特許第6387419号(P6387419)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6387419入力ビデオのタイルドディスプレイへのドットバイドット表示方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6387419
(24)【登録日】2018年8月17日
(45)【発行日】2018年9月5日
(54)【発明の名称】入力ビデオのタイルドディスプレイへのドットバイドット表示方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/66 20060101AFI20180827BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20180827BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20180827BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20180827BHJP
   G09F 9/40 20060101ALI20180827BHJP
【FI】
   H04N5/66 D
   G09G5/00 510V
   G09G5/00 520Z
   G09G5/36 520F
   G09G3/20 680E
   G09G3/20 660Q
   G09G3/20 660C
   G09G3/20 632C
   G09G3/20 650C
   G09F9/40 301
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-554780(P2016-554780)
(86)(22)【出願日】2014年11月4日
(65)【公表番号】特表2016-541220(P2016-541220A)
(43)【公表日】2016年12月28日
(86)【国際出願番号】CN2014090211
(87)【国際公開番号】WO2015074487
(87)【国際公開日】20150528
【審査請求日】2016年5月20日
(31)【優先権主張番号】201310598794.1
(32)【優先日】2013年11月25日
(33)【優先権主張国】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】516150062
【氏名又は名称】丁 ▲うぇい▼康
【氏名又は名称原語表記】DING,Weikang
(73)【特許権者】
【識別番号】516153100
【氏名又は名称】夏 展敏
【氏名又は名称原語表記】XIA,Zhanmin
(74)【代理人】
【識別番号】717007675
【氏名又は名称】許 麗穎
(72)【発明者】
【氏名】丁 ▲うぇい▼康
(72)【発明者】
【氏名】夏 展敏
【審査官】 秦野 孝一郎
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3177665(JP,U)
【文献】 特開2007−192977(JP,A)
【文献】 特開2003−44028(JP,A)
【文献】 特開2011−64857(JP,A)
【文献】 特開2007−89110(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/66
G09G 5/00
G09G 5/36
G09G 3/20
G09F 9/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイルドディスプレイにおいて、複数のディスプレイのそれぞれの表示域の実際の物理的画素がnKビデオ規格に従ってディスプレイの物理的外径に基づいて配置され、前記物理的外径はディスプレイのエッジ及びディスプレイの表示域を含み、nKビデオ規格の前記物理的画素が前記ディスプレイのエッジ幅を含む枠付きの前記ディスプレイ全体の前記物理的外径内に均一に配置され、前記ディスプレイの表示域の実際の物理的画素がnKビデオ規格の前記物理的画素より少ない部分の占める幅は、前記ディスプレイのエッジの占める幅と一致であり、
エッジを含むディスプレイの前記物理的外径に関して、
ディスプレイの横方向外径WDisplay=WL(左側のエッジ幅)+WLCD/PDP(表示域の実際表示幅)+WR(右側のエッジ幅)であり、
ディスプレイの縦方向外径HDisplay=HT(頂上部のエッジ高度)+HLCD/PDP(表示域の実際表示高度)+HB(底部のエッジ高度)であり、
前記ディスプレイの表示域の実際の物理的画素に関して、
ディスプレイの表示域(表示域)の横方向における実際の物理的画素:
PH/LCD/PDP=INT(PH/in×WLCD/PDP/WDisplay+0.5)であり、
ディスプレイの表示域(表示域)縦方向における実際の物理的画素:
PV/LCD/PDP=INT(PV/in×HLCD/PDP/HDisplay+0.5)であり、
PH/inは横方向ビデオソースの入力画素であり、PV/inは縦方向ビデオソースの入力画素であり、
ディスプレイのエッジ幅に配分された物理的画素は、
左側エッジ:PL=INT(PH/in×WL/WDisplay+0.5)であり、
右側エッジ:PR=INT(PH/in×WR/WDisplay+0.5)であり、
頂上部のエッジ:PT=INT(PV/in×HT/HDisplay+0.5)であり、
底部エッジ:PB=INT(PV/in×HB/HDisplay+0.5)である
ことを特徴とする入力ビデオのタイルドディスプレイへのドットバイドット表示方法。
【請求項2】
前記ディスプレイが並べられた合計の実際の物理的画素のそれぞれがnKビデオ規格の入力ビデオより横方向で整数倍(p)、縦方向で整数倍(q)大きくなる場合、複数のディスプレイのそれぞれの表示域にも、それぞれp×q個の実際の物理的画素によってnK入力ビデオにおける1つの画素を共に表示することを特徴とする請求項1に記載の入力ビデオのタイルドディスプレイへのドットバイドット表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エッジ付きのディスプレイを接合させた後でnK入力ビデオ格子とディスプレイの表示域の物理的画素格子との1対1対応を達成し、更にドットバイドット表示を達成する方法に関し、又は、ディスプレイを接合させた後の合計の実際の物理的画素のそれぞれがnKビデオ規格の入力ビデオより横方向で整数倍(p)、縦方向で整数倍(q)大きくなる場合、複数のディスプレイのそれぞれの表示域にも、それぞれp×q個の実際の物理的画素によってnK入力ビデオにおける1つの画素を共に表示する(整数倍で対応する)、(タイルドディスプレイの提供する実際の物理的画素がnKビデオ規格の整数倍ではない場合は除外する)方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルハイビジョン(2K、1920×1080)、スーパーハイビジョン(4K、3840×2160、4096×2160)及び8K(7680×4320)の表示技術は、既に現在の現実と今後の趨勢になっている。このますます細かく表示するような趨勢に対応するように、表示サイズは、ますます大きくなる傾向にある。しかしながら、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)のようなディスプレイは、製造設備、材料強度、単位原価、運送装着等の一連の条件に制限されて、最終的に作られたサイズに確かに限りがある。上記制限を効果的に解決するための方法としては、限られたサイズのディスプレイ(LCD/PDP)をより大きな表示システムになるように並べるものがある。(以下、2K、4K、8K等をnKビデオ規格と省略する。本発明において、例えば、今後、4Kビデオ規格とは3840×2160又は4096×2160であるかどうか、今後のnKビデオ規格の具体的な画素定義については予測しない。その同時に、非標準形式の如何なるビデオに対しても、本発明の方法に従って設置すると共に、ディスプレイの表示域におけるビデオ画素を製造すれば、同様に本発明でのドットバイドット表示を達成することができる)。しかしながら、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)は、表示域以外に、その周辺にビデオを表示できないエッジ領域(以下、「エッジ」と省略する)がある(図1参照)。ディスプレイがより大きな表示システムに並べられる場合、タイルド表示システムの一部の表示域は、このようなエッジに占められる。図1に、2(行)×2(列)の4つのディスプレイからなる様子(並べられた後、対角線は120インチ)を示す。本発明において、ディスプレイは液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)を含み、それらが合わせて「ディスプレイ」と呼ばれる。4つの切欠部及び十字形状(幅がエッジと同じである)付きの円(図2参照)を2×2のディスプレイのタイルド表示領域(図3参照)に入力すると、2つの異なる表示結果がある。
(1)画像分け:4つの切欠部、十字形状が全てディスプレイの表示域に表示されるが、ビデオ表示無しのエッジが最初に入力されたビデオ画像を分割する(図4参照)。入力ビデオ画像が「分け」られ、エッジがビデオ画像の無駄な部分になるので、このような結果は明らかに受けられない。
(2)画像拡大:上記結果の発生を避けるために、拡大された入力ビデオ画像がちょうどディスプレイのエッジを含む物理的外径まで「満ちる」ように(図5参照)、複数のディスプレイのそれぞれに送られた入力ビデオ画像を「拡大」する。拡大された入力ビデオ画像を、同様の2×2のタイルドディスプレイに表示する。この場合、エッジ幅まで拡大された入力ビデオがエッジにより「被覆」され、このエッジが「被覆」された入力ビデオを表示するしないにかかわらず、このような「拡大」という表示効果は明らかに視覚習慣に一層合う(図6参照)。
【0003】
ビデオ画像を「拡大」する表示結果(2)が視覚習慣に一層合うが、最初に入力されたビデオ画像の4つの切欠部及び十字形状がエッジにより「被覆」され、接合された表示システムに「黒枠」が避けられずに現れ、ますます細かく、ますますはっきり表示するという要求に違反する。
【0004】
このような現象を解決するために、エッジにより「被覆」された入力ビデオ画像を「回復」するようにビデオ表示無しのエッジに表示画素を追加し、またエッジで「回復」されたビデオ画像とディスプレイの表示域のビデオ画像とを最初に入力されたビデオ画像と一致である画像として合成し、シームレスディスプレイを構成する(図7参照)。この場合、エッジは、ビデオ表示の機能を持ち、同様に一定の幅を有し、幅がビデオ無しのエッジと同じである場合もあるし、ビデオ画素を加えることでビデオ無しのエッジより大きい場合もある。(本発明の明細書において、エッジ及びエッジ幅とは、ビデオ無しのエッジ及び幅、及びビデオのあるエッジ及び幅を含む)。
【0005】
ディスプレイは、エッジ幅を有するので、単体として独立に表示する場合、これらのエッジ幅が表示において問題にならない。しかしながら、エッジ付きのディスプレイを接合する場合、nK入力ビデオが接合された表示システムに放送されるので、このようなエッジ幅が入力ビデオとタイルドディスプレイの物理的画素との対応関係を破るため、nK入力ビデオがタイルドディスプレイの表示域においてドットバイドット表示を達成できなくなる。従来の方法によって作られたエッジ付きのディスプレイをタイルド表示システムに用いる様子を図8に示す。nKの全ての物理的画素がディスプレイの表示域に製造される(「画素全体」と省略する)(図8では2Kを例とする)ため、接合された後で、表示するビデオ画像が「分け」しないようにするために、ディスプレイのエッジを含む物理的外径まで「満ちる」ように(図6参照)、複数のディスプレイのそれぞれに送られた入力ビデオ画像を「拡大」する必要がある。そのため、nK入力ビデオ画素格子とエッジ付きのディスプレイの表示域とがドットバイドット表示を達成できなくなる(図9参照)。これは、明らかに4K、8K、更によりはっきり表示するような発展傾向に違反する。そのため、従来のタイルドディスプレイのシームレス表示の場合の上記問題を解决した新規の表示形態の発明が望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、従来方法により製造されたディスプレイを接合する場合、入力ビデオ画素とエッジ付きのディスプレイの表示域における実際の物理的画素とが1対1対応できず、つまり、ドットバイドット表示を達成できない問題を解决することにある。本発明では、4K、8K及びよりはっきりした表示要求を満たすために、エッジ付きのディスプレイが接合された後でドットバイドット表示を達成するための方法を提供する。このようなエッジには、ビデオが表示されてもされなくてもよい。本発明では、タイルドディスプレイにおいて、複数のディスプレイのそれぞれの表示域の実際の物理的画素がnKビデオ規格に従ってディスプレイの物理的外径に基づいて配置され、物理的外径はディスプレイのエッジ及び表示域を含み、nKビデオ規格の物理的画素がエッジ幅を含む枠付きのディスプレイ全体の物理的外径内に均一に配置され、ディスプレイの表示域の実際の物理的画素がnKビデオ規格の物理的画素より少ない部分の占める幅は、ディスプレイのエッジの占める幅と一致であることを特徴とする入力ビデオのタイルドディスプレイへのドットバイドット表示方法を設計する。ディスプレイが並べられた合計の実際の物理的画素のそれぞれがnKビデオ規格の入力ビデオより横方向で整数倍(p)、縦方向で整数倍(q)大きくなる場合、複数のディスプレイのそれぞれの表示域にも、それぞれp×q個の実際の物理的画素によってnK入力ビデオにおける1つの画素を共に表示する。本発明の方法により製造されたディスプレイからなるタイルド表示システムにより、nK入力ビデオを「そのまま」放送することが可能になり、複数のタイルドディスプレイのそれぞれに配分された入力ビデオ画像を「拡大」しなければ放送できないという制限が解決される。これにより、ビデオ規格が2Kから4K、8K、更により高いハイビジョンになるにつれてますます難しくなるし、技術要求及びコストも向上する、ビデオの「拡大」に必要なソフトウェア、ハードウェア処理を省くことができる。その同時に、このように「そのまま」放送されることで、入力ビデオは、最もはっきり且つ最適な効果で表示され、ドットバイドット表示に合わせて、タイルドディスプレイが最低のコスト、最高の効果でますます細かく表示され、サイズがますます大きくなる方向へ発展する要求を満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】黒枠エッジ付きの2行×2列のディスプレイである。
図2】4つの切欠部及び十字形状付きの円であり、切欠部、十字形状の幅がエッジと同じである。
図3】エッジ付きのディスプレイが接合された状態である。
図4】最初に入力されたビデオ画像が「分けた」様子である。
図5】ディスプレイの外径サイズを「満ちる」ように、入力ビデオ画像を「拡大」する様子である。
図6】入力ビデオ画像がエッジにより「被覆」される模式図である。
図7】「被覆」された入力ビデオ画像を「回復」させて表示するように、エッジにビデオ画素を追加する様子である。
図8】従来の方法によってnKビデオ規格の全ての画素を表示域に製造し、タイルド表示システムを構成する様子である。
図9】従来の方法により設置し製造されたディスプレイにおいて、エッジ幅を「無視」することで、タイルド表示システムの中で、入力ビデオ画素と表示域における実際の物理的画素とが「ずれる」様子を示す模式図である。
図10】本発明のエッジ付きのディスプレイが接合された後で1対1対応、整数倍で対応する「ドットバイドット」表示を達成した様子を示す模式図である
図11】タイルドディスプレイの提供する実際の物理的画素の不十分による、実際の物理的画素と入力ビデオ画素とがドットバイドット表示にならない様子を示す模式図である
図12】本発明がエッジ付きのディスプレイの物理的外径に基づいて設置し製造されたnKビデオ規格に適う画素を示す配分図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面及び実施例に合わせて、本発明を詳しく説明する。
タイルドディスプレイにおいて、複数のディスプレイのそれぞれの表示域の実際の物理的画素がnKビデオ規格に従ってディスプレイの物理的外径に基づいて配置され、物理的外径はディスプレイのエッジ及び表示域を含み、nKビデオ規格の物理的画素がエッジ幅を含む枠付きのディスプレイ全体の物理的外径内に均一に配置され、ディスプレイの表示域の実際の物理的画素がnKビデオ規格の物理的画素より少ない部分の占める幅は、ディスプレイのエッジの占める幅と一致であることを特徴とする入力ビデオのタイルドディスプレイへのドットバイドット表示方法を提供する。ディスプレイが並べられた合計の実際の物理的画素のそれぞれがnKビデオ規格の入力ビデオより横方向で整数倍(p)、縦方向で整数倍(q)大きくなる場合、複数のディスプレイのそれぞれの表示域にも、それぞれp×q個の実際の物理的画素によってnK入力ビデオにおける1つの画素を共に表示する。タイルドディスプレイにおいて、複数のディスプレイのそれぞれの表示域の実際の物理的画素がnKビデオ規格に従ってディスプレイの物理的外径に基づいて配置され、物理的外径はディスプレイのエッジ及び表示域を含み、nKビデオ規格の物理的画素がエッジ幅を含む枠付きのディスプレイ全体の物理的外径内に均一に配置され、ディスプレイの表示域の実際の物理的画素がnKビデオ規格の物理的画素より少ない部分の占める幅は、ディスプレイのエッジの占める幅と一致である。このような方法により製造されたディスプレイが接合された後で、nKビデオ規格を放送する場合に、ドットバイドット表示を達成するために、上記の物理的外径は、ビデオ表示無しのエッジの外径を含んでもよいし、ビデオ表示のあるエッジの外径を含んでもよい。ディスプレイが並べられた合計の実際の物理的画素のそれぞれがnKビデオ規格の入力ビデオより横方向で整数倍(p)、縦方向で整数倍(q)大きくなる場合、複数のディスプレイのそれぞれの表示域にも、それぞれp×q個の実際の物理的画素によってnK入力ビデオにおける1つの画素を共に表示する(整数倍で対応する)(図10参照)。例えば、画素が本発明の方法で設置された2Kディスプレイからなる2×3の表示システムの提供する表示域の画素が横方向で入力ビデオ画素の3倍、縦方向で入力ビデオ画素の2倍になると、このタイルド表示システム内にも、3(横方向)×2(縦方向)個の実際の物理的画素によって入力ビデオの1つの画素を表示する(整数倍で対応する)。図11に示すように、タイルドディスプレイの提供する実際の物理的画素がnKビデオ規格の整数倍ではない場合は除外する。しかしながら、このような場合は本発明の実際的意義を妨げることはない。その原因は、このような状況において、ディスプレイが2Kではなく4Kである場合、実際の状況が直ちに図10に示すドットバイドット表示状態に回復し、また、このようなドットバイドット表示にならない現象は、本発明の方法により引き起こされるものではなく、提供されたディスプレイの数が不十分であり、又は提供されたディスプレイの画素の不整合であることで発生することである。それに対して、従来の方法により設置し製造されたディスプレイであれば、如何なる接合状況になっても、ドットバイドットの表示効果を達成することはできない。タイルドディスプレイの総数が1である場合に、その表示効果を達成できるが、明らかに、この場合は本発明の検討する範囲にならない。(上記nK入力ビデオとディスプレイの表示域における実際の物理的画素とが1対1対応し、又は整数倍で対応する表示を、をまとめて「ドットバイドット」表示という)。本発明の方法により製造されたディスプレイからなるタイルド表示システムにより、nK入力ビデオを「そのまま」放送することが可能になり、複数のタイルドディスプレイのそれぞれに配分された入力ビデオ画像を「拡大」しなければ放送できないという制限が解決される。これにより、ビデオ規格が2Kから4K、8K、更により高いハイビジョンになるにつれてますます難しくなるし、技術要求及びコストも向上する、ビデオの「拡大」に必要なソフトウェア、ハードウェア処理を省くことができる。その同時に、このように「そのまま」放送されることで、入力ビデオは、最もはっきり且つ最適な効果で表示され、ドットバイドット表示に合わせて、タイルドディスプレイが最低のコスト、最高の効果でますます細かく表示され、サイズがますます大きくなる方向へ発展する要求を満たすことができる。
【0009】
本発明にかかわるエッジ付きのディスプレイの物理的外径に基づいてnKビデオ規格に適う画素を設置し製造する具体的な表現形態は、下記の通りである。
エッジ付きのディスプレイの外径:
ディスプレイの横方向外径WDisplay=W(左側のエッジ幅)
+WLCD/PDP(表示域の実際表示幅)
+W(右側のエッジ幅)
ディスプレイの縦方向外径HDisplay=H(頂上部のエッジ高度)
+HLCD/PDP(表示域の実際表示高度)
+H(底部のエッジ高度)
nKハイビジョンビデオソースの画素:
横方向ビデオソースの入力画素PH/in×縦方向ビデオソースの入力画素PV/in
【0010】
本発明の方法により設置し製造されたディスプレイの表示域に実際的に配分された物理的画素については、下記の通りである(図12参照)。
ディスプレイの表示域(表示域)の横方向における実際の物理的画素:
H/LCD/PDP=INT(PH/in×WLCD/PDP/WDisplay+0.5)
ディスプレイの表示域(表示域)縦方向における実際の物理的画素:
V/LCD/PDP=INT(PV/in×HLCD/PDP/HDisplay+0.5)
ディスプレイのエッジ幅に配分された物理的画素については、下記の通りである。
左側エッジ:P=INT(PH/in×W/WDisplay+0.5)
右側エッジ:P=INT(PH/in×W/WDisplay+0.5)
頂上部のエッジ:P=INT(PV/in×H/HDisplay+0.5)
底部エッジ:P=INT(PV/in×H/HDisplay+0.5)
【0011】
本発明では、ディスプレイの表示域外に必ず4本のエッジがあることが要求されず、エッジに追加画素があるか、これらの画素の解像度がどれほどであるかにもかかわらない。何れのエッジが物理幅を有するだけで、本発明の方法により設置し製造されたディスプレイであれば、タイルド表示システムにおいて、nK入力ビデオのディスプレイの表示域へのドットバイドット表示を達成し、また、入力ビデオに対して如何なる「拡大」処理も行わずに入力ビデオを「そのまま」放送することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12