(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザーが時間や労力をかけて貯めたポイントが抽選ゲームの必要ポイントに到達したことで、その抽選ゲームを漸くプレイすることができたとしても、その抽選ゲームによって付与された抽選対象がそのユーザーの希望する抽選対象と一致しない場合がある。この場合には、そのように努力してポイントを貯めたユーザーを落胆させることになり、抽選ゲームに対するプレイ意欲を低下させることになってしまう。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、抽選ゲームに対するプレイ意欲を高めることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、
抽選ゲームに対応付けて必要ポイントが設定された抽選情報を記憶する抽選情報記憶部と、
ユーザーがポイントを獲得するためのポイント獲得条件が成立する度に、前記ユーザーに対してポイントを付与するポイント付与部と、
ユーザーのポイントが前記抽選ゲームの必要ポイントに到達する前に、前記ユーザーの操作に応答して複数の抽選対象の中から前記ユーザーに対し付与せずに提示する抽選対象を決定する抽選部と、
前記抽選対象の決定後に、前記ユーザーのポイントが前記抽選ゲームの必要ポイントに到達したことにより、事前に提示された前記抽選対象を前記ユーザーに付与する制御を行なう一方で、前記ユーザーのポイントが前記抽選ゲームの必要ポイントに到達しなかったことにより、事前に提示された前記抽選対象を前記ユーザーに付与しない制御を行なう抽選対象制御部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、事前に抽選で決定された抽選対象をユーザーに対し付与せずに提示することで、その提示された抽選対象がユーザーの希望する抽選対象と一致しない場合には、ユーザーは時間や労力をかけてポイントを貯めて抽選対象を獲得する必要がなくなるので、ユーザーの落胆を軽減させることができる。また、その提示された抽選対象がユーザーの希望する抽選対象と一致する場合には、ユーザーはその提示された抽選対象を獲得すべく積極的にポイントを貯めるようになるので、抽選ゲームに対するプレイ意欲を高めることが可能となる。
【0007】
また、前記抽選情報記憶部が記憶する前記抽選情報には、抽選ゲームの種類毎に必要ポイントが対応付けて設定されており、
前記抽選部は、ユーザーのポイントよりも高い必要ポイントが設定された種類の抽選ゲームの中からいずれかの抽選ゲームを前記ユーザーの選択操作によって決定し、その決定された種類の抽選ゲームに設定された複数の抽選対象の中から選択したいずれかの抽選対象を前記ユーザーに対し付与せずに提示することが望ましい。
このことにより、ユーザー自ら選択した種類の抽選ゲームで決定された抽選対象を、そのユーザーに対し付与せずに提示することで、ユーザーはその提示された抽選対象を獲得すべくさらに多くのポイントを積極的に貯めるようになるので、抽選ゲームに対するプレイ意欲をより一層高めることが可能となる。
【0008】
また、前記抽選部は、ユーザーのポイントと抽選ゲームの必要ポイントとの差が所定値以内であることを条件として、抽選によって前記ユーザーに対し付与せずに提示する抽選対象を決定することが望ましい。
このことにより、ポイント差が大き過ぎると、ユーザーのポイントが抽選ゲームの必要ポイントに到達できない可能性が高くなるが、ポイント差がある程度の範囲内であれば、その必要ポイントに到達し易くなるので、ユーザーはその提示された抽選対象を獲得すべく積極的にポイントを貯めるようになる。
【0009】
また、抽選ゲームに対応付けて必要ポイントが設定された抽選情報を記憶する抽選情報記憶部と、
ユーザーがポイントを獲得するためのポイント獲得条件が成立する度に、前記ユーザーに対してポイントを付与するポイント付与部と、
ユーザーのポイントが前記抽選ゲームの必要ポイントに到達する前に、前記ユーザーの操作に応答して複数の抽選対象の中から前記ユーザーが使用できる抽選対象を決定する抽選部と、
前記抽選対象の決定後に、前記ユーザーのポイントが前記抽選ゲームの必要ポイントに到達したことにより、決定された前記抽選対象を前記ユーザーが引き続き使用できるように制御する一方で、前記ユーザーのポイントが前記抽選ゲームの必要ポイントに到達しなかったことにより、決定された前記抽選対象を前記ユーザーが使用できないように制御する抽選対象制御部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、ユーザーが使用できる抽選対象を事前に抽選で決定することで、その抽選対象の継続使用を希望しない場合には、ユーザーは時間や労力をかけてポイントを貯める必要がなくなるので、ユーザーの落胆を軽減させることができる。また、事前に抽選で決定された抽選対象の継続使用を希望する場合には、ユーザーは積極的にポイントを貯めるようになるので、抽選ゲームに対するプレイ意欲を高めることが可能となる。
【0010】
また、前記抽選対象制御部は、前記ユーザーのポイントが前記抽選ゲームの必要ポイントに到達できなかったことにより、決定された前記抽選対象を前記ユーザーが使用できないように制御せずに、決定された前記抽選対象を弱体化させた状態で前記ユーザーが引き続き使用できるように制御することが望ましい。
このことにより、抽選ゲームの必要ポイントに到達できなかったとしても、ユーザーは事前の抽選で決定された抽選対象の継続使用を禁止されるのではなく、弱体化させた状態で継続使用することができるので、抽選ゲームに対するプレイ意欲をより一層高めることが可能となる。
【0011】
また、コンピューターを、
抽選ゲームに対応付けて必要ポイントが設定された抽選情報を記憶する抽選情報記憶手段、
ユーザーがポイントを獲得するためのポイント獲得条件が成立する度に、前記ユーザーに対してポイントを付与するポイント付与手段、
ユーザーのポイントが前記抽選ゲームの必要ポイントに到達する前に、前記ユーザーの操作に応答して複数の抽選対象の中から前記ユーザーに対し付与せずに提示する抽選対象を決定する抽選手段、
前記抽選対象の決定後に、前記ユーザーのポイントが前記抽選ゲームの必要ポイントに到達したことにより、事前に提示された前記抽選対象を前記ユーザーに付与する制御を行なう一方で、前記ユーザーのポイントが前記抽選ゲームの必要ポイントに到達しなかったことにより、事前に提示された前記抽選対象を前記ユーザーに付与しない制御を行なう抽選対象制御手段、
として機能させるためのプログラムである。
このようなプログラムによれば、抽選ゲームに対するプレイ意欲を高めることが可能となる。
【0012】
また、コンピューターを、
抽選ゲームに対応付けて必要ポイントが設定された抽選情報を記憶する抽選情報記憶手段、
ユーザーがポイントを獲得するためのポイント獲得条件が成立する度に、前記ユーザーに対してポイントを付与するポイント付与手段、
ユーザーのポイントが前記抽選ゲームの必要ポイントに到達する前に、前記ユーザーの操作に応答して複数の抽選対象の中から前記ユーザーが使用できる抽選対象を決定する抽選手段、
前記抽選対象の決定後に、前記ユーザーのポイントが前記抽選ゲームの必要ポイントに到達したことにより、決定された前記抽選対象を前記ユーザーが引き続き使用できるように制御する一方で、前記ユーザーのポイントが前記抽選ゲームの必要ポイントに到達しなかったことにより、決定された前記抽選対象を前記ユーザーが使用できないように制御する抽選対象制御手段、
として機能させるためのプログラムである。
このようなプログラムによれば、抽選ゲームに対するプレイ意欲を高めることが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、本発明の実施形態に係る情報処理装置、プログラム及び情報処理システムについて詳細に説明する。なお、本発明はゲームプレイのための必要ポイントをプレイ期限の終了までにユーザーに貯めさせるゲームを採用する情報処理装置、プログラム及び情報処理システム等に広く適用できる。
【0015】
[実施形態]
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の一例を示す構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム1は、1台以上のクライアント端末10とサーバー装置20とがネットワークNを介して接続されている。
【0016】
クライアント端末10は、ユーザーが操作するスマートフォン、タブレット、PCなどの端末装置や、家庭用や業務用のゲーム専用機器などの端末装置である。サーバー装置20は、クライアント端末10でユーザーにより行われるゲームの管理や制御、ゲーム内での課金処理等を行う。ネットワークNは、インターネット等であって、移動無線基地局などを含む。
【0017】
なお、本発明は
図1に示すクライアント・サーバー型の情報処理システム1の他、ゲーム内での課金処理を行う仕組みを別途設けることで単体のゲーム装置においても適用可能である。
図1の情報処理システム1は一例であって用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。例えば、
図1のサーバー装置20は複数のコンピューターに分散して構成してもよい。
【0018】
<ハードウェア構成>
《クライアント端末及びサーバー装置》
図2は、本実施形態に係るコンピューター50の一例を示すハードウェア構成図である。本実施形態に係るクライアント端末10及びサーバー装置20は、例えば
図2に示すハードウェア構成のコンピューター50により実現される。なお、コンピューター50は情報処理装置の一例である。
【0019】
コンピューター50は、
図2に示すように、CPU51、RAM52、ROM53、通信インタフェース54、入力装置55、表示装置56、外部インタフェース57、及びHDD58などを備えており、それぞれがバスラインBで相互に接続されている。なお、入力装置55及び表示装置56は必要なときに接続して利用する形態であってもよい。
【0020】
CPU51は、ROM53やHDD58などの記憶装置からプログラムやデータをRAM52上に読み出し、読み出したプログラムやデータに基づく各種処理を実行することによって、コンピューター全体の制御や機能を実現する演算装置である。
【0021】
RAM52は、プログラムやデータを一時保持するための揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例であり、CPU51が各種処理を実行する際のワークエリアとしても利用される。
【0022】
ROM53は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM53には、コンピューター50の起動時に実行されるBIOS、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。
【0023】
通信インタフェース54は、コンピューター50をネットワークNに接続するためのインタフェースである。これにより、コンピューター50は通信インタフェース54を介してデータ通信を行うことができる。
【0024】
入力装置55は、ユーザー又は管理者が各種信号を入力するのに用いる装置である。本実施形態における入力装置55は、例えば、タッチパネル、操作キーやボタン、キーボードやマウスなどの操作装置である。
【0025】
表示装置56は、ユーザー又は管理者に対して各種情報を画面表示するための装置である。本実施形態における表示装置56は、例えば、液晶や有機ELなどのディスプレイである。
【0026】
外部インタフェース57は、外部装置とデータ通信可能に接続するためのインタフェースである。これにより、コンピューター50は外部インタフェース57を介して記録媒体の読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。外部装置は、例えば、フレキシブルディスク、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリなどの記録媒体である。
【0027】
HDD58は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータには、コンピューター全体を制御する基本ソフトウェアであるOS、及びOS上において各種機能を提供するアプリケーションなどがある。
【0028】
なお、HDD58に替えて、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置(例えばソリッドステートドライブ:SSD)を利用してもよい。
【0029】
本実施形態に係るクライアント端末10及びサーバー装置20は、上述したハードウェア構成のコンピューター50においてプログラムを実行することにより、後述するような各種処理を実現できる。
【0030】
<ソフトウェア構成>
《サーバー装置》
図3は、本実施形態に係るサーバー装置20の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係るサーバー装置20は、例えば
図3に示す機能ブロックにより実現される。
【0031】
本実施形態に係るサーバー装置20は、プログラムを実行することにより、サーバー制御部200、サーバー記憶部220、及びサーバー通信部240を実現する。
【0032】
サーバー制御部200は、各種ゲームに関する処理を実行する機能を有する。このサーバー制御部200は、ゲーム進行部201、ポイント付与部202、抽選部203、通知部204、抽選対象制御部205、及び表示制御部206を含む。
【0033】
ゲーム進行部201は、クライアント端末10がユーザーから受け付けたゲーム操作に基づき、後述する対戦ゲームや抽選ゲーム等の各種ゲームの進行を制御する。本実施形態におけるゲーム進行部201は、対戦ゲーム進行部及び抽選ゲーム進行部としても機能する。
【0034】
ポイント付与部202は、抽選ポイントを獲得するためのポイント獲得条件が成立したことによって、ユーザーに対して抽選ポイントを付与する。本実施形態におけるポイント付与部202は、プレイ期限の終了前において、各種のポイント獲得条件のうち、いずれかのポイント獲得条件が成立する度に、その成立したポイント獲得条件に対応付けられた抽選ポイントをユーザーに付与する。
【0035】
抽選部203は、コンテンツ(例えば、キャラクター)のそれぞれに対応付けて設定された抽選確率に基づいて、抽選対象となるコンテンツの中からいずれかのコンテンツを選出する。本実施形態における抽選部203は、ユーザーのポイントが抽選ゲームの必要ポイントに到達する前に、複数の抽選対象の中からそのユーザーに対し付与せずに提示する抽選対象を決定する。
【0036】
通知部204は、抽選ゲームにおいてユーザーにとって有用な各種情報を通知する。本実施形態における通知部204は、例えば、現時点までにユーザーが獲得したポイント、プレイ期限の終了までにポイント獲得条件の成立によって獲得可能なポイント、及び、抽選ゲームの必要ポイントに基づいて、そのプレイ期限の終了までに獲得すべきポイント等の情報をユーザーに対して行なう。なお、通知部204によるユーザーに対する通知は、画面表示、メール送信、プッシュ通知等によって行われる。
【0037】
抽選対象制御部205は、ユーザーによる抽選対象の所持又は使用に関する制御を行なう。本実施形態における抽選対象制御部205は、ユーザーに事前に提示される抽選対象の決定後に、そのユーザーのポイントが抽選ゲームの必要ポイントに到達したことにより、事前に提示されたその抽選対象をそのユーザーに付与する制御を行なう一方で、そのユーザーのポイントが抽選ゲームの必要ポイントに到達しなかったことにより、事前に提示されたその抽選対象をそのユーザーに付与しない制御を行なう。
【0038】
表示制御部206は、例えば、ゲーム進行部201が制御する対戦ゲームや抽選ゲームの進行等に従い各種画面のデータを生成することによって、クライアント端末10の画面表示を制御する。
【0039】
サーバー記憶部220は、各種ゲームに関する情報を記憶する機能を有する。このサーバー記憶部220は、キャラクター情報記憶部221、ユーザー情報記憶部222、クエスト情報記憶部223、及び抽選情報記憶部224を含む。
【0040】
キャラクター情報記憶部221は、コンテンツ情報記憶部の一例であって、コンテンツの一例としてのキャラクターに関するキャラクター情報(コンテンツ情報)を記憶している。キャラクター情報記憶部221が記憶するキャラクター情報には、対戦ゲームや抽選ゲームで利用される各種キャラクター等が設定されている。
【0041】
ユーザー情報記憶部222は、ユーザーに関するユーザー情報を記憶している。ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報には、ユーザーのランク、ユーザーが所持する各種キャラクター、これまでに獲得して貯めた抽選ポイント等が設定されている。
【0042】
クエスト情報記憶部223は、対戦ゲームに含まれるクエストに関するクエスト情報を記憶している。クエスト情報記憶部223が記憶するクエスト情報には、難易度に応じて段階的に設定されたクエストやそのクエストで獲得可能な各種キャラクター等が設定されている。
【0043】
抽選情報記憶部224は、抽選ゲームに関する抽選情報を記憶している。抽選ゲーム情報記憶部224が記憶する抽選情報には、抽選ゲームの種類、その種類毎の抽選ゲームで獲得可能な各種キャラクター等が設定されている。
【0044】
サーバー通信部240は、ネットワークNを介してクライアント端末10との通信を行う機能を有する。
【0045】
《クライアント端末》
図4は、本実施形態に係るクライアント端末10の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係るクライアント端末10は、例えば
図4に示す機能ブロックにより実現される。
【0046】
本実施形態に係るクライアント端末10は、プログラムを実行することにより、クライアント制御部100、クライアント記憶部120、クライアント通信部140、操作受付部150、画面表示部160を実現する。クライアント制御部100は、要求送信部101、応答受信部102を含む。
【0047】
操作受付部150は、クライアント端末10を操作するユーザーからの操作を受け付ける。また、クライアント制御部100は、クライアント端末10におけるゲームに関する処理を行う。要求送信部101は、操作受付部150がユーザーから受け付けた操作の内容に基づき、サーバー装置20に対して要求を送信する。応答受信部102は、要求送信部101がサーバー装置20に対して送信した要求に対する処理結果などの応答を受信する。
【0048】
また、クライアント記憶部120は、クライアント端末10において必要となる各種情報を記憶する。クライアント通信部140は、サーバー装置20との通信を行う。画面表示部160は、サーバー装置20からの制御に従い、クライアント端末10の画面表示を行う。
【0049】
なお、上述したように、本実施形態に係る情報処理システム1では、サーバー装置20がゲームの進行や表示制御を行うが、クライアント端末10が行ってもよい。具体的には、ゲーム進行部及び表示制御部の少なくとも一方を、サーバー装置20のサーバー制御部200に設けない構成にする一方で、クライアント端末10のクライアント制御部100に設ける構成にしてもよい。
【0050】
また、クライアント端末10のクライアント制御部100は、HTML(Hyper Text Markup Language)等で記載されたページデータやページデータ内に含まれるスクリプトなどをサーバー装置20から受信して、ゲームに関する処理を行うブラウザ型がある。また、クライアント端末10のクライアント制御部100は、インストールされたアプリケーションに基づいて、ゲームに関する処理を行うアプリケーション型がある。
【0051】
<ゲームの概要>
ここでは、本実施形態におけるゲームの概要について説明する。本実施形態におけるゲームには、対戦ゲーム及び抽選ゲームが含まれている。
【0052】
本実施形態における対戦ゲームは、複数キャラクターから構成されるパーティに対して敵キャラクターを出現させ、出現した敵キャラクターとパーティを構成する各キャラクターとを対戦させるゲームである。
【0053】
この対戦ゲームには、敵キャラクターを倒すことを目的とするクエストが難易度に応じて複数設定されている。ユーザーは、自らが所持するキャラクター等を用いてパーティを結成し、いずれかのクエストを選択して敵キャラクターとの対戦に挑むことができる。
【0054】
そして、対戦プレイ時には、ユーザーの所持するバトルポイントから、その選択されたクエストに対応付けられたバトルポイントが消費される。ところが、バトルポイントが不足する場合には、そのクエストで対戦プレイを行なうことができない。その場合、ユーザーは自分の所持するバトルポイントを時間経過や回復アイテムの使用によって回復させる必要がある。
【0055】
本実施形態における抽選ゲームは、ユーザーからキャラクターの抽選実行の操作を受け付けると、抽選対象である複数のキャラクターの中から各キャラクターの抽選確率に基づきいずれかのキャラクターを選択し、その選択されたキャラクターをユーザーに対して付与するゲームである。
【0056】
この抽選ゲームでは、複数種類の抽選ゲームがプレイ可能であり、種類毎に必要ポイントが設定されている。本実施形態では、複数種類の抽選ゲームとして、レベルの異なる抽選ゲームがプレイ可能となっている。そして、高いレベルの抽選ゲームであるほど、必要ポイントが多くなるように設定され、且つ、高いレアリティのキャラクターが抽選対象に多く含まれるように設定されている。
【0057】
この抽選ゲームでは、ユーザーは希望のレベルの抽選ゲームを選択することができ、その選択されたレベルの抽選ゲームに設定された必要ポイントをユーザーが所持していなくても、その希望のレベルの抽選ゲームをプレイすることができるようになっている。なお、プレイ期限の終了までに抽選ゲームをプレイできる回数は1回のみに制限されている。そのレベルの抽選によって決定されたキャラクターは、先ずはユーザーに提示されるキャラクターであって、ユーザーに未だ付与されないキャラクターになっている。
【0058】
そのため、この事前に提示されたキャラクターをユーザーが獲得したい場合、プレイ期限が終了するまでに、各種のポイント獲得条件を成立させることによって抽選ポイントを獲得して行き、その希望のレベルの抽選ゲームに設定された必要ポイントに到達するまで抽選ポイントを貯めなければならない。
【0059】
このポイント獲得条件としては、「1日のうちの初回のログイン」と「クエストのクリア」との2種類がある。前者の場合には、条件成立時に獲得できる抽選ポイントが100ポイントであり、後者の場合には、条件成立時に獲得できる抽選ポイントは、クエスト開始時に消費されたバトルポイントと同量である。また、1日に獲得できるポイント量には上限があるので(例えば、1日最大300ポイント)、ユーザーが必要ポイントに到達するまでポイントを貯めるためには、プレイ期限が終了するまで繰り返しポイント獲得条件を成立させる必要がある。
【0060】
そして、プレイ期限の終了前にユーザーが必要ポイントに到達するまで抽選ポイントを貯めることができた場合、その貯めた抽選ポイントをすべて消費することにより、その事前に提示されたキャラクターを実際に獲得することができる。その一方、プレイ期限の終了前にユーザーが必要ポイントに到達するまで抽選ポイントを貯めることができない場合には、その事前に提示されたキャラクターを獲得することができない。
【0061】
このように、事前の抽選で決定されたキャラクターをユーザーに対し付与せずに提示することで、その提示されたキャラクターがユーザーの希望するキャラクターと一致しない場合には、ユーザーは時間や労力をかけて抽選ポイントを貯めてキャラクターを獲得する必要がなくなるので、ユーザーの落胆を軽減させることができる。また、その提示されたキャラクターがユーザーの希望するキャラクターと一致する場合には、ユーザーはその提示されたキャラクターを獲得すべく積極的に抽選ポイントを貯めるようになるので、抽選ゲームに対するプレイ意欲を高めることが可能となる。
【0062】
<動作>
《抽選によるキャラクターの提示》
図5は、本実施形態における情報処理システム1の抽選によるキャラクターの提示に関する動作例を説明するフローチャートである。
【0063】
先ずユーザーは、クライアント端末10の画面表示部160にメニュー画面が表示されているときに、抽選ゲームを選択するためのゲーム操作をクライアント端末10に対して行う。このようにしてメニュー画面にてユーザーのゲーム操作が行われると、クライアント端末10の操作受付部150はユーザーのゲーム操作に基づく操作内容を受け付ける。クライアント端末10の要求送信部101は、操作受付部150がユーザーから受け付けた操作内容に基づき、サーバー装置20に対し抽選プレイを要求する抽選要求をサーバー装置20に対して送信する(ステップS11)。
【0064】
次に、サーバー装置20のゲーム進行部201は、クライアント端末10からの抽選要求を受け付けると、抽選部203に対して抽選処理の実行を要求する。サーバー装置20の抽選部203は、ゲーム進行部201からの要求に従い、ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報に設定された抽選フラグを参照し、現時点までにユーザーが既に抽選ゲームをプレイし終えたか否かを判定する(ステップS12)。
【0065】
図6は、ユーザー情報の一例を示す構成図である。
図6に示すユーザー情報は、項目としてユーザーID、ランク、所持キャラクター、抽選フラグ、提示キャラクター、抽選ポイント、パーティ、バトルポイント、回復アイテム、ログ履歴情報等を有する。ユーザーIDは、ユーザーを一意に識別するための情報である。ランクは、現時点におけるユーザーのゲームレベルを示す情報である。所持キャラクターは、キャラクター情報記憶部221が記憶するキャラクター情報に設定された複数キャラクターのうち、現時点においてユーザーが所持する1又は複数の各種キャラクターを示す情報である。ここでは、図中にて括弧書きで示すように、現時点における所持キャラクターの能力値(レベル、攻撃力、防御力等)も併せて設定されている。抽選フラグは、ユーザーが既に抽選ゲームを1回プレイし終わったか否かを示すフラグ情報である。提示キャラクターは、事前の抽選によってユーザーに付与されず提示されたキャラクターを示す情報である。つまり、この提示キャラクターは、ユーザーが実際に獲得するまで仮付与(仮保護)された状態となっている。ここでは、図中にて括弧書きで示すように、その提示キャラクターを決定した抽選ゲームのレベル(ユーザー自ら選択したレベル)も併せて設定されている。抽選ポイントは、現時点までにユーザーが獲得して貯めた抽選ポイントの数量(現在値)を示す情報である。パーティは、ユーザーのパーティを構成する各キャラクターを示す情報である。バトルポイントは、現時点においてユーザーが所持するバトルポイントの数量(現在値)を示す情報である。回復アイテムは、ユーザーが所持する回復アイテムの個数を示す情報である。ログ履歴情報は、ユーザーのログ履歴を示す情報である。
【0066】
図7は、ログ履歴情報の一例を示す構成図である。
図7に示すログ履歴情報は、項目としてログID、ログイン日時、ログアウト日時等を有する。ログIDは、ログデータを一意に識別するための情報である。ログイン日時は、ユーザーが対戦ゲームにログインした日時を示す情報である。ログアウト日時は、ユーザーがログアウトした日時を示す情報である。
【0067】
図8は、キャラクター情報の一例を示す構成図である。
図8に示すキャラクター情報は、項目としてキャラクターID、名称、抽選確率、レア度、能力パラメーター等を有する。キャラクターIDは、各種キャラクターを一意に識別するための情報である。名称は、キャラクター名を示す情報である。抽選確率は、そのキャラクターが抽選ゲームで抽選される確率を示す情報である。ここでは、レア度の高いキャラクターであるほど低い抽選確率が設定されている。レア度は、キャラクターのレアリティ(希少価値)を示す情報である。ここでは、複数階級のレア度のうちのいずれかの階級が初期設定されている。本実施形態では、レア度「1」〜「5」までの5段階の設定が可能である。能力パラメーターは、キャラクターの能力を示す情報である。ここでは、攻撃、防御、HP等の能力値が初期設定されている。
【0068】
図5に戻り、サーバー装置20の抽選部203は、現時点までにユーザーが既に抽選ゲームをプレイし終えたと判定した場合に(ステップS12:YES)、この処理を終了する。これに対して、現時点までにユーザーが未だ抽選ゲームをプレイし終えていないと判定した場合に(ステップS12:NO)、次のステップS13の処理を行なう。
【0069】
次に、サーバー装置20の抽選部203は、現時点までにユーザーが未だ抽選ゲームをプレイし終えていないと判定した場合に(つまり、1回目の抽選ゲームであると判定した場合に)、ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報、及び、抽選情報記憶部224が記憶する抽選情報を参照し、現時点までにユーザーが獲得して貯めた抽選ポイントが各レベルの抽選ゲームの必要ポイントに到達するまでの残りポイントを算出する(ステップS13)。
【0070】
図9は、抽選情報の一例を示す構成図である。
図9に示す抽選情報は、項目として抽選ゲームID、種類、必要ポイント、抽選対象等を有する。抽選ゲームIDは、抽選ゲームを一意に識別するための情報である。種類は、抽選ゲームの種類の一例としてのレベルを示す情報である。ここでは、「レベル1」から「レベル5」まで5種類の抽選ゲームが設定されている。必要ポイントは、抽選によって決定された抽選対象を獲得するために必要となる抽選ポイントの数量を示す情報である。ここでは、レベルが高くなるに連れて必要ポイントの数量が多くなるように設定されている。抽選対象は、抽選対象となるキャラクターのキャラクターIDを示す情報である。ここでは、レベルが高くなるに連れて高いレアリティのキャラクターが抽選対象に多く含まれるように設定されている。
【0071】
図5に戻り、引き続きサーバー装置20の抽選部203は、各レベルの抽選ゲームそれぞれについて残りポイントを算出すると、そのユーザーに抽選ゲームをプレイさせるための抽選ゲーム画面をクライアント端末10に表示させるように表示制御部206に画面表示制御の実行を要求する。サーバー装置20の表示制御部206は、抽選部203から画面表示制御の実行を要求されると、抽選ゲーム画面をクライアント端末10の画面表示部160に表示させる制御を行なう(ステップS14)。
【0072】
図10は、抽選ゲーム画面の一例を示すイメージ図である。この抽選ゲーム画面500には、プレイ期限表示領域501と、獲得ポイント表示領域502と、レベル毎の抽選ボタン503〜507が表示されている。
【0073】
プレイ期限表示領域501には、抽選ゲームのプレイ期限とそのプレイ期限までの残り日数が表示されている。ここでは、抽選ゲームのプレイ期限が1月31日であることと、残り日数が4日と8時間であることが表示されている。
【0074】
獲得ポイント表示領域502には、現時点までにユーザーが獲得して貯めた抽選ポイントが表示されている。ここでは、現時点までにユーザーが獲得して貯めた抽選ポイントが1287ポイントであることが表示されている。
【0075】
レベル毎の抽選ボタン503〜507は、各レベルの抽選ゲームをプレイするための操作ボタンである。そして、各レベルの操作ボタンに対応付けて、その必要ポイント(
図9参照)と上記のステップ13の処理にて算出された残りポイントとが表示されている。ここでは、例えば「レベル2」について説明すると、現時点までにユーザーが獲得して貯めた抽選ポイントが1287ポイントであり、「レベル2」の必要ポイントが1500ポイントであるので、残りポイントが213ポイントであることが、その「レベル2」の抽選ボタン504に対応付けて表示されている。また、例えば「レベル1」については、現時点までにユーザーが獲得して貯めた抽選ポイント(1287ポイント)が既に「レベル1」の必要ポイント(0ポイント)に到達しているので、残りポイントは表示されず、抽選で決定されたキャラクターをすぐに獲得できることが表示されている。なお、このように、現時点までにユーザーが獲得して貯めた抽選ポイントが、いずれかのレベルの抽選ゲームの必要ポイントに到達している場合には、必要ポイントに未だ到達していないレベルの抽選ゲームの抽選ボタンのみを選択できるように制限することも可能である。
【0076】
このように、クライアント端末10の画面表示部160に抽選ゲーム画面500が表示されているときに、ユーザーはいずれかのレベルの抽選ゲームに対応する抽選ボタン503〜507を選択することによって抽選を開始するためのゲーム操作をクライアント端末10に対して行うことができる。
【0077】
なお、この抽選ゲーム画面500において、レベルの選択とそのレベルの抽選ゲームの開始を一括で行える操作ボタンを表示し、ユーザーに抽選ボタン503〜507を選択させる代わりに、この操作ボタンを操作させることも可能である。
【0078】
図5に戻り、このようにして抽選ゲーム画面500にてユーザーのゲーム操作が行われると、クライアント端末10の操作受付部150はユーザーのゲーム操作に基づく操作内容を受け付ける。そしてクライアント端末10の要求送信部101は、操作受付部150がユーザーから受け付けた操作内容に基づき、そのユーザーによって選択されたレベルの抽選ゲームを開始するための抽選開始要求をサーバー装置20に対して送信する(ステップS15)。
【0079】
次に、サーバー装置20の抽選部203は、クライアント端末10から抽選開始要求を受け付けると、現時点までにユーザーが獲得して貯めた抽選ポイントすべてを消費することにより、そのユーザーが選択したレベルの抽選ゲームに設定された抽選対象となる複数キャラクターの中から、そのユーザーに対し付与せずに提示するキャラクターを決定する(ステップS16)。
【0080】
具体的には、サーバー装置20の抽選部203は、抽選情報記憶部224が記憶する抽選情報を参照して、ユーザーによって選択されたレベルに設定された複数の抽選対象となるキャラクターを特定する。そして、サーバー装置20の抽選部203は、キャラクター情報記憶部221が記憶するキャラクター情報に設定されたキャラクターの抽選確率に基づいて、その特定された抽選対象となる複数のキャラクターの中からユーザーに付与せずに提示するキャラクターを選択する。その後、サーバー装置20の抽選部203は、ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報の更新を行ない、そのユーザーの抽選ポイントをすべて消費し、抽選フラグを立てると共に、その選択されたレベルの抽選ゲームで決定されたキャラクターをそのユーザーの提示キャラクターとして設定する。
【0081】
次に、サーバー装置20の抽選部203は、このようにしてユーザーに付与せずに提示するキャラクターが決定されると、そのユーザーに抽選結果を提示するための抽選結果画面をクライアント端末10に表示させるように表示制御部206に画面表示制御の実行を要求する。サーバー装置20の表示制御部206は、抽選部203から画面表示制御の実行を要求されると、抽選結果画面をクライアント端末10の画面表示部160に表示させる制御を行なう(ステップS17)。
【0082】
図11は、抽選結果画面の一例を示すイメージ図である。この抽選結果画面600には、プレイ期限表示領域601と、獲得ポイント表示領域602と、キャラクター表示領域603と、残りポイント表示領域604が表示されている。
【0083】
プレイ期限表示領域601と及び獲得ポイント表示領域602には、
図10に示す抽選ゲーム画面500と同様の内容が表示される。キャラクター表示領域603には、ユーザーに選択されたレベルの抽選ゲームによって決定されたキャラクターが提示されている。ここでは、ユーザーが「レベル4」の抽選ゲームを選択した場合に、そのレベルの抽選によって決定された「キャラクターG」が提示されている。残りポイント表示領域604には、キャラクター表示領域603に表示されたキャラクターを実際に獲得するためにユーザーが貯めるべき残りポイントが表示されている。ここでは、その提示された「キャラクターG」をユーザーが実際に獲得するための残りの抽選ポイントが3713ポイントであることが表示されている。
【0084】
このようにして抽選結果が提示されたユーザーは、その提示された「キャラクターG」の獲得を希望しない場合には、時間や労力をかけて残りの抽選ポイント(3713ポイント)を貯める必要がない。その一方、その提示された「キャラクターG」の獲得を希望する場合には、プレイ期限が終了するまで繰り返しポイント獲得条件を成立させることにより、残りの抽選ポイント(3713ポイント)を貯めることができれば、その「キャラクターG」が実際に付与されることになる。
【0085】
《提示キャラクターの獲得》
図12は、本実施形態における情報処理システム1の提示キャラクターの獲得に関する動作例を説明するフローチャートである。
【0086】
サーバー装置20のゲーム進行部201は、ユーザーの利用するクライアント端末10から対戦ゲームについて各種処理の要求を受け付けると、そのユーザーが抽選ポイントを獲得するためのポイント獲得条件を成立させたか否かを判定する(ステップS21)。
【0087】
具体的には、サーバー装置20のゲーム進行部201は、クライアント端末10から対戦ゲームについてのログイン要求を受け付けると、ユーザーIDやパスワード等を含むログイン操作情報に従って、その対戦ゲームに関するログイン処理を実行する。すなわち、サーバー装置20のゲーム進行部201は、ログイン要求に伴われたユーザーID等に基づき、ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報を参照してユーザー認証を行なう。サーバー装置20のゲーム進行部201は、正常にユーザー認証すると、そのユーザー情報に設定されたログ履歴情報の更新を行ない、その対戦ゲームのログイン日時を追加する。そして、サーバー装置20のゲーム進行部201は、このようにして対戦ゲームに関するログイン処理が終了すると、ユーザー情報に設定されたログ履歴情報を参照して、その日のうちの初回のログインであるか否かを判定する。そして、その日のうちの初回のログインであると判定された場合には、そのユーザーがポイント獲得条件を成立させたものと判定する。
【0088】
また具体的には、サーバー装置20のゲーム進行部201は、ユーザーの選択したクエストでの対戦プレイを要求するクエスト対戦要求をクライアント端末10から受け付けると、そのユーザーのバトルポイントを消費させ、クエスト情報記憶部223が記憶するクエスト情報に設定された難易度に基づいて、そのユーザーが選択したクエストでの対戦処理を実行する。その後、サーバー装置20のゲーム進行部201は、そのユーザーのパーティを構成する各キャラクターとそのクエストで出現した各敵キャラクターとの対戦が行われた結果、そのユーザーがクエストをクリアしたか否かを判定する。そのクエストで出現した敵キャラクターすべてがユーザーのパーティに倒されたことにより、そのユーザーがクエストをクリアしたと判定された場合には、そのユーザーがポイント獲得条件を成立させたものと判定する。
【0089】
この判定の結果、そのユーザーがポイント獲得条件を成立させなかったと判定された場合には(ステップS21:NO)、後述するステップS23へ処理を進める。これに対し、そのユーザーがポイント獲得条件を成立させたと判定された場合には(ステップS21:YES)、次のステップS22へ処理を進める。
【0090】
次に、サーバー装置20のポイント付与部202は、そのユーザーがポイント獲得条件を成立させたと判定された場合に、その成立させたポイント獲得条件に対応する抽選ポイントをユーザーに付与する(ステップS22)。
【0091】
具体的には、サーバー装置20のポイント付与部202は、その成立したポイント獲得条件に対応付けられた抽選ポイントをユーザーに付与することにより、ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報に設定された抽選ポイントの更新を行なう。例えば、初回のログインでポイント獲得条件が成立した場合には、ユーザーに対して100ポイントが抽選ポイントとして付与される。また例えば、クエストのクリアでポイント獲得条件が成立した場合には、このクエストの選択時に消費されたバトルポイントと同量の抽選ポイントがユーザーに付与される。
【0092】
次に、サーバー装置20のゲーム進行部201は、このようにしてそのユーザーに対して抽選ポイントが付与されると、抽選ゲームのプレイ期限が終了したか否かを判定する(ステップS23)。なお本実施形態では、プレイ期限が予め決定されたイベント開始日から1ヶ月に設定されている。
【0093】
この判定の結果により、抽選ゲームのプレイ期限が終了していないと判定された場合には(ステップS23:NO)、上述したステップS21の処理に戻り、引き続きポイント獲得条件の成否が判定される。これに対し、抽選ゲームのプレイ期限が終了したと判定された場合には(ステップS23:YES)、次のステップS24へ処理を進める。
【0094】
次に、サーバー装置20の抽選対象制御部205は、抽選ゲームのプレイ期限が終了したと判定された場合に、プレイ期限の終了までにユーザーが獲得して貯めた抽選ポイントが、そのユーザー自身が選択したレベルの抽選ゲームに設定された必要ポイントに到達したか否かを判定する(ステップS24)。
【0095】
具体的には、サーバー装置20の抽選対象制御部205は、ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報からそのユーザーがプレイ期限の終了までに獲得して貯めた抽選ポイントを取得すると共に、抽選情報記憶部224が記憶する抽選情報からそのユーザーが選択したレベルの抽選ゲームの必要ポイントを取得する。そして、サーバー装置20の抽選対象制御部205は、それぞれ取得したユーザーの貯めた抽選ポイントとそのレベルの抽選ゲームの必要ポイントとを比較して、その必要ポイントに未だ到達していない不足分の抽選ポイントが残っているか否かを判定する。そして、不足分の抽選ポイントが残っていなければ、そのユーザーの貯めた抽選ポイントがそのレベルの抽選ゲームの必要ポイントに到達したものと判定する。
【0096】
次に、サーバー装置20の抽選対象制御部205は、プレイ期限の終了までにユーザーが獲得して貯めた抽選ポイントが、そのユーザー自身が選択したレベルの抽選ゲームに設定された必要ポイントに到達したと判定された場合に(ステップS24:YES)、その提示キャラクターをユーザーに付与する(ステップS25)。
【0097】
具体的には、サーバー装置20の抽選対象制御部205は、ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報の更新を行ない、そのユーザーの提示キャラクターを所持キャラクターとして設定する。
【0098】
これに対し、サーバー装置20の抽選対象制御部205は、プレイ期限の終了までにユーザーが獲得して貯めた抽選ポイントが、そのユーザー自身が選択したレベルの抽選ゲームに設定された必要ポイントに到達しなかったと判定された場合に(ステップS24:NO)、その提示キャラクターをユーザーに付与しない(ステップS26)。
【0099】
具体的には、サーバー装置20の抽選対象制御部205は、ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報の更新を行ない、そのユーザーの提示キャラクターを所持キャラクターとして設定せずに削除する。
【0100】
このように、事前の抽選で決定されたキャラクターをユーザーに対し付与せずに提示することで、そのユーザーがその提示されたキャラクターの獲得を希望しない場合には、ユーザーは時間や労力をかけて抽選ポイントを貯めてその提示されたキャラクターを獲得する必要がなくなるので、ユーザーの落胆を軽減させることができる。その一方で、そのユーザーがその提示されたキャラクターの獲得を希望する場合には、ユーザーはその提示されたキャラクターを獲得すべく積極的に抽選ポイントを貯めるようになるので、抽選ゲームに対するプレイ意欲を高めることが可能となる。
【0101】
[その他の実施形態]
前述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
【0102】
<抽選によるキャラクターの使用>
前述の実施形態では、抽選対象制御部205は、抽選部203が抽選で決定したキャラクターをユーザーに対し付与せずに提示した後に、プレイ期限の終了までにそのユーザーがその抽選の必要ポイントに到達するまで抽選ポイントを貯めることができれば、その提示されたキャラクターを実際に獲得できるように制御する一方で、抽選ポイントを貯めることができなければ、その提示されたキャラクターを獲得できないように制御する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0103】
例えば、抽選対象制御部205は、抽選部203が抽選で決定したキャラクターをユーザーに付与し使用可能とした後に、プレイ期限の終了までにそのユーザーがその抽選の必要ポイントに到達するまで抽選ポイントを貯めることができれば、その付与されたキャラクターを引き続き使用できるように制御する一方で、抽選ポイントを貯めることができなければ、所持キャラクターとしての設定を解除することによってその付与されたキャラクターを使用できないように制御してもよい。
【0104】
また例えば、抽選対象制御部205は、抽選部203が抽選で決定したキャラクターをユーザーに付与し使用可能とした後に、プレイ期限の終了までにそのユーザーがその抽選の必要ポイントに到達するまで抽選ポイントを貯めることができれば、その付与されたキャラクターを引き続き使用できるように制御する一方で、抽選ポイントを貯めることができなければ、その付与されたキャラクターを弱体化させた状態で引き続き使用できるように制御してもよい。ここで、弱体化とは、その付与されたキャラクターのレベルを下げたり、レアリティを低くしたり、能力値を減少させたりすることによって、付与時のキャラクターの状態に比べて劣化した状態に変更することを意味する。
【0105】
なお、抽選対象制御部205は、そのユーザーに選択されたレベル(種類)の抽選ゲームに設定された必要ポイントと、そのユーザーが現時点までに獲得して貯めた抽選ポイントとの差分から、1日に獲得できる抽選ポイントの上限やプレイ期限などを考慮して、プレイ期限までにそのユーザーがその必要ポイントに到達するまで抽選ポイントを貯めることができないと判定した場合には、プレイ期限の終了を待たずに、その付与されたキャラクターを使用できないように制御してもよく、また、その付与されたキャラクターを弱体化させた状態で引き続き使用できるように制御してもよい。
【0106】
<抽選のタイミング>
前述の実施形態では、ユーザーがポイントを獲得することのできるプレイ期間中だけ抽選ゲームを開始するのではなく、プレイ期間前から抽選ゲームを開始して事前にキャラクターをユーザーに対して提示することも可能である。
【0107】
<通知>
前述の実施形態では、先行してユーザーにレベルのみを選択させておき、その選択されたレベルの抽選ゲームに設定された必要ポイントと現時点までにユーザーが獲得して貯めた抽選ポイントとの差が所定値以内(例えば、1000ポイント以内)になったときに、その選択されたレベルの抽選ゲームを開始し、その抽選によりユーザーに対し付与せずに提示するキャラクターを決定することも可能である。すなわち、抽選部203は、現時点までにユーザーが獲得して貯めた抽選ポイントと抽選ゲームの必要ポイントとの差が所定値以内であることを条件として、抽選によってユーザーに対し付与せずに提示するキャラクターを決定することも可能である。
【0108】
このように抽選ゲームを設定した場合において、通知部204は、その選択されたレベルの抽選ゲームに設定された必要ポイントと現時点までにユーザーが獲得して貯めた抽選ポイントとの差が所定値以内(例えば、1000ポイント以内)になったことにより、その先行してユーザーが選択したレベルの抽選ゲームをプレイ可能になったことを、通知画面によってそのユーザーに対し通知することも可能である。また、この通知の有無をユーザーに予め設定させることも可能である。
【0109】
<ポイント付与>
前述の実施形態では、1日に獲得できる抽選ポイントの上限がどのユーザーも1日最大300ポイントである場合を例に挙げて説明したが、ユーザー毎にその上限を設定することも可能である。例えば、ランクの低いユーザーであるほど、所持できるバトルポイントの上限を低く設定しつつ、1日に獲得できる抽選ポイントの上限も低く設定してもよい。
【0110】
また前述の実施形態では、クエストのクリア時、そのクエストの選択により消費されたバトルポイントと同量の抽選ポイントをユーザーに付与する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ユーザーがクエストをクリアできたときは、そのクエストの選択により消費されたバトルポイントと同量(100%)の抽選ポイントをユーザーに付与し、ユーザーがクエストをクリアできなかった場合には、そのクエストの選択により消費されたバトルポイントの半分の量(50%)の抽選ポイントをユーザーに付与してもよい。すなわち、ポイント付与部202は、ユーザーがクエストをクリアできたか否かに応じてそのユーザーに付与する抽選ポイントの数量を変動させてもよい。
【0111】
<レベル選択>
前述の実施形態では、現時点までにユーザーが獲得して貯めた抽選ポイントよりも高い必要ポイントが設定されたレベルの抽選ゲームのみをユーザーが選択できるように設定してもよい。
【0112】
具体的には、抽選部203が、ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報、及び、抽選情報記憶部224が記憶する抽選情報を参照し、現時点までにユーザーが獲得して貯めた抽選ポイントよりも高い必要ポイントが設定されたレベルの抽選ゲームをすべて特定する。そして、抽選部203は、その特定されたレベルの抽選ゲームの中からいずれかの抽選ゲームをユーザーの選択操作によって決定し、その決定されたレベルの抽選ゲームに設定された複数の抽選対象となるキャラクターの中から選択したいずれかのキャラクターをユーザーに対し付与せずに提示する。
【0113】
また前述の実施形態では、ユーザーの抽選ポイントがプレイ期限までに到達できない必要ポイントが設定されたレベルの抽選ゲームを、そのユーザーが選択できないように制限することも可能である。
【0114】
具体的には、抽選部203が、ユーザーに選択されたレベルの抽選ゲームに設定された必要ポイントと、そのユーザーが現時点までに獲得して貯めた抽選ポイントとの差分から、1日に獲得できる抽選ポイントの上限やプレイ期限などを考慮して、ユーザーの抽選ポイントがプレイ期限までに到達できない必要ポイントが設定されたレベルの抽選ゲームをすべて特定する。そして、抽選部203は、その特定されたレベルの抽選ゲームをユーザーが選択できないように制限する。
【0115】
<コンテンツ>
上記の実施形態では、キャラクター情報に設定されたキャラクターであったが、抽選対象となるコンテンツはこれに限られるものではない。例えば、コンテンツは、アイテム、カード、フィギュア、アバター等でもよい。
【解決手段】抽選ゲームに対応付けて必要ポイントを記憶する抽選情報記憶部224と、ユーザーがポイントを獲得するためのポイント獲得条件が成立する度に、ユーザーに対してポイントを付与するポイント付与部202と、ユーザーのポイントが抽選ゲームの必要ポイントに到達する前に、ユーザーの操作に応答して複数の抽選対象の中からユーザーに対し付与せずに提示する抽選対象を決定する抽選部203と、抽選対象の決定後に、ユーザーのポイントが抽選ゲームの必要ポイントに到達したことにより、事前に提示された抽選対象をユーザーに付与する制御を行なう一方で、ユーザーのポイントが抽選ゲームの必要ポイントに到達しなかったことにより、事前に提示された抽選対象をユーザーに付与しない制御を行なう抽選対象制御部205を備えた情報処理装置である。