特許第6387576号(P6387576)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6387576油性顔料分散体およびそれを含有する化粧料
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6387576
(24)【登録日】2018年8月24日
(45)【発行日】2018年9月12日
(54)【発明の名称】油性顔料分散体およびそれを含有する化粧料
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/89 20060101AFI20180903BHJP
   A61K 8/19 20060101ALI20180903BHJP
   A61K 8/81 20060101ALI20180903BHJP
   A61Q 17/04 20060101ALI20180903BHJP
   C09D 17/00 20060101ALI20180903BHJP
   C09B 67/20 20060101ALI20180903BHJP
   C09B 67/46 20060101ALI20180903BHJP
【FI】
   A61K8/89
   A61K8/19
   A61K8/81
   A61Q17/04
   C09D17/00
   C09B67/20 L
   C09B67/46 B
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-214179(P2014-214179)
(22)【出願日】2014年10月21日
(65)【公開番号】特開2016-79148(P2016-79148A)
(43)【公開日】2016年5月16日
【審査請求日】2017年8月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】391015373
【氏名又は名称】大東化成工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100097755
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 勉
(72)【発明者】
【氏名】木下 正明
(72)【発明者】
【氏名】濱元 秋雄
(72)【発明者】
【氏名】田中 巧
【審査官】 ▲高▼ 美葉子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−101278(JP,A)
【文献】 特開2005−247722(JP,A)
【文献】 特開2011−088832(JP,A)
【文献】 特開2000−290154(JP,A)
【文献】 特開2010−173863(JP,A)
【文献】 特開2012−012302(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00−8/99
A61Q 1/00−90/00
C09D 17/00
C09B 67/20
C09B 67/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)下記一般式(1)で示されるアニオン性有機化合物およびアルキルシラン類により表面処理された顔料、
(B)シリコーン変性アクリル樹脂および
(C)シリコーン油
を含むことを特徴とする油性顔料分散体。
【化2】

(式中、R、R、R、Rは水素又は飽和炭化水素基であり、Xはアルカリ金属又はアミンであり、k、m、nは1以上の整数で、k+m+n<1,000,000である。)
【請求項2】
前記(A)の一般式(1)で示されるアニオン性有機化合物により表面処理された顔料は、中性領域のpHのゼータ電位の値が、−1mV〜−60mVの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の油性顔料分散体。
【請求項3】
請求項1または2に記載の油性顔料分散体を含有してなることを特徴とする化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐水性に優れるとともに、洗い流し性の改善された油性顔料分散体と、この油性顔料分散体を含有する化粧料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
化粧料用の油性顔料分散体は、ファンデーション、アイシャドウ、チークなどのメイクアップ化粧料や、サンスクリーン化粧料、頭髪化粧料、乳液、クリームなどの基礎化粧品に配合される顔料を予め油性媒体に高度に分散させているため、化粧料の調製の際に顔料の飛散汚染が少ないことや、すでに顔料が高度に分散してあるために特殊な混合設備を必要としない等のハンドリング性の良さから広く利用されている。
【0003】
また、油性顔料分散体に用いられる顔料には、化粧料に配合された際にラスティング性を向上させる目的で、疎水化処理を施すことが広く行われており、例えば、高級脂肪酸、高級アルコール、炭化水素、トリグリセライド、エステル、シラン、シリコーンオイル、シリコーン樹脂等のシリコーン類、あるいはフッ素化合物等を用いて、顔料表面を被覆して、疎水性を付与する方法が知られている。中でも、シリコーン類を表面処理剤として用いた顔料の疎水化処理は現在までに多くの方法が確立されており(例えば、特許文献1,2参照)、それらを用いた油性分散体も広く知られている(例えば、特許文献3,4参照)。
【0004】
一方、化粧料においてはその洗い流し性も重要な性能として要求される。しかしながら、前述した従来の疎水化処理顔料を用いた油性分散体を配合した場合には、化粧持ちを向上することはできても、その優れた疎水性のために石鹸等を用いたとしても水では容易に洗い流すことができず、油性製剤で洗い落した上で、さらにその油性製剤を石鹸で洗い流す必要があり、使用者に対する負担が大きいといった問題があった。
【0005】
この様な問題の解決策として、石鹸水等によって適度な塩基性環境とした場合には顔料の表面が親水性へと変化するpH応答性の化合物を顔料表面に処理する方法が提案されており、この表面処理顔料を用いた化粧料は化粧をしている間にはその効果を長時間持続することができ、一方で化粧を落とす際には容易に洗い流すことができるとされている(例えば、特許文献5,6参照)。
しかしながら、これらは表面処理顔料としての提案であり、それらの性能を保持したまま油性媒体に高度に分散させた油性顔料分散体としての提案は確認されない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開昭60−163973号公報
【特許文献2】特開昭62−177070号公報
【特許文献3】特開2002−80748号公報
【特許文献4】特開2005−171145号公報
【特許文献5】特開2006−131887号公報
【特許文献6】特開2007−197399号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前述のような問題点に鑑みてなされたものであり、耐水性に優れるとともに、洗い流し性の改善された油性顔料分散体と、この油性顔料分散体を含有する化粧料を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意研究した結果、表面処理剤として下記一般式(1)で示されるアニオン性有機化合物により表面処理された顔料(好ましくは中性領域のpHにおいてゼータ電位の値が−1mV〜−60mVの範囲を示すもの)を、シリコーン油中に分散させる際に、シリコーン変性アクリル樹脂を分散剤として用いることにより、高い顔料分散性を有し、かつ耐水性に優れるとともに、洗い流し性の改善された油性顔料分散体が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【化1】
(式中、R、R、R、Rは水素又は飽和炭化水素基であり、Xはアルカリ金属又はアミンであり、k、m、nは1以上の整数で、k+m+n<1,000,000である。)
【0009】
即ち、第1発明による油性顔料分散体は、
(A)上記一般式(1)で示されるアニオン性有機化合物およびアルキルシラン類により表面処理された顔料、
(B)シリコーン変性アクリル樹脂および
(C)シリコーン油
を含むことを特徴とするものである。
【0010】
また、第1発明において、前記(A)の一般式(1)で示されるアニオン性有機化合物により表面処理された顔料は、中性領域のpHのゼータ電位の値が、−1mV〜−60mVの範囲であるのが好ましい(第2発明)。
【0011】
次に、第3発明による化粧料は、第1発明または第2発明の油性顔料分散体を含有してなることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、上記一般式(1)で示されるアニオン性有機化合物で表面処理された顔料はシリコーン変性アクリル樹脂を用いることで、シリコーン溶媒中に低粘度で安定的に分散させることができ、得られた油性顔料分散体に塩基性環境とした場合には顔料の表面が親水性へと変化するpH応答性を付与することができ、耐水性に優れるとともに、洗い流し性の改善された油性顔料分散体およびそれを含有する化粧料を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明による油性顔料分散体と、この油性顔料分散体を含有する化粧料の具体的な実施の形態について説明する。
【0014】
本発明において、顔料粉体に表面処理される前記(A)の一般式(1)で示されるアニオン性有機化合物としては、特に限定されないが、アクリル酸/アクリル酸アルキルコポリマートリエタノールアミン、アクリル酸/アクリル酸アルキルコポリマートリイソプロパノールアミン、アクリル酸/アクリル酸アルキルコポリマー2−アミノ−2−メチルプロパノール、アクリル酸/アクリル酸アルキルコポリマー2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールであるのがより好ましく、これらを単独で用いても組み合わせて用いても良い。
ここで、表面処理量は特に限定されないが、顔料に対して0.5〜50質量%程度が好ましく、より好ましくは2〜10質量%である。前記処理量が0.5質量%未満であると目的の性能を発現せず、50質量%を超えると溶媒への分散が困難となる。
【0015】
本発明のアニオン性有機化合物で表面処理した顔料粉体には、シリコーン類、アルキルシラン類、アルキルチタネート類、フッ素化合物類、アミノ酸化合物類、脂肪酸化合物類などの化合物を組み合わせて表面処理しても構わない。また、上記の化合物以外にも、従来公知の各種の表面処理を施すことができる。なお、これらの処理は複数組み合わせて用いることも可能である。
【0016】
本発明により表面処理される顔料としては、無機顔料、有機顔料および樹脂粉体顔料があり、分散溶媒に溶解しない物質であれば特に限定されない。無機顔料としては、例えば、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化チタン、亜鉛華、黒酸化鉄、黄酸化鉄、ベンガラ、紺青、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、マイカ、セリサイト、タルク、シリカ、カオリン、水酸化クロム、カーボンブラック等が挙げられる。また、有機顔料としては、例えば、リソールルビンB、レーキレッドC、リソールレッド、ローダミンB、ヘリンドンピンクCN、パーマネントレッド、ベンジルオレンジG、フタロシアニンブルー等が挙げられる。樹脂粉体顔料としては、例えば、セルロースパウダー、ナイロンパウダー、アクリルパウダー、シリコーンレジンパウダー、ポリウレタンパウダー、四フッ化エチレンパウダー等が挙げられる。
【0017】
このようにして得られた表面処理顔料において、中性領域のpHのゼータ電位の値は、−1mV〜−60mVであるのが好ましく、さらに好ましくは−10mV〜−60mVである。
【0018】
本発明に用いるアニオン性有機化合物処理顔料の処理方法は、特に限定されないが、所定量のアニオン性有機化合物を適当な有機溶剤に溶解させ、その溶液と顔料を混合撹拌させた後、有機溶剤を除去することで得ることができる。
【0019】
次に、本発明で用いられるシリコーン変性アクリル樹脂としては(アクリル酸アルキル/ジメチコン)コポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸エチルヘキシル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸ベヘニル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマーがあり、これらは単独で用いても組み合わせて用いても良い。
添加量については、特に限定されないが、通常分散体組成中に1〜20質量%配合されるのが好ましく、より好ましくは3〜15質量%である。前記質量比が1質量%未満であると顔料の分散性が低下し、ハードケーキを形成する等の長期安定性が低下する。また、20質量%を超えると目的の性能の発現を阻害する恐れがある。
【0020】
本発明に用いられる分散媒体は、メチルポリシロキサン、シクロヘキサシロキサン、シクロペンタシロキサン、シクロテトラシロキサン、メチルトリメチコン、フェニルトリメチコン、エチルトリシロキサン、カプリリルメチコン等の化粧料に通常用いられるシリコーン溶媒を使用することができる。
【0021】
本発明の分散体を調製する方法としては、ホモミキサー、ディスパー、ニーダー等の各種分散機が使用できるが、高せん断力を加えることができる湿式ビーズミルが最も好ましい。特にこの様な装置を使用して、パス回数を10パス以上にすることで、顔料の凝集粒子は解砕されながら分散され、微粒子化されるため分散安定性がさらに向上する。
【0022】
次に、本発明に係る化粧料について説明する。本発明の化粧料は、上述したアニオン性有機化合物処理された油性顔料分散体を配合することによって、耐水性に優れるとともに、洗い流し性が改善される。化粧料の具体例としては、ファンデーション、アイシャドウ、チークなどのメイクアップ化粧料や、サンスクリーン化粧料、頭髪化粧料、乳液、クリームなどの基礎化粧品等に用いることができる。配合量は特に限定されないが、好ましくは0.1〜100質量%である。
【0023】
さらに、本発明の化粧料には通常化粧料に用いられる成分、例えば、粉体、界面活性剤、油剤、ゲル化剤、高分子、美容成分、保湿剤、色素、防腐剤、香料等を本発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。
【0024】
本発明の化粧料の形態としては、パウダー状、乳液状、クリーム状、スティック状、固型状、スプレー、多層分離型などいずれの剤型を用いても構わない。
【実施例】
【0025】
次に、本発明による油性顔料分散体と、この油性顔料分散体を含有する化粧料の実施例および比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0026】
(製造実施例1)
微粒子酸化チタン(テイカ製 MT−05)91質量%、アクリル樹脂アルカノールアミン(大阪有機化学工業製 アニセットL−1000[アクリル樹脂アルカノールアミン40質量%エタノール溶液])3質量%、オクチルトリエトキシシラン(EVONIK製 DYNASYLAN OCTEO)を6質量%、イソプロパノール中で混合し溶剤除去したあと、130℃で6時間熱処理し表面処理顔料を得た。この表面処理顔料30質量%に(アクリレーツ/アクリル酸エチルヘキシル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマー(信越シリコーン製 KP−578)を12質量%、シクロペンタシロキサン(信越シリコーン製 KF−995)58質量%を加え、湿式ビーズミル(シンマルエンタープライゼス製 1.4Lダイノーミル)にて混合した。混合は、φ0.5mmのジルコニアビーズを充填率80%加えて、アジテータ周速10m/s、ポンプ流量は300g/minにて実施した。
【0027】
(製造実施例2)
微粒子酸化亜鉛(テイカ製 MZ−500HP)91質量%、アクリル樹脂アルカノールアミン(大阪有機化学工業製 アニセットL−1000[アクリル樹脂アルカノールアミン40質量%エタノール溶液])3質量%、オクチルトリエトキシシラン(EVONIK製 DYNASYLAN OCTEO)6質量%をイソプロパノール中で混合し溶剤除去したあと、130℃で6時間熱処理し表面処理顔料を得た。この表面処理顔料45質量%に(アクリレーツ/アクリル酸エチルヘキシル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマー(信越化学工業製 KP−578)を5質量%、シクロペンタシロキサン(信越化学工業製 KF−995)50質量%を加え、湿式ビーズミル(シンマルエンタープライゼス製 1.4Lダイノーミル)にて製造実施例1と同様の方法にて混合した。
【0028】
(製造比較例1)
同上の微粒子酸化チタン92質量%、メチルハイドロジェンジメチコン(信越化学工業製 KF−9901)8質量%をイソプロパノール中で混合し溶剤除去したあと、220℃で6時間熱処理しシリコーン処理顔料を得た。この表面処理顔料30質量%に(信越化学工業製 KF−6017P)を10質量%、シクロペンタシロキサン(信越化学工業製 KF−995)60質量%を加え製造実施例1と同様の方法にて混合した。
【0029】
(製造比較例2)
同上の微粒子酸化亜鉛92質量%、メチルハイドロジェンジメチコン(信越化学工業製 KF−9901)8質量%をイソプロパノール中で混合し溶剤除去したあと、220℃で6時間熱処理しシリコーン処理顔料を得た。この表面処理顔料50質量%に(信越化学工業製 KF−6017P)を10質量%、シクロペンタシロキサン(信越化学工業製 KF−995)40質量%を加え製造実施例1と同様の方法にて混合した。
【0030】
ここで、上記のようにして得られた分散体について、分散体の粒度分布、粘度の経時変化にて分散性を評価した。さらに、pH=7およびpH=10に調整した水を、上記分散体に混合撹拌させた後の水の分散状態を観察することで、pH=7およびpH=10に調整した水へのなじみ易さを評価した。結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
表1に示される結果からわかるように、製造実施例1,2および製造比較例1,2のいずれも良好な分散性を示し、低粘度で安定した分散体が得られることが分かった。また、製造実施例1,2においてはpH=10の水が分離することなく分散することが明らかとなった。すなわち、本発明の分散体は化粧料に配合した場合、耐水性に優れるとともに、塩基性環境とした場合には水で容易に洗い流すことが可能になると考えられる。
【0033】
(実施例1)
製造実施例1の油性顔料分散体を下記表2に示される処方にて配合し、サンスクリーン化粧料を得た。
【表2】
【0034】
(実施例2)
製造実施例1の代わりに製造実施例2の油性顔料分散体を用いた以外は実施例1と同様にしてサンスクリーン化粧料を得た。
【0035】
(比較例1)
製造実施例1の代わりに製造比較例1の油性顔料分散体を用いた以外は実施例1と同様にしてサンスクリーン化粧料を得た。
【0036】
(比較例2)
製造実施例1の代わりに製造比較例2の油性顔料分散体を用いた以外は実施例1と同様にしてサンスクリーン化粧料を得た。
【0037】
実施例1,2および比較例1,2で作製した各化粧料について、女性パネラー10名を使用して、使用感に関する官能評価試験を実施した。試験はアンケート形式で実施し、各項目に0点から5点の間の点数をつけ、0点は評価が悪い、5点は評価が優れるとして数値化し、結果を全パネラーの平均点として表した。従って、点数が高いほど評価が優れていることを示す。その評価結果が表3に示されている。
【0038】
【表3】
【0039】
表3の結果より、実施例1および実施例2のサンスクリーン化粧料は、塗布した時の使用感、肌への付着性が良好であり、また、耐水性に優れることから化粧持続性も劣化することなく、さらに、pH応答性の特徴を有していることから、化粧料を洗い流す時の洗浄性において優れていた。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明の油性顔料分散体は耐水性に優れ、さらに、pH応答性の特徴を有していることから、これを配合した化粧料は、化粧持続性が良く、洗い流す時の洗浄性に優れるため、産業上の利用価値が極めて高く、特にサンスクリーンなどの化粧料に用いて好適である。