【文献】
Hitachi Ltd,Views on Enhancement of System Capacity and Energy Efficiency toward Release12 and Onward,3GPP workshop 2012-06-11_12_RAN_REL12 RWS-120040,フランス,3GPP,2012年 6月 1日,Page 17
【文献】
Chengdan Sun,Mugen Peng,Biling Zhang,Yaohua Sun,A Coalitional Game Based Interference Management in Cloud Small Cell Networks,2014 9th International Conference on Communications and Networking in China(CHINACOM),米国,IEEE,2014年 8月16日,Pages 468-473
【文献】
Shinobu NAMBA,Takashi MATSUNAKA,Takayuki WARABINO,Shoji KANEKO,Yoji KISHI,Colony-RAN Architecture for Future Cellular Network,Future Network & Mobile Summit 2012 Conference Proceedings,米国,IEEE,2012年 7月 6日,Pages 1-8
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
屋内ワイヤレス・ネットワーク用のセル内周波数再使用のための方法であって、前記屋内ワイヤレス・ネットワークが、ベースバンド・ユニット(BBU)、1つまたは複数のマイクロ・パワー・リモート・ラジオ・ヘッド(mRRH)、および前記BBUと前記mRRHとを接続する無線ハブを含み、前記屋内ワイヤレス・ネットワークが複数のユーザ機器(UE)をサービスする同じセルに属しており、前記方法が、前記BBUにおいて
前記1つまたは複数のmRRHと前記複数のUEとの間にカバレッジ関係を確立するステップと、
前記UEと前記1つまたは複数のmRRHの各mRRHによりカバーされるビーム方向との間の対応関係を決定するステップと、
前記mRRHと前記UEとの間の前記カバレッジ関係および前記UEと前記mRRHによりカバーされる前記ビーム方向との間の前記対応関係に基づいて前記複数のUEの位置分布を決定するステップと、
前記複数のUEの前記位置分布に基づいて各mRRHについて電力割当てを実施するステップと
を含む、方法。
各mRRHが複数の指向性アンテナを接続する1つの無線周波数(RF)チャンネルを備え、前記mRRHが前記複数の指向性アンテナのオン/オフを切り換えるスイッチ・ユニットをさらに備え、UEと前記1つまたは複数のmRRHの各mRRHによりカバーされるビーム方向との間の対応関係を決定するステップが、各UEが位置する前記mRRHの象限を決定するように、各mRRHに対応する指向性アンテナの数に基づいて、各mRRHのカバレッジ区域を複数の象限へと分割するステップを含み、
前記複数のUEの位置分布を決定するステップが、各象限中のUEの数を決定するステップを含み、
各mRRHについて電力割当てを実施するステップが、各mRRHの各象限中のUEの数と前記mRRH中のUEの合計数との間の比に基づいて、前記象限へ向けた前記指向性アンテナをオンまたはオフに切り換えるように制御するステップ、および前記指向性アンテナに電力を割り当てるステップを含む、請求項1に記載の方法。
屋内ワイヤレス・ネットワーク用のセル内周波数再使用のためのベースバンド・ユニット(BBU)であって、前記屋内ワイヤレス・ネットワークが、前記BBU、1つまたは複数のマイクロ・パワー・リモート・ラジオ・ヘッド(mRRH)、および前記BBUと前記mRRHとを接続する無線ハブを含み、前記屋内ワイヤレス・ネットワークが複数のユーザ機器(UE)をサービスする同じセルに属しており、前記BBUが、
前記1つまたは複数のmRRHと前記複数のUEとの間にカバレッジ関係を確立するように構成されたカバレッジ関係確立ユニットと、
UEと前記1つまたは複数のmRRHの各mRRHによりカバーされるビーム方向との間の対応関係を決定するように構成された対応関係決定ユニットと、
前記mRRHと前記UEとの間の前記カバレッジ関係および前記UEと前記mRRHによりカバーされる前記ビーム方向との間の前記対応関係に基づいて前記複数のUEの位置分布を決定するように構成された位置分布決定ユニットと、
前記複数のUEの前記位置分布に基づいて各mRRHについて電力割当てを実施するように構成された電力割当てユニットと
を備える、ベースバンド・ユニット(BBU)。
前記カバレッジ関係確立ユニットが、各mRRHのアップリンク信号を捉え、各UEのアップリンク信号対干渉プラス雑音比(SINR)を分析するように構成されたユニットと、各UEの前記アップリンクSINRを事前設定した信号雑音比(SNR)閾値と比較するように構成されたユニットと、前記アップリンクSINRが前記SNR閾値よりも大きいときに前記UEが前記mRRHによりカバーされると決定するように構成されたユニットとをさらに備える、請求項7に記載のベースバンド・ユニット(BBU)。
前記屋内ワイヤレス・ネットワークにおいて、各mRRHが複数の指向性アンテナを接続する1つの無線周波数(RF)チャンネルを備え、前記mRRHが前記複数の指向性アンテナのオン/オフを切り換えるスイッチ・ユニットをさらに備え、
前記対応関係決定ユニットが、各UEが位置する前記mRRHの象限を決定するように、各mRRHに対応する指向性アンテナの数に基づいて、各mRRHのカバレッジ区域を複数の象限へと分割するように構成されたユニットをさらに備え、
前記位置分布決定ユニットが、各象限中のUEの数を決定するように構成されたユニットをさらに備え、
前記電力割当てユニットが、各mRRHの各象限中の前記UEの数と前記mRRH中のUEの合計数との間の比に基づいて、前記象限へ向けた前記指向性アンテナをオンまたはオフに切り換えるように制御して、前記指向性アンテナに電力を割り当てるように構成されたユニットをさらに備える、請求項7に記載のベースバンド・ユニット(BBU)。
前記屋内ワイヤレス・ネットワークにおいて、各mRRHが複数のアンテナを備え、各アンテナが異なる方向に異なるビームを生成するための1つの無線周波数(RF)チャンネルを表し、前記BBUが、
前記複数のUEの前記位置分布に基づいて各ビームについてビーム重み付け係数を生成するように構成されたユニットをさらに備え、
前記電力割当てユニットが、前記ビーム重み付け係数を使用して、対応するビームに重み付けをし、重み付けされたビームに基づいて各mRRHの各アンテナについて電力割当てを実施するように構成されたユニットをさらに備える、請求項7に記載のベースバンド・ユニット(BBU)。
【背景技術】
【0002】
屋内トラフィックが増加するにつれて、ワイヤレス・ネットワークにとって、屋内カバレッジがますます重要になってくる。最も効果的な屋内カバレッジ解決策のうちの1つは、分散アンテナ・システム(DAS)である。DASは、周波数効率を改善し、システム容量を増大させることができる。DASは、ユーザ機器(UE)とアンテナとの間の距離を縮めるため、DASは、UEバッテリの電力消費を減少させることもできる。現在では、いくつかの屋内カバレッジ・システムは、ファイバベースのデジタルDASを採用する。この種類のDASは、光ファイバおよび分散型リモート・ラジオ・ヘッド(RRH:Remote Radio Head)で構築される。RRHは、全てのRFフロントエンド機能を実現することができる。デジタル・ベースバンド信号(I/Qデータ)がRRHと基地局との間で送信される。たとえば、Open Base Station Architecture (OBSAI)およびCommon Public Radio Interface (CPRI)プロトコルといった2つの標準インターフェースを、基地局とそのRRHとの間の通信に使用することができる。
【0003】
図1は、スマート・デジタル屋内カバレッジ・システムの基本アーキテクチャの概略図である。
図1に示されるように、デジタル屋内カバレッジ・システム100は、ベースバンド・ユニット(BBU)、いくつかのマイクロ・パワーRRH(mRRH)、およびBBUとmRRHとを接続する1つまたは複数の無線ハブを含む。mRRHは、通常、たとえば約100mWといった低電力を有し、それらの分布密度は高い。全てのmRRHが1つのセルに属するかどうかはユーザの要件に依存し、たとえば、1日の大半で、建造物中に1つのセルだけがあるかどうかに依存する。場合によって、セル分割をする必要があり、これは、異なる要件にしたがって、1つのセルを2つ以上のセルへと分割することを意味する。無線ハブは、経路指定の中心である。BBUでは、複数のmRRHからの無線信号がアップリンク信号を形成するために組み合わされ、一方ベースバンドからのダウンリンク信号がmRRHに分散される。
【0004】
EricssonのDOTシステムおよびHUAWEIのLampsiteシステムは、イーサネット・ケーブルを使用してデジタル信号送信用の無線周波数ケーブルと置き換え、リモート側では、非励振アンテナがmRRHに置き換えられるため、アーキテクチャは、
図1に示されたものとほとんど同じである。
【0005】
一般的に、屋外カバレッジは、比較的開放的な環境に直面し、一方屋内カバレッジは、さらなる複雑性および閉鎖的な環境に直面する。セルのサービス区域は、建造物中のコンクリート壁および床の区切りのように、いくつかの隔離されたブロックからなることが多い。この種類の屋内カバレッジでは、同じセル中のいくつかのUEは、十分に隔離されることが可能であり、それらは、複数のコンクリート壁および床によって隔てられ、異なるmRRHによりサービスが提供される。屋内カバレッジの固有の性質として、グループ中の全てのUEがいかなる干渉もなしに同じ周波数で動作することができるように全てのUEが互いに隔離されたUEのグループを見つけることが可能であり、したがって、この種類のグループ中の周波数の再使用が実行可能であり、システム容量が明らかに改善される。本明細書では、この再使用は、全てのリソースが単一のセルに属することに起因して、セル内周波数再使用と呼ばれる。
【0006】
セル間周波数再使用のための2つの代表的なセル間干渉制御(ICIC:Inter−Cell Interference Coordination)技法とは、フラクショナル周波数再使用(FFR:Fractional Frequency Reuse)およびソフト周波数再使用(SFR:Soft Frequency Reuse)である。両方の方法は、セルをセル中心領域とセル・エッジ領域に分割する。FFRでは、周波数スペクトルは、2つの部分、すなわち中心帯域とエッジ帯域にやはり分割される。中心帯域は、全てのセル中心ユーザが再使用係数1で使用することができる。エッジ帯域は、いくつかのサブ帯域へとさらに区分けされ、セル・エッジ・ユーザが比較的高い再使用係数で再使用することができる。SFRでは、全周波数スペクトルがいくつかのサブ帯域へと分割され、そのうちの1つをセル・エッジ・ユーザに割り当て、サブ帯域の残りをセル中心ユーザが比較的低い電力で使用することになる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
ここで、全ての図において、同じまたは同様の符号は、同じ、同様の、または対応する特徴または機能を示す。
【0015】
本開示の好ましい実施形態が、図を参照して、下で詳細に記載される。本開示の好ましい実施形態が図に示されているが、本開示は、ここに記載される実施形態によって限定されるのではなく、むしろ様々な形態で実施できることを理解されたい。逆に、これらの実施形態を提供することによって、本開示をより徹底的に完全にするためであり、本開示の範囲を当業者に完全に伝えることができる。
【0016】
上に記載したように、何らかの屋内ワイヤレス・ネットワーク環境では、セルは、いくつかのRRHを有する複雑性の区域をカバーすることができる。異なるRRHカバレッジ区域中の2つ以上のUEを完全に隔離でき、したがって、互いに完全に隔離されるUEのグループを見つけることが可能であり、何ら干渉を生じることなく、同じ周波数リソースを再使用することができる。システム・リソースを隔離されたUEのグループに割り当てるように、UEグループ情報を、システム・スケジューラに提供することができる。
【0017】
図2は、屋内ワイヤレス・ネットワーク200中の完全隔離の解決策の基本原理の概念図である。
図2に示されるように、屋内ワイヤレス・ネットワーク200では、建造物のフロアF1、F2、およびF3は同じセルのカバレッジの下にある。各フロアは、それぞれ3つの対応する部屋A1〜A3、B1〜B3、およびC1〜C3を有する。各部屋は、部屋の中のUEのためにサービスを提供する1つの対応するmRRHを有する。したがって、セルは、9つのmRRHを有して全建造物をカバーする。
図2に示されるように、たとえば、UE1とUE7は、いくつかの床および壁によって隔てられており、同じ周波数リソースを再使用することが可能な最大の隔離されるグループを構築することができる。したがって、そのような完全隔離の解決策では、UE1のためにサービスを提供するmRRH1およびUE7のためにサービスを提供するmRRH9の無線信号を、ベースバンド・ユニット中で別個に処理することができ、全ての他のmRRHの無線信号は、依然として一緒に処理される。
【0018】
しかし、この解決策は、完全隔離の状況中でのみ使用することができ、一方実際の状況では、近接したUEのほとんどは相互干渉を有する。
【0019】
加えて、
図1に示されるようなスマート・デジタル屋内カバレッジ・システムでは、以下のように、アンテナ構成に2つのシナリオが存在する。
(1)各mRRHがいくつかのアンテナを備え、各アンテナは、異なる方向に異なるビームを生成するような1つの無線周波数(RF)チャンネルを表す。
(2)各mRRHがただ1つのRFチャンネルを備え、このRFチャンネルは、いくつかの指向性アンテナを接続する。このシナリオでは、mRRHは、たとえば、これらの指向性アンテナのオン/オフを切り換えるスマート・スイッチといったスイッチ・ユニットをさらに含まなければならない。
【0020】
しかし、屋内ワイヤレス・カバレッジのための現在の周波数再使用解決策では、ビーム/アンテナ方向は、考慮に入れられない。
【0021】
上に鑑みて、本開示は、ビーム/アンテナ指向性を考慮に入れた屋内ワイヤレス・ネットワークの周波数利用を最大化する解決策を提供し、本解決策は、完全に隔離されたUEグループに限定されず、相互干渉したUEに適用することができる。
【0022】
本開示の解決策は、主にシナリオ2と組み合わせて下で記載されることになるが、シナリオ2についての解決策をシナリオ1に適用するようにわずかに変えることができることを、当業者なら理解することができる。
【0023】
最初に、指向性アンテナおよびスマート・スイッチに対する導入を行う。通常、屋内ネットワーク中で、全方向アンテナを使用して、屋内のスループットを改善し、UE間の相互干渉を減少させることができるが、何らかの屋内シナリオでは、指向性アンテナが既に配備されている。
図3は、指向性アンテナを含む、アンテナ・システムのアーキテクチャの概略図を示す。
図3に示されるようなアンテナ・システムは、1つの全方向アンテナおよび他の周囲の指向性アンテナと一体化される。ここでは、全方向アンテナは、部屋全体の基本的カバレッジを担当し、全ての指向性アンテナの組合せは、360度の角度をカバーして、
図3(b)に示されるようなサービスのより良好な品質を得ることができる。具体的には、
図3(a)は、mRRH側に位置するスマート・スイッチを示し、このスマート・スイッチは、ユーザの動的な分布にしたがって、アンテナ要素のサブセットを動的に選択して(全部でM個の要素から、予め定めた重み付けまたは動的に割り当てられる重み付けでN個(N<=M)の要素を選択して)、異なるビーム・パターンを生成する、または小数のビーム・パターン(要素のサブセット、重み付けなど)を予め規定することが可能であり、選択は、これらのビーム・パターンからのみ行われる。
【0024】
一般的に、UEは、部屋全体に平均的には分布されない。何人かの人が何らかの区域に集まる場合があり、一方他の人が他の区域に位置する場合がある。指向性アンテナが屋内ワイヤレス・ネットワーク中に配備される場合、指向性アンテナは、UEを指すことができる。指向性アンテナのうちの一部は、より大きい電力が割り当てられ、指向性アンテナのうちの一部は、より小さい電力が割り当てられ、さらに、指向性アンテナのうちの一部は、UEの分布に基づいて電力をオフにすることができる。全体的な観点から、より多くのUEがより高い効率で変調および符号化解決策を採用するため、より小さい電力を有するUEには、より多くの時間−周波数リソースが残されることになる。したがって、より小さい電力を有するUEは、セル全体の容量が改善されるように、やはり十分なリソースを獲得することができる。
【0025】
通常、各mRRHの合計電力は固定であり、または変動がほとんどない一方、異なる指向性アンテナにおける電力割当てを、UEの分布にしたがって変化させる。何れかの方向では、割り当てられる電力が増やされ、一方何れかの別の方向では、割り当てられる電力が減らされる。このことが、他のUEへの干渉も減少させる。この文書では、この特性を使用して、相互干渉したUE間の周波数再使用を実現する。この観点から、スペクトル効率を改善し、他の隣接する部屋または建造物への干渉を減少させることになる。
【0026】
図4は、本開示の実施形態にしたがう例示的な屋内ワイヤレス・ネットワーク400の概略図を示す。
図1および
図2と同様に、屋内ワイヤレス・ネットワーク400は、BBU(図示せず)、1つまたは複数のmRRH(たとえば、mRRH1〜mRRH9)、およびBBUとmRRHとを接続する1つまたは複数の無線ハブ(図示せず)を含む。屋内ワイヤレス・ネットワーク200と同様に、屋内ワイヤレス・ネットワーク400は、複数のUE、たとえばUE1〜UE9をサービスする同じセルに属する。建造物のフロアF1、F2、およびF3は同じセルのカバレッジの下にある。各フロアは、それぞれ3つの対応する部屋A1〜A3、B1〜B3、およびC1〜C3を有する。各部屋は、部屋の中のUEのためにサービスを提供する1つの対応するmRRHを有する。したがって、セルは、9つのmRRHを有して建造物全体をカバーする。
【0027】
図5は、本開示の実施形態にしたがう屋内ワイヤレス・ネットワーク用のセル内周波数再使用のための方法500のフローチャートを示す。方法500は、屋内ワイヤレス・ネットワーク400と組み合わせて下で記載される。
【0028】
方法500は、ステップ510で開始する。ここで、BBUは、屋内ワイヤレス・ネットワーク400中の、mRRH1〜mRRH9とUE1〜UE9との間のカバレッジ関係を確立する。
【0029】
本開示では、mRRHレベル発見手法がBBUで採用され、各mRRHのアップリンク信号を測定することにより、mRRHとUEとの間のカバレッジ関係を確立する。
【0030】
特定の実施形態では、ステップ510において、BBUが各mRRHのアップリンク信号を捉え、その中にある各UEのアップリンク信号対干渉プラス雑音比(SINR:Signal to Interference plus Noise Ratio)を分析する。mRRHとUEとの間のカバレッジ関係を確立するために、本開示は、信号雑音比(SNR:Signal Noise Ratio)閾値を事前設定する。BBUは、各UEのアップリンクSINRを事前設定したSNR閾値と比較し、UEのアップリンクSINRがSNR閾値よりも大きいときに、UEがmRRHによってカバーされると決定する。
【0031】
カバレッジ関係は、行列Cによって下のように表すことができる。
【数1】
上式で、c
ijは、屋内ワイヤレス・ネットワーク400のi番目のUE(すなわち、UEi(i=1,2,…,k))が、j番目のmRRH(j=1,2,…,l)のカバレッジ区域中に位置するか、またはj番目のmRRHに隣接するかを表し、kおよびlは、それぞれ、屋内ワイヤレス・ネットワーク400中に含まれるUEの数およびmRRHの数である。
【0032】
一実施形態では、c
ijの値は、0または1となる可能性がある。たとえば、c
ijの値が1であることは、i番目のUEがj番目のmRRHのカバレッジ区域中に位置すること、またはj番目のmRRHに隣接することを意味し、一方c
ijの値が0であることは、i番目のUEがj番目のmRRHのカバレッジ区域の完全に外にあることを意味する。
【0033】
たとえば、
図4に示されるような屋内ワイヤレス・ネットワーク400では、UE1〜UE5とmRRH1〜mRRH4との間のカバレッジ関係は、次のように表すことができる。
【数2】
【0034】
何らかの場合では、1つのUEを複数のmRRHによってカバーする場合があることがわかる。
【0035】
相互干渉したUEのグループを、行列Cに基づいて確立することができる。たとえば、
図4に示されるように、mRRH1、mRRH4、およびmRRH5に隣接するUE1、UE2、およびUE3は、相互干渉したUEのグループを構築することができる。したがって、行列Cは、相互干渉したUEのグループを表すために行列C’として書き直すことができる。
【数3】
【0036】
UE1〜UE3の各々が、mRRH1、mRRH4、およびmRRH5の各々とカバレッジ関係を有し、その結果、これらのUEは、完全に隔離されたUEグループを構築することができないことが行列C’からわかり、したがって、上記の完全隔離の解決策はこの状況に適用不可能である。
【0037】
図3に示されるように、システムが開始すると、中心にある全方向アンテナがそれまでに電源オンにされて、良好な基本的屋内カバレッジを確保する。mRRHとUEとの間のカバレッジ関係を決定するために、アップリンク・チャンネルの信号強度またはUEからのフィードバック(たとえば、基準信号受信電力(RSRP:Reference Signal Received Power))を測定することによってBBUがUEを検出できるように、周囲の指向性アンテナは、1つずつオンに切り換えられるべきである。1つの指向性アンテナが電源オンにされるとき、他のアンテナは、電源オフにされるべきである。このプロセスの期間に、BBUは、どの方向にUEが配置されているか、どれだけ多くのUEがmRRHにアクセスしたのかを知ることができる。
【0038】
mRRHとUEとの間のサービス選択関係(すなわち、カバレッジ関係)はゆっくりと変動可能であり、したがって、mRRHが周期的にスキャンを実施するので十分であり、このことが実施の複雑性を減少させることができる。
【0039】
ステップ520において、BBUは、屋内ワイヤレス・ネットワーク400中の、UEと各mRRHによりカバーされるビーム方向との間の対応関係を決定する。
【0040】
次に、ステップ530において、BBUは、ステップ510において確立されたmRRHとUEとの間のカバレッジ関係およびステップ520において決定されたUEと各mRRHによりカバーされるビーム方向との間の対応関係に基づいて、UE1〜UE9の位置分布を決定する。
【0041】
ステップ540において、BBUは、UE1〜UE9の位置分布に基づいて、各mRRHについての電力割当てを実施する。
【0042】
屋内ワイヤレス・ネットワークの上記のシナリオ2では、各mRRHは、複数の指向性アンテナを接続する1つのRFチャンネルを備え、mRRHは、複数の指向性アンテナのオン/オフを切り換えるためのスイッチ・ユニットをさらに含む。
【0043】
したがって、シナリオ2の実施形態では、BBUは、各UEが位置するmRRHの象限を決定するように、各mRRHに対応する指向性アンテナの数に基づいて、各mRRHのカバレッジ区域を複数の象限へと分割する。
【0044】
図6は、本開示の一実施形態にしたがうmRRHのカバレッジ分割の例を示す。
図6に示されるように、各mRRHが4つの指向性アンテナを有し、第1、第2、第3、および第4象限を表すためにそれぞれ1〜4が使用されると仮定する場合、各UEとビーム方向との間の対応関係を、下の行列Bとして表すことができる。
【数4】
上式で、行列B中のi番目の行のj番目の列中の要素の値は、行列のi番目の行に対応するUEが位置するj番目の列に対応するmRRHの象限を表す。たとえば、上の行列B中の第1の行の第1の列中の要素4はUE1がmRRH1の第4象限中に位置することを表し、上の行列B中の第2の行の第2の列中の要素3はUE2がmRRH4の第3象限中に位置することを表し、上の行列B中の第3の行の第3の列中の要素2はUE3がmRRH5の第2象限中に位置することを表す。
【0045】
N個の指向性アンテナがある場合、mRRHのカバレッジ区域は、N個の部分へと分割することができる。
【0046】
次に、BBUは、ステップ510で決定されたようなmRRHとUEとの間のカバレッジ関係およびUEとmRRHによりカバーされるビーム方向との間の決定された対応関係に基づいて各象限中のUEの数を決定し、各mRRHの各象限中のUEの数とmRRH中のUEの合計数との間の比に基づいてオンまたはオフに切り換えるために象限に向けた指向性アンテナをさらに制御し、指向性アンテナへの電力を割り当てる。
【0047】
シナリオ2についての先の実施態様は、シナリオ1に適用可能なようにわずかに変えることができる。屋内ワイヤレス・ネットワークのシナリオ1では、各mRRHが複数のアンテナを備え、各アンテナは、異なる方向に異なるビームを生成するための1つのRFチャンネルを表す。
【0048】
したがって、シナリオ1の実施形態では、BBUは、UE1〜UE9の位置分布に基づいて各ビームについてのビーム重み付け係数を生成し、生成したビーム重み付け係数を使用して対応するビームを重み付けし、重み付けしたビームに基づいて各mRRHの各アンテナについて電力割当てを実施する。
【0049】
ここで、各mRRHについての電力割当てを実施するステップは、ユーザの分布にしたがう何らかの電力割当て方式を使用することにより異なるビーム・パターンを生成するため、または何らかの予め定めたビーム・パターン(要素のサブセット、重み付けなど)から好適なビーム・パターンを選択するため、動的に重みを割り当てるように、どこで電力を増加させるべきかを決定するために上のビーム関係を使用するステップを含む。
【0050】
上のステップ510〜540を通して、屋内ワイヤレス・ネットワーク中のmRRHのための電力割当てが実施される。しかし、UE間の相互干渉の特性を考慮すると、何れかのUEグループは、依然としてセル内周波数再使用要件を満足しない可能性があり、したがって、相互に干渉したUEのグループが完全に隔離されたUEのグループのように見えるように、UE間の電力再調整のプロセス(ステップ550)がさらに導入される。
【0051】
図4の左側に示されるように、UE1、UE2、およびUE3は、それぞれ、mRRH1、mRRH4、およびmRRH5の中に分布されている。これらのUEは、隣り合う部屋にあるので、これらのUE間には多くの相互干渉があり、そのため、これらのUEは、異なる周波数リソースを使用する。(
図4の右側に示されるように)何人かの人が部屋A1のどこかの区域に集まり、そのため、この角度の指向性アンテナがより大きい電力を割り当てられる。UE2およびUE3へのmRRH1の干渉を減少させるべきである。部屋B1およびB2の中のビーム方向は、それぞれ、UE2およびUE3用である。そのため、UE1へのmRRH4およびmRRH5の干渉が、相応して減らされる。この観点から、UE1、UE2、およびUE3の間の相互干渉が減らされる。干渉が周波数再使用閾値よりも低い場合、周波数再使用は、UE分布にしたがう電力割当て後に、既に実現されている。さもなければ、周波数再使用を実現するために、指向性アンテナの電力をわずかに再割当てするべきである。
【0052】
図7は、本開示の一実施形態における、UEに対する他のmRRHの干渉の概略図を示す。
図7では、たとえば、点線で示されるような、mRRH1からUE3への点線は、mRRH1からUE3の干渉、すなわちSNR
mRRHlからUE3を示す。
【0053】
ステップ550では、最初に、BBUは、各mRRH中の1つのUE(たとえば、UEm)のSNRと屋内ワイヤレス・ネットワーク400中の別のUE(たとえば、UEn)のSNRとの間の差を決定する。たとえば、差(rSNR
UE_m&UE_n)を次式のように表すことができる。
rSNR
UE_m&UE_n=SNR
mRRH_mからUE_m−SNR
mRRH_mからUE_n (1)
上式で、SNR
mRRH_mからUE_mは、mRRHmからのUEmにより受信された信号の信号雑音比(SNR)を表し、SNR
mRRH_mからUE_nは、mRRHmからのUEnにより受信された信号の信号雑音比(SNR)を表す。同様に、m=1,2,…,l、n=1,2,…,kであり、ここでkおよびlは、それぞれ、屋内ワイヤレス・ネットワーク400に含まれる、UEの数およびmRRHの数である。
【0054】
差rSNR
UE_m&UE_nが予め規定された周波数再使用閾値よりも大きい場合、セル内周波数再使用をUEmおよびUEnのために実施できることが決定される。
【0055】
逆に、差rSNR
UE_m&UE_nが予め規定された周波数再使用閾値以下である場合、UEmおよび/またはUEnの送信電力を調整するように、UEmとUEnとの間の電力再調整係数を、差rSNR
UE_m&UE_nおよび屋内ワイヤレス・ネットワーク400の予め規定された隔離閾値に基づいて決定することができる。
【0056】
たとえば、電力再調整係数は、下のように計算することができる。
P
m&n=SNR
Isolated−threshold−rSNR
UE_m&UE_n (2)
上式で、P
m&nがUEmとUEnとの間の電力再調整係数であり、SNR
Isolated−thresholdが予め規定された隔離閾値である。それによって、BBUは、UEmまたはUEnが位置するアンテナの送信電力を調整することができる。間違いなく、調整のための前提条件は、基本的カバレッジに影響がなく、調整されたUEのグループに大きい影響がないことである。
【0057】
相互に干渉したグループ中の周波数再使用利得が現在のリソース割当てよりも低い場合には、電力再調整は必要でない。
【0058】
図7を例として考えると、ステップ540の後に、UE1、UE2、およびUE3がUE対を構築し、ここで、セル内周波数再使用解決策を使用することができる。しかし、UE1とUE8との間、UE2とUE8との間には、依然として何らかの干渉がある。式(2)によれば、電力再調整係数を得ることができ、したがって、BBUは、UE1とUE8との間の完全な隔離条件を満たすようにmRRH1中のUE1のリソース・ブロック電力を減少させることができ、または、UE1とUE8との間のセル内周波数再使用を実現するようにmRRH5中のUE8のリソース・ブロック電力を減少させることができる。UE2とUE8についての手順は、UE1とUE8についてのものと同じである。
【0059】
図8は、本開示の実施形態にしたがう屋内ワイヤレス・ネットワーク中のセル内周波数再使用のためのベースバンド・ユニット(BBU)800の概略図を示す。BBU800は、屋内ワイヤレス・ネットワーク400と組み合わせて下で記載される。
【0060】
図8に示されるように、BBU800は、屋内ワイヤレス・ネットワーク400中のmRRH1〜mRRH9とUE1〜UE9との間にカバレッジ関係を確立するように構成されたカバレッジ関係確立ユニット810と、UEと屋内ワイヤレス・ネットワーク400中の各mRRHによりカバーされるビーム方向との間の対応関係を決定するように構成された対応関係決定ユニット820と、カバレッジ関係確立ユニット810により決定されるカバレッジ関係および対応関係決定ユニット820により決定される対応関係に基づいてUE1〜UE9の位置分布を決定するように構成された位置分布決定ユニット830と、UE1〜UE9の位置分布に基づいて各mRRHについて電力割当てを実施するように構成された電力割当てユニット840とを含む。
【0061】
1つの好ましい実施形態では、カバレッジ関係確立ユニット810は、各mRRHのアップリンク信号を捉え、各UEのアップリンクSINRを分析するように構成されたユニットと、各UEのアップリンクSINRを事前設定したSNR閾値と比較するように構成されたユニットと、アップリンクSINRがSNR閾値よりも大きいときにUEがmRRHによりカバーされると決定するように構成されたユニットとをさらに含む。
【0062】
1つの好ましい実施形態では、カバレッジ関係は、次式のように表される。
【数5】
上式で、c
ijは、屋内ワイヤレス・ネットワーク400のi番目のUEがj番目のmRRHのカバレッジ区域中に位置するか、またはj番目のmRRHに隣接するかを表し、i=1,2,…,k、j=1,2,…,lであり、kおよびlはそれぞれ、屋内ワイヤレス・ネットワーク400に含まれるUEの数およびmRRHの数である。
【0063】
1つの好ましい実施形態では、屋内ワイヤレス・ネットワーク400中で、各mRRHが複数の指向性アンテナを接続するRFチャンネルを備え、各mRRHは、複数の指向性アンテナのオン/オフを切り換えるスイッチ・ユニットをさらに含む。そのような実施形態では、対応関係決定ユニット820は、各UEが位置するmRRHの象限を決定するように、各mRRHに対応する指向性アンテナの数に基づいて、各mRRHのカバレッジ区域を複数の象限へと分割するように構成されたユニットをさらに含み、位置分布決定ユニット830は、各象限中のUEの数を決定するように構成されたユニットをさらに含み、電力割当てユニット840は、各mRRHの各象限中のUEの数とmRRH中のUEの合計数との間の比に基づいて、象限へ向けた指向性アンテナをオンまたはオフに切り換えるように制御して、指向性アンテナに電力を割り当てるように構成されたユニットをさらに含む。
【0064】
1つの好ましい実施形態では、屋内ワイヤレス・ネットワーク400中で、各mRRHが複数のアンテナを備え、各アンテナは、異なる方向に異なるビームを生成するための1つのRFチャンネルを表す。そのような実施形態では、BBU800は、UE1〜UE9の位置分布に基づいて各ビームについてビーム重み付け係数を生成するように構成されたユニットをさらに含み、電力割当てユニット840は、ビーム重み付け係数を使用して、対応するビームに重み付けをし、重み付けされたビームに基づいて各mRRHの各アンテナについての電力割当てを実施するように構成されたユニットをさらに含む。
【0065】
1つの好ましい実施形態では、BBU800は、1つのUEおよび/または別のUEの送信電力を調整するように、各mRRH中の1つのUEのSNRと屋内ワイヤレス・ネットワーク400中の別のUEのSNRとの差を決定し、差が予め規定された周波数再使用閾値よりも大きい場合に1つのUEと別のUEがセル内周波数再使用を実施することができると決定し、差が予め規定された周波数再使用閾値以下である場合に、差および屋内ワイヤレス・ネットワーク400の予め規定された隔離閾値に基づいて、1つのUEと別のUEとの間の電力再調整係数を決定するように構成された電力再調整ユニット850をさらに含む。
【0066】
本開示は、屋内ワイヤレス・システムの容量およびスペクトル効率を改善するための方法を提供し、方法は、指向性アンテナにサービスするUEグループ間の電力割当ておよび再調整によって、相互に干渉したUEのグループ間でセル内周波数再使用を実現し、それによって、周波数再使用を容易に実現することができる。本開示の解決策は、セル内周波数再使用を実施することができる全てのUEを動的に見つけることができ、解決策は、既存のプロトコルと互換性を保ち、既存のワイヤレス・ネットワークに実装するのが非常に簡単である。MU−MIMOおよびCoMPとは異なり、この解決策は、複雑性事前符号化技法を必要とせず、チャンネル・フィードのための余分なオーバヘッドを導入することがない。加えて、この解決策は、集中型スケジューリングを実施することができ、頻繁なハンドオーバを導入しない。
【0067】
既存の解決策と比較して、本開示は、以下の利点を有する。
1.周波数再使用のためにセルをいくつかのサブセル(セクタ)へと分割する必要がない。この解決策では、セルは、1つのまとまりとして働き、UE間に周波数再使用を実施する。そのため、この解決策は、特に配備の見地で低い費用となる。
2.その完全に集中したスケジューリングによって、高い周波数スペクトル効率を得ることができ、頻繁なハンドオーバを導入することがない。
3.この解決策は、既存のプロトコルと互換性があり、複雑性事前符号化技法を必要としない。
4.この解決策は、古い周波数再使用範囲を拡張し、セル容量を明らかに増加する。
【0068】
1つまたは複数の例示的な設計では、本出願の機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せを使用して実施することができる。ソフトウェアでの実施の場合では、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶する、またはコンピュータ可読媒体上に1つまたは複数の命令またはコードを送信することができる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を含み、通信媒体は、コンピュータ・プログラムを1つの場所から別の場所に送信する助けとなる任意の媒体を含む。記憶媒体は、汎用または専用コンピュータにアクセス可能な任意の利用可能な媒体であってよい。コンピュータ可読媒体としては、たとえば、限定するものではないが、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMもしくは他の光学ディスク記憶デバイス、磁気ディスク記憶デバイス、もしくは他の磁気記憶デバイス、または汎用もしくは専用コンピュータもしくは汎用もしくは専用プロセッサにアクセス可能な命令もしくはデータ構成の形式の所望のプログラム・コード・モジュールを搬送もしくは記憶する任意の他の媒体が挙げられる。さらに、任意の接続を、コンピュータ可読媒体と呼ぶこともできる。たとえば、ソフトウェアがウェブサイト、サーバまたは他のリモート・ソースから、同軸ケーブル、光ケーブル、ツイスト・ペア・ワイヤ、デジタル加入者線(DSL)、または赤外線、無線、もしくはマイクロ波などの無線技術を使用して送信される場合、同軸ケーブル、光ケーブル、ツイスト・ペア・ワイヤ、DSL、または赤外線、無線、もしくはマイクロ波などの無線技術は、やはり、媒体の規定の中にカバーされる。
【0069】
本明細書に記載されるような機能を実施するための、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラム可能ゲート・アレイ(FPGA)もしくは他のプログラム可能論理デバイス、ディスクリート・ゲートもしくはトランジスタ論理、ディスクリート・ハードウェア構成要素または上記の任意の組合せを使用して、本開示に関連して記載されるような様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路を実装または実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってよく、またはプロセッサは、任意の従来型のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラもしくはステート・マシンであってもよい。プロセッサは、たとえばDSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPカーネルと1つまたは複数のマイクロプロセッサとの組合せ、または任意の他のそのような構成といった、コンピューティング・デバイスの組合せとしても実施することができる。
【0070】
当業者は、本出願の実施形態に関連して例示的に叙述されたような、様々な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズム・ステップを、電子的ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、または両方の組合せとして実施できることも理解されたい。ハードウェアとソフトウェアとの間のそのような互換性を明確に表すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップを、一般的に、機能に関して叙述してきた。機能をハードウェアに実装するかソフトウェアに実装するかは、具体的な用途および全体的なシステムに課せられる設計の制約条件に依存する。当業者は、各特定の用途について、フレキシブルな仕方で叙述した機能を実施することができる。しかし、そのような実施の判断は、本開示の保護範囲からの逸脱と見なされるべきではない。
【0071】
本開示の上の記述は、任意の当業者が本開示を実施または使用するのを可能にすることを意図している。当業者にとって、本開示の様々な変更形態は明らかであり、本明細書に規定される一般原理は、本開示の精神および保護範囲から逸脱することなく、他の変更形態にも適用することができる。したがって、本開示は、本明細書に記載されるような例および設計に限定されず、本原理の最も広い範囲および本開示の新規の特徴と合致する。