【文献】
初音ミク Project DIVA 2nd,電撃PlayStation,日本,株式会社アスキー・メディアワークス,2010年 7月22日,第16巻第25号,pp.178-181
【文献】
グルーヴコースター GROOVE COASTER,週刊ファミ通,日本,株式会社エンターブレイン,2011年 8月 4日,第26巻第35号,p.196
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるゲーム装置10の外観構成を示す図である。
図1に示すゲーム装置10は、例えばスマートフォンにより実現されている。なお、ゲーム装置10は、スマートフォンに限るものではなく、ユーザによって操作される入力デバイスとしてタッチスクリーン12が設けられた他の電子機器、例えばスレートPC、携帯電話機、携帯型ゲーム機などによって実現することが可能である。
【0014】
図1に示すように、ゲーム装置10の上面部にはタッチスクリーン12が設けられており、入力面に対するユーザのタッチ操作に応じて、タッチ位置に応じたデータを入力することができる。本実施形態におけるゲーム装置10は、ゲームプログラムを実行することにより、タッチスクリーン12から入力されるデータに応じて制御されるゲームを実行することができる。
【0015】
図2は、本実施形態におけるゲーム装置10の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、ゲーム装置10は、CPU20、記録部21(ゲームプログラム22)、表示制御部23、入力制御部24、音声制御部25、通信制御部26、ディスプレイ27、タッチパネル28、スピーカ29、マイク30、及び通信インタフェース31を有している。
【0016】
CPU20は、ゲーム装置10全体の制御を司るもので、記録部21に記録された基本プログラムや各種アプリケーションプログラム(ゲームプログラム22を含む)を実行することで各部を制御する。CPU20は、記録部21に記録されたゲームプログラム22を実行することで、タッチスクリーン12に対するタッチ操作により入力されたデータに応じて実行されるゲームを提供する。本実施形態におけるゲーム装置10により実行されるゲームは、例えば三次元空間を表現するゲーム画面中に進行ルートを表示し、この進行ルートに沿ってオブジェクト(キャラクタ)を移動(飛行)させる。そして、オブジェクトが進行ルートに沿って移動させると共に、進行ルートに合わせて入力操作のタイミングを示すパターンを表示させ、このパターンに合わせてタッチスクリーン12に対するユーザ操作によって入力されるデータをもとに入力タイミングを判定し、その判定結果に応じた画面表示や音声出力などの演出処理等を実行する。
【0017】
CPU20は、ゲームを実現するため、ゲームプログラム22によって、三次元空間を表現するゲーム空間中に進行ルートをディスプレイ27に表示するルート表示機能、進行ルートの表示位置と形状を変化させる進行ルート制御機能、進行ルートに合わせて入力操作のタイミングを示すパターンを表示するパターン表示機能、タッチパネル28に対する入力操作とパターンの表示位置に基づいて入力判定をする判定機能、判定機能による判定結果に基づいて、画面表示や音声出力などの演出処理を実行する演出機能とを実現する。また、CPU20は、ゲームの実行中に音楽を再生出力し、判定機能の判定結果等に応じて効果音等を出力する。
【0018】
記録部21は、基本プログラムやゲームプログラム22を含む各種アプリケーションプログラム、各種データが記録される。ゲームプログラム22には、ゲーム画面中に表示される進行ルートや三次元空間を表現するための画像、またゲーム中に出力する音楽や演出用の効果音などのデータが含まれる。
【0019】
表示制御部23は、CPU20の制御のもとで、ディスプレイ27における表示を制御する。
入力制御部24は、CPU20の制御のもとで、タッチパネル28に対するタッチ操作に応じたデータ入力を制御する。入力制御部24は、ユーザによるタッチパネル28へのタッチ操作に応じて、タッチ位置を示すデータを生成してCPU20に出力する。
音声制御部25は、CPU20の制御のもとで、スピーカ29からの音声出力、及びマイク30からの音声入力を制御する。
【0020】
通信制御部26は、通信インタフェース31を通じてネットワークに接続し、他の電子機器との通信を制御する。
ディスプレイ27は、その表示面にタッチパネル28が重ね合わされている。これにより、タッチスクリーン12が構成される。
通信インタフェース38は、ネットワーク12を介したゲームサーバ10や他のゲーム装置14等との通信を制御する。
【0021】
次に、本実施形態におけるゲーム装置10によって実行されるゲームについて説明する。
図3は、ゲーム画面に表示される進行ルートのパターン例を示す図である。
図3において、破線が進行ルートを表しており、スタート点から表示対象とする範囲が部分的に順次読み出されて表示される。進行ルートは、直線に限るものではなく、ジクザグ、円状、曲線など、様々なパターンが含まれる。従って、タッチスクリーン12に表示されるオブジェクトの表示位置も、進行ルートの形状に合わせて変化する。
【0022】
また、進行ルートに合わせて入力操作のタイミングを示すパターンが設定されている。入力操作のタイミングを示すパターンは、例えば進行ルート上に配置された丸マーク、進行ルートに対して周辺から近づくよう表示されるマーク、特別な入力操作をすることを表すパターンなどがある。
【0023】
進行ルート上に配置された丸マークに対する入力操作としては、例えばタッチスクリーン12に対してタップ操作(入力面に触れた後に直ぐに離す操作)をさせるものとする。
【0024】
進行ルート(オブジェクト)に対して周辺から近づくよう表示されるマークには、
図3に示すように、進行ルートに対して垂直方向に、左右から伸びてくるように表示されるマーク、メリーゴーランドのように回転しながら進行ルートに近づくマーク、進行ルートの前後左右方向の何れかの方向からランダムに飛来するマーク、他のオブジェクト(杭など)についたマークなどがある。その他のパターンにより表示されるマークを設けることも可能である。
【0025】
周辺から近づくよう表示されるマークに対する入力操作としては、例えばタッチスクリーン12に対して、マークが近づいてくる方向にフリック操作(入力面に触れたまま、所定長さ以上、素早く移動させる操作)をさせるものとする。
【0026】
また、特別な入力操作をすることを表すパターンには、
図3に示す帯状のマーク、2重破線(螺旋)上のマーク、連接するように配置された複数のマーク、進行ルートを移動(飛行)するオブジェクトを中心に発生されてしだいに小さくなっていくマーク(サークル)などがある。
【0027】
帯状のマークに対しては、例えばタッチスクリーン12に対してホールド操作(入力面に触れたままの状態を継続)をさせるものとする。同様にして、2重破線(螺旋)状のマークに対しては、スクラッチ操作(入力面に触れたまま所定範囲内で移動方向を所定時間内で反対方向に変化させる操作)、連接する複数のマークに対しては、連打操作(タップ操作を連続して繰り返す操作)、進行ルートを移動(飛行)するオブジェクトを中心に発生されてしだいに小さくなっていくマーク(サークル)に対しては、マーク(サークル)のサイズが最小となる(または消去される)タイミングでタップ操作をさせるものとする。なお、各パターンに対する入力操作の詳細については後述する。
【0028】
なお、
図3に示す進行ルートは一例であって、複数の進行ルートについてのデータがゲームプログラム22に用意されている。そして、例えばゲームステージの進行に伴って異なる進行ルートが選択され、ゲーム処理に使用されるものとする。従って、ゲーム処理で使用される進行ルートの違いによって、ゲーム画面の内容が変更され、また入力操作のタイミングを示すパターンの表示が変更される、ユーザに対して変化のあるゲームを提供することができる。
【0029】
次に、本実施形態のゲーム装置10により実行されるゲーム処理について、
図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。
CPU20は、ゲーム開始が指示されると、ゲームプログラム22に基づいてゲーム処理を開始する。ゲーム処理では、進行ルートのデータをもとにゲーム画面をディスプレイ27において表示させる(ステップA1)。
図5(a)は、ゲーム画面の一例を示す図である。
図5(a)では、直線状の進行ルート(破線で示す)が表示され、進行ルートに沿ってオブジェクト(キャラクタ)を移動(飛行)していることを表すようにゲーム画面を表示する。なお、
図5(a)では、ゲーム画面の説明を簡単にするために進行ルートを破線で示し、オブジェクトを単純な矢印で示している。オブジェクトについては、ゲームの演出上、空間を飛行する鳥、インベーダ、飛行機などのキャラクタを用いることが好ましい。複数のキャラクタから何れかを選択できるようにした場合、キャラクタの種類に応じて、ゲーム中に出力されるBGM(back ground music)(曲、アレンジなど)を変更するようにしても良い。また、オブジェクト(キャラクタ)が飛行していることを表現するため、三次元空間を表現する背景を時間経過に伴って変化するように表示する。
【0030】
図5(a)では、進行ルート上に、入力操作のタイミングを示すマークが配置されている。従って、進行ルート上をオブジェクトが移動することにより、マークに徐々に近づいていく。ユーザは、オブジェクトがマークに到達するタイミングに合わせて、タッチスクリーン12に対してタップ操作をする。なお、タッチスクリーン12に対する入力操作は、入力面の何れの位置で行っても良い。これにより、ユーザが操作し易いようにゲーム装置10を保持して、何の制約もなく自由に入力操作をすることができるので、ゲームに慣れていない初心者等であっても容易にゲームを楽しむことができる。
【0031】
CPU20は、入力制御部24を通じて、タッチパネル28に対する入力操作があったことを検知し(ステップA2のYes)、タッチ操作に応じたタッチ位置を示すデータを入力すると、入力されたデータをもとに入力面における入力位置を検出する(ステップA3)。そして、CPU20は、入力位置に応じた効果音を、音声制御部25を通じてスピーカ29から出力させる(ステップA4)。
【0032】
本実施形態におけるゲーム装置10(ゲームプログラム22)では、タッチパネル28の入力面を複数の領域に分割し、領域毎に入力操作に応じて出力させる音声の種類を設定している。
【0033】
例えば、
図6(a)(b)に示すように、タッチパネル28の入力面を上下2つの領域に分割し、
図6(a)に示す下半分の領域内でタッチ操作がされた場合には「ハイハット」の音を出力し、
図6(b)に示す上半分の領域内でタッチ操作がされた場合には「ハンドクラップ」(手を叩いたような音))の音を出力するように設定されている。この場合、CPU20は、タッチパネル28の下半分の領域内でタッチ操作がされたことを検出した場合には、タッチ操作に合わせて「ハイハット」の音を出力し、上半分の領域内でタッチ操作がされたことを検出した場合には、タッチ操作に合わせて「ハンドクラップ」の音を出力させる。
【0034】
なお、出力される音は「ハイハット」「ハンドクラップ」に限るものではなく任意の音色を用いることができ、またタッチパネル28の入力面を区分する数は2つに限るものではなく、3つ以上の領域とすることができる。また、領域毎に設定される音色は、ゲームステージ毎に設定したり、進行ルートに対して設定されたマーク別に設定することができる。また、別途、ユーザにより、各領域に対する音色を設定できるようにしても良い。また、キャラクタの種類に応じて、音色を変更し手も良い。
【0035】
このように、タッチ操作をする領域によって異なる音が出力されるため、ユーザは、マークに合わせて入力操作をする以外にも、タップ操作によって任意に音を出力させて楽しむことができる。
【0036】
次に、CPU20は、入力があった時の、オブジェクト(キャラクタ)の表示位置とマークとの位置を比較し、オブジェクトを基準とした予め決められた範囲内にマークが存在しているかを判定する。すなわち、オブジェクトとマークとが重なっている時、あるいはオブジェクトとマークが近接している時に、正しいタイミングで入力操作がされたかを判定する。
【0037】
ここで、正しいタイミングで入力操作がされたと判定された場合(ステップA5のYes)、CPU20は、入力されたデータをもとに、マークに応じた入力操作がされたかを判定する。例えば、
図5(a)に示す進行ルートに配置されたマークについては、タップ操作による入力操作を必要とする。ここで、タップ操作がされたことが判定されると(ステップA6のYes)、CPU20は、ポイントを加算して記録部21に記録する。また、CPU20は、マークに応じた演出処理を実行する(ステップA8)。マークに応じた演出処理としては、例えば
図5(b)(c)に示すように、タップ操作によりマークが破裂して消滅していくような演出を表現する画面を表示すると共に、表示内容に応じた効果音をスピーカ29から出力させる。
図5(b)(c)では、オブジェクトがマークの消滅に関係無く飛行を続けるように表示されるため、マークが破裂して消滅していく演出表示は、元のマークが配置された位置に留まるように表示される。
【0038】
次に、CPU20は、入力操作が進行ルートを変更する特別な操作であるか判定する。進行ルートを変更する特別な操作については後述する。
【0039】
進行ルートを変更する特別な操作でないと判定された場合(ステップA9のNo)、CPU20は、引き続いて進行ルートをオブジェクトが移動(飛行)していく様子を表現するゲーム画面を表示する(ステップA1)。従って、
図5(a)に示すように、マークが連続して配置されている場合には、オブジェクトが各マークに到達するタイミングに合わせて、連続してタップ操作をすることでクリアすることができる。
【0040】
なお、
図5(a)〜(c)に示す進行ルートは、単純な直線状となっている部分を示しているが、進行ルートによっては、例えば
図7(a)(b)に示すように、オブジェクトの画面中における向きや位置が変化する。
図7(b)では、円を描くようにオブジェクトが移動することを表している。
【0041】
オブジェクトの画面中における向きや位置が変化した場合、オブジェクトがマークと重なる(あるいは近接する)位置が画面中で変化することになる。従って、ユーザは、画面中で変化するオブジェクトがマークに到達する位置と、到達するタイミングを判断して入力操作をする必要がある。これにより、表示画面中の予め決められた位置を単純に注視して入力操作をするゲームとは異なり、変化のあるゲームを実現することができる。
【0042】
次に、他の入力操作のタイミングを示すパターンと各パターンに対する入力操作の具体例について、
図8〜
図13を参照しながら説明する。
図8(a)は、進行ルート上に帯状のマークが配置された例を示している。帯状のマークに対しては、
図8(b)に示すように、オブジェクトがマークに到達するタイミングに合わせてホールド操作(入力面に触れたままの状態を継続)させる。ホールド操作がされている間、帯状のマークを消去していくとともに、
図8(c)に示すように、ホールド操作がされていることを表す演出表示をする。
【0043】
図9(a)は、進行ルート上に2重破線(螺旋)状のマークが配置された例を示している。2重破線(螺旋)状のマークに対しては、
図9(b)の矢印に示す方向で、オブジェクトがマークに到達するタイミングに合わせてスクラッチ操作(入力面に触れたまま所定範囲内で移動方向を所定時間内で反対方向に変化させる操作)させる。スクラッチ操作がされている間、
図9(c)に示すように、2重破線がほどけていくような演出表示をする。
【0044】
図10(a)は、進行ルート上に連接する(連なった)複数のマークが配置された例を示している。連接する複数のマークに対しては、
図10(b)に示すように、オブジェクトが連接するマークに到達しているタイミングに合わせて(マーク先端と後端の間を通過中に)連打操作(タップ操作を繰り返し)をさせる。連打操作がされている間、
図10(b)に示すように、マークが砕け散って消滅するような演出表示をする。
【0045】
図11(a)は、進行ルートに向かって周囲から伸びてくるマークの例を示している。
図11(a)では、進行ルートの右側から進行ルートに対して垂直な方向からマークが伸びてきている。マークは、進行ルートに到達すると、
図11(b)に示すように、伸びるのを止めて進行ルート上で停止するように表示される。進行ルートに向かって伸びてくるマークに対しては、オブジェクトが進行ルート上のマークに到達するタイミング、あるいは
図11(c)に示すように、伸びてくるマークとオブジェクトが近接するタイミングに合わせて、マークが伸びてきた方向にフリック操作(入力面に触れたまま、所定長さ以上、素早く移動させる操作)をさせる。
図11(c)に示す例では、進行ルートの右側からマークが伸びてきているため、図中の矢印に示すように右方向にフリック操作させる。
【0046】
正しい方向にフリック操作がされたと判定された場合には、例えば
図11(d)に示すように、伸びてきたマークとラインが先端から花火のように消えていくような演出表示をする。
【0047】
なお、
図11(a)〜(c)に示すように、進行ルートに対して左右の垂直な方向からマークが伸びてくるだけでなく、その他の方向からランダムにマークが伸びるようにすることができる。例えば、
図11(e)に示す例では、進行ルートの右前方からマークが伸びている。この場合には、
図11(f)に示すように、マークがオブジェクトに近接した(あるいは重なった)タイミングで、図中の矢印で示すように、マークが伸びてきた方向にフリック操作をすることにより、マークを消去することができる。
【0048】
また、
図11(g)に示す例では、進行ルートの左後方からマークが伸びている。この場合には、
図11(h)に示すように、マークがオブジェクトに近接した(あるいは重なった)タイミングで、図中の矢印で示すように、同様にして、マークが伸びてきた方向にフリック操作をすることにより、マークを消去することができる。
【0049】
さらに、特定の方向からマークが伸びてくるのではなく、
図11(i)に示すように、異なる方向から複数のマークが進行ルートに向かって伸びてくるようにしても良い。ユーザは、各マークについて、オブジェクトと近接する(あるいは重なる)タイミングで、各マークに応じた方向にフリック操作をすることになる。
【0050】
こうして、異なる方向から伸びてくるマークに対して、それぞれに対応する方向でフリック操作を要求することで、変化のあるゲームを実現することができる。また、単純なフリック操作であり、またタッチスクリーン12(タッチパネル28)の入力面の何れにおいて操作しても良いため、ゲームになれていない初心者等であっても容易に操作することができる。
【0051】
なお、フリック操作に対する入力判定は、例えば、マークが伸びてきた方向、すなわちマークに接続されたラインを中心して+−20°の範囲に、フリック操作により入力された最初と最後のタッチ位置を示すデータを接続したラインの方向が含まれている場合に、正しく入力操作がされたものと判定するものとする。この入力判定の基準は、ユーザが任意に設定しても良いし、ゲームの難易度に応じて変更されるようにしても良い。
【0052】
図12(a)は、進行ルート上に
図5(a)に示すマークとは異なる形状のマークが配置された例を示している。
図12(a)に示すマークは、例えばマークから光の束(
図12(a)では3本)を発しているような演出が付加されている。このマークに対しては、
図12(b)に示すように、オブジェクトがマークに到達するタイミングに合わせて、マークをはじき返すような図中の矢印で示す方向でフリック操作させる。正しいタイミングでフリック操作がされた場合、
図12(c)に示すように、フリック操作によって弾かれたように、フリックの方向にマークを移動させた後、オブジェクトの位置に戻ってくるような(例えば、自由落下を表現するように)演出表示をする。この時、フリック操作がされたことに対して、マークから発している光の束を1本減らして表示する(
図12(c)では2本)。同様にして、マークがオブジェクトに到達するタイミングでフリック操作することで、さらにマークから発している光の束を1本減らして、弾かれたようにマークを移動させる。
【0053】
そして、光の束がなくなってマークがオブジェクトの位置に到達した時点で、
図12(d)に示すように、画面フラッシュと共に強い光を放ってマークが消滅するような演出表示をする。
【0054】
なお、
図12(c)では、進行ルートに沿ってフリック操作をすることで、進行ルートに沿ってマークを移動させている。従って、進行ルートが曲がっている場合には、進行ルートに沿って曲がってマークを移動させる。また、例えば
図12(e)に示すように、進行ルートとは異なる方向にフリック操作をした場合には、
図12(f)に示すように、進行ルートから離れて、フリック操作の方向に移動してからオブジェクトの位置に戻ってくるようにマークを移動させるようにしても良い。このように、予め用意されたマークに対してタイミングを合わせて入力操作するだけでなく、ユーザの入力操作に応じて移動変化するマークについて入力操作をする必要があるため、ゲーム内容に変化を与えることができる。
【0055】
図13(a)は、進行ルート上に消去タイミングサークルが表示された例を示している。消去タイミングサークルは、例えばボーナスポイントを付与するために用意されたパターンであり、
図13(a)(b)に示すように、通常のマークが配置されていない空間で、進行ルートを移動(飛行)するオブジェクトを中心に発生されてしだいに小さくなっていくように表示される。消去タイミングサークルに対しては、
図13(c)に示すように、サークルが最小となる(または消去される)タイミングに合わせてタップ操作をさせる。正しいタイミングで入力操作がされた場合には、
図13に示すように、ボーナスポイントが獲得されたことを表現する演出表示をする。
【0056】
また、消去タイミングサークルは通常、非表示とし、連続成功やアイテム使用等のイベント発生時に表示されることもある。さらに、ルートの特徴のある箇所、例えば、曲がり角や円状に動く時の開始点、終了点に非表示のまま設定され、ボーナスポイントを探す楽しみも提供することができる。
【0057】
なお、
図8〜
図13に示す例では、説明を分かり易くするために、オブジェクトの位置が画面中で一定とされているが、
図7に示すように、進行ルートの形状によっては、画面中のオブジェクトの表示位置が変化する。従って、各種のマークも進行ルートの形状に合わせて様々な形態によってユーザに提示される。
【0058】
また、前述した
図8〜
図13以外のパターンを用いることもでき、パターンに応じて前述とは異なる入力操作を用いることも可能である。入力操作としては、例えば入力面にタッチした状態で円形をなぞるように移動させる、といった操作が可能である。
【0059】
ところで、ステップA9において、進行ルートを変更する入力操作であると判定された場合には(ステップA9のYes)、CPU20は、入力操作に応じて進行ルートを変更する(ステップA10)。進行ルートの変更には、予め決められた複数の進行ルートから何れかを選択して切り替える、あるいは進行ルートの一部を通常とは異なるパターンに変形するといった方法がある。
【0060】
図14は、複数の進行ルートが用意されている例を示している。
図14では、例えば、進行ルート上に特別な分岐マークを配置し、オブジェクトが分岐マークに到達するタイミングでユーザにより実行された入力操作に応じて、AルートとBルートの何れかを選択し、その後、選択された進行ルートに応じたゲーム画面を表示する。複数のAルートとBルートは、それぞれルートの形状が異なり、オブジェクトの移動中に表れるマークの数や種類も異なっている。
【0061】
分岐マークに対する入力操作としては、例えばタッチスクリーン12(タッチパネル28)の入力面の上半分あるいは下半分の何れかにおいてタップ操作をさせるものとする。入力面の上半分あるいは下半分の何れにおいてタップ操作がされたかに応じて、AルートとBルートの何れかを選択する。なお、3つ以上のルートが用意されている場合には、ルート数に応じた数の領域に入力面を分割して、同様にしてタップ操作された領域に対応する進行ルートを選択する。
【0062】
また、タップ操作だけでなく他の入力操作、例えば分岐マークに到達したタイミングでのフリック操作の操作方向によってルートを選択するようにしても良い。
【0063】
図15(a)〜(c)は、進行ルートの一部を通常とは異なるパターンに変形する例を示している。
例えば、
図15(a)に示すように、進行ルート上に特別なマークを配置する。ここで、オブジェクトが特別なマークに到達するタイミングで予め決められた入力操作をしなかった場合には、
図15(b)に示すように、基本的な進行ルートのままでゲーム画面を表示させる。一方、特別なマークに合わせて予め決められた入力操作をした場合には、例えば
図15(c)に示すように、進行ルートの一部のパターンを変形する。変形された進行ルートでは、例えば、配置されるマークの数を増やすなどして、ポイントを獲得する機会を増やす。また、単にマークの数を増やすだけでなく、マークの種類を変更することも勿論可能である。
【0064】
こうして、1ステージの実行途中でユーザの入力操作に応じて進行ルートを変更することで、同じステージでゲームを実行する場合であっても、ゲーム内容を変化させることができるので、よりゲームを楽しむことができる。
【0065】
なお、
図14及び
図15に示す例では、マークに対する入力操作に応じて進行ルートを変更しているが、例えばゲーム中に加算されるポイントに応じて進行ルートを変更することも可能である。例えば、入力操作によって加算されたポイントが、規定時間内に予め決められた基準値まで到達しなかった場合、この入力操作に応じて進行ルートを変更する。例えば、通常の進行ルートが
図16(a)に示すように、難易度が高いパターンであった場合に、ステージ途中でポイントを基準値まで獲得できなかった場合には、例えば
図16(b)に示すように、難易度の低い進行ルートに変更する。この場合、進行ルートに対して配置されるマークの数や種類も変更される。
【0066】
なお、
図16(a)(b)に示す例では、難易度を下げるように進行ルートを変更しているが、逆に、難易度を上げるように進行ルートを変更したり、ボーナスステージ的な進行ルート(ポイントを獲得し易いルート)に変更したりしても良い。
【0067】
これにより、ユーザのレベルに応じた進行ルートをステージの途中で提供することができるので、変化のあるゲームを提供することができる。
【0068】
CPU20は、前述したように、進行ルートを更新しながらユーザによる入力操作を受け付け、ゲームを進行させていく。進行ルートが終端にまで到達すると(ステップA11のYes)、CPU20は、ゲーム処理を終了する。この時、例えば、CPU20は、進行ルート全体をディスプレイ27に表示して、進行ルート全体で形成されるパターンを俯瞰できるようにする。これにより、進行ルートによって形成されるパターンを特定の物品等の形状とすることで、ステージの終了後に、オブジェクトを移動(飛行)されたルートを確認して楽しむことができる。また、この時、入力操作によって消去されたマーク毎の評価を表示するようにしても良い。
【0069】
なお、前述した説明では、タッチスクリーン12(タッチパネル28)に対して、1箇所にタッチする入力操作をするとしているが、タッチスクリーン12(タッチパネル28)が同時に複数箇所のタッチ位置を検出する機能を有している場合には、同時に複数箇所にされたタッチ操作の組み合わせによる入力操作を検出して、入力判定をするようにしても良い。例えば、入力操作のタイミングを示すパターンの種類毎に、複数箇所のタッチ操作の組合せによる入力操作を対応付けておき、この対応関係に基づいて入力判定を行う。そして、入力判定の結果(入力操作)に基づいて、進行ルートの変更や画像表示や音声出力などを変化させる演出処理を実行する。
【0070】
また、前述した説明では、ゲーム装置10をスマートフォンにより実現するとしているが、携帯型の電子機器ではなく、比較的大型の電子機器、例えばゲームセンター等に設置される業務用のゲーム装置として実現することも可能である。
【0071】
また、前述した説明では、ゲーム装置10にはタッチスクリーン12を設けるものとしているが、ディスプレイ27とタッチパネル28とを独立して設けた構成とすることも可能である。すなわち、ゲーム画面を表示するディスプレイ27と、ユーザ操作がされるタッチパネル28とが分離した構成としても良い。
【0072】
また、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0073】
また、実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることができるプログラム(ソフトウエア手段)として、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD、MO等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、コンピュータに実行させるソフトウエア手段(実行プログラムのみならずテーブルやデータ構造も含む)をコンピュータ内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現するコンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構築し、このソフトウエア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記録媒体は、頒布用に限らず、コンピュータ内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。