(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
装着者の口腔内の印象に基づいて読取装置により生成された模型本体を象る模型本体データから、プリンタ装置により歯科作業模型を造形するための歯科作業模型データを生成する歯科作業模型製造プログラムであって、
コンピュータを、
前記模型本体データと、成形用樹脂板に転写される前記模型本体の範囲に沿って連続的に設けられ、前記範囲の形状が押圧により転写された成形用樹脂板から、余剰部分を除去するための突起部となる突起部データとを合成して歯科作業模型データを生成する処理装置として機能させる歯科作業模型製造プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に記載された義歯及び義歯粘膜床の製造方法は、樹脂プレート(成形用樹脂板)の成形が終わったときに、成形後の樹脂プレートの余剰部分をカットして除去する作業が必要である。この作業は、正確に、義歯粘膜床の輪郭を象る必要があるため慎重に行われるため、時間が掛かり、少しでも義歯粘膜床の輪郭内にカット位置が入り込むと、成形が終わった樹脂プレートが使用できなくなってしまう。
【0007】
そこで本発明は、転写後の煩雑な除去作業が省略でき、成形用樹脂板を容易に、かつ正確に除去することができる歯科作業模型および歯科作業模型製造装置並びに歯科作業模型製造プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の歯科作業模型は、装着者から採得され、成形用樹脂板に形状が転写される模型本体と、前記成形用樹脂板に転写される前記模型本体の範囲に沿って連続的に設けられ、前記範囲の形状が押圧により転写された成形用樹脂板から、余剰部分を除去するための突起部とを備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明の歯科作業模型によれば、成形用樹脂板を模型本体に押圧して転写するときに、成形用樹脂板に転写される前記模型本体の範囲に沿って突起部が連続的に設けられているため、突起部が成形用樹脂板に突き刺さり、徐々に成形用樹脂板が突起部の先端から基端へ、成形用樹脂板の撓みが進行することで、突起部による穿孔が大きくなり、歯科作業模型の形状が転写された範囲に、余剰の成形用樹脂板が切り離すための切り込みを入れることができる。
【0010】
前記突起部は、三角形状に形成されていると、突起部の先端が成形用樹脂板に突き刺さりやすく、成形用樹脂板を切り裂きやすい。
【0011】
前記突起部が、切頭形状に形成されていたり、頭頂部が円弧状に形成されていたりすると、本発明の歯科作業模型を作業者が取り扱うときに安全である。
【0012】
前記突起部と隣接する突起部とによりV字状の傾斜部が形成されていると、突起部による成形用樹脂板への穿孔が大きくなって、最後には、隣接する穿孔同士が繋がる。そうすることで、余剰の成形用樹脂板を切り離すことができる。
【0013】
前記突起部と隣接する突起部との間に、平坦部が設けられていると、成形用樹脂板は、突起部の先端に突き刺さり、徐々に成形用樹脂板が突起部の先端から基端へ、成形用樹脂板の撓みが進行することで、突起部による穿孔が大きくなるが、その進行は平坦部により止まる。従って、模型本体の形状が転写された必要な成形用樹脂板と不要な余剰な成形用樹脂板との間に、切り離しが容易なミシン目を入れることができる。
【0014】
前記突起部は、前記装着者の粘膜部を転写する成形用樹脂板に垂直に接触するように立設されていると、成形用樹脂板が撓み、粘膜部に密着するときに、成形用樹脂板の面に対して、突起部の先端を垂直に突き刺すことができるので、突起部を成形用樹脂板に貫通させやすい。
【0015】
本発明の歯科作業模型は、装着者の口腔内の印象に基づいて、歯科作業模型の模型本体となる模型本体データを生成する読取装置と、前記模型本体データと、成形用樹脂板に転写される前記模型本体の範囲に沿って連続的に設けられ、前記範囲の形状が押圧により転写された成形用樹脂板から、余剰部分を除去するための突起部となる突起部データとを合成して歯科作業模型データを生成する処理装置と、前記歯科作業模型データに基づいて歯科作業模型を造形するプリンタ装置とを備えた歯科作業模型製造装置により作製することができる。
【0016】
また、本発明は、装着者の口腔内の印象に基づいて読取装置により生成された模型本体を象る模型本体データから、プリンタ装置により歯科作業模型を造形するための歯科作業模型データを生成する歯科作業模型製造プログラムであって、コンピュータを、前記模型本体データと、前記成形用樹脂板に転写される前記模型本体の範囲に沿って連続的に設けられ、前記範囲の形状が押圧により転写された成形用樹脂板から、余剰部分を除去するための突起部となる突起部データとを合成して歯科作業模型データを生成する処理装置として機能させる歯科作業模型製造プログラムである。
本発明の歯科作業模型製造プログラムによれば、コンピュータに動作させることで、コンピュータを、本発明の歯科作業模型を作製するための歯科作業模型データを生成する処理装置として機能させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の歯科作業模型によれば、成形用樹脂板を模型本体に押圧して転写するときに、突起部により、歯科作業模型の形状が転写された範囲から、余剰の成形用樹脂板を切り離すための切り込みを入れることができるので、成形用樹脂板への転写と、余剰な部分の除去作業とが同時にできることで、転写後の煩雑な除去作業が省略でき、成形用樹脂板を容易に、かつ正確に除去することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る歯科作業模型を図面に基づいて説明する。
図1に示す歯科作業模型10は、装着者の上顎用の印象模型である。歯科作業模型10は、例えば、装着者の顎関節症用スプリントを作製するために使用される。歯科作業模型10は、石膏や樹脂で形成されている。
【0020】
歯科作業模型10は、装着者の歯牙を象る歯牙部21と、装着者の粘膜面を象る粘膜部22とから構成される模型本体20と、模型本体20の粘膜部22に連続的に設けられた突起部30と、模型本体20および突起部30を支持する台部40とを備えている。
【0021】
模型本体20は、歯牙部21および粘膜部22の形状が成形用樹脂板に転写される。成形用樹脂板は、熱可塑性樹脂や熱軟化性樹脂が使用できる。
突起部30は、成形用樹脂板に転写される模型本体20の範囲Sに沿って連続的に設けられている。突起部30は、三角形状の板片である。突起部30は互いが接近して隙間なく形成されていることで、突起部30と隣接する突起部30とのそれぞれの斜辺によりV字状の傾斜部30aが形成される。突起部30は、粘膜部を転写する成形用樹脂板に垂直に接触するように立設されている。台部40は、模型本体20と一体的に形成されている。
【0022】
以上のように構成された本発明の実施の形態に係る歯科作業模型10の製造方法を説明する。
まず、歯科医院にて、歯科医師が、装着者の口腔から印象材により凹型を採取し、この凹型から石膏などにより凸型となる印象模型を作製する。そして、この印象模型は、歯科技工所に送付される。歯科技工所では、歯科技工士が、凸型の印象模型から、再度、凹型を作製して、更に、この凹型から凸型となる原作業模型を作製する。
【0023】
図3に示す原作業模型11は、歯牙部21と粘膜部22とを有する模型本体20と台部40とを備えた形状である。
ここで、歯科作業模型10から作製されるものが、矯正用アライナーであれば、理想する歯列弓となるように、治療のステップに応じて矯正させたい歯牙を移動するなどして、原作業模型11を補正しておく。本実施の形態に係る歯科作業模型10は、顎関節症用スプリントを作製するものであるため、この工程は省略される。
【0024】
歯科技工士は、この原作業模型11を使って、成形用樹脂板に転写される模型本体20の範囲Sに歯科用ワックスにて突起部30(
図3においては点線にて示す)を形成する。
次に、歯科技工士は、歯科用ワックスにて突起部30が形成された原作業模型11から、鋳型を作製する。鋳型は、従来から使用されているフラスコに原作業模型11を配置し、成型材としての石膏などを充填して、内部に原作業模型11の形状の空間を有するものが作製される。
そして、歯科技工士は、この鋳型に、石膏などの成型材を流し込むことで、原作業模型11に突起部30が形成された歯科作業模型10を製造することができる。
【0025】
また、次の方法によっても歯科作業模型10を製造することができる。
まず、歯科医師が、装着者の口腔から印象材により凹型を採取して、歯科技工所に送付する。
次に、歯科技工所では、歯科技工士が、歯科作業模型製造装置により歯科作業模型10を製造する。
【0026】
ここで、歯科作業模型製造装置について、図面に基づいて詳細に説明する。
図4に示すように歯科作業模型製造装置100は、読取装置110と、処理装置120と、プリンタ装置130とを備えている。
図5に示すように、読取装置110は、スキャン部111と、3Dデータ生成部112と、通信部113とを備えている。
スキャン部111は、被スキャン物をスキャンして、被スキャン物の表面の各座標を取り込む機能を備えている。3Dデータ生成部112は、スキャン部111からのデータに基づいて、操作者となる歯科技工士により設定されたデータフォーマットで3次元データを生成する機能を備えている。通信部113は、処理装置120と通信してファイルを送信する。
被スキャン物が、トレイに盛られた印象材であるときには、読取装置110は、3次元データを採得印象データとして出力する。また、被スキャン物が、原作業模型であるときには、読取装置110は、3次元データを模型本体データとして出力する。
【0027】
図6に示すように、処理装置120は、通信部121と、処理部122と、記憶部123と、操作部124と、表示部125とを備えたコンピュータである。このコンピュータに、歯科作業模型製造プログラムを動作させることで、処理装置120として機能させる。
【0028】
通信部121は、読取装置110から3次元データを処理部122へ出力したり、処理部122からの歯科作業模型データをプリンタ装置130に出力したりする。
処理部122は、3次元データを記憶部123から読み出し、表示部125に表示したり、各種の設定画面などを表示したりする。
記憶部123は、各種の設定や突起部データなどのデータが格納されるメモリである。記憶部123は、ハードディスクドライブやフラッシュメモリとすることができる。
操作部124は、処理装置120を操作するためのもので、キーボードやマウスなどのポインティングデバイスである。表示部125は、処理部122からの画像データを表示する。表示部125は、CRTやLCD、有機ELディスプレイとすることができる。
【0029】
図7に示すように、プリンタ装置130は、通信部131と、造形データ生成部132と、造形部133とを備えている。
通信部131は、処理装置120からの3次元データを入力して、造形データ生成部132に出力する。造形データ生成部132は、3次元データを立体成形可能なデータに変換する。造形部133は、造形データ生成部132からのデータに基づいて造形材により立体成形する。
【0030】
以上のように構成される本発明の実施の形態に係る歯科作業模型製造装置100の動作および使用状態を図面に基づいて説明する。
まず、
図5に示す読取装置110にて、装着者から採得された凹型であるトレイに盛られた印象材をスキャン部111にてスキャンする。3Dデータ生成部112は、印象材からスキャンされたデータに基づいて所定の3次元データを生成して、採得印象データとして、通信部113を介して、処理装置120へ出力する。
【0031】
処理装置120では、読取装置110からの3次元データを、通信部121を介して入力する。3次元データが、トレイに盛られ、印象が採得された印象材をスキャン部111にてスキャンした採得印象データである場合には、採得印象データが凹型であるため、歯科技工士は、採得印象データを凸型となる原作業模型を象る模型本体データへ変換するよう、操作部124を操作して処理部122に指示する。処理部122は、採得印象データを模型本体データへ変換して記憶部123へ格納する。
【0032】
読取装置110からの3次元データが、印象が採得された印象材に基づいて作製された凸型となる原作業模型をスキャンした採得印象データである場合には、処理部122は、そのまま、記憶部123へ格納する。
本実施の形態では、処理部122は、トレイに盛られた印象材から、模型本体データを生成するときに、歯牙部21と粘膜部22とにより構成される模型本体20に、台部40を合成した模型本体データを生成する(
図8(A)参照)。この模型本体データは原作業模型11を象るものである。
【0033】
ここで、歯科作業模型10から作製されるものが、矯正用アライナーであれば、理想する歯列弓となるように、治療のステップに応じて、矯正させたい歯牙を移動するなどして、模型本体データを、操作部124を操作して補正することができる。本実施の形態に係る歯科作業模型10は、顎関節症用スプリントを作製するためものであるため、この工程は省略される。
【0034】
歯科技工士は、
図6に示す操作部124を操作して、処理部122に、模型本体データと突起部データとの合成を指示する。この突起部データは、
図1に示す突起部30を象る3次元データである(
図8(B)参照)。
処理部122は、記憶部123から模型本体データと突起部データとを読み出し、これらを合成して歯科作業模型データとして記憶部123へ格納する。
【0035】
歯科技工士は、歯科作業模型データに基づいて歯科作業模型を造形するときには、操作部124を操作して、処理部122に歯科作業模型データをプリンタ装置130へ出力するように指示する。
処理部122は、記憶部123から歯科作業模型データを読み出し、通信部121を介して、プリンタ装置130へ出力する。
プリンタ装置130では、通信部131を介して歯科作業模型データを入力すると、造形データ生成部132は、3次元データを立体成形可能なデータに変換する。
そして、造形データ生成部132からのデータに基づいて造形部133は、造形材により歯科作業模型10(
図1参照)を立体成形する。
【0036】
なお、上記歯科作業模型製造装置100による歯科作業模型の製造方法では、トレイに盛られ、印象が採得された印象材をスキャンしたり、印象が採得された印象材に基づいて凸型となる原作業模型をスキャンしたりしていたが、読取装置として機能する口腔内スキャナーを用いて、歯科医師が口腔内の印象を直接スキャンして、採得印象データを取得してもよい。この場合の採得印象データは、原作業模型をスキャンしたときと同様に、凸型になるため、処理部122は、採得印象データに台部40を合成して、模型本体データを生成する。
【0037】
このようにして成形された歯科作業模型10に基づいて、顎関節症用スプリントを作製する手順を説明する。
歯科技工士は、
図9に示すように、粒状の金属体52が充填された容器51に歯科作業模型10を配置する。
次に、容器51に固定した歯科作業模型10に、加熱して軟化させた成形用樹脂板Pを配置して、成形用樹脂板P側から圧縮空気により加圧しつつ、図示しない脱気装置により容器51内を吸引して、歯科作業模型10に軟化状態の成形用樹脂板Pを密着させて、歯科作業模型10の形状を成形用樹脂板Pに転写する。成形用樹脂板Pは、熱可塑性樹脂としたり、熱硬化性樹脂としたりすることができる。
【0038】
上記方法は、成形用樹脂板が薄いスプリントやアライナーなどのマウスピースで用いられる。しかし、有床義歯の基礎床は、マウスピースと比較して成形用樹脂板が厚い。そのため、基礎床を成形するときには、フラスコに充填された溶融状態の低融点合金に、歯科作業模型10を浸漬して、溶融状態の低融点合金を固化させて固定し、その後に、押圧器具にて成形用樹脂板を押圧して転写するという従来の方法を用いることができる。
【0039】
成形用樹脂板Pが押圧され、吸引されることで、模型本体20の形状が成形用樹脂板Pに転写される。このとき、
図9に示すように、成形用樹脂板Pの周縁部(余剰の成形用樹脂板Px)が歯牙部21の先端部21aで折れ曲がり、粘膜部22の歯茎部22a側に撓む。
【0040】
歯科作業模型10には、成形用樹脂板Pに転写される模型本体20の範囲に沿って突起部30が連続的に設けられているため、突起部30が成形用樹脂板Pに突き刺さり、徐々に成形用樹脂板Pが突起部30の先端から基端へ、成形用樹脂板Pの撓みが進行することで、突起部30による穿孔が大きくなり、切り込みを入れることができる。
【0041】
突起部30が三角形状に形成されており、突起部30と隣接する突起部30とのそれぞれの斜辺によりV字状の傾斜部30aが形成されているため、突起部30による穿孔が大きくなって、最後には、隣接する穿孔同士が繋がる。そうすることで、歯科作業模型10の形状が転写された範囲S(
図1参照)から、余剰の成形用樹脂板Pxが切り離される。
【0042】
従って、歯科作業模型10を使用すれば、成形用樹脂板Pを模型本体20に押圧して転写するときに、突起部30により、歯科作業模型10の形状が転写された範囲Sから、余剰の成形用樹脂板Pxを切り離すための切り込みを入れることができるので、成形用樹脂板Pへの転写と、余剰な部分の除去作業とが同時にできることで、転写後の煩雑な除去作業が省略でき、成形用樹脂板を容易に、かつ正確に除去することができる。
【0043】
特に、突起部30が三角形状に形成され、隙間なく連続的に設けられているため、成形用樹脂板Pへの転写と共に、余剰な成形用樹脂板Pxの除去が同時にできる。
【0044】
また、突起部30は、装着者の粘膜部を転写する成形用樹脂板に垂直に接触するように立設されているため、成形用樹脂板Pが撓み、粘膜部22に密着するときに、成形用樹脂板Pの面に対して突起部30の先端を垂直に突き刺すことができるので、突起部30を成形用樹脂板Pに貫通させやすい。
【0045】
歯科作業模型10では、三角形状の突起部30が隙間なく連続的に形成されていたが、
図10(A)から同図(G)に示すような突起部とすることもできる。
図10(A)に示す突起部31は、三角形状の板片を切頭形状にして台形状にしたものである。
図10(B)に示す突起部32は、頭頂部が円弧状に形成されたものである。
【0046】
突起部31と突起部32とは、隣接する突起部31,32とにより、V字状の傾斜部31a,32aが形成されているため、成形用樹脂板が突起部31,32の基端まで撓むことで、突起部31,32による穿孔が大きくなって隣接する穿孔同士が繋がるため、余剰の成形用樹脂板を必要な成形用樹脂板から切り離すことができる。
また、突起部31は切頭形状であり、突起部32は円弧状であるため、先端が先鋭でないため、歯科医師や歯科技工士などの作業者が、歯科作業模型を取り扱うときに安全である。
【0047】
図10(C)に示す突起部33は、三角形状に形成されているため、先端が先鋭である。従って、突起部33は、成形用樹脂板に突き刺さりやすい。
図10(D)に示す突起部34は、ホームベースのような五角形状に形成されているため、先端の角度が三角形状より大きい。従って、突起部34は、三角形状より先端の強度を向上させることができる。
図10(E)に示す突起部35は、
図10(D)に示す突起部34の切頭形状である。
突起部35が切頭形状に形成されていることで、
図10(A)の突起部31と同様に、作業者が取り扱うときに安全である。
図10(F)に示す突起部36は長方形状であるため、
図10(D)に示す突起部34や、
図10(E)に示す突起部35より、先端が幅広い。従って、突起部36は、突起部34や突起部35より、先端の強度を向上させることができる。
図10(G)に示す突起部37は円弧状であるため、
図10(B)の突起部32と同様に、作業者が取り扱うときに安全である。
【0048】
また、突起部33〜37は、隣接する突起部33〜37との間に、平坦部33a〜37aが設けられている。平坦部33a〜37aが設けられていることで、成形用樹脂板は、突起部33〜37の先端に突き刺さり、徐々に成形用樹脂板が突起部33〜37の先端から基端へ、成形用樹脂板の撓みが進行することで、突起部33による穿孔が大きくなるが、その進行は平坦部33a〜37aにより止まる。従って、平坦部33a〜37aが位置する部分が、必要な成形用樹脂板と不要な余剰な成形用樹脂板との接続部分として残るため、成形用樹脂板に、切り離しが容易なミシン目を入れることができる。
【0049】
なお、本実施の形態では、上顎用の歯科作業模型10であるが、下顎用の歯科作業模型でも同様に、装着者の口腔内の形状が転写される成形用樹脂板の不要な部分を除去するための突起部を形成することができる。
また、本実施の形態の歯科作業模型10には歯牙部21が形成されていたが、欠損した歯牙を補うための総義歯や部分義歯の床部を形成するための歯科作業模型であれば、粘膜部22だけでもよい。