特許第6388626号(P6388626)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ホンマ製作所の特許一覧

<>
  • 特許6388626-ペレットストーブ 図000002
  • 特許6388626-ペレットストーブ 図000003
  • 特許6388626-ペレットストーブ 図000004
  • 特許6388626-ペレットストーブ 図000005
  • 特許6388626-ペレットストーブ 図000006
  • 特許6388626-ペレットストーブ 図000007
  • 特許6388626-ペレットストーブ 図000008
  • 特許6388626-ペレットストーブ 図000009
  • 特許6388626-ペレットストーブ 図000010
  • 特許6388626-ペレットストーブ 図000011
  • 特許6388626-ペレットストーブ 図000012
  • 特許6388626-ペレットストーブ 図000013
  • 特許6388626-ペレットストーブ 図000014
  • 特許6388626-ペレットストーブ 図000015
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6388626
(24)【登録日】2018年8月24日
(45)【発行日】2018年9月12日
(54)【発明の名称】ペレットストーブ
(51)【国際特許分類】
   F23B 60/02 20060101AFI20180903BHJP
   F24B 1/02 20060101ALI20180903BHJP
【FI】
   F23B60/02
   F24B1/02 D
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-217446(P2016-217446)
(22)【出願日】2016年11月7日
(65)【公開番号】特開2018-76980(P2018-76980A)
(43)【公開日】2018年5月17日
【審査請求日】2017年5月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】592230438
【氏名又は名称】株式会社ホンマ製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100091373
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100097065
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 雅栄
(72)【発明者】
【氏名】本間 榮作
【審査官】 岩▲崎▼ 則昌
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−078123(JP,A)
【文献】 特開2010−019470(JP,A)
【文献】 特開2010−230186(JP,A)
【文献】 特開2008−107005(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3144474(JP,U)
【文献】 韓国公開特許第10−2012−0039369(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23B 60/02
F24B 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼室内に燃料となる木質ペレットを収納し燃焼させるペレット燃焼部が備えられたまま、この燃焼室内に薪をセットして、この薪を燃焼させる薪ストーブとしても使用することができるペレットストーブであって、前記燃焼室は、底板部に前記ペレット燃焼部のペレットが収納されるペレット収納部が落ち込み可能な開口部が形成されていて、前記ペレット燃焼部は、網状部材若しくは多孔板で形成され上部開口部の周縁に前記開口部の周縁部に係止する係止部が設けられている前記ペレット収納部と、このペレット収納部内に配設されて該ペレット収納部内を複数に区画すると共に、該ペレット収納部内にセットされた状態で上縁部が該ペレット収納部の上部開口部からやや突出する高さに設定されている網状部材若しくは多孔板からなる仕切り部とからなり、且つ、前記ペレット収納部が前記開口部に落とし込み配設されていると共に、前記係止部が前記開口部の周縁部に係止して、前記ペレット収納部の上部開口部が前記底板部と面一状態となるようにして前記燃焼室に設けられた構成とされていると共に、前記ペレット収納部の上部開口部からやや突出する前記仕切り部の上縁部で前記ペレット収納部の上部開口部上に載置される薪を支持するように構成されていることを特徴とするペレットストーブ。
【請求項2】
前記燃焼室の下側に前記ペレット燃焼部へ空気を送り込む空気供給部が設けられており、前記ペレット燃焼部は、前記ペレット収納部が前記底板部の下側に落とし込み配設されて、該ペレット収納部の上部開口部が前記底板部と面一状態で前記空気供給部内に設けられる構成とされていることを特徴とする請求項1記載のペレットストーブ。
【請求項3】
前記仕切り部は、網状部材若しくは多孔板からなる第一仕切り板部及び第二仕切り板部、並びにこの第一仕切り板部と第二仕切り板部との間に形成される空間部からなる構成とされ、前記ペレット燃焼部は、前記ペレット収納部内に前記仕切り部が交差状に配設されている構成とされ、この仕切り部により区画形成された前記ペレット収納部内の各区画ペレット収納部は、全周方向から空気が流入可能な構成とされていることを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載のペレットストーブ。
【請求項4】
前記ペレット燃焼部は、前記ペレット収納部の下方側が前記仕切り部で仕切られていない構成とされていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のペレットストーブ。
【請求項5】
前記燃焼室内の前記ペレット燃焼部の上方に、前記ペレット燃焼部で生成される火炎又は燃焼熱の該燃焼室外部への排出を抑制して暖房効率を向上させるための邪魔板が設けられており、この邪魔板は、前記燃焼室内に設けられた邪魔板支持部に着脱交換自在に係止する構成とされることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のペレットストーブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペレットストーブに関するものである。
【背景技術】
【0002】
薪や木質ペレットなどの非化石燃料は、燃焼時に二酸化炭素を発生するものの、その発生量が炭素循環枠の範囲内であることから、燃焼時に二酸化炭素を排出しない燃料に属するものとされ、この非化石燃料を燃料として用いる薪ストーブやペレットストーブが地球温暖化防止を目的とするエコ暖房として普及してきている。
【0003】
ペレットストーブは、薪ストーブほど暖房性能は高くないが、燃料である木質ペレットは、薪に比べて安価であるうえに、入手も取り扱いも保管も容易であり、あまり手間をかけずに手軽に自然の炎とその暖かさを楽しみたい人には好適であることから、近年は、薪ストーブよりもペレットストーブを購入する人が増えてきている。
【0004】
しかしながら、薪ストーブは、ペレットストーブよりも高い暖房性能を有し、更に、迫力ある炎やぱちぱちと爆ぜる薪の音を五感で感じることができたり、薪をくべる作業を楽しむことができたりするなど、ペレットストーブにはないメリットを多く有するので、これらの購入を検討している人たちの中には、どちらを購入すべきか迷う人が多い。
【0005】
本出願人は、このような現状に鑑み、薪ストーブをペレットストーブにすることができるペレット燃焼バスケットなる製品を提供しており、木質ペレットを収納したこのペレット燃焼バスケットを、薪の代わりに薪を載置する台上(燃焼室の底板上)に設置するだけで、薪ストーブをペレットストーブにすることができるものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このペレット燃焼バスケットを用いて薪ストーブをペレットストーブとして使用する場合、燃焼室内にペレット燃焼バスケットを入れたままでは、薪を入れるスペースが確保できないため、ペレットストーブとして使用する場合だけ燃焼室内に配置し、ペレットストーブから薪ストーブに戻す際にこのペレット燃焼バスケットを燃焼室から一々取り出さなければならず、重いうえに灰や煤で汚れているこのペレット燃焼バスケットの取り出し作業は厄介な作業であり、更にこのペレット燃焼バスケットの保管場所を確保することも厄介なことであった。
【0007】
また、前述したように、近年はペレットストーブの購入者が増えてきており、ペレットストーブにおいても、仕様形態によっては上述したペレット燃焼バスケットを用い薪ストーブと同様、ペレット燃焼部(ペレットカゴ)を取り出し、ペレット燃焼部の設置位置に薪を置いて薪ストーブとして使用することができるが、やはり、上述した取り出し作業や取り出したペレット燃焼部の置き場(保管場所)の問題が同様に生じる。
【0008】
本発明は、このような現状に鑑みなされたもので、ペレットストーブにおいて、ペレットカゴの燃焼室への出し入れを不要とし、そのまま薪をくべて薪ストーブとして使用することができる画期的なペレットストーブを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0010】
燃焼室1内に燃料となる木質ペレット2を収納し燃焼させるペレット燃焼部3が備えられたまま、この燃焼室1内に薪16をセットして、この薪16を燃焼させる薪ストーブとしても使用することができるペレットストーブであって、前記燃焼室1は、底板部6に前記ペレット燃焼部3のペレットが収納されるペレット収納部4が落ち込み可能な開口部9が形成されていて、前記ペレット燃焼部3は、網状部材若しくは多孔板で形成され上部開口部7の周縁に前記開口部9の周縁部9Aに係止する係止部10が設けられている前記ペレット収納部4と、このペレット収納部4内に配設されて該ペレット収納部4内を複数に区画すると共に、該ペレット収納部4内にセットされた状態で上縁部が該ペレット収納部4の上部開口部7からやや突出する高さに設定されている網状部材若しくは多孔板からなる仕切り部5とからなり、且つ、前記ペレット収納部4が前記開口部9に落とし込み配設されていると共に、前記係止部10が前記開口部9の周縁部9Aに係止して、前記ペレット収納部4の上部開口部7が前記底板部6と面一状態となるようにして前記燃焼室1に設けられた構成とされていると共に、前記ペレット収納部4の上部開口部7からやや突出する前記仕切り部5の上縁部で前記ペレット収納部4の上部開口部7上に載置される薪16を支持するように構成されていることを特徴とするペレットストーブに係るものである。
【0011】
また、前記燃焼室1の下側に前記ペレット燃焼部3へ空気を送り込む空気供給部8が設けられており、前記ペレット燃焼部3は、前記ペレット収納部4が前記底板部6の下側に落とし込み配設されて、該ペレット収納部4の上部開口部7が前記底板部6と面一状態で前記空気供給部8内に設けられる構成とされていることを特徴とする請求項1記載のペレットストーブに係るものである。
【0012】
また、前記仕切り部5は、網状部材若しくは多孔板からなる第一仕切り板部11及び第二仕切り板部12、並びにこの第一仕切り板部11と第二仕切り板部12との間に形成される空間部13からなる構成とされ、前記ペレット燃焼部3は、前記ペレット収納部4内に前記仕切り部5が交差状に配設されている構成とされ、この仕切り部5により区画形成された前記ペレット収納部4内の各区画ペレット収納部4Aは、全周方向から空気が流入可能な構成とされていることを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載のペレットストーブに係るものである。
【0013】
また、前記ペレット燃焼部3は、前記ペレット収納部4の下方側が前記仕切り部5で仕切られていない構成とされていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のペレットストーブに係るものである。
【0014】
また、前記燃焼室1内の前記ペレット燃焼部3の上方に、前記ペレット燃焼部3で生成される火炎又は燃焼熱の該燃焼室1外部への排出を抑制して暖房効率を向上させるための邪魔板14が設けられており、この邪魔板14は、前記燃焼室1内に設けられた邪魔板支持部15に着脱交換自在に係止する構成とされることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のペレットストーブに係るものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明は上述のように構成したから、ペレット燃焼部を燃焼室から取り出さなくても燃焼室内に薪をくべて薪ストーブとして使用することができ、ペレットストーブの場合に比べて暖房性能を向上させることができ、更に薪ストーブ特有の効果、即ち、薪がぱちぱちと爆ぜる音を聞きながら迫力ある炎を眺めることができる薪ストーブならではの癒しの効果をペレットストーブでも楽しむことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本実施例を示す斜視図である。
図2】本実施例を示す説明正断面図である。
図3】本実施例を示す説明側断面図である。
図4】本実施例の燃焼室内を示す説明斜視図である。
図5】本実施例の邪魔板及び邪魔板支持部を示す説明分解斜視図である。
図6】本実施例の燃焼室の底板部とこの底板部に配置されるペレット燃焼部を示す説明分解斜視図である。
図7】本実施例のペレット燃焼部を示す斜視図である。
図8】本実施例のペレット燃焼部の一部分解斜視図である。
図9】本実施例のペレット燃焼部の正断面図である。
図10】本実施例のペレット燃焼部の側断面図である。
図11】本実施例のペレット燃焼部に木質ペレットを投入した状態を示す説明斜視図である。
図12図11のA−A断面図である。
図13】本実施例をペレットストーブとして使用している場合の使用状態説明図である。
図14】本実施例を薪ストーブとして使用している場合の使用状態説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0018】
本発明は、ペレット燃焼部3を燃焼室1内にセットした際、ペレット燃焼部3のペレット収納部4が燃焼室1の底板部6の下側に落ち込んだ状態になり、ペレット燃焼部3(ペレット収納部4)の上部開口部7が底板部6と略面一状態になるので、燃焼室1にペレット燃焼部3をセットしても、燃焼室1に広いスペースが確保でき、これにより、ペレット燃焼部3を燃焼室1から取り出さなくてもこの燃焼室1内に薪16を入れてペレットストーブを薪ストーブとして使用することができる。
【0019】
また、本発明は、薪ストーブとして使用する場合は、底板部6と略面一のペレット燃焼部3(ペレット収納部4)の上部開口部7上に薪16が載置されることとなるが、本発明は、ペレット収納部4内に、このペレット収納部4を区画する仕切り部5が設けられており、この仕切り部5の上縁部が上部開口部7上に載置された薪16を支持することとなるので、燃焼が進んでも薪16が上部開口部7から下方のペレット収納部4内に落ちにくく、長時間安定して燃焼することができる。
【0020】
しかも、上部開口部7上に載置した薪16の下方側にはペレット収納部4が設けられているので、薪16の下側に空間部が形成され、ここから十分な空気が供給されることとなり、効率的に薪16を燃焼させることができ、更に、このペレット収納部4を着火剤などの収納部として利用することもできるので、着火作業も容易となる。
【0021】
このように、本発明は、ペレット燃焼部3を燃焼室1から取り出さなくても燃焼室1内に薪16をくべて薪ストーブとして使用することができ、ペレットストーブの場合に比べて暖房性能を向上させることができ、更に薪ストーブ特有の効果、即ち、薪16がぱちぱちと爆ぜる音を聞きながら迫力ある炎を眺めることができる薪ストーブならではの癒しの効果をペレットストーブでも楽しむことができるようになる等、使用者の好みでペレットストーブにも薪ストーブにも容易に切り替えることができる極めて実用性に優れた画期的なペレットストーブとなる。
【実施例】
【0022】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0023】
本実施例は、燃焼室1を有するストーブ本体部17と、このストーブ本体部17内に形成される燃焼室1に設けられるペレット燃焼部3と、このペレット燃焼部3に空気を供給するための空気供給部8と、ストーブ本体部17を支持する脚部26からなり、木質ペレット2を燃料とするペレットストーブにおいて、木質ペレット2だけでなく、薪16を燃料として薪ストーブとして使用することもできるように構成されたペレットストーブである。
【0024】
以下、本実施例に係る構成各部について詳述する。
【0025】
本実施例のストーブ本体部17は、適宜な金属部材で方形箱状に形成されており、その内部を燃焼室1とする構成とされている。
【0026】
具体的には、本実施例のストーブ本体部17は、正面部と側面部(具体的には。本実施例では右側面部)に扉部が開閉自在に設けられており、これらを通じて燃焼室1内に木質ペレット2や薪16などの燃料を補充したり、燃焼室1内のメンテナンスが行えるよう構成されている。
【0027】
また、正面部に設けられた正面扉部18には大径の覗き窓部18Aが設けられており、この覗き窓部18Aを通じて燃焼室1内で木質ペレット2や薪16の燃焼によって生成される炎を視認する(眺める)ことができるように構成されている。
【0028】
また、このストーブ本体部17は、天部に排気用煙突20を連結するための排気筒部19が設けられている構成とされている。即ち、本実施例は、この排気筒部19に連結した排気用煙突20を介して排気を外部に排出する自然排気式の排気方式を採用した構成とされている。
【0029】
また、このストーブ本体部17の内部に形成される燃焼室1は、底板部6に後述するペレット燃焼部3が配置される構成とされ、具体的には、底板部6の中央部に方形状の開口部9が形成されており、この開口部9にペレット燃焼部3が落とし込み配設される構成とされている。
【0030】
即ち、本実施例の燃焼室1は、ペレット燃焼部3を底板部6の下側に落とし込み配設することで、燃焼室1内の空間を広げ、ペレット燃焼部3を燃焼室1から取り出さなくても、言い換えるとペレット燃焼部3を燃焼室1内に配置した状態のまま、燃焼室1内に薪16を投入して薪ストーブとして使用することができるように構成されている。
【0031】
また、本実施例の燃焼室1は、この底板部6に落とし込み配設されるペレット燃焼部3の上方に位置する上部側に邪魔板14が設けられた構成とされ、ペレット燃焼部3で木質ペレット2や薪16が燃焼することで生成される火炎や燃焼熱が燃焼室1(ストーブ本体部17)を加熱する前にこの燃焼室1の外部へ直ぐに排出されることをこの邪魔板14により抑制してストーブ本体部17(燃焼室1)が効率よく加熱されるように構成されている。
【0032】
具体的には、本実施例の邪魔板14は、燃焼室1の背面部に設けられた邪魔板支持部15に着脱交換自在に係止する構成とされている。
【0033】
即ち、この邪魔板14は燃焼により発生する煤などで汚れたり火炎や燃焼熱によって変形するので、燃焼室1に対して着脱自在且つ取り出し自在に設けて、容易に清掃することができたり新品と交換できるように構成されている。
【0034】
より具体的には、本実施例の邪魔板14は差込部14Aを有し、この差込部14Aが邪魔板支持部15の差込開口部15Aに差し込み係止されることで邪魔板支持部15に着脱自在に支持されて、底板部6に落とし込み配設されているペレット燃焼部3の上方に設けられる構成とされている。尚、本実施例では、邪魔板固定部材を用いて、邪魔板支持部15に係止した邪魔板14の先端部をストーブ本体部17に固定している。
【0035】
また、この邪魔板14及び邪魔板支持部15は、邪魔板14近傍に存在する不完全燃焼ガスを二次燃焼させて完全燃焼させるための二次空気を導入するための二次空気導入路となるように構成されている。
【0036】
具体的には、邪魔板14及び邪魔板支持部15は、空気が流通可能な中空状に形成されており、更に邪魔板14はペレット燃焼部3と対向する下側広大面部に二次空気を放出する二次空気放出孔21が多数形成されている構成とされ、また、邪魔板支持部15は外部から空気を導入するための外部空気導入孔22が設けられている構成とされている。
【0037】
即ち、本実施例は、この外部空気導入孔22を介して邪魔板支持部15内に空気を導入し、この邪魔板支持部15内に導入された空気を燃焼により加熱され高温状態となっているこの邪魔板支持部15内で温め、この温めた空気を邪魔板14の下側広大面部に設けられた二次空気放出孔21から燃焼室1内に放出して、この放出した二次空気により邪魔板14の近傍に存在する不完全燃焼ガスを二次燃焼させる効率的な燃焼を行い、不完全燃焼による一酸化炭素の排出を可及的に抑制する構成とされている。
【0038】
また、本実施例のストーブ本体部17は、室内の壁面に対面する背面部に遮熱板25が設けられており、この遮熱板25により燃焼室1から放出される熱で部屋の壁面などが過剰に加熱されることを防止するように構成されている。
【0039】
また、この燃焼室1内に設けられる本実施例のペレット燃焼部3は、ペレット収納部4と、このペレット収納部4内を複数に区画する仕切り部5とからなる構成とされている。
【0040】
具体的には、ペレット収納部4は、網状部材若しくは多孔板(本実施例では多孔板を採用)からなる上部開口型の箱状体に形成され、また、上部開口部7の周縁には、前述した燃焼室1の底板部6に形成されている開口部9の周縁部9Aに係止する係止部10が設けられている構成とされている。
【0041】
また、係止部10は帯板状に形成され、ペレット収納部4の上部開口部7の周縁全周に亘って水平方向に突設されてフランジ状に形成された構成とされている。
【0042】
即ち、本実施例のペレット燃焼部3は、ペレット収納部4を燃焼室1の底板部6に形成された開口部9に落とし込み配設すると、このフランジ状の係止部10が底板部6の開口部9の周縁部9Aに係止して、ペレット収納部4が底板部6に対して垂下状態になり、この底板部6に対して垂下状態のペレット収納部4の上部開口部7が底板部6と略面一状態となるようにして底板部6に配置される構成とされている。
【0043】
また、このペレット燃焼部3のペレット収納部4内を複数に区画する仕切り部5は、ペレット収納部4内を前後方向に二分割する前後方向仕切り部5Aと、ペレット収納部4内を左右方向に二分割する左右方向仕切り部5Bの二体の仕切り部5により構成されており、具体的には、前後方向仕切り部5Aに対して左右方向仕切り部5Bが交差状(本実施例では直交状態)に設けられて十字形状に形成され、ペレット収納部4内に四つの区画ペレット収納部4Aを区画形成するように構成されている。
【0044】
より具体的には、本実施例の前後方向仕切り部5A、左右方向仕切り部5Bは、いずれも網状部材若しくは多孔板(本実施例では多孔板を採用)からなる第一仕切り板部11及び第二仕切り板部12、並びにこの第一仕切り板部11と第二仕切り板部12との間に形成される空間部13からなる構成とされている。
【0045】
更に具体的に説明すると、本実施例の前後方向仕切り部5Aは、対向状態に配設された第一仕切り板部11と第二仕切り板部12の各上端部が逆V字状に形成された板状部材で連結されて一体化した構成とされるとともに、長手方向中央部に後述する左右方向仕切り部5Bを組み付けるための溝部23が形成されている構成とされ、ペレット収納部4を前後方向に二分割するようにペレット収納部4の左右側板間に固定部材(固定ネジ)により着脱自在に架設される構成とされている。
【0046】
また、左右方向仕切り部5Bは、同一形状に形成された第一仕切り板部11、第二仕切り板部12とからなり、第一仕切り板部11、第二仕切り板部12の夫々が前述した前後方向仕切り部5Aの溝部23に着脱自在に設けられる構成とされている。
【0047】
具体的には、本実施例の左右方向仕切り部5Bを形成する第一仕切り板部11及び第二仕切り板部12は、方形状に形成されるとともに、下端部中央に凹状切欠部24が形成された構成とされ、この凹状切欠部24を前後方向仕切り部5Aの溝部23に係合させるようにして差し込み係止することで、第一仕切り板部11及び第二仕切り板部12が間隔(空間部13)をおいて対向状態に配設されるとともに、前後方向仕切り部5Aに対して交差(直交)状態に設けられる構成とされている。
【0048】
このように、本実施例の仕切り部5は、前後方向仕切り部5Aと左右方向仕切り部5Bとにより交差状(十字状)に形成され、ペレット収納部4内に4つの区画ペレット収納部4Aを区画形成するように構成され、また、この仕切り部5により区画形成された各区画ペレット収納部4Aは、仕切り部5の空間部13により全周方向から空気が流入可能となる構成とされている。
【0049】
即ち、本実施例のペレット燃焼部3(ペレット収納部4)は、各区画ペレット収納部4A間に設けられる空気が流入可能な空間部13を有する仕切り部5によって、ペレット収納部4内(区画ペレット収納部4A内)に投入収納された木質ペレット2全体の表面積(具体的には、空気と接触する表面積)を広大化するように構成され、この木質ペレット2の表面積の広大化により良好な空気供給状態が確保され、木質ペレット2を効率よく燃焼させることができるように構成されている。
【0050】
また、本実施例の仕切り部5、即ち、交差状に設けられた前後方向仕切り部5A及び左右方向仕切り部5Bは、夫々ペレット収納部4の前後方向に位置する正面板及び背面板の高さとほぼ同等の高さ寸法に設定されており、この正面板及び背面板で囲まれる部分を仕切るように構成されている。
【0051】
即ち、本実施例の仕切り部5は、ペレット収納部4内を完全に四つの区画ペレット収納部4Aに仕切る構成とされておらず、ペレット収納部4の底部側、言い換えると各区画ペレット収納部4Aの下側が連通状態となるようにペレット収納部4内を仕切り区画するように構成されており、よって、本実施例のペレット燃焼部3は、木質ペレット2を投入した際、ペレット収納部4内に投入収納された木質ペレット2は、上側では仕切り部5により区画形成された区画ペレット収納部4Aごとに収納されているが、ペレット収納部4の底部側では区画されずひとかたまりの状態で収納されるように構成されている。
【0052】
即ち、本実施例は、ペレット収納部4内に投入収納した木質ペレット2を効率よく燃焼させるためにペレット収納部4に形成された四つの区画ペレット収納部4Aに対して二つずつ交互に木質ペレット2を投入して燃焼を継続させてゆく場合、ペレット収納部4の底部側では投入された木質ペレット2が一体となって燃焼しているので、次に木質ペレット2を新たに投入する二つの区画ペレット収納部4Aの下側には、燃焼している木質ペレット2が存在し、この底部側の燃焼している木質ペレット2が新たに投入収納される木質ペレット2の火種となって、新たに収納された木質ペレット2が容易に(早く)着火し効率的に燃焼が継続されるように構成されている。
【0053】
また、このペレット燃焼部3に空気を供給するための空気供給部8は、燃焼室1の下側、具体的には、底板部6に垂下するペレット燃焼部3を下方側から覆うようにストーブ本体部17(燃焼室1)に垂設されている構成とされている。
【0054】
本実施例は、前述したように自然排気方式を採用した排気方式とされているので、この空気供給部8は、強制的に空気を取り込むためのファンなどは設けられておらず、ペレット燃焼部3内の木質ペレット2やペレット燃焼部3上に載置した薪16を燃焼(一次燃焼)させるための一次空気を取り込むための多数の空気取り入れ孔27が形成された箱状に形成され、更に、前記空気取り入れ孔27とは別に大径の空気導入口部28も設けられている構成とされている。
【0055】
また、本実施例の空気供給部8は、空気取り入れ孔27に空気流入量を調整するためのシャッター(図示なし)が設けられた構成とされ、このシャッターの位置を調整して空気取り入れ孔27の開口度を調整することで、ペレット燃焼部3における燃焼状態を調整することができる構成とされている。尚、図中符号29は、ペレット燃焼部3から落下する灰を収納する灰収納部29である。
【0056】
以上のように構成される本実施例の作用効果について以下に説明する。
【0057】
本実施例は、ペレット燃焼部3を燃焼室1内にセットした際、ペレット燃焼部3のペレット収納部4が燃焼室1の底板部6の下側に落ち込んだ状態になり、ペレット燃焼部3(ペレット収納部4)の上部開口部7が底板部6と略面一状態になるので、燃焼室1にペレット燃焼部3をセットした状態でも燃焼室1内に広いスペースを確保することができる。これにより、ペレット燃焼部3を燃焼室1から取り出さなくてもこの燃焼室1内に薪16を入れてペレットストーブを薪ストーブとして使用することができる。
【0058】
また、本実施例を薪ストーブとして使用する場合は、底板部6と略面一のペレット燃焼部3(ペレット収納部4)の上部開口部7上に薪16が載置されることとなるが、本実施例は、ペレット燃焼部3のペレット収納部4内に、このペレット収納部4を区画する仕切り部5が設けられており、この仕切り部5の上縁部が上部開口部7上に載置された薪16を支持することとなるので、燃焼が進んでも薪16が上部開口部7から下方のペレット収納部4内に落ちにくく、長時間安定して燃焼することができる。
【0059】
しかも、上部開口部7上に載置した薪16の下方側にはペレット収納部4が設けられているので、薪16の下側に空間部が形成され、ここから十分な空気が供給されることとなり、効率的に薪16を燃焼させることができ、更に、このペレット収納部4を着火剤などの収納部として利用することもできるので、着火作業も容易となる。
【0060】
また、本実施例は、仕切り部5が前後方向仕切り部5Aと左右方向仕切り部5Bとにより交差状(十字状)に形成され、ペレット収納部4内に配置した際に、このペレット収納部4内に四つの区画ペレット収納部4Aを区画形成するとともに、この区画形成された各区画ペレット収納部4Aが仕切り部5の空間部13により全周方向から空気が流入可能となる構成とされているので、ペレット燃焼部3のペレット収納部4内に木質ペレット2を投入収納した際、この投入収納された木質ペレット2全体のペレット収納部4内(区画ペレット収納部4A内)における表面積(具体的には、空気と接触する表面積)が広大化され、ペレット収納部4(区画ペレット収納部4A)内の木質ペレット2に対して良好に空気が供給されることとなるので、ペレット収納部4(区画ペレット収納部4A)内に収納されている木質ペレット2を効率よく燃焼させることができる。
【0061】
しかも、この仕切り部5は、前後方向仕切り部5Aと左右方向仕切り部5Bが分解自在に組みつけられ、且つ区画ペレット収納部4Aに対して着脱自在に設けられているので、邪魔板14同様、燃焼により汚れたり変形しても容易に清掃や交換が可能である。
【0062】
このように、本実施例は、燃焼効率に優れたペレットストーブであるとともに、薪ストーブとしても使用することができ、このペレットストーブから薪ストーブへの切り替えの際もペレット燃焼部3を燃焼室1から取り出さなくても燃焼室1内に薪16をくべて薪ストーブとして使用することができ、これにより、ペレットストーブでは、少し暖房能力が足りないような場合でも、薪ストーブに切り替えて暖房性能を向上させることができ、更にペレットストーブでは味わえない薪ストーブ特有の効果、即ち、薪16がぱちぱちと爆ぜる音を聞きながら迫力ある炎を眺めることができる薪ストーブならではの癒しの効果をペレットストーブでも楽しむこともできるようになる等、使用者の好みでペレットストーブにも薪ストーブにも容易に切り替えることができる極めて実用性に優れた画期的なペレットストーブとなる。
【0063】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【符号の説明】
【0064】
1 燃焼室
2 木質ペレット
3 ペレット燃焼部
4 ペレット収納部
4A 区画ペレット収納部
5 仕切り部
6 底板部
7 上部開口部
8 空気供給部
9 開口部
9A 周縁部
10 係止部
11 第一仕切り板部
12 第二仕切り板部
13 空間部
14 邪魔板
15 邪魔板支持部
16
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14