特許第6387554号(P6387554)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6387554
(24)【登録日】2018年8月24日
(45)【発行日】2018年9月12日
(54)【発明の名称】湿布貼り付け補助具
(51)【国際特許分類】
   A61M 35/00 20060101AFI20180903BHJP
【FI】
   A61M35/00 Z
【請求項の数】1
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2017-81661(P2017-81661)
(22)【出願日】2017年3月30日
【審査請求日】2017年6月20日
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515282913
【氏名又は名称】志水 宏彰
(72)【発明者】
【氏名】志水 宏彰
【審査官】 川島 徹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−126425(JP,A)
【文献】 特開2015−211700(JP,A)
【文献】 特開2007−195651(JP,A)
【文献】 特開2004−337580(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3190870(JP,U)
【文献】 特開2012−096391(JP,A)
【文献】 特開2008−273892(JP,A)
【文献】 特開2003−230633(JP,A)
【文献】 特開2004−188145(JP,A)
【文献】 特開2015−077350(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
保持部(1)と剥離部(21)と体に固定するための伸縮ベルト(12)からなり、保持部(1)は底面にフェルト素材を用いた基部(2)と、周囲を厚みのあるフェルト素材を用いた囲い部(3)と湿布留め部(4)によって湿布側面を囲うように凹凸に形成され、基部(2)は湿布留め部(4)側においては囲い部(3)の一部と、湿布留め部(4)とは完全に切断されており、裏面にある押し出し部(11)とともに伸縮ベルト(12)の締め付けによって押し出される構造になっており、剥離部(21)は端にクリップ(22)と上下端にフック(23)と剥離紐(24)を有し、剥離紐(24)は伸縮ベルト(12)に空けた穴を貫通しており、使用する場合、基部(2)に湿布裏面をあて、剥離部(21)で湿布表面を覆い、剥離部上下端のフック(23)を保持部上下端(5)に引っかけ湿布を保持状態にし、湿布の表面フィルムの端を剥離し剥離部端のクリップ(22)で挟み、露出した湿布(31)端に湿布留め部(4)に付いたプラスティック製の留め具(6)を付着させた状態で患部にあてた後、伸縮ベルト(12)で体に固定すると、基部(2)の裏面にある押し出し部(11)が伸縮ベルト(12)の押さえによって患部の方に押しだされ湿布(31)は皮膚に密着し、剥離紐(24)を引っぱるとフィルムが剥離し湿布(31)を簡単に貼り付けることができることを特徴とする湿布貼り付け補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
「第8項」
本発明は手の届きにくい場所に湿布を貼り付けるための湿布貼り付け補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来湿布を貼り付ける際表面のフィルムを剥がし、裏面を掌に保持し患部に貼り付けるが、手の届かないところには他人に貼り付けてもらうか、柄のついた補助具などを使用し患部に貼り付けていた。
特許文献1、特開2003−70916(シート状湿布の貼付器)
特許文献2、特開2001−340470(粘着性被覆用品の貼り付け補助具)に記載がある。
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−70196
【特許文献2】特開2001−340470
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来湿布を貼り付ける際表面のフィルムを剥がし、裏面を掌に保持し患部に貼り付けるが、手の届かない場所や目に見えない場所に貼り付ける際、患部から外れることや、皺がより、綺麗に貼ることができないことがあり、一人では困難があった。また、柄の長い補助具やロール式のものを使用した場合、器具を手で誘導しながら貼り付けるため不安定であり、患部の場所を確認することなく貼り付けることになり、位置ずれを引き起こすことがある。
前記の欠点は何とか解決しなければならない課題であり、本発明はこの課題を解決するため発明したものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
課題を解決するために本発明は以下の構成とした。本発明は保持部(1)と剥離部(21)と体に固定するための伸縮ベルト(12)からなり、保持部(1)は底面にフェルト素材を用いた基部(2)と、周囲に厚みのあるフェルト素材を用いた囲い部(3)と湿布留め部(4)によって湿布側面を囲うように凹凸に形成され、基部(2)は湿布留め部(4)側においては囲い部(3)の一部と、湿布留め部(4)とは完全に切断されており、裏面にある押し出し部(11)とともに伸縮ベルト(12)の締め付けによって押し出される構造になっている。
【0006】
剥離部(21)は端にクリップ(22)と上下端にフック(23)と剥離紐(24)を有し、剥離紐(24)は伸縮ベルト(12)に空けた穴を貫通しており、使用する場合、基部(2)に湿布裏面をあて、剥離部(21)で湿布表面を覆い、剥離部上下端のフック(23)を保持部上下端(5)に引っかけ湿布を保持状態にし、湿布の表面フィルムの端を剥離し剥離部端のクリップ(22)で挟み、露出した湿布(31)端に湿布留め部(4)に付いたプラスティック製の留め具(6)を付着させる。
【0007】
剥離部(21)側を患部にあてた後、伸縮ベルト(12)で体に固定すると、基部(2)の裏面にある押し出し部(11)が伸縮ベルト(12)の押さえによって患部の方に押しだされ湿布(31)は皮膚に密着し、剥離紐(24)を引っぱるとフィルムが剥離し湿布(31)を簡単に貼り付けることができる。
【発明の効果】
【0008】
手の届かない患部に一人で湿布を貼り付けることができる。
【0009】
湿布のフィルムを剥がすことなく、患部を確認してから貼り付けることができるので、場所が外れることがなく皺がよりにくく綺麗に貼り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】保持部と伸縮ベルトの平面図
図2】保持部の基部と囲い部、湿布留め部間は切断されている斜視図
図3】伸縮ベルトの締め付けによって押し出し部が基部と湿布留め部と湿布を押しだす縦断面図
図4】剥離部の平面図
図5】保持部と伸縮ベルトと剥離部の連結している斜視図
図6】基部に湿布を置き、剥離部で覆い、フックを保持部上下端に引っかけ、フィルムをクリップに挟み保持状態にした斜視図
図7】伸縮ベルトを体に固定し、押し出し部が基部と湿布留め部と湿布が患部に押し出されると同時に、剥離紐を引っぱり湿布フィルムが剥がされる斜視図
図8】外した伸縮ベルトがベルト通しに引っかかり湿布留め部に付いた留め具が湿布を離脱する縦断面図
図9】クリップに剥離紐を付けた平面図
図10】クリップに剥離紐を付けた側面図
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
発明を実施するための最良の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。図1において保持部(1)は湿布裏面と接する底面部分にフェルト素材を用いた基部(2)と湿布側面を囲うように厚みのあるフェルト素材を用い、コの字型に囲い部(3)とコの字の解放した一辺に湿布留め部(4)を配し、凹凸に形成されており、図2において基部(2)は湿布留め部(4)側において囲い部(3)の一部と、湿布留め部(4)とは完全に切断(7)されている。
【0012】
図3において保持部(1)の裏面には湿布を患部に押し付けるための押し出し部(11)と伸縮ベルト(12)とベルト通し(13)を有し、伸縮ベルト(12)を締め付けることで押し出し部(11)が押され、基部(2)と湿布留め部(4)が押しだされ、同時に湿布(31)を患部に押し付けることができる構造となっている。
【0013】
図4において剥離部(21)は保持部(1)を覆う布で、端に湿布のフィルムを挟むためのクリップ(22)と上下端には保持部(1)に引っかけるためのフック(23)とフィルムを剥がすための剥離紐(24)がついており、図5の通り保持部(1)に連結し、剥離紐(24)は伸縮ベルト(12)に空けた穴(15)を貫通し前方に出ている。
【0014】
図6において使用する場合は基部(2)に湿布(31)裏面をあて、剥離部(21)で湿布表面を覆い剥離部上下端のフック(23)を保持部上下端(5)に引っかけ湿布(31)を保持状態にし、湿布フィルム(32)の端を剥離し剥離部端のクリップ(22)に挟み、湿布留め部(4)に付いたプラスティック製の留め具(6)を露出した湿布(31)端に付着させる。
【0015】
保持状態にある本発明の剥離部(21)側を患部にあて、伸縮ベルト(12)で体に固定すると、図7において保持部裏面にある押し出し部(11)がベルトで押され、基部(2)と湿布留め部(4)と湿布(31)は患部側へ押し付けられ、湿布(31)は患部に密着し、伸縮ベルト(12)に空けた穴(15)を貫通し、前方に出ている剥離紐(24)を引っぱるとクリップ(22)が引っぱられ、湿布表面のフィルムが剥がれると同時に患部に湿布(31)を貼り付けることができる。
【0016】
図8において外した伸縮ベルト(12)は、縮みによってベルト通し(13)で引っかかり囲い部(3)と湿布留め部(4)の間は折れ曲がり、留め具(6)が湿布から完全に離脱する。
【0017】
図9図10において湿布表面のフィルムを挟むためのクリップ(22)と剥離紐(24)からなり、保持部(1)や伸縮ベルト(12)や剥離部(21)が装着されていなくても、簡易に手で湿布の端を押えた状態で、剥離紐(24)を引っぱり湿布を貼り付けることができる。
【0018】
湿布のフィルムを剥がさず患部に当てることができるので、場所が外れることがなく、貼り付け損なうことがなくなる。
【符号の説明】
【0019】
1 保持部
2 基部
3 囲い部
4 湿布留め部
5 保持部上下端
6 留め具
7 切断部
11 押し出し部
12 伸縮ベルト
13 伸縮ベルト通し
14 面ファスナー
15 伸縮ベルトの穴
21 剥離部
22 剥離部端のクリップ
23 剥離部上下端のフック
24 剥離紐
31 湿布
32 剥離した湿布フィルム
【要約】
【課題】従来湿布を貼り付ける際表面のフィルムを剥がし、裏面を掌に保持し患部に貼り付けるが、手の届かない場所や目に見えない場所に貼り付ける際、患部から外れることや、皺がより綺麗に貼ることができないことがあり、一人では困難があった。
【手段】課題を解決するために本発明は以下の構成とした。本発明は保持部と剥離部と伸縮ベルトからなり、保持部は底面にフェルト素材を用いた基部と、周囲を厚みのあるフェルト素材を用いた囲い部と湿布留め部によって湿布側面を囲うように凹凸に形成され、剥離部は端にクリップと上下端にフックと剥離紐を有し、使用する場合、基部に湿布裏面をあて、剥離部で湿布表面を覆い、フックを保持部に引っかけ、湿布の表面フィルムを剥離部端のクリップで挟み、患部に伸縮ベルトで固定して、剥離紐を引っぱるとフィルムが剥離し湿布を簡単に貼り付けることができることを特徴とする。
【選択図】図7
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10