特許第6388538号(P6388538)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6388538
(24)【登録日】2018年8月24日
(45)【発行日】2018年9月12日
(54)【発明の名称】車両用のアーム部品とその製造方法
(51)【国際特許分類】
   B60G 7/00 20060101AFI20180903BHJP
   B21D 5/01 20060101ALI20180903BHJP
   B21D 53/88 20060101ALI20180903BHJP
【FI】
   B60G7/00
   B21D5/01 Q
   B21D53/88 Z
【請求項の数】11
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2014-533129(P2014-533129)
(86)(22)【出願日】2013年8月30日
(86)【国際出願番号】JP2013073400
(87)【国際公開番号】WO2014034885
(87)【国際公開日】20140306
【審査請求日】2015年10月2日
【審判番号】不服2017-8381(P2017-8381/J1)
【審判請求日】2017年6月8日
(31)【優先権主張番号】PCT/JP2012/072253
(32)【優先日】2012年8月31日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000253455
【氏名又は名称】株式会社ヨロズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】松本 正春
(72)【発明者】
【氏名】宮地 芳樹
【合議体】
【審判長】 和田 雄二
【審判官】 中川 真一
【審判官】 島田 信一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−115905(JP,A)
【文献】 特開2010−126095(JP,A)
【文献】 特開2008−195155(JP,A)
【文献】 特開平07−060384(JP,A)
【文献】 特開平08−127211(JP,A)
【文献】 特開2001−047127(JP,A)
【文献】 特開平09−109638(JP,A)
【文献】 特開2010−247757(JP,A)
【文献】 特開2007−118087(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60G 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向及び前記第1方向と直交する第2方向がなす平面に延在する平板である被加工材を段階的にプレス加工することにより、前記第2方向の2側面を突き合わせ接合して成形した車両用のアーム部品であって、
前記第1方向に沿って設けられ、円筒形状を有する円筒部と、
前記円筒部の前記第1方向の両端に設けられ、外径が前記第1方向外向きに拡大するブラケット部と、
前記ブラケット部に前記第2方向に沿って対向して設けられ、前記第2方向に沿って対向する位置に貫通孔が形成された2つの鍔部と、
を有し、
前記貫通孔は、突き合わせ接合された前記2側面に対して交差する方向へ伸延し、
前記2側面は、前記平面に直交する第3方向から視て、
突き合わせ接合される接合部と、当該接合部の前記第1方向の両端に設けられ前記第1方向外向きに拡大するように互いに離間する離間部と、を有する車両用のアーム部品。
【請求項2】
前記円筒部は、当該円筒部の他の部位よりも剛性が脆弱である脆弱部を有する請求項1に記載の車両用のアーム部品。
【請求項3】
前記脆弱部は、前記円筒部の周壁に形成した周壁孔から構成される請求項2に記載の車両用のアーム部品。
【請求項4】
前記周壁孔は、前記2側面のそれぞれに形成した切欠きが突き合わされることによって形成される請求項3に記載の車両用のアーム部品。
【請求項5】
前記2側面が突き合わせ接合される接合部は、未溶接部を残して溶接が施されており、
前記脆弱部は、前記未溶接部から構成される請求項2に記載の車両用のアーム部品。
【請求項6】
前記円筒部の端部の直径をd1、前記ブラケット部の最大直径をd2、前記円筒部の端部から前記ブラケット部の最大直径の位置までの距離をLとして、α=(d2−d1)/Lで表される拡大率αが1/3より小さい請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用のアーム部品。
【請求項7】
第1方向及び前記第1方向と直交する第2方向がなす第1平面に延在する平板である被加工材を段階的にプレス加工することにより、前記第1方向と前記第1平面に直交する第3方向とがなす第2平面における前記被加工材の2側面を突き合わせて、中空形状を有する車両用のアーム部品を製造するための車両用のアーム部品の製造方法であって、
前記第2方向及び前記第3方向がなす第3平面内で、前記被加工材の非押出部を残して、前記第3方向へ押し出されるとともに前記第1方向外向きに拡大して伸延する押出部を形成する工程と、
前記第3平面における前記押出部の湾曲形状に沿うように前記非押出部をプレス加工して、前記2側面を当接する工程と、
前記第1方向の両端に中子を配置した状態で、プレス加工して、前記第1方向の両端に矩形部を形成する工程と、
前記矩形部の前記第3方向の2側部の一部を切断する工程と、
前記2側部の一部が切断された前記矩形部をノッチ加工して、前記第2方向に沿って2つの鍔部を形成する工程と、
前記2つの鍔部が形成された前記矩形部をピアス加工して、前記2つの鍔部の前記第2方向に沿って対向する位置に、突き合わせ接合された前記2側面に対して交差する方向へ貫通孔を形成する工程と、
を有し、
前記2側面は突き合わせされた際に、前記第3方向から視て、
突き合わせ接合される接合部と、当該接合部の前記第1方向の両端に設けられ前記第1方向外向きに拡大するように互いに離間する離間部と、を有するように突き合わせされる車両用のアーム部品の製造方法。
【請求項8】
第1方向及び前記第1方向と直交する第2方向がなす第1平面に延在する平板である被加工材を段階的にプレス加工することにより、前記第1方向と前記第1平面に直交する第3方向とがなす第2平面における前記被加工材の2側面を突き合わせて、中空形状を有する車両用のアーム部品を製造するための車両用のアーム部品の製造方法であって、
前記被加工材をプレス加工して、前記第2方向及び前記第3方向がなす第3平面内で前記第3方向へ押し出されるとともに、前記第1方向外向きに拡大して伸延する押出部を形成する工程と、
前記第1方向の両側から一対の中子を前記被加工材に挿入した状態で、前記被加工材をプレス加工して、前記2側面を当接しつつ前記第1方向の両端に矩形部を形成する工程と、
前記矩形部をピアス加工して、前記矩形部の前記第2方向に沿って対向する位置に貫通孔を形成する工程と、
を有し、
前記2側面は突き合わせされた際に、前記第3方向から視て、
突き合わせ接合される接合部と、当該接合部の前記第1方向の両端に設けられ前記第1方向外向きに拡大するように互いに離間する離間部と、を有するように突き合わせされる車両用のアーム部品の製造方法。
【請求項9】
前記押出部を形成する工程の前に、長方形状の平板である基板を切断して、前記第3方向から視て、前記第1方向の中央近傍において前記第1方向に略平行であって、前記第1方向外向きに拡大しつつ両端近傍において前記第1方向に略平行な形状の前記被加工材を形成する工程をさらに有する請求項7または8に記載の車両用のアーム部品の製造方法。
【請求項10】
前記2側面を当接する工程の後に、他の部位よりも剛性が脆弱である脆弱部を形成する工程をさらに有する請求項7〜9のいずれか1項に記載の車両用のアーム部品の製造方法。
【請求項11】
前記2側面を当接した後に、前記2側面が当接された当接部は未溶接部を残して溶接が施され、前記脆弱部は前記未溶接部から構成される請求項10に記載の車両用のアーム部品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用のアーム部品とその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用のアーム部品としては、車体と車輪とを連結するサスペンションアームや、サブフレームと車輪とを連結するラジアスロッドなどのようなものがある。このような車両用のアーム部品は車両走行時あるいは制動時に作用する大きな力に対抗するとともにこのような力を伝達するために、十分な剛性を有していなければならない。
【0003】
このようなアーム部品として、例えば特許文献1には、円筒形状のパイプと、パイプの長手方向一端に溶接接合されたヨーク部と、他端に溶接接合されたブッシュ取付部と、を有するサスペンションアームが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−98132号公報段落番号[0002]
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のサスペンションアームでは、溶接接合されたパイプ・ヨーク部間及びパイプ・ブッシュ取付部間において急激な断面変化が生じる。このため、応力集中による破損防止の観点から、高精度の溶接作業が要求され、製造コストが増大し、かつ製造工程が煩雑となる。さらに同様の観点から、薄肉化による軽量化が困難である。
【0006】
本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、急激な断面変化がなく製造が容易でコスト的にも有利な車両用のアーム部品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的は、下記(1)〜(12)に記載の発明により達成される。
【0008】
(1)第1方向及び前記第1方向と直交する第2方向がなす平面に延在する平板である被加工材を段階的にプレス加工することにより、前記第2方向の2側面を突き合わせ接合して成形した車両用のアーム部品であって、前記第1方向に沿って設けられ、円筒形状を有する円筒部と、前記円筒部の前記第1方向の両端に設けられ、外径が前記第1方向外向きに拡大するブラケット部と、前記ブラケット部に前記第2方向に沿って対向して設けられ、前記第2方向に沿って対向する位置に貫通孔が形成された2つの鍔部と、を有し、前記貫通孔は、突き合わせ接合された前記2側面に対して交差する方向へ伸延し、前記2側面は、前記平面に直交する第3方向から視て、突き合わせ接合される接合部と、当該接合部の前記第1方向の両端に設けられ前記第1方向外向きに拡大するように互いに離間する離間部と、を有する車両用のアーム部品。
【0010】
(2)前記円筒部は、当該円筒部の他の部位よりも剛性が脆弱である脆弱部を有する上記(1)に記載の車両用のアーム部品。
【0011】
(3)前記脆弱部は、前記円筒部の周壁に形成した周壁孔から構成される上記(2)に記載の車両用のアーム部品。
【0012】
(4)前記周壁孔は、前記2側面のそれぞれに形成した切欠きが突き合わされることによって形成される上記(3)に記載の車両用のアーム部品。
【0013】
(5)前記2側面が突き合わせ接合される接合部は、未溶接部を残して溶接が施されており、前記脆弱部は、前記未溶接部から構成される上記(2)に記載の車両用のアーム部品。
【0014】
(6)前記円筒部の端部の直径をd1、前記ブラケット部の最大直径をd2、前記円筒部の端部から前記ブラケット部の最大直径の位置までの距離をLとして、α=(d2−d1)/Lで表される拡大率αが1/3より小さい上記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の車両用のアーム部品。
【0015】
(7)第1方向及び前記第1方向と直交する第2方向がなす第1平面に延在する平板である被加工材を段階的にプレス加工することにより、前記第1方向と前記第1平面に直交する第3方向とがなす第2平面における前記被加工材の2側面を突き合わせて、中空形状を有する車両用のアーム部品を製造するための車両用のアーム部品の製造方法であって、前記第2方向及び前記第3方向がなす第3平面内で、前記被加工材の非押出部を残して、前記第3方向へ押し出されるとともに前記第1方向外向きに拡大して伸延する押出部を形成する工程と、前記第3平面における前記押出部の湾曲形状に沿うように前記非押出部をプレス加工して、前記2側面を当接する工程と、前記第1方向の両端に中子を配置した状態で、プレス加工して、前記第1方向の両端に矩形部を形成する工程と、前記矩形部の前記第3方向の2側部の一部を切断する工程と、前記2側部の一部が切断された前記矩形部をノッチ加工して、前記第2方向に沿って2つの鍔部を形成する工程と、前記2つの鍔部が形成された前記矩形部をピアス加工して、前記2つの鍔部の前記第2方向に沿って対向する位置に、突き合わせ接合された前記2側面に対して交差する方向へ貫通孔を形成する工程と、を有し、前記2側面は突き合わせされた際に、前記第3方向から視て、突き合わせ接合される接合部と、当該接合部の前記第1方向の両端に設けられ前記第1方向外向きに拡大するように互いに離間する離間部と、を有するように突き合わせされる車両用のアーム部品の製造方法。
【0016】
(8)第1方向及び前記第1方向と直交する第2方向がなす第1平面に延在する平板である被加工材を段階的にプレス加工することにより、前記第1方向と前記第1平面に直交する第3方向とがなす第2平面における前記被加工材の2側面を突き合わせて、中空形状を有する車両用のアーム部品を製造するための車両用のアーム部品の製造方法であって、前記被加工材をプレス加工して、前記第2方向及び前記第3方向がなす第3平面内で前記第3方向へ押し出されるとともに、前記第1方向外向きに拡大して伸延する押出部を形成する工程と、前記第1方向の両側から一対の中子を前記被加工材に挿入した状態で、前記被加工材をプレス加工して、前記2側面を当接しつつ前記第1方向の両端に矩形部を形成する工程と、前記矩形部をピアス加工して、前記矩形部の前記第2方向に沿って対向する位置に貫通孔を形成する工程と、を有し、前記2側面は突き合わせされた際に、前記第3方向から視て、突き合わせ接合される接合部と、当該接合部の前記第1方向の両端に設けられ前記第1方向外向きに拡大するように互いに離間する離間部と、を有するように突き合わせされる車両用のアーム部品の製造方法。
【0017】
(9)前記押出部を形成する工程の前に、長方形状の平板である基板を切断して、前記第3方向から視て、前記第1方向の中央近傍において前記第1方向に略平行であって、前記第1方向外向きに拡大しつつ両端近傍において前記第1方向に略平行な形状の前記被加工材を形成する工程をさらに有する上記(7)または(8)に記載の車両用のアーム部品の製造方法。
【0018】
(10)前記2側面を当接する工程の後に、他の部位よりも剛性が脆弱である脆弱部を形成する工程をさらに有する上記(7)〜(9)のいずれか1つに記載の車両用のアーム部品の製造方法。
【0019】
(11)前記2側面を当接した後に、前記2側面が当接された当接部は未溶接部を残して溶接が施され、前記脆弱部は前記未溶接部から構成される上記(10)に記載の車両用のアーム部品の製造方法。
【発明の効果】
【0020】
上記(1)に記載の発明によれば、平板である被加工材をプレス加工することにより、ブラケット部の外径が第1方向の外側に向かって大きくなるように成形されるため、急激な断面変化がなく製造が容易でコスト的にも有利な車両用のアーム部品を提供することができる。
【0021】
上記(1)に記載の発明によれば、突き合わせ接合される接合部の第1方向の両端に離間部が設けられるため、車両用のアーム部品を軽量化することができる。また、材料の歩留まりが向上する。
【0022】
上記(2)に記載の発明によれば、円筒部は、他の部位よりも剛性が脆弱である脆弱部を有するため、車両用のアーム部品に所定値以上の圧縮荷重が加わったとき、脆弱部において座屈を発生させることができる。
【0023】
上記(3)に記載の発明によれば、脆弱部の剛性を周壁孔の大きさによって適宜設定することができるため、車両用のアーム部品が座屈する圧縮荷重を自由に設定することができる。
【0024】
上記(4)に記載の発明によれば、予め形成された切欠きが突き合わされることによって周壁孔が形成されるため、穴開け加工がなくなり、容易に周壁孔を形成することができる。
【0025】
上記(5)に記載の発明によれば、脆弱部を形成するための穴開け加工がなくなるため、容易に脆弱部を形成することができる。
【0026】
上記(6)に記載の発明によれば、ブラケット部の外径が緩やかに変化するので、急激な断面変化がない車両用のアーム部品を提供することができる。
【0027】
上記(7)に記載の発明によれば、平板である被加工材をプレス加工することにより、ブラケット部の外径が第1方向の外側に向かって大きくなるように成形されるため、急激な断面変化がなく製造が容易でコスト的にも有利な車両用のアーム部品を提供することができる。
【0028】
上記(8)に記載の発明によれば、平板である被加工材をプレス加工することにより、ブラケット部の外径が第1方向の外側に向かって大きくなるように成形されるため、急激な断面変化がなく製造が容易でコスト的にも有利な車両用のアーム部品を提供することができる。また、上記(8)に記載の発明と比較してより少ない工程で車両用のアーム部品を製造することができる。
【0029】
上記(9)に記載の発明によれば、2側面を当接する際に、被加工材は第1方向の両端近傍において第1方向に略平行な形状を有するため、2側面はプレス工程の金型に対して点接触することがなくなる。したがって、金型の部分摩耗を防止でき、金型を長く使用することができる。また、基板から効率よく被加工材を得ることができ、材料の歩留まりが向上する。
【0030】
上記(10)に記載の発明によれば、他の部位よりも剛性が脆弱である脆弱部を有するため、車両用のアーム部品に所定値以上の圧縮荷重が加わったとき、脆弱部において座屈させることができる。
【0031】
上記(11)に記載の発明によれば、脆弱部を形成するための穴開け加工がなくなるため、容易に脆弱部を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の第1実施形態に係るサスペンションアームを示す図であって、図1(A)は正面図を、図1(B)は上面図を示す。
図2】第1実施形態に係るサスペンションアームのプレス加工前の平板である被加工材を示す斜視図である。
図3】第1実施形態に係るサスペンションアームの製造方法の押出工程を示す図であって、図3(A)はX軸に直交する断面図、図3(B)はY軸に直交する中央線における中央断面図である。
図4】第1実施形態に係る押出工程終了時の被加工材の斜視図である。
図5】第1実施形態に係るサスペンションアームの製造方法のトリミング工程を示すX軸に直交する断面図である。
図6】第1実施形態に係るトリミング工程終了時の被加工材の斜視図である。
図7】第1実施形態に係るサスペンションアームの製造方法の屈曲工程を示すX軸に直交する断面図である。
図8】第1実施形態に係る屈曲工程終了時の被加工材の斜視図である。
図9】第1実施形態に係るサスペンションアームの製造方法の内曲げ工程を示すX軸に直交する断面図である。
図10】第1実施形態に係る内曲げ工程終了時の被加工材の斜視図である。
図11】第1実施形態に係るサスペンションアームの製造方法の当接工程を示すX軸に直交する断面図である。
図12】第1実施形態に係る当接工程終了時の被加工材の斜視図である。
図13】第1実施形態に係るサスペンションアームの製造方法の矩形部形成工程を示すX軸に直交するX方向の両端における断面図である。
図14】第1実施形態に係る矩形部形成工程終了時の被加工材の斜視図である。
図15】第1実施形態に係るサスペンションアームの製造方法の切断工程を示すX軸に直交するX方向の両端における断面図である。
図16】第1実施形態に係る切断工程終了時の被加工材の斜視図である。
図17】第1実施形態に係るノッチ工程終了時の被加工材の斜視図である。
図18】第1実施形態に係るピアス工程終了時の被加工材の斜視図である。
図19】第1実施形態に係る脆弱部形成工程終了時の被加工材の斜視図である。
図20】本発明の第2実施形態に係るサスペンションアームを示す斜視図である。
図21】第2実施形態に係るサスペンションアームのプレス加工前の平板である基板を示す斜視図である。
図22】第2実施形態に係るサスペンションアームの製造方法のトリミング工程を示すX軸に直交する断面図である。
図23A】第2実施形態に係るトリミング工程終了時の被加工材の上面図である。
図23B】対比例として離間部が形成されない場合の被加工材の上面図である。
図24】第2実施形態に係るサスペンションアームの製造方法の屈曲工程を示すX軸に直交する断面図であって、図24(A)は屈曲工程前を、図24(B)は屈曲工程終了時をそれぞれ示す。
図25】第2実施形態に係る屈曲工程終了時の被加工材の斜視図である。
図26】第2実施形態に係るサスペンションアームの製造方法の当接工程の際に、被加工材に一対の中子を挿入する様子を示す斜視図である。
図27】第2実施形態に係るサスペンションアームの製造方法の当接工程を示す、X方向中央近傍におけるX軸に直交する断面図であって、図27(A)は当接工程前を、図27(B)は当接工程終了後をそれぞれ示す。
図28】第2実施形態に係るサスペンションアームの製造方法の当接工程を示す、X方向両端近傍におけるX軸に直交する断面図であって、図28(A)は当接工程前を、図28(B)は当接工程終了後をそれぞれ示す。
図29】第2実施形態に係る当接工程終了時の被加工材の斜視図である。
図30】本実施形態に係るサスペンションアームの改変例を示す図である。
図31】本実施形態に係るサスペンションアームの他の改変例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態を、図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態において平板が配置される配置面をXY平面として、平板が伸延する方向をX方向(第1方向)、配置面においてX方向に直交する方向をY方向(第2方向)、XY平面に直交する方向をZ方向(第3方向)とする。
【0034】
本実施形態に係る車両用のアーム部品は、図1に示されるように、車両用のサスペンションアーム1に用いられるものであり、X方向及びY方向がなすXY平面に延在する平板である被加工材Wを段階的にプレス加工することにより、Y方向の2側面W1,W2を突き合わせ接合して成形される。
【0035】
図1は、本実施形態に係るサスペンションアーム1を示す図であって、図1(A)は正面図を、図1(B)は上面図を示す。
【0036】
サスペンションアーム1は、X方向に沿って設けられ、円筒形状を有する円筒部10と、円筒部10のX方向の両端に設けられ、外径がX方向外向きに拡大するブラケット部20と、ブラケット部20にY方向に沿って対向して設けられ、Y方向に沿って対向する位置に貫通孔20Hが形成された2つの鍔部30と、を有する。
【0037】
円筒部10は、円筒部10の他の部位よりも剛性が脆弱である脆弱部11を有する。脆弱部11は、円筒部10の周壁に形成した周壁孔から構成される。脆弱部11を有するため、サスペンションアーム1に所定値以上の圧縮荷重が加わったとき、脆弱部11において座屈を発生させることができる。
【0038】
ブラケット部20は、円筒部10の左端に設けられた第1のブラケット部21と、円筒部10の右端に設けられた第2のブラケット部22と、を有する。
【0039】
ブラケット部20は、具体的には以下に示すように外径がX方向外向きに拡大する。すなわち、円筒部10の端部の直径をd1、ブラケット部20の最大直径をd2、円筒部10の端部からブラケット部20の最大直径の位置までの距離をLとして、α=(d2−d1)/Lで表される拡大率αが1/3より小さい。このため、ブラケット部20の外径が緩やかに変化するので、急激な断面変化がなく応力集中の発生が少ない。
【0040】
鍔部30は、第1のブラケット部21の左端に設けられた第1の鍔部31と、第2のブラケット部22の右端に設けられた第2の鍔部32と、を有する。
【0041】
第1の鍔部31は、Y方向に沿って対向して設けられ、Y方向に沿って対向する位置に第1の貫通孔21Hが形成された2枚のプレート31A,31Bを有する。
【0042】
第2の鍔部32は、Y方向に沿って対向して設けられ、Y方向に沿って対向する位置に第2の貫通孔22Hが形成された2枚のプレート32A,32Bを有する。
【0043】
第1の貫通孔21Hの穴径は第2の貫通孔22Hの穴径より小さく形成され、第1の貫通孔21H及び第2の貫通孔22Hは、貫通孔20Hを構成する。
【0044】
第1の貫通孔21Hは、内部に車輪側からのボルト(不図示)が挿通され、ナット(不図示)により車輪(不図示)と連結される。
【0045】
第2の貫通孔22Hは、内部にブッシュが圧入され、ゴムなどの弾性材を介して車体側から突出されている軸部材(不図示)と連結される。
【0046】
サスペンションアーム1は2側面W1,W2が突き合わせ接合される接合部40をさらに有する。接合部40は、図1(B)に示されるように、脆弱部11を除いてX方向に溶接接合によって接合される。
【0047】
次に、本実施形態に係るサスペンションアーム1の製造方法について説明する。
【0048】
図2は本実施形態に係るサスペンションアーム1のプレス加工前の金属製の平板である被加工材Wを示す図である。
【0049】
まず、YZ平面内で、被加工材Wの非押出部NPを残して、屈曲部Kを介してZ方向へ押し出されるとともにX方向外向きに拡大して伸延する押出部Pを形成する(押出工程)。
【0050】
図3は本実施形態に係るサスペンションアーム1の製造方法の押出工程を示す図であって、図3(A)はX軸に直交する断面図、図3(B)はY軸に直交する図2の中央線Oにおける中央断面図である。図4は押出工程終了時の被加工材Wの斜視図である。
【0051】
平板である被加工材Wは、図3(A)に示されるように、第1成形型50によりZ方向上向きに押し出され、押出部Pが形成される。第1成形型50は、第1上型51と、第1上型51と対向して設けられる第1下型52と、ブランクホルダ53と、を有する。第1下型52には、第1上型51に向かって突出するとともにX方向に伸延する凸部54が形成され、第1上型51には、第1下型52の凸部54に対応して窪んだ溝部55が形成されている。ブランクホルダ53は第1下型52の外周に設けられる。
【0052】
押出工程では、まず第1成形型50内に被加工材Wを設置し、第1下型52を第1上型51から離隔した状態のまま第1上型51及びブランクホルダ53を近接させ、第1上型51及びブランクホルダ53により被加工材Wを挟持する。
【0053】
この後、第1下型52を第1上型51に近接させ、被加工材Wに、第1上型51の溝部55に対応して第1上型51に向かう方向に突出する押出部Pが形成される。押出部Pは、X方向の中央近傍に形成され、X方向に同一形状を有する第1押出部P1と、第1押出部P1のX方向の両端に形成され、X方向外向きに拡大する第2押出部P2と、を有する。
【0054】
この押出工程の際には、第1上型51及びブランクホルダ53により被加工材Wが挟持されているため、被加工材Wの流入の偏りが抑制され、しわ等の発生を防止できる。
【0055】
このように、押出工程により、図4に示されるように、YZ平面内で被加工材Wの非押出部NPを残して、屈曲部Kを介してZ方向へ押し出されるとともにX方向外向きに拡大して伸延する押出部Pが形成される。
【0056】
次に被加工材Wの非押出部NPの外周の不要部分をトリミングする(トリミング工程)。
【0057】
図5は、本実施形態に係るサスペンションアーム1の製造方法のトリミング工程を示すX軸に直交する断面図である。図6はトリミング工程終了時の被加工材Wの斜視図である。
【0058】
押出部Pが形成された被加工材Wは、図5に示されるように、第2成形型60によりトリミングされる。この第2成形型60は、第2上型61と、第2下型62と、を有している。第2下型62には、第2上型61と対向する面の外周端に下型切断刃63が形成されている。第2上型61には、第2下型62と対向して設けられるとともに背面にバネが設けられて第2下型62に向かう方向へ付勢されたホルダ部64と、ホルダ部64の外周に設けられて下型切断刃63と対となる上型切断刃65とが設けられる。第2下型62とホルダ部64とは、被加工材Wの所望の形状に対応する形状を有している。
【0059】
トリミング工程では、まず第2成形型60内に押出部Pが形成された被加工材Wを設置し、第2上型61と第2下型62とを近接させる。第2上型61のホルダ部64と第2下型との間に被加工材Wが挟まれると、ホルダ部64がバネにより付勢されつつ後退する。ホルダ部64が後退すると、上型切断刃65と下型切断刃63との間に被加工材Wが挟まれ、図5に示されるように、被加工材Wの外周部W´が切り落とされる。この後、第2上型61と第2下型62とを離隔させると、バネの反動力により第2上型61から被加工材Wが取り出される。
【0060】
このように、トリミング工程により、図6に示されるように、被加工材Wの非押出部NPの不要部分がトリミングされ、Y方向に沿って2側面W1,W2が形成される。
【0061】
次に、トリミングされた被加工材Wを屈曲させる(屈曲工程)。
【0062】
図7は本実施形態に係るサスペンションアーム1の製造方法の屈曲工程を示すX軸に直交する断面図である。図8は屈曲工程終了時の被加工材Wの斜視図である。
【0063】
トリミングされた被加工材Wは、図7に示されるように、上下が反転されて第3成形型70により屈曲される。第3成形型70は、被加工材Wが嵌る溝部73が形成された第3下型72と、溝部73に嵌合する凸部74が形成された第3上型71と、を有している。また、第3下型72には、溝部73から成形された被加工材Wを突き出すための突出部75が備えられている。
【0064】
屈曲工程では、まず第3成形型70内にトリミングされた被加工材Wを上下反転して設置し、第3上型71と第3下型72とを近接させる。第3上型71の凸部74と第3下型72の溝部73の間に被加工材Wが挟まれると、押出部Pと非押出部NPとの間の屈曲部Kがプレスされ、2側面W1,W2の交差方向が第3上型71に向かう方向(Z方向上向き)になるように成形される。そして、第3成形型70により成形された被加工材Wは、溝部73から突出部75によって突き出される。
【0065】
このように、屈曲工程により、図8に示されるように、2側面W1,W2の交差方向がZ方向上向きになるように屈曲される。
【0066】
次に、屈曲工程により屈曲された被加工材Wを更に屈曲させ、2側面W1,W2を近づける(内曲げ工程)。
【0067】
図9は本実施形態に係るサスペンションアーム1の製造方法の内曲げ工程を示すX軸に直交する断面図である。図10は内曲げ工程終了時の被加工材Wの斜視図である。
【0068】
屈曲工程により屈曲された被加工材Wは、図9に示されるように、第4成形型80により、更に屈曲される。第4成形型80は、被加工材Wが嵌る溝部83が形成された第4下型82と、溝部83に嵌合する凸部84が形成された第4上型81と、を有する。また、第4下型82には、溝部83から成形された被加工材Wを突き出すための突出部85が備えられている。
【0069】
内曲げ工程では、まず第4成形型80内に被加工材Wを設置し、第4上型81と第4下型82とを近接させる。第4成形型80の凸部84は、第3成形型70の凸部74よりも押圧方向に長く、かつ幅が狭く形成されており、また、第4成形型80の溝部83も、凸部84に対応して第3成形型70の溝部73よりも押圧方向に長く、かつ幅が狭く形成されている。このため、成形される被加工材Wは、押出方向に長く成形され、2側面W1,W2が近づく。第4成形型80により成形された被加工材Wは、溝部83から突出部85によって突き出される。
【0070】
このように、内曲げ工程により、図10に示されるように、2側面W1,W2が近づく。
【0071】
次に、内曲げ工程により屈曲された被加工材Wを更に屈曲させ、2側面W1,W2を当接させる(当接工程)。
【0072】
図11は本実施形態に係るサスペンションアーム1の製造方法の当接工程を示すX軸に直交する断面図である。図12は当接工程終了時の被加工材Wの斜視図である。
【0073】
内曲げ工程により屈曲された被加工材Wは、図11に示されるように、第5成形型90により更に屈曲される。第5成形型90は、被加工材Wが嵌る上型溝部93が形成された第5上型91と、第5上型91と対向し、被加工材Wが嵌る下型溝部94が形成された第5下型92と、を有する。また、第5下型92には、下型溝部94から成形された被加工材Wを突き出すための突出部95が備えられている。
【0074】
当接工程では、まず第5成形型90内に被加工材Wを2側面W1,W2が設けられる側を第5上型91に向けて設置し、第5上型91と第5下型92とを近接させる。上型溝部93と下型溝部94との間では、被加工材Wが押出方向に長く成形されているため、第5上型91と第5下型92とが近接することによって、2側面W1,W2が上型溝部93の壁面に沿って移動しつつ当接する。さらに2側面W1,W2が当接した当接部W3を溶接接合することによって、接合部40が形成される。
【0075】
このように、当接工程により、図12に示されるように、2側面W1,W2が当接される。
【0076】
次に、2側面W1,W2が当接された被加工材WのX方向の両端に矩形部W4を形成する(矩形部形成工程)。
【0077】
図13は本実施形態に係るサスペンションアーム1の矩形部形成工程を示すX軸に直交するX方向の両端における断面図である。図14は矩形部形成工程終了時の被加工材Wの斜視図である。
【0078】
2側面W1,W2が当接された被加工材Wは、図13に示されるように、X方向の両端に断面が矩形状の中子Nを配置した後に、第6成形型100により矩形部W4が形成される。第6成形型100は、被加工材Wが嵌る右型溝部103が形成された第6右型101と、第6右型101と対向し、被加工材Wが嵌る左型溝部104が形成された第6左型102と、を有する。
【0079】
矩形部形成工程では、まず被加工材WのX方向の両端に中子Nを配置した後に、第6右型101と第6左型102とを近接させる。第6右型101と第6左型102とが近接することによって、中子Nの外形、右型溝部103及び左型溝部104に沿って被加工材WのX方向の両端が矩形状にプレスされ、矩形部W4が形成される。
【0080】
このように矩形部形成工程により、図14に示されるように、被加工材WのX方向の両端に矩形部W4が形成される。
【0081】
次に、矩形部形成工程によりX方向の両端に形成された矩形部W4のZ方向の2側部の一部F1,F2を切断する(切断工程)。
【0082】
図15は本実施形態に係るサスペンションアーム1の切断工程を示すX軸に直交するX方向の両端における断面図である。図16は切断工程終了時の被加工材Wの斜視図である。
【0083】
X方向の両端に矩形部W4が形成された被加工材Wは、図15に示されるように、Z方向に貫通孔NHが設けられた中子N1を矩形部W4に配置した後に、第7成形型110により、矩形部W4のZ方向の2側部の一部F1,F2が順次切断される。図15では矩形部W4のZ方向の2側部のうちの1側部の一部F1が切断される様子を示す。第7成形型110は、Z方向の下部に切断刃113が形成された第7上型111と、第7上型111と対向し、被加工材Wが嵌る溝部114が形成された第7下型112と、を有する。第7上型111は凸部115を有し、凸部115の幅は、中子N1の貫通孔NHの幅より小さく形成されるため、互いに干渉することなく切断が可能である。
【0084】
切断工程では、まず被加工材WのX方向の両端に中子N1を配置した後に、第7下型112の溝部114に被加工材Wを嵌める。そして、第7上型111を第7下型112側へ移動させると、第7上型110の切断刃113が矩形部W4のZ方向の2側部のうちの1側部の一部F1が切断され、中子N1の貫通孔NH内に切断片として落下する。同様に、矩形部W4のZ方向の2側部のうちの1側部の一部F2が切断される。
【0085】
このように、切断工程により、図16に示されるように、X方向の両端に形成された矩形部W4のZ方向の2側部の一部F1,F2が切断される。
【0086】
次に、Z方向の2側部の一部F1,F2が切断された矩形部W4をノッチ加工して、Y方向に沿って2つの鍔部30を形成する(ノッチ工程)。
【0087】
図17はノッチ工程終了時の被加工材Wの斜視図である。なお、図17では被加工材WのX方向の一端のみ示す。
【0088】
ノッチ工程では、図17に示されるように、第1ノッチ加工機(不図示)によって、被加工材WのX方向の一端がノッチ加工され、不要部30Nが切断片として切断され、2枚のプレート31A,31Bが形成される。同様に、被加工材WのX方向の他端がノッチ加工され、2枚のプレート32A,32Bが形成される。2枚のプレート31A,31B及び2枚のプレート32A,32Bは2つの鍔部30を構成する。
【0089】
このように、ノッチ工程により、Y方向に沿って2つの鍔部30が形成される。
【0090】
次に、2つの鍔部30が形成された矩形部W4をピアス加工して、2つの鍔部30のY方向に沿って対向する位置に貫通孔20Hを形成する(ピアス工程)。
【0091】
図18はピアス工程終了時の被加工材Wの斜視図である。なお、図18では被加工材WのX方向の一端のみを示す。
【0092】
ピアス工程では、図18に示されるように、ピアス加工機(不図示)によって、被加工材WのX方向の一端がピアス加工され、不要部20Nが切断片として切断され、Y方向に沿って対向する位置に貫通孔21Hが形成される。同様に、被加工材WのX方向の他端がピアス加工されY方向に沿って対向する位置に貫通孔22Hが形成される。貫通孔21H及び貫通孔22Hは貫通孔20Hを構成する。
【0093】
このように、ピアス工程により2つの鍔部30のY方向に沿って対向する位置に貫通孔20Hが形成される。
【0094】
以上の工程によって、X方向に沿って設けられ、円筒形状を有する円筒部10と、円筒部10のX方向の両端に設けられ、外径がX方向外向きに拡大するブラケット部20と、ブラケット部20にY方向に沿って対向して設けられ、Y方向に沿って対向する位置に貫通孔20Hが設けられた2つの鍔部30と、を有するサスペンションアーム1が製造される。
【0095】
次に、円筒部10の中央近傍に当該円筒部10の他の部位よりも剛性が脆弱である脆弱部11を形成する(脆弱部形成工程)。
【0096】
図19は脆弱部形成工程終了時の被加工材Wの上面図である。
【0097】
脆弱部形成工程では、図19に示されるように、第2ノッチ加工機(不図示)によって、円筒部10の中央近傍が切断され、当該円筒部10の中央近傍に脆弱部11が形成される。
【0098】
以上の工程を通じて、サスペンションアーム1が製造される。
【0099】
以上説明したように、本実施形態に係るサスペンションアーム1は、X方向及びY方向がなすXY平面に延在する平板である被加工材Wを段階的にプレス加工することにより、Y方向の2側面W1,W2を突き合わせ接合して成形したサスペンションアーム1である。サスペンションアーム1は、X方向に沿って設けられ、円筒形状を有する円筒部10と、円筒部10のX方向の両端に設けられ、外径がX方向外向きに拡大するブラケット部20と、ブラケット部20にY方向に沿って対向して設けられ、Y方向に沿って対向する位置に貫通孔20Hが形成された2つの鍔部30と、を有する。このため、平板である被加工材Wをプレス加工することにより、ブラケット部20の外径がX方向の外側に向かって大きくなるように成形され、急激な断面変化がなく製造が容易でコスト的にも有利なサスペンションアーム1を提供することができる。
【0100】
また、円筒部10は、当該円筒部10の他の部位よりも剛性が脆弱である脆弱部11を有する。このため、サスペンションアーム1に所定値以上の圧縮荷重が加わったとき、脆弱部11において座屈を発生させることができる。
【0101】
また、脆弱部11は、円筒部10の周壁に形成した周壁孔から構成される。このため、脆弱部11の剛性を周壁孔の大きさによって適宜設定することができるため、サスペンションアーム1が座屈する圧縮荷重を自由に設定することができる。
【0102】
また、円筒部10の端部の直径をd1、ブラケット部20の最大直径をd2、円筒部10の端部からブラケット部20の最大直径の位置までの距離をLとして、α=(d2−d1)/Lで表される拡大率αが1/3より小さい。このため、ブラケット部20の外径が緩やかに変化するので、急激な断面変化がないサスペンションアーム1を提供することができる。
【0103】
また、以上説明したように、本実施形態に係るサスペンションアーム1の製造方法は、X方向及びY方向がなすXY平面に延在する平板である被加工材Wを段階的にプレス加工することにより、X方向とZ方向とがなすXZ平面における被加工材Wの2側面W1,W2を突き合わせて、中空形状を有するサスペンションアーム1を製造するためのサスペンションアーム1の製造方法である。そして、YZ平面内で、被加工材Wの非押出部NPを残して、Z方向へ押し出されるとともにX方向外向きに拡大して伸延する押出部Pを形成する工程と、YZ平面における押出部Pの湾曲形状に沿うように非押出部NPをプレス加工して、2側面W1,W2を当接する工程と、を有する。さらに、X方向の両端に中子Nを配置した状態で、プレス加工して、X方向の両端に矩形部W4を形成する工程と、矩形部W4のZ方向の2側部の一部F1,F2を切断する工程と、を有する。さらに、2側部の一部F1,F2が切断された矩形部W4をノッチ加工して、Y方向に沿って2つの鍔部30を形成する工程と、2つの鍔部30が形成された矩形部W4をピアス加工して、2つの鍔部30のY方向に沿って対向する位置に貫通孔20Hを形成する工程と、を有する。このため、本実施形態に係るサスペンションアーム1を容易に低コストで製造できる。
【0104】
また、2側面W1,W2を当接する工程の後に、他の部位よりも剛性が脆弱である脆弱部11を形成する工程をさらに有する。このため、サスペンションアーム1に所定値以上の圧縮荷重が加わったとき、脆弱部11において座屈を発生させることができる。
【0105】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第1実施形態と共通する部分は説明を省略し、第2実施形態のみに特徴のある箇所について説明する。なお、上述した第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付して説明し、重複した説明は省略する。第2実施形態は、第1実施形態と比較して、Y方向の2側面S1,S2がX方向の両端近傍において離間する点において異なる。
【0106】
図20は、本発明の第2実施形態に係るサスペンションアーム2を示す斜視図である。
【0107】
本実施形態に係るサスペンションアーム2は、概説すると、図20に示されるように、X方向に沿って設けられ円筒形状を有する円筒部10と、円筒部10のX方向の両端に設けられ、外径がX方向外向きに拡大するブラケット部120と、ブラケット部120にY方向に沿って対向して設けられ、Y方向に沿って対向する位置に貫通孔120Hが形成された2つの鍔部130と、を有する。
【0108】
ブラケット部120は、円筒部10の左端に設けられた第1のブラケット部121と、円筒部10の右端に設けられた第2のブラケット部122と、を有する。
【0109】
鍔部130は、第1のブラケット部121の左端に設けられた第1の鍔部131と、第2のブラケット部122の右端に設けられた第2の鍔部132と、を有する。
【0110】
第1の鍔部131は、Y方向に沿って対向して設けられ、Y方向に沿って対向する位置に第1の貫通孔121Hが形成された2枚のプレート131A,131Bを有する。
【0111】
第2の鍔部132は、Y方向に沿って対向して設けられ、Y方向に沿って対向する位置に第2の貫通孔122Hが形成された2枚のプレート132A,132Bを有する。
【0112】
Y方向の2側面S1,S2は、Z方向から視て、突き合わせ接合される接合部140と、当該接合部140のX方向の両端に設けられX方向外向きに拡大して離間する離間部141と、を有する。
【0113】
接合部140は、脆弱部11を除いてX方向に溶接接合によって接合される。離間部141は、X方向外向きに拡大して離間する略V字形状を有する。
【0114】
次に、図21図29を参照して、本実施形態に係るサスペンションアーム2の製造方法について説明する。
【0115】
図21は、本実施形態に係るサスペンションアーム2のプレス加工前の長方形状の平板である基板Bを示す図である。
【0116】
まず、長方形状の平板である基板Bを切断して、Z方向から視て、X方向の中央近傍においてX方向に略平行であって、X方向外向きに拡大しつつ両端近傍においてX方向に略平行な形状の被加工材W0を形成する(トリミング工程)。
【0117】
本実施形態では、基板Bから3つの被加工材W0が得られる。このとき、被加工材W0が両端近傍においてX方向に略平行な形状を有するため、効率よく被加工材W0を得ることができる。なお、本実施形態では基板Bから3つの被加工材W0が得られたが、これに限られない。
【0118】
図22は、本実施形態に係るサスペンションアーム2の製造方法のトリミング工程を示すX軸に直交する断面図である。図23は、トリミング工程終了時の被加工材W0の上面図である。
【0119】
基板Bは、図22に示されるように、第8成形型160によりトリミングされる。この第8成形型160は、第2上型161と、第2下型162と、を有している。第2下型162には、第2上型161と対向する面の外周端に下型切断刃163が形成されている。第2上型161には、第2下型162と対向して設けられるとともに背面にバネが設けられて第2下型162に向かう方向へ付勢されたホルダ部164と、ホルダ部164の外周に設けられて下型切断刃163と対となる上型切断刃165と、が設けられる。第2下型162とホルダ部164とは、基板Bの形状に対応する形状を有している。
【0120】
本実施形態に係るトリミング工程におけるトリミング方法は、第1実施形態に係るトリミング工程におけるトリミング方法と同様であるため、ここでは省略する。
【0121】
このように、トリミング工程により、基板Bがトリミングされ被加工材W0が形成され、Y方向に沿って2側面S1,S2が形成される。トリミングされた被加工材W0は、図23Aに示されるように、中央近傍においてX方向に略平行であって、X方向外向きに拡大しつつ両端近傍においてX方向に略平行な形状となる。また、X方向の両端部では、X方向内向きに凹んだ凹部S3が設けられる。被加工材W0は、上述の構成を有するため、後述するように、離間部141が形成される。
【0122】
図23Bは、対比例として離間部141が形成されない場合の被加工材W6の上面図である。離間部141が形成されないようにする場合、被加工材W6には、図23Bに示すように、Y方向に突出する突起部Tが必要となる。本実施形態に係る被加工材W0を、対比例に係る被加工材W6と対比した場合、突起部Tに対応する分だけ、材料の歩留まりが向上する。
【0123】
次に、トリミングされた被加工材W0を屈曲させる(屈曲工程)。屈曲工程では、被加工材W0をプレス加工して、YZ平面内でZ方向へ押し出されるとともに、X方向外向きに拡大して伸延する押出部P5が形成される。
【0124】
図24は、本実施形態に係るサスペンションアーム2の製造方法の屈曲工程を示すX軸に直交する断面図であって、図24(A)は屈曲工程前を、図24(B)は屈曲工程終了時をそれぞれ示す。図25は、屈曲工程終了時の被加工材W0の斜視図である。
【0125】
トリミングされた被加工材W0は、図24(A),(B)に示されるように、第9成形型170により屈曲される。第9成形型170は、被加工材W0が嵌る溝部173が形成された第9下型172と、溝部173に嵌合する凸部174が形成された第9上型171と、を有する。また、第9下型172には、溝部173から成形された被加工材W0を突き出すための突出部175が備えられている。
【0126】
屈曲工程では、まず第9成形型170内にトリミングされた被加工材W0を設置する(図24(A)参照)。そして、第9上型171と第9下型172とを近接させることによって、被加工材W0に、第9上型171の凸部174及び第9下型172の溝部173の形状に対応して、第9下型172に向かう方向に突出する押出部P5が形成される(図24(B)参照)。上述したように、被加工材W0はトリミング工程において、中央近傍においてX方向に略平行であって、X方向外向きに拡大しつつ両端近傍においてX方向に略平行な形状にトリミングされているため、押出部P5は、X方向の中央近傍に形成され、X方向に同一の形状を有する第1押出部P6と、第1押出部P6のX方向の両端に形成され、X方向外向きに拡大する第2押出部P7と、を有する。
【0127】
そして、第9成形型170によって成形された被加工材W0は、溝部173から突出部175によって突き出される。
【0128】
このように、屈曲工程により、図25に示されるように、X方向外向きに拡大して伸延する押出部P5が形成されるとともに、2側面S1,S2の直交する方向がZ方向上向きになるように屈曲される。
【0129】
次に、X方向の両側から一対の中子N5,N6を被加工材W0に挿入した状態で、被加工材W0をプレス加工して、2側面S1,S2を当接しつつX方向の両端に矩形部W5を形成する(当接工程)。
【0130】
図26は、本実施形態に係るサスペンションアーム2の製造方法の当接工程の際に、被加工材W0に一対の中子N5,N6を挿入する様子を示す斜視図である。図27は、本実施形態に係るサスペンションアーム2の製造方法の当接工程を示す、X方向中央近傍におけるX軸に直交する断面図であって、図27(A)は当接工程前を、図27(B)は当接工程終了後をそれぞれ示す。図28は、本実施形態に係るサスペンションアーム2の製造方法の当接工程を示す、X方向両端近傍におけるX軸に直交する断面図であって、図28(A)は当接工程前を、図28(B)は当接工程終了後をそれぞれ示す。図29は、本実施形態に係る当接工程終了時の被加工材W0の斜視図である。
【0131】
まず、屈曲工程により屈曲された被加工材W0に、図26に示されるように、一対の中子N5,N6が挿入される。一対の中子N5,N6は、図26においてX方向左側に挿入される第1の中子N5と、X方向右側に挿入される第2の中子N6と、を有する。第1の中子N5と第2の中子N6とは略同一の形状を有する。なお、第1の中子N5と第2の中子N6とは、互いに異なる形状であってもよい。
【0132】
第1の中子N5は、図26においてX方向左側に設けられX軸に直交する断面が長方形である長方形状中子N5aと、X方向右側に設けられX軸に直交する断面が円形である円形状中子N5bと、を有する。第2の中子N6は、同様に、長方形状中子N6aと、円形状中子N6bと、を有する。
【0133】
一対の中子N5,N6が挿入された被加工材W0は、図27図28に示されるように、第10成形型180により、プレス加工して、2側面S1,S2を当接しつつX方向の両端に矩形部W5を形成する。
【0134】
まず、図27を参照して、X方向中央近傍における第10成形型180の構成を説明する。第10成形型180は、被加工材W0が嵌る上型溝部183が形成された第10上型181と、第10上型181と対向し、被加工材W0が嵌る下型溝部184が形成された第10下型182と、を有する。また、第10下型182には、下型溝部184から成形された被加工材W0を突き出すための突出部185が備えられている。X方向中央近傍における上型溝部183及び下型溝部184は、それぞれ略半円形状を有する。
【0135】
次に、図28を参照して、X方向両端近傍における第10成形型180の構成を説明する。第10成形型180は、被加工材W0が嵌る上型溝部183が形成された第10上型181と、第10上型181と対向し、被加工材W0が嵌る下型溝部184が形成された第10下型182と、を有する。X方向両端近傍における上型溝部183及び下型溝部184は、それぞれ矩形形状を有する。
【0136】
当接工程では、まず第10成形型180内に、一対の中子N5,N6が挿入された被加工材W0を、2側面S1,S2が設けられる側を第10上型181に向けて設置する(図27(A),図28(A)参照)。そして、第10上型181と第10下型182とを近接させる。上型溝部183と下型溝部184との間では、被加工材W0がZ方向に長く成形されているため、第10上型181と第10下型182とが近接することによって、2側面S1,S2が上型溝部183の壁面に沿って移動しつつ当接する(図27(B),図28(B)参照)。
【0137】
このとき、上述したように、被加工材W0はトリミング工程において、中央近傍においてX方向に略平行であって、X方向外向きに拡大しつつ両端近傍において略平行な形状にトリミングされているため、第10上型181と第10下型182とを近接させる際に、2側面S1,S2は、第10上型181に対して点接触することがなくなる。したがって、第10上型181の部分摩耗を防止することができる。
【0138】
そして、2側面S1,S2が当接した箇所を溶接接合した後に、第10成形型180によって成形された被加工材W0は、溝部184から突出部185によって突き出される。
【0139】
このように、当接工程により、図29に示されるように、2側面S1,S2が当接されつつX方向の両端に矩形部W5が形成される。また、上述したように、被加工材W0はトリミング工程において、中央近傍においてX方向に略平行であって、X方向外向きに拡大しつつ両端近傍においてX方向に略平行な形状にトリミングされているため、2側面S1,S2を当接する際に、X方向の両端近傍において2側面S1,S2が徐々に離間する。すなわち、2側面S1,S2は突き合わされた際に、Z方向から視て、突き合わせ接合される接合部140と、接合部140のX方向の両端に設けられX方向外向きに拡大して離間する離間部141と、を有する。
【0140】
また、トリミング工程においてX方向の両端部において、X方向内向きに凹んだ凹部S3が形成されているため、当接工程後における被加工材W0は、両端部において、第1実施形態においてノッチ加工した後と同様、2つの鍔部130が形成される。
【0141】
次に、第1実施形態と同様に、ピアス工程において、2つの鍔部130のY方向に沿って対向する位置に貫通孔120Hを形成し、脆弱部形成工程において、円筒部10の中央近傍に当該円筒部10の他の部位よりも剛性が脆弱である脆弱部11を形成する。
【0142】
本実施形態に係るピアス工程及び脆弱部形成工程は、第1実施形態に係るピアス工程及び脆弱部形成工程と同様の工程であるため、ここでは省略する。
【0143】
以上の工程を通じて、本実施形態に係るサスペンションアーム2が製造される。
【0144】
以上説明したように、本実施形態に係るサスペンションアーム2では、2側面S1,S2は、Z方向から視て、突き合わせ接合される接合部140と、接合部140のX方向の両端に設けられX方向外向きに拡大して離間する離間部141と、を有する。このため、サスペンションアーム2を軽量化することができる。また、材料の歩留まりが向上する。
【0145】
また、以上説明したように、本実施形態に係るサスペンションアーム2の製造方法は、X方向及びY方向がなすXY平面に延在する平板である被加工材W0を段階的にプレス加工することにより、X方向とZ方向がなすXZ平面における被加工材W0の2側面S1,S2を突き合わせて、中空形状を有するサスペンションアーム2を製造するためのサスペンションアーム2の製造方法である。サスペンションアーム2の製造方法は、被加工材W0をプレス加工して、Y方向及びZ方向がなすYZ平面内でZ方向へ押し出されるとともにX方向外向きに拡大して伸延する押出部P5を形成する工程と、X方向の両側から一対の中子N5,N6を被加工材W0に挿入した状態で、被加工材W0をプレス加工して、2側面S1,S2を当接しつつX方向の両端に矩形部W5を形成する工程と、矩形部W5をピアス加工して、矩形部W5のY方向に沿って対向する位置に貫通孔120Hを形成する工程と、を有する。このため、本実施形態に係るサスペンションアーム2を容易に低コストで製造できる。さらに第1実施形態に係るサスペンションアーム1の製造方法と比較して、より少ない工程でサスペンションアーム2を製造することができる。
【0146】
また、押出部P5を形成する工程の前に、長方形状の平板である基板Bを切断して、Z方向から視て、X方向の中央近傍においてX方向に略平行であって、X方向外向きに拡大しつつ両端近傍においてX方向に略平行な形状の前記被加工材W0を形成する工程をさらに有し、2側面S1,S2は突き合わされた際に、Z方向から視て、突合せ接合される接合部140と、接合部140のX方向の両端に設けられX方向外向きに拡大して離間する離間部141と、を有する。このため、当接工程において2側面S1,S2を当接する際、2側面S1,S2は第10上型181に対して点接触することがなくなる。したがって、第10上型181の部分摩耗を防止でき、第10上型181を長く使用することができる。また、基板Bから効率よく被加工材W0を得ることができ、材料の歩留まりが向上する。
【0147】
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内で種々改変することができる。
【0148】
例えば、上述した実施形態に係るサスペンションアーム1,2の製造方法では、脆弱部形成工程はピアス工程の終了後に実施されたが、これに限られず、当接工程より後の工程であれば、どのタイミングで行われてもよい。
【0149】
また、当接工程において溶接接合がされたが、これに限られず、当接工程より後の工程であれば、どのタイミングで行われてもよい。
【0150】
また、上述した第1実施形態では、脆弱部11は脆弱部形成工程において、円筒部10の中央近傍が切断されることによって形成されたが、これに限られず、図30に示されるように、あらかじめ平板である被加工材Wに切欠きVを設け、切欠きVを有する2側面W1´,W2´が突き合わされることによって形成されてもよい。このとき、予め形成された切欠きが突き合わされることによって周壁孔が形成されるため、穴開け加工がなくなり、容易に周壁孔を形成することができる。
【0151】
また、上述した第1実施形態では、脆弱部11は、円筒部10の周壁に形成した周壁孔から構成されたが、これに限られず、図31に示されるように、2側面W1,W2が突き合わせ接合される接合部40は、未溶接部NSを残して溶接が施され、脆弱部11´は未溶接部NSから構成されてもよい。このとき、穴開け加工がなくなるため、容易に脆弱部11´を形成することができる。
【0152】
また、上述した第1,第2実施形態では、サスペンションアーム1,2として使用されたが、クラッチペダルアーム、ラジアスロッドあるいはトレーリングアームなどのような長尺なアーム状をした車両用部品にも同様に適用可能である。
【符号の説明】
【0153】
1,2 サスペンションアーム、
10 円筒型、
11,11´ 脆弱部、
20,120 ブラケット部、
30,130 鍔部、
40,140 接合部、
141 離間部、
B 基板、
F1,F2 2側部の一部、
N,N1,N5,N6 中子、
NP 非押出部、
NS 未溶接部、
P,P5 押出部、
V 切欠き、
W,W0 被加工材、
W1,W2,W1´,W2´,S1,S2 2側面、
W3 当接部、
W4,W5 矩形部。
図1
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