特許第6388704号(P6388704)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6388704ガラス基板のピック・アンド・プレース装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6388704
(24)【登録日】2018年8月24日
(45)【発行日】2018年9月12日
(54)【発明の名称】ガラス基板のピック・アンド・プレース装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20180903BHJP
   B65G 49/06 20060101ALI20180903BHJP
   B25J 15/08 20060101ALN20180903BHJP
【FI】
   H01L21/68 A
   B65G49/06 A
   !B25J15/08 C
【請求項の数】16
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-500056(P2017-500056)
(86)(22)【出願日】2014年7月24日
(65)【公表番号】特表2017-521864(P2017-521864A)
(43)【公表日】2017年8月3日
(86)【国際出願番号】CN2014082943
(87)【国際公開番号】WO2016004655
(87)【国際公開日】20160114
【審査請求日】2017年2月27日
(31)【優先権主張番号】201410321724.6
(32)【優先日】2014年7月8日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516010618
【氏名又は名称】深▲せん▼市華星光電技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN CHINA STAR OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】孫 世英
【審査官】 小山 満
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−321117(JP,A)
【文献】 特開2007−176638(JP,A)
【文献】 特開2010−264551(JP,A)
【文献】 特開平10−264071(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/074855(WO,A1)
【文献】 特開2001−156155(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
B65G 49/06
B25J 15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス基板のピック・アンド・プレース装置において、
マシンフレームと、
前記マシンフレームに設けられた載置部材と、
を備え、
前記載置部材は、
載置サポートと、
前記載置サポートに固定的に設けられた第1のストップブロックと、
前記載置サポートに可動的に設けられた第2のストップブロックと、
を有し、
前記第2のストップブロックには、伸縮可能機構が設けられ、
ここで、前記第1のストップブロックと前記第2のストップブロックの総数は少なくとも4個であり、
前記載置サポートは、ガラス基板を載置するためのものであり、2つの載置アームとして設けられ、2つの前記載置アームの前記マシンフレームに近接する一方端には、いずれも前記第1のストップブロックが設けられ、他方端には、いずれも前記第2のストップブロックが対応して設けられ、
前記第1のストップブロックは、前記載置サポート上に載置されたガラス基板に対して基準位置決めを行うためのものであり、
前記第2のストップブロックは、前記伸縮可能機構による前記載置サポートにおける伸縮移動によって、前記載置サポート上に載置されたガラス基板を固定するためのものであり、
前記2つの載置アームには、いずれも前記ガラス基板をピック・アンド・プレースする時に、前記ガラス基板を吸着して固定するためのエアクッションが設けられ、
前記載置アームがガラス基板を取出し、前記載置アームの作動中、当該ガラス基板の滑りが防止されるように、前記エアクッションの機能をオンにし、ガラス基板を固定し、
前記載置アームが位置決めに到達した後、前記エアクッションの機能をオフにし、さらに前記第1のストップブロックと前記第2のストップブロックを利用してガラス基板を調整して位置決めし、
調整終了後、前記エアクッションの機能をオンにし、ガラス基板を吸い込んで位置を固定して、前記第2のストップブロックを緩め、元の位置に戻すことを特徴とするガラス基板のピック・アンド・プレース装置。
【請求項2】
前記エアクッションは、前記第2のストップブロックが前記載置サポート上を移動する時に、前記ガラス基板と前記載置サポートとの間の隙間に空気浮上を形成するためにも用いられる請求項に記載のガラス基板のピック・アンド・プレース装置。
【請求項3】
前記第1のストップブロックの対向端に設けられた第2のストップブロックは、前記載置アームの水平方向の移動によって、前記載置アーム上に載置されたガラス基板を固定するためのものである請求項に記載のガラス基板のピック・アンド・プレース装置。
【請求項4】
記エアクッションは、前記第1のストップブロックと、前記第1のストップブロックの対向端に設けられた第2のストップブロックとの間に均一に設けられている請求項に記載のガラス基板のピック・アンド・プレース装置。
【請求項5】
2つの前記載置アームの前記ガラス基板の左右周辺に近接する側辺には、前記第2のストップブロックが対応して設けられている請求項に記載のガラス基板のピック・アンド・プレース装置。
【請求項6】
前記載置アームの前記側辺に設けられた第2のストップブロックは、前記載置アームの垂直方向の移動によって、前記載置サポート上に載置されたガラス基板を固定するためのものである請求項に記載のガラス基板のピック・アンド・プレース装置。
【請求項7】
2つの載置アームの側辺にいずれも1つの前記第2のストップブロックが設けられる場合、前記第2のストップブロックは、前記第1のストップブロックと、前記第1のストップブロックの対向端に設けられた第2のストップブロックとの中間に設けられている請求項に記載のガラス基板のピック・アンド・プレース装置。
【請求項8】
2つの載置アームの側辺にいずれも少なくとも2つの前記第2のストップブロックが設けられる場合、前記第2のストップブロックは、前記第1のストップブロックと、前記第1のストップブロックの対向端に設けられた第2のストップブロックとの間に均一に設けられている請求項に記載のガラス基板のピック・アンド・プレース装置。
【請求項9】
ガラス基板のピック・アンド・プレース装置において、
マシンフレームと、
前記マシンフレームに設けられた載置部材と、
を備え、
前記載置部材は、
載置サポートと、
前記載置サポートに固定的に設けられた第1のストップブロックと、
前記載置サポートに可動的に設けられた第2のストップブロックと、
を有し、
ここで、前記第1のストップブロックと前記第2のストップブロックの総数は少なくとも4個であり、
前記載置サポートは、ガラス基板を載置するためのものであり、2つの載置アームとして設けられ、2つの前記載置アームの前記マシンフレームに近接する一方端には、いずれも前記第1のストップブロックが設けられ、他方端には、いずれも前記第2のストップブロックが対応して設けられ、
前記第1のストップブロックは、前記載置サポート上に載置されたガラス基板に対して基準位置決めを行うためのものであり、
前記第2のストップブロックは、前記載置サポートにおける移動によって、前記載置サポート上に載置されたガラス基板を固定するためのものであり、
前記2つの載置アームには、いずれも前記ガラス基板をピック・アンド・プレースする時に、前記ガラス基板を吸着して固定するためのエアクッションが設けられ、
前記載置アームがガラス基板を取出し、前記載置アームの作動中、当該ガラス基板の滑りが防止されるように、前記エアクッションの機能をオンにし、ガラス基板を固定し、
前記載置アームが位置決めに到達した後、前記エアクッションの機能をオフにし、さらに前記第1のストップブロックと前記第2のストップブロックを利用してガラス基板を調整して位置決めし、
調整終了後、前記エアクッションの機能をオンにし、ガラス基板を吸い込んで位置を固定して、前記第2のストップブロックを緩め、元の位置に戻すことを特徴とするガラス基板のピック・アンド・プレース装置。
【請求項10】
前記エアクッションは、前記第2のストップブロックが前記載置サポート上を移動する時に、前記ガラス基板と前記載置サポートとの間の隙間に空気浮上を形成するためにも用いられる請求項に記載のガラス基板のピック・アンド・プレース装置。
【請求項11】
前記第1のストップブロックの対向端に設けられた第2のストップブロックは、前記載置アームの水平方向の移動によって、前記載置アーム上に載置されたガラス基板を固定するためのものである請求項に記載のガラス基板のピック・アンド・プレース装置。
【請求項12】
記エアクッションは、前記第1のストップブロックと、前記第1のストップブロックの対向端に設けられた第2のストップブロックとの間に均一に設けられている請求項に記載のガラス基板のピック・アンド・プレース装置。
【請求項13】
2つの前記載置アームの前記ガラス基板の左右周辺に近接する側辺には、前記第2のストップブロックが対応して設けられている請求項に記載のガラス基板のピック・アンド・プレース装置。
【請求項14】
前記載置アームの前記側辺に設けられた第2のストップブロックは、前記載置アームの垂直方向の移動によって、前記載置サポート上に載置されたガラス基板を固定するためのものである請求項13に記載のガラス基板のピック・アンド・プレース装置。
【請求項15】
2つの載置アームの側辺にいずれも1つの前記第2のストップブロックが設けられる場合、前記第2のストップブロックは、前記第1のストップブロックと、前記第1のストップブロックの対向端に設けられた第2のストップブロックとの中間に設けられている請求項11に記載のガラス基板のピック・アンド・プレース装置。
【請求項16】
2つの載置アームの側辺にいずれも少なくとも2つの前記第2のストップブロックが設けられる場合、前記第2のストップブロックは、前記第1のストップブロックと、前記第1のストップブロックの対向端に設けられた第2のストップブロックとの間に均一に設けられている請求項11に記載のガラス基板のピック・アンド・プレース装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶ディスプレイの技術分野に関し、特に、ガラス基板のピック・アンド・プレース装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイの製造工程において、ガラス基板をカセット(Cassette)からプロセスライン上に搬送し、係る製造工程を完成させる必要がある。さらに、搬送過程において、カセット中に載置されたガラス基板についてカセットから取り出して抜き取り検査する必要があり、またガラス基板がカセットから取り出され抜き取り検査に合格後もう一度カセットに戻す必要がある。
【0003】
しかしながら、普通のガラス基板の厚みは通常は0.4〜0.7mmしかなく、且つ、通常は脆くて、ガラス基板の積卸し過程でガラス基板が破損しやすい。カセットにおいてガラス基板を置く位置が正しくないと、カセットからガラス基板を出し入れする時により容易に破片を形成し、図1aから図1dを参照すると、カセットにおいてガラス基板を正しく置いていない幾つかの状況であり、ここで、図1aはガラス基板が左よりにずれていることを示し、図1bはガラス基板が右よりにずれていることを示し、図1cはガラス基板が外よりにずれていることを示し、図1dはガラス基板が回転してずれていることを示す。また、輸送中に揺れや気流による不安定等の問題が生じやすいため、ガラス基板はその中から滑り落ちて破損されることもある。つまり、従来技術では、ガラス基板を置く精度が低いため、ガラス基板のピック・アンド・プレースによりガラス基板が破損しやすく、製造コストを増加させている。
【0004】
そこで、ガラス基板のピック・アンド・プレース装置を提供して上記問題を解決する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ガラス基板が漂って移動する危険性を大幅に低下し、ガラス基板の破損を低減して、製造コストを低減するガラス基板のピック・アンド・プレース装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ガラス基板のピック・アンド・プレース装置において、
マシンフレームと、
前記マシンフレームに設けられた載置部材と、
を備え、
前記載置部材は、
載置サポートと、
前記載置サポートに固定的に設けられた第1のストップブロックと、
前記載置サポートに可動的に設けられた第2のストップブロックと、
を有し、
前記第2のストップブロックには、伸縮可能機構が設けられ、
ここで、前記第1のストップブロックと前記第2のストップブロックの総数は、少なくとも4個であり、
前記載置サポートは、ガラス基板を載置するためのものであり、
前記第1のストップブロックは、前記載置サポート上に載置されたガラス基板に対して基準位置決めを行うためのものであり、
前記第2のストップブロックは、前記伸縮可能機構による前記載置サポートにおける伸縮移動によって、前記載置サポート上に載置されたガラス基板を固定するためのものである。
【0007】
上記ガラス基板のピック・アンド・プレース装置において、前記載置サポートには、前記ガラス基板をピック・アンド・プレースする時に、前記ガラス基板を吸着して固定するためのエアクッションがさらに設けられている。
【0008】
上記ガラス基板のピック・アンド・プレース装置において、前記エアクッションは、前記第2のストップブロックが前記載置サポート上を移動する時に、前記ガラス基板と前記載置サポートとの間の隙間に空気浮上を形成するためにも用いられる。
【0009】
上記ガラス基板のピック・アンド・プレース装置において、前記載置サポートは、2つの載置アームとして設けられ、2つの前記載置アームの前記マシンフレームに近接する一方端には、いずれも前記第1のストップブロックが設けられ、他方端には、いずれも前記第2のストップブロックが対応して設けられている。
【0010】
上記ガラス基板のピック・アンド・プレース装置において、前記第1のストップブロックの対向端に設けられた第2のストップブロックは、前記載置アームの水平方向の移動によって、前記載置アーム上に載置されたガラス基板を固定するためのものである。
【0011】
上記ガラス基板のピック・アンド・プレース装置において、前記2つの載置アームには、いずれも前記エアクッションが設けられ、且つ、前記エアクッションは、前記第1のストップブロックと、前記第1のストップブロックの対向端に設けられた第2のストップブロックとの間に均一に設けられている。
【0012】
上記ガラス基板のピック・アンド・プレース装置において、2つの前記載置アームの前記ガラス基板の左右周辺に近接する側辺には、前記第2のストップブロックが対応して設けられている。
【0013】
上記ガラス基板のピック・アンド・プレース装置において、前記載置アームの前記側辺に設けられた第2のストップブロックは、前記載置アームの垂直方向の移動によって、前記載置サポート上に載置されたガラス基板を固定するためのものである。
【0014】
上記ガラス基板のピック・アンド・プレース装置において、2つの載置アームの前記側辺にいずれも1つの前記第2のストップブロックが設けられる場合、前記第2のストップブロックは、前記第1のストップブロックと、前記第1のストップブロックの対向端に設けられた第2のストップブロックとの中間に設けられている。
【0015】
上記ガラス基板のピック・アンド・プレース装置において、2つの載置アームの前記側辺にいずれも少なくとも2つの前記第2のストップブロックが設けられる場合、前記第2のストップブロックは、前記第1のストップブロックと、前記第1のストップブロックの対向端に設けられた第2のストップブロックとの間に均一に設けられている。
【0016】
ガラス基板のピック・アンド・プレース装置において、
マシンフレームと、
前記マシンフレームに設けられた載置部材と、
を備え、
前記載置部材は、
載置サポートと、
前記載置サポートに固定的に設けられた第1のストップブロックと、
前記載置サポートに可動的に設けられた第2のストップブロックと、
を有し、
ここで、前記第1のストップブロックと前記第2のストップブロックの総数は、少なくとも4個であり、
前記載置サポートは、ガラス基板を載置するためのものであり、
前記第1のストップブロックは、前記載置サポート上に載置されたガラス基板に対して基準位置決めを行うためのものであり、
前記第2のストップブロックは、前記載置サポートにおける移動によって、前記載置サポート上に載置されたガラス基板を固定するためのものである。
【0017】
上記ガラス基板のピック・アンド・プレース装置において、前記載置サポートには、前記ガラス基板をピック・アンド・プレースする時に、前記ガラス基板を吸着して固定するためのエアクッションがさらに設けられている。
【0018】
上記ガラス基板のピック・アンド・プレース装置において、前記エアクッションは、前記第2のストップブロックが前記載置サポート上を移動する時に、前記ガラス基板と前記載置サポートとの間の隙間に空気浮上を形成するためにも用いられる。
【0019】
上記ガラス基板のピック・アンド・プレース装置において、前記載置サポートは、2つの載置アームとして設けられ、2つの前記載置アームの前記マシンフレームに近接する一方端には、いずれも前記第1のストップブロックが設けられ、他方端には、いずれも前記第2のストップブロックが対応して設けられている。
【0020】
上記ガラス基板のピック・アンド・プレース装置において、前記第1のストップブロックの対向端に設けられた第2のストップブロックは、前記載置アームの水平方向の移動によって、前記載置アーム上に載置されたガラス基板を固定するためのものである。
【0021】
上記ガラス基板のピック・アンド・プレース装置において、前記2つの載置アームには、いずれも前記エアクッションが設けられ、且つ、前記エアクッションは、前記第1のストップブロックと、前記第1のストップブロックの対向端に設けられた第2のストップブロックとの間に均一に設けられている。
【0022】
上記ガラス基板のピック・アンド・プレース装置において、2つの前記載置アームの前記ガラス基板の左右周辺に近接する側辺には、前記第2のストップブロックが対応して設けられている。
【0023】
上記ガラス基板のピック・アンド・プレース装置において、前記載置アームの前記側辺に設けられた第2のストップブロックは、前記載置アームの垂直方向の移動によって、前記載置サポート上に載置されたガラス基板を固定するためのものである。
【0024】
上記ガラス基板のピック・アンド・プレース装置において、2つの載置アームの前記側辺にいずれも1つの前記第2のストップブロックが設けられる場合、前記第2のストップブロックは、前記第1のストップブロックと、前記第1のストップブロックの対向端に設けられた第2のストップブロックとの間に設けられている。
【0025】
上記ガラス基板のピック・アンド・プレース装置において、2つの載置アームの前記側辺にいずれも少なくとも2つの前記第2のストップブロックが設けられる場合、前記第2のストップブロックは、前記第1のストップブロックと、前記第1のストップブロックの対向端に設けられた第2のストップブロックとの間に均一に設けられている。
【発明の効果】
【0026】
従来技術に対し、本発明の提供するガラス基板のピック・アンド・プレース装置は、第1のストップブロックと第2のストップブロックを増加して、ガラス基板を調整して固定し、さらに、ガラス基板の載置アームにおける位置を確定した後、さらに真空吸着により固定し、ガラス基板が漂って移動する危険性を大幅に低下し、ガラス基板の破損を低減して、製造コストを低減する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1a-1d】カセットにおいてガラス基板を正しく置いていない模式図ある。
図2】本発明の提供するガラス基板のピック・アンド・プレース装置の構造模式図である。
図3】本発明の提供するガラス基板のピック・アンド・プレース装置の別の構造模式図である。
図4】本発明の提供するガラス基板のピック・アンド・プレース装置の側面模式図である。
図5】本発明の提供するガラス基板のピック・アンド・プレース装置の別の側面模式図である。
図6】本発明の提供する第2のストップブロックの構造模式簡略図である。
図7】本発明の提供する第2のストップブロックの別の構造模式簡略図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
図面に示すように、同じ構成要素の符号は同じ構成要素を表し、本発明の原理について、適切な演算環境で実施することにより例を挙げて説明する。以下の説明は、例示に基づく本発明の具体的な実施例であり、ここで詳しく説明しなかった本発明の他の具体的な実施例を制限するものであると見なしてはならない。
【0029】
図2を参照すると、図2は、本発明の実施例の提供するガラス基板のピック・アンド・プレース装置の模式図であり、前記ガラス基板のピック・アンド・プレース装置は、
マシンフレーム10と、前記マシンフレーム10に設けられた載置部材11とを備え、
前記載置部材11は、載置サポート110と、前記載置サポート110に固定的に設けられた第1のストップブロック111と、前記載置サポート110に可動的に設けられた第2のストップブロック112とを有し、前記第1のストップブロック111と前記第2のストップブロック112の総数は、少なくとも4個であり、
ここで、前記載置サポート110は、ガラス基板12を載置するためのものであり、
前記第1のストップブロック111は、前記載置サポート110上に載置されたガラス基板12に対して基準位置決めを行うためのものであり、
前記第2のストップブロック112は、前記載置サポート110における移動によって、前記載置サポート110上に載置されたガラス基板12を固定するためのものである。
【0030】
理解されるように、前記載置サポート110上に設けられたストップブロックは、前記第1のストップブロック111と、前記第2のストップブロック112とを含み、且つ、前記第1のストップブロック111と前記第2のストップブロック112の総数は、少なくとも4個であり、好ましくは、図2に示すように、載置サポート110の4辺にそれぞれ設けることができ、少なくとも4個のストップブロックには、少なくとも1個の第1のストップブロック111が含まれる。
【0031】
好ましくは、図2に示すように、前記載置サポート110の4辺のそれぞれには、ストップブロックが1つずつ設けられ、前記載置サポート110のマシンフレーム10に近接する1辺には、第1のストップブロック111が設けられ、前記載置サポート110の他の3辺のそれぞれには、第2のストップブロック112が1つずつ設けられている。
【0032】
前記ガラス基板12を前記載置サポート110に置いた後、まず前記第1のストップブロック111を基準として、前記ガラス基板12を位置決めしておき、その後、前記第2のストップブロック112をガラス基板12の方向、即ち内へ移動させて、前記載置サポート110上に載置されたガラス基板12に対する固定を実現でき、逆に、前記ガラス基板12を前記載置サポート110の上からピック・アンド・プレースする必要がある場合、前記第2のストップブロック112を前記ガラス基板12と反対の方向、即ち外へ移動させて、前記ガラス基板12に対するピック・アンド・プレースを実現できる。図2において、それぞれの第2のストップブロック112の移動方向を矢印で示す。
【0033】
好ましくは、図2に示すように、前記載置サポート110上にはエアクッション114がさらに設けられ、前記エアクッション114は、前記ガラス基板12をピック・アンド・プレースする時に、前記ガラス基板12を吸着して固定するためのものである。つまり、前記エアクッション114は、前記ガラス基板12をピック・アンド・プレースする時に、真空パッド(Vacuum Pad)として使用でき、ストップブロックにより位置決めを行い固定する前に、真空パッドの吸着機能を利用して、前記ガラス基板12が滑り落ちることを防止するように前記ガラス基板12を固定する。
【0034】
さらに好ましくは、前記エアクッション114は、前記第2のストップブロック112が前記載置サポート110上を移動する時に、前記ガラス基板12と前記載置サポート110との間の隙間に空気浮上を形成するためにも用いられる。前記第2のストップブロック112は、前記載置サポート110上を移動する時に、前記ガラス基板12を動かして移動させる可能性がある。その時、前記エアクッション114の吸着機能をオフにし、前記エアクッション114を空気浮上パッドとして使用する。つまり、空気浮上パッドによって底部に形成された空気薄層によって、前記ガラス基板12のスクラッチを防止するように、空気浮上パッドと平面との間の隙間にほとんど摩擦のないスライド条件を形成させる。但し、当該空気薄層の厚みは、1mm程度であり、それより薄くてもよい。
【0035】
好ましくは、載置サポート110のコストを節約するために、前記載置サポート110を2つの載置アームとして配置してもよく、図3を参照すると、図3は、本発明の実施例の提供する他のガラス基板のピック・アンド・プレース装置の模式図である。
【0036】
好ましくは、前記載置サポート110は、2つの載置アームとして設けられ、2つの前記載置アームの前記マシンフレーム10に近接する一方端には、いずれも前記第1のストップブロック111が設けられ、他方端には、いずれも前記第2のストップブロック112が対応して設けられている。2つの前記載置アームの前記ガラス基板12の左右周辺に近接する側辺には、前記第2のストップブロック112が対応して設けられている。図2に示すように、2つの前記載置アームの外側辺には、いずれも2つの前記第2のストップブロック112が設けられている。
【0037】
図4及び図5を参照すると、いずれも図3に示すガラス基板のピック・アンド・プレース装置の側面図である。
【0038】
好ましくは、前記第2のストップブロック112の外形は、L字型を成すように設けられてもよく、前記第2のストップブロック112の長辺の先端は前記載置アームと連結され、図2を合わせて参照することができ、前記長辺は前記載置アームと垂直に設けられる。
【0039】
さらに、前記第2のストップブロック112の長辺内には伸縮可能機構が設けられている。
【0040】
前記第2のストップブロック112の長辺は、伸縮可能機構による伸縮移動によって、前記第2のストップブロック112の短辺を動かして、前記ガラス基板12を前記載置アームに置く前に前記伸縮可能機構の移動する方向に沿って移動させ、前記第2のストップブロック112の伸縮可能機構及びそれと繋がる短辺は、図3に示すように、外へ伸び広がり、前記ガラス基板12を前記載置アームに置いた後、前記第2のストップブロック112の伸縮可能機構及びそれと繋がる短辺は、図4に示すように前記第2のストップブロック112の短辺が前記ガラス基板12に到着するまで内へ移動する。ここで、図3及び図4では第2のストップブロック112の移動方向を矢印で示している。
【0041】
つまり、前記第1のストップブロック111の対向端に設けられた第2のストップブロック112は、前記載置アームの水平方向の移動によって、前記載置アーム上に載置されたガラス基板12を固定するためのものであり、前記載置アームの前記側辺に設けられた第2のストップブロック112は、前記載置アームの垂直方向の移動によって、前記載置サポート上に載置されたガラス基板12を固定するためのものである。
【0042】
説明すべきことは、本発明の実施例の提供する第2のストップブロック112は、その外形が必ずしも非常に標準的なL字型に設置されることに限られないことである。ガラス基板の滑り落ちをさらに防止する等々のために、例えば、長辺と短辺との間は一定の角度(即ち直角に繋がれなくてもよい)を成してもよく、或いは、短辺の先端に1つの係止ブロックを設けてもよく、第2のストップブロック112の機能を実現するには影響がない。
【0043】
容易に想到できることであるが、前記図3及び図4において、1つの第2のストップブロック112のみについて示しているが、前記第1のストップブロック111の対向端に設けられた第2のストップブロック112及び左側辺に設けられた第2のストップブロック112についても同様に設置でき、ここではさらに詳しく説明しない。
【0044】
具体的には、前記第2のストップブロック112の長辺内に設けられた伸縮可能機構は、前記第2のストップブロック112の移動を実現するように、次のような構造を参照して設けることができる。
【0045】
図6を参照すると、図6は伸縮可能機構の構造模式図であり、115は前記伸縮可能機構であり、前記伸縮可能機構115は前記第2のストップブロック112の長辺内に設けられ、前記伸縮可能機構115はネジ配置を成し、且つ、前記長辺の内部もネジ配置を成して、伸縮可能機構115と互いに合わせることができる。
【0046】
スパナのような外部手段を用いて、前記伸縮可能機構に外力を印加し、当該外力の作用下で、前記伸縮可能機構は前記長辺内で回転移動すると共に、前記第2のストップブロック112の短辺を動かして移動させ、図6では伸縮可能機構115の移動方向を矢印で示している。
【0047】
図7を参照すると、図7は伸縮可能機構の別の構造模式図であり、116は前記伸縮可能機構であり、前記伸縮可能機構116は前記第2のストップブロック112の長辺に設けられ、長辺には水平案内溝117が設けられ、前記伸縮可能機構116上にはスライドピン118が設けられ、前記スライドピン118は、前記水平案内溝117内をスライドすることができる。
【0048】
前記スライドピン118と前記水平案内溝117とは互いに合わせられ、前記伸縮可能機構116は前記スライドピン118に制限されて移動すると共に、前記第2のストップブロック112の短辺を動かして移動させ、図7では伸縮可能機構115の移動方向を矢印で示している。
【0049】
ここで、前記伸縮可能機構116がユーザーの必要とする位置に到着した時に、例えば締付金具又はクリップ等で前記伸縮可能機構116を固定することができ、ここでは具体的に限定しない。
【0050】
容易に想到できることであるが、対象取替原理に従って、前記水平案内溝117は、前記伸縮可能機構116に設けられ、スライドピン118は、第2のストップブロック112の長辺に設けてもよく、その原理に関しては上記した説明を参照でき、ここではこのような実現形態について具体的には記述しない。
【0051】
理解されるように、本実施例は図6及び図7に示す第2のストップブロック112を例に挙げて説明しただけであり、本発明を限定するものではないことである。
【0052】
図3に示すように、前記2つの載置アームには、いずれも前記エアクッション114が設けられ、且つ、前記エアクッション114は、前記第1のストップブロック111と、前記第1のストップブロック111の対向端に設けられた第2のストップブロック112との間に均一に設けられている。本実施例において、前記載置アーム毎に3つの前記エアクッション114が均一に設けられ、ここではその数に対して限定しない。
【0053】
また、前記載置サポート110上に第2のストップブロック112を配置する数は、ガラス基板の大きさにより決められ、載置するガラス基板がG3.5のガラス基板であることに対し、2つの載置アームの左右両側辺にいずれも1つの前記第2のストップブロック112が設けられる場合、前記第2のストップブロック112は前記第1のストップブロック111と、前記第1のストップブロック111の対向端に設けられた第2のストップブロック112との中間に設けられる。
【0054】
載置するガラス基板がG5以上のガラス基板であることに対し、2つの載置アームの左右両側辺にいずれも少なくとも2つの前記第2のストップブロック112が設ける場合、前記第2のストップブロック112は、図3に示すように、前記第1のストップブロック111と、前記第1のストップブロック111の対向端に設けられた第2のストップブロック112との間に設けられる。
【0055】
本発明の実施例の提供するガラス基板のピック・アンド・プレース装置を容易に更に良く実施するために、以下、図3に示すようなガラス基板のピック・アンド・プレース装置に基づいて、ガラス基板のピック・アンド・プレース方法について簡単に説明する。
【0056】
第1のステップ:載置アームがカセット/機台からガラス基板を取出す。
載置アームの作動中、ガラス基板の滑りが防止されるように、エアクッション114のVacuum(真空)の機能をオンにし、ガラス基板を固定する。
【0057】
第2のステップ:載置アームが位置決めに到達した後、エアクッション114のVacuumの機能をオフにし、空気浮上機能に替え、さらに第1のストップブロック111と第2のストップブロック112を利用してガラス基板を調整して位置決めする。
【0058】
第3のステップ:調整終了後、第2のストップブロック112はまだガラス基板から離れていない。その時、エアクッション114のVacuum機能をオンにし、ガラス基板を吸い込んで位置を固定する。
【0059】
第4のステップ:Vacuumをオンにした後、さらに第2のストップブロック112を緩め、元の位置に戻し、その時、載置アームのピック・アンド・プレースの動作が完了する。
【0060】
上記から分かるように、本発明の提供するガラス基板のピック・アンド・プレース装置は、載置アームのガラス基板をピック・アンド・プレースする時のずれ誤差を改善できる。載置アームは調整機構(即ち第1のストップブロック111と第2のストップブロック112)を組み込んでいない場合、そのピック・アンド・プレースするガラスの位置誤差は約1mm〜2mm程度であり、その誤差の原因は、ガラス基板をピックする瞬間に、載置アームにおけるVacuumがまだオンにしていないからであり、その時にガラス基板は漂って移動する危険性がある。また、本発明では第1のストップブロック111と第2のストップブロック112が増加されて、ガラス基板を調整し、ガラス基板の載置アームにおける位置を確定した後さらにVacuumをオンにして固定し、ガラス基板が漂って移動する危険性を大幅に低下でき、ガラス基板の破損を低減して、製造コストを低減する。
【0061】
上記実施例において、各実施例の記述はいずれもそれぞれの偏りがあり、ある実施例で詳記しなかった部分は、前記に関する詳細な記述を参照すればよく、ここではさらに詳しく説明しない。
【0062】
本分野の当業者であれば、本文で用いられる用語「好ましい」は、実例、例示又は例証として用いられることを理解できるであろう。本文で「好ましい」と記述されたいずれかの形態又は設計は、他の形態又は設計よりも有利であると解釈するわけにはいかない。それとは逆に、用語「好ましい」の使用は、具体的な形態で概念を提出することである。本願で用いられるような用語「又は」は、含むの「又は」であり、排除するの「又は」ではないことを意味する。即ち、別に指定、又は文脈から明瞭でない限り、「Xが101又は102を使用する」は、当然に列挙したいずれか1つを含んでいることを意味する。即ち、Xが101を使用し、Xが102を使用し、或いはXが101及び102の双方を使用すれば、「Xが101又は102を使用する」との記載は、前記したいずれか1つの例示を満足できる。
【0063】
さらに、1つ又は複数の実現形態に対して既に本開示を示し記述したものの、本分野の当業者であれば、本明細書及び図面に対する読解に基づいて、等価な変形や修正を想到できるであろう。本開示はあらゆるこのような修正及び変形を含み、且つ、添付する特許請求の範囲のみに制限される。特に、上記モジュール(例えば、素子や資源等)で実行される各種類の機能に関して、このようなモジュールを記述する用語は、構造の点で本文に示す本開示の模範的な実現形態における機能を実行する開示構造と同等でなくても、前記モジュールの指定機能(例えば、機能上等価である)を実行する任意なモジュール(別に指示しない限り)に対応するものである。なお、本開示の特定の特徴は、幾つかの実現形態における1つのみに対して開示されたものの、このような特徴は所定又は特定の適用にとっては期待及び有利なものであるような他の実現形態の1つ又は複数の他の特徴と組み合せることができる。そして、用語「有する」、「備える」、「含む」又はその変形の具体的な実施形態或いは特許請求の範囲における利用について、このような用語は、用語「含む」と類似の方式で含まれる。
【0064】
以上、本発明を好ましい実施例で上記のように公開したが、本発明は上記好ましい実施例に限定されるものではなく、本分野の当業者であれば、本発明の趣旨及び範囲を逸脱しない限り、様々な変更や修飾を行うことができるため、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲を基準とすることになる。
図1a
図1b
図1c
図1d
図2
図3
図4
図5
図6
図7