1700が、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、インターネットなどのような(コンピュータ使用可能または可読媒体の形式を表す)通信ネットワークまたは媒体1722を介して通信することを可能にする。ネットワークインタフェース1720は、有線または無線接続を介してリモートサイトまたはネットワークと接続してもよい。通信インタフェースの実例722は、モデム(例えば3Gおよび/または4G通信)、ネットワークインタフェイスカード(例えばWi−Fiおよび/または別のプロトコルのためのイーサネットカード)、通信ポート、Personal Computer Memory Card International Association(パーソナルコンピュータメモリカード国際協会)(PCMCIA)カード、有線または無線USBポートなどを含むが、これらに限定されない。制御論理1728は、通信媒体1722を介してコンピュータ1700と送受信されてもよい。
【0118】
[0133]制御論理(ソフトウェア)が記憶されたコンピュータ使用可能または可読媒体を備える任意の装置または製品は、本明細書においてコンピュータプログラム製品またはプログラム記憶装置と呼ばれる。コンピュータプログラム製品の実例は、メインメモリ1708、二次記憶装置1710(例えばハードディスクドライブ1712)、およびリムーバブル記憶ユニット1716を含むが、これらに限定されない。制御論理が記憶されたそのようなコンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のデータ処理装置によって実行されると、そのようなデータ処理装置を本明細書において説明するように動作させ、実施例を表す。例えば、そのようなコンピュータプログラム製品は、プロセッサ1706によって実行されると、プロセッサ1706に
図13のフローチャート1300および/または
図15のフローチャート1500のステップのうちの任意のものを実行させてもよい。
【0119】
[0134]実施例が実装されてもよいデバイスは、記憶装置、例えば記憶ドライブ、メモリデバイス、およびさらなる種類のコンピュータ可読媒体を含み得る。そのようなコンピュータ可読記憶媒体の実例は、ハードディスク、リムーバブル磁気ディスク、リムーバブル光ディスク、フラッシュメモリカード、デジタルビデオディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)などを含む。本明細書で使用されるとき、用語「コンピュータプログラム媒体」および「コンピュータ可読媒体」とは、ハードディスクドライブ、リムーバブル磁気ディスク、リムーバブル光ディスク(例えばCD ROM、DVD ROMなど)、ジップディスク、テープ、磁気記憶装置、光記憶装置、MEMSベースの記憶装置、ナノテクノロジベースの記憶装置、およびフラッシュメモリカード、デジタルビデオディスク、RAM装置、ROM装置などのような別の媒体と関係するハードディスクを全体として指すために使用される。そのようなコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、実施例、システム、構成要素、下位構成要素、デバイス、方法、フローチャート、ステップ、本明細書で説明するものなど(上述のような)、および/または本明細書で説明するさらなる実施例を実装するためのコンピュータプログラム論理を含むプログラムモジュールを記憶してもよい。実施例は、任意のコンピュータ使用可能媒体に記憶された(例えばプログラムコード、命令、またはソフトウェアの形式の)そのような論理を備えるコンピュータプログラム製品を対象とする。そのようなプログラムコードは、1つまたは複数のプロセッサにおいて実行されると、デバイスを本明細書で説明するように動作させる。
【0120】
[0135]そのようなコンピュータ可読記憶媒体は、通信媒体から区別され、それとはオーバーラップしない(通信媒体を含まない)ことに留意されたい。通信媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または搬送波のような変調されたデータ信号内の別のデータを具現化する。用語「変調されたデータ信号」とは、情報を信号内に符号化するようにその特性の1つまたは複数が設定または変更された信号を意味する。実例として、限定ではなく、通信媒体は、音響、RF、赤外線のような無線媒体、および別の無線媒体、ならびに有線媒体を含む。実施例は、また、そのような通信媒体を対象とする。
【0121】
[0136]開示された技術は、ソフトウェア、ファームウェアおよび/または本明細書で説明するもの以外のハードウェア実装を使用して実施されてもよい。本明細書で説明する機能を実行するのに好適な任意のソフトウェア、ファームウェアおよびハードウェア実装が使用されてもよい。
IV.おわりに
[0137]様々な実施例が上記されたが、それらは単に例として示され、限定ではないことを理解されたい。関連技術における当業者には、形式および詳細における様々な変化が、実施例の趣旨および範囲から逸脱することなくその中でなされてもよいことが明らかであろう。したがって、実施例の広がりおよび範囲が、上記の例示的実施例のうちの任意のものによって限定されてはならず、以下の特許請求の範囲およびそれらの均等物に従ってのみ規定されなければならない。