(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
データパケット送信装置であって、前記装置はソースネットワークからターゲットネットワークへユーザ機器(UE)をハンドオーバするように構成されており、前記装置は前記ソースネットワークにあり、前記装置は、
前記UEが前記ソースネットワークから前記ターゲットネットワークへハンドオーバされるときに、ローカルにキャッシュされたデータパケットを決定するように構成された、決定モジュールと、
前記ローカルにキャッシュされたデータパケットを複製することによって少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを獲得し、前記ターゲットネットワークへ前記少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信するか、または
前記ターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信するように、前記ターゲットネットワークへ前記ローカルにキャッシュされたデータパケットを少なくとも2回送信するように構成された、送信モジュールと、
を含む、装置。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態は、モバイルクライアントとネットワークとの間のTCP/IP切断の技術的問題を解決するための、データパケット送信装置およびデータパケット送信方法ならびにデータ処理装置およびデータ処理方法を提供する。
【0008】
本発明の第1の態様は、データパケット送信装置を提供し、本装置はソースネットワークからターゲットネットワークへユーザ機器UEをハンドオーバするように構成されており、本装置はソースネットワークにあり、再送機構に基づく転送プロトコルがUEと本装置との間の接続と本装置とサーバとの間の接続の両方に適用され、本装置は、
UEがソースネットワークからターゲットネットワークへハンドオーバされるときに、ローカルにキャッシュされたデータパケットを決定するように構成された、決定モジュールと、
ターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信するように構成された、送信モジュールと、を含む。
【0009】
第1の態様に関連して、第1の態様の第1の可能な実施態様において、送信モジュールは、
キャッシュ・データ・パケットを複製することによって少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを獲得し、ターゲットネットワークへ少なくとも2つのデータパケットを送信するか、または
ターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信するように、ターゲットネットワークへキャッシュ・データ・パケットを少なくとも2回送信するように特に構成されている。
【0010】
第1の態様または第1の態様の第1の可能な実施態様に関連して、第1の態様の第2の可能な実施態様において、送信モジュールは、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットをターゲット・ネットワーク・プロキシへ送信するか、または少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットをターゲット無線アクセスネットワークRANへ送信するように特に構成されている。
【0011】
第1の態様の第2の可能な実施態様に関連して、第1の態様の第3の可能な実施態様において、ターゲットRANは
、eNodeB、無線ネットワークコントローラRNC、または基地局コントローラBSCである。
【0012】
本発明の第2の態様は、データ処理装置を提供し、本装置はソースネットワークからターゲットネットワークへUEをハンドオーバするように構成されており、ソースネットワークにはソース・ネットワーク・プロキシがあり、再送機構に基づく転送プロトコルがUEとソース・ネットワーク・プロキシとの間の接続とソース・ネットワーク・プロキシとサーバとの間の接続の両方に適用され、本装置は、
ソース・ネットワーク・プロキシによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信するように構成された、受信モジュールと、
少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄するように構成された、廃棄モジュールと、を含む。
【0013】
第2の態様に関連して、第2の態様の第1の可能な実施態様において、廃棄モジュールは、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを決定し、反復パケットを廃棄するように特に構成されている。
【0014】
第2の態様または第2の態様の第1の可能な実施態様に関連して、第2の態様の第2の可能な実施態様において、本装置がターゲットネットワークにおけるターゲット・ネットワーク・プロキシである場合、本装置は、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復パケットが廃棄された後でUEへ残りのキャッシュ・データ・パケットを送信するように構成された、送信モジュールをさらに含む。
【0015】
本発明の第3の態様は、データパケット送信装置を提供し、本装置はソースネットワークからターゲットネットワークへUEをハンドオーバするように構成されており、ソースネットワークにはソース・ネットワーク・プロキシがあり、再送機構に基づく転送プロトコルがUEとソース・ネットワーク・プロキシとの間の接続とソース・ネットワーク・プロキシとサーバとの間の接続の両方に適用され、本装置は、
UEがソースネットワークからターゲットネットワークへハンドオーバされるときに、ソース・ネットワーク・プロキシによって送信されたキャッシュ・データ・パケットを受信するように構成された、受信モジュールと、
失われたキャッシュ・データ・パケットがある場合にソース・ネットワーク・プロキシへ再送要求を送信するように構成された、送信モジュールであって、再送要求はソース・ネットワーク・プロキシに失われたキャッシュ・データ・パケットを再送するよう命令するために用いられる、送信モジュールと、を含む。
【0016】
第3の態様に関連して、第3の態様の第1の可能な実施態様において、送信モジュールは、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定し、失われたキャッシュ・データ・パケットがある場合にソース・ネットワーク・プロキシへ再送要求を送信するように特に構成されている。
【0017】
第3の態様の第1の可能な実施態様に関連して、第3の態様の第2の可能な実施態様において、送信モジュールが、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定するように特に構成されていることは、具体的には、再送機構に基づく転送プロトコルにおける、各キャッシュ・データ・パケットに別々に対応しているシーケンス番号に従って、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定することである。
【0018】
第3の態様の第1の可能な実施態様または第2の可能な実施態様に関連して、第3の態様の第3の可能な実施態様において、本装置がターゲットネットワークにおけるターゲット・ネットワーク・プロキシである場合、送信モジュールは、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定した後で、失われたキャッシュ・データ・パケットがない場合にソース・ネットワーク・プロキシへ確認応答を送信するようにさらに構成されている。
【0019】
第3の態様の第1の可能な実施態様または第2の可能な実施態様に関連して、第3の態様の第4の可能な実施態様において、本装置がターゲットネットワークにおけるターゲット・ネットワーク・プロキシである場合、送信モジュールは、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定した後で、失われたキャッシュ・データ・パケットがない場合にUEへ受信したキャッシュ・データ・パケットを送信するようにさらに構成されている。
【0020】
第3の態様の第4の可能な実施態様に関連して、第3の態様の第5の可能な実施態様において、本装置がUEである場合、送信モジュールは、ソース・ネットワーク・プロキシによって送信されたキャッシュ・データ・パケットが受信された後で、または失われたキャッシュ・データ・パケットがないと判定された後で、ソース・ネットワーク・プロキシへ確認応答を送信するようにさらに構成されている。
【0021】
本発明の第4の態様は、データパケット送信装置を提供し、本装置はソースネットワークからターゲットネットワークへUEをハンドオーバするように構成されており、本装置はソースネットワークにあり、再送機構に基づく転送プロトコルがUEと本装置との間の接続と本装置とサーバとの間の接続の両方に適用され、本装置は、
命令を記憶するように構成された、メモリと、
命令を実行し、UEがソースネットワークからターゲットネットワークへハンドオーバされるときに、ローカルにキャッシュされたデータパケットを決定するように構成された、プロセッサと、
ターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信するように構成された、送信機と、を含む。
【0022】
第4の態様に関連して、第4の態様の第1の可能な実施態様において、プロセッサは、キャッシュ・データ・パケットを複製することによって少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを獲得するようにさらに構成されており、かつ送信機は、ターゲットネットワークへ少なくとも2つのデータパケットを送信するように構成されており、または
送信機は、ターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信するように、ターゲットネットワークへキャッシュ・データ・パケットを少なくとも2回送信するように特に構成されている。
【0023】
第4の態様または第4の態様の第1の可能な実施態様に関連して、第4の態様の第2の可能な実施態様において、送信機は、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットをターゲット・ネットワーク・プロキシへ送信するか、または少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットをターゲットRANへ送信するように特に構成されている。
【0024】
第4の態様の第2の可能な実施態様に関連して、第4の態様の第3の可能な実施態様において、ターゲットRANは、eNodeB、RNC、またはBSCである。
【0025】
本発明の第5の態様は、データ処理装置を提供し、本装置はソースネットワークからターゲットネットワークへUEをハンドオーバするように構成されており、ソースネットワークにはソース・ネットワーク・プロキシがあり、再送機構に基づく転送プロトコルがUEとソース・ネットワーク・プロキシとの間の接続とソース・ネットワーク・プロキシとサーバとの間の接続の両方に適用され、本装置は、
命令を記憶するように構成された、メモリと、
ソース・ネットワーク・プロキシによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信するように構成された、受信機と、
命令を実行し、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄するように構成された、プロセッサと、を含む。
【0026】
第5の態様に関連して、第5の態様の第1の可能な実施態様において、プロセッサは、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを決定し、反復パケットを廃棄するように特に構成されている。
【0027】
第5の態様または第5の態様の第1の可能な実施態様に関連して、第5の態様の第2の可能な実施態様において、本装置がターゲットネットワークにおけるターゲット・ネットワーク・プロキシである場合、本装置は、プロセッサが少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復パケットを廃棄した後でUEへ残りのキャッシュ・データ・パケットを送信するように構成された、送信機をさらに含む。
【0028】
本発明の第6の態様は、データパケット送信装置を提供し、本装置はソースネットワークからターゲットネットワークへUEをハンドオーバするように構成されており、ソースネットワークにはソース・ネットワーク・プロキシがあり、再送機構に基づく転送プロトコルがUEとソース・ネットワーク・プロキシとの間の接続とソース・ネットワーク・プロキシとサーバとの間の接続の両方に適用され、本装置は、
UEがソースネットワークからターゲットネットワークへハンドオーバされるときに、ソース・ネットワーク・プロキシによって送信されたキャッシュ・データ・パケットを受信するように構成された、受信機と、
失われたキャッシュ・データ・パケットがある場合にソース・ネットワーク・プロキシへ再送要求を送信するように構成された、送信機であって、再送要求はソース・ネットワーク・プロキシに失われたキャッシュ・データ・パケットを再送するよう命令するために用いられる、送信機と、を含む。
【0029】
第6の態様に関連して、第6の態様の第1の可能な実施態様において、本装置は、メモリと、プロセッサとをさらに含み、
メモリは、命令を記憶するように構成されており、
プロセッサは、命令を実行し、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定するように構成されており、
送信機は、プロセッサが、失われたキャッシュ・データ・パケットがあると判定した場合にソース・ネットワーク・プロキシへ再送要求を送信するように構成されている。
【0030】
第6の態様の第1の可能な実施態様に関連して、第6の態様の第2の可能な実施態様において、プロセッサは、命令を実行し、再送機構に基づく転送プロトコルにおける、各キャッシュ・データ・パケットに別々に対応しているシーケンス番号に従って、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定するように特に構成されている。
【0031】
第6の態様の第1の可能な実施態様または第6の態様の第2の可能な実施態様に関連して、第6の態様の第3の可能な実施態様において、本装置がターゲットネットワークにおけるターゲット・ネットワーク・プロキシである場合、送信機は、プロセッサが、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定した後で、失われたキャッシュ・データ・パケットがない場合にソース・ネットワーク・プロキシへ確認応答を送信するようにさらに構成されている。
【0032】
第6の態様の第1の可能な実施態様または第6の態様の第2の可能な実施態様に関連して、第6の態様の第4の可能な実施態様において、本装置がターゲットネットワークにおけるターゲット・ネットワーク・プロキシである場合、送信機は、プロセッサが、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定した後で、失われたキャッシュ・データ・パケットがない場合にUEへ受信したキャッシュ・データ・パケットを送信するようにさらに構成されている。
【0033】
第6の態様の第4の可能な実施態様に関連して、第6の態様の第5の可能な実施態様において、本装置がUEである場合、送信機は、受信機がソース・ネットワーク・プロキシによって送信されたキャッシュ・データ・パケットを受信した後で、またはプロセッサが、失われたキャッシュ・データ・パケットがないと判定した後で、ソース・ネットワーク・プロキシへ確認応答を送信するようにさらに構成されている。
【0034】
本発明の第7の態様は、データパケット送信方法を提供し、本方法はソースネットワークからターゲットネットワークへユーザ機器UEをハンドオーバするために用いられ、ソースネットワークにはソース・ネットワーク・プロキシがあり、再送機構に基づく転送プロトコルがUEとソース・ネットワーク・プロキシとの間の接続とソース・ネットワーク・プロキシとサーバとの間の接続の両方に適用され、本方法は、
ソース・ネットワーク・プロキシにより、UEがソースネットワークからターゲットネットワークへハンドオーバされるときに、ローカルにキャッシュされたデータパケットを決定するステップと、
ソース・ネットワーク・プロキシにより、ターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信するステップと、を含む。
【0035】
第7の態様に関連して、第7の態様の第1の可能な実施態様において、ソース・ネットワーク・プロキシにより、ターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信するステップは、ソース・ネットワーク・プロキシにより、キャッシュ・データ・パケットを複製することによって少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを獲得するステップ、およびソース・ネットワーク・プロキシにより、ターゲットネットワークへ少なくとも2つのデータパケットを送信するステップ、または
ソース・ネットワーク・プロキシにより、ターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信するように、ターゲットネットワークへキャッシュ・データ・パケットを少なくとも2回送信するステップを含む。
【0036】
第7の態様または第7の態様の第1の可能な実施態様に関連して、第7の態様の第2の可能な実施態様において、ソース・ネットワーク・プロキシにより、ターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信するステップは、ソース・ネットワーク・プロキシにより、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットをターゲット・ネットワーク・プロキシへ送信するステップ、またはソース・ネットワーク・プロキシにより、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットをターゲットRANへ送信するステップを含む。
【0037】
第7の態様の第2の可能な実施態様に関連して、第7の態様の第3の可能な実施態様において、ターゲットRANは
、eNodeB、RNC、またはBSCである。
【0038】
本発明の第8の態様は、データ処理方法を提供し、本方法はソースネットワークからターゲットネットワークへUEをハンドオーバするために用いられ、ソースネットワークにはソース・ネットワーク・プロキシがあり、再送機構に基づく転送プロトコルがUEとソース・ネットワーク・プロキシとの間の接続とソース・ネットワーク・プロキシとサーバとの間の接続の両方に適用され、本方法は、
ソース・ネットワーク・プロキシによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信するステップと、
少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄するステップと、を含む。
【0039】
第8の態様に関連して、第8の態様の第1の可能な実施態様において、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄するステップは、
少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを決定するステップと、
反復データパケットを廃棄するステップと、を含む。
【0040】
第8の態様または第8の態様の第1の可能な実施態様に関連して、第8の態様の第2の可能な実施態様において、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄するステップの後に、本方法は、UEへ残りのキャッシュ・データ・パケットを送信するステップをさらに含む。
【0041】
本発明の第9の態様は、データパケット送信方法を提供し、本方法はソースネットワークからターゲットネットワークへUEをハンドオーバするために用いられ、ソースネットワークにはソース・ネットワーク・プロキシがあり、再送機構に基づく転送プロトコルがUEとソース・ネットワーク・プロキシとの間の接続とソース・ネットワーク・プロキシとサーバとの間の接続の両方に適用され、本方法は、
UEがソースネットワークからターゲットネットワークへハンドオーバされるときに、ソース・ネットワーク・プロキシによって送信されたキャッシュ・データ・パケットを受信するステップと、
失われたキャッシュ・データ・パケットがある場合にソース・ネットワーク・プロキシへ再送要求を送信するステップであって、再送要求はソース・ネットワーク・プロキシに失われたキャッシュ・データ・パケットを再送するよう命令するために用いられる、ステップと、を含む。
【0042】
第9の態様に関連して、第9の態様の第1の可能な実施態様において、失われたキャッシュ・データ・パケットがある場合にソース・ネットワーク・プロキシへ再送要求を送信するステップは、
失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定するステップと、
失われたキャッシュデータがある場合にソース・ネットワーク・プロキシへ再送要求を送信するステップと、を含む。
【0043】
第9の態様の第1の可能な実施態様に関連して、第9の態様の第2の可能な実施態様において、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定するステップは、再送機構に基づく転送プロトコルにおける、各キャッシュ・データ・パケットに別々に対応しているシーケンス番号に従って、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定するステップを含む。
【0044】
第9の態様の第1の可能な実施態様または第9の態様の第2の可能な実施態様に関連して、第9の態様の第3の可能な実施態様において、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定するステップの後に、本方法は、失われたキャッシュ・データ・パケットがない場合にソース・ネットワーク・プロキシへ確認応答を送信ステップをさらに含む。
【0045】
第9の態様の第1の可能な実施態様または第9の態様の第2の可能な実施態様に関連して、第9の態様の第4の可能な実施態様において、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定するステップの後に、本方法は、失われたキャッシュ・データ・パケットがない場合にUEへ受信したキャッシュ・データ・パケットを送信するステップをさらに含む。
【0046】
第9の態様の第4の可能な実施態様に関連して、第9の態様の第5の可能な実施態様において、ソース・ネットワーク・プロキシによって送信されたキャッシュ・データ・パケットを受信するステップの後に、または失われたキャッシュ・データ・パケットがないと判定された後に、本方法は、ソース・ネットワーク・プロキシへ確認応答を送信するステップをさらに含む。
【0047】
本発明の実施形態では、ターゲットネットワークへキャッシュ・データ・パケットを送信するときに、ソース・ネットワーク・プロキシはターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信し、これにより送信品質が高まり、すなわち、ターゲットネットワークがすべてのデータパケットを受信することを可能な限り保証するように、データパケットが失われうる問題が十分に考慮されている。このようにして、ターゲットネットワークがサーバにデータ再送を要求することが可能な限り回避される。例えば、再送機構に基づく転送プロトコルがTCP/IPプロトコルである場合、TCP切断が可能な限り回避され、サービス伝送の継続性が保証される。
【発明を実施するための形態】
【0049】
本発明の実施形態におけるデータパケット送信装置は、ソースネットワークからターゲットネットワークへユーザ機器UEをハンドオーバするように構成されている。本装置はソースネットワークにあり、再送機構に基づく転送プロトコルがUEと本装置との間の接続と本装置とサーバとの間の接続の両方に適用される。本装置は、UEがソースネットワークからターゲットネットワークへハンドオーバされるときに、ローカルにキャッシュされたデータパケットを決定するように構成された、決定モジュールと、ターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信するように構成された、送信モジュールと、を含むことができる。
【0050】
本発明の実施形態では、ターゲットネットワークへキャッシュ・データ・パケットを送信するときに、ソース・ネットワーク・プロキシはターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信し、これにより送信品質が高まり、すなわち、ターゲットネットワークがすべてのデータパケットを受信することを可能な限り保証するように、データパケットが失われうる問題が十分に考慮されている。このようにして、ターゲットネットワークがサーバにデータ再送を要求する事例が可能な限り回避される。例えば、再送機構に基づく転送プロトコルがTCP/IPプロトコルである場合、TCP切断が可能な限り回避され、サービス伝送の継続性が保証される。
【0051】
本明細書に記載される技術は、例えば、現在の2Gおよび3G通信システムや次世代通信システム、例えば、モバイル通信用グローバルシステム(Global System for Mobile communication、GSM(登録商標))、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access、CDMA)システム、時分割多元接続(Time Division Multiple Access、TDMA)システム、広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access、WCDMA(登録商標))、周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Addressing、FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(Orthogonal Frequency-Division Multiple Access、OFDMA)システム、シングルキャリアFDMA(SC-FDMA)システム、汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service、GPRS)システム、ロング・ターム・エボルーション(Long Term Evolution、LTE)システム、他の通信システムなど、様々な通信システムに適用することができる。
【0052】
加えて、「システム」という用語と「ネットワーク」という用語は本明細書では区別なく用いられる場合がある。本明細書における「および/または」という用語は、関連付けられる対象を記述するための結合関係を記述するにすぎず、3つの関係が存在しうることを表す。例えば、Aおよび/またはBは、Aのみが存在する、AとBの両方が存在する、およびBのみが存在する、という3つの場合を表すことができる。加えて、本明細書における文字「/」は、特に指定しない限り、一般に、関連付けられる対象間の「または」の関係を示す。
【0053】
本発明のすべての実施形態において、再送機構に基づく転送プロトコルはTCP/IPを指す場合もあり、SCTP(Stream Control Transmission Protocol、ストリーム制御伝送プロトコル)を指す場合もある。
【0054】
以下で、本明細書の添付の図面に関連して本発明の実施形態を詳細にさらに説明する。
【0055】
図2を見ると、本発明の一実施形態はデータパケット送信装置を提供し、本装置はソースネットワークからターゲットネットワークへUE(User Equipment、ユーザ機器)をハンドオーバするように構成されていてよく、本装置はソースネットワークにあり、再送機構に基づく転送プロトコルがUEと本装置との間の接続と本装置とサーバとの間の接続の両方に適用される。本装置は、決定モジュール201と、送信モジュール202とを含むことができる。本装置は、例えば、ソース・ネットワーク・プロキシを指しうる。
【0056】
決定モジュール201は、UEがソースネットワークからターゲットネットワークへハンドオーバされるときに、ローカルにキャッシュされたデータパケットを決定するように構成されている。
【0057】
送信モジュール202は、ターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信するように構成されている。
【0058】
本発明の本実施形態では、ソースネットワークに、ソース・ネットワーク・プロキシとも呼ばれうるネットワークプロキシがある。UEがソースネットワークで動作するときには、ソース・ネットワーク・プロキシを用いてUEとサーバとの間で情報が運ばれる。
【0059】
図3を見ると、
図3はUEの動作シナリオの概略図である。
図3のターゲットRAN(Radio Access Network、無線アクセスネットワーク)はターゲットノードとも呼ぶことができ、例えば、eNB(eNodeB、eノードB)や、RNC(Radio Network Controller、無線ネットワークコントローラ)や、BSC(Base Station Controller、基地局コントローラ)といったノードを特に指しうる。
図3では、UEがターゲットネットワークへハンドオーバされた後で、ターゲットネットワークにはネットワークプロキシがないため、UEとサーバとの間のデータ通信はネットワークプロキシによる転送を必要としない。
図3の破線はUEの移動を示している。本発明の本実施形態では、再送機構に基づく転送プロトコルはUEとネットワークプロキシとの間の接続とネットワークプロキシとサーバとの間の接続の両方に適用される。
図3の実施形態では、TCP/IPプロトコルを再送機構に基づく転送プロトコルの例に取っている。
【0060】
UEがソースネットワークで動作するときに、ソース・ネットワーク・プロキシはサーバによって送信されたデータを受信した後でサーバへ確認応答を送信する。
【0061】
UEがソースネットワークで動作するときには、サーバとソース・ネットワーク・プロキシとの間のデータ伝送の速度がソース・ネットワーク・プロキシとUEとの間のデータ伝送の速度より高い場合に特定の時間内でソース・ネットワーク・プロキシにおいて一部のデータがキャッシュされる。
【0062】
したがって、UEがソースネットワークからターゲットネットワークへハンドオーバされるときに、ソース・ネットワーク・プロキシはキャッシュデータをUEへ送信する必要がある。本発明の本実施形態では、これらのデータパケットをキャッシュ・データ・パケットと呼ぶ。
【0063】
任意選択で、本発明の本実施形態では、送信モジュール202は、キャッシュ・データ・パケットを複製することによって少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを獲得し、ターゲットネットワークへ少なくとも2つのデータパケットを送信し、またはターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信するように、ターゲットネットワークへキャッシュ・データ・パケットを少なくとも2回送信する、ように特に構成されている。
【0064】
すなわち、送信モジュール202は、異なる方法を用いてターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信することができる。例えば、送信モジュール202は、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを獲得するためにローカルにキャッシュされたデータパケットを複製し、次いでターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信することができる。あるいは、例えば、送信モジュール202は、ターゲットネットワークへキャッシュ・データ・パケットを少なくとも2回送信することができ、そのため、パケット損失なしの場合には、ターゲットネットワークはその都度1つのキャッシュ・データ・パケットを受信することができ、すなわち、ターゲットネットワークは少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信することができる。
【0065】
送信モジュール202が、ソース・ネットワーク・プロキシのために、キャッシュ・データ・パケットをまず複製し、次いで送信する場合、複製後に獲得されたデータを前のデータと区別することができず、すなわち、複製後に獲得されたデータと前のデータの両方が、2つのデータが同じデータであるかどうかにかかわらず送信されるべきデータであり、送信時に、2つのデータは転送プロトコルGTP(General Packet Radio Service Tunneling Protocol、汎用パケット無線サービス・トンネリング・プロトコル)において異なるシーケンス番号に対応する。
【0066】
送信モジュール202がキャッシュ・データ・パケットを2回送信する場合、ソース・ネットワーク・プロキシには2つの同じ送信されるべきデータが送信されることが分かり、送信時に、2つのデータは転送プロトコルGTPにおいて同じシーケンス番号に対応する場合も異なるシーケンス番号に対応する場合もある。
【0067】
どちらの送信方法が用いられても、目的は、ターゲットネットワークがキャッシュ・データ・パケットおよびバックアップを受信できるようにすることである。このようにして、たとえデータパケットが伝送プロセスにおいて失われた場合でさえも、バックアップが送信されるため、ターゲットネットワークによって受信される情報が不完全になる事例が生じる可能性が低減する。
【0068】
任意選択で、本発明の本実施形態では、送信モジュール202は、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットをターゲット・ネットワーク・プロキシへ送信し、または少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットをターゲットRANへ送信する、ように特に構成されている。
【0069】
任意選択で、本発明の本実施形態では、送信モジュール202がターゲット・ネットワーク・プロキシへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信する場合、ターゲット・ネットワーク・プロキシはUEへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信することができ、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信した後で、UEは、データ冗長性を回避し、UEの記憶空間を節約するために、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄することができる。あるいは、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信した後で、送信モジュール202は、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄し、次いでUEへ残りのキャッシュ・データ・パケットを送信することもでき、そのためUE自体は操作を行う必要がなく、UEはキャッシュ・データ・パケットを受信した後でキャッシュ・データ・パケットを直接用いることができる。
【0070】
任意選択で、本発明の本実施形態では、送信モジュール202が少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットをターゲットRANへ送信する場合、ターゲットRANはUEへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信することができ、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信した後で、UEは、データ冗長性を回避し、UEの記憶空間を節約するために、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄することができる。
【0071】
すなわち、本実施形態では、ターゲットネットワークにネットワークプロキシがあってもよく、ターゲットネットワークにネットワークプロキシがなくてもよい。
図3にはターゲットネットワークにネットワークプロキシがない場合の例が示されている。
【0072】
図4を見ると、
図4はデータパケット送信のインタラクション流れ図であり、説明は以下のとおりである。
図4にもターゲットネットワークにネットワークプロキシがない場合が示されている。
図4の実施形態では、TCP/IPプロトコルを再送機構に基づく転送プロトコルの例に取っている。
【0073】
図4の通し番号1では、UEがソースネットワークで動作するときに、ソース・ネットワーク・プロキシを用いて、再送機構に基づく転送プロトコルに基づき、UEとサーバとの間でデータを送信することができることを示している。
【0074】
通し番号2では、UEがソースネットワークからターゲットネットワークへハンドオーバされることを決定することを示している。
【0075】
通し番号3では、ソース・ネットワーク・プロキシがローカルにキャッシュされたデータパケットを決定し、キャッシュ・データ・パケットを複製することを示している。
図4の実施形態の例では、ソース・ネットワーク・プロキシがローカルにキャッシュされたデータパケットを複製することが分かる。
【0076】
通し番号4では、ソース・ネットワーク・プロキシがターゲットRANへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信することを示しており、このプロセスはデータ転送とも呼ばれる。本発明の本実施形態では、データは、GTP-U(General Packet Radio Service Tunneling Protocol over User Datagram Protocol、ユーザ・データグラム・プロトコル上の汎用パケット無線サービス・トンネリング・プロトコル)プロトコルを用いて、ソース・ネットワーク・プロキシによってターゲットRANへ転送されうる。反復データは異なるGTP-Uシーケンス番号を有するパケットとしてカプセル化されてもよく、同じGTP-Uシーケンス番号を有するパケットとしてカプセル化されてもよい。
【0077】
通し番号5では、ターゲットネットワークがUEへすべての受信した少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信することを示している。
【0078】
通し番号6では、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信した後で、UEが、データ冗長性を回避し、記憶空間を節約するために、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄することができることを示している。
【0079】
通し番号7では、再送機構に基づく転送プロトコルに基づき、ターゲットネットワークにおいてUEとサーバとの間でデータを正常に送信することができることを示している。
【0080】
図5を見ると、
図5はデータパケット送信のインタラクション流れ図であり、説明は以下のとおりである。
図5にはターゲットネットワークにネットワークプロキシがある場合の例が示されている。
図5の実施形態では、TCP/IPプロトコルを再送機構に基づく転送プロトコルの例に取っている。
【0081】
図5の通し番号1では、UEがソースネットワークで動作するときに、ソース・ネットワーク・プロキシを用いて、再送機構に基づく転送プロトコルに基づき、UEとサーバとの間でデータを送信することができることを示している。
【0082】
通し番号2では、UEがソースネットワークからターゲットネットワークへハンドオーバされることを決定することを示している。
【0083】
通し番号3では、ソース・ネットワーク・プロキシがローカルにキャッシュされたデータパケットを決定し、キャッシュ・データ・パケットを複製することを示している。
図5の実施形態の例では、ソース・ネットワーク・プロキシがローカルにキャッシュされたデータパケットを複製することが分かる。
【0084】
通し番号4では、ソース・ネットワーク・プロキシがターゲット・ネットワーク・プロキシへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信することを示しており、このプロセスはデータ転送とも呼ばれる。本発明の本実施形態では、GTP-Uプロトコルを用いてソース・ネットワーク・プロキシによってターゲット・ネットワーク・プロキシへデータが転送されうる。反復データは異なるGTP-Uシーケンス番号を有するパケットとしてカプセル化されてもよく、同じGTP-Uシーケンス番号を有するパケットとしてカプセル化されてもよい。
【0085】
通し番号5では、ターゲット・ネットワーク・プロキシが受信した少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄することを示している。
図5の実施形態の例では、ターゲット・ネットワーク・プロキシが反復データパケットを廃棄することが分かる。
【0086】
通し番号6では、ターゲット・ネットワーク・プロキシがUEへ残りのキャッシュ・データ・パケットを送信することを示している。
【0087】
通し番号7では、再送機構に基づく転送プロトコルに基づき、ターゲットネットワークにおいてUEとサーバとの間でデータを正常に送信することができることを示している。
【0088】
図6を見ると、同じ発明概念に基づいて、本発明の一実施形態はデータ処理装置を提供し、本装置はソースネットワークからターゲットネットワークへUEをハンドオーバするように構成されており、ソースネットワークにはソース・ネットワーク・プロキシがあり、再送機構に基づく転送プロトコルがUEとソース・ネットワーク・プロキシとの間の接続とソース・ネットワーク・プロキシとサーバとの間の接続の両方に適用される。本装置は、受信モジュール601と、廃棄モジュール602とを含むことができる。本データ処理装置はターゲットネットワークにおけるターゲット・ネットワーク・プロキシを指す場合もあり、本データ処理装置はUEを指す場合もある。
【0089】
受信モジュール601は、ソース・ネットワーク・プロキシによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信するように構成されている。
【0090】
廃棄モジュール602は、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄するように構成されている。
【0091】
受信モジュール601がソース・ネットワーク・プロキシによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信することは、ターゲット・ネットワーク・プロキシが、ソース・ネットワーク・プロキシによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信することを指す場合もあり、UEが、ターゲット・ネットワーク・プロキシによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信することを指す場合もあり、UEが、ターゲットRANによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信することを指す場合もある。すなわち、本装置は、ターゲット・ネットワーク・プロキシを指す場合もあり、UEを指す場合もある。
【0092】
受信モジュール601がソース・ネットワーク・プロキシによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信することが、ターゲット・ネットワーク・プロキシが、ソース・ネットワーク・プロキシによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信することを特に指す場合、廃棄モジュール602が少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄することは、ターゲット・ネットワーク・プロキシが、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄することを指す。すなわち、この場合、反復データパケットを廃棄するのはターゲット・ネットワーク・プロキシである。具体的な流れ図については、
図5を参照することができる。
【0093】
受信モジュール601がソース・ネットワーク・プロキシによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信することが、UEが、ターゲット・ネットワーク・プロキシによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信すること、または、UEが、ターゲットRANによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信することを特に指す場合、廃棄モジュール602が少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄することは、UEが、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄することを指す。受信モジュール601がソース・ネットワーク・プロキシによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信することが、UEが、ターゲット・ネットワーク・プロキシによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信することを特に指す場合、この場合には、ターゲット・ネットワーク・プロキシは反復データパケットを処理せず、反復データパケットを廃棄するのはUEである。
【0094】
加えて、受信モジュール601がソース・ネットワーク・プロキシによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信することが、UEが、ターゲットRANによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信することを特に指す場合、廃棄モジュール602が少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄することは、UEが、反復データパケットを廃棄することを指す。具体的な流れ図については、
図4を参照することができる。
【0095】
任意選択で、本発明の本実施形態では、廃棄モジュール602は、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを決定し、反復パケットを廃棄する、ように特に構成されている。
【0096】
任意選択で、本発明の本実施形態では、本装置がターゲット・ネットワーク・プロキシである場合、本装置は、廃棄モジュール602が少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復パケットを廃棄した後でUEへ残りのキャッシュ・データ・パケットを送信するように構成された、送信モジュールをさらに含むことができ、これは、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄するのがターゲット・ネットワーク・プロキシである場合、ターゲット・ネットワーク・プロキシはさらにUEへ処理済みのキャッシュ・データ・パケットを送信する必要があることを意味する。
【0097】
図7を見ると、同じ発明概念に基づいて、本発明の一実施形態はデータパケット送信装置を提供し、本装置はソースネットワークからターゲットネットワークへUEをハンドオーバするように構成されており、ソースネットワークにはソース・ネットワーク・プロキシがあり、再送機構に基づく転送プロトコルがUEとソース・ネットワーク・プロキシとの間の接続とソース・ネットワーク・プロキシとサーバとの間の接続の両方に適用される。本装置は、受信モジュール701と、送信モジュール702とを含むことができる。本装置はUEを指す場合もあり、本装置はターゲットネットワークにおけるターゲット・ネットワーク・プロキシを指す場合もある。
【0098】
受信モジュール701は、UEがソースネットワークからターゲットネットワークへハンドオーバされるときに、ソース・ネットワーク・プロキシによって送信されたキャッシュ・データ・パケットを受信するように構成されている。
【0099】
送信モジュール702は、失われたキャッシュ・データ・パケットがある場合にソース・ネットワーク・プロキシへ再送要求を送信するように構成されており、再送要求はソース・ネットワーク・プロキシに失われたキャッシュ・データ・パケットを再送するよう命令するために用いられる。
【0100】
ソース・ネットワーク・プロキシは、UEがソースネットワークからターゲットネットワークへハンドオーバされるときに、ターゲットネットワークへローカルにキャッシュされたデータパケットを送信する。同様に、ソース・ネットワーク・プロキシはローカルにキャッシュされたデータパケットをターゲット・ネットワーク・プロキシへ送信することもでき、すなわち、本装置はターゲット・ネットワーク・プロキシとすることができる。あるいは、ターゲットネットワークにターゲット・ネットワーク・プロキシがない場合には、ソース・ネットワーク・プロキシはローカルにキャッシュされたデータパケットをターゲットRANへ送信することができ、ターゲットRANは受信したデータパケットをUEへ直接転送し、これは、UEがソース・ネットワーク・プロキシによって送信されたキャッシュ・データ・パケットを受信することと同じであり、すなわち、本装置はUEとすることができる。
【0101】
図8を見ると、
図8はUEの動作シナリオの概略図である。
図8の破線はUEの移動を示している。
図8で、ソース・ネットワーク・プロキシはターゲット・ネットワーク・プロキシへデータを送信し、ターゲット・ネットワーク・プロキシはソース・ネットワーク・プロキシへ、確認応答、およびキャッシュ・データ・パケットの再送を要求するためのメッセージを送信する。本発明の本実施形態では、再送機構に基づく転送プロトコルはUEとネットワークプロキシとの間の接続とネットワークプロキシとサーバとの間の接続の両方に適用される。
図8の実施形態では、TCP/IPプロトコルを再送機構に基づく転送プロトコルの例に取っている。
【0102】
任意選択で、本発明の本実施形態では、送信モジュール702は、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定し、失われたキャッシュ・データ・パケットがある場合にソース・ネットワーク・プロキシへ再送要求を送信する、ように特に構成されている。
【0103】
任意選択で、本発明の本実施形態では、送信モジュール702が、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定するように特に構成されていることは具体的には、再送機構に基づく転送プロトコルにおける、各キャッシュ・データ・パケットに別々に対応しているシーケンス番号に従って、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定すること、である。例えば、再送機構に基づく転送プロトコルがTCP/IPプロトコルである場合、再送機構に基づく転送プロトコルにおけるシーケンス番号はTCPシーケンス番号とすることができる。再送機構に基づく転送プロトコルがSCTPプロトコルである場合、再送機構に基づく転送プロトコルにおけるシーケンス番号はSCTPシーケンス番号とすることができる。
【0104】
本発明の本実施形態では、データ転送プロセスにおいて、ソース・ネットワーク・プロキシは、最後の転送されるべきキャッシュ・データ・パケットにデータ転送における最後のデータパケットであると記すために、そのデータパケットに「End mark(エンドマーク)
」で印を付けることができる。
【0105】
送信モジュール702は、「End mark
」と、再送機構に基づく転送プロトコルにおける、受信データパケットのものであるシーケンス番号とに従って、データパケットが失われているかどうか判定する。例えば、再送機構に基づく転送プロトコルにおける、第1の送信キャッシュ・データ・パケットのものであるシーケンス番号は01であり、再送機構に基づく転送プロトコルにおける、第2の送信キャッシュ・データ・パケットのものであるシーケンス番号は02であり、再送機構に基づく転送プロトコルにおける、第3の送信キャッシュ・データ・パケットのものであるシーケンス番号は03である。第3の送信データパケットがデータ転送における最後のデータパケットである場合、ソース・ネットワーク・プロキシは第3の送信データパケットに「End mark
」で印を付ける。
【0106】
このようにして、送信モジュール702は、受信したキャッシュ・データ・パケットが「End mark」を有するかどうかに従って、すべてのキャッシュ・データ・パケットが受信されているかどうか判定することができ、送信モジュール702は、再送機構に基づく転送プロトコルにおける、受信したキャッシュ・データ・パケットのものであるシーケンス番号に従って、失われたデータパケットがあるかどうか判定することができる。
【0107】
例えば、全部で3つのキャッシュ・データ・パケットが送信される必要があり、個々にキャッシュ・データ・パケット1、キャッシュ・データ・パケット2、およびキャッシュ・データ・パケット3であるとする。再送機構に基づく転送プロトコルにおける、キャッシュ・データ・パケット1のものであるシーケンス番号は01であり、再送機構に基づく転送プロトコルにおける、キャッシュ・データ・パケット2のものであるシーケンス番号は02であり、再送機構に基づく転送プロトコルにおける、キャッシュ・データ・パケット3のものであるシーケンス番号は03である。キャッシュ・データ・パケット3は最後のキャッシュ・データ・パケットであるため、ソース・ネットワーク・プロキシはキャッシュ・データ・パケット3に「End mark」を搬送させることができる。
【0108】
その再送機構に基づく転送プロトコルにおけるシーケンス番号が01であるデータパケット、およびその再送機構に基づく転送プロトコルにおけるシーケンス番号が03であり、「End mark」を搬送するデータパケットを受信した後で、指定された持続期間後に、受信モジュール701が、その再送機構に基づく転送プロトコルにおけるシーケンス番号が02であるデータパケットをまだ受信していない場合、送信モジュール702は、その再送機構に基づく転送プロトコルにおけるシーケンス番号が02であるデータパケットは失われていると判定することができる。
【0109】
同様に、指定された持続期間後に、受信モジュール701が、「End mark」を搬送するデータパケットをまだ受信していない場合、「End mark」を搬送するデータパケットは失われているとみなされ、「End mark」を搬送するデータパケットの再送を要求する。
受信モジュール701によって受信されるデータ転送におけるすべてのデータパケット間で、再送機構に基づく転送プロトコルにおける最大シーケンス番号はnであるものと仮定し、再送機構に基づく転送プロトコルにおける、「End mark」を搬送するデータパケットのものであるシーケンス番号はn+1であると推測することができる。その再送機構に基づく転送プロトコルにおけるシーケンス番号がn+1である受信再送データパケットが「End mark」を搬送していない場合、送信モジュール702は、その再送機構に基づく転送プロトコルにおけるシーケンス番号がn+2であるデータパケットの再送を引き続き要求することができる。類推により、送信モジュール702は、受信モジュール701が「End mark」を搬送するデータパケットを受信するまで要求を停止しない。
【0110】
任意選択で、本発明の本実施形態では、本装置がターゲット・ネットワーク・プロキシである場合、送信モジュール702は、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定した後で、失われたキャッシュ・データ・パケットがない場合にソース・ネットワーク・プロキシへ確認応答を送信する、ようにさらに構成されており、これは、本装置がターゲット・ネットワーク・プロキシである場合、ターゲット・ネットワーク・プロキシは、失われたキャッシュ・データ・パケットがないと判定したときに、ソース・ネットワーク・プロキシに全送信プロセスが終了されうることを通知するために、ソース・ネットワーク・プロキシへ確認応答を送信してよいことを意味する。
【0111】
任意選択で、本発明の本実施形態では、本装置がターゲット・ネットワーク・プロキシである場合、送信モジュール702は、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定した後で、失われたキャッシュ・データ・パケットがない場合にUEへ受信したキャッシュ・データ・パケットを送信する、ようにさらに構成されており、これは、本装置がターゲット・ネットワーク・プロキシである場合、失われたキャッシュ・データ・パケットがないと判定したときに、ターゲット・ネットワーク・プロキシはUEへ受信したキャッシュ・データ・パケットを送信してよいことを意味する。
【0112】
本発明の本実施形態では、本装置がターゲット・ネットワーク・プロキシである場合、送信モジュール702はソース・ネットワーク・プロキシへ確認応答を送信し、送信モジュール702はUEへ受信したキャッシュ・データ・パケットを送信し、実行時にこれら2つのプロセスを実行する順序は限定されない。
【0113】
任意選択で、本発明の本実施形態では、本装置がUEである場合、送信モジュール702は、受信モジュール701がソース・ネットワーク・プロキシによって送信されたキャッシュ・データ・パケットを受信した後で、または失われたキャッシュ・データ・パケットがないと判定された後で、ソース・ネットワーク・プロキシへ確認応答を送信する、ようにさらに構成されおり、これは、本装置がUEである場合、失われたキャッシュ・データ・パケットがないと判定したときに、UEはソース・ネットワーク・プロキシへ確認応答を送信してよく、またはソース・ネットワーク・プロキシによって送信されたキャッシュ・データ・パケットを受信した後で、UEはソース・ネットワーク・プロキシへ確認応答を送信してよいことを意味する。
【0114】
装置がUEである場合、ソース・ネットワーク・プロキシへ再送要求を送信し、確認応答を要求するときに、UEはターゲットRANまたはターゲット・ネットワーク・プロキシを用いて転送を行う。
【0115】
例えば、本装置はUEであり、再送機構に基づく転送プロトコルはTCP/IPプロトコルである。ソース・ネットワーク・プロキシが3つのデータパケットを送信し、3つのデータパケットのうちの第2のデータパケットが失われている場合、先行技術の解決策によれば、第2のデータパケットが失われていることを発見した後で、UEはサーバに第2のデータパケットを再送するよう要求する。しかし、ソースネットワークでは、ソース・ネットワーク・プロキシがサーバへ、第2のデータパケットが受信されたことを確認する応答確認をすでに送信しており、サーバは、UEは第2のデータパケットの受信を確認しているとみなす。この場合には、TCP/IPプロトコルの規定に従って、サーバは第2のデータパケットを再送することができない。しかし、UEは第2のデータパケットを受信しないため、UEは再送を繰り返し要求し、TCP/IPプロトコルの規定に従って、TCP切断が生じる。しかし、本発明の本実施形態の技術的解決策によれば、UEが、第2のデータパケットが失われていることを発見した後で、サーバではなくソース・ネットワーク・プロキシに第2のデータを再送するよう要求した場合、ソース・ネットワーク・プロキシはUEへ第2のデータパケットを必ず再送することができ、そのため、起こりうるTCP切断が最大限回避され、データ伝送の継続性が保証される。
【0116】
図9を見ると、
図9はデータパケット送信のインタラクション流れ図であり、説明は以下のとおりである。
図9の例では、本装置はターゲット・ネットワーク・プロキシである。
図9の実施形態では、TCP/IPプロトコルを再送機構に基づく転送プロトコルの例に取っている。
【0117】
図9の通し番号1では、UEがソースネットワークで動作するときに、ソース・ネットワーク・プロキシを用いて、再送機構に基づく転送プロトコルに基づき、UEとサーバとの間でデータを送信することができることを示している。
【0118】
通し番号2では、UEがソースネットワークからターゲットネットワークへハンドオーバされることを決定することを示している。
【0119】
通し番号3では、ソース・ネットワーク・プロキシがターゲット・ネットワーク・プロキシへローカルにキャッシュされたデータパケットを送信することを示しており、このプロセスはデータ転送とも呼ばれる。本発明の本実施形態では、GTP-Uプロトコルを用いてソース・ネットワーク・プロキシによってターゲット・ネットワーク・プロキシへデータが転送されうる。反復データは異なるGTP-Uシーケンス番号を有するパケットとしてカプセル化されてもよく、同じGTP-Uシーケンス番号を有するパケットとしてカプセル化されてもよい。
【0120】
通し番号4では、ターゲット・ネットワーク・プロキシが、キャッシュ・データ・パケットが失われていないと判定したときに、ソース・ネットワーク・プロキシへ確認応答を送信することを示している。
【0121】
通し番号5では、ターゲット・ネットワーク・プロキシがUEへ受信したキャッシュ・データ・パケットを送信することを示している。
【0122】
通し番号6では、再送機構に基づく転送プロトコルに基づき、ターゲットネットワークにおいてUEとサーバとの間でデータを正常に送信することができることを示している。
【0123】
本実施形態では、先行技術で指定されているダウンリンクトンネルに加えて、キャッシュ・データ・パケット確認を実施するためにソース・ネットワーク・プロキシとターゲット・ネットワーク・プロキシとの間で別のアップリンクトンネルが追加される必要があり、すなわち、ターゲット・ネットワーク・プロキシは追加されたアップリンクトンネルを用いてソース・ネットワーク・プロキシへ確認応答を送信する必要がある。加えて、UEがハンドオーバを完了した後で、ソース・ネットワーク・プロキシとターゲット・ネットワーク・プロキシとの間のアップリンクトンネルおよびダウンリンクトンネルは、ソース・ネットワーク・プロキシが、ターゲット・ネットワーク・プロキシによって送信される、「End mark」を搬送するキャッシュ・データ・パケットについての確認応答を受信するまで解放されない。
【0124】
図10を見ると、
図10はデータパケット送信のインタラクション流れ図であり、説明は以下のとおりである。
図10の例では、本装置はUEであり、ターゲットネットワークにはターゲット・ネットワーク・プロキシがある。
図10の実施形態では、TCP/IPプロトコルを再送機構に基づく転送プロトコルの例に取っている。
【0125】
図10の通し番号1では、UEがソースネットワークで動作するときに、ソース・ネットワーク・プロキシを用いて、再送機構に基づく転送プロトコルに基づき、UEとサーバとの間でデータを送信することができることを示している。
【0126】
通し番号2では、UEがソースネットワークからターゲットネットワークへハンドオーバされることを決定することを示している。
【0127】
通し番号3では、ソース・ネットワーク・プロキシがターゲット・ネットワーク・プロキシへローカルにキャッシュされたデータパケットを送信することを示しており、このプロセスはデータ転送とも呼ばれる。本発明の本実施形態では、GTP-Uプロトコルを用いてソース・ネットワーク・プロキシによってターゲット・ネットワーク・プロキシへデータが転送されうる。反復データは異なるGTP-Uシーケンス番号を有するパケットとしてカプセル化されてもよく、同じGTP-Uシーケンス番号を有するパケットとしてカプセル化されてもよい。
【0128】
通し番号4では、ターゲット・ネットワーク・プロキシがUEへ受信したキャッシュ・データ・パケットを送信することを示している。
【0129】
通し番号5では、キャッシュ・データ・パケットが失われていないと判定したときに、UEが、ターゲット・ネットワーク・プロキシを用いてソース・ネットワーク・プロキシへ確認応答を転送するために、ターゲット・ネットワーク・プロキシへ確認応答を送信することを示している。
【0130】
通し番号6では、ターゲット・ネットワーク・プロキシが、ソース・ネットワーク・プロキシへ、UEによって送信された受信確認応答を転送することを示している。
【0131】
通し番号7では、再送機構に基づく転送プロトコルに基づき、ターゲットネットワークにおいてUEとサーバとの間でデータを正常に送信することができることを示している。
【0132】
通し番号6で示すステップでは、「End mark」を搬送するキャッシュ・データ・パケットのものである確認応答を構文解析することによって、ターゲット・ネットワーク・プロキシは、UEが、ソース・ネットワーク・プロキシへ、「End mark」を搬送するキャッシュ・データ・パケットのものである確認応答と、「End mark」を搬送するキャッシュ・データ・パケットの前のキャッシュ・データ・パケットのものである確認応答とを送信したと判定することができる。
【0133】
本実施形態では、先行技術で指定されているダウンリンクトンネルに加えて、キャッシュ・データ・パケット確認を実施するためにソース・ネットワーク・プロキシとターゲット・ネットワーク・プロキシとの間で別のアップリンクトンネルが追加される必要があり、すなわち、ターゲット・ネットワーク・プロキシは追加されたアップリンクトンネルを用いてソース・ネットワーク・プロキシへ確認応答を送信する必要がある。加えて、UEがハンドオーバを完了した後で、ソース・ネットワーク・プロキシとターゲット・ネットワーク・プロキシとの間のアップリンクトンネルおよびダウンリンクトンネルは、ソース・ネットワーク・プロキシが、ターゲット・ネットワーク・プロキシによって送信される、「End mark」を搬送するキャッシュ・データ・パケットについての確認応答を受信するまで解放されない。
【0134】
図11を見ると、同じ発明概念に基づいて、本発明の一実施形態はデータパケット送信装置を提供し、本装置はソースネットワークからターゲットネットワークへUEをハンドオーバするように構成されており、本装置はソースネットワークにあり、再送機構に基づく転送プロトコルがUEと本装置との間の接続と本装置とサーバとの間の接続の両方に適用される。本装置は、同じバス1100に接続されているプロセッサ1101と、メモリ1102と、送信機1103とを含むことができる。メモリ1102は、プログラムを実行するためにプロセッサ1101が必要とする命令を記憶するように構成されている。プロセッサ1101は、UEがソースネットワークからターゲットネットワークへハンドオーバされるときに、ローカルにキャッシュされたデータパケットを決定する、という方法を行うためにメモリ1102に記憶された命令を読み取るように構成されている。送信機1103は、ターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信するように構成されている。本装置は、例えば、ソース・ネットワーク・プロキシを指しうる。
【0135】
任意選択で、本発明の本実施形態では、プロセッサ1101は、キャッシュ・データ・パケットを複製することによって少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを獲得するようにさらに構成されており、送信機1103は、ターゲットネットワークへ少なくとも2つのデータパケットを送信するように構成されている。あるいは、送信機1103は、ターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信するように、ターゲットネットワークへキャッシュ・データ・パケットを少なくとも2回送信するように特に構成されている。
【0136】
任意選択で、本発明の本実施形態では、送信機1103は、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットをターゲット・ネットワーク・プロキシへ送信し、または少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットをターゲットRANへ送信する、ように特に構成されている。
【0137】
任意選択で、本発明の本実施形態では、ターゲットRANは、eNodeB、RNC、またはBSCである。
【0138】
図12を見ると、同じ発明概念に基づいて、本発明の一実施形態はデータ処理装置を提供し、本装置はソースネットワークからターゲットネットワークへUEをハンドオーバするように構成されており、ソースネットワークにはソース・ネットワーク・プロキシがあり、再送機構に基づく転送プロトコルがUEとソース・ネットワーク・プロキシとの間の接続とソース・ネットワーク・プロキシとサーバとの間の接続の両方に適用される。本装置は、同じバス1200に接続されているプロセッサ1201と、メモリ1202と、受信機1203とを含むことができる。メモリ1202は、プログラムを実行するためにプロセッサ1201が必要とする命令を記憶するように構成されている。受信機1203は、ソース・ネットワーク・プロキシによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信するように構成さされている。プロセッサ1201は、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄する、という方法を行うためにメモリ1202に記憶された命令を読み取るように構成されている。本データ処理装置はターゲットネットワークにおけるターゲット・ネットワーク・プロキシを指す場合もあり、本データ処理装置はUEを指す場合もある。
【0139】
任意選択で、本発明の本実施形態では、プロセッサ1201は、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを決定し、反復パケットを廃棄する、ように特に構成されている。
【0140】
任意選択で、本発明の本実施形態では、本装置がターゲットネットワークにおけるターゲット・ネットワーク・プロキシである場合、本装置はバス1200に接続された送信機をさらに含み、送信機は、プロセッサ1201が少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復パケットを廃棄した後でUEへ残りのキャッシュ・データ・パケットを送信するように構成されている。
【0141】
図13を見ると、同じ発明概念に基づいて、本発明の一実施形態はデータパケット送信装置を提供し、本装置はソースネットワークからターゲットネットワークへUEをハンドオーバするように構成されており、ソースネットワークにはソース・ネットワーク・プロキシがあり、再送機構に基づく転送プロトコルがUEとソース・ネットワーク・プロキシとの間の接続とソース・ネットワーク・プロキシとサーバとの間の接続の両方に適用される。本装置は、同じバス1300に接続されている受信機1301と、送信機1302とを含むことができる。受信機1301は、UEがソースネットワークからターゲットネットワークへハンドオーバされるときに、ソース・ネットワーク・プロキシによって送信されたキャッシュ・データ・パケットを受信するように構成されている。送信機1302は、失われたキャッシュ・データ・パケットがある場合にソース・ネットワーク・プロキシへ再送要求を送信するように構成されており、再送要求はソース・ネットワーク・プロキシに失われたキャッシュ・データ・パケットを再送するよう命令するために用いられる。本装置はUEを指す場合もあり、本装置はターゲットネットワークにおけるターゲット・ネットワーク・プロキシを指す場合もある。
【0142】
任意選択で、本発明の本実施形態では、本装置は、バス1300に接続されているメモリ1303と、プロセッサ1304とをさらに含むことができる。メモリ1303は、プログラムを実行するためにプロセッサ1304が必要とする命令を記憶するように構成されている。プロセッサ
1304は、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定する、という方法を行うためにメモリ1303に記憶された命令を読み取るように構成されている。送信機1302は、プロセッサ1304が、失われたキャッシュ・データ・パケットがあると判定した場合にソース・ネットワーク・プロキシへ再送要求を送信するように構成されている。
【0143】
任意選択で、本発明の本実施形態では、プロセッサ1304は、命令を実行し、再送機構に基づく転送プロトコルにおける、各キャッシュ・データ・パケットに別々に対応しているシーケンス番号に従って、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定する、ように特に構成されている。
【0144】
任意選択で、本発明の本実施形態では、本装置がターゲットネットワークにおけるターゲット・ネットワーク・プロキシである場合、送信機1302は、プロセッサ1304が、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定した後で、失われたキャッシュ・データ・パケットがない場合にソース・ネットワーク・プロキシへ確認応答を送信する、ようにさらに構成されている。
【0145】
任意選択で、本発明の本実施形態では、本装置がターゲットネットワークにおけるターゲット・ネットワーク・プロキシである場合、送信機1302は、プロセッサ1304が、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定した後で、失われたキャッシュ・データ・パケットがない場合にUEへ受信したキャッシュ・データ・パケットを送信する、ようにさらに構成されている。
【0146】
任意選択で、本発明の本実施形態では、本装置がUEである場合、送信機1302は、受信機1301がソース・ネットワーク・プロキシによって送信されたキャッシュ・データ・パケットを受信した後で、またはプロセッサ1304が失われたキャッシュ・データ・パケットがないと判定した後で、ソース・ネットワーク・プロキシへ確認応答を送信する、ようにさらに構成されている。
【0147】
図14を見ると、本発明の一実施形態はデータパケット送信方法を提供し、本方法はソースネットワークからターゲットネットワークへユーザ機器UEをハンドオーバするために用いられ、ソースネットワークにはソース・ネットワーク・プロキシがあり、再送機構に基づく転送プロトコルがUEとソース・ネットワーク・プロキシとの間の接続とソース・ネットワーク・プロキシとサーバとの間の接続の両方に適用される。本方法の主要な手順は以下のとおりである。
【0148】
ステップ1401:ソース・ネットワーク・プロキシは、ソース・ネットワーク・プロキシが、UEがソースネットワークからターゲットネットワークへハンドオーバされるときに、ローカルにキャッシュされたデータパケットを決定する。
【0149】
UEがソースネットワークで動作するときには、サーバとソース・ネットワーク・プロキシとの間のデータ伝送の速度がソース・ネットワーク・プロキシとUEとの間のデータ伝送の速度より高い場合に特定の時間内でソース・ネットワーク・プロキシにおいて一部のデータがキャッシュされる。
【0150】
したがって、UEがソースネットワークからターゲットネットワークへハンドオーバされるときに、ソース・ネットワーク・プロキシはキャッシュデータをUEへ送信する必要がある。本発明の本実施形態では、これらのデータパケットをキャッシュ・データ・パケットと呼ぶ。
【0151】
ステップ1402:ソース・ネットワーク・プロキシはターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信する。
【0152】
任意選択で、本発明の本実施形態では、ソース・ネットワーク・プロキシがターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信するステップは、ソース・ネットワーク・プロキシが、キャッシュ・データ・パケットを複製することによって少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを獲得するステップと、ソース・ネットワーク・プロキシが、ターゲットネットワークへ少なくとも2つのデータパケットを送信するステップ、または、ソース・ネットワーク・プロキシが、ターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信するように、ターゲットネットワークへキャッシュ・データ・パケットを少なくとも2回送信するステップ、を含むことができる。
【0153】
すなわち、ソース・ネットワーク・プロキシは、異なる方法を用いてターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信することができる。例えば、ソース・ネットワーク・プロキシは、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを獲得するためにローカルにキャッシュされたデータパケットを複製し、次いでターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信することができる。あるいは、例えば、ソース・ネットワーク・プロキシは、ターゲットネットワークへキャッシュ・データ・パケットを少なくとも2回送信することができ、そのため、パケット損失なしの場合には、ターゲットネットワークはその都度1つのキャッシュ・データ・パケットを受信することができ、すなわち、ターゲットネットワークは少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信することができる。
【0154】
どちらの送信方法が用いられても、目的は、ターゲットネットワークがキャッシュ・データ・パケットおよびバックアップを受信できるようにすることである。このようにして、たとえデータパケットが伝送プロセスにおいて失われた場合でさえも、バックアップが送信されるため、ターゲットネットワークによって受信される情報が不完全になる事例が生じる可能性が低減する。
【0155】
任意選択で、本発明の本実施形態では、ソース・ネットワーク・プロキシがターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信するステップは、ソース・ネットワーク・プロキシが、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットをターゲット・ネットワーク・プロキシへ送信するステップ、またはソース・ネットワーク・プロキシが、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットをターゲットRANへ送信するステップ、を含むことができる。
【0156】
任意選択で、本発明の本実施形態では、ソース・ネットワーク・プロキシが少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットをターゲット・ネットワーク・プロキシへ送信する場合、ターゲット・ネットワーク・プロキシはUEへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信することができ、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信した後で、UEは、データ冗長性を回避し、UEの記憶空間を節約するために、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄することができる。あるいは、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信した後で、ターゲット・ネットワーク・プロキシは、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄し、次いでUEへ残りのキャッシュ・データ・パケットを送信することもでき、そのためUE自体は操作を行う必要がなく、UEはキャッシュ・データ・パケットを受信した後でキャッシュ・データ・パケットを直接用いることができる。
【0157】
任意選択で、本発明の本実施形態では、ソース・ネットワーク・プロキシが少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットをターゲットRANへ送信する場合、ターゲットRANはUEへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信することができ、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信した後で、UEは、データ冗長性を回避し、UEの記憶空間を節約するために、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄することができる。
【0158】
すなわち、本実施形態では、ターゲットネットワークにネットワークプロキシがあってもよく、ターゲットネットワークにネットワークプロキシがなくてもよい。
【0159】
本発明の本実施形態では、ターゲットRANは
、eNodeB、RNC、またはBSCである。
【0160】
図15を見ると、同じ発明概念に基づいて、本発明の一実施形態はデータ処理方法を提供し、本方法はソースネットワークからターゲットネットワークへUEをハンドオーバするために用いられ、ソースネットワークにはソース・ネットワーク・プロキシがあり、再送機構に基づく転送プロトコルがUEとソース・ネットワーク・プロキシとの間の接続とソース・ネットワーク・プロキシとサーバとの間の接続の両方に適用される。本方法の主要な手順は以下のとおりである。
図15の実施形態を実施する機能エンティティは、ターゲットネットワークにおけるターゲット・ネットワーク・プロキシであってもよく、UEなどであってもよい。
【0161】
ステップ1501:ソース・ネットワーク・プロキシによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信する。
【0162】
このステップは、ターゲット・ネットワーク・プロキシがソース・ネットワーク・プロキシによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信することを意味する場合もあり、UEがターゲット・ネットワーク・プロキシによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信することを意味する場合もあり、UEがターゲットRANによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信することを意味する場合もある。
【0163】
ステップ1502:少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄する。
【0164】
ステップ
1501が、ターゲット・ネットワーク・プロキシがソース・ネットワーク・プロキシによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信することを特に意味する場合、ステップ
1502は、ターゲット・ネットワーク・プロキシが少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄することを特に意味する。すなわち、この場合、反復データパケットを廃棄するのはターゲット・ネットワーク・プロキシである。
【0165】
ステップ
1501が、UEがターゲット・ネットワーク・プロキシによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信することを特に意味する場合、または、UEがターゲットRANによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信することを意味する場合、ステップ
1502はUEが少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復パケットを廃棄することを意味する。ステップ
1501が、UEがターゲット・ネットワーク・プロキシによって送信された少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを受信することを特に意味する場合、この場合には、ターゲット・ネットワーク・プロキシは反復パケットを処理せず、反復データパケットを廃棄するのはUEである。
【0166】
任意選択で、本発明の本実施形態では、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄するステップは、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを決定するステップと、反復データパケットを廃棄するステップと、を含むことができる。
【0167】
任意選択で、本発明の本実施形態では、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄するステップの後に、本方法は、UEへ残りのキャッシュ・データ・パケットを送信するステップ、をさらに含み、これは、少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットにおける反復データパケットを廃棄するのがターゲット・ネットワーク・プロキシである場合、ターゲット・ネットワーク・プロキシはさらにUEへ処理済みのキャッシュ・データ・パケットを送信する必要があることを意味する。
【0168】
図16を見ると、本発明の一実施形態は別のデータパケット送信方法を提供し、本方法はソースネットワークからターゲットネットワークへUEをハンドオーバするために用いられ、ソースネットワークにはソース・ネットワーク・プロキシがあり、再送機構に基づく転送プロトコルがUEとソース・ネットワーク・プロキシとの間の接続とソース・ネットワーク・プロキシとサーバとの間の接続の両方に適用される。本方法の主要な手順は以下のとおりである。UEがハンドオーバされるターゲットネットワークにターゲット・ネットワーク・プロキシがある場合、
図16の実施形態の各ステップはターゲットネットワークによって実施されうる。UEがハンドオーバされるターゲットネットワークにターゲット・ネットワーク・プロキシがなく、ターゲットRANだけがある場合、
図16の実施形態の各ステップはUEによって実施されうる。
【0169】
ステップ1601:ユーザ機器UEがソースネットワークからターゲットネットワークへハンドオーバされるときに、ソース・ネットワーク・プロキシによって送信されたキャッシュ・データ・パケットを受信する。
【0170】
ソース・ネットワーク・プロキシは、UEがソースネットワークからターゲットネットワークへハンドオーバされるときに、ターゲットネットワークへローカルにキャッシュされたデータパケットを送信する。同様に、ソース・ネットワーク・プロキシは、ローカルにキャッシュされたデータパケットをターゲット・ネットワーク・プロキシへ送信することもでき、ターゲットネットワークにターゲット・ネットワーク・プロキシがない場合には、ソース・ネットワーク・プロキシはローカルにキャッシュされたデータパケットをターゲットRANへ送信することができ、ターゲットRANは受信したデータパケットをUEへ直接転送し、これは、UEがソース・ネットワーク・プロキシによって送信されたキャッシュ・データ・パケットを受信することと同じである。
【0171】
ステップ1602:失われたキャッシュ・データ・パケットがある場合にソース・ネットワーク・プロキシへ再送要求を送信し、再送要求はソース・ネットワーク・プロキシに失われたキャッシュ・データ・パケットを再送するよう命令するために用いられる。
【0172】
任意選択で、本発明の本実施形態では、失われたキャッシュ・データ・パケットがある場合にソース・ネットワーク・プロキシへ再送要求を送信するステップは、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定するステップと、失われたキャッシュ・データ・パケットがある場合にソース・ネットワーク・プロキシへ再送要求を送信する、を含むことができる。
【0173】
ターゲットネットワークにターゲット・ネットワーク・プロキシがある場合、ターゲット・ネットワーク・プロキシは失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定する。ターゲットネットワークにターゲット・ネットワーク・プロキシがない場合、UEは失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定する。
【0174】
任意選択で、本発明の本実施形態では、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定するステップは、再送機構に基づく転送プロトコルにおける、各キャッシュ・データ・パケットに別々に対応しているシーケンス番号に従って、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定するステップ、を含むことができる。
【0175】
再送機構に基づく転送プロトコルにおけるシーケンス番号に従って決定を行う具体的プロセスについては
図2の実施形態で説明されており、ここでは詳細を繰り返さない。
【0176】
任意選択で、本発明の本実施形態では、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定するステップの後に、本方法は、失われたキャッシュ・データ・パケットがない場合にソース・ネットワーク・プロキシへ確認応答を送信するステップ、をさらに含むことができ、これは、
図16の実施形態の各ステップを実施するネットワークエンティティがターゲット・ネットワーク・プロキシである場合、ターゲット・ネットワーク・プロキシは、失われたキャッシュ・データ・パケットがないと判定したときに、ソース・ネットワーク・プロキシに全送信手順が終了されうることを通知するために、ソース・ネットワーク・プロキシへ確認応答を送信することができることを意味する。
【0177】
任意選択で、本発明の本実施形態では、失われたキャッシュ・データ・パケットがあるかどうか判定するステップの後に、本方法は、キャッシュ・データ・パケットがない場合にUEへ受信したキャッシュ・データ・パケットを送信するステップ、をさらに含むことができ、これは、
図16の実施形態の各ステップを実施するネットワークエンティティがターゲット・ネットワーク・プロキシである場合、ターゲット・ネットワーク・プロキシは、失われたキャッシュ・データ・パケットがないと判定したときに、UEへ受信したキャッシュ・データ・パケットを送信することができることを意味する。
【0178】
本発明の本実施形態では、
図16の実施形態の各ステップを実施するネットワークエンティティがターゲット・ネットワーク・プロキシである場合、ターゲット・ネットワーク・プロキシはソース・ネットワーク・プロキシへ確認応答を送信し、ターゲット・ネットワーク・プロキシはUEへ受信したキャッシュ・データ・パケットを送信する。これら2つのステップは任意の順序で行われてよい。
【0179】
任意選択で、本発明の本実施形態では、ソース・ネットワーク・プロキシによって送信されたキャッシュ・データ・パケットを受信するステップの後で、または失われたキャッシュ・データ・パケットがないと判定された後で、本方法は、ソース・ネットワーク・プロキシへ確認応答を送信するステップ、をさらに含むことができ、これは、
図16の実施形態の各ステップを実施するネットワークエンティティがUEである場合、UEは、失われたキャッシュ・データ・パケットがないと判定したときに、ソース・ネットワーク・プロキシへ確認応答を送信することができ、または、UEは、ソース・ネットワーク・プロキシによって送信されたキャッシュ・データ・パケットを受信した後でソース・ネットワーク・プロキシへ確認応答を送信することができることを意味する。
【0180】
図16の実施形態を実施するネットワークエンティティがUEである場合、ソース・ネットワーク・プロキシへ、確認応答メッセージおよびキャッシュ・データ・パケットの再送を要求するためのメッセージを送信するときに、UEは、ターゲットRANまたはターゲット・ネットワーク・プロキシを用いた転送を行う。
【0181】
本発明の実施形態におけるデータパケット送信装置は、ソースネットワークからターゲットネットワークへユーザ機器UEをハンドオーバするように構成されている。本装置はソースネットワークにあり、再送機構に基づく転送プロトコルがUEと本装置との間の接続と本装置とサーバとの間の接続の両方に適用される。本装置は、UEがソースネットワークからターゲットネットワークへハンドオーバされるときに、ローカルにキャッシュされたデータパケットを決定するように構成された、決定モジュールと、ターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信するように構成された、送信モジュールと、を含むことができる。
【0182】
本発明の実施形態では、ターゲットネットワークへキャッシュ・データ・パケットを送信するときに、ソース・ネットワーク・プロキシはターゲットネットワークへ少なくとも2つのキャッシュ・データ・パケットを送信し、これにより送信品質が高まり、すなわち、ターゲットネットワークがすべてのデータパケットを受信することを可能な限り保証するように、データパケットが失われうる問題が十分に考慮されている。このようにして、ターゲットネットワークがサーバにデータ再送を要求する事例が可能な限り回避される。例えば、再送機構に基づく転送プロトコルがTCP/IPプロトコルである場合、サービス伝送の継続性を保証するように、TCP切断が可能な限り回避される。
【0183】
説明を簡便にする目的で、前述の機能モジュールの分割は説明のための例とみなされるものであることを、当業者ははっきりと理解することができる。実際の適用においては、前述の各機能を、異なる機能モジュールに割り振り、要件に従って実装することができ、すなわち、装置の内部構造が上述の各機能の全部または一部を実装するための異なる機能モジュールに分割される。前述のシステム、装置およびユニットの詳細な動作プロセスについては、前述の方法実施形態における対応するプロセスを参照することができ、ここでは詳細を繰り返さない。
【0184】
本出願で提供されるいくつかの実施形態においては、開示のシステム、装置、および方法を他のやり方で実現することもできることを理解すべきである。例えば、説明された装置実施形態は単なる例示にすぎない。例えば、モジュールまたはユニットの分割は単なる論理的機能分割にすぎず、実際の実装に際しては他の分割も可能である。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントが組み合わされ、または統合されて別のシステムになる場合もあり、一部の機能が無視され、または実行されない場合もある。加えて、表示された、または論じられた相互結合または直接結合または通信接続を、いくつかのインターフェースを使用して実現することもできる。装置間またはユニット間の間接結合または通信接続は、電子的形態、機械的形態、または他の形態として実現することができる。
【0185】
別々の部品として記述されたユニットは物理的に分離している場合もそうでない場合もあり、ユニットとして表示された部品は、物理的ユニットである場合もそうでない場合もあり、一箇所に位置する場合もあり、複数のネットワークユニット上に分散される場合もある。ユニットの一部または全部を、各実施形態の解決策の目的を達成するための実際の必要に従って選択することもできる。
【0186】
加えて、本出願の各実施形態における機能ユニットが1つの処理ユニットへ統合されていてもよく、ユニットの各々が物理的に独立して存在していてもよく、または2つ以上のユニットが1つのユニットへ統合される。統合ユニットはハードウェアの形態で実現することもでき、ソフトウェア機能ユニットの形態で実現することもできる。
【0187】
統合ユニットがソフトウェア機能ユニットの形態で実現され、独立した製品として販売され、または使用される場合に、その統合ユニットはコンピュータ可読記憶媒体に記憶することができる。そうした理解に基づき、本出願の技術解決策を本質的に、または先行技術に寄与する部分を、または技術解決策の全部もしくは一部を、ソフトウェア製品の形態で実現することができる。コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体に記憶されており、(パーソナルコンピュータ、サーバ、もしくはネットワークデバイスとすることができる)コンピュータデバイスまたはプロセッサ(processor)に、本出願の各実施形態に記載されている方法のステップの全部または一部を実行するよう命令するためのいくつかの命令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、取り外し可能ハードディスク、読取り専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク、光ディスクといった、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体を含む。
【0188】
以上の実施形態は単に本出願の技術的解決策を詳細に説明するために用いられているにすぎない。前述の実施形態の説明は単に本発明の方法および中核となる思想の理解を助けるためのものにすぎず、本発明に対する限定と解釈すべきではない。本発明で開示される技術範囲内で当業者によって容易に考案されるいかなる変形も置換も、本発明の保護範囲内に含まれるものとする。