特許第6388981号(P6388981)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6388981ダイナミックミキサー及びダイナミックミキサーを使用した2つの成分の混合方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6388981
(24)【登録日】2018年8月24日
(45)【発行日】2018年9月12日
(54)【発明の名称】ダイナミックミキサー及びダイナミックミキサーを使用した2つの成分の混合方法
(51)【国際特許分類】
   B01F 11/00 20060101AFI20180903BHJP
   B01F 7/02 20060101ALI20180903BHJP
【FI】
   B01F11/00 A
   B01F7/02 A
【請求項の数】13
【外国語出願】
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-84923(P2017-84923)
(22)【出願日】2017年4月24日
(65)【公開番号】特開2017-209666(P2017-209666A)
(43)【公開日】2017年11月30日
【審査請求日】2017年4月24日
(31)【優先権主張番号】10 2016 108 108.6
(32)【優先日】2016年5月2日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】514297888
【氏名又は名称】マルコ システマナリセ ウント エントヴィックルング ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100086232
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 博通
(74)【代理人】
【識別番号】100092613
【弁理士】
【氏名又は名称】富岡 潔
(72)【発明者】
【氏名】マルティン ロイター
【審査官】 中村 泰三
(56)【参考文献】
【文献】 特公昭36−017792(JP,B1)
【文献】 特公昭46−043746(JP,B1)
【文献】 特開2001−240601(JP,A)
【文献】 特表2013−537468(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0149905(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0037305(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01F 3/08
B01F 7/02
B01F 11/00
C08J 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの第1の入口(18)と、少なくとも1つの第2の入口(20)と、出口(12)と、を有する混合室(16)と、
混合室(16)内で回転軸を中心に回転可能に設けられた混合要素(22)と、を備える、絞り弁と一体に設けられたダイナミックミキサーであって、
混合要素(22)の回転を360°以内に制限する少なくとも1つの突出部(32)が設けられており、
混合室(16)および出口(12)から絞り弁の弁座までの媒体チャネル(14)は、350mm3より小さい容積を有することを特徴とするダイナミックミキサー。
【請求項2】
混合要素(22)は、端位置の一方に位置しないときに、断面視で混合室(16)を2つの互いから分離された部分チャンバ(16a,16b)に分割することを特徴とする請求項1記載のダイナミックミキサー。
【請求項3】
方向の間隙(A1)が、混合要素(22)の径方向外側端部と混合室(16)の壁との間に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のダイナミックミキサー。
【請求項4】
方向の間隙(A2)が、混合要素(22)のシャフト部(28)と混合室(16)の壁との間に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のダイナミックミキサー。
【請求項5】
混合要素(22)は、シャフト部(28)と、シャフト部に設けられた少なくとも1つのワイピングベーン(30)と、を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のダイナミックミキサー。
【請求項6】
ワイピングベーン(30)は、混合室(16)の全軸方向長さにわたって延在していないことを特徴とする請求項5記載のダイナミックミキサー。
【請求項7】
ワイピングベーン(30)は、少なくとも混合要素(22)の端位置において突出部(32)の面と接触することを特徴とする請求項5または6に記載のダイナミックミキサー。
【請求項8】
ワイピングベーン(30)は、部分的な中断部を有することを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載のダイナミックミキサー。
【請求項9】
混合室(16)は、断面視で、すなわち回転軸に垂直な断面において半径を有し、この半径は、混合室の周辺部の一部にわたって、最大半径から最小半径まで減少してから再び最大半径まで寸法が増加することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のダイナミックミキサー。
【請求項10】
混合室(16)は、断面視で、すなわち回転軸に垂直な断面において周辺部形状を有し、この周辺形状は、数学的な意味で連続するとともに2つの変曲点を有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のダイナミックミキサー。
【請求項11】
混合室(16)は、20mm3より小さい容積を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のダイナミックミキサー。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれかに記載のダイナミックミキサーを使用した2つの成分の混合方法であって、
混合室に第1の成分および第2の成分を投入し、
回転可能な混合要素によって混合室内で前記2つの成分を混合するステップをそれぞれ含み、
混合要素は、混合室内に設けられた突出部まで往復移動することを特徴とする方法。
【請求項13】
前記2つの成分は、反対方向への往復動作の度に、混合要素によって、混合室と混合要素との間に設けられる少なくとも1つの径方向の間隙を通して押し込まれることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成分を混合する装置及び方法に関し、特に少なくとも1つの第1の入口と少なくとも1つの第2の入口と出口とを有する混合室を備え、混合室に混合要素が回転可能に設けられたダイナミックミキサーに関する。
【背景技術】
【0002】
周知のこの種のダイナミックミキサーは、ロータによって混合室内の空間が分割され、混合室内でロータが通る容積とロータが通らない容積が生じるという難点を有する。これにより、ロータの領域及び混合室の領域の両方で充分に流動しない部分が発生する。すなわち、混合すべき成分を含む媒体は、特にロータのシャフトの近傍でロータによって循環するが、動きが抑制されて混合室の壁に沿ってあまりにゆっくりと移動し、ロータ及びロータシャフトに対して非常に低い相対速度を有する。このような領域に材料がたまるおそれがあり、特に多液型接着剤の混合時において硬化が速くなりすぎる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、少量の特に硬化が早い成分を改善された方法で混合することができるようにダイナミックミキサーを改良することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的は、請求項1の特徴によって達成され、特に少なくとも1つのアバットメントがダイナミックミキサーに設けられ、このアバットメントが、特に混合室内に設けられるとともに混合要素の回転を360°以内に制限することによって達成される。
【0005】
本発明によれば、これにより、混合室内の混合は、360°より大きい連続的な回転によって行われず、強制的な往復動作によって行われる。これに関連して、アバットメントが混合室に設けられる場合には、混合すべき媒体がアバットメントの方向に押されて互いに混合されるように、往復動作中にアバットメントに接触するまで、または少なくともアバットメントに向かって混合要素を移動させる必要がある。アバットメントを設けることによって、従来のダイナミックミキサーとは異なり、混合要素は同じ方向における連続的な軸回転で移動するのではなく、回転方向が連続的に変化し、これにより良好な混合が促進される。
【0006】
本発明の有利な実施例が明細書、図面および従属項に記載されている。
【0007】
第1の有利な実施例では、混合要素は、端位置の一方に位置していないときに、断面視で混合室を2つの互いに分離された部分チャンバに分割するように、完全に閉じていてもよく、すなわち中断部や開口部を含まないように構成されてもよい。これにより、混合要素が移動する度に、連続的に大きさが変化する2つの部分チャンバが形成され、媒体は一方の部分チャンバから他方の部分チャンバへと移動して混合されうる。混合要素が端位置の一方にあるときは、混合すべき媒体が他方の部分チャンバに完全に移動しているので、2つの部分チャンバの一方はもはや存在しない。
【0008】
さらに有利な実施例では、混合要素はシャフトとシャフトに設けられた少なくとも1つのワイピングベーンを有しうる。混合すべき媒体の成分は、このようなワイピングベーンによって混合室の壁から連続的にぬぐい取られ、これにより、混合室の空いた容積が周期的にぬぐわれる、
この点について、混合要素の径方向外側端部と混合室の壁との間に、軸方向に延びる径方向の間隙が設けられることが有利であり得、媒体はこの間隙を通って流れて混合要素の移動によって混合されうる。径方向の間隙は、特に混合室の全長または混合室のほぼ全長にわたって延びてもよい。
【0009】
さらに有利な実施例では、特に混合室の全長または混合室のほぼ全長にわたって軸方向に延びる径方向の間隙は、加えてまたは代わりに混合要素のシャフトと混合室の壁との間に設けることができる。これにより、混合要素がアバットメントの方向に回転されると、媒体はさらにこの径方向の間隙を通るように押し込まれる。
【0010】
さらに有利な実施例によれば、混合要素は、少なくとも部分的に混合室の全軸方向長さにわたって延在しなくてもよく、特に混合室の長さの約85%〜99%のみにわたって延在する。これにより、混合された媒体は、混合室の端部ではもう往復移動されず、ミキサーの出口において明らかな圧力変動が生じないように出口は常に開いている。
【0011】
さらに有利な実施例によれば、混合要素のワイピングベーンは、少なくとも混合要素の一方の端位置において、アバットメントの面に、特にアバットメントの全範囲にわたって接触可能である。これにより、媒体は、ワイピングベーンがアバットメントに接近するときに、ワイピングベーンおよびアバットメントの接近する面によって広い範囲にわたって移動し、これによってよりよい混合が促進される。
【0012】
ワイピングベーンは、キービットのように構成でき、中断部を有しうる。よって、ワイピングベーンは、2つ以上の部分から構成することができ、または開口部などを有しうる。
【0013】
さらに有利な実施例によれば、混合室は、周辺部の一部にわたって、そして特に全軸方向長さにわたって、断面視で円形または部分的な円形とは異なる断面を有することができる。これにより、本発明によって提供されるアバットメントは、非対称の内向きに突出する断面形状を有する混合室の壁によって形成可能である。アバットメントは、アバットメントによって混合室が(径方向の間隙を除いて)2つの部分チャンバに分割されるように、特にほぼ混合要素まで延在しうる。
【0014】
混合チャンバは、断面視で、すなわち混合要素の回転軸に垂直な断面において半径を有し、この半径は、混合室の周辺部の一部にわたって、そして特に混合室の全軸方向長さにわたって、最大半径から最小半径まで減少してから再び最大半径まで寸法が増加しうる。これにより、混合要素と協働して成分の良好な混合を提供する波状の一段高い部分が、断面が円形または容積が円筒形の混合室と一体に設けられる。幾何学的な観点では、混合室は、断面視で、すなわち混合要素の回転軸に垂直な断面において、(数学的な意味で)連続するとともに2つの変曲点を有する周辺部形状を有しうる。これにより、混合室内には混合されていない媒体がたまるエッジがない。これに加えて、混合室を通って長手方向に延びるとともに混合要素またはワイピングベーンが接触するアバットメントが存在する。
【0015】
本発明によるミキサーは、硬化が非常に速い成分、例えば数分程度の硬化時間を有する二液型接着剤に特に適している。これは、非常に小さい混合室の容積を選択できるためであり、このような容積は、例えば20mm3より小さい程度、特に10mm3よりも小さく、例えば7mm3である。このため、本発明のミキサーは、絞り弁と有利に一体化することも可能であり、混合室の容積と混合室の出口から絞り弁の弁座までの媒体チャネルの容積は、350mm3よりも小さく、特に300mm3より小さく、例えば約290mm3となる。
【0016】
本発明のさらなる形態によれば、本発明は、非常に短い硬化時間を有する2つの成分、特に二成分流体の混合方法に関する。特に上述の種類のミキサーを使用して実行できるこの方法では、2つの成分が混合室に投入されて、回転可能な混合要素によって混合室内で混合され、混合要素は、混合室内で混合室内に設けられたアバットメントまで往復移動する。この点について、媒体の2つの成分が、反対方向への往復動作の度に、混合要素によって混合室と混合要素との間に設けられた少なくとも1つの径方向の間隙を通るように押し込まれることが特に有利でありうる。媒体は、混合要素が往復移動するときに2つの径方向の間隙を通るように押し込まれることが好ましい。
【0017】
本発明は、以下で有利な実施例および添付の図面を参照して、単に例示的に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】絞り弁のハウジングと一体化されたダイナミックミキサーの透視図である。
図2図1の装置の長手方向断面図である。
図3図1の装置の平面図である。
図4図2のIV−IV線に沿った断面図である。
図5】混合要素がアバットメントの方向に反時計回りに回転した状態の図4に類似する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、ダイナミックミキサーと一体化された絞り弁(図示省略)のハウジング10を示しており、ダイナミックミキサーの出口12は、媒体チャネル14を介して絞り弁と連通している。絞り弁については、これ以上詳細に説明しない。よって、絞り弁のハウジング10は、ダイナミックミキサーのハウジングも構成し、ハウジング10内に図4図5で断面が容易に確認できる混合室16が設けられている。混合室16は、第1の入口18と第2の入口20とを有し、これらの入口に、混合すべき媒体の2つの流体成分を供給するように第1の入口通路18’と第2の入口通路20’が開口している。当然ながら、2つより多い入口、また1つより多い出口を設けることも可能である。
【0020】
混合要素22が、ハウジング10にねじ込まれたソケット26に案内されたシャフト24を介して混合室内で回転可能となっており、少量かつ短時間で混合すべき成分をよく混合する。
【0021】
混合要素22は、ソケット26内に設けられたシャフト24のシャフト部よりもいくらか直径が小さく、かつ混合室16の全長にわたって延在する円筒形のシャフト部28を有する。ワイピングベーン30がシャフト部28の外周に成形または固定されており、混合室16の軸方向長さの約90%にわたって延在するとともに、径方向外側端部が混合室16の壁との間に軸方向に延びる径方向の間隙A1を形成する。
【0022】
図示の実施例のワイピングベーン30は、長手方向で連続しており、すなわち中断部がなく、尖ったエッジが形成されないようにシャフト部28に連結されている。ワイピングベーン30は、媒体が径方向の間隙A1を通って均一に流れるように、径方向の外被面に一様に湾曲した凸状面を有する。
【0023】
図4図5の断面図は、混合室16が円対称ではなく、むしろ図示の実施例(図2参照)では全軸方向長さ及び周辺部の一部(図では底部)にわたって断面視で円形とは異なる断面を有することを示している。より正確に言えば、混合室16は、断面視でシャフト24の回転軸と中心が直角に交わる半径を有し、この半径は、混合室の周辺部の一部、そして混合室の全軸方向長さにわたって最大半径から最小半径まで減少してから再び最大半径まで寸法が増加し、周辺部の一部は約90°にわたって延びる。従って、混合室16は、断面視で周辺部形状すなわち表面線が幾何学的に連続しており、かつ2つの変曲点を有し、これにより、混合室16内に混合室の壁と一体で混合要素22が360°完全に回転するのを防ぐアバットメント(突出部)32が形成される。この点に関して、第2の径方向の間隙A2がアバットメント32と混合要素22のシャフト部28との間に形成される(図2図5参照)。第2の径方向の間隙A2は軸方向に延び、ワイピングベーン30は、混合要素22が往復移動するときに第2の径方向の間隙A2を通るように媒体を押し込むことができる。
【0024】
図4図5に示すように、混合要素22は、2つの端位置の一方に位置しないときに、混合室16を断面視で2つの互いから分離された部分チャンバ16a,16bに分割する。この点に関して、混合要素22が図4に示す中間位置に位置するときは、2つの部分チャンバ16a,16bの容積は等しい。その反面、混合要素22が2つの端位置の一方に位置するときは、対応する部分チャンバの容積はゼロまたはほぼゼロに減少しうる。この端位置では、混合要素22のワイピングベーン30が全軸方向長さにわたってアバットメント32の面と接触し、部分チャンバ16a(または16b)に位置していた媒体が径方向の間隙A2を通って対応する他方の部分チャンバへと押し込まれる。従って、例えば、混合要素22が左端位置にあり(図5に示す位置に近く)、混合要素が続いて時計回りに回転されると、最大化された部分チャンバ16bに位置する媒体は、径方向の間隙A1及び径方向の間隙A2の両方を通して開口するチャンバ16aに押し込まれ、このとき混合される。
【0025】
2つの成分を混合する方法は、上述したダイナミックミキサーを使用して実行可能であり、この方法では、第1の成分及び第2の成分が入口チャネル18’,20’を通して混合室16の入口18,20に加圧された状態で投入される。続いて、2つの成分は回転可能な混合要素22によって混合室16内で混合され、混合要素22は、混合室16に設けられたアバットメント32まで往復移動する。混合室16に投入された2つの成分または混合室16に位置する媒体は、混合要素22の反対方向への往復動作の度に、混合要素によって、混合室と混合要素との間にそれぞれ設けられた第1の径方向の間隙A1を通して、そして第2の径方向の間隙A2を通して押し込まれる。図示の実施例では、混合要素22の往復動作は、約270°にわたり、すなわち混合要素の回転方向は絶えず変化する。
【0026】
分割された混合要素または中断部を有する混合要素が使用される場合は、より大きな乱流により混合度合がより大きくなりうるのに対し、連続するワイピングベーンを有する図示の実施例では、特に媒体の均一なワイピングが得られる。
【0027】
混合要素の駆動は、ステッピングモータによって実行可能であり、ステッピングモータを用いた場合には、混合要素の動作は回転方向の変更を伴って非常に正確に制御可能となる。アバットメントとの接触または接近は、モータの電力消費量によって確認できる。これにより、ハウジングの壁のアバットメントにおいて既に硬化した材料が堆積しているかどうかについても同時に確認できる。このような増加は、特にモータの制御装置によって検出可能な回転角の減少を生じさせる。さらに、アバットメントによって単純に混合要素をゼロ位置まで移動可能とすることができる。このために、モータは、混合要素の最大回転角よりも少なくとも1ステップ大きい規定されたステップ数で駆動されるか、動力負荷に関連してアバットメントが確認できるまで駆動される。
【0028】
代わりに、単純な電気モータを駆動に使用するとともに/または混合要素の端位置またはアバットメントを認識するか、またはロータ軸の回転移動を測定する距離センサを使用することができる。
【0029】
上述したダイナミックミキサーは、非常に小さい混合量に非常に適しており、図示の実施例ではこのような混合量は僅か約7mm3であり、これはスタティックミキサーの混合量の4%よりも少し少ない。入口から絞り弁の弁座までの(媒体チャネル14を含む)混合すべき媒体の量も非常に小さく、例えば300mm3より下に保つことができる。
図1
図2
図3
図4
図5