(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6388934
(24)【登録日】2018年8月24日
(45)【発行日】2018年9月12日
(54)【発明の名称】放射線イメージング
(51)【国際特許分類】
H01L 27/146 20060101AFI20180903BHJP
G01T 1/20 20060101ALI20180903BHJP
A61B 6/00 20060101ALI20180903BHJP
H04N 5/32 20060101ALI20180903BHJP
【FI】
H01L27/146 C
H01L27/146 D
G01T1/20 E
G01T1/20 G
A61B6/00 300M
A61B6/00 360Z
H04N5/32
【請求項の数】17
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-524744(P2016-524744)
(86)(22)【出願日】2014年7月2日
(65)【公表番号】特表2016-533642(P2016-533642A)
(43)【公表日】2016年10月27日
(86)【国際出願番号】EP2014064121
(87)【国際公開番号】WO2015003981
(87)【国際公開日】20150115
【審査請求日】2017年6月28日
(31)【優先権主張番号】1312208.0
(32)【優先日】2013年7月8日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】503430658
【氏名又は名称】フレックスエネーブル リミティッド
(74)【代理人】
【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100162765
【弁理士】
【氏名又は名称】宇佐美 綾
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ ハーディング
【審査官】
鈴木 肇
(56)【参考文献】
【文献】
特開平09−252433(JP,A)
【文献】
国際公開第2012/057759(WO,A1)
【文献】
特開昭60−242426(JP,A)
【文献】
特開2012−047723(JP,A)
【文献】
国際公開第2010/120296(WO,A1)
【文献】
特開平08−116046(JP,A)
【文献】
特開2005−214808(JP,A)
【文献】
特開2010−232645(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/339
H01L 27/14 −27/148
H01L 27/30
H01L 29/762
H04N 5/30 − 5/378
A61B 6/00 − 6/14
G01T 1/00 − 1/16
G01T 1/167− 7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスであって、ディスプレイコンポーネントと、各々が層スタック内で駆動導体へ、パターン化された導体層のペアの導体間に電気的に直列であるそれぞれの放射線感受性チャネルによって接続されるディスプレイピクセル導体のアレイを画定する層スタックを備える駆動コンポーネントとを備え、放射線感受性チャネルが暴露される放射線の強度変化は、放射腺感受性チャネルのコンダクタンスを変化させて、さらにそれぞれの前記ディスプレイピクセル導体における、前記駆動導体へ印加される駆動電圧に対する電位を変化させ、かつそれぞれの前記ディスプレイピクセル導体における電位の変化は、前記ディスプレイコンポーネントのそれぞれのピクセルエリアの表示を変化させる、デバイス。
【請求項2】
前記放射線は、可視光である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
各放射線感受性チャネルの領域内に一部分を含むシンチレータをさらに備え、前記シンチレータのそれぞれの部分は、第2の異なるタイプの放射線に暴露されると、前記放射線感受性チャネルの対応する1つの前記領域内に、第1のタイプの放射線を発生する、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記第1のタイプの放射線は、可視光および/または紫外線である、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記第2の、異なるタイプの放射線は、放射X線である、請求項3または請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記ディスプレイコンポーネントは、双安定ディスプレイ媒体を備え、かつ、前記それぞれのディスプレイピクセル導体における、前記駆動導体へ印加される駆動電圧に対する前記電位の変化は、前記双安定ディスプレイ媒体の前記それぞれのピクセルエリアを、ある安定した表示状態から別の安定した表示状態へ変える、請求項1から請求項5までの任意の請求項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記層スタックは、前記放射線感受性チャネルと容量的に結合される1つまたは複数の導体をさらに備え、前記放射線感受性チャネルの感受性の程度は、1つまたは複数の同調電圧を前記1つまたは複数の導体へ印加することによって調整されることが可能である、請求項1から請求項6までの任意の請求項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記層スタックは、前記放射線感受性チャネルを介して放射線を反射し返すために前記放射線感受性チャネルと前記ディスプレイコンポーネントとの間に位置決めされる、1つまたは複数の反射エレメントを備える、請求項1から請求項7までの任意の請求項に記載のデバイス。
【請求項9】
請求項1から請求項8までの任意の請求項に記載のデバイスを用いて不可視放射パターンの可視画像を表示する方法。
【請求項10】
請求項1から請求項8までの任意の請求項に記載のデバイスを用いて不可視放射影の可視画像を表示する方法。
【請求項11】
X線源と、請求項5に記載のデバイスとを備える装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置を用いて、人体または動物の体の1つまたは複数の内部を画像化する方法。
【請求項13】
前記デバイスを不可視放射パターンまたは不可視放射影に暴露しながら、前記可視画像を表示することを含む、請求項9または10に記載の方法。
【請求項14】
前記デバイスの不可視放射パターンまたは不可視放射影への暴露が終了した後、前記可視画像を表示し続けることをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
駆動導体から電源が外された後、前記可視画像を表示し続けることをさらに含む、請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
前記パターン化された導体層のペアの導体が、駆動導体と浮動導体を含む、請求項1から請求項8までの任意の請求項に記載のデバイス。
【請求項17】
前記浮動導体が、その電位が、駆動導体へ印加される駆動電圧および導体ペアを接続する半導体チャネルのコンダクタンスに依存するものである、請求項16に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
放射線を画像化するための従来技術は、画素化された検出デバイスの出力を処理することと、次いで、処理の結果をディスプレイデバイス上に画像形式で表示することを包含する。
【0002】
本発明の発明者らは、放射線イメージングの代替手法を開発した。
【0003】
本明細書において提供されているデバイスは、ディスプレイコンポーネントと、各々が駆動導体へそれぞれの放射線感受性チャネルによって接続されるピクセル導体のアレイを備える駆動コンポーネントとを備え、放射線感受性チャネルが暴露される放射線の強度変化は、それぞれのピクセル導体における、駆動導体へ印加される駆動電圧に対する電位を変化させ、かつディスプレイコンポーネントのそれぞれのピクセルエリアの表示を変化させる。
【0004】
本明細書において提供されているデバイスは、ディスプレイコンポーネントと、各々が層スタック内で駆動導体へそれぞれの放射線感受性チャネルによって接続されるディスプレイピクセル導体のアレイを画定する層スタックを備える駆動コンポーネントとを備え、放射線感受性チャネルが暴露される放射線の強度変化は、それぞれのディスプレイピクセル導体における、駆動導体へ印加される駆動電圧に対する電位を変化させ、かつそれぞれのディスプレイピクセル導体における電位の変化は、ディスプレイコンポーネントのそれぞれのピクセルエリアの表示を変化させる。
【0005】
ある実施形態によれば、放射線は、可視光である。
【0006】
ある実施形態によれば、本デバイスは、さらに、各放射線感受性チャネルの領域内に一部分を含むシンチレータを備え、シンチレータのそれぞれの部分は、第2の異なるタイプの放射線に暴露されると、放射線感受性チャネルの対応する1つの領域内に、第1のタイプの放射線を発生する。
【0007】
ある実施形態によれば、前記第1のタイプの放射線は、可視光および/または紫外線である。
【0008】
ある実施形態によれば、前記第2の異なるタイプの放射線は、放射X線である。
【0009】
ある実施形態によれば、ディスプレイコンポーネントは、双安定ディスプレイ媒体を備え、かつ、それぞれのピクセル導体における、駆動導体へ印加される駆動電圧に対する電位の変化は、双安定ディスプレイ媒体のそれぞれのピクセルエリアを、ある安定した表示状態から別の安定した表示状態へ変える。
【0010】
ある実施形態によれば、層スタックは、さらに、放射線感受性チャネルと容量的に結合される1つまたは複数の導体を備え、放射線感受性チャネルの感受性の程度は、1つまたは複数の同調電圧を1つまたは複数の導体へ印加することによって調整されることが可能である。
【0011】
ある実施形態によれば、層スタックは、放射線感受性チャネルを介して放射線を反射し返すために放射線感受性チャネルとディスプレイコンポーネントとの間に位置決めされる、1つまたは複数の反射エレメントを備える。
【0012】
後により詳しく論じるように、本発明の実施形態によるデバイスは、スタック外部における、入射放射線の画像を生成するための外部電子機器を必要としない。
【0013】
また、先に述べたようなデバイスを用いて不可視放射パターンの可視画像を表示する方法も提供されている。
【0014】
また、先に述べたようなデバイスを用いて不可視の放射影の可視画像を表示する方法も提供されている。
【0015】
また、X線源と先に述べたようなデバイスとを備える装置も提供されている。
【0016】
また、先に述べたような装置を用いて、人体または動物の体の1つまたは複数の内部を画像化する方法も提供されている。
【図面の簡単な説明】
【0017】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を単なる例として詳しく説明する。
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態による画像化デバイスを示す。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態による画像化デバイスを示す。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態による画像化デバイスを示す。
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態による画像化デバイスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1を参照すると、本発明の第1の実施形態による放射線イメージングデバイスは、次のようなエレメントを含む。導体4、6のペアを画定する第1のパターン化された導体層は、ガラス基板またはプラスチック基板等の基板2によって支持される。各導体ペアは、駆動電圧を印加するためにデバイスの縁まで延びる駆動導体6と、その電位が、駆動導体へ印加される駆動電圧および導体ペアを接続する半導体チャネルのコンダクタンスに依存する浮動導体4とを備える。
【0019】
基板2と第1のパターン化された導体層との間には、平坦化層(不図示)が設けられてもよい。パターン化された半導体層8は、第1のパターン化された導体層を覆って形成され、各ペアの導体4、6間に半導体チャネルを画定する。パターン化された半導体層8の上には、COM導体線12を半導体層8から隔離するためにブランケット絶縁層10が形成され、COM導体線12は、ブランケット絶縁層10を覆って形成される第2のパターン化された導体層によって画定され、かつ後述するピクセル導体18と共にピクセルキャパシタを形成する。COM導体線12上には、COM線12と後述するピクセル導体18との間の電気短絡を防止するために、第2のブランケット誘電層14が形成される。絶縁層10/誘電層14内には、バイアホールが下方へ各浮動導体4まで形成される。バイアホールは、各浮動導体4と後述するそれぞれのピクセル導体18との間にそれぞれの導電接続部16を生成するために、導体材料で充填される。第3のパターン化された導体層は、第2のブランケット誘電層を覆って形成され、ピクセル導体18を画定する。したがって、ピクセル導体18は、第1のパターン化された導体層と、パターン化された半導体層8と、絶縁層10と、第2のパターン化された導体層とを含む連続して堆積される層スタック内に全て包含されるそれぞれの半導体チャネルへ接続される。したがって、半導体チャネルのコンダクタンスは、それぞれの半導体チャネルに前記半導体チャネルに関連づけられる駆動導体を介して駆動電圧が印加される場合に、それぞれのディスプレイピクセル導体18における電位に対して直接的な効果を有する。
【0020】
こうして形成される制御コンポーネント100は、光双安定媒体20と、光媒体20のピクセル導体18とは反対側の共通電極22とを備えるディスプレイコンポーネント200へ連結される。光媒体20の各ピクセル部分は、それぞれのピクセル導体における電位と共通電極22における電位との電位差の変化に応答して、2つの異なる安定した光学状態間で切り替わる。浮動および駆動導体4、6間の半導体チャネル8を形成する半導体チャネル材料には、暴露される放射線の強度に依存してコンダクタンスが変わる半導体物質が選択される。半導体チャネル8が暴露される放射線強度の十分に大きな変化は、光媒体のそれぞれのピクセル部分をある安定した光学状態から他の安定した光学状態へ切り替えさせるに足る大きさである半導体チャネル8のコンダクタンスの変化(および必然的に、層スタック内の半導体チャネル8へ連接される浮動導体4およびピクセル導体18における電位の変化)をもたらすことが可能である。光双安定媒体の1つの特徴は、1つの安定した光学状態への切替が、この状態への切替をトリガするために要するエネルギーを継続して入力する必要なしに保持され得ることにある。特に上述の例に関連して、放射強度の十分な増加によりトリガされる異なる光学状態への切替は、放射強度の増加が終了した後でも、かつ駆動導体6から電源が外された後でも保持されることが可能である。
【0021】
適切な光双安定媒体の一例は、E Ink社製の電気泳動インクである。しきい値レベルを下回る放射強度に暴露される半導体チャネルに関連づけられる光媒体のピクセル部分は、「明るい」または「白色」状態にあり得るのに対して、しきい値レベルを上回る放射強度に暴露される半導体チャネルに関連づけられる光媒体のピクセル部分は、「暗い」または「黒色」状態にあり、これにより、デバイスの異なる部位が暴露される異なる放射強度レベルに関する情報を提供する可視画像が生成される。
【0022】
光双安定媒体の別の例は、コレステリック液晶媒体である。
【0023】
図2に示す変形例は、基板2と平坦化層26との間に挟まれたシンチレータ24を含む。シンチレータ24は、第1のタイプの放射線(例えば、放射X線)への暴露に応答して第2のタイプの放射線(例えば、可視光)を発生するように機能する。シンチレータ24の包含は、例えば、半導体チャネル材料がある放射線タイプ(例えば、可視線)には感応するが、画像化されるべき放射線タイプ(例えば、放射X線)には感応しない場合に有益である。シンチレータ24は、シンチレータ24が吸収する各X線毎に何千個もの光子を発生してもよい。
【0024】
各ピクセル部分による2つの光学状態間での切替可能速度、即ち、半導体チャネル8を介する光媒体20の放射強度変化に対する感受性は、次のような技術のうちの1つまたはそれ以上を用いて高められることが可能である。ある技術は、光媒体20による安定した光学状態から別の安定した光学状態への切替を、半導体チャネル8のコンダクタンスの比較的小さい変化のみでトリガできるように、駆動導体および共通電極22に渡って印加される駆動電圧を制御する。
図2の変形例のための別の技術は、比較的少量の放射線(例えば、放射X線)投与で、光媒体20による安定した光学状態から別の安定した光学状態への切替をトリガするに足る光子を発生するように、各半導体チャネルの近傍におけるシンチレータの量を増やす。
【0025】
感受性を高めるための別の技術は、半導体チャネルの幅、即ち各導体ペアが半導体により連接される幅、を広げるというものである。例えば、半導体チャネルの長さ(即ち、導体ペア間の離隔距離)は、例えば、5ミクロンである可能性もあり、かつ半導体チャネルの幅は、数百または数千ミクロンである可能性もある。半導体チャネルの大きい幅は、例えば、各導体ペアがそれぞれの半導体チャネルを介して連接される交互嵌合式導体配列を用いることによって達成されることが可能である。
【0026】
感受性を高めるための別の技術は、ピクセル電極18とCOM導体線12との間のキャパシタンスを減らすというものである。このピクセルキャパシタンスを減らせば、必要なスイッチング電圧をより少ない電流で達成することができるようになる。0.2pF未満のキャパシタンスは、COM線12とピクセル電極18との重なり面積を減らすことによって達成される可能性もある。一方で、感受性がそれほど必要でなければ、ピクセル電極とCOM線との間のより大きいキャパシタンスを用いて、媒体に渡る電圧をより長期間に渡って保持することができる。例えば、1pF以上のキャパシタンスは、光媒体に渡るスイッチング電圧を数百ミリ秒に渡って保持するために使用される可能性もあるが、この比較的高いキャパシタンスは、2つの光学状態間のピクセル切替が最良でピクセル電極におけるスイッチング電圧の放射線暴露時間より長い時間に渡る保持を要求する光媒体を含むデバイスに対して、効果的であり得る。また、比較的高いキャパシタンスは、異なる放射レベルに曝されるピクセル間のより優れた画像コントラストを達成するために、デバイスの感受性を故意に減らすためにも有益である場合がある。
【0027】
別の技術は、各半導体チャネル8の、半導体チャネル8が放射線に暴露される側とは反対側(即ち、
図2の実施形態において、半導体チャネル8の、シンチレータ24とは反対側)に反射エレメントを提供することである。このような技術の一例は、ピクセル電極18を反射金属エレメントとして提供し、光は、それぞれピクセルのためにピクセル電極18から反射して半導体チャネル8を介して戻され、これにより、効率が向上され、かつ光媒体内のスイッチのトリガに必要な放射線投与量が低減される。
【0028】
図3は、反射エレメント28をCOM導体線12と同じレベルに備えることを示し、この反射エレメント28は、それぞれピクセルのために、吸収されなかった光子を反射して半導体チャネル8を介して戻すように設計され、これにより、効率が向上され、かつ光媒体内のスイッチのトリガに必要な放射線投与量が低減される。反射エレメント28は、各線がそれぞれのピクセル列のための反射エレメントを提供する、反射金属線のアレイを備えてもよい。
【0029】
全ての駆動導体6には、ディスプレイコンポーネント200の共通電極22に関連して共通駆動電圧が印加される。駆動導体6は、並列する線のアレイを備えてもよく、各線は、それぞれのピクセル列のための駆動導体6を提供し、かつデバイスの横縁における共通端子まで延びる。
【0030】
図4に示す変形例は、同調導体線30のさらなるアレイをCOM導体線12と同じレベルに含む。同調導体線30は、半導体チャネル8のコンダクタンスを、画像化デバイスに所望される感受性の程度に従って調整するために使用されることが可能である。同調のメカニズムは、電界効果メカニズムである。例えば、同調導体線30は、各々独立制御される可能性もあるが、より現実的な手法は、全ての同調導体線30へ共通の同調電圧を印加することによって、半導体チャネル全体のコンダクタンスを均一に調整する(かつこれにより、光媒体の異なる光学状態への切替に要する放射強度のしきい値レベルを調節する)ことである。この調整は、例えば、半導体チャネルの性質の予測可能な経時的変化を補償するために、かつ/または、環境条件の変化が半導体チャネルの性質に与える効果を補償するために使用されることが可能である。これらの同調導体線12が反射金属エレメントとして装備されれば、これらの同調導体線30は、それぞれのピクセルのために、吸収されなかった光子を反射して半導体チャネル8を介して戻すように機能することも可能であり、これにより、効率が向上され、かつ光媒体内のスイッチのトリガに必要な放射線投与量が低減される。
【0031】
ディスプレイコンポーネント200自体、および/または制御コンポーネント100の層スタック内の導体コンポーネントも、半導体チャネルをディスプレイコンポーネント200に入射する環境放射線から十分に遮蔽しない場合は、層スタック内に1つまたは複数の放射線吸収層が包含される可能性もある。同様に、半導体チャネル8の、ディスプレイコンポーネントとは反対側にシンチレータ24を設ける上述の実施形態の場合、シンチレータ自体が基板2に入射する上述の第2のタイプの任意放射線(例えば、可視線)の透過を十分に阻止しなければ、制御コンポーネントは、さらに、例えば基板2とシンチレータとの間に、第2のタイプの放射線を第1のタイプの放射線(即ち、シンチレータに感受性がある放射線)よりも多く吸収/散乱/反射する層を備えてもよい。
【0032】
上述のデバイスは、画像を生成するための外部電子機器を必要とせず、デバイスは、単に、駆動導体6へ接続される端子を通じて、かつ共通電極22へ接続される端子を通じてバッテリ電圧を印加することにより、動作されることが可能である。これは、(
図5に略示されているような)プロセッサ504へ信号を出力する画素化されたセンサアレイ502を備え、次にプロセッサ504が、センサアレイから受信した信号を処理してディスプレイデバイス506へ駆動信号を出力する従来の電子センサとは明らかに対照的である。例えば、画素化されたセンサアレイ502は、1つまたは複数のドライバチップ508を備えてもよく、これらは、ピクセルセンサ回路510の電気的変化をプロセッサ504への信号出力に変換し、かつプロセッサは、TFTのアクティブ・マトリクス・アレイ514を介して画像生成を制御するために、ディスプレイデバイスの1つまたは複数のドライバチップ512へ駆動信号を供給する。本発明の実施形態によるデバイスは、ドライバチップまたはプロセッサを全く用いることなく、入射放射線の画像を生成する。
【0033】
上述の画像化デバイスの実際的用途の一例は、骨折、他の検出等の医療を目的とする単純かつロバストなX線センサを提供することである。このような用途では、上述の感受性調節技術を用いて、患者の診断に使用される比較的少量のX線投与から、コントラストが十分に高い画像を生成するケイパビリティが提供される。上述のデバイスによって作成されるX線センサは、臨床医へ瞬時的なフィードバックを提供し、携帯が容易かつ再使用が可能である、という優位点を有する。画像の記録は、従来のデジタルカメラまたはスキャナを用いて容易に実行されることが可能である。
【0034】
半導体チャネル材料は、有機半導体物質であっても、無機半導体物質であってもよい。支持基板は、例えば、ガラス基板であっても、プラスチック基板等のより柔軟な基板であってもよい。
【0035】
これまでに明示された全ての変更に加えて、本発明の範囲内で、記述されている実施形態に対し、他の様々な変更を行ない得ることは、当業者に明らかであろう。