(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下では、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。すべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
【0024】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態のEL素子および光学シートについて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態のEL素子の構成を示す模式的な断面図である。
図2(a)は、本発明の第1の実施形態の光学シートの導光層の構成を示す模式的な斜視図である。
図2(b)は、
図2(a)におけるA−A断面図である。
なお、各図は模式図のため、形状や寸法は誇張されている(以下の図面も同様)。
【0025】
図1に示すように、本実施形態のEL(エレクトロ・ルミネッセンス)素子101は、独立に発光可能な複数の画素を有しており、これらの画素が図示略の駆動部に送出された画像信号等の制御信号に基づいて画素駆動され、駆動された画素の発光によって画像や映像の表示を行ったり、照明を行ったりする装置である。
EL素子101は、第1の基板1A(透光性基板)、第2の基板1B、発光構造体100、および光学シート7Aを備える。
【0026】
第1の基板1Aは、後述する発光構造体100で発生された光を後述する光学シート7Aに向けて透過させる透光性基板であり、一方の表面に発光構造体100が密着されている。第1の基板1Aの透過率は50%以上とすることが好ましい。
第1の基板1Aの材質は、後述する発光構造体100によって発生される光を透過する材質であれば特に限定されず、例えば、種々のガラス材料やプラスチック材料を採用することができる。好適なプラスチック材料としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリスチレン樹脂などの例を挙げることができる。
特に好ましいプラスチック材料は、シクロオレフィン系のポリマーである。このポリマーは、加工性、及び、耐熱、耐水性、光学透光性等の材料特性の全てにおいて優れたものである。
【0027】
第2の基板1Bは、第1の基板1Aに対向して配置され、複数の発光構造体100を第1の基板1Aとの間に挟持する板状またはシート状の部材であり、第1の基板1Aと同様の材質によって形成することが可能である。
また、第2の基板1Bは、厚さ方向のいずれかの表面に、発光構造体100で発生した光を第1の基板1Aに向けて反射する光反射層を備えることが好ましい。
また、第2の基板1Bは、例えば、アルミニウム等の光反射性を有する金属材料で形成することも可能であり、この場合には、第2の基板1B自体が光反射層を構成している。
【0028】
発光構造体100は、第1の基板1Aの表面に配置された陽極3と、第2の基板1Bの表面に配置された陰極4と、陽極3および陰極4の間に挟持された発光層2とで構成される。
発光構造体100は、陽極3と陰極4とに電圧を印加することにより発光層2が発光するものであり、従来公知のさまざまな構成を採用することができる。
本実施形態では、発光層2で発生した光を第1の基板1A側に出射するため、少なくとも陽極3は透光性を有する電極とする必要がある。このような透光性の電極としては、例えば、ITO(酸化インジウムスズ)などの例を挙げることができる。
また、本実施形態では、陰極4は、透光性の有無や程度は問わないため、導電性が良好な適宜の金属材料、例えば、アルミニウム、銀、銅などを採用することができる。
【0029】
発光層2は、例えば、白色発光層とすることができる。この場合には、陽極3をITO、陰極4をアルミニウムとし、陽極3側から陰極4に向かって、CuPc(銅フタロシアニン)/α−NPDにルブレン1%ドープ/ジナクチルアントラセンにペリレン1%ドープ/Alq3/フッ化リチウムが、この順に積層された構成を採用することができる。
ただし、発光層2の構成は、これに限定されるものではなく、発光層2から射出する光線の波長をR(赤色)、G(緑色)、B(青色)とすることのできる適宜材料を用いた任意の構成を採用することが可能である。
また、EL素子101をフルカラーディスプレイ用途で使用する場合には、例えば、発光層2を、R、G、Bに対応した3種類の発光材料を塗り分けた構成や、白色発光層上にカラーフィルターを重ねた構成を採用することができる。
【0030】
また、本実施形態では、EL素子101が画素駆動されるため、発光構造体100は、各画素に対応して形成され、各画素の陽極3、陰極4が図示略の駆動部に配線されている。
【0031】
光学シート7Aは、厚さ方向の一方に表面7aを、厚さ方向の他方にEL素子101の外表面を構成する表面7bを、それぞれ有し、表面7aから入射する光を表面7bから出射するシート部材である。
本実施形態では、光学シート7Aは、表面7aが発光構造体100の第1の基板1Aに対向する位置関係に配置され、表面7aにおいて第1の基板1Aにおいて陽極3が配置された表面と反対側の表面と、接着層6(接合層)を介して接合されている。
【0032】
接着層6は、光学シート7Aの表面7aと第1の基板1Aとを接合可能であって、光透過性を有する適宜の粘着材または接着剤(以下、「粘・接着剤」と略記する)を採用することができる。
接着層6として好適な粘・接着剤としては、例えば、アクリル系、ウレタン系、ゴム系、シリコーン系の粘・接着剤が挙げられる。いずれの場合も、高温である光源に隣接して使用されるため、100℃における貯蔵弾性率G’が1.0×10
4Pa以上であることが望ましい。
接着層6の100℃における貯蔵弾性率G’の値が1.0×10
4Paよりも低いと、使用中に光学シート7Aと第1の基板1Aがずれてしまう可能性がある。光学シート7Aと第1の基板1Aが大きくずれてしまうと、光学シート7Aに発光層2からの光が効率よく入射しないため、光の利用効率が低下してしまう。
また、発光層2と光学シート7Aとの間隔を安定して確保するため、接着層6を構成する粘・接着剤に中に光透過性を有する微粒子、例えば、ビーズ等を混ぜることが可能である。また、粘・接着剤は両面テープ状のものでもよいし、単層のものでもよい。
【0033】
このような層構成により、発光構造体100の発光層2で発生した光は、陽極3、第1の基板1A、接着層6を透過して、光学シート7Aの表面7aに入射し、表面7bの側から外部に出射される。
以下では、光学シート7Aの厚さ方向に沿う表面7bの法線方向に沿って外部に向かう方向を照射方向Fと称する。
【0034】
光学シート7Aは、光透過性を有するシート状の基材8と、基材8に積層して設けられた導光層5とを備える。
基材8は、一方の表面が光学シート7Aの表面7aを構成しており、これと反対側の表面8bが導光層5を接合する面になっている。
表面8bは、平坦な面であってもよいし、透過光を拡散する微細な凹凸形状を有する面であってもよい。本実施形態では、一例として、平坦面を採用している。
【0035】
導光層5は、発光層2で発生し、陽極3、接着層6、および基材8を透過した光を表面7b側に導光して外部に出射させる光透過性の層状部であり、光学シート7Aにおいて表面7aと反対側の表層を構成している。
導光層5の厚さ方向の一端側には、基材8の表面8bと密着して接合する接合面5bが形成されている。
図2(a)、(b)に示すように、導光層5において、接合面5bと反対側の表面には、複数の単位プリズム5A(導光部)が隣り合って配列されている。このため、本実施形態の単位プリズム5Aは、その延在方向と直交する一次元方向に配列されている場合の例になっている。
【0036】
本実施形態の単位プリズム5Aは、等脚台形状の断面が一方向に延ばされた台形プリズムレンズである。台形断面において、底角が鋭角のθ(
図1参照)となる下底部分には、単位プリズム5Aの延在方向に沿って延びる光入射部5dが形成され、上底部分には、光入射部5dより幅が狭い平面視矩形状の光出射面5aが形成されている。
光入射部5d、光出射面5aはいずれも、
図1の上側から見た平面視の形状が細長い矩形状である。
光出射面5aは、例えば、マット加工するなどして、微細な凹凸形状を有する形状とすることが好ましい。この場合、光出射面5aが平坦面からなる場合に比べて、光出射面5aにおける全反射が低減されるため、光取り出し効率をより向上することができる。
ただし、光出射面5aに入射する光束の指向性によって、光出射面5aで全反射する光束成分が少ない場合には、平坦面とすることが可能である。この場合、光出射面5aが平坦面であることにより、光沢(グロス)を有する外観を付与することができる。
【0037】
また、台形断面において脚となる部分には、光入射部5dから光出射面5aに向かってすぼまるように傾斜した一対の傾斜面5c(側面)が形成されている。
各単位プリズム5Aの光入射部5dは、接合面5bと平行な平面に整列するとともに、延在方向に直交する方向に隙間なく隣接している。
各単位プリズム5Aの光出射面5aは、光学シート7Aの表面7bに整列されて、表面7bの一部を構成している。
隣り合う単位プリズム5Aの傾斜面5cの間には、V字状断面を有する溝部5e(
図2(b)参照)が形成されている。
【0038】
光出射面5aの短手方向の幅(台形断面の上底の長さ)は、照明や表示に必要な光出射面5aからの出射光の輝度分布や光取り出し効率と、後述する表面層10の必要な面積とに応じて、適宜に設定することができる。
例えば、光の有効照射領域に対する光出射面5aの面積率は、10%以上50%以下が好ましい。
光出射面5aが10%未満であると、光取り出し効率が低減してしまうおそれがある。
光出射面5aが50%を超えると、表面層10として用いることができる面積が狭くなるため、表面層10による外観の印象が弱まり、意匠性に富んだ外観を形成しにくくなる。
【0039】
傾斜面5cは、発光層2で発生し、光学シート7Aに入射する光を内部反射することにより、光出射面5aに直接入射しない光を光出射面5aに導くために設けられている。
例えば、
図1に示すように、光学シート7Aの厚さ方向に対して斜めに入射する光B20は、互いに対向する一対の傾斜面5cの間で、内部反射を繰り返して、例えば、光B21のように、光出射面5aから照射方向Fに対して斜め方向に出射される。
すなわち、傾斜面5cの間で反射を繰り返すことにより、光B20が光出射面5aに向かって導光される間、反射面に対する光B20の入出射角は次第に大きくなっていく。このため、光B20の進行方向が照射方向Fに近づいて、光出射面5aの法線に対する光の傾斜が浅くなり、光B20が光出射面5aによって全反射されなくなる。
また、傾斜面5cや光出射面5aで反射されて光学シート7Aに戻る光もその一部は、光学シート7A内で内部反射されて、光入射部5dに再入射し、最終的に光出射面5aから出射される。
【0040】
このように、単位プリズム5Aによれば、光入射部5dの面積に比べて光出射面5aの面積が狭くても、光入射部5dに入射した光の大部分は光出射面5aから出射されるため、面積の相違による光取り出し効率の変化は抑制される。
【0041】
このような構成により、単位プリズム5Aは、光学シート7Aの一方の表面7aに対向する光入射部5dと、光学シート7Aの他方の表面7bの一部に設けられ光入射部5dよりも狭い領域から光を外部に出射する光出射面5aとを有し、光入射部5dと光出射面5aとの間の側面である傾斜面5cが光入射部5dから光出射面5aに向かってすぼまるように傾斜している導光部を構成している。
【0042】
このような基材8、導光層5は、光透過性を有する樹脂材料を成形することにより形成することができる。
基材8および導光層5は、例えば、光透過性を有する熱可塑性樹脂や紫外線硬化性樹脂とそれぞれの上記形状を転写するための成形面を有する金型を用いて、例えば、押出し成形、射出成形、UV成形などの成形により製造することができる。
導光層5を成形する金型の作製方法としては、まず、銅メッキを施した金型に各種レンズ形状を有するダイヤモンドバイトを用いて、断面形状が略台形の形状を切削し単位レンズ5Aに対応する成形面を作製する。
【0043】
基材8および導光層5は、それぞれ別体として成形した後、それぞれを接合してもよいし、一体品として成形してもよい。
また、基材8は予め製造されたフィルム材を用い、このフィルム材の表面に、導光層5の形状を転写するための成形面を有する金型を用いて、導光層5をUV成形することにより、基材8の表面に密着した導光層5を形成することも可能である。
【0044】
基材8と導光層5とを接合する場合、例えば、材料によって導光層5が基材8と強固に接着しなかったり、寒熱、吸脱湿等の外的影響で接着力が低下したりする可能性がある。
この場合には、導光層5と基材8との間に、両材料に対して接着性の高いプライマ層を設けてもよいし、導光層5にプライマ層の作用を付加してもよい。
また、基材8と導光層5とを接合する前に、互いの接合面の少なくとも一方に、例えば、コロナ放電処理等の易接着処理を施してもよい。
【0045】
基材8および導光層5に用いる樹脂材料は、発光層2から出射される光の波長に対して光透過性を有するものが使用され、例えば、光学用部材に使用可能なプラスチック材料を使用することができる。
ただし、基材8の樹脂材料と導光層5の樹脂材料とは、同一材料でもよいし、異なる材料でもよい。基材8側から入射した光が、接合面5bにおいて全反射を起こさないようにするためには、基材8に用いる材料の屈折率よりも、導光層5に用いる材料の屈折率が高くなるようにすることが好ましい。
基材8および導光層5に好適に用いることができる樹脂材料としては、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネ−ト樹脂、ポリスチレン樹脂、MS(アクリルとスチレンの共重合体)樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、シクロオレフィンポリマー等の熱可塑性樹脂、あるいはポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等のオリゴマー又はアクリレート系等からなる放射線硬化性樹脂などの透明樹脂が挙げられる。
【0046】
基材8および導光層5は、上記の樹脂材料中に微粒子を分散させた構成とすることも可能である。
分散させる微粒子としては、例えば、無機酸化物や樹脂からなる、光拡散性を有する透明粒子を採用することができる。
無機酸化物からなる透明粒子としては、シリカやアルミナ、酸化チタン等からなる粒子を挙げることができる。
また、樹脂からなる透明粒子としては、アクリル粒子、スチレン粒子、スチレンアクリル粒子及びその架橋体、メラミン−ホルマリン縮合物の粒子、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリフルオロビニリデン)、及びETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)等の含フッ素ポリマー粒子、シリコーン樹脂粒子等を挙げることができる。
これら微粒子は、2種類以上を混合して使用してもよい。
これらの微粒子は、光拡散性を有するため、光出射面5aから出射される光の視野角を調整したり、観察方向による色味を軽減したりすることが可能となる。
【0047】
基材8および導光層5は、上記の樹脂材料中に帯電防止剤を分散させた構成とすることも可能である。
帯電防止剤としては、例えば、導電性微粒子のアンチモン含有酸化スズ(以下、ATO)や、スズ含有酸化インジウム(ITO)等の超微粒子を採用することができる。
このように、基材8および導光層5に帯電防止剤を分散することで、光学シート7Aの防汚性を向上することが可能となる。
【0048】
基材8としてフィルム材を用いる場合には、例えば、セルローストリアセテート、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリメタアクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂の延伸又は未延伸フィルムを使用することができる。
フィルム材の厚さは、フィルム材の剛性にもよるが、50μm〜300μmであることが、加工性等の取扱い面から見て好ましい。
【0049】
図1に示すように、光学シート7Aにおいて、導光層5の溝部5e(
図2(b)参照)には、溝部5eによる隙間を満たす充填部9が設けられている。
充填部9は、溝部5eを1種類の材料で充填してもよいし、複数種類の材料の組み合わせによって充填してもよい。
以下では、一例として、充填部9が、傾斜面5cと接し、傾斜面5cに光反射性を付与する反射層9aと、反射層9aで囲まれた部位に充填されるとともに、光出射面5aと略整列する充填部表面9cを形成する充填部本体9bとを備える場合の例で説明する。
ここで、略整列するとは、光出射面5aを基準として±1μmの範囲に形成されていることを意味する。
【0050】
反射層9aは、傾斜面5cに光反射性を付与する適宜の層構成を採用することができる。
例えば、反射層9aは、導光層5の材質よりも低屈折率を有する低屈折率層を採用することが可能である。この場合、反射層9aの材質と導光層5の材質との屈折率差によって、傾斜面5cにおける反射率を向上することができる。屈折率差は大きいほど、反射率を向上することができる。
【0051】
また、反射層9aは、例えば、アルミニウム、銀などの光反射性の金属膜を蒸着した反射膜、または低屈折津率材料と高屈折率材料とを交互に形成した多層反射膜などからなる光反射層を採用することが可能である。
このように、傾斜面5cに光反射層を形成することで、傾斜面5cにおいて鏡面反射が起こる。このため、傾斜面5cにおいて反射を繰り返すことで、指向性の強い光が光出射面5aから出射される。
【0052】
また、反射層9aは、光拡散性を有する白色粒子材料からなる拡散反射層を採用することができる。光拡散性を有する微粒子としては、例えば、硫酸バリウム、酸化チタンなどの例を挙げることができる。
このように、傾斜面5cに拡散反射層を形成することで、光拡散を伴った反射が起こる。このため、基材8、導光層5等の分散により、進行方向によって色味がついた光束が、混ぜ合わされるため、色混ぜ効果が得られる。
【0053】
充填部本体9bの構成は、溝部5eを充填できれば、特に限定されない。例えば、樹脂材料や、樹脂材料に適宜の添加物を含有した構成を採用することができる。
樹脂材料としては、例えば、基材8、導光層5として好適な熱可塑性樹脂や紫外線硬化樹脂などはすべてを採用することができる。
【0054】
添加物の例としては、例えば、顔料、中空粒子、気泡などの例を挙げることができる。
顔料を添加する場合、充填部本体9bが光吸収性を備えるため、傾斜面5cからの漏れ光が入射しても、充填部本体9bから外部への光漏れを抑制することができる。
中空粒子や気泡を添加する場合、充填部本体9b内に空気が封入されて充填部本体9b内に中空構造が形成されるため、充填部本体9bの断熱性を向上することができる。
この場合、発光構造体100で発生した熱が、光学シート7Aの表面に伝わりにくくなり、EL素子101の表面の温度を低減することができる。このため、EL素子101に人が触ることができるような用途であっても、やけどなどしないようにすることが容易である。例えば、光学シートの厚さを厚くして断熱性を強化することも可能であるが、充填部本体9bに断熱性を付与すれば、光学シート7Aをより薄くすることができるため、軽量化、低コスト化を図ることができる。
また、中空粒子や気泡を添加することで、断熱性の向上を必要としない場合でも、光学シート7A自体を軽量化することができる。
また、このような断熱効果や軽量化のために、充填部本体9bを発砲樹脂で成形することも可能である。
【0055】
本実施形態では、充填部本体9bの充填部表面9cに、表面層10が形成されている。
表面層10は、充填部表面9cの外観を変更することにより、光学シート7Aの外観および光学シート7AがEL素子101に接合された場合におけるEL素子101の外観を整えたり、装飾したりする層状部である。
表面層10は、外光を反射または吸収する材質を、例えば、印刷、転写、塗布などすることによって形成される。
表面層10は、適宜の絵柄、模様、文字、記号などを含む構成や、適宜の色彩を帯びた構成が可能である。
また、表面層10は、特定の波長を吸収することで色彩を帯びる構成には限定されない。表面層10は、色彩とともに、あるいは色彩無しで、表面性を変更することにより充填部表面9cの外観を変更することが可能である。
例えば、表面層10の表面を、平滑な光沢面とすることが可能である。
また、表面層10の表面を凹凸面として、つや消し面や反射防止面とすることが可能である。
また、表面層10の材料を高反射率材料とすることで、表面層10を鏡面として形成することも可能である。この場合、発光層2が発光していない場合は、EL素子101の表面を鏡として使用することが可能となり、EL素子101の利便性も向上するため好ましい。
また、表面層10を凹凸面として形成する際、微細な凹凸を形成することで、回折格子やホログラムを形成することも可能である。この場合、回折作用によって、外光が分光され、虹色に見えるとともに、観察方向によって、色合いが変化するため、美しい外観を得ることができる。
【0056】
次に、EL素子101の作用について、光学シート7Aの作用を中心に説明する。
発光構造体100の陽極3および陰極4に電圧が印加されると、
図1に示すように、発光層2から種々の方向に発光する。例えば、発光層2から陽極3に向かって、照射方向Fに沿って進む光B100や、照射方向Fと交差する斜め方向に進む光B101などが発生する。
これらの光B100、B101等は、陽極3、第1の基板1A、接着層6を透過し、光学シート7Aに入射する。光学シート7Aに入射した光は、基材8を透過して、導光層5に入射する。これらの光路において、各層の界面では、各層の屈折率に応じて、屈折や反射が起こるため、発光層2における放射角度分布は、次第に変化する。特に、基材8や導光層5に光拡散性の微粒子を含む場合には、各微粒子により拡散するため、光の進行方向が乱される。
このようにして、各単位プリズム5Aの光入射部5dには、種々の方向に進む光が到達する。
【0057】
各光入射部5dに到達した光は、直進して、光出射面5aまたは傾斜面5cに入射する。
光出射面5aに直接入射した光(例えば、光B10)は、光出射面5aの透過率に応じて透過して、透過した成分(例えば、光B11)が外部に射出される。導光層5は光透過性を有する材料で形成されているため、大部分が外部に出射される。
光出射面5aに対する入射角が臨界角を超えると全反射を起こして外部には出射されない。しかし単位プリズム5Aは、断面形状が照射方向Fに沿って細る台形形状を有するため、単位プリズム5Aの延在方向に直交する方向では、入射角が規制され、臨界角を超えて直接入射する光は存在しないか、存在するとしてもわずかである。
【0058】
傾斜面5cに入射した光(例えば、光B20)は、傾斜面5cへの入射角と、反射層9aの種類とに応じて、傾斜面5cで反射される。
例えば、反射層9aが低屈折率層または光反射層である場合、入射角に応じた反射率で、対向する傾斜面5cに向けて反射され、互いに対向する一対の傾斜面5cの間で内部反射を繰り返す。
単位プリズム5Aの各傾斜面5cは、照射方向Fに沿ってすぼまるように傾斜しているため、大部分は光出射面5aまで導光され、光出射面5aの臨界角より大きな入射角で光出射面5aに入射して、例えば、光B21のように、光出射面5aから外部に出射される。
一部の光は、光出射面5aで全反射されたり、傾斜面5cで光出射面5aから遠ざかる方向に反射されたりして、光入射部5dから基材8側に戻るが、このような戻り光も光学シート7A内で内部反射を繰り返す。このため減衰による一部の損失を除けば、最終的には光出射面5aから外部に出射される。
【0059】
特に、光B20は、傾斜面5c間で反射を繰り返す際に、光出射面5a側に向かうとともに、光出射面5aに対する入射角が小さくなる方向に進行方向が変化していく。このため、光出射面5aにおいて全反射されることがほとんどなくなり、光取り出し効率がさらに向上される。
また、反射層9aの反射率を高反射率にすることによっても、光取り出し効率を向上することができる。
さらに、光出射面5aがマット加工されているなどして、凹凸形状を有する場合には、より全反射が起こりにくくなる。また、光出射面5aを透過する際に出射光束が拡散され、照射方向Fを中心として一定の放射角度の範囲に出射される。
【0060】
また、反射層9aが拡散反射層である場合、傾斜面5cで反射されるごとに入射光束が拡散していく点が異なるのみで、同様の光路をたどって、光出射面5aから外部に出射される。このとき、反射層9aが低屈折率層または光反射層である場合に比べて、光出射面5aからの出射光束の放射角度分布を広げることができる。
【0061】
以上、単位プリズム5Aの延在方向に直交する断面における光路について説明した。単位プリズム5Aの延在方向に沿って光出射面5aと交差する図示略の断面では、光学シート7Aは、単位プリズム5Aが一定厚さの平板状の層状部と同等である。
このため、発光層2で発生した光は、層状の界面で屈折して、わずかに進行方向を変えつつ、略直進して光出射面5aに到達して、外部に出射されるか、または内部反射される。このため、単位プリズム5Aの台形断面による集光作用は働かないため、配光分布は異なる。
このため、光学シート7Aでは、ストライプ状の光出射面5aから、その延在方向と、延在方向に直交する方向とで、配光分布が異なる光が出射される。
【0062】
一方、発光構造体100の発光を停止した場合には、光出射面5aからは光が出射されない。
このとき、EL素子101に外光B40が当たると、表面層10では、表面層10の光学特性に応じて、外光B40のうち、特定の波長光が吸収されたり、外光B40の一部または全部が、反射されたり、拡散されたりして、反射光B41が形成される。
観察者は反射光B41を見て、表面層10の光学特性に応じた、EL素子101の外観の印象を得ることができる。
【0063】
このように、本実施形態の光学シート7Aによれば、単位プリズム5Aを備え、さらに充填部9が光反射性の反射層9aを備えるため、光入射部5dに比べて、光出射面5aの面積が狭いにもかかわらず、光取り出し効率が良好になっている。
一方、光学シート7Aは、ストライプ状の光出射面5aの間の充填部9が充填部表面9cを形成しているため、充填部表面9cの外観と異なる表面層10を、充填部表面9c上に設けることで、光学シート7AおよびEL素子101の外観を整えたり、装飾したりすることができる。このような表面層10は、特に、光学シート7AおよびEL素子101の意匠性を向上するために用いることが可能である。
表面層10は、光出射面5aからの出射光を遮ることなく設けられているため、光取り出し効率が良好でありながら、光学シート7Aの表面を有効利用することが可能である。
【0064】
[第1変形例]
次に、本実施形態の変形例(第1変形例)の光学シートについて説明する。
図3(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態の変形例(第1変形例)の光学シートの導光層の構成を示す模式的な斜視図および平面図である。
図3(c)は、
図3(b)におけるB−B断面図である。
【0065】
図1に示すように、本変形例の光学シート7Bは、上記第1の実施形態の光学シート7Aの導光層5における単位プリズム5Aに代えて、単位プリズム5B(導光部)を備える。
本変形例の光学シート7Bは、上記第1の実施形態のEL素子101において、光学シート7Aに代えて用いることができる。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0066】
図3(a)、(b)、(c)に示すように、単位プリズム5Bは、上記第1の実施形態の単位プリズム5Aが、台形断面が一方向に延ばされたプリズムレンズからなるのに対して、同様な台形断面を有する正四角錐台形状を有するプリズムレンズである点が異なる。
単位プリズム5Bは、正四角錐台の各底辺において、底辺に直交する方向に隣り合って配列されている。このため、本変形例の単位プリズム5Bは、互いに直交する二次元方向に正方格子状に配列されている場合の例になっている。
【0067】
このような構成により、単位プリズム5Bの光出射面5aは、平面視正方形状とされて、二次元方向に互いに離間して正方格子状に配置されている。
単位プリズム5Bの光入射部5dは、平面視正方形状とされて、接合面5bと平行な平面に整列するとともに、隣り合う単位プリズム5Bの光入射部5dと隙間なく隣接している。
単位プリズム5Bの傾斜面5cは、側面視の形状が等脚台形状を有し、それぞれの台形の底角θは、いずれも上記第1の実施形態と同様の大きさを有する。
単位プリズム5Bの溝部5eは、単位プリズム5Aと同様のV字溝からなり、単位プリズム5Bの配列方向に平行な2方向に延びる格子状に形成されている点が上記第1の実施形態と異なる。
【0068】
図1に示すように、溝部5eには、上記第1の実施形態と同様にして、充填部9が充填され、充填部表面9cには、表面層10が形成されている。
このため、本変形例の表面層10は、各光出射面5aを囲んで、2方向に延びる格子状のクロス構造を有する充填部表面9c上の領域に形成される点のみが、上記第1の実施形態と異なる。
【0069】
本変形例の光学シート7Bによれば、表面層10の配置可能な領域の形状が異なるのみであるため、上記第1の実施形態と同様に、光取り出し効率が良好であり、かつ光を出射する側の表面の一部を有効利用することができる。
本変形例では、単位プリズム5Bの配列方向に沿う断面形状が2方向とも同一であるため、光出射面5aから出射光の配光分布もそれぞれの方向で同一となる。このため、平面領域内で、略均一な輝度分布を有する照明光、表示光が得られる。
また、光出射面5aが二次元格子状に配列され、充填部表面9cがクロス構造を有するため、第1の実施形態のようなストライプ構造を有する場合に比べて、表面層10の配置が一方向に限定されない。このため、表面層10の形成位置の自由度が向上し、方向性を有しない外観を形成することも可能になる。
【0070】
[第2変形例]
次に、本実施形態の変形例(第2変形例)の光学シートについて説明する。
図4(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態の変形例(第2変形例)の光学シートの導光層の構成を示す模式的な斜視図および平面図である。
図4(c)、(d)は、
図4(b)におけるC−C断面図およびD−D断面図である。
【0071】
図1に示すように、本変形例の光学シート7Cは、上記第1変形例の光学シート7Bの導光層5における単位プリズム5Bに代えて、単位プリズム5C(導光部)を備える。
本変形例の光学シート7Cは、上記第1の実施形態のEL素子101において、光学シート7Aに代えて用いることができる。
以下、上記第1の実施形態および上記第1変形例と異なる点を中心に説明する。
【0072】
図4(a)、(b)に示すように、単位プリズム5Cは、上記第1変形例の単位プリズム5Bが、正四角錐台形状を有するプリズムレンズであるのに対して、円錐台形状を有するプリズムレンズである点が異なる。
単位プリズム5Cは、円錐台の各底面の外周が互いに直交する2方向において接するように隣り合って配列されている。このため、本変形例の単位プリズム5Cは、上記第1変形例の単位プリズム5Bと同様、互いに直交する二次元方向に正方格子状に配列されている場合の例になっている。
【0073】
このような構成により、単位プリズム5Cの光出射面5aは、平面視円形とされて、二次元方向に互いに離間して正方格子状に配置されている。
単位プリズム5Cの光入射部5dは、平面視円形とされて、接合面5bと平行な平面に整列するとともに、配列方向の隣り合う単位プリズム5Cとは接し、対角方向に隣り合う単位プリズム5Cとは離間するように配置されている。
このため、
図4(b)に示すように、隣り合う4つの単位プリズム5Cの間には、接合面5bと整列する位置に、平坦面5gが形成されている。
単位プリズム5Cの傾斜面5cは、円錐面からなり、円錐台の中心軸を含む断面の形状が等脚台形状を有し、それぞれの台形の底角θは、いずれも上記第1の実施形態と同様の大きさを有する。
単位プリズム5Cの溝部5eは、配列方向の断面では、
図4(c)に示すように、上記第1変形例の単位プリズム5Bと同様のV字溝からなる。対角方向の断面では、
図4(d)に示すように、平坦面5gを溝底として、光出射面5a側に拡大する台形状の溝からなる。
【0074】
図1に示すように、単位プリズム5Cの溝部5eには、上記第1変形例と同様にして、充填部9が充填され、充填部表面9cには、表面層10が形成されている。
なお、単位プリズム5Cの溝部5eは、溝底に平坦面5gを有するため、図示は省略しているが、反射層9aは、傾斜面5cと同様、平坦面5g上にも形成されている。
【0075】
本変形例の光学シート7Cによれば、上記第1変形例と、導光部の形状が異なり、かつ導光部の対角方向に平坦面5gを有する点が異なる。
したがって、基材8を透過した光は、光入射部5dに入射するか、または平坦面5gに入射する。
光入射部5dに入射した場合、単位プリズム5Cの中心軸を含む断面の形状は、上記第1変形例の単位プリズム5Bと同様の台形断面であるため、上記第1変形例と同様にして、最終的には、光出射面5aを通して外部に出射される。
平坦面5gに入射した場合、平坦面5gには、傾斜面5cと同様の反射層9aが形成されているため、入射光は反射されて光学シート7C内を内部反射された後、光入射部5dに入射することになる。このため、減衰による一部の損失を除けば、最終的には光出射面5aから外部に出射される。
【0076】
このため、上記第1変形例と略同様に、良好な光取り出し効率が得られる。
また、充填部表面9cは、円形の光出射面5aを囲んで、各光出射面5aの間に形成されるため、表面層10は、上記第1変形例と略同様な領域に配置可能である。したがって、光学シート7Cは、上記第1変形例と略同様に、光取り出し効率が良好であり、かつ光を出射する側の表面の一部を有効利用することができる。
また、単位プリズム5Cは、回転対称の形状を有するため、上記第1変形例の単位プリズム5Bに比べると、配光分布の異方性がさらに低減される。このため、光出射面5aから出射光の配光分布が円錐台の中心軸回りに均等な分布になる。これにより、平面領域内で、略均一な輝度分布を有する照明光、表示光が得られる。
また、本変形例においても、光出射面5aが二次元格子状に配列され、充填部表面9cがクロス構造を有するため、上記第1変形例と同様に、表面層10の配置が一方向に限定されず、表面層10の形成位置の自由度が向上し、方向性を有しない外観を形成することも可能になる。
【0077】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態の光学シートおよびEL素子について説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態のEL素子の構成を示す模式的な断面図である。
図6は、本発明の第2の実施形態の光学シートの導光層の構成を示す模式的な斜視図である。
【0078】
図5に示すように、本実施形態のEL素子102は、上記第1の実施形態のEL素子101の光学シート7Aに変えて、本実施形態の光学シート7Dを備える。
光学シート7Dは、上記第1の実施形態の光学シート7Aに、光偏向部11を追加したものである。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0079】
光偏向部11は、発光層2で発生して、斜め方向に進んで接着層6に到達した光を偏向して、照射方向Fに沿う方向または照射方向Fに対してより浅い角度をなす方向に進むようにするもので、表面7a上に設けられている。
光偏向部11は、光偏向作用を有する適宜の凹凸形状を採用することができる。例えば、ドーム状の凹凸面を有する複数の単位レンズが二次元的に配列されたレンズアレイの構成、ドーム状の凹凸面が一方向に延ばされたレンチキュラーレンズを単位レンズとして延在方向と交差する方向に配列した構成、三角形状の断面が一方向に延ばされたプリズムレンズを単位レンズとして、延在方向と交差する方向に配列した構成などを採用することができる。これらの単位レンズは、互いに離間して配置してもよいし、隣接して隙間なく配列してもよい。
【0080】
本実施形態では、
図6に示すように、光偏向部11の一例として、基材8の表面7aから接着層6側に突出した円弧状または楕円弧状の断面が、一方向に延ばされた複数のレンチキュラーレンズを延在方向と直交する方向に離間して配置した構成を採用している。
光偏向部11の延在方向は、
図6では、単位プリズム5Aの延在方向と一致させているが、単位プリズム5Aの延在方向と交差するように配置することも可能である。
光偏向部11は、基材8を成形する際に一体成形して形成してもよいし、フィルム状に形成した基材8の表面7a上に成形したり、転写したりすることが可能である。
光偏向部の材料は、上述した基材8に好適な光透過性を有する樹脂材料のうちから適宜選択することができる。
【0081】
このような構成のEL素子102によれば、
図5に示すように、例えば、発光層2から照射方向Fに対して大きく傾斜して出射される光(例えば、光B101)によって、接着層6に大きな入射角で入射する光B30が到達する。
このような光B30は、光偏向部11に入射すると、光偏向部11で屈折して、光B31のように、照射方向Fに沿う方向または照射方向Fに対してより浅い角度をなして進む。このため、例えば、光B31は、傾斜面5cに到達すると、入射角が大きいため、傾斜面5cで反射された後、光出射面5aに対する入射角が小さくなり、光B32のように、光出射面5aから出射される。
光B31が光出射面5aに直接的に入射する場合にも、照射方向Fに沿う方向または照射方向Fに対してより浅い角度をなして進むため、やはり光出射面5aに対する入射角が小さくなる。
このように、光偏向部11によって偏向された光は、いずれにしても、光出射面5aに対して光偏向部11を有しない場合に比べて、光出射面5aへの入射角が小さくなるため、効率的に光出射面5aを透過することができる。
このため、光取り出し効率を向上することができる。
【0082】
なお、上記各実施形態および各変形例の説明では、光学シートが基材8と導光層5とで構成される場合の例で説明したが、基材8および導光層5の屈折率は同一でもよいため、光学シートを単一材料で一体成形した構成としてもよい。第2の実施形態のように光偏向部11を有する場合には、光偏向部11も一体成形により形成することが可能である。
また、光学シートが基材8と導光層5からなる場合に、基材8上に単位プリズムが直接形成され、光入射部が基材8との接合面上に形成された構成も可能である。
【0083】
上記各実施形態および各変形例の説明では、充填部9が、充填部本体9bと反射層9aからなる場合の例で説明したが、充填部本体9bは、反射層9aと同じ材料で形成することにより充填部本体9bと反射層9aとの境界を有しない構成とすることが可能である。
【0084】
上記各実施形態および各変形例の説明では、導光部の単位レンズの断面形状が等脚台形の場合の例で説明したが、光入射部5dと光出射面5aとの間の側面(傾斜面5c)が光入射部5dから光出射面5aに向かってすぼまるように傾斜している形状であればよく、断面形状は等脚台形には限定されない。
例えば、等脚台形以外の台形や、脚部や上底が湾曲した略台形の形状も採用することができる。
例えば、脚部が湾曲した形状の場合、光入射部5dから光出射面5aに向かうにつれて、脚部の傾斜角度が、θから漸次大きくなり、光出射面5aの近傍で最大となる凹状の湾曲形状を採用することができる。
この場合、光出射面5aに近い位置で反射されるほど傾斜が大きくなるため、出射角が大きくなる効果が顕著になる。これにより、光出射面5aに対する入射角をより小さくすることができるため、光取り出し効率が向上する。
このとき、底角θが一定で同様に大きな角度とした場合に比べて、光入射部5dの面積を大きくすることができるため、光入射部5dに対する光出射面5aの面積率をより小さくすることができる。これにより、充填部表面9cの面積を増やすことができるため、表面層10の面積を増大することができる。
【0085】
上記各実施形態および各変形例の説明では、充填部表面9cの全体に表面層10を形成した場合の例で説明したが、表面層10は、充填部表面9c上に部分的に形成されていてもよいし、充填部表面9cの外観を変える必要がない場合には、表面層10を削除することが可能である。
【0086】
上記第1変形例の説明では、単位プリズム5Bが正四角錐台形状を有する場合の例で説明したが、光入射部5dおよび光出射面5aが正方形以外の矩形四角錐台形状も可能である。また二方向の断面における台形の底角も異なる大きさとすることが可能である。
この場合、断面形状が配列方向によって異なるため、光出射面5aからの出射光の配光分布や、充填部表面9cの面積に異方性を持たせることができる。
【0087】
上記第1、第2変形例の説明では、導光部を構成する単位レンズを正方格子状に配列した場合の例で説明したが、単位レンズの配置形態はこれには限定されない。
例えば、三角格子状の配列も可能である。例えば、上記第2変形例で三角格子配列を採用すると、正方格子配列よりも稠密な配置が可能となる。このため、隣り合う単位プリズム5Bの間隔を等間隔にすることができるとともに、平坦面5gの面積をより低減することができる。
【0088】
上記第1および第2変形例の説明では、単位レンズが四角錐形状、円錐台形状の場合の例で説明したが、単位レンズの形状はこれには限定されず、例えば、四角錐台以外の多角錘台や、楕円錐台などが可能である。
【0089】
上記各実施形態および各変形例の説明では、導光部を構成する単位レンズにおいて、隣り合う単位レンズが隣接している場合の例で説明したが、隣り合う単位レンズが離間した構成も可能である。
この場合、離間距離は、一定とは限らず、適宜変更することが可能である。例えば、離間距離を配置場所によって変更し、単位レンズの配置に粗密をつけてもよい。この場合、照明光や表示光の分布や、充填部表面9cの面積率を変更することができるため、より変化に富んだ外観を形成することができる。
【0090】
上記各実施形態および各変形例の説明では、充填部9が、傾斜面5cとの間に反射層9aを有する場合の例で説明したが、反射層9aを有することは必須ではない。
例えば、発光構造体100の光量に余裕があり、光取り出し効率を低減することができる場合には、反射層9aの代わりに光吸収層を設けたり、反射層9aを削除して充填部本体9bを光吸収性の材料で構成したりしてもよい。
この場合、傾斜面5cにおける反射が抑制されるため、光出射面5aからの出射光の放射角分布を低減することができる。
【0091】
上記各実施形態および各変形例の説明では、光学シートがEL素子に用いられた場合の例で説明したが、本発明の光学シートを備えるEL素子を発光手段として照明装置を構成することが可能である。
また、このようなEL素子を備え、このEL素子の発光構造体によって、独立に駆動可能な複数の画素が形成されているディスプレイ装置を構成することが可能である。
また、液晶を用いた画像表示素子と、この画像表示素子の背面に、本発明のEL素子が配置された液晶ディスプレイ装置を構成することが可能である。
【0092】
また、上記に説明したすべての構成要素は、本発明の技術的思想の範囲で適宜組み合わせを代えたり、削除したりして実施することができる。
例えば、上記第2の実施形態における光偏向部11は、光学シート7A、7B、7Cにも追加することが可能である。