(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
永久磁石式駆動部と、前記永久磁石式駆動部よりも径方向について内側または外側に設けられた電磁石式駆動部とを備え、前記永久磁石式駆動部および前記電磁石式駆動部によって2つのギャップが径方向に離れて形成されたハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機であって、
前記永久磁石式駆動部は、多相の第1電機子巻線を含む永久磁石式駆動部用固定子と、前記永久磁石式駆動部用固定子に対向して設けられた永久磁石式駆動部用回転子と有し、
前記電磁石式駆動部は、多相の第2電機子巻線および界磁巻線を含む電磁石式駆動部用固定子と、前記電磁石式駆動部用固定子に対向して設けられ、複数の突極を含む電磁石式駆動部用回転子とを有し、
前記突極の数および前記永久磁石式駆動部用回転子の極対数は、前記第2電機子巻線の極対数をpa、前記界磁巻線の極対数をpfとし、pa≠pfとした場合に、|pa±pf|であるハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機。
前記第1電機子巻線および前記第2電機子巻線のそれぞれに誘起される無負荷誘起電圧の基本波の位相は、互いに等しい請求項1または請求項2に記載のハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機。
前記電磁石式駆動部は、前記永久磁石式駆動部よりも径方向について外側に設けられている請求項1から請求項3までの何れか一項に記載のハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機。
前記電磁石式駆動部は、前記永久磁石式駆動部よりも径方向について内側に設けられている請求項1から請求項3までの何れか一項に記載のハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係るハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機の要部を示す断面図である。ハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機は、永久磁石式駆動部1と、永久磁石式駆動部1よりも径方向について外側に設けられた電磁石式駆動部2とを備え、永久磁石式駆動部1および電磁石式駆動部2によって2つのギャップが径方向に離れて形成されている。2つのギャップのうちの径方向内側に配置されたギャップを内側ギャップ3aと、内側ギャップ3aよりも径方向外側に配置されたギャップを外側ギャップ3bとする。
【0011】
永久磁石式駆動部1は、永久磁石式駆動部用固定子である内側固定子11と、内側固定子11に対向して設けられた永久磁石式駆動部用回転子である内側回転子12とを有している。内側固定子11は、内側回転子12よりも径方向外側に配置されている。内側ギャップ3aは、内側固定子11と内側回転子12との間に形成されている。
【0012】
電磁石式駆動部2は、電磁石式駆動部用固定子である外側固定子21と、外側固定子21に対向して設けられた電磁石式駆動部用回転子である外側回転子22とを有している。外側固定子21は、外側回転子22よりも径方向内側に配置されている。外側ギャップ3bは、外側固定子21と外側回転子22との間に形成されている。
【0013】
内側固定子11は、コアバック111およびコアバック111から径方向内側に延びた36個のティース112を有する固定子鉄心113と、ティース112に巻かれた第1電機子巻線である内側電機子巻線114とを有している。内側電機子巻線114は、三相電機子巻線となっている。ティース112は、周方向に等間隔に並べて配置されている。
【0014】
外側固定子21は、コアバック211およびコアバック211から径方向外側に延びた18個のティース212を有する固定子鉄心213と、ティース212に巻かれた第2電機子巻線である外側電機子巻線214と、ティース212に巻かれた界磁巻線215とを有している。
【0015】
コアバック111およびコアバック211は、一体に形成されている。言い換えれば、固定子鉄心113および固定子鉄心213は、一体に形成されている。固定子鉄心113と固定子鉄心213とを合わせたものを共用固定子鉄心4とする。
【0016】
内側回転子12は、回転子鉄心121と、回転子鉄心121に固定され、内側固定子11の径方向内側面に対向する複数の永久磁石122を有している。永久磁石122は、永久磁石式駆動部1の主磁束の発生源(界磁極)として働く。永久磁石122は、ネオジム焼結磁石から構成されている。なお、永久磁石122は、ネオジム焼結磁石に限らず、その他の材質から構成されてもよい。
【0017】
外側回転子22は、円環状の基部221と、基部221から径方向内側に向かって延びる複数の突極222を有している。突極222は、外側固定子21の径方向外側面に対向する。複数の突極222は、周方向に等間隔に並べて配置されている。突極222は、電磁石式駆動部2の主磁束を作るために利用される。内側回転子12および外側回転子22は、機械的に結合されている。内側回転子12には、図示しない回転軸が固定されている。この回転軸は、図示しない軸受を介して図示しないハウジングに回転可能に支持されている。
【0018】
実施の形態1では、外側回転子22の外径が200mm、外側固定子21の外径が176mm、内側回転子12の外径が95.2mm、外側ギャップ3bのギャップ長が0.3mm、内側ギャップ3aのギャップ長が0.4mmとなっている。
【0019】
共用固定子鉄心4、回転子鉄心121および外側回転子22のそれぞれは、複数枚の電磁鋼板が回転軸の軸方向に積層されることによって構成されている。共用固定子鉄心4、回転子鉄心121および外側回転子22のそれぞれの軸方向の長さは、50mmとなっている。共用固定子鉄心4、回転子鉄心121および外側回転子22は、電磁鋼板の代わりに、圧粉鉄心材料またはその他の磁性材料が積層されることによって構成されてもよく、また、バルク材から構成されてもよい。
【0020】
外側電機子巻線214の極数2paは、12極となっている。言い換えれば、外側電機子巻線214の極対数paは6となっている。外側電機子巻線214は、一相当たり132巻となっている。
【0021】
界磁巻線215の極数2pfは、18極となっている。言い換えれば、界磁巻線215の極対数pfは、9となっている。界磁巻線215は、1260巻となっている。
【0022】
外側回転子22の突極の数prは、pa+pfとなっている。この例では、外側回転子22の突極の数prは、15極となっている。
【0023】
内側電機子巻線114の極対数は、pa+pfとなっている。この例では、内側電機子巻線114の極対数は、15となっている。したがって、内側回転子12の極対数である永久磁石122の極対数も、15となっている。つまり、外側回転子22の突極の数pr、内側電機子巻線114の極対数および永久磁石122の極対数は、互いに同じ数となっている。内側電機子巻線114は、一相当たり108巻となっている。
【0024】
図2は
図1の永久磁石式駆動部1および電磁石式駆動部2に電力を供給する駆動回路を含めた全体システムを示す図である。界磁巻線215には、直流電源31から界磁電流Ifが供給される。
【0025】
実施の形態1では、外側電機子巻線214および内側電機子巻線114は、各相が直列にY結線で接続されている。外側電機子巻線214および内側電機子巻線114のそれぞれには、三相交流電源32が接続されたインバータ回路33から電機子電流が供給される。外側電機子巻線214および内側電機子巻線114は、外側回転子22の位置および内側回転子12の位置の変化に対して鎖交磁束波形が同相となるように配置されている。つまり、外側電機子巻線214および内側電機子巻線114は、一方の誘起電圧がU相のピークとなる瞬間に、他方の誘起電圧がU相のピークとなるように配置されている。
【0026】
なお、
図1では、外側電機子巻線214および内側電機子巻線114における互いに同相が径方向に揃うように配置されているが、永久磁石式駆動部1および電磁石式駆動部2のそれぞれの電機子と回転子との位置関係が変わらない場合には、永久磁石式駆動部1および電磁石式駆動部2の周方向についての位置関係は、任意にとってよい。
【0027】
また、実施の形態1では、コアバック111およびコアバック211が一体に形成されていることによって、コアバック111およびコアバック211の磁束密度、つまり、永久磁石式駆動部1および電磁石式駆動部2の磁束の合計の密度が小さくなるという効果が得られるが、その効果がより大きくなるように、永久磁石式駆動部1および電磁石式駆動部2の周方向位置関係にするのが望ましい。得られる効果は、永久磁石式駆動部1のスロットコンビと、外側電機子巻線214の極対数pa、界磁巻線215の極対数pfの組み合わせに依存している。
【0028】
例えば、
図1では、外側電機子巻線214および内側電機子巻線114における互いに同相が径方向に揃うように配置されているが(U
0の径方向内側には、U+およびU−が配置され、V
0およびW
0についても同様)、1個のティース212分だけ周方向にずらすことによって、U
0の内側には、W+およびW−が配置されことになり、異なる相の組み合わせとなる(V
0、W
0についても同様)。このため、外側固定子21のティース212および内側固定子11のティース112の磁束が同時に最大になることがなくなるため、コアバック111およびコアバック211の磁束密度を小さくすることができる。
【0029】
鎖交磁束波形を同相とすることによって、外側電機子巻線214および内側電機子巻線114に誘導される逆起電力の合成値を最大にし、所望のトルクを得るために必要な永久磁石122の量を低減している。逆起電力の合成値を最大にするかわりに、コギング、リプルの低減などを目的とする場合には、同相から位相をずらした構成であってもよい。外側電機子巻線214および界磁巻線215は、同じスロットを共用して巻かれているが、2つの巻線断面積の比を変えることによって、発生する銅損の総量を最小にすることができる。
【0030】
次に、実施の形態1に係るハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機の動作について説明する。ここでは、電動機を例にして、その動作を説明する。まず、内側ギャップ3aでは、永久磁石122による主磁束と内側電機子巻線114に供給される電機子電流との間に永久磁石式同期機としてのトルクが発生する。一方、外側ギャップ3bでは、界磁巻線215に界磁電流Ifが供給され、18極の起磁力が作られると、これが外側回転子22の15極の突極222によって変調され、12極の回転磁束が作られる。この回転磁束と外側電機子巻線214に供給されている電機子電流との間に電磁石式同期機としてのトルクが発生する。したがって、内側回転子12および外側回転子22の合計のトルクが回転軸から得られ、実施の形態1に係るハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機は、30極の同期電動機として動作する。
【0031】
図3は
図1のハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機における内側電機子巻線114および外側電機子巻線214に誘導される逆起電力E(相電圧)を示すグラフである。
図3では、内側回転子12および外側回転子22を外部から駆動し、内側電機子巻線114および外側電機子巻線214を開放した状態で、界磁電流Ifを−3〜+3(A)とし、回転速度Nrを1200(min
−1)とした場合の逆起電力Eの波形を示している。逆起電力Eの大きさは、界磁電流Ifにより自由に調整することができる。低速域で大トルクが必要な場合には、界磁電流Ifをプラスに流して逆起電力Eを大きくし、高速域で界磁電流Ifをゼロまたはマイナスに流して逆起電力Eを小さくすることで、d軸電流idによる弱め制御を最小限にすることができる。これにより、運転範囲(駆動可能な回転数‐トルク範囲)を広くすることができる。また、高速域では、必要最小限のd軸電流id、磁力しか使用しないので、銅損、鉄損の削減を図ることができる。
【0032】
ハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機の外形が同じ場合であっても、永久磁石式駆動部1および電磁石式駆動部2のそれぞれの大きさの割合を変化させることによって、低速大トルク重視型または高速低トルク重視型に変えることができるので、柔軟な設計が可能となる。
【0033】
図4は
図1のハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機におけるq軸電流に対するトルクを示すグラフである。
図4では、d軸電流idを0(A)としてベクトル制御した場合のq軸電流iqに対するトルクT(内側回転子12および外側回転子22から得られる合計トルク)の変化を示している。つまり、
図4では、ハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機を電動機として駆動し、界磁電流Ifを3(A)、回転速度Nrを1200(min
−1)とした場合のq軸電流iqに対するトルクTの変化を示している。本発明は、従来の同期機と同様に、トルクTは、q軸電流iqにより線形的に制御することができる。
【0034】
なお、実施の形態1は、単なる例にすぎず、本発明はこれに限定されるものではない。実施の形態1では、2paが12極、2pfが18極、pa+pfが15となっているが、paとpfは、pa≠pf、かつ、|pa−pf|≠1であれば、どのような組み合わせでもよい。pa≠pfとする理由は、外側電機子巻線214と界磁巻線215とが変圧器結合しないためである。また、|pa−pf|≠1とする理由は、径方向電磁力を平衡させ、回転軸に対して異常な振動または騒音を発生させないようにするためである。ただし、これらの影響により特性が低下しても問題がない用途であれば、この制限を外してもよい。
【0035】
また、実施の形態1では、外側電機子巻線214、界磁巻線215および内側電機子巻線114がそれぞれ集中巻されている構成について説明したが、これらの巻線は、分布巻でもよく、また、集中巻と分布巻との組み合わせであってもよい。また、外側電機子巻線214と界磁巻線215とについては、どちらがより径方向内側に配置されてもよい。
【0036】
また、実施の形態1では、永久磁石122が内側回転子12の回転子鉄心121の表面に貼り付けられている構成について説明したが、永久磁石122が内側回転子12の回転子鉄心121の内部に埋め込まれたり、1極が複数の永久磁石122から構成されたり、永久磁石122がV字配置されたりする特殊な配置であってもよい。また、永久磁石122は、1極ごとに分離していないリング磁石であってもよい。
【0037】
また、実施の形態1では、外側回転子22が(pa+pf)個の突極222を有する構成について説明したが、外側回転子22は、(pa+pf)個の磁気な突極222を有していればよく、例えば、円筒形の回転子に(pa+pf)組のフラックスバリアを設けるなど、リラクタンス形回転子であればどのような形態のものであってもよい。
【0038】
また、実施の形態1では、共用固定子鉄心4が永久磁石式駆動部1と電磁石式駆動部2とで共用されている構成について説明したが、これらの間にフラックスバリアを設けて、磁気的に分離した構成であってもよく、共用せずにコアバック111およびコアバック211を2つに分離した構成であってもよい。
【0039】
また、実施の形態1では、永久磁石式駆動部1の毎極毎相のスロット数が2/5であるが、これに限定されるものではなく、あらゆるスロットコンビを用いてもよい。
【0040】
以上説明したように、この発明の実施の形態1に係るハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機によれば、高トルク化、永久磁石量の低減を行うことができ、同期機としての運転範囲を従来の永久磁石式同期機、電磁石式同期機と比較して広くすることができる。
【0041】
また、電磁石式駆動部2の極数と永久磁石式駆動部1の極数とが等しいので、従来の同期機と同様に1つのインバータで駆動することができる。
【0042】
また、従来の永久磁石式同期機と電磁石式同期機を軸方向に接続してハイブリッドにする方法も考えられるが、軸方向の体格が長くなってしまうといるデメリットがある。一方、本発明は、これに比べて、半径方向の内側のスペースを有効に利用することができるので、ハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機の小形化を図ることができる。
【0043】
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2に係るハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機の要部を示す断面図である。実施の形態2に係るハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機は、径方向に離れて設けられた2つのギャップのうち、内側ギャップ3aが永久磁石式駆動部1により形成され、外側ギャップ3bが電磁石式駆動部2により形成される点においては実施の形態1と同様である。一方、実施の形態2に係るハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機は、外側電機子巻線214の極数2paが12極、界磁巻線215の極数2pfが18極、外側回転子22の突極222の数prが|pa−pf|から算出されて3極となっている。内側電機子巻線114の極数は、2|pa−pf|から算出されて、2×3、つまり6極となっている。外側電機子巻線214の周方向配置は、実施の形態1では、時計まわりにU相、W相、V相、U相と並んでいるのに対して、実施の形態2では、時計まわりにU相、V相、W相、U相と並んでいる。永久磁石式駆動部1の毎極毎相のスロット数は、1/2となっている。外径などの寸法は、実施の形態1と同様である。
【0044】
以上説明したように、実施の形態2に係るハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機によれば、実施の形態1と同様の効果が期待できるとともに、極数がより少ない設定となることから、駆動周波数が低く鉄損がより少なくなるので、高速域での効率向上を図ることができる。
【0045】
実施の形態3.
図6はこの発明の実施の形態3に係るハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機の要部を示す断面図である。実施の形態3に係るハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機は、径方向に離れて設けられた2つのギャップのうち、内側ギャップ3aが永久磁石式駆動部1により形成され、外側ギャップ3bが電磁石式駆動部2により形成される点においては実施の形態1と同様である。一方、実施の形態1では、永久磁石式駆動部1がインナーロータ型、電磁石式駆動部2がアウターロータ型であるのに対して、実施の形態3では、永久磁石式駆動部1がアウターロータ型、電磁石式駆動部2がインナーロータ型となっている。内側回転子12の回転子鉄心121および外側回転子22の基部221は、一体に形成されている。その他、外径、外側電機子巻線214の極数2pa、内側電機子巻線114の極数2(pa+pf)、界磁巻線215の極数2pf、突極222の数prは、実施の形態1と同様である。
【0046】
以上説明したように、この発明の実施の形態3に係るハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機によれば、実施の形態1と同様の効果に加えて、内側回転子12および外側回転子22のそれぞれのコアバックを共用化することができるので、重量を軽くすることができ、内側回転子12および外側回転子22の慣性を小さくすることができるという効果がある。
【0047】
なお、上記実施の形態3では、突極222の数prが、pa+pfから算出される数である構成について説明したが、実施の形態2と同様に、突極222の数prが、|pa−pf|から算出される数であってもよい。
【0048】
実施の形態4.
図7はこの発明の実施の形態4に係るハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機の要部を示す断面図である。実施の形態4に係るハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機は、径方向に離れて設けられた2つギャップのうち、外側ギャップ3bが永久磁石式駆動部1により形成され、内側ギャップ3aが電磁石式駆動部2により形成されている。
【0049】
永久磁石式駆動部1は、永久磁石式駆動部用固定子である外側固定子13と、外側固定子13に対向して設けられた永久磁石式駆動部用回転子である外側回転子14とを有している。外側固定子13は、外側回転子14よりも径方向内側に配置されている。外側ギャップ3bは、外側固定子13と外側回転子14との間に形成されている。
【0050】
電磁石式駆動部2は、電磁石式駆動部用固定子である内側固定子23と、内側固定子23に対向して設けられた電磁石式駆動部用回転子である内側回転子24とを有している。内側固定子23は、内側回転子24よりも径方向外側に配置されている。内側ギャップ3aは、内側固定子23と内側回転子24との間に形成されている。
【0051】
外側固定子13は、コアバック131およびコアバック131から径方向外側に延びた36個のティース132を有する固定子鉄心133と、ティース132に巻かれた第1電機子巻線である外側電機子巻線134とを有している。外側電機子巻線134は、三相電機子巻線となっている。ティース132は、周方向に等間隔に並べて配置されている。
【0052】
内側固定子23は、コアバック231およびコアバック231から径方向内側に延びた18個のティース232を有する固定子鉄心233と、ティース232に巻かれた第2電機子巻線である内側電機子巻線234と、ティース232に巻かれた界磁巻線235とを有している。
【0053】
コアバック131およびコアバック231は、一体に形成されている。言い換えれば、固定子鉄心133および固定子鉄心233は、一体に形成されている。
【0054】
外側回転子14は、回転子鉄心141と、回転子鉄心141に固定され、外側固定子13の径方向外側面に対向する複数の永久磁石142を有している。永久磁石142は、永久磁石式駆動部1の主磁束の発生源(界磁極)として働く。永久磁石142は、ネオジム焼結磁石から構成されている。なお、永久磁石142は、ネオジム焼結磁石に限らず、その他の材質から構成されてもよい。
【0055】
内側回転子24は、円環状の基部241と、基部241から径方向外側に向かって延びる複数の突極242を有している。突極242は、内側固定子23の径方向内側面に対向する。複数の突極242は、周方向に等間隔に並べて配置されている。突極242は、電磁石式駆動部2の主磁束を作るために利用される。外側回転子14および内側回転子24は、機械的に結合されている。外側回転子14には、図示しない回転軸が固定されている。この回転軸は、図示しない軸受を介して図示しないハウジングに回転可能に支持されている。外径、内側電機子巻線234の極数2pa、外側電機子巻線134の極数2(pa+pf)、界磁巻線235の極数2pf、突極242の数prは、実施の形態1の外径、外側電機子巻線214の極数2pa、内側電機子巻線114の極数2(pa+pf)、界磁巻線215の極数2pf、突極222の数prと同様である。
【0056】
以上説明したように、この発明の実施の形態4に係るハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機によれば、永久磁石式駆動部1の発生トルクを電磁石式駆動部2よりも大きくし易いので、低速高トルク重視型の用途に向く構成にし易くすることができる。
【0057】
なお、上記実施の形態4では、突極242の数prが、pa+pfから算出される数である構成について説明したが、実施の形態2と同様に、突極242の数prが、|pa−pf|から算出される数であってもよい。
【0058】
実施の形態5.
図8はこの発明の実施の形態5に係るハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機の要部を示す断面図である。実施の形態5に係るハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機は、径方向に離れて設けられた2つのギャップのうち、外側ギャップ3bが永久磁石式駆動部1により形成され、内側ギャップ3aが電磁石式駆動部2により形成されている点においては、実施の形態4と同様である。実施の形態4では、永久磁石式駆動部1がアウターロータ型、電磁石式駆動部がインナーロータ型であるのに対して、実施の形態5では、永久磁石式駆動部1がインナーロータ型、電磁石式駆動部2がアウターロータ型となっている。
【0059】
永久磁石式駆動部1は、永久磁石式駆動部用固定子である外側固定子13と、外側固定子13に対向して設けられた永久磁石式駆動部用回転子である外側回転子14とを有している。外側固定子13は、外側回転子14よりも径方向外側に配置されている。外側ギャップ3bは、外側固定子13と外側回転子14との間に形成されている。
【0060】
電磁石式駆動部2は、電磁石式駆動部用固定子である内側固定子23と、内側固定子23に対向して設けられた電磁石式駆動部用回転子である内側回転子24とを有している。内側固定子23は、内側回転子24よりも径方向内側に配置されている。内側ギャップ3aは、内側固定子23と内側回転子24との間に形成されている。
【0061】
外側固定子13は、コアバック131およびコアバック131から径方向内側に延びた36個のティース132を有する固定子鉄心133と、ティース132に巻かれた第1電機子巻線である外側電機子巻線134とを有している。外側電機子巻線134は、三相電機子巻線となっている。ティース132は、周方向に等間隔に並べて配置されている。
【0062】
内側固定子23は、コアバック231およびコアバック231から径方向外側に延びた18個のティース232を有する固定子鉄心233と、ティース232に巻かれた第2電機子巻線である内側電機子巻線234と、ティース232に巻かれた界磁巻線235とを有している。
【0063】
外側回転子14は、回転子鉄心141と、回転子鉄心141に固定され、外側固定子13の径方向内側面に対向する複数の永久磁石142を有している。永久磁石142は、永久磁石式駆動部1の主磁束の発生源(界磁極)として働く。永久磁石142は、ネオジム焼結磁石から構成されている。なお、永久磁石142は、ネオジム焼結磁石に限らず、その他の材質から構成されてもよい。
【0064】
内側回転子24は、円環状の基部241と、基部241から径方向内側に向かって延びる複数の突極242を有している。突極242は、内側固定子23の径方向外側面に対向する。複数の突極242は、周方向に等間隔に並べて配置されている。突極242は、電磁石式駆動部2の主磁束を作るために利用される。回転子鉄心141および基部241は、一体に形成されている。外側固定子13および内側固定子23は、機械的に結合されている。外径、内側電機子巻線234の極数2pa、外側電機子巻線134の極数2(pa+pf)、界磁巻線235の極数2pf、突極242の数prは、実施の形態1の外径、外側電機子巻線214の極数2pa、内側電機子巻線114の極数2(pa+pf)、界磁巻線215の極数2pf、突極222の数prと同様である。
【0065】
以上説明したように、この発明の実施の形態5に係るハイブリッド界磁式ダブルギャップ同期機によれば、実施の形態4と同様に、永久磁石式駆動部1の発生トルクを電磁石式駆動部2よりも大きくし易いので、低速高トルク重視型の用途に向く構成にし易くすることができる。さらに、実施の形態4とは異なって、同期機側面が外側固定子21のコアバック131となるので、同期機の設置がし易く、また、水冷ジャケット設置などの方法で効果的な冷却を行うことができる。
【0066】
なお、上記実施の形態5では、突極242の数prが、pa+pfから算出される数である構成について説明したが、実施の形態2と同様に、突極242の数prが、|pa−pf|から算出される数であってもよい。