特許第6387876号(P6387876)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6387876無線通信装置、電子時計、無線通信方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6387876
(24)【登録日】2018年8月24日
(45)【発行日】2018年9月12日
(54)【発明の名称】無線通信装置、電子時計、無線通信方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20180903BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20180903BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20180903BHJP
【FI】
   H04W52/02 111
   H04W84/10 110
   H04W92/18
【請求項の数】12
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-59056(P2015-59056)
(22)【出願日】2015年3月23日
(65)【公開番号】特開2016-178582(P2016-178582A)
(43)【公開日】2016年10月6日
【審査請求日】2016年7月14日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】小六 泰輔
(72)【発明者】
【氏名】三本木 正雄
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 諭
【審査官】 松本 光平
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/129086(WO,A1)
【文献】 特開2003−101439(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自装置に接続されている他の無線通信装置と該接続の切断前に共有した該切断後の再接続を行うタイミングを示す再接続情報に基づいて、前記他の無線通信装置との再接続処理を行う再接続処理手段と、
前記再接続情報に基づいて決定したタイミングで、無線通信に必要な電力供給の制御を行う電力供給制御手段と、
前記再接続情報と自装置のクロック信号の歩度とから前記再接続処理の実行を判定する判定手段と、
前記再接続情報を受信する再接続情報受信手段と、
前記再接続情報受信手段が前記再接続情報を受信した後に、前記接続の切断処理を行う切断処理手段と、を備え、
前記電力供給制御手段は、前記切断処理手段による前記接続の切断処理後に、前記電力供給を停止し、該停止した電力供給を、前記再接続情報が示すタイミングの前に再開する、
とを特徴とする無線通信装置。
【請求項2】
自装置に接続されている他の無線通信装置と該接続の切断前に共有した該切断後の再接続を行うタイミングを示す再接続情報に基づいて、前記他の無線通信装置との再接続処理を行う再接続処理手段と、
前記他の無線通信装置における前記再接続処理の実行の判定結果を受信する判定結果受信手段と、
前記判定結果受信手段で受信した前記判定結果に応じて前記再接続情報を送信する再接続情報送信手段と、
前記再接続情報送信手段が前記再接続情報を送信した後に、前記接続の切断処理を行う切断処理手段と、を備え、
前記判定結果は、前記再接続情報と前記他の無線通信装置のクロック信号の歩度とから判定される、
ことを特徴とする無線通信装置。
【請求項3】
前記再接続情報に基づいて決定したタイミングで、無線通信に必要な電力供給の制御を行う電力供給制御手段をさらに備え、
前記電力供給制御手段は、前記切断処理手段による前記接続の切断処理後に、前記電力供給を停止し、該停止した電力供給を、前記再接続情報が示すタイミングの前に再開する、
ことを特徴とする請求項2に記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記再接続情報送信手段は、前記接続を切断する直前のデータ通信の際に、前記他の無線通信装置との間のデータ通信が不要な時間に基づいて、前記再接続を行うタイミングを算出して前記再接続情報を生成する、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の無線通信装置。
【請求項5】
自装置のクロック信号のパルス数をカウントする計時手段をさらに備え、
前記再接続情報送信手段は、前記再接続情報を送信したときから前記再接続を行うタイミングまでの時間を、前記クロック信号のパルス数に変換し、該パルス数を前記再接続情報として生成し、
前記再接続処理手段は、前記計時手段がカウントするパルス数と前記再接続情報が示すパルス数とに基づいて前記再接続処理を行う、
ことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の無線通信装置。
【請求項6】
自装置のクロック信号のパルス数をカウントする計時手段をさらに備え、
前記再接続情報は、前記再接続情報を送信したときから前記再接続を行うタイミングまでの時間を、前記クロック信号のパルス数に変換したパルス数を示し、
前記再接続処理手段は、前記計時手段がカウントするパルス数と前記再接続情報が示すパルス数とに基づいて前記再接続処理を行う、
ことを特徴とする請求項に記載の無線通信装置。
【請求項7】
前記再接続情報が前記再接続を行うタイミングの時刻を示す情報であり、
前記再接続処理手段は、前記再接続情報が示す時刻に基づいて前記再接続処理を行う、
ことを特徴とする請求項1又は2又は3又は4のいずれか1項に記載の無線通信装置。
【請求項8】
請求項1からのいずれか1項に記載の無線通信装置を備える電子時計。
【請求項9】
自装置に接続されている他の無線通信装置と該接続の切断前に共有した該切断後の再接続を行うタイミングを示す再接続情報に基づいて、前記他の無線通信装置との再接続処理を行う再接続処理ステップと、
前記再接続情報に基づいて決定したタイミングで、無線通信に必要な電力供給の制御を行う電力供給制御ステップと、
前記再接続情報と自装置のクロック信号の歩度とから前記再接続処理の実行を判定する判定ステップと、
前記再接続情報を受信する再接続情報受信ステップと、
前記再接続情報受信ステップが前記再接続情報を受信した後に、前記接続の切断処理を行う切断処理ステップと、を備え、
前記電力供給制御ステップは、前記切断処理ステップによる前記接続の切断処理後に、前記電力供給を停止し、該停止した電力供給を、前記再接続情報が示すタイミングの前に再開する、
とを特徴とする無線通信方法。
【請求項10】
コンピュータを、
自装置に接続されている他の無線通信装置と該接続の切断前に共有した該切断後の再接続を行うタイミングを示す再接続情報に基づいて、前記他の無線通信装置との再接続処理を行う再接続処理手段、
前記再接続情報に基づいて決定したタイミングで、無線通信に必要な電力供給の制御を行う電力供給制御手段、
前記再接続情報と自装置のクロック信号の歩度とから前記再接続処理の実行を判定する判定手段、
前記再接続情報を受信する再接続情報受信手段、
前記再接続情報受信手段が前記再接続情報を受信した後に、前記接続の切断処理を行う切断処理手段、として機能させ、
前記電力供給制御手段は、前記切断処理手段による前記接続の切断処理後に、前記電力供給を停止し、該停止した電力供給を、前記再接続情報が示すタイミングの前に再開する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項11】
自装置に接続されている他の無線通信装置と該接続の切断前に共有した該切断後の再接続を行うタイミングを示す再接続情報に基づいて、前記他の無線通信装置との再接続処理を行う再接続処理ステップと、
前記他の無線通信装置における前記再接続処理の実行の判定結果を受信する判定結果受信ステップと、
前記判定結果受信ステップで受信した前記判定結果に応じて前記再接続情報を送信する再接続情報送信ステップと、
前記再接続情報送信ステップで前記再接続情報を送信した後に、前記接続の切断処理を行う切断処理ステップと、
を備え、
前記判定結果は、前記再接続情報と前記他の無線通信装置のクロック信号の歩度とから判定される、
ことを特徴とする無線通信方法。
【請求項12】
コンピュータを、
自装置に接続されている他の無線通信装置と該接続の切断前に共有した該切断後の再接続を行うタイミングを示す再接続情報に基づいて、前記他の無線通信装置との再接続処理を行う再接続処理手段、
前記他の無線通信装置における前記再接続処理の実行の判定結果を受信する判定結果受信手段、
前記判定結果受信手段で受信した前記判定結果に応じて前記再接続情報を送信する再接続情報送信手段、
前記再接続情報送信手段で前記再接続情報を送信した後に、前記接続の切断処理を行う切断処理手段、
として機能させ、
前記判定結果は、前記再接続情報と前記他の無線通信装置のクロック信号の歩度とから判定される、
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信装置、電子時計、無線通信方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、消費電力を抑えた近距離無線通信規格であるBluetooth(登録商標)low energy(以下、BLEという)の普及が進んでいる。このBLEに基づいて無線通信を行う無線通信機器は、通信相手となる他の無線通信機器との接続(リンク)を維持するために、送受信すべきデータがない場合であっても、定期的に何らかの送受信動作を行う。
【0003】
このような送受信動作の電力消費を低減させるために、送受信すべきデータの有無に応じて動作状態(モード)を切り替える無線通信機器も提案されている。例えば特許文献1は、送受信すべきデータが無い場合、通常のデータ通信を行うデータ通信モードからリンク維持に必要な信号のみを送受信する省電力モードに移行し、その省電力モードの状態が所定時間継続した場合、接続を切断(リンク維持を解除)して動作停止状態にする無線通信機器を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−205578号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の無線通信機器は、送受信すべきデータが無い場合、省電力モードの状態になる。しかし、リンク維持に必要な信号の送受信は継続するため、その送受信に伴う消費電力まで低減できていない。
【0006】
また、省電力モードの状態が所定時間継続すると、接続を切断して動作停止状態にしてしまうため、動作復帰及び再接続が必要となる。しかし、特許文献1には、動作停止状態から動作復帰及び再接続する手順が具体的に開示されていない。
【0007】
したがって、無線通信機器が接続を切断して動作停止状態になっているときに、再び送受信すべきデータが生じた場合、そのタイミングにおいて他の無線通信機器との再接続が完了していない場合がある。この場合、送受信すべきデータがあっても再接続が完了するまで、当該データのデータ通信ができないという問題が生じる。
【0008】
そこで、本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、無駄な消費電力を抑えつつ、送受信すべきデータが生じるタイミングにおいて他の無線通信装置と接続された状態にすることが可能な無線通信装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る無線通信装置は、
自装置に接続されている他の無線通信装置と該接続の切断前に共有した該切断後の再接続を行うタイミングを示す再接続情報に基づいて、前記他の無線通信装置との再接続処理を行う再接続処理手段と、
前記再接続情報に基づいて決定したタイミングで、無線通信に必要な電力供給の制御を行う電力供給制御手段と、
前記再接続情報と自装置のクロック信号の歩度とから前記再接続処理の実行を判定する判定手段と、
前記再接続情報を受信する再接続情報受信手段と、
前記再接続情報受信手段が前記再接続情報を受信した後に、前記接続の切断処理を行う切断処理手段と、を備え、
前記電力供給制御手段は、前記切断処理手段による前記接続の切断処理後に、前記電力供給を停止し、該停止した電力供給を、前記再接続情報が示すタイミングの前に再開する、
とを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の別の観点に係る無線通信装置は、
自装置に接続されている他の無線通信装置と該接続の切断前に共有した該切断後の再接続を行うタイミングを示す再接続情報に基づいて、前記他の無線通信装置との再接続処理を行う再接続処理手段と、
前記他の無線通信装置における前記再接続処理の実行の判定結果を受信する判定結果受信手段と、
前記判定結果受信手段で受信した前記判定結果に応じて前記再接続情報を送信する再接続情報送信手段と、
前記再接続情報送信手段が前記再接続情報を送信した後に、前記接続の切断処理を行う切断処理手段と、を備え、
前記判定結果は、前記再接続情報と前記他の無線通信装置のクロック信号の歩度とから判定される、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、無駄な消費電力を抑えつつ、送受信すべきデータが生じるタイミングにおいて他の無線通信装置と接続された状態にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態に係る無線通信システムの構成例を示す図である。
図2】実施形態に係るセントラルの構成例を示すブロック図である。
図3】実施形態に係るペリフェラルの構成例を示すブロック図である。
図4】BLEの規格に基づく無線通信のシーケンスを示す図である。
図5】間欠駆動処理のフローチャートの一例を示す図である。
図6】間欠駆動処理の動作及び無線通信部の消費電力の一例を示す図であり、(A)はセントラルの場合を示し、(B)はペリフェラルの場合を示している。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施形態)
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1に示すように、本発明の実施形態に係る無線通信システム1は、無線通信装置であるセントラル100と、セントラル100とは異なる他の無線通信装置であるペリフェラル200とから構成される。
【0013】
セントラル100とペリフェラル200とは、Bluetooth(登録商標) low energy(以下、BLEという。)に基づいて、互いに無線通信を行う。BLEとは、Bluetooth(登録商標)と呼ばれる近距離無線通信規格において、低消費電力を目的として策定された規格(モード)である。
【0014】
セントラル100及びペリフェラル200は、例えば、携帯電話機、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータ、ノート型パーソナルコンピュータ、時計等の持ち運びが可能であって、BLEに基づく無線通信機能を有する端末である。
【0015】
本実施形態では、一例として、セントラル100は、スマートフォンとし、ペリフェラル200は、セントラル100から各種データを受信して表示部250に表示する高機能時計装置とする。
【0016】
以下、この実施形態に係るセントラル100の構成について説明する。図2に示すように、セントラル100は、無線通信部110と、ROM(Read Only Memory)120と、RAM(Random Access Memory)130と、操作部140と、表示部150と、制御部160とを備える。
【0017】
無線通信部110は、例えば無線周波数(RF:Radio Frequency)回路、ベースバンド(BB:Base Band)回路、集積回路(LSI:Large Scale Integration)等から構成される。なお、厳密には、無線通信部110はRF用のクロック信号生成部(不図示)も含んでいる。無線通信部110は、アンテナ111を介して信号の送受信を行い、他の無線通信装置であるペリフェラル200とBLEに基づく無線通信を行う。
【0018】
ROM120は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリから構成され、制御部160が各種機能を制御するためのプログラムやデータを記憶する。
【0019】
RAM130は、揮発性メモリから構成され、制御部160が各種処理を行うためにデータを一時的に記憶するための作業領域として用いられる。
【0020】
操作部140は、タッチパネルから構成され、ユーザが指示を入力するために用いられるインタフェースである。
【0021】
表示部150は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、EL(Electroluminescence)ディスプレイ等によって構成され、制御部160から入力された画像データに応じて画像を表示する。
【0022】
制御部160は、例えばCPU(Central Processing Unit)によって構成される。制御部160は、ROM120に記憶された各種プログラム(例えば、後述する間欠駆動処理を実現するためのプログラム)を実行することにより、セントラル100の全体の動作を制御する。
【0023】
次に、セントラル100の制御部160の機能的構成について説明する。図2に示すように、制御部160は、アドバタイズメント受信部161、接続要求送信部162、切断要求送信部163、再接続情報送信部164、電力供給制御部165、計時部166、クロック信号生成部167、判定結果受信部168として機能する。
【0024】
アドバタイズメント受信部160は、スキャン指示に基づいて、ペリフェラル200から送信される告知情報(以下、「アドバタイズメント」という。)を受信する。スキャン指示のためのユーザ操作としては、例えば、セントラル100のサービスを利用するためのアプリケーションの起動などが考えられる。また、スキャン指示は、ユーザ操作に限らずアプリケーション起動後、所定時間経過後に自動で行われてもよい。
【0025】
接続要求送信部162は、無線通信部110を介してペリフェラル200に接続を要求する接続要求の送信を行う。接続要求は、ペリフェラル200から送信されるアドバタイズメントを受信後、接続が必要な場合に送信される。接続が必要な場合とは、例えば、データ通信を行って送受信すべきデータがある場合である。
【0026】
接続要求は、接続が切断された状態から再接続情報が示すタイミングで再接続を行う場合にも送信される。そのため、アドバタイズメント受信部161及び接続要求送信部162は、再接続処理手段に相当する。
【0027】
切断要求送信部163は、無線通信部110を介してペリフェラル200に接続を切断するための切断要求の送信を行う。切断要求は、例えば、ペリフェラル200と接続してデータ通信を行い、送受信すべきデータが無くなった場合に送信される。なお、ユーザの切断指示によって送信されてもよい。切断要求送信部163は、切断処理手段に相当する。
【0028】
再接続情報送信部164は、ペリフェラル200との接続を切断した後の再接続を行うタイミングを示す再接続情報を送信する。再接続情報送信部164は、再接続情報送信手段に相当する。
【0029】
なお、再接続情報が示す再接続を行うタイミングは、ペリフェラル200との間のデータ通信が不要な時間に基づいて算出される。データ通信が不要な時間は、例えば、セントラル100が各種データをペリフェラル200に送信する送信間隔である。この送信間隔は、一定であってもよいし、一定ではなく、セントラル100の各種データの変化が大きい場合には短くし、変化が小さい場合や変化がない場合には長くする等のように適宜可変に設定されてもよい。
【0030】
電力供給制御部165は、スイッチング回路等から構成され、無線通信に必要な電力供給の制御を行う。また、電力供給制御部165は、再接続情報に基づいて決定したタイミングで、無線通信に必要な電力供給の停止、再開、増減等の制御を行う。電力供給制御部165は、電力供給制御手段に相当する。
【0031】
計時部166は、自装置(セントラル100)のクロック信号のパルス数をカウントするカウンタ回路から構成される。制御部160は、計時部166がカウントするパルス数に基づいたタイミングで各種制御を実行する。計時部166は、計時手段に相当する。
【0032】
クロック信号生成部167は、基準クロックを生成する水晶発振器及び基準クロックから所望の周波数のクロック信号を生成する可変PLL等から構成され、自装置(セントラル100)のクロック信号を生成する。このクロック信号の周波数は、可変PLLの分周比を変えることによって制御される。なお、上述の再接続情報送信部164は、再接続情報を送信したときから再接続を行うタイミングまでの時間を、このクロック信号生成部167が生成するクロック信号のパルス数に変換して、そのパルス数を再接続情報として生成する。
【0033】
判定結果受信部168は、再接続情報を受信したペリフェラル200から、OK情報又はNG情報を受信する。OK情報は、ペリフェラル200が再接続情報の示すタイミングで再接続処理を実行できるという判定結果を示す情報であり、NG情報は、実行できないという判定結果を示す情報である。
【0034】
次に、この実施形態に係るペリフェラル200の構成について説明する。図3に示すように、無線通信部210と、ROM220と、RAM230と、操作部240と、表示部250と、制御部260とを備える。
【0035】
無線通信部210は、例えばRF回路、BB回路、LSI等から構成される。無線通信部210は、アンテナ211を介して、他の無線通信装置であるセントラル100とBLEに基づく無線通信を行う。
【0036】
ROM220は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリから構成され、制御部260が各種機能を制御するためのプログラムやデータを記憶する。
【0037】
RAM230は、揮発性メモリから構成され、制御部260が各種処理を行うためにデータを一時的に記憶するための作業領域として用いられる。
【0038】
操作部240は、スイッチ等から構成され、ユーザの操作を受け付けるインタフェースである。
【0039】
表示部250は、例えば、LCD、ELディスプレイ等によって構成され、制御部260から入力された画像データに応じて画像を表示する。
【0040】
制御部260は、例えばCPUによって構成される。制御部260は、ROM220に記憶された各種プログラム(例えば、後述する間欠駆動処理を実現するためのプログラム)を実行することにより、ペリフェラル200の全体の動作を制御する。
【0041】
次に、ペリフェラル200の制御部260の機能的構成について説明する。図3に示すように、制御部260は、アドバタイズメント送信部261、接続要求受信部262、切断要求受信部263、再接続情報受信部264、電力供給制御部265、計時部266、クロック信号生成部267、判定結果送信部268として機能する。
【0042】
アドバタイズメント送信部261は、所定のタイミングでアドバタイズメントを送信する。所定のタイミングとは、一定周期のタイミングであってもよいし、セントラル100から受信した再接続情報が示すタイミングであってもよい。
【0043】
接続要求受信部262は、セントラル100からの接続要求を受信してセントラル100との接続を確立する。この接続の確立によってセントラル100とのデータ通信が可能となる。
【0044】
接続要求は、アドバタイズメント送信部260からアドバタイズメントを受信したセントラル100が送信するものである。また、接続要求受信部262は、接続が切断された状態から再接続情報が示すタイミングで再接続を行う場合にも接続要求を受信する。そのため、アドバタイズメント送信部261及び接続要求受信部262は、再接続処理手段に相当する。
【0045】
切断要求受信部263は、セントラル100から接続を切断するための切断要求を受信し、セントラル100との接続を切断する。切断要求受信部263は、切断処理手段に相当する。
【0046】
再接続情報受信部264は、セントラル100との接続を切断した後の再接続を行うタイミングを示す再接続情報を受信する。再接続情報受信部264は、再接続情報受信手段に相当する。なお、アドバタイズメント送信部261は、再接続情報受信部264が受信した再接続情報が示すタイミングでセントラル100にアドバタイズメントを送信する。
【0047】
電力供給制御部265は、スイッチング回路等から構成され、無線通信に必要な電力供給の制御を行う。また、電力供給制御部265は、再接続情報に基づいて決定したタイミングで、無線通信に必要な電力供給の停止、再開、増減等の制御を行う。電力供給制御部265は、電力供給制御手段に相当する。
【0048】
計時部266は、自装置(ペリフェラル200)のクロック信号のパルス数をカウントするカウンタ回路から構成される。制御部260は、計時部266がカウントするパルス数に基づいたタイミングで各種制御を実行する。計時部266は、計時手段に相当する。
【0049】
クロック信号生成部267は、基準クロックを生成する水晶発振器及び基準クロックから所望の周波数のクロック信号を生成する可変PLL等から構成され、自装置(ペリフェラル200)のクロック信号を生成する。このクロック信号の周波数は、可変PLLの分周比を変えることによって制御される。なお、上述のアドバタイズメント送信部261は、再接続情報受信部264が受信する再接続情報が示すパルス数と、計時部266がカウントするパルス数とに基づいたタイミングでアドバタイズメントを送信する。
【0050】
判定結果送信部268は、ペリフェラル200が再接続情報の示すタイミングで再接続処理を実行できるかどうかを判定し、実行できる場合にはOK情報を送信し、実行できない場合にはNG情報を送信する。なお、実行できない場合とは、例えば、再接続情報の示すタイミングが早すぎて(間欠時間が短すぎて)ペリフェラル200が追従出来ない場合、再接続情報の示すタイミングが遅すぎて(間欠時間が長すぎて)間欠時間中のクロック信号のずれが大きく送受信タイミングを合わせられない場合である。
【0051】
ここで、BLEの規格に基づく無線通信について図4を参照しながら説明する。まず、ペリフェラル200は、上述した所定のタイミングでアドバタイズメントを送信する(ステップS10)。このアドバタイズメントとは、自己の存在を知らしめるための告知情報である。
【0052】
次に、セントラル100は、アドバタイズメントが送信される周波数帯域のチャンネルをスキャンしてアドバタイズメントを受信する(ステップS11)。セントラル100は、受信したアドバタイズメントから所定時間(例えば、150μsec)後に、接続要求を送信する(ステップS12)。
【0053】
次に、ペリフェラル200は、接続要求を受信するとセントラル100との間で接続を確立し(ステップS13)、セントラル100が所望するデータの送受信を行う(ステップS14)。なお、送受信すべきデータが無くなると、接続の切断処理が実行され無線通信が終了する。
【0054】
以下、上記のセントラル100及びペリフェラル200の消費電力を抑えるための間欠駆動処理について図5及び図6を対比しながら説明する。図5及び図6は、繰り返し実行される間欠駆動処理の接続状態→切断→再接続→接続状態という1サイクルを示している。
【0055】
図6は、セントラル100の無線通信部110及びペリフェラル200の無線通信部210の消費電力の推移と、間欠駆動処理の動作タイミングを示している。図6(A)、(B)において、それぞれ縦軸は消費電力の大きさを示し、横軸は時間軸を示している。
【0056】
図6(A)は、セントラル100の無線通信部110の送受信動作(例えばデータ送信等)に伴う消費電力181と、無線通信部110のLSIの消費電力182と、無線通信部110のその他の回路等の消費電力183とを示している。
【0057】
図6(B)は、ペリフェラル200の無線通信部210の送受信動作(例えばデータ受信等)に伴う消費電力281と、無線通信部210のLSIの消費電力282と、無線通信部210のその他の回路等の消費電力283とを示している。
【0058】
図6の左側の通常の接続状態において、セントラル100及びペリフェラル200間のデータ通信が1回目、2回目・・・と繰り返し行われる。ここで、N回目のデータ通信(N)で送受信すべきデータが無い場合には、図5に示す間欠駆動処理が開始される。
【0059】
まず、セントラル100の再接続情報送信部164は、再接続を行うタイミングを算出して再接続情報を生成する(ステップS101)。また、セントラル100の再接続情報送信部164は、生成した再接続情報をペリフェラル200に送信する(ステップS102)。
【0060】
ペリフェラル200の再接続情報受信部264は、セントラル100から再接続情報を受信する(ステップS201)。その後、ペリフェラル200の判定結果送信部268は、ペリフェラル200が再接続情報の示すタイミングで再接続処理を実行できるかどうかを判定し、その判定結果(OK情報又はNG情報)をセントラル100に送信する(ステップS202)。
【0061】
ここで、ペリフェラル200の判定結果送信部268がNG情報を送信している場合(ステップS203;No)、ペリフェラル200は、ステップS201に戻って再び再接続情報を受信する状態となる。ペリフェラル200の判定結果送信部268がOK情報を送信している場合(ステップS203;Yes)、切断要求を受信する状態となる。
【0062】
一方、セントラル100の判定結果受信部168は、ペリフェラル200から送信された判定結果(OK情報又はNG情報)を受信する(ステップS103)。
【0063】
ここで、セントラル100の判定結果受信部168がNG情報を受信している場合(ステップS104;No)、セントラル100は、ステップS101に戻って、再び再接続情報の生成からやり直す。セントラル100の判定結果受信部168がOK情報を受信している場合(ステップS104;Yes)、切断要求送信部163は、ペリフェラル200に切断要求を送信する(ステップS105)。
【0064】
ペリフェラル200の切断要求受信部263は、切断要求を受信してセントラル100との接続を切断する(ステップS204)。これにより、接続の切断処理がすべて完了する。なお、本願で、単に接続の切断処理という場合には、切断要求の送信又は受信のいずれかを示すものとする。
【0065】
次に、セントラル100の電力供給制御部165及びペリフェラル200の電力供給制御部265は、それぞれ無線通信に必要な電力供給を停止する電力供給停止処理を行う(ステップS106、ステップS205)。
【0066】
即ち、接続の切断処理が完了以後(電源OFF制御タイミング)に、セントラル100の電力供給制御部165は、無線通信部110のLSIの電源をOFFにする。これにより、無線通信部110のLSIの消費電力182がゼロになる。次にセントラル100の電力供給制御部165は、無線通信部110の電源をOFFにする。これにより、無線通信部110のその他の回路等の消費電力183もゼロになる。その結果、図6に両矢印で示すように、電力供給停止処理の後に無線通信部110の消費電力がゼロ状態である間欠期間が開始する。
【0067】
ペリフェラル200の電力供給制御部265も上記と同様に電力供給停止処理を行い、無線通信部210のLSIの消費電力282及び無線通信部210のその他の回路等の消費電力283がゼロとなる。その結果、図6に両矢印で示すように、電力供給停止処理の後に無線通信部210の消費電力がゼロ状態である間欠期間が開始する。
【0068】
その後、セントラル100の電力供給制御部165及びペリフェラル200の電力供給制御部265は、電力供給再開処理を行うタイミング(電源ON制御タイミング)まで待機する(ステップS107;No、ステップS206;No)。なお、電力供給再開処理を行うタイミングは、各々自装置の計時部166、266がカウントするクロック信号のパルス数が再接続タイミングの直前のパルス数になったときである。
【0069】
例えば、再接続情報送受信時の計時部のパルス数が3であり、再接続情報の示す時間であるパルス数が20であったとする。この場合、計時部がカウントするパルス数が23になったときが再接続を行うタイミングであるため、例えば、そのタイミングより少し前である計時部のパルス数が21又は22になったときを電力供給再開処理のタイミングとする。
【0070】
電源ON制御タイミングになると(ステップS107;Yes、ステップS206;Yes)、セントラル100の電力供給制御部165及びペリフェラル200の電力供給制御部265は、電力供給再開処理を行う(ステップS108、ステップS207)。
【0071】
具体的には、セントラル100の電力供給制御部165は、無線通信部110の電源をONにして、LSIの電源をONにする。ペリフェラル200の電力供給制御部265は、無線通信部210の電源をONにして、LSIの電源をONにする。これにより、図6に両矢印で示すように間欠期間が終了する。
【0072】
電力供給再開処理を終えたセントラル100及びペリフェラル200は、切断されていた接続を再接続する再接続処理を行う(ステップS109、ステップS208)。
【0073】
即ち、ペリフェラル200のアドバタイズメント送信部261が再接続するタイミングでアドバタイズメントを送信し、セントラル100のアドバタイズメント受信部161がそれを受信する。アドバタイズメントを受信したセントラル100の接続要求送信部162は、接続要求を送信し、ペリフェラル200の接続要求受信部262がそれを受信して接続を確立する。
【0074】
これにより再接続処理がすべて完了して、セントラル100及びペリフェラル200は接続状態となり、以後は図6の右側に示すようにデータ通信が行われる。なお、本願で、単に接続の再接続処理という場合には、接続要求及びアドバタイズメントの送信又は受信のいずれかを示すものとする。
【0075】
このように、本実施形態の無線通信システム1によれば、セントラル100及びペリフェラル200は、接続を切断する前に、その接続を切断した後の再接続を行うタイミングを示す再接続情報を共有する。そのうえで、セントラル100及びペリフェラル200は、接続の切断処理後において、共有した再接続情報に基づいて再接続処理を行っている。また、セントラル100及びペリフェラル200は、再接続情報に基づいて決定したタイミング(電源ON制御タイミング及び電源OFF制御タイミング)で無線通信に必要な電力供給の制御を行っている。
【0076】
この場合、接続が切断されている間はリンクを維持するための定期的な送受信動作が不要である。そのため、セントラル100及びペリフェラル200は、それぞれ無駄な消費電力を抑えることができる。また、セントラル100及びペリフェラル200は、共有した再接続情報に基づいて、送受信すべきデータが生じるタイミングにおいて互いに接続された状態(再接続された状態)にすることができる。
【0077】
また、セントラル100及びペリフェラル200の間欠駆動処理により、図6に示すように無線通信に必要な電力がゼロとなる間欠期間が生じる。その結果、データ通信が不要な期間の無駄な消費電力を抑えられる。また、送受信すべきデータが生じるタイミングにおいて、セントラル100及びペリフェラル200は、再接続処理を終えているため、接続された状態となる。
【0078】
以上で実施形態の説明を終了するが、上記実施形態は一例であり、ペリフェラル200とセントラル100の具体的な構成や処理の内容などが上記実施形態で説明したものに限られないことはもちろんである。
【0079】
(変形例)
上記実施形態では、BLEに基づいて互いに無線通信を行うセントラル100及びペリフェラル200を無線通信装置の一例として示している。しかし、本発明は、BLEに基づいて無線通信を行う無線通信装置に限られない。例えば、本発明は、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)およびZigbee(登録商標)等に基づく無線通信を行う無線通信装置等であってもよい。
【0080】
上記実施形態では、セントラル100が再接続情報を送信し、それを受信したペリフェラル200が判定結果を送信している。しかし、これに限られず、ペリフェラルが再接続情報を送信し、セントラル100が判定結果を送信してもよい。また、本発明の無線通信装置は、上記実施形態のようにセントラル及びペリフェラルの区別をしなくてもよく、両者の制御部の各構成要素は可逆である。
【0081】
上記実施形態では、再接続情報が示す時間をパルス数に変換しているが、これに限られない。例えば、再接続情報が示す時間は、10秒のような時間で示してもよい。また、再接続情報は、時間を示す情報ではなく、再接続を行うタイミングの時刻(例えば3時06分05秒等)を示す情報であってもよい。
【0082】
また、上記実施形態において、ペリフェラル200は、再接続情報が示すタイミングでアドバタイズメントを送信するようにしているが、これに限られない。例えば、ペリフェラル200がアドバタイズメントを定期的に送信する場合、再接続情報が示す時間をアドバタイズメントの送信回数に変換し、その送信回数分を受信した場合にセントラル100が接続要求を送信して再接続処理を行ってもよい。
【0083】
上記実施形態では、セントラル100及びペリフェラル200は、計時部166、266のパルス数のカウント値に着目して、再接続処理や電力供給制御等の各種制御のタイミングを認識している。しかし、計時部166、266のパルス数のカウント値ではなく、カウント値の増加分に着目して、再接続処理や電力供給制御等の各種制御のタイミングを認識してもよい。
【0084】
即ち、例えば、再接続処理は、計時部166、266のパルス数のカウント値が再接続情報の示すパルス数と同じ値になるタイミングで実行されるとは限らない。これは、計時部166、266のパルス数のカウント値の適宜リセットさせるかどうかが任意だからである。
【0085】
上記実施形態では、セントラル100及びペリフェラル200が1台ずつの場合を示したが、ペリフェラル200は複数台から構成されてもよい。この場合、ペリフェラル200が送信するアドバタイズメントのアドレス情報などに基づいてセントラル100は、当該アドバタイズメントの送信元であるペリフェラルを識別する。
【0086】
また、本発明に係るセントラル100及びペリフェラル200は、上記装置によらず、例えば、コンピュータがプログラムを実行することで、セントラル100の機能及びペリフェラル200の機能を実現してもよい。セントラル100の機能及びペリフェラル200の機能を実現するためのプログラムは、USB(Universal Serial Bus)メモリ、CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、HDD(Hard Disc Drive)等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータにダウンロードされてもよい。
【0087】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲が含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0088】
(付記1)
自装置に接続されている他の無線通信装置と該接続の切断前に共有した該切断後の再接続を行うタイミングを示す再接続情報に基づいて、前記他の無線通信装置との再接続処理を行う再接続処理手段と、
前記再接続情報に基づいて決定したタイミングで、無線通信に必要な電力供給の制御を行う電力供給制御手段と、
を備えることを特徴とする無線通信装置。
【0089】
(付記2)
前記再接続情報を送信する再接続情報送信手段と、
前記再接続情報送信手段が前記再接続情報を送信した後に、前記接続の切断処理を行う切断処理手段と、をさらに備え、
前記電力供給制御手段は、前記切断処理手段による前記接続の切断処理後に、前記電力供給を停止し、該停止した電力供給を、前記再接続情報が示すタイミングの前に再開する、
ことを特徴とする付記1に記載の無線通信装置。
【0090】
(付記3)
前記再接続情報送信手段は、前記接続を切断する直前のデータ通信の際に、前記他の無線通信装置との間のデータ通信が不要な時間に基づいて、前記再接続を行うタイミングを算出して前記再接続情報を生成する、
ことを特徴とする付記2に記載の無線通信装置。
【0091】
(付記4)
自装置のクロック信号のパルス数をカウントする計時手段をさらに備え、
前記再接続情報送信手段は、前記再接続情報を送信したときから前記再接続を行うタイミングまでの時間を、前記クロック信号のパルス数に変換し、該パルス数を前記再接続情報として生成し、
前記再接続処理手段は、前記計時手段がカウントするパルス数と前記再接続情報が示すパルス数とに基づいて前記再接続処理を行う、
ことを特徴とする付記2又は3に記載の無線通信装置。
【0092】
(付記5)
前記再接続情報を受信する再接続情報受信手段と、
前記再接続情報受信手段が前記再接続情報を受信した後に、前記接続の切断処理を行う切断処理手段と、をさらに備え、
前記電力供給制御手段は、前記切断処理手段による前記接続の切断処理後に、前記電力供給を停止し、該停止した電力供給を、前記再接続情報が示すタイミングの前に再開する、
ことを特徴とする付記1に記載の無線通信装置。
【0093】
(付記6)
自装置のクロック信号のパルス数をカウントする計時手段をさらに備え、
前記再接続情報は、前記再接続情報を送信したときから前記再接続を行うタイミングまでの時間を、前記クロック信号のパルス数に変換したパルス数を示し、
前記再接続処理手段は、前記計時手段がカウントするパルス数と前記再接続情報が示すパルス数とに基づいて前記再接続処理を行う、
ことを特徴とする付記5に記載の無線通信装置。
【0094】
(付記7)
前記再接続情報が前記再接続を行うタイミングの時刻を示す情報であり、
前記再接続処理手段は、前記再接続情報が示す時刻に基づいて前記再接続処理を行う、
ことを特徴とする付記2又は3又は5のいずれかに記載の無線通信装置。
【0095】
(付記8)
付記1から7のいずれかに記載の無線通信装置を備える電子時計。
【0096】
(付記9)
自装置に接続されている他の無線通信装置と該接続の切断前に共有した該切断後の再接続を行うタイミングを示す再接続情報に基づいて、前記他の無線通信装置との再接続処理を行う再接続処理ステップと、
前記再接続情報に基づいて決定したタイミングで、無線通信に必要な電力供給の制御を行う電力供給制御ステップと、
を備えることを特徴とする無線通信方法。
【0097】
(付記10)
コンピュータを、
自装置に接続されている他の無線通信装置と該接続の切断前に共有した該切断後の再接続を行うタイミングを示す再接続情報に基づいて、前記他の無線通信装置との再接続処理を行う再接続処理手段、
前記再接続情報に基づいて決定したタイミングで、無線通信に必要な電力供給の制御を行う電力供給制御手段、
として機能させるプログラム。
【0098】
(付記11)
無線通信装置と、該無線通信装置と無線通信を行う他の無線通信装置と、を備える無線通信システムであって、
前記無線通信装置は、
自装置に接続されている前記他の無線通信装置と該接続の切断前に共有した該切断後の再接続を行うタイミングを示す再接続情報に基づいて、前記他の無線通信装置との再接続処理を行う再接続処理手段と、
前記再接続情報に基づいて決定したタイミングで、無線通信に必要な電力供給の制御を行う電力供給制御手段と、を備え、
前記他の無線通信装置は、
前記共有した再接続情報に基づいて、前記無線通信装置との再接続処理を行う再接続処理手段と、
前記再接続情報に基づいて決定したタイミングで、無線通信に必要な電力供給の制御を行う電力供給制御手段と、を備える、
ことを特徴とする無線通信システム。
【符号の説明】
【0099】
1…無線通信システム、100…セントラル、110…無線通信部、111…アンテナ、120…ROM、130…RAM、140…操作部、150…表示部、160…制御部、161…アドバタイズメント受信部、162…接続要求送信部、163…切断要求送信部、164…再接続情報送信部、165…電力供給制御部、166…計時部、167…クロック信号生成部、168…判定結果受信部、181,182,183…消費電力、200…ペリフェラル、210…無線通信部、211…アンテナ、220…ROM、230…RAM、240…操作部、250…表示部、260…制御部、261…アドバタイズメント送信部、262…接続要求受信部、263…切断要求受信部、264…再接続情報受信部、265…電力供給制御部、266…計時部、267…クロック信号生成部、268…判定結果送信部、281,282,283…消費電力
図1
図2
図3
図4
図5
図6