(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1〜4のいずれか1項に記載のショックアブソーバにおいて、前記オリフィスは、相互に内径が相違し前記回動操作部の回動方向に間隔を隔てて設けられた複数の貫通孔により形成される、ショックアブソーバ。
請求項1〜4のいずれか1項に記載のショックアブソーバにおいて、前記オリフィスは、相互に内径が相違し前記ケースの円周方向に間隔を隔てて設けられた複数の貫通孔により形成される、ショックアブソーバ。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。それぞれの図面においては、共通性を有する部材には同一の符号が付されている。
【0014】
図1〜
図11は一実施の形態であるショックアブソーバ10を示す。このショックアブソーバ10は、円筒形状の主ケース11aと、主ケース11aの基端部に固定される基部ケース11bとからなるケース11を有する。雌ねじ12が主ケース11aの基端部に設けられ、雌ねじ12とねじ結合される雄ねじ13が基部ケース11bに設けられ、基部ケース11bは主ケース11aにねじ結合される。
【0015】
回動シリンダ14がケース11の基端部内に装着される。回動シリンダ14は、基部ケース11bに回動自在かつ軸方向に移動自在に支持される回動操作部15と、この回動操作部15の先端側に一体となったシリンダ部16とを備えている。回動操作部15は、基部ケース11bの内周面に嵌合する円筒部17と、円筒部17の軸方向中央部に設けられた閉塞壁18とを備えている。径方向の段差面19がシリンダ部16と円筒部17の間に設けられ、段差面19は基部ケース11bの先端部側に設けられたストッパ面20に当接する。
【0016】
ホルダー21がケース11の先端部内に装着される。ホルダー21は円筒部22を有し、円筒部22の先端にフランジ23が一体に設けられ、円筒部22の後端にフランジ24が一体に設けられている。ピストンロッド25がホルダー21に軸方向に往復動自在に装着され、ピストンロッド25の先端部は、ケース11の先端部から突出する。ロッドカバー26がケース11の先端に取り付けられ、ロッドカバー26の内面にホルダー21のフランジ23が当接する。上述のように、ショックアブソーバ10は、ピストンロッド25が突出する端部を先端部とし、反対側の端部を基端部とする。
【0017】
ケース11の内部に作動油つまり液体が充填される。ケース11の内部に作動油を充填するために、回動操作部15の閉塞壁18には注入孔27が設けられ、注入孔27は円筒部17の開口孔17aに連通している。注入孔27から液体をケース11の内部に充填した後に、注入孔27はねじ部材28により閉塞される。ねじ部材28の頭部は、接着剤等からなる封止材29により緩み止めされる。上述した各部材はシール部材によりシールされ、ケース11内からの作動油の漏れが防止される。
【0018】
ストッパ31がピストンロッド25に設けられる。ストッパ31はホルダー21の円筒部22の内径よりも大径であり、ストッパ31の先端面はホルダー21のフランジ24に当接する。ピストン32がピストンロッド25の後端部に装着され、ピストン32はストッパ31の後端面に当接する。ばね受け部材33がピストンロッド25の基端部に取り付けられる。ピストン32は、ストッパ31に当接する位置と、ばね受け部材33に当接する位置との間で
ピストンロッド25に対して軸方向に移動自在である。
【0019】
液体通路34が回動シリンダ14のシリンダ部16とケース11との間に形成される。シリンダ部16のシリンダ孔35は、ピストン32によりピストン32の先端面側の前部室35aと、ピストン32の後端面側の後部室35bとに仕切られる。前部室35aは液体通路34の先端部に連通し、後部室35bは液体通路34の後端部に連通する。シリンダ孔35は先端部から後端部に向けて内径が漸次小径となったテーパ面である。これにより、ピストン32とシリンダ孔35との間の隙間36は、ピストン32がシリンダ部16の後端部側に移動すると、漸次小さくなる。
【0020】
ばね部材としての圧縮コイルばね37が後部室35bに装着される。圧縮コイルばね37は、先端がばね受け部材33に当接し、後端が閉塞壁18に当接し、ピストンロッド25の突出端部をケース11の先端部から突出させる方向のばね力をピストンロッド25に付勢する。図示しない移動部材がピストンロッド25の先端に衝突すると、ピストンロッド25は圧縮コイルばね37のばね力に抗して後退移動する。ピストンロッド25が後退移動するときには、ストッパ31がピストン32の先端面に接触して、ストッパ31とピストン32の間の隙間が閉塞される。これにより、後部室35b内の液体は、ストッパ31とピストン32の間の隙間を流れることなく、ピストン32とシリンダ孔35との間の隙間36を流れる。シリンダ孔35はテーパ面となっているので、ピストン32がシリンダ孔35の基端部に向けて移動すると、隙間36は漸次狭くなり、隙間36を流れる作動油の流通抵抗は高められる。
【0021】
一方、移動部材がピストンロッド25から離れると、ピストンロッド25は圧縮コイルばね37のばね力により前進限位置に向けて突出移動する。このときには、ピストン32はストッパ31から離れてばね受け部材33に接触するので、ピストン32とストッパ31の間には隙間ができる。ばね受け部材33とピストン32との間には連通路38が形成されており、ピストンロッド25が突出移動するときには、前部室35a内の液体は連通路38と隙間36の両方を平行して流れて、後部室35b内に流入する。したがって、ピストンロッド25が突出移動するときには、液体が連通路38にも流れるので、ピストンロッド25が後退移動するときよりも、ピストンロッド25に加わる液体の流通抵抗は小さくなり、ピストンロッド25は迅速に突出限位置に復帰する。このように、ストッパ31とピストン32とにより逆止弁が形成される。
【0022】
アキュムレータ室39がホルダー21の円筒部22と前後のフランジ23,24により区画される。体積変化可能なアキュムレータ40がアキュムレータ室39に装着される。アキュムレータ室39は、フランジ24に形成された連通路24aにより前部室35aに連通される。したがって、ピストンロッド25がばね力に抗して後退移動するときには、前部室35aに流入した液体は、連通路24aを介してアキュムレータ室39内に流入する。これにより、アキュムレータ40は収縮する。一方、ばね力によりピストンロッド25が突出移動するときには、アキュムレータ40が膨張してアキュムレータ室39内の液体は連通路24aを介して前部室35aに戻される。
【0023】
図3は
図1に示された基部ケース11bを示す平面図である。
図4は
図3におけるA−A線断面図であり、
図5は
図4におけるB−B線断面図であり、
図6は
図4におけるC-C線断面図である。
図7は
図1に示された回動シリンダ14の平面図である。
図8は
図7におけるD−D線断面図であり、
図9は
図7の右側面図であり、
図10は
図8におけるE−E線断面図である。
【0024】
図1、
図3〜
図5に示されるように、連通孔41が基部ケース11bの先端部に設けられ、連通孔41は液体通路34の基端部に連通する。
図7および
図8に示されるように、オリフィス42が回動操作部15に設けられ、オリフィス42は連通孔41を介して液体通路34の基端部に連通する。
【0025】
オリフィス42は、
図7および
図10に示されるように、4つの貫通孔42a〜42dにより形成される。4つの貫通孔42a〜42dは、回動操作部15の円筒部17に、円周方向に所定の間隔を隔てて設けられ、円筒部17を径方向に貫通する。回動操作部15の回動操作により、4つの貫通孔42a〜42dのいずれか1つが、連通孔41と同じ円周方向位置に位置して、連通孔41に連通する。それぞれの貫通孔42a〜42dの内径は相違しているので、回動操作部15の回動方向位置により、後部室35bと液体通路34との連通開度が相違する。貫通孔42a〜42dのうち、貫通孔42aの内径が最大であり、貫通孔42aから貫通孔42dに向けて内径が段階的に小さくなっている。貫通孔42aの位置が連通孔41と同じ円周方向位置となると、オリフィス42の連通開度は最大となる。貫通孔42dの位置が連通孔41と同じ円周方向位置となると、オリフィス42の連通開度は最小となる。貫通孔42bまたは貫通孔42cの位置が連通孔41と同じ円周方向位置となると、オリフィス42の連通開度は、貫通孔42aより小さく、貫通孔42dよりも大きな値となる。
図10に示すように、貫通孔42aの中心軸と貫通孔42dの中心軸とのなす角度θは約90度であり、回動操作部15の回動角度θの範囲にオリフィス42が設けられている。
【0026】
図3,
図4および
図6に示されるように、ガイド孔43がケース11の基部ケース11bに円周方向に伸びて形成されている。ガイド孔43は、ケース11の前側円周面44と後側円周面45と円周方向の端面46a,46bとを有しており、後側円周面45はケース11の先端部に向き、前側円周面44はケース11の後端に向いている。4つの位置決め凹部47a〜47dが、円周方向に間隔を隔てて後側円周面45に設けられている。
【0027】
図1に示されるように、操作プラグ51が回動操作部15の円筒部17の開口孔17aに設けられている。取付孔52が回動操作部15の円筒部17に設けられ、位置決めピン53のねじ部53aが操作プラグ51にねじ結合される。位置決めピン53が取付孔52に嵌合することにより、操作プラグ51は回動操作部15つまり回動シリンダ14と一体になる。回動操作部15の回動方向位置は、位置決め調整手段としての位置決めピン53と位置決め凹部47a〜47dにより、位置決めされる。位置決め調整手段は、位置決めピン53と位置決め凹部47a〜47dによって構成される。位置決めピン53はガイド孔43内に挿入される。突起部54が操作プラグ51に一体に設けられており、突起部54はケース11の基端面から突出する。突起部54は、
図2に示されるように、相互に平坦となった二面幅54aを有し、スパナなどのような回動操作具が必要に応じて突起部54の二面幅54aに装着され、操作プラグ51が回動される。
【0028】
図11(A)に示されるように、圧縮コイルばね37のばね力により回動シリンダ14の段差面19がストッパ面20に押し付けられる。オリフィス42の連通開度を調整する際には、スパナなどのような回動操作具が二面幅54aに掛けられて、突起部54が回動され、操作プラグ51が回動される。すると、位置決めピン53と位置決め凹部47aとの位置決めが解かれ、位置決めピン53は位置決め凹部47aと位置決め凹部47bの間の後側円周面45に乗り上げる。このときに、
図11(B)に示されるように、回動シリンダ14はケース11の前方に向けて軸方向に移動する。回動操作具によって、さらに操作プラグ51が回動されると、圧縮コイルばね37のばね力により、位置決めピン53は位置決め凹部47bの位置に位置決めされる。このようにして、位置決めピン53は位置決め凹部47aから位置決め凹部47dの任意の箇所に位置決めされる。
【0029】
位置決めピン53が位置決め凹部47aに位置決めされると、オリフィス42の貫通孔42aが連通孔41と連通した状態となる。位置決めピン53が位置決め凹部47bに位置決めされると、貫通孔42bが連通孔41と連通した状態となる。位置決めピン53が位置決め凹部47cに位置決めされると、貫通孔42cが連通孔41と連通した状態となる。同様に、位置決めピン53が位置決め凹部47dに位置決めされると、貫通孔42dが連通孔41と連通した状態となる。それぞれの状態においては、圧縮コイルばね37のばね力により段差面19がストッパ面20に押し付けられて、回動シリンダ14の後退移動が規制される。このとき、位置決めピン53はそれぞれの位置決め凹部の底面に密着することなく、位置決めピン53と底面との間に隙間が形成されるように、取付孔52や位置決め凹部の底面の位置が設定されている。ショックアブソーバが衝撃吸収する時には、液体の圧力が上昇して、回動シリンダ14には基端部に向かう衝撃が加えられる。また、ピストン32が後退移動するので、圧縮コイルばね37はピストンによって更に圧縮され、回動シリンダ14には基端部に向かう力が更に加えられる。そのような、回動シリンダ14に加えられる基端部方向の衝撃や力は、回動シリンダ14の段差面19から基部ケース11bに伝えられる。ところが、位置決めピン53とそれぞれの位置決め凹部の底面には隙間が形成されているので、回動シリンダ14に加えられる基端部方向の衝撃や力は、位置決めピン53や位置決め凹部の底面に伝えられることはない。これにより、位置決めピン53と位置決め凹部の底面が保護され、位置決めピン53や位置決め凹部の底面が傷むことや破損することがない。つまり、回動シリンダ14の段差面19とストッパ面20とが当接しているので、回動シリンダ14に加えられる衝撃や力は回動シリンダ14からケース11に伝えられ、他の部材に伝えられることはない。これにより、ショックアブソーバの耐久性が向上される。
【0030】
図1は、オリフィス42の貫通孔42aが連通孔41を介して液体通路34と連通している状態を示す。この状態のもとで、移動部材がピストンロッド25に衝突すると、後部室35b内の作動油は、隙間36を通過して前部室35aに流れるとともに、貫通孔42aと連通孔41を介して液体通路34の後端部に流入して、前部室35aに流れる。ピストン32がシリンダ孔35の基端部に向けて移動するに従って、隙間36は漸次狭くなり、隙間36を流れる作動油の流通抵抗は高められる。このように、作動油は隙間36とオリフィス42により通過抵抗を受けながら前部室35aに流れる。前部室35aに流入した作動油は、連通路24aからアキュムレータ室39に流入し、アキュムレータ40が収縮する。したがって、後退移動するピストン32にはオイルの通過抵抗が抗力として加えられ、移動部材の運動エネルギーがオイルつまり作動油の抗力により吸収されて、移動部材に加わる衝撃力が緩和される。
【0031】
回動シリンダ14を回動させて、複数の貫通孔42a〜42dのうちの一つを選択することによって、作動油の通過抵抗による抗力特性つまり緩衝特性が調整される。内径が最も小径の貫通孔42dが連通孔41に対向するように、回動シリンダ14を回動させると、抗力特性が最も大きく設定される。
【0032】
図1に示されるように、
オリフィス42の貫通孔42a
に対してケース11の軸方向延長上に位置決めピン53が設けられており、内径の最も大きい貫通孔42aが連通孔41に対向する位置から、内径の最も小さい貫通孔42dが連通孔41に対向する位置に回動シリンダ14を回動するときには、
図2において矢印で示すように時計方向に回動シリンダ14を回動する。このように、回動シリンダ14を時計方向に回動すると、最大内径の貫通孔42aが連通孔41に連通する状態から最小内径の貫通孔42dが連通孔41に連通する状態にまで切り換えられる。
【0033】
これに対し、最小内径の貫通孔42dを
図10における貫通孔42aの位置に設け、最大内径の貫通孔42aを
図10における貫通孔42dの位置に設け、さらに貫通孔42d
に対してケース11の軸方向延長上に位置決めピン53を設けた形態においては、回動シリンダ14を
図2において時計方向に回動すると、最小内径の貫通孔42dが連通孔41に連通する状態から、最大内径の貫通孔42aが連通孔41に連通する状態に切り換えられる。
【0034】
ショックアブソーバ10が使用される箇所に応じて、作動油の抗力特性を調整する際には、上述のように、回動操作具が二面幅54aに掛けられて、突起部54が回動され、回動シリンダ14が回動される。これにより、位置決めピン53は、4つの位置決め凹部47a〜47dのうちいずれかに位置決めされ、抗力特性を、例えば、4段階のうちのいずれかに切り換えることができる。
【0035】
位置決めピン53がいずれかの位置決め凹部の位置に設定された状態のもとで、圧縮コイルばね37のばね力により回動シリンダ14の段差面19がストッパ面20に当接し、位置決めピン53は設定された位置決め凹部に固定される。回動シリンダ14にはばね力が加えられるので、回動シリンダ14は回動することなく、オリフィス42と連通孔41との連通が保持される。このように、回動シリンダ14の回動操作によりオリフィス42の開度を変化させることができ、ショックアブソーバ10の緩衝特性の調整を容易に行うことができ、操作性に優れたショックアブソーバ10が得られる。
【0036】
主ケース11aの外周面には雄ねじ50が設けられている。ショックアブソーバ10を図示しない取付部材に装着し、雄ねじ50にねじ結合され
るナットにより取付部材にショックアブソーバ10を装着することができる。
【0037】
ショックアブソーバ10が使用される際に、ケース11の基端部が外部の部材に遮蔽される場合がある。この場合においても、回動シリンダ14を回動操作する際には、位置決めピン53が位置決め凹部47a〜47dの間の後側円周面45を乗り越えるときのクリック感が作業者の手に伝わるので、位置決めピン53がどの位置決め凹部の位置となっているかを感じることができる。これにより、位置決めピン53を外部から目視観察することなく、緩衝特性の調整を容易に行うことができる。
【0038】
図7および
図10に示されるように、オリフィス42を形成するために内径が相違する4つの貫通孔が設けられているが、最小の内径の貫通孔42dを設けることなく、3つの貫通孔42a〜42cによりオリフィス42を形成するようにしても良い。その形態においては、位置決めピン53が位置決め凹部47dに設定されると、後部室35b内の作動油は、隙間36のみを介して前部室35aに流れる。オリフィス42を形成する貫通孔の数は上述した数に限られることなく、任意の数とすることができる。また、貫通孔42aから貫通孔42dまでの中心に対する角度も、
図6、図10に示されるような約90度に限らず、任意の角度でよい。
【0039】
図12は他の実施の形態であるショックアブソーバ10aを示す縦断面図であり、
図13は
図12の右側面図である。
【0040】
このショックアブソーバ10aにおいては、
図1に示した操作プラグ51が回動操作部15の円筒部17に設けられておらず、位置決めピン53には操作プラグ51にねじ結合されるねじ部53aが設けられていない。位置決めピン53は、回動操作部15の円筒部17に設けられた取付孔52に固定され、円筒部17から径方向外方に突出してガイド孔43内に入り込んでいる。ガイド孔43の形状は、
図1に示したショックアブソーバ10と同様である。また、この実施形態においても、回動操作部15の回動方向位置は、位置決め調整手段としての位置決めピン53と位置決め凹部47a〜47dにより、位置決めされる。位置決め調整手段は、位置決めピン53と位置決め凹部47a〜47dによって構成される。
【0041】
回動シリンダ14の回動操作部15に回動操作工具を装着するために、スリット55が回動操作部15の後端面に設けられている。このスリット55に嵌合する凸部を有する、図示しない回動操作工具を装着することにより、回動シリンダ14を回動操作することができる。このように、回動操作工具を回動操作部15に装着するための構造としては、
図1に示されるように突起部54を設けた凸部構造でも良く、
図12に示されるように、スリット55を設けた凹部構造でも良い。
【0042】
図14はさらに他の実施の形態であるショックアブソーバ10bを示す縦断面図であり、
図15は
図14の右側面図である。
【0043】
図14に示されるように、操作プラグ51が回動操作部15の基端面に突き当てられ、位置決めピン53が回動操作部15に取り付けられている。位置決めピン53は操作プラグ51から軸方向に突出している。環状の端壁部材56がねじ部材57により基部ケース11bの基端面に固定され、係合孔58a〜58dが端壁部材56に設けられている。係合孔58a〜58dの内方端には、それぞれ上述した位置決め凹部47a〜47dが形成されている。
図14は位置決めピン53が位置決め凹部47aの位置に設定された状態を示す。
【0044】
この実施形態においても、回動操作部15の回動方向位置は、位置決め調整手段としての位置決めピン53と位置決め凹部47a〜47dにより、位置決めされる。位置決め調整手段は、位置決めピン53と位置決め凹部47a〜47dによって構成される。
【0045】
回動操作部15と操作プラグ51の底面との間は、密着することなく、隙間が形成される。ショックアブソーバが衝撃吸収する時には、液体の圧力が上昇して、回動シリンダ14には基端部に向かう衝撃が加えられる。また、圧縮コイルばね37はピストン32によって更に圧縮されるので、回動シリンダ14には基端部に向かう力が更に加えられる。そのような、回動シリンダ14に加えられる基端部方向の衝撃や力は、回動シリンダ14の段差面19から基部ケース11bに伝えられる。ところが、回動操作部15と操作プラグ51との間には隙間が形成されているので、回動シリンダ14に加えられる基端部方向の衝撃や力は、位置決めピン53や位置決め凹部の底面に伝えられることはない。これにより、位置決めピン53と位置決め凹部の底面が保護され、位置決めピン53や位置決め凹部の底面が傷むことや破損することがない。つまり、回動シリンダ14の段差面19とストッパ面20とが当接しているので、回動シリンダ14に加えられる衝撃や力は回動シリンダ14からケース11に伝えられ、他の部材に伝えられることはない。これにより、ショックアブソーバの耐久性が向上される。なお、上述の隙間を形成する場所は、回動操作部15と操作プラグ51との間に限らない。例えば、操作プラグ51と端壁部材56との間に、隙間が形成されてもよい。
【0046】
ガイド突起としてのガイドピン61が回動操作部15の基端部に設けられ、ガイドピン61は軸方向に突出して操作プラグ51を貫通している。円周方向に伸びる円弧状の回動規制孔62が端壁部材56に設けられ、ガイドピン61が回動規制孔62に挿入されている。ガイドピン61が回動規制孔62の端面に当接することにより、回動シリンダ14の回動範囲が規制される。
図1および
図12に示したショックアブソーバ10,10aにおいては、ガイド孔43の端部に位置決めピン53が当接することにより、回動シリンダ14の回動範囲が規定されるのに対し、
図14に示すショックアブソーバ10bにおいては、ガイドピン61と回動規制孔62の端面との当接により、回動シリンダ14の回動範囲が規制される。
【0047】
図16は他の実施の形態であるショックアブソーバ10cの一部を示す断面図であり、
図12に示されたショックアブソーバ10aの変形例である。
図12に示したショックアブソーバ10aにおいては、回動操作部15の円筒部17にガイド孔43が設けられている。位置決めピン53が円筒部17の基端部に、径方向
外方に突出して取り付けられ、位置決めピン53はガイド孔43内に入り込んでいる。これに対し、
図16に示されるショックアブソーバ10cにおいては、ガイド孔43の前側円周面44に、上述した位置決め凹部47a〜47dが設けられている。
図16においては位置決めピン53が位置決め凹部47aに位置決めされた状態が示されている。したがって、この形態においても、回動シリンダ14が回動されることにより、位置決めピン53は位置決め凹部47aとの位置決めが解かれ、位置決め凹部47aと位置決め凹部47bの間の前側円周面44に乗り上げる。さらに回動シリンダ14が回動されると、圧縮コイルばね37のばね力により、位置決めピン53は位置決め凹部47bに位置決めされる。このように、連通孔41に連通する貫通孔42a〜42dの位置を切り換えることができる。
【0048】
図1に示されるように、回動操作部15の円筒部17に操作プラグ51を設けるようにした形態においても、円筒部17にガイド孔43を設けることができる。
【0049】
図17は他の実施の形態であるショックアブソーバ10dの一部を示す断面図であり、
図14に示されたショックアブソーバ10bの変形例である。
図17に示したショックアブソーバ10dにおいては、位置決めピン53が端壁部材56に取り付けられ、位置決めピン53は回動操作部15の基端部に向けて内方に突出している。底付き孔の開口部からなる位置決め凹部47a〜47dが回動操作部15の基端部に設けられている。
図14に示したショックアブソーバ10bと同様に、
図17に示されたショックアブソーバ10dも、回動操作部15と操作プラグ51との間に隙間が形成される。隙間が形成される場所は、回動操作部15と操作プラグ51との間に限らない。例えば、操作プラグ51と端壁部材56との間に、隙間が形成されてもよい。ショックアブソーバが衝撃吸収する時には、回動シリンダ14には基端部に向かう衝撃が加えられ、この隙間によって、そのような衝撃や力は操作プラグ51や端壁部材56に伝えられることはなく、回動シリンダ14から基部ケース11bに伝えられる。これにより、操作プラグ51や端壁部材56が傷んだり破損することはない。
【0050】
図1および
図12に示される形態においては、位置決めピン53が回動操作部15に設けられ、複数の位置決め凹部47a〜47dがケース11に設けられている。これに対し、
図16および
図17に示される形態においては、位置決めピン53がケース11に設けられ、複数の位置決め凹部47a〜47dが回動操作部15に設けられる。このように、複数の位置決め凹部を回動操作部15とケース11のいずれか一方に設け、位置決めピン53を回動操作部15とケース11のいずれか他方に設けることができる。
【0051】
図18は他の実施の形態であるショックアブソーバ10eの回動シリンダを示す平面図である。回動シリンダ14の回動操作部15に設けられるオリフィス42は、円周方向に沿って伸びるとともに円周方向の位置に応じて溝幅が変化するテーパ溝42eにより形成される。この形態においては、オリフィス42の連通孔41に対する連通開度は、回動シリンダ14を回動させることにより、連続的に変化する。回動シリンダ14を回動させると、連続的に変化する連通開度のうちいずれかの開度を段階的に選択することができる。
【0052】
図19は他の実施の形態であるショックアブソーバ10fの基部ケース11bを示す平面図である。
図20は
図19におけるF−F線断面図であり、
図21は
図19におけるG−G線断面図であり、
図22は
図19におけるH−H線断面図である。
図23は
図19に示された基部ケース11bが組み付けられる回動シリンダ14の平面図である。
図24は
図23におけるI−I線断面図である。
【0053】
図1〜
図11に示されるショックアブソーバ10においては、オリフィス42が回動シリンダ14に設けられ、連通孔41が基部ケース11bに設けられている。つまり、複数の貫通孔の内径が相互に相違し、複数の貫通孔が回動操作部15の回動方向に間隔を隔てて設けられることにより、オリフィス42は形成されている。
【0054】
それに対して、
図19〜
図24に示されるショックアブソーバ10fにおいては、オリフィス42が基部ケース11bに設けられ、連通孔41が回動シリンダ14に設けられている。つまり、複数の貫通孔の内径が相互に相違し、複数の貫通孔が基部ケース11bの円周方向に間隔を隔てて設けられることにより、オリフィス42は形成されている。このような構成においても、回動シリンダ14を回動させることによって連通開度を調整することができる。したがって、オリフィス42は回動シリンダ14と基部ケース11bのいずれか一方に設けることができ、連通孔41はいずれか他方に設けることができる。
【0055】
図25は他の実施の形態であるショックアブソーバ10gの回動シリンダ14を示す平面図である。
図26は
図25におけるJ−J線断面図であり、
図27は
図25におけるK−K線断面図である。
【0056】
このショックアブソーバ10gにおいては、回動シリンダ14にオリフィス42が設けられている。オリフィス42は円筒部17を貫通する貫通孔63を有し、この貫通孔63を中心に円周方向にテーパ溝42fが設けられている。テーパ溝42fは
図27に示されるように、貫通孔63を中心に円周方向に向けて漸次深さが浅くなっている。さらに、テーパ溝42fは、
図25に示されるように、貫通孔63を中心に円周方向に向けて幅が漸次狭くなっている。このような形状のオリフィス42においても、回動シリンダ14を回動させることによって連通開度を調整することができる。
【0057】
図28は他の実施の形態であるショックアブソーバ10hを示す縦断面図である。このショックアブソーバ10hにおいては、操作ダイヤル64が操作プラグ51に設けられ、操作ダイヤル64は外周面がローレット加工され、ケース11の基端部の外方に突出している。このように、ショックアブソーバ10hにおいては、操作ダイヤル64が
図1に示した操作プラグ51の突起部54の部分に相当する。これにより、作業者はスパナのような回動操作具を使用することなく、回動シリンダ14を直接、手で回動させることができる。
【0058】
上述したそれぞれのショックアブソーバ10〜10hにおいては、ケース11内に装着された回動シリンダ14を回動操作することにより、シリンダ孔35内の後部室35bと液体通路34との連通開度を変化させることができ、ショックアブソーバ10〜10hの緩衝特性の調整を容易に行うことができ、ショックアブソーバの操作性を高めることができる。また、位置決めピン53が位置決め凹部47a〜47dに位置決めされている状態を保持するためのばね力と、回動シリンダ14を回動操作するときのクリック感を生じるためのばね力には、ショックアブソーバを構成するために必須である圧縮コイルばね37のばね力を流用している。このように、圧縮コイルばね37のばね力を流用することにより、部品点数が削減され、故障が少なく信頼性が高いショックアブソーバが構成される。
【0059】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。