(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記着席判定部は、前記動体検出部により検出された対象の動体領域が、前記第1判定部により起立状態の人物を表していると判定された後、起立状態の人物を表していないと判定が変更され、かつ、前記対象の動体領域が着席領域と連続し続けている場合、着席と判定する
請求項1または2に記載の着席判定装置。
前記着席判定部は、前記動体検出部により検出された対象の動体領域が、前記第1判定部により起立状態の人物を表していると判定された後、起立状態の人物を表していないと判定が変更され、かつ、前記対象の動体領域が着席領域と連続した状態で消失した場合、着席と判定する
請求項1または2に記載の着席判定装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態にかかる着席判定システム1の構成の一例を示す模式図である。ただし、
図1では、着席判定システム1の構成要素である撮像装置2及び着席判定装置3に加えて、遊技機5−1〜5−10、遊技機6−1〜6−10、座席7−1〜7−10、及び座席8−1〜8−10が図示されている。
図1において、遊技機5−1〜5−10、遊技機6−1〜6−10、座席7−1〜7−10、及び座席8−1〜8−10については、平面図として表されている。なお、以下の説明において、遊技機5−1〜5−10を区別しないで説明する場合、遊技機5と総称し、遊技機6−1〜6−10を区別しないで説明する場合、遊技機6と総称する。また、同様に、座席7−1〜7−10を区別しないで説明する場合、座席7と総称し、座席8−1〜8−10を区別しないで説明する場合、座席8と総称する。
【0013】
遊技機5及び遊技機6は、それぞれ列状に並んで配置されている。本実施の形態では、遊技機5及び遊技機6は、それぞれ同じ方向に直線状に一列に並んで配置されている。なお、遊技機5の前面は、
図1において下側を向いており、遊技機6の前面は、
図1において上側を向いている。したがって、遊技機5及び遊技機6は互いに対向して配置されている。ここで、遊技機5−1〜5−10及び遊技機6−1〜6−10は、例えば同一の機種である。なお、遊技機5と遊技機6とで機種が異なってもよい。すなわち、遊技機5−1〜5−10はすべて第1の機種であり、遊技機6−1〜6−10は、すべて第2の機種であってもよい。
【0014】
また、座席7及び座席8も、それぞれ列状に並んで配置されている。本実施の形態では、座席7及び座席8は、それぞれ同じ方向に直線状に一列に並んで配置されている。ここで、遊技機5−1〜5−10のそれぞれの前面側に、座席7−1〜7−10が配置されている。また、遊技機6−1〜6−10のそれぞれの前面側に、座席8−1〜8−10が配置されている。遊技者は、座席7と座席8との間の通路を移動し、所望の遊技機の前に配置された座席に着席する。
【0015】
以下、着席判定システム1の各構成について説明する。
図1に示されるように、着席判定システム1は、撮像装置2と、着席判定装置3とを有する。撮像装置2と着席判定装置3とは、ネットワーク4を介して互いに接続されている。
【0016】
撮像装置2は、レンズ、CCD(Charge Coupled Device)センサなどの固体撮像素子、イメージプロセッサ等を備える周知のデジタルビデオカメラ等の装置である。撮像装置2は、列状に並んで配置された複数の座席を列が延びる方向から撮像する。なお、列が延びる方向とは、座席の列の方向と完全に一致する方向ではなく、列状の全ての座席を撮像可能なように座席の列の方向と角度差のある方向をいう。撮像装置2は、後述する
図3〜
図5に示されるように、座席が重複するよう撮像するものの、列状に並んで配置された複数の座席の全てを撮像する。本実施の形態では、詳細には、撮像装置2は、座席7−10及び座席8−10側から全ての座席7及び座席8を含む範囲を撮像しており、撮像装置2の撮像範囲の一端は座席7−1の周辺を含み、撮像装置2の撮像範囲の他端は座席8−1の周辺を含む。これにより、撮像装置2は、座席が重複した状態で撮像するものの、座席7−1〜7−10及び座席8−1〜8−10の全てを撮像対象としている。撮像装置2は、このような撮像範囲を得るために、例えば、座席7及び座席8が配置されている部屋の天井に設置されている。
【0017】
撮像装置2は、撮像した映像データをネットワーク4を介して着席判定装置3に送信する。ネットワーク4は、例えばLAN(Local Area Network)又はインターネット等の通信網(通信回線)であり、無線通信網又は有線通信網である。
【0018】
次に、着席判定装置3について説明する。
図2は、着席判定装置3の概略的な構成を示すブロック図である。着席判定装置3は、映像取得部31と、動体検出部32と、第1判定部33と、第2判定部34と、着席判定部35と、着席領域設定部36とを有する。
【0019】
なお、着席判定装置3は、例えば、演算処理、制御処理等と行うCPU(Central Processing Unit)、CPUによって実行される演算プログラム、制御プログラム等が記憶されたROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)からなるメモリ、外部と信号の入出力を行うインターフェイス部(I/F)、などからなるマイクロコンピュータを中心にして、ハードウェア構成されている。CPU、メモリ、及びインターフェイス部は、データバスなどを介して相互に接続されている。
【0020】
映像取得部31は、列状に並んで配置された複数の座席を列が延びる方向から撮像した映像を取得する。本実施の形態では、映像取得部31は、撮像装置2が送信した映像を取得する。
【0021】
動体検出部32は、映像取得部31が取得した映像から動体領域を検出する。動体検出部32は、ピクセル単位、又は数ピクセル四方のブロック単位で、輝度が時間的に変化する領域を検知し、検知された領域を動体領域として検出する。具体的には、動体検出部32は、例えば、時間的に連続する予め定められた数のフレーム画像を比較して、フレーム中の輝度が変化した領域を動体領域として検出する。動体検出部32は、検出した動体領域を第1判定部33及び第2判定部34に通知する。
【0022】
第1判定部33は、動体検出部32により検出された動体領域を予め定められた第1の比較データと照合し、動体領域が起立状態の人物を表しているか否かを判定する。具体的には、第1判定部33は、例えば、動体領域部分の画像と、立っている起立状態の人物のパターン画像とを照合し、動体領域部分の画像とパターン画像とがマッチングしている場合、動体領域が起立状態の人物を表していると判定する。第1判定部33は、動体領域についての判定結果を逐次、着席判定部35に通知する。
【0023】
第2判定部34は、動体検出部32により検出された動体領域を予め定められた第2の比較データと照合し、動体領域が着席状態の人物を表しているか否かを判定する。具体的には、第2判定部34は、例えば、動体領域部分の画像と、着席状態の人物のパターン画像とを照合し、動体領域部分の画像とパターン画像とがマッチングしている場合、動体領域が着席状態の人物を表していると判定する。
【0024】
ここで、第2の比較データ、すなわち例えば着席状態の人物のパターン画像は、1人の人物が着席した状態の画像の特徴を示すデータである。このため、例えば、座席に1人目の人物が着席後、撮像装置2から見て後ろ側に2人目の人物が着席した場合、撮像装置2により撮像される映像において1人目の人物像と2人目の人物像とが重なる恐れがある。この場合、第2判定部34は2人目の人物についての判定の際、パターンマッチングに失敗する恐れがある。
第2判定部34は、動体領域についての判定結果を逐次、着席判定部35に通知する。
【0025】
着席判定部35は、人物の座席への着席を判定し、着席数を計数する。本実施の形態では、着席判定部35は、座席7及び座席8の着席数を一括で計数するが、座席7の着席数の計数と座席8の着席数の計数が別個で行われてもよい。すなわち、着席判定部35が、人物の座席7への着席を判定し、座席7についての着席数を計数するとともに、人物の座席8への着席を判定し、座席8についての着席数を計数してもよい。例えば、遊技機5及び遊技機6の全てが同一機種である場合、座席7及び座席8の着席数を一括で計数することが好ましい。また、遊技機5と遊技機6とで機種が異なる場合には、座席7の着席数の計数と座席8の着席数の計数が別個で行われることが好ましい。着席判定部35は、着席数を遊技機の遊技者数として計数してもよい。例えば、遊技機5−1〜5−10が全て同一機種である場合、座席7の着席数を計数し、この機種の遊技機の遊技者数として計数してもよい。このようにすることで、例えば、この機種の人気を把握することが可能となる。
【0026】
着席判定部35は、具体的には、次に示す、第1の場合、第2の場合、第3の場合のいずれかに該当すると、人物が座席に着席したと判定し、着席数を計数する。
【0027】
まず、第1の場合について説明する。着席判定部35は、第2判定部34により動体領域が着席状態の人物を表していると判定された場合に、人物が座席に着席したと判定し、着席数を計数する。
【0028】
次に、第2の場合について説明する。着席判定部35は、注目する対象の動体領域が、一旦、第1判定部33により起立状態の人物を表していると判定された後、起立状態の人物を表していないと判定が変更され、かつ、判定変更後に注目する対象の動体領域が後述する着席領域と連続し続けている場合、人物が座席に着席したと判定し、着席数を計数する。なお、注目する対象の動体領域が着席領域と連続し続けているとは、例えば、予め定められた時間に亘って、又は時間的に連続する予め定められた数のフレーム画像に亘って、注目する対象の動体領域が着席領域と連続していることをいう。なお、領域が連続しているとは、領域が繋がっていることを意味する。
例えば、人物が既存の着席領域に重なって着席し、この人物が座ったまま動いている状況が、第2の場合に該当することとなる。
【0029】
最後に、第3の場合について説明する。着席判定部35は、注目する対象の動体領域が、一旦、第1判定部33により起立状態の人物を表していると判定された後、起立状態の人物を表していないと判定が変更され、かつ、判定変更後に注目する対象の動体領域が着席領域と連続した状態で消失した場合、人物が座席に着席したと判定し、着席数を計数する。なお、注目する対象の動体領域が着席領域と連続した状態で消失するとは、例えば、注目する対象の動体領域が着席領域と連続した状態が、予め定められた時間又は時間的に連続する予め定められた数のフレーム画像に亘って継続する前に、動体検出部32により動体領域として検知されなくなることをいう。
例えば、人物が既存の着席領域に重なって着席し、この人物が座ったままほとんど動いていない状況が、第3の場合に該当することとなる。
【0030】
なお、注目する対象の動体領域が着席領域と連続した状態が発生し、その後、注目する対象の動体領域が着席領域と分離した場合には、着席判定部35は、人物が座席7又は8を横切って移動したものと判定してもよい。例えば、
図1において、遊技機5−1、6−1、座席7−1,8−1の左側に設けられた図示しない通路、又は遊技機5−10、6−10、座席7−10,8−10の右側に設けられた図示しない通路を移動したものと判定してもよい。
【0031】
着席判定部35は、人物が着席したと判定すると、着席領域設定部36にその旨を通知する。
【0032】
着席領域設定部36は、着席判定部35により着席したと判定された際の動体検出部32により検出された動体領域を着席領域として追加設定する。着席領域は、上述の通り、着席判定部35が上記第1から第3の場合における着席判定を行う際に用いる、フレーム中の領域である。着席領域は、初期状態においては設定されておらず、着席判定部35による着席判定がなされることを契機に、設定されていく。
【0033】
着席領域設定部36は、具体的には、例えば、次のように着席領域の設定を行う。着席領域設定部36は、上記第1及び第2の場合、着席判定部35により着席状態と判定された時点の判定対象の動体領域を着席領域として新たに追加する。また、着席領域設定部36は、上記第3の場合、消失する直前の動体領域を着席領域として新たに追加する。
【0034】
図3〜5は、着席領域設定部36により設定される着席領域の例を示す図である。なお、
図3〜5は、撮像装置2により撮影される画面を示している。例えば、座席8に対し、1人目の人物が着席した場合、着席領域設定部36は、
図3の太い実線で示されるように、着席領域を設定する。また、例えば、2人目の人物が、1人目の人物の後方の座席8に着席した場合、
図4のハッチングされた領域で示されるように、着席領域を追加する。このため、新たな着席領域は、
図3に示された太い実線に囲まれた領域に、
図4に示されたハッチングされた領域が加えられた領域となる。このように、着席領域設定部36は、着席に応じて、着席領域を追加していく。このため、全ての座席に人物が少なくとも1回着席した場合、
図5に示されるように、全ての座席に対して、着席領域が設定されることとなる。なお、
図5に示した図では、全ての座席に同時に複数の人物が着席している様子が描かれているが、同時か否かに関わらず、全ての座席に対し1回でも人物の着席があれば、全ての座席に対して着席領域が設定されることとなる。
【0035】
次に、着席判定装置3の着席判定処理の動作について説明する。
図6は、着席判定装置3の着席判定処理の動作の一例を示すフローチャートである。
【0036】
ステップ10(S10)において、動体検出部32が、映像取得部31が取得した映像に対し、動体領域の検出処理を行う。動体領域が検出された場合、検出された動体領域を注目する対象の動体領域として、処理はステップ11に進む。
【0037】
ステップ11(S11)において、第1判定部33が、注目する対象の動体領域が起立状態の人物を表しているか否かを判定する。すなわち、第1判定部33は、動体領域の部分画像が起立状態の人物パターンであるか否かを判定する。動体領域が起立状態の人物を表している場合、処理はステップ12へと進み、そうでない場合、ステップ10に戻る。ステップ12(S12)において、第1判定部33は、注目する対象の動体領域についての判定を継続して、第1判定部33が、注目する対象の動体領域が起立状態の人物を表していないと判定すると、処理はステップ13に進む。
【0038】
ステップ13(S13)において、第2判定部34が、注目する対象の動体領域が着席状態の人物を表しているか否かを判定する。すなわち、第2判定部34は、動体領域の部分画像が着席状態の人物パターンであるか否かを判定する。注目する対象の動体領域が着席状態の人物を表している場合、着席判定部35は、着席していると判定する。これにより、ステップ14(S14)において、着席判定部35は、着席数を1増加させる。また、ステップ15(S15)において、着席領域設定部36は着席領域を追加し、その後、処理はステップ10に戻る。一方、注目する対象の動体領域が着席状態の人物を表していない場合、処理はステップ16に進むこととなる。
【0039】
ステップ16(S16)において、着席判定部35は、ステップ12で動体領域が起立状態の人物を表していないと判定された時点における動体領域が着席領域と連続していたかを確認する。すなわち、着席判定部35は、注目する対象の動体領域の部分画像が起立状態の人物パターンから外れる直前において、注目する対象の動体領域が着席領域と連続していたかを判定する。連続していた場合、処理はステップ17に進み、連続していない場合、処理はステップ10に戻る。
【0040】
ステップ17(S17)において、着席判定部35は、注目する対象の動体領域が着席領域と連続し続けているかを確認する。すなわち、着席判定部35は、上述の第2の場合に該当するか否かを確認する。該当しない場合、処理はステップ18に進む。該当する場合、着席判定部35は、着席していると判定し、処理はステップ19に進む。
【0041】
ステップ18(S18)において、着席判定部35は、注目する対象の動体領域が着席領域と連続した状態で消失したか否かを確認する。すなわち、着席判定部35は、上述の第3の場合に該当するか否かを確認する。該当する場合、着席判定部35は着席していると判定し、処理はステップ19に進む。該当しない場合、処理はステップ10に戻る。
【0042】
ステップ19(S19)において、着席判定部35は、着席数を1増加させる。また、ステップ20(S20)において、着席領域設定部36は着席領域を追加する。ステップ21(S21)において、着席判定部35は、終了条件を満たすか否かを確認し、終了条件を満たす場合には着席判定処理を終了する。なお、終了条件は、任意の条件を適用可能である。例えば、終了条件は、予め定められた期間の終了であってもよいし、ユーザから操作入力された終了指示の受領でもよい。予め定められた期間は、例えば、営業時間であってもいし、1日であってもよいし、1週間であってもよい。
【0043】
以上、実施の形態1について説明した。実施の形態1にかかる着席判定装置3によれば、人物像の重なりにより着席状態の人物としてのパターンマッチングに失敗しても、着席を正しく判定できる。すなわち、各座席に着席する人物を重複して捉える角度で撮像した映像を用いて、着席判定することが可能となる。このため、例えば、既存の監視カメラなどの映像を流用することができるため、新たに着席判定用のカメラを増設する必要はない。また、監視カメラなどの既存のカメラがない場合であっても、着席判定のために新たに設けるカメラの台数を抑制することが可能となる。したがって、コストが抑制される。また、上述の通り、着席領域の設定は、着席判定を実施中に自動的に行われるので、事前に設定する必要がなく、運用までの工数を抑えることができる。
【0044】
実施の形態2
次に、実施の形態2について説明する。なお、実施の形態2においても、実施の形態1と同様、着席判定システム1は、撮像装置2と、着席判定装置3とを有し、撮像装置2と着席判定装置3とはネットワーク4を介して互いに接続されている。
図7は、実施の形態2にかかる着席判定装置3の概略的な構成を示すブロック図である。実施の形態2にかかる着席判定装置3は、着席領域記憶部37が追加されている点で、実施の形態1と異なる。
【0045】
着席領域記憶部37は、例えば、上記メモリにより構成されている。着席領域記憶部37は、予め定められた期間に着席領域設定部36により設定された着席領域を記憶する。ここで、予め定められた期間は、上述の終了条件に対応しており、例えば、営業時間であってもいし、1日であってもよいし、1週間であってもよい。
【0046】
予め定められた期間が1日である場合を例に説明すると、実施の形態1にかかると着席判定装置3は、例えば、判定初日に着席領域を設定しても、翌日の判定の際には、新たに初期状態から着席領域の生成を行わなければならない。本実施の形態によれば、着席領域記憶部37に、着席領域を記憶後は、以降の着席判定処理において着席領域の設定処理を省略することができる。
【0047】
つまり、本実施の形態にかかる着席領域設定部36は、着席領域記憶部37が着席領域を記憶した後は、着席領域の設定処理を省略する。また、着席判定部35は、着席領域記憶部37が着席領域を記憶した後は、着席領域記憶部37が記憶した着席領域を判定に用いる。
【0048】
図8は、実施の形態2にかかる着席判定装置3の着席判定処理の動作の一例を示すフローチャートである。なお、
図8に示したフローチャートは、ステップ30〜ステップ33が追加されている点で、
図6に示したフローチャートと異なる。以下、
図6に示したフローチャートと同様のステップについては説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
【0049】
図6に示したフローチャートでは、ステップ14の後、ステップ15で、着席領域設定部36が着席領域を追加した。本実施の形態では、
図8に示されるように、ステップ15の後、ステップ30(S30)へと処理が移行する。ステップ30において、着席領域設定部36は、既に着席領域記憶部37が予め定められた期間分の着席領域を記憶しているか否かを確認する。そして、着席領域記憶部37が記憶していない場合に(ステップ30でNo)、ステップ15で着席領域設定部36は着席領域を設定する。一方、着席領域記憶部37が記憶している場合には(ステップ30でYes)、着席領域の設定処理が省略される。
【0050】
同様に、
図6に示したフローチャートでは、ステップ19の後、ステップ20で、着席領域設定部36が着席領域を追加した。本実施の形態では、
図8に示されるように、ステップ19の後、ステップ31(S31)へと処理が移行する。ステップ31において、着席領域設定部36は、既に着席領域記憶部37が予め定められた期間分の着席領域を記憶しているか否かを確認する。そして、着席領域記憶部37が記憶していない場合に(ステップ31でNo)、ステップ20で着席領域設定部36は着席領域を設定する。一方、着席領域記憶部37が記憶している場合には(ステップ31でYes)、着席領域の設定処理が省略される。
【0051】
また、
図8に示されるフローチャートでは、ステップ21でYesであった場合の処理として、ステップ32(S32)とステップ33(S33)が追加されている。ステップ32では、着席領域設定部36が、既に着席領域記憶部37が予め定められた期間分の着席領域を記憶しているか否かを確認する。そして、着席領域記憶部37が記憶していない場合に(ステップ32でNo)、着席領域設定部36が設定した着席領域についての情報を、着席領域記憶部37に格納する(ステップ33)。一方、着席領域記憶部37が記憶している場合には(ステップ32でYes)、着席領域の記憶処理が省略される。
【0052】
なお、本実施の形態において、着席判定に利用される着席領域は、複数の予め定められた期間分の着席領域の平均をとった領域であってもよい。このようにすることで、着席領域の適正化を行うことができる。例えば、従業員が遊技機の前に立ち、メンテナンス等の作業を行った場合、着席領域設定部36は、この立った状態の人物像の領域を着席領域に設定しまう恐れがある。この場合、立ち姿勢が反映され、一部が上方向に飛び出た、いびつな形状の着席領域が着席領域記憶部37に記憶されることとなる。複数の予め定められた期間分の着席領域の平均をとることにより、この影響が低減され、着席領域が適正化される。
【0053】
予め定められた期間が1日である場合を例に説明すると、着席判定部35は、例えば、1週間分の7つの着席領域の平均をとった領域を着席判定に利用する。つまり、着席判定部35は、着席領域記憶部37が予め定められた期間分の着席領域を予め定められた数記憶した後は、着席領域記憶部37が記憶した各着席領域の平均をとった領域を、判定のために用いる着席領域とする。なお、その際、着席領域記憶部37が、各着席領域の平均をとった領域を着席領域として記憶していてもよい。また、着席領域設定部36は、着席領域記憶部37が予め定められた期間分の着席領域を予め定められた数記憶した後は、着席領域の設定処理を省略してもよい。
【0054】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、上記の実施の形態では、二列の座席を対象としたが一列の座席であってもよいし、三列以上であってもよい。また、上記の実施の形態では、列状に並んだ座席数は10であったが、座席数は、複数であればよく、10に限られない。
【0055】
また、上記の実施の形態では、着席判定部35は、上述の第1の場合と、第2の場合と、第3の場合のうち、いずれかが満たされたときに、着席と判定したが、組み合わせはこれに限られない。例えば、着席判定部35は、第1の場合と第2の場合のうちいずれかが満たされたときにのみ着席と判定してもよいし、第1の場合と第3の場合のうちいずれかが満たされたときにのみ着席と判定してもよい。ただし、上記の実施の形態のように、第1〜第3の場合のうちいずれかが満たされたときに、着席と判定した方が、より精度よく着席判定が可能である。
【0056】
また、上記の実施の形態では、遊技機の前に設けられた座席を対象としているが、座席の前に遊技機が存在しなくてもよい。例えば、映画館や競技場などの施設における、列状に並んで配置された複数の観客席を対象とした場合、観客席列ごとの着席数を計数することが可能となる。このため、観客席列ごとの人気を把握することが可能になるため、料金設定などのマーケティング活動に活用することができる。
【0057】
また、着席領域は、上述の方法以外の方法により自動的に生成されてもよい。例えば、予め作成した座席のパターン画像を用いて、判定対象とする座席をパターンマッチングにより検出することで、着席領域が生成されてもよい。
【0058】
なお、上記各フローチャートに示される処理は、コンピュータがプログラムを実行することにより実現されてもよい。ここで、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。