(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6388968
(24)【登録日】2018年8月24日
(45)【発行日】2018年9月12日
(54)【発明の名称】バレーパーキング方法及びバレーパーキングシステム
(51)【国際特許分類】
B60W 30/06 20060101AFI20180903BHJP
G08G 1/14 20060101ALI20180903BHJP
E04H 6/10 20060101ALI20180903BHJP
【FI】
B60W30/06
G08G1/14 A
E04H6/10 A
【請求項の数】16
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-574012(P2016-574012)
(86)(22)【出願日】2015年5月21日
(65)【公表番号】特表2017-526569(P2017-526569A)
(43)【公表日】2017年9月14日
(86)【国際出願番号】EP2015061290
(87)【国際公開番号】WO2015193059
(87)【国際公開日】20151223
【審査請求日】2016年12月16日
(31)【優先権主張番号】102014211557.4
(32)【優先日】2014年6月17日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ホルガー ミーレンツ
【審査官】
藤村 泰智
(56)【参考文献】
【文献】
特開2015−096411(JP,A)
【文献】
特開2015−075899(JP,A)
【文献】
特開2011−054116(JP,A)
【文献】
特開2011−058229(JP,A)
【文献】
特開平05−033516(JP,A)
【文献】
特開平11−062299(JP,A)
【文献】
国際公開第2008/081655(WO,A1)
【文献】
特開2011−227874(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 30/06
G08G 1/14
E04H 6/08 〜 6/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の駐車空間(20)内の割り当てられた駐車スペース(24)まで車両(10,50,60)を自動的に移動させるためのバレーパーキングシステムであって、
中央制御ユニット(15)と、位置固定されて配置されている少なくとも一つの駐車スペースセンサ(30)を備えている駐車スペース監視システムと、を含んでおり、
前記駐車スペース監視システムは、前記所定の駐車空間(20)の前記駐車スペース(24)の占有状態を検出し、最新の占有状態を前記中央制御ユニット(15)に伝送するように、及び/又は、前記所定の駐車空間(20)内で自律的に走行している又は待機している車両(10)を位置特定し、最新の車両位置に関する情報を前記中央制御ユニット(15)に伝送するように構成されており、
前記中央制御ユニット(15)は、車両(10,50,60)に空き駐車スペース(24d’)を割り当て、当該割り当てられた空き駐車スペース(24d’)までの軌跡(40)を含む割当情報を前記車両(10,50,60)に伝送するように構成されており、これによって前記車両(10,50,60)は、前記軌跡(40)に沿って自律的に前記割り当てられた空き駐車スペース(24d’)まで移動することができる、バレーパーキングシステムにおいて、
前記車両(10,50,60)への前記空き駐車スペース(24d’)の前記割り当ては、前記車両(10,50,60)の幾何学的な寸法に依存して行われ、
前記車両(10,50,60)への前記空き駐車スペース(24d’)の前記割り当ては、前記駐車スペース監視システムの前記駐車スペースセンサ(30)の検出範囲(34)の、駐車された車両(50,60)による遮蔽が最小限になるように行われることを特徴とする、バレーパーキングシステム。
【請求項2】
前記駐車スペース監視システムの前記少なくとも一つの駐車スペースセンサ(30)は、前記駐車スペース監視システムの前記検出範囲(34)に、最大数の駐車スペース(24)及び/又は総ての走行経路及び操縦範囲が含まれるように配置されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも一つの駐車スペースセンサ(30)は、2Dカメラ又は3Dカメラとして構成されている、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記システムは、前記車両(10,50,60)の前記幾何学的な寸法を特定するための手段を含んでいる、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記駐車スペース監視システムの前記駐車スペースセンサ(30)の数及び配置は、前記所定の駐車空間(20)の総ての駐車スペース(24)の前記占有状態及び/又は前記自律的に走行している又は待機している車両(10)の総ての位置が常に検出されるように選択されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
平均的なサイズ分布の車両(50,60)によって前記所定の駐車空間(20)が占有されることを仮定して、前記駐車スペースセンサ(30)が配置されている、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記駐車スペースセンサ(30)の前記数及び前記配置は、前記所定の駐車空間(20)の幾何学的な特性及び生じ得る視界遮蔽部(26)を考慮して決定されている、請求項5又は6に記載のシステム。
【請求項8】
前記車両(10,50,60)の前記幾何学的な寸法は、前記車両(10,50,60)の高さを含む、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記軌跡(40)を含む前記割当情報は、前記軌跡(40)に対応する方向情報、操舵角情報及び速度情報を含む、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記軌跡(40)を含む前記割当情報は、前記軌跡(40)に対応する中間停止位置及び中間停止期間に関する情報をさらに含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
所定の駐車空間(20)内の割り当てられた駐車スペース(24)まで車両(10,50,60)を自動的に移動させるためのバレーパーキング方法であって、
前記所定の駐車空間(20)の前記駐車スペース(24)の最新の占有状態、及び/又は、前記所定の駐車空間(20)内で自律的に走行している車両(10)又は待機している車両(10)の最新の位置を、少なくとも一つの駐車スペースセンサ(30)を備えている駐車スペース監視システムによって継続的に検出し、前記最新の占有状態、及び/又は、前記所定の駐車空間(20)内で自律的に走行している車両(10)又は待機している車両(10)の前記最新の位置を中央制御ユニット(15)に伝送し、
前記中央制御ユニット(15)が、前記車両(10,50,60)に空き駐車スペース(24d’)を割り当て、当該割り当てられた空き駐車スペース(24d’)までの軌跡(40)を含む割当情報を前記車両(10,50,60)に伝送し、それによって前記車両(10,50,60)は前記軌跡(40)に沿って、前記割り当てられた駐車スペース(24d’)まで自律的に走行することができる、バレーパーキング方法において、
前記車両(10,50,60)への前記空き駐車スペース(24d’)の前記割り当て及び/又は前記軌跡(40)の割り当てを、前記車両(10,50,60)の幾何学的な寸法に依存して、前記駐車スペースセンサ(30)の検出範囲(34)の、駐車過程中及び/又は駐車過程後の前記車両(10,50,60)による遮蔽が最小限になるように行うことを特徴とする、バレーパーキング方法。
【請求項12】
前記車両(10,50,60)の前記幾何学的な寸法を、前記空き駐車スペース(24d’)の前記割り当ての前に測定する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記車両(10,50,60)のタイプを識別し、前記幾何学的な寸法を前記中央制御ユニットに格納されているテーブルから取得することによって、前記車両(10,50,60)の前記幾何学的な寸法を、前記空き駐車スペース(24d’)の前記割り当ての前に特定する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記車両(10,50,60)の前記幾何学的な寸法は、前記車両(10,50,60)の高さを含む、請求項11乃至13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記軌跡(40)を含む前記割当情報は、前記軌跡(40)に対応する方向情報、操舵角情報及び速度情報を含む、請求項11乃至14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記軌跡(40)を含む前記割当情報は、前記軌跡(40)に対応する中間停止位置及び中間停止期間に関する情報をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の駐車空間内の割り当てられた駐車スペースまで車両を自動的に移動させるためのバレーパーキング方法及びバレーパーキングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
バレーパーキング方法とは、特に、車両のドライバが、その車両を所定の引き渡し場所において引き渡すことができ、その引き渡しに基づいて、車両が自動的に又はサービススタッフによって駐車され、要求及び期限に応じて、ドライバに再び返却される方法であると解される。本発明は特に、車両が自動システムによって駐車されるバレーパーキング方法に取り組むものである。車両は、人間のドライバが介在することなく、割り当てられた駐車スペースまで移動し、また、再び引き渡し場所まで戻ってくる。
【0003】
従来技術
独国特許出願公開第102012222562号明細書(DE102012222562)からは、車両を出発位置から目的位置まで移動させるための、商用駐車場のためのシステム、いわゆるバレーパーキングシステムが公知である。このバレーパーキングシステムでは、車両が自律的に目的位置まで移動する際に通る移動経路を計算するための、位置固定されて配置されている中央計算ユニットと、車両に移動経路を伝送するための伝送装置とが設けられている。中央計算ユニットは、速度制御信号を生成し、車両に伝送するための伝送装置にその速度制御信号を伝送するように構成されている。車両は、速度制御信号による制御下で、移動経路に沿って目的位置まで移動することができる。
【0004】
米国特許出願公開第2010/0156672号明細書(US2010/0156672A1)からは、自動バレーパーキングのためのシステムが公知である。このシステムは、中央制御部並びに複数の車両ガイドセンサ及び駐車スペースセンサを備えている。中央制御部は、駐車スペースセンサによって、各駐車スペースの占有状態を識別する。到着した車両に、一つの駐車位置が割り当てられると、中央制御部によって、その駐車位置までの移動経路が求められる。複数の車両の位置及び移動が、車両ガイドセンサによって検出され、移動経路に関するデータと共に車両に伝送され、その結果、車両は自律的にその経路に従うことができる。駐車位置を選択する際に、各車両の平均駐車時間のような別のデータを使用することができる。例えば、駐車時間が短い車両を、出口のより近くに駐車させることができる。
【0005】
独国特許出願公開第102009046912号明細書(DE102009046912A1)からは、出発位置において車両に対して、その車両が空き駐車スペースまで追跡する軌跡が通知される方法が公知である。更に、駐車場には複数のマーキングが設けられており、それらのマーキングを用いて車両は軌跡を追跡することができる。総ての車両の位置の中央監視部並びに車両の中央制御部は設けられていない。
【0006】
独国特許出願公開第102009054292号明細書(DE102009054292A1)は、中央センサ系が省略されている駐車ガイドシステムに関する。駐車空間の状況を検出するために、車両に設けられている位置特定システム及び周囲センサが使用される。
【0007】
独国特許出願公開第102009048516号明細書(DE102009048516A1)には、駐車状況を識別するための複数のセンサ及び可変の駐車スペースマーキングを備えている駐車ガイドシステムが開示されている。システムは、車両の数及びサイズを検出し、また、少なくとも乗用車とトラックとを区別する。システムは、可変の駐車スペースマーキングを用いて、乗用車及びトラックのための予定駐車スペースの数を個別に適合させることによって、駐車空間の利用を改善することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】独国特許出願公開第102012222562号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2010/0156672号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第102009046912号明細書
【特許文献4】独国特許出願公開第102009054292号明細書
【特許文献5】独国特許出願公開第102009048516号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
駐車空間の最新の占有状態及び/又は自律的な駐車過程中の車両又は待機している車両の最新の位置を監視するために、位置固定された複数のセンサが使用されている公知のバレーパーキングシステムでは、それらのセンサの検出範囲が、駐車の状態が好適ではない車両によって、特に非常に大きい又は車高の高い車両によって、若しくは、駐車空間の立体的な構造条件、例えば柱によって制限される可能性があるという問題が生じる。これによって、バレーパーキングシステムの中央制御システムには、場合によっては、利用可能な駐車空間を理想的に利用するためには、又は、自律的に走行する車両をその車両に割り当てられた駐車スペースまで及び/又は引き渡し場所まで確実に移動させることを保証するためには、もはや十分な情報が提供されなくなる。公知のシステムはこの問題を解決するために、例えば複数のセンサを使用しており、それによって、例えば個々の各駐車スペース又は対向する二つの駐車スペースがそれぞれ一つのセンサによって監視される。これらの解決手段は、煩雑でコストが掛かる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
発明の開示
本発明によれば、所定の駐車空間内の駐車スペースまで車両を自動的に移動させるためのバレーパーキングシステムが提案される。このバレーパーキングシステムにおいては、車両が自律的に、割り当てられた駐車スペースまで移動する。バレーパーキングシステムは、中央制御ユニットと、位置固定されて配置されている少なくとも一つの駐車スペースセンサを備えている駐車スペース監視システムとを含む。駐車スペース監視システムは、特に継続的に、駐車空間の複数の駐車スペースの最新の占有状態を検出し、その最新の占有状態を中央制御ユニットに伝送するように構成されている。付加的又は選択的に、駐車スペース監視システムは、現在、駐車空間内で移動途中であり、且つ、自律的に走行している総ての車両若しくは待機している総ての車両を、それらの車両に割り当てられた駐車スペースまで移動させるために、又は、例えば所定の引き渡し場所においてドライバに引き渡すために、位置特定し、それら総ての車両の最新の車両位置に関する情報を中央制御ユニットに伝送するように構成されている。有利には、駐車スペース監視システムの複数の駐車スペースセンサのうちの少なくとも一つが2Dカメラ又は3Dカメラとして構成されている。
【0011】
中央制御ユニットは、車両に空き駐車スペースを割り当て、情報を車両に伝送するように構成されており、それによって車両は、軌跡に沿って、割り当てられた駐車スペースまで自律的に走行することができる。このために、中央制御ユニットは、例えば無線データコネクションを介して、割り当てられた駐車スペースに関する位置情報を車両に伝送することができ、この情報によって車両は、割り当てられた駐車スペースまで自律的に走行することができる。このために、例えば、軌跡に関する情報を中央制御ユニットから車両に伝送することができ、その結果、車両はその軌跡に沿って割り当てられた駐車スペースまで自律的に走行することができる。このために、軌跡は、例えば、対応する方向情報、操舵角情報及び速度情報を含み得る。更に軌跡は、中間停止位置及び中間停止期間に関する情報を含み得る。それらの情報は、複数の車両が同時に狭い駐車空間内で自律的な操縦を行うのであれば、場合によっては必要になる。特に、駐車スペース監視システムの最新の情報に依存して軌跡を適合させることができ、また、その都度適合された軌跡を車両に伝送することができる。即ち、予定外に現れる対象物との衝突を効果的に回避することができる。
【0012】
本発明によれば、車両への空き駐車スペースの割り当てが、中央制御ユニットによって、車両の幾何学的な寸法、特に車両の高さに依存して行われる。これによって、位置固定されて配置されている駐車スペースセンサの検出範囲は、駐車の状態が好適ではない車両によって遮蔽されないことを保証できる。特に、屋内駐車場では、複数の駐車スペースセンサがその天井の中央に取り付けられていることが多いので、比較的車高の高い車両は、その車両の後方にある駐車スペースに向けられる駐車スペースセンサの「視線」を遮る可能性があり、その結果、その駐車スペースの占有状態を駐車スペース監視システムによってはもはや一義的に特定することができなくなり、又は、複数の駐車スペースセンサが必要になる。車両の幾何学的な寸法、特に車両の高さに依存する空き駐車スペースの本発明による割り当てによって、駐車空間の総ての駐車スペースの占有状態を駐車スペース監視システムによって常に検出できること、また、入庫又は出庫の際の軌跡の適合に必要になる駐車空間内の対象物を常に確実に識別できること、またそれと同時に、駐車スペースセンサの数を最小限に保持することが保証される。
【0013】
特にこのために、車両への空き駐車スペースの割り当てが、駐車スペース監視システムの駐車スペースセンサの検出範囲の、駐車された車両による遮蔽が最小限になるように行われる。この際、特に、車両の平均的なサイズ分布が基礎とされ、これは例えば統計的な調査によって決定することができる。
【0014】
有利には、駐車スペース監視システムの一つ又は複数の駐車スペースセンサは、駐車スペース監視システムの全体の検出範囲に、最大数の駐車スペース及び/又は駐車スペース間の総ての走行経路及び操縦範囲が含まれるように配置されている。
【0015】
有利には、車両の幾何学的な寸法、特に車両の高さを特定するための手段が設けられている。例えば、車両の高さを相応のセンサによって、車両の進入時且つ駐車スペースの割り当て前に測定し、測定値を中央制御ユニットに伝送することができる。付加的又は選択的に、車両タイプ又は車両モデルも識別することができ、また対応する車両タイプについての幾何学的なデータを、特に中央制御ユニット又は別のデータメモリに格納されているテーブルから取得することができる。
【0016】
本発明は、更に、上述のバレーパーキングシステムを設計するための方法に関する。本発明によれば、駐車スペース監視システムの位置固定された駐車スペースセンサの数及び配置の選択は、駐車空間の、生じ得るあらゆる占有状態においても、常に駐車スペース監視システムによって、所定の駐車空間の総ての駐車スペースの占有状態を十分に検出できるように、及び/又は、自律的に走行している車両又は待機している車両の総ての位置を監視できるように行われている。このことは、特に、平均的なサイズ分布の車両によって所定の駐車空間が占有されることを仮定して、駐車スペースセンサが配置されることによって達成される。更に、本発明によれば、各車両への駐車スペースの割り当ては、本発明に従い各車両の幾何学的な寸法、特に車両の高さに依存して行われることが前提とされる。
【0017】
有利には、駐車スペースセンサの数及び配置を決定する際に、更に、所定の駐車空間の幾何学的な特性及び生じ得る視界の遮蔽、支柱、柱又は壁が考慮される。
【0018】
更に本発明は、所定の駐車空間内の割り当てられた駐車スペースまで車両を自動的に移動させるための方法に関し、この方法では、駐車空間の駐車スペースの最新の占有状態、及び/又は、駐車空間内で自律的に走行している車両又は待機している車両の最新の位置が、少なくとも一つの駐車スペースセンサを備えている駐車スペース監視システムによって継続的に検出され、また、最新の占有状態、及び/又は、自律的に走行している車両若しくは待機している車両の最新の位置が中央制御ユニットに伝送される。中央制御ユニットは、到着した車両に対して、問合せに応答する形態で空き駐車スペースを割り当てて、情報を車両に伝送する。それによって、車両を軌跡に沿って自律的に、即ち、ドライバが介在することなく、割り当てられた駐車スペースまで移動させることができる。特に、軌跡を継続的に、駐車スペース監視システムの最新の情報に依存して適合させることができる。即ち、所定の駐車空間内に不意に現れる対象物との衝突を効果的に回避することができる。
【0019】
本発明によれば、車両への空き駐車スペース及び/又は軌跡の割り当ては、車両のサイズ、特に車両の高さに依存して、駐車スペースセンサの検出範囲の、駐車過程中及び/又は駐車過程後の車両による遮蔽が最小限になるように行われる。
【0020】
本発明が基礎とする着想は、自動的に走行する車両用のバレーパーキングシステムにおいて、各車両のサイズ、特に車両の高さに依存して、設置されている駐車スペースセンサの検出範囲が最小限にしか遮蔽されないように、利用可能な駐車スペースを車両に割り当てることである。これによって、車両の位置特定が、インフラストラクチャに取り付けられている、即ち、位置固定されたセンサ系を用いてロバストに実施され、また、最小限の数のセンサ及び別のハードウェアによって投資費用を最小限に抑止することができる。更に、利用可能な駐車空間の最適な利用が達成される。
【0021】
本方法は、駐車状況だけに限定されるだけでなく、駐車された車両によって視界が遮蔽される可能性がある移動区間における車両の位置特定にも関する。
【0022】
更に本発明は、投資費用を最小限にするための、あらゆる駐車場を含む駐車環境又は駐車空間を3D記述する際のビデオカメラシステムのような駐車スペースセンサを最適に位置決めする方法にも関する。駐車される車両の、平均的に期待されるサイズ分布を用いて、計画されているセンサシステムの検出範囲(「視野」)及び生じ得る視野の遮蔽を幾何学的に考察することによって、駐車空間の所定の幾何学のどの位置にセンサを取り付ける必要があるかが求められ、それによって、駐車空間のあらゆる状況及び占有状態において、駐車中の車両及び待機している車両の十分な視認性が常に保証されている。
【0023】
本発明の利点として、インフラストラクチャに取り付けられている位置特定センサ(例えば、屋内駐車場の屋根に取り付けられているビデオセンサ系)を備えているバレーパーキングシステムにおける自動走行車両の位置特定のロバスト性が高まること、また、最適な数の周囲センサによって投資費用が最小限になることが挙げられる。
【0024】
以下では、複数の図面及び新たな実施例に基づき、本発明について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】駐車スペース監視システムとしての固定的に設置されている駐車スペースセンサが設けられている、バレーパーキングシステムの一部である、未占有の状態の駐車空間を示す。
【
図2】バレーパーキングシステムの一部である、一部が占有されている駐車空間を示す。
【
図3】従来技術によるバレーパーキングシステムのセンサの配置構成を示す。
【
図4】駐車スペースの割り当てが本発明に従って、車両のサイズ乃至高さに依存して行われている、バレーパーキングシステムの一部である、一部が占有されている駐車空間を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
発明の実施の形態
図1には、複数の駐車スペース24を備えている駐車空間20が鳥瞰図で示されている。駐車空間20は、例えば、屋内駐車場の1フロアであっても、又は、屋外の駐車場であってもよい。車両10は、軌跡40に沿って、割り当てられた駐車スペース24
d’まで自律的に走行している最中である。これに関して、車両10は自律的に、即ち、ドライバが同乗又は介在することなく、所定の目的地24
d’まで移動できるように構成されていなければならない。例えば、車両10は自主的に所定の軌跡40に沿って走行し、又は、車両の相応の制御ユニット自体が検出若しくは受信した周囲情報に依存して軌跡40を計算して車両10にその軌跡を走行するように指示する。この種の自律的な車両10は、従来技術の多くの実施の形態より公知のものであり、従って、ここでの詳細な検討は省略する。
【0027】
前方の領域において、駐車空間20は、駐車スペース監視システムの一部であって、ビデオカメラとして構成されており、且つ、検出範囲34を有している単一の駐車スペースセンサ30を備えている。駐車スペース監視システムは継続的に、駐車スペースセンサ30を用いて、駐車スペース24の最新の占有状態を検出し、その最新の占有状態を中央制御ユニット15、例えばコンピュータ又はサーバに伝送する。この伝送は、公知のデータ伝送方式を用いて有線式又は無線式に行うことができる。更に、駐車スペース監視システムは、所定の時点において駐車空間20内で移動途中である車両、即ち、駐車されておらず、駐車スペース24から又は駐車スペース24までの経路上に位置する1台又は複数台の車両10の最新の位置を特定する。走行している又は待機している車両10のこの位置情報も同様に中央制御ユニット15に伝送される。
【0028】
例えば自身の車両を駐車させたいバレーパーキングシステムの顧客による問合せに基づき、中央制御ユニット15は車両10に空き駐車スペース24
d’を割り当て、車両10に必要な情報を伝送する。それによって、車両10は、自律的に駐車スペース24
d’まで移動させることができる。それらの情報は例えば、軌跡40、即ち、車両10によって処理され又は車両10の制御ユニットによって処理される経路情報を含み得るので、車両10は、自律的にその軌跡40に沿って、割り当てられた駐車スペース24
d’まで移動する。選択的又は付加的に、中央制御ユニット15が車両10に目的地情報、例えば割り当てられた駐車スペース24
d’の座標を伝送することも考えられ、その場合には、車両10の制御ユニットは必要に応じて自主的に、その車両が割り当てられた駐車スペース24
d’まで走行する際に追跡する軌跡40を生成することができる。特に、駐車スペース監視システムの最新の情報に依存して、軌跡40を継続的に適合させることができる。即ち、不意に現れる対象物との衝突を効果的に回避することができる。
【0029】
有利には、軌跡40は、速度情報も含むことができ、また、駐車空間20内を移動するその他の車両に合わせて調整される待機位置に関連させた速度情報も含むことができるので、駐車空間20の占有度が高い場合、また、入庫及び出庫の頻度が高い場合であっても、円滑な経過が実現される。
【0030】
図1からは、総ての駐車スペース24が少なくとも部分的に、駐車スペースセンサ30の検出範囲34内に位置するように、単一の駐車スペースセンサ30が配置されていることが見て取れる。例えば、駐車スペース24fは、駐車スペースセンサ30までの空間距離に起因して、また、駐車スペース24bは、視界を遮る障害物26(例えば支柱)に起因して、駐車スペースセンサによって部分的にしか認識されないにもかかわらず、総ての駐車スペース24の認識できる部分は、各駐車スペース24の最新の占有状態を駐車スペースセンサ30によって検出できるには十分な大きさである。
【0031】
しかしながら、このことは、駐車空間20の総ての駐車スペース24が占有されていない場合にしか該当しないことは、
図2からも明らかである。即ち、駐車空間20が既に、駐車している車両50,60によって部分的に占有されている場合には、特に大きい車両又は車高の高い車両60、例えばバン又はマルチバンのカテゴリの車両によって、駐車スペースセンサ30の検出範囲34の視界が遮蔽され、それによって、特定の駐車スペースの占有状態、ここでは駐車スペース24d’の占有状態をもはや一義的には検出することができなくなり、また、駐車すべき車両10は、軌跡40の最後の区間においてもはや正確に位置特定することができなくなり、目的位置に到達するための正確な制御をもはや保証できなくなる。その結果、検出範囲34外に存在する対象物との衝突による物的損害を確実に回避できなくなる虞がある。
【0032】
この問題に関する従来技術から公知の解決手段が
図3に示されている。駐車している車両50,60によって検出範囲34の視界が遮蔽されることなく、物的損害を回避しつつ、総ての駐車スペース24を最適に検出するために、横方向において相互に対向している駐車スペース24a乃至24fの各ペア間に駐車スペースセンサ30a乃至30fが一つずつ位置決めされている。必要とされる駐車スペースセンサ30a乃至30fの数が多いことによって、投資費用が上昇する。
【0033】
図4には、駐車スペース24の本発明による割り当てが示されている。本発明による方法では、例えば、駐車空間20への進入時に車両の高さが測定されることによって、又は、特定の車両タイプの車両のサイズに関する格納データとの突き合わせによって、車両のサイズが特定され、また、その車両のサイズに依存して、駐車スペースセンサ30による駐車スペースの最大限の視認性を達成できるように、割り当てられる駐車スペース24’が選択される。このために、この実施例では最も大きいと見込まれる車両60が、駐車スペースセンサ30の横方向において直近に位置する駐車スペース24aと、最も離れた検出範囲にある駐車スペース24fとに駐車される。その間に、発見的手法によって、駐車スペースセンサ30の近傍においては、特により小さい車両、例えばスマートタイプの車両等が駐車され、駐車スペースセンサ30からの距離が長くなるに連れて、車両のサイズが大きくなるように、車両50には駐車スペースが割り当てられる。これによって、駐車スペースセンサ30は引き続き、少なくとも車両の上側の部分を常に検出することができ、他方では、車両を空き駐車スペースへと移動させることができる。
【0034】
この例においては、サイズが異なる、特に車両の高さが異なる複数の車両50,60によって駐車空間20が占有されているにもかかわらず、単一の駐車スペースセンサ30によって駐車空間20を最適に検出することができ、また、
図3に示した状況とは異なり、多数の駐車スペースセンサ30が必要とされないことは明らかである。本発明による原理は、勿論、より複雑な構造の駐車空間、例えば複数のフロアを持つ屋内駐車場にも適用することができる。本発明によれば、バレーパーキングシステム並びに駐車空間20及び駐車スペース24の既知の空間的及び幾何学的な特性を利用する車両50,60の平均的なサイズ分布を仮定することによって、必要とされる駐車スペースセンサ30の数及び配置に関して、駐車スペース監視システムの最適な設計を行うことができる。
【0035】
本発明は、あらゆる態様において、安全性、及び、バレーパーキングシステムの投資費用の最適化に寄与する。