特許第6387510号(P6387510)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6387510
(24)【登録日】2018年8月24日
(45)【発行日】2018年9月12日
(54)【発明の名称】光硬化性樹脂組成物
(51)【国際特許分類】
   C09J 175/14 20060101AFI20180903BHJP
   C09J 4/02 20060101ALI20180903BHJP
   C09J 11/06 20060101ALI20180903BHJP
   C09J 11/08 20060101ALI20180903BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20180903BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20180903BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20180903BHJP
【FI】
   C09J175/14
   C09J4/02
   C09J11/06
   C09J11/08
   G02F1/1333
   G06F3/041
   G09F9/00
【請求項の数】6
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-236005(P2014-236005)
(22)【出願日】2014年11月20日
(65)【公開番号】特開2016-98304(P2016-98304A)
(43)【公開日】2016年5月30日
【審査請求日】2016年12月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000162434
【氏名又は名称】協立化学産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】特許業務法人 津国
(74)【代理人】
【識別番号】100078662
【弁理士】
【氏名又は名称】津国 肇
(74)【代理人】
【識別番号】100116528
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 俊男
(74)【代理人】
【識別番号】100146031
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 明夫
(72)【発明者】
【氏名】寺田 智仁
(72)【発明者】
【氏名】金子 聖
(72)【発明者】
【氏名】柳原 潤一
(72)【発明者】
【氏名】森本 正浩
【審査官】 松原 宜史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−162705(JP,A)
【文献】 特開2014−031453(JP,A)
【文献】 特開2014−118450(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/173977(WO,A1)
【文献】 特開2013−014718(JP,A)
【文献】 特開2012−219180(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/109223(WO,A1)
【文献】 国際公開第2015/111583(WO,A1)
【文献】 国際公開第2015/111584(WO,A1)
【文献】 特開2013−032675(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09J 1/00 −201/10
G02F 1/1333
G06F 3/041
G09F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示体とタッチパネル、表示体と前面板、又はタッチパネルと前面板の貼り合わせ用光硬化性樹脂組成物であって、前記光硬化性樹脂組成物が、軟化点70〜150℃の水添ロジンエステル、液状可塑剤、ヒドロキシ置換アルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレートオリゴマー及び光重合開始剤を含み、
前記液状可塑剤が、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリブテン、ポリイソプレンの水素化物、ポリブタジエンの水素化物、ポリブテンの水素化物、ポリイソプレンの両末端に水酸基を導入した誘導体、ポリブタジエンの両末端に水酸基を導入した誘導体、ポリブテンの両末端に水酸基を導入した誘導体、ポリイソプレンの水素化物の両末端に水酸基を導入した誘導体、ポリブタジエンの水素化物の両末端に水酸基を導入した誘導体、ポリブテンの水素化物の両末端に水酸基を導入した誘導体、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニル、水添ロジンエステル系樹脂(ただし、液状であることとする)、キシレン樹脂、アクリルポリマー及びアクリルコポリマーからなる群より選択される1種以上であり、
前記(メタ)アクリレートオリゴマーが、ポリウレタン構造を骨格に有する(メタ)アクリレートオリゴマーである、光硬化性樹脂組成物。
【請求項2】
前記液状可塑剤が、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルとポリブテンとの組合せ、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルとポリブタジエンの水素化物の両末端に水酸基を導入した誘導体との組合せ、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニル、水添ロジンエステル系樹脂(ただし、液状であることとする)、キシレン樹脂、アクリルポリマー又はアクリルコポリマーである、請求項1記載の光硬化性樹脂組成物。
【請求項3】
請求項1又は2記載の光硬化性樹脂組成物で貼り合わせた、光学表示体。
【請求項4】
光学表示体の製造方法であって、
(A)表示体及びタッチパネルのいずれか一方の基板、表示体及び前面板のいずれか一方の基板、又はタッチパネル及び前面板のいずれか一方の基板に、請求項1又は2記載の光硬化性樹脂組成物を塗布する工程、
(B)工程(A)で得られた基板にエネルギー線を照射して、光硬化性樹脂組成物を硬化させる工程、及び
(C)工程(B)で得られた基板と、工程(A)で光硬化性樹脂組成物が塗布されなかった基板を接合させる工程
を含む、製造方法。
【請求項5】
さらに(D)工程(C)の後、さらに光硬化性樹脂組成物に、エネルギー線を照射する工程を含む、請求項記載の製造方法。
【請求項6】
光学表示体の製造方法であって、
(A’)表示体及びタッチパネルのいずれか一方の基板、表示体及び前面板のいずれか一方の基板、又はタッチパネル及び前面板のいずれか一方の基板に、請求項1又は2記載の光硬化性樹脂組成物を塗布する工程、
(B’)工程(A’)で得られた基板と工程(A’)で請求項1又は2記載の光硬化性樹脂組成物が塗布されなかった基板を接合する工程、及び
(C’)光硬化性樹脂組成物に、エネルギー線を照射する工程
を含む、光学表示体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示体とタッチパネル、表示体と前面板、又はタッチパネルと前面板の貼り合わせ用光硬化性樹脂組成物、これを用いた光学表示体、及び光学表示体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォン等に用いられる画像表示装置では、表面反射による視認性の低下防止の点から、液晶表示パネルや有機ELパネルといった表示体とタッチパネルを直接貼り合わせたり、補強のため、表示体と保護パネル等の前面板、又はタッチパネルと前面板を貼り合わせることが行われている。貼り合わせには、液状の光硬化性樹脂組成物を使用することが知られている(特許文献1及び2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−95794号公報
【特許文献2】特開2013−151151号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の問題を解決し、光硬化プロセスのみを用いて、十分な接着力によって、表示体とタッチパネル、表示体と前面板、又はタッチパネルと前面板を貼り合わせることができる光硬化性樹脂組成物を提供することであり、これを用いた光学表示体、及び光学表示体の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明1は、表示体とタッチパネル、表示体と前面板、又はタッチパネルと前面板の貼り合わせ用光硬化性樹脂組成物であって、前記光硬化性樹脂組成物が、軟化点70〜150℃の水添ロジンエステルを含む、光硬化性樹脂組成物に関する。
本発明2は、液状可塑剤を含む、本発明1の光硬化性樹脂組成物に関する。
本発明3は、(メタ)アクリレートオリゴマー及び光重合開始剤を含む、本発明1又は2の光硬化性樹脂組成物に関する。
本発明4は、(メタ)アクリレートオリゴマーが、(水添)ポリイソプレン、(水添)ポリブタジエン及びポリウレタン構造を骨格に有する(メタ)アクリレートオリゴマーからなる群より選択される1種以上である、本発明3の光硬化性樹脂組成物に関する。
本発明5は、本発明1〜4のいずれかの光硬化性樹脂組成物で貼り合わせた、光学表示体に関する。
本発明6は、光学表示体の製造方法であって、
(A)表示体及びタッチパネルのいずれか一方の基板、表示体及び前面板のいずれか一方の基板、又はタッチパネル及び前面板のいずれか一方の基板に、本発明1〜4のいずれかの光硬化性樹脂組成物を塗布する工程、
(B)工程(A)で得られた基板にエネルギー線(例えば紫外線)を照射して、光硬化性樹脂組成物を硬化させる工程、及び
(C)工程(B)で得られた基板と、工程(A)で光硬化性樹脂組成物が塗布されなかった基板を接合させる工程
を含む、製造方法に関する。
本発明7は、さらに(D)工程(C)の後、さらに光硬化性樹脂組成物に、エネルギー線(例えば紫外線)を照射する工程を含む、本発明6の光学表示体の製造方法に関する。
本発明8は、光学表示体の製造方法であって、
(A’)表示体及びタッチパネルのいずれか一方の基板、表示体及び前面板のいずれか一方の基板、又はタッチパネル及び前面板のいずれか一方の基板に、本発明1〜4のいずれかの光硬化性樹脂組成物を塗布する工程、
(B’)工程(A’)で得られた基板と工程(A’)で本発明1〜4のいずれかの光硬化性樹脂組成物が塗布されなかった基板を接合する工程、及び
(C’)光硬化性樹脂組成物に、エネルギー線(例えば紫外線)を照射する工程
を含む、光学表示体の製造方法に関する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、上記の問題を解決し、光硬化プロセスのみを用いて、十分な接着力によって、表示体とタッチパネル、表示体と前面板、又はタッチパネルと前面板を貼り合わせることができる光硬化性樹脂組成物が提供され、これを用いた光学表示体、及び光学表示体の製造方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0007】
<軟化点70〜150℃の水添ロジンエステル>
本発明の光硬化性樹脂組成物は、軟化点70〜150℃の水添ロジンエステルを含む。これにより、接着強度の向上とともに、硬化物の柔軟化を図ることができ、被着体への追従性及び接着性を向上させることができる。また、ロジンのカルボン酸部分がエステル化されているため、酸成分による被着体(例えば、タッチパネルの配線部等)への影響を抑制することができ、さらにロジンは水添されているため初期及び熱に暴露された際の着色も防ぐことができる。
【0008】
軟化点70〜150℃の水添ロジンエステルの軟化点は、接着強度と柔軟性の点から、75〜130℃が好ましく、より好ましくは80〜120℃である。軟化点は、環球法により測定した値である。
【0009】
初期の着色を防ぐ点から、軟化点70〜150℃の水添ロジンエステルは、ハーゼン色数が300以下のものが好ましく、より好ましくは200以下のものである。ハーゼン色数はAPHA法:日本油化学協会 基準油脂分析試験法2.2.1.4−1996により決定した値である。初期の着色を防ぐ点からは、軟化点70〜150℃の水添ロジンエステルは、ガードナー色調が3以下のものが好ましく、より好ましくは2以下である。ガードナー色調は、対象となる樹脂10gを試験管にとり、窒素気流下、加熱溶融させたものをキシダ化学(株)製ガードナー色数標準液と比色することにより決定した値である。
【0010】
軟化点70〜150℃の水添ロジンエステルは、1種であっても、2種以上であってもよい。
【0011】
軟化点70〜150℃の水添ロジンエステルは、本発明の光硬化性樹脂組成物100質量%中、5〜70質量%であることができる。この範囲であれば、反応成分の量が適切であり、良好な皮膜性が得られるとともに、接着強度の発現効果においても有利である。軟化点70〜150℃の水添ロジンエステルは、本発明の光硬化性樹脂組成物100質量%中、10〜60質量%が好ましく、15〜50質量%がより好ましい。
【0012】
<液状可塑剤>
光硬化性樹脂組成物は、液状可塑剤を含むことができる。液状とは、大気圧下、25℃で流動性を示すことをいい、例えばコーンプレート型粘度計で1000Pa・s以下の粘度(例えば、0.01〜1000Pa・sの粘度)を示すことが挙げられる。液状可塑剤を配合することにより、弾性率が小さく、柔軟な硬化物を得ることができる。
【0013】
液状可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ジイソデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸エステル;アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソノニル、セバシン酸ジオクチル、セバシン酸ジイソノニル、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニル等の多価カルボン酸アルキルエステル(例えば、多価カルボン酸のC3〜C12アルキルエステル等);トリクレジルホスフェート、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル;トリメリット酸エステル;トリエチレングリコール ビス(2−エチルヘキサノエート)等のポリオキシアルキレングリコールのアルキルエステル(例えば、ジ、トリ又はテトラエチレングリコールのC3〜C12アルキルエステル等);ゴム系ポリマー、ゴム系コポリマー(例えば、ポリイソプレン、ポリブタジエンもしくはポリブテン、又はこれらの水素化物、これらの両末端に水酸基を導入した誘導体もしくはこれらの水素化物の両末端に水酸基を導入した誘導体等);熱可塑性エラストマー;石油樹脂;脂環族飽和炭化水素樹脂;テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂等のテルペン系樹脂;ロジンフェノール等のロジン系樹脂;不均化ロジンエステル系樹脂、重合ロジンエステル系樹脂、水添(水素化)ロジンエステル系樹脂等のロジンエステル系樹脂;キシレン樹脂等;アクリルポリマー、アクリルコポリマーが挙げられる。これらは、液状であることとする。
【0014】
液状可塑剤としては、多価カルボン酸エステル(特に、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニル)、ゴム系コポリマー(特に、ポリイソプレン、ポリブタジエンもしくはポリブテン、又はこれらの水素化物、これらの両末端に水酸基を導入した誘導体もしくはこれらの水素化物の両末端に水酸基を導入した誘導体等)、水添(水素化)ロジンエステル系樹脂(ただし、液状であることとする)、キシレン樹脂、アクリルポリマー又はアクリルコポリマーが好ましい。
【0015】
液状可塑剤は、1種でも、又は2種以上を併用してもよい。
【0016】
液状可塑剤は、軟化点70〜150℃の水添ロジンエステルを配合することによる強度発現の点から、軟化点70〜150℃の水添ロジンエステル100質量部に対して、300質量部以下の量とすることができる。接着強度と柔軟性の点から、10〜250質量部であることが好ましく、より好ましくは30〜200質量部であり、さらに好ましくは50〜150質量部である。
【0017】
<光硬化性樹脂>
光硬化性樹脂組成物は、光硬化性樹脂を含むことができる。光硬化性樹脂は、充分な硬化性を発現し、硬化物の皮膜性を維持するため、本発明の光硬化性樹脂組成物100質量%中、10〜85質量%であることができ、15〜80質量%が好ましく、20〜75質量%がより好ましい。光硬化性樹脂としては、(メタ)アクリレートオリゴマーが挙げられる。
【0018】
(メタ)アクリレートオリゴマーは、特に限定されず、(水添)ポリイソプレン、(水添)ポリブタジエン又はポリウレタンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマーが挙げられる。これらの(メタ)アクリレートオリゴマーは、1種類又は2種類以上を使用できる。ここで、(水添)ポリイソプレンは、ポリイソプレン及び/又は水添ポリイソプレンを包含し、(水添)ポリブタジエンは、ポリブタジエン及び/又は水添ポリブタジエンを包含する。
【0019】
(水添)ポリイソプレンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマーは、(メタ)アクリル変性ポリイソプレンとも呼ばれ、好ましくは1000〜100000、より好ましくは10000〜50000の分子量を有する。市販品として、例えば、クラレ社製の「UC」(分子量25000)がある。
【0020】
(水添)ポリブタジエンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマーは、(メタ)アクリル変性ポリブタジエンとも呼ばれ、好ましくは500〜100000、より好ましくは1000〜50000の分子量を有する。市販品として、例えば、日本石油社製の「TE2000」(分子量2000)がある。
【0021】
ポリウレタンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマーは、(メタ)アクリル変性ポリウレタンとも呼ばれ、好ましくは1000〜100000、より好ましくは10000〜50000の分子量を有する。ポリウレタンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマーは、ポリエーテル系、ポリカーボネート系又はポリエステル系のポリウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを包含する。市販品として、例えば、ライトケミカル社製の「UA」、日本合成化学工業社製の「UV3630ID80」、「UV3700B」がある。
【0022】
(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、ポリウレタンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマーが特に好ましい。
【0023】
(メタ)アクリレートオリゴマーは、1種でも、又は2種以上を併用してもよい。
【0024】
<光重合開始剤>
光硬化性樹脂組成物は、光重合開始剤を含むことができる。
【0025】
光重合開始剤は、特に限定されず、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、ベンゾフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−メチルチオ]フェニル]−2−モルホリノプロパンー1−オン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2−ヒドロキシ−2−メチル−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノールオリゴマー、2−ヒドロキシ−2−メチル−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノールオリゴマー,2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノン、イソプロピルチオキサントン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタン、2,4−ジエチルチオキサントン、2ークロロチオキサントン、ベンゾフェノン、エチルアントラキノン、ベンゾフェノンアンモニウム塩、チオキサントンアンモニウム塩、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、1,4ジベンゾイルベンゼン、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2,2’ビス(o−クロロフェニル)4,5,4’,5’−テトラキス(3,4,5−トリメトキシフェニル)1,2’−ビイミダゾール、2,2’ビス(o−クロロフェニル)4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2−ベンゾイルナフタレン、4−ベンゾイル ビフェニル、4−ベンゾイルジフェニルエーテル、アクリル化ベンゾフェノン、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、o−メチルベンゾイルベンゾエート、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエチルエステル、活性ターシャリアミン、カルバゾール・フェノン系光重合開始剤、アクリジン系光重合開始剤、トリアジン系光重合開始剤、ベンゾイル系光重合開始剤などを例示できる。
【0026】
光重合開始剤は、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド等が好ましい。
【0027】
光重合開始剤は、1種でも、又は2種以上を併用してもよい。
【0028】
光重合開始剤は、光硬化性樹脂(例えば(メタ)アクリレートオリゴマー)100質量部に対して、0.1〜20質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜15質量部であり、さらに好ましくは1〜10質量部である。
【0029】
<その他の成分>
光硬化性樹脂組成物には、反応希釈剤として、(メタ)アクリレートモノマーを含むことができ、例えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;メトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシ置換アルキル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ置換アルキル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート等;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート;ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ノルボルネン(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等を例示できる。
【0030】
(メタ)アクリレートモノマーとしては、ラウリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が好ましい。
【0031】
(メタ)アクリレートモノマーは、1種でも、又は2種以上を併用してもよい。
【0032】
(メタ)アクリレートモノマーは、光硬化性樹脂(例えば(メタ)アクリレートオリゴマー)100質量部に対して、1〜250質量部であることが好ましく、より好ましくは20〜200質量部であり、さらに好ましくは50〜150質量部である。
【0033】
光硬化性樹脂組成物は、さらに、接着付与剤を含むことができる。接着付与剤として、シランカップリング剤、例えば、ビニルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピル、メチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどを例示できる。
【0034】
接着付与剤は、1種でも、又は2種以上を併用してもよい。
【0035】
接着付与剤は、光硬化性樹脂(例えば(メタ)アクリレートオリゴマー)100質量部に対して、0.01〜15質量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜10質量部であり、さらに好ましくは1〜5質量部である。
【0036】
光硬化性樹脂組成物は、酸化防止剤を含むことができる。酸化防止剤としては、BHT、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリチル・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、オクチル化ジフェニルアミン、2,4,−ビス[(オクチルチオ)メチル]−O−クレゾール、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジブチルヒドロキシトルエンを例示できる。
【0037】
酸化防止剤は、光硬化性樹脂(例えば(メタ)アクリレートオリゴマー)100質量部に対して、0.01〜15質量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜10質量部であり、さらに好ましくは1〜5質量部である。
【0038】
光硬化性樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、消泡剤、顔料、充填剤、連鎖移動剤、光安定剤、表面張力調整剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、抑泡剤等を配合することができる。
【0039】
<光硬化性樹脂組成物の調製方法>
光硬化性樹脂組成物は、各成分を混合することにより調製することができる。混合の方法は、特に限定されず、各種金属、プラスチック容器、攪拌羽、攪拌機を用いることができる。
【0040】
<光硬化性樹脂組成物の硬化方法>
光硬化性樹脂組成物は、エネルギー線、例えば紫外線を照射することにより硬化させることができる。具体的には、LEDを光源とした光が挙げられ、光源として365nmをピークとするLED、405nmをピークとするLED、375nmをピークとするLED、385nmをピークとするLED、395nmをピークとするLED等が挙げられる。
【0041】
さらに、また、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、パルスキセノンランプ等の光源から発せられる光が挙げられる。これらの光は、光学フィルターを通すことによって、特定の波長の光に調整したものであってもよい。具体的には、300nm以下の波長の光をカットする光学フィルター及び/又は500nm以上の波長の光をカットする光学フィルターの利用が挙げられる。
【0042】
照射方法は、特に限定されない。基材同士を接合させる前に、光硬化性樹脂組成物塗布層を硬化させて硬化樹脂層を形成する場合(例えば、後述の第1の製造方法の工程(B)等)のエネルギー線照射(例えば紫外線照射)は、例えば強度1〜1500mW/cmの光を照射することができる。積算光量は30〜15000mJ/cmとなるように照射することができる。積算光量は、好ましくは50〜12000mJ/cm、より好ましくは100〜10000mJ/cmである。一方、基板同士を接合させた後に、エネルギー線照射(例えば紫外線照射)により硬化工程を行う場合(例えば、後述の第1の製造方法の工程(D)、第2の製造方法工程(C’)等)、例えば強度1〜1500mW/cmの光を照射することができる。積算光量は、貼り合わせる光硬化性樹脂の硬化率によって、幅広く変化させることができ、例えば30〜15000mJ/cmとなるように照射することができる。強度は、好ましくは1〜1200mW/cm、より好ましくは1〜1000mW/cmであり、積算光量は、好ましくは50〜12000mJ/cm、より好ましくは100〜10000mJ/cmである。
【0043】
<光硬化性樹脂組成物の用途>
本発明の光硬化性樹脂組成物は、表示体とタッチパネル、表示体と前面板、又はタッチパネルと前面板の貼り合わせ用である。
【0044】
前面板としては、ガラス又はエンジニアリングプラスチック、例えばアクリル板(片面又は両面ハードコート処理やARコート処理してあってもよい)、ポリカーボネート板、PET板、PEN板などの透明プラスチック板が挙げられる。前面板を保護パネルとすることもできる。
タッチパネルとしては、抵抗膜式、静電容量式、電磁誘導式、又は光学式のタッチパネルが挙げられる。
表示体としては、LCD、ELディスプレー、EL照明、電子ペーパー、及びプラズマディスプレー等が挙げられる。
本発明において、前面板、タッチパネル、及び表示体は段差を有してもよく、また遮光部を有してもよい。ここで、遮光部とは、接着面に塗布した光硬化性樹脂組成物に、硬化に必要なエネルギー線(例えば紫外線)が当たらない部分をいう。
【0045】
<光学表示体の製造方法>
本発明の光学表示体の製造方法について説明する。
本発明の光学表示体の第1の製造方法は、
(A)表示体及びタッチパネルのいずれか一方、表示体及び前面板のいずれか一方、又はタッチパネル及び前面板のいずれか一方に、本発明の光硬化性樹脂組成物を塗布する工程、
(B)工程(A)で得られた基板にエネルギー線(例えば紫外線)を照射して、光硬化性樹脂組成物を硬化させる工程、及び
(C)工程(B)で得られた基板と、工程(A)で光硬化性樹脂組成物が塗布されなかった基板を接合させる工程
を含む。
工程(C)の後に、さらに、工程(D)として、さらに光硬化性樹脂組成物に、エネルギー線(例えば紫外線)を照射してもよい。
【0046】
本発明の光学表示体の第2の製造方法は、
(A’)表示体及びタッチパネルのいずれか一方の基板、表示体及び前面板のいずれか一方の基板、又はタッチパネル及び前面板のいずれか一方の基板に、本発明の光硬化性樹脂組成物を塗布する工程、
(B’)工程(A’)で得られた基板と、工程(A’)で光硬化性樹脂組成物が塗布されなかった基板を接合する工程、及び
(C’)光硬化性樹脂組成物に、エネルギー線(例えば紫外線)を照射する工程、
を含む。
【0047】
本発明における第1の製造方法は、本発明の光硬化性樹脂組成物を片方の基材表面に塗布し、エネルギー線(例えば紫外線)照射によって樹脂組成物を硬化した後、塗布していない基材と接合する工程、つまり前照射工程を含む、光学表示体の製造方法である。また、本発明における第2の製造方法は、本発明の光硬化性樹脂組成物を液状で接合させた後、エネルギー線(例えば紫外線)照射によって二つの基材を接着する工程、つまり後照射工程を含む、光学表示体の製造方法である。
【0048】
本発明の光学表示体の第1の製造方法は、以下のとおりである。
工程(A)
工程(A)は、表示体とタッチパネル、表示体と前面板、又はタッチパネルと前面板の一方の基材に、本発明の光硬化性樹脂組成物を塗布する工程である。工程(A)により、本発明の光硬化性樹脂組成物が塗布された基板が得られる。工程(A)は、特に限定されず、ダイコーター、ディスペンサー、スクリーン印刷等による方法を利用することができる。ここで、本発明の光硬化性樹脂組成物の粘度は、特に限定されるものではないが、1,000〜100,000mPa・sが好ましく、1,500〜20,000mPa・sがより好ましい。工程(A)で用いられる基材は、段差を有してもよく、また遮光部を有していてもよい。本発明の光硬化性樹脂組成物は、液状で塗布することができるため、工程(A)で本発明の光硬化性樹脂組成物が塗布される基材が、段差を有する基材である場合でも、気泡の混入の問題を回避することができる。また、工程(A)は、離型フィルムを用いてラミネートする方法を用いてもよい。塗布層の厚みは、特に限定されず、例えば10〜500μmとすることができ、30〜350μmが好ましい。
【0049】
工程(B)
工程(B)は、工程(A)で得られた基材に、エネルギー線(例えば紫外線)を照射する工程である。工程(B)により、エネルギー線(例えば紫外線)の照射により、光硬化性組成物を硬化させることができる。硬化に関しては、上記<光硬化性樹脂組成物の硬化方法>における記載を適用することができる。また、工程(A)で離型フィルムを用いた場合は、工程(B)において、離型フィルムでラミネートを行った後に、エネルギー線(例えば紫外線)を照射してもよい。
【0050】
工程(C)
工程(C)は、工程(B)で得られた基材と、工程(A)において、光硬化性樹脂組成物が塗布されなかった基材とを接合させる工程である。例えば、基板の組み合わせが、表示体及びタッチパネルであり、工程(A)において、光硬化性樹脂組成物が塗布された基板が表示体である場合は、工程(C)において、工程(A)で光硬化性樹脂組成物が塗布されなかった基板はタッチパネルである。工程(C)で、工程(B)で得られた基材と工程(A)において光硬化性樹脂組成物が塗布されなかった基材と接合させることにより、基材同士を接着し、貼り合わすことができる。これにより、光学表示体が得られる。また、工程(A)で離型フィルムを用いた場合は、工程(C)において、離型フィルムを剥離した後に、基材同士が接合される。
【0051】
工程(D)
第1の製造方法においては、工程(C)の後に、工程(D)として、さらにエネルギー線(例えば紫外線)を照射してもよい。工程(C)における接合の後に、工程(D)でさらにエネルギー線(例えば紫外線)を照射し、接着力を強固なものとすることができる。この方法は、工程(B)における硬化率を制御することにより、工程(C)の後に、位置ずれ等が発見された場合に、基材同士を剥離させてリペアに付すことができるため、便利である。硬化に関しては、上記<光硬化性樹脂組成物の硬化方法>における記載を適用することができる。
【0052】
本発明の光学表示体の第2の製造方法は、以下のとおりである。
工程(A’)
工程(A’)は、表示体とタッチパネル、表示体と前面板、又はタッチパネルと前面板の一方の基材に、本発明の光硬化性樹脂組成物を塗布する工程である。工程(A’)は、工程(A)と同様に行うことができる。
工程(B’)
工程(B’)は、工程(A’)において得られた光硬化性樹脂組成物が塗布された基材と、工程(A’)において、光硬化性樹脂組成物が塗布されなかった基材とを接合する工程である。例えば、工程(A’)の基板が、表示体及びタッチパネルであり、工程(A’)において、光硬化性樹脂組成物が塗布された基板が表示体である場合は、工程(B’)において、工程(A’)で光硬化性樹脂組成物が塗布されなかった基板はタッチパネルである。工程(B’)では、光硬化性樹脂組成物は未硬化である。
工程(C’)
工程(C’)は、工程(B’)において得られた、光硬化性樹脂組成物を介して接合されている接合体に、エネルギー線(例えば紫外線)を照射する工程である。基材が透明な場合、基材越しに、エネルギー線(例えば紫外線)を照射することができる。これにより、光硬化性樹脂組成物が硬化して、表示体、タッチパネル、及び前面板を接着し、貼り合わすことができる。これにより、光学表示体が得られる。硬化に関しては、上記<光硬化性樹脂組成物の硬化方法>における記載を適用することができる。
【0053】
本発明の光学表示体の製造方法により得られる、光学表示体も本発明の対象である。
【実施例】
【0054】
以下、本発明を実施例及び比較例によりさらに詳細に説明する。本発明はこれら実施例により限定されるものではない。表示は、特に断りがない限り、質量部、質量%である。
【0055】
表1に示す配合の各成分を均一に混合し、実施例・比較例の光硬化性樹脂組成物を調製した。
【0056】
【表1】
【0057】
得られた実施例・比較例の光硬化性樹脂組成物を用いて、以下のようにして、特性を測定した。
<接着性>
以下の製造方法1又は製造方法2の記載のようにして、光硬化性樹脂組成物を用いて、積層体のサンプルを作製し、基材1が下側になるようにして、室温(25℃)で24時間の放置後に、目視による外観観察をして、剥がれが発生するか、否かを試験した。
○:剥がれが発生する
×:剥がれが発生しない
【0058】
<<製造方法1>>
基材1(26mm×37.5mm×1.1mmt、ガラス)に、光硬化性樹脂組成物の塗布部分が10mm×10mmになるように、セロハンテープ(50μmt)3枚を用いて作成した150μmtの厚みのスペーサーを貼り、金属スキージを用いて光硬化性樹脂組成物の塗布層を形成した後、スペーサーを除去した。
コンベア型メタルハライドランプ(アイグラフィックス社製、200mW/cm)にて、3000mJ/cmの硬化条件で塗布層に光照射した。
基材2(26mm×37.5mm×1.1mmt、ガラス)を用意し、光照射した塗布層に載置し、加圧して接合させて、積層体を得た。
<<製造方法2>>
基材1(26mm×37.5mm×1.1mmt、ガラス)に、光硬化性樹脂組成物の塗布部分が10mm×10mmになるように、セロハンテープ(50μmt)3枚を用いて作成した150μmtの厚みのスペーサーを貼り、金属スキージを用いて光硬化性樹脂組成物の塗布層を形成した後、スペーサーを除去した。
365nmLEDランプ(Panasonic社製、UJ35)を用いて、100mW/cmで塗布層に光照射し、仮硬化樹脂層を形成した。
基材2(26mm×37.5mm×1.1mmt、ガラス)を用意し、光照射した塗布層に載置し、加圧して接合させた後、コンベア型メタルハライドランプ(アイグラフィックス社製、200mW/cm)にて、3000mJ/cmで基材2越しに光照射して、積層体を得た。
【0059】
<弾性率>
弾性率は、JISZ1702に準拠しNo.3ダンベル試験片(厚さ1mmt)を作製して、引張圧縮試験機(ミネベア製、テクノグラフTG-2kN)を用いて10mm/minの速度により測定した。なお、ダンベル試験片は、コンベア型メタルハライドランプ(アイグラフィックス社製、200mW/cm)を使用し、光硬化性樹脂組成物を6000mJ/cmで硬化させた硬化物から作製した。
【0060】
<ピール強度>
基材1(26mm×75mm×1.1mmt、ガラス)に、光硬化性樹脂組成物の塗布部分が20mm幅になるように、セロハンテープ(50μmt)3枚を用いて作成した150μmtの厚みのスペーサーを貼り、金属スキージを用いて光硬化性樹脂組成物の塗布層を形成した後、基材2(26mm×150mm×0.1mmt、PET)を塗布層に載置し、接合させた後、コンベア型メタルハライドランプ(アイグラフィックス社製、200mW/cm)にて、3000mJ/cmで基材1越しに光照射し、ピール強度測定試験片を得た。
ピール強度は引張圧縮試験機(ミネベア製、テクノグラフTG-2kN)を用いて300mm/minの速度により測定した。
【0061】
実施例の光硬化性組成物は、製造方法1及び2のいずれでも、作製した積層体の接着性は良好であり、ピール強度においても10N/20mm超であり優れていた。実施例2、3、6〜8より、液状可塑剤を併用することによって、接着力を保持しながら、弾性率を小さくすることがわかった。一方、液状可塑剤、軟化点70〜150℃の水添ロジンエステルのいずれも含まない比較例1は、接着力の点で劣っていた。比較例2及び3に示されるように、軟化点70〜150℃の水添ロジンエステルを含まず、液状可塑剤を配合しても、接着力の向上を図ることはできなかった。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明によれば、光硬化プロセスのみを用いて、十分な接着力によって、表示体とタッチパネル、表示体と前面板、又はタッチパネルと前面板を貼り合わせることができる光硬化性樹脂組成物が提供され、これを用いた光学表示体、及び光学表示体の製造方法が提供されるため、産業上の有用性は高い。