(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記固定ベースによって担持され、前記細長いコンベアベッドの鉛直下方かつ前記細長いコンベアベッドの第1の端部を支持する前記2つのばね脚と前記細長いコンベアベッドの第2の端部を支持する前記2つのばね脚との間に位置するカウンタウエイトであって、前記固定ベースに固定して取り付けられる第1の端部と、該カウンタウエイトに固定して取り付けられた第2の端部とを有する複数の間隔を空けて位置するばねアームを有しているカウンタウエイトと、
前記カウンタウエイトを移動経路に沿って往復運動させるように前記カウンタウエイトと前記駆動アセンブリとの間を動作可能に連絡する駆動部材と、をさらに備える、請求項2に記載の直線運動コンベア。
前記細長いコンベアベッドは、所定の重量を有し、前記カウンタウエイトは、前記細長いコンベアベッドの重量の少なくとも約80%〜約120%である重量を有する、請求項3に記載の直線運動コンベア。
前記駆動アセンブリによって支持され、該駆動アセンブリから延びる第1の駆動アームであって、前記カウンタウエイトに駆動可能に結合させられ、前記駆動アセンブリによって該第1の駆動アームへと加えられる力によって前記カウンタウエイトに往復運動を付与する第1の駆動アームと、
前記駆動アセンブリによって支持され、該駆動アセンブリから延びる第2の駆動アームであって、前記細長いコンベアベッドに駆動可能に結合させられ、前記駆動アセンブリによって該第2の駆動アームへと加えられる力によって前記細長いコンベアベッドに往復運動を付与する第2の駆動アームと、をさらに備える、請求項3に記載の直線運動コンベア。
前記選択的に動作可能なモータは、前記細長いコンベアベッドの下方に実質的に水平な向きで前記細長いコンベアベッドの前記長手方向の軸線に対して横方向に取り付けられた第1の軸に動作可能に連絡した出力軸を有し、前記第1の軸は、第1の駆動プレートを担持し、第2の軸が、前記第1の軸に対して実質的に平行かつ非同軸な向きにて配置され、前記第2の軸は、第2の駆動プレートを担持する第1の端部と、反対側の第2の端部とを有し、前記第1及び第2の駆動アームは、前記第2の軸に偏心駆動可能に結合させられ、
駆動リンクが、前記第1の駆動プレート及び前記第2の駆動プレートを互いに結合させ、前記選択的に動作可能なモータの動作時に、結果としての前記第1の駆動プレートの回転が、前記駆動リンクを介して力を伝達することによって前記第2の駆動プレート及び該第2の駆動プレートに結合した前記第2の軸の結果としての回転を促進するように機能でき、前記第2の軸の回転が、前記カウンタウエイト及び前記細長いコンベアベッドに所定の往復運動を付与すべく前記第1及び第2の駆動アームに偏心往復力を付与する、請求項5に記載の直線運動コンベア。
前記第1の軸は、前記製品搬送面に沿った前記第1及び第2の方向の製品の移動の達成、及び/または前記製品搬送面に沿った製品の移動の実質的な禁止のために、前記枢支軸を中心とする前記動力ユニットの枢動と同時に弓形の移動経路に沿って選択的に移動可能である、請求項6に記載の直線運動コンベア。
前記駆動アセンブリは、第1及び第2の運動成分を有する往復運動を前記細長いコンベアベッドに付与し、前記第1の運動成分は、前記細長いコンベアベッドを第1の方向に第1の所定の速度で運び、前記第2の運動成分は、前記細長いコンベアベッドを前記第1の方向とは反対の第2の方向に前記第1の所定の速度よりも速い第2の所定の速度で運ぶ、請求項7に記載の直線運動コンベア。
前記それぞれの第1及び第2の駆動プレートは、前記第1の運動成分を達成するためのお互いに対する第1の所定の回転位置、及び前記第2の運動成分を達成するためのお互いに対する第2の所定の回転位置に位置する、請求項8に記載の直線運動コンベア。
前記カウンタウエイトの往復運動は、第1及び第2の運動成分を有し、前記カウンタウエイトの前記第1の運動成分は、前記カウンタウエイトを前記駆動アセンブリへと向かう第1の方向に運び、前記カウンタウエイトの前記第2の運動成分は、前記カウンタウエイトを前記駆動アセンブリから遠ざかる第2の方向に運び、前記カウンタウエイトの前記第1の運動成分は、前記細長いコンベアベッドの前記第1の運動部分が前記細長いコンベアベッドを前記第1の方向に運ぶのと実質的に同時に生じ、前記カウンタウエイトの前記第2の運動成分は、前記細長いコンベアベッドの前記第2の運動成分が前記細長いコンベアベッドを前記第2の方向に運ぶのと実質的に同時に生じる、請求項9に記載の直線運動コンベア。
前記細長いコンベアベッドは、約325サイクル未満の周波数で往復運動し、約2.0インチ未満の細長いベッドの変位を達成し、搬送される製品に付与される細長いベッドの加速度は約147フィート/s2未満である、請求項10に記載の直線運動コンベア。
【背景技術】
【0002】
種々の搬送設備及び装置が、さまざまな種類の製品をワークステーション間の所定の移動経路に沿って搬送するために、長年にわたって考案され、使用されてきた。これらの種々の種類のコンベアには、往復コンベア、シャッフルコンベア、振動コンベア、または揺動コンベアが含まれる。さらに、直線運動コンベアが開発されており、これは、一部のユーザによって、他の上述の種類のコンベアから動作に関して区別可能であると考えられている。
【0003】
この点に関して、直線運動コンベア、または場合によっては「差動インパルス」コンベアと呼ばれるコンベアは、物品を載せて運ぶための平坦な表面を有しているおおむね細長い水平なトレイまたはパンを含む。これらの直線運動コンベアの動作時に、トレイは、トレイに対して物品を運搬するためにゆっくりと前方に動かされ、その後に物品がトレイに沿って滑るように、より高い戻り速度で後方に引っ張られる。これらの直線運動コンベアの重要な利点の1つが、製品が転がったり、倒れたりすることがなく、あるいは下方の搬送面との接触から離れることがないため、これらの直線運動コンベアにて運ばれる壊れやすい物品を、損傷を生じにくいやり方で移動させることができる点にあることが、先行技術において認められている。
【0004】
さまざまな種類の直線運動コンベアが、この技術分野において教示されている。Svejkovskyらの特許文献1が注目され、好ましい差動インパルスコンベア及び方法のいくつかの形態を示しており、製品の搬送に有用である。この文献は、この形式のコンベアの開発を取り巻く歴史に言及しているがゆえに興味深い。この発明は、食品の取り扱いなどの用途において差動インパルスコンベアが好ましいと提案しているが、現実には、この業界は、これらの種類のコンベアを、それらが生み出すことができると主張されるすべての目標を達成してはいないため、広くは受け入れていない。さらに、このような先行技術のコンベアは、それらの支持者が容易に認めるよりも、はるかに多くの騒音及び振動を発生しがちである。典型的には、これらの振動は、これらのコンベアが取り付けられた基礎となる支持面、床、または中二階へと伝達されている。
【0005】
さらに、これらの先行技術のコンベアの種々の部分の間に存在する物理的関係ゆえに、このような先行技術の搬送の構成は、異なる搬送速度や移動方向をもたらすように容易に調整することができず、あるいは直線運動コンベアの下流に位置する生産ラインの作業ステーションにおける問題ゆえに製品の移動の停止が必要となる場合に、直線運動コンベアに沿った製品の移動を遅くする、あるいは停止させるように容易に調整することができない。
【0006】
上述の先行技術の特許に開示されているとおりの先行技術の構成、及び当技術分野で使用されている他の装置は、或る程度は上手く機能しているが、本明細書に記載される形式の製品搬送コンベアによって製品を所定の移動経路に沿って移動させることを可能にするとともに、ユーザのニーズに応じて、本発明の動作を停止させることなく、製品の移動の方向または速度を変更し、あるいは搬送面に沿った製品の移動を停止させるために容易に調整することができるコンベア設備を提供することが、強く必要とされている。
【0007】
上述のとおりのやり方で動作する直線運動コンベアが、本装置の主題である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の改良された直線運動コンベア10は、一般に、固定ベース200と、駆動アセンブリ79と、フレームアセンブリ20と、カウンタウエイト40と、細長いコンベアベッド60とを備える。
【0030】
本発明の改良された直線運動コンベアは、
図1及び以降の図において、全体が数字10によって示されている。本発明10は、固定ベース200上に支持され、固定ベース200は、広く数字11によって示されている下方の支持面に載せられる。下方の支持面は、工場の支持床、あるいは直下に位置する他の支持面を含むことができる。
【0031】
固定ベース200(
図3、
図3A)は、おおむね直線的な構成であり、第1の端部201と、第2の端部202と、第1の側部203と、第2の側部204と、上面205と、底面206とを有する。フレームばねマウント207(
図3)が、それぞれ箱形はり部材で形成され、上面205に固定して取り付けられ、第1の端部201及び第2の端部202に近接して位置し、第1の側部203と第2の側部204との間を横方向に延びている。間隔を空けつつおおむね長手方向に並んだ複数の固定穴が、平行移動フレームばねマウント207の両端部の各々に形成され、従来からの固定具16を受け入れる。固定具は、フレームアセンブリ20を固定ベース200に固定する。
【0032】
同様に、カウンタウエイトばねマウント210(
図3)が、箱形はり部材で形成され、上面205に固定して取り付けられ、第1の端部201及び第2の端部202の付近において、平行移動フレームばねマウント207の内側に位置している。これらの構造物は、第1の側部203と第2の側部204との間を横方向に延びている。おおむね長手方向に並んだ複数の固定穴が、カウンタウエイトばねマウント210の両端部の各々に形成され、カウンタウエイト40を固定ベース200に固定する従来からの固定具16を受け入れる。端部キャップ212,213を含む支持面またはプラットフォーム211が、平行移動フレームばねマウント207及びカウンタウエイトばねマウント210のそれぞれの近位端部に構造的に取り付けられ、近位端部の間を連絡する。端部キャップ212,213は、追加の構造的剛性を提供し、ばねマウント207,210の間の間隔を維持する。高くなった細長いプラットフォーム211が、間隔を空けて位置する2つのカウンタウエイトばねマウント210の間を延び、第1の側部203と第2の側部204との間の中間に位置する。高くなった細長いプラットフォームまたは支持面211は、後述される駆動アセンブリ79の種々のサブアセンブリを担持及び支持する平坦な表面214を提供する。
【0033】
垂直モータマウント215(
図3)が、固定ベース200に構造的に取り付けられ、カウンタウエイトばねマウント210から離間し、第2の端部202の近傍に固定して配置される。垂直モータマウント215は、固定ベース200の上面205に構造的に取り付けられた下端217と、上面205から遠位に位置する上端216とを有する。間隔を空けて位置する複数の縦長の穴218と、間隔を空けて位置する複数の横長の穴219とが、垂直モータマウント215に形成されている。細長い穴218及び219は、駆動アセンブリ79の一部分を固定ベース200に対して水平方向及び垂直方向に調整するための手段を提供する。後述されるように、駆動アセンブリ79の一部分を固定ベース200に対して選択的に位置決めすることは、細長いコンベアベッド60及びカウンタウエイト40の振動の周波数、したがって細長いコンベアベッド60の製品搬送面64に載せられた製品15(
図1)の結果としての移動方向を決定するうえで、有効である。
【0034】
箱形はりスリーブ221と円板状の端部キャップ222とを有する枢支軸220(
図3)が、固定ベース200によって担持され、カウンタウエイトばねマウント210に対して内側、かつ第1の端部201及び第1の側部203の近傍にそれぞれ位置する。枢支軸220は、おおむね円柱形であり、水平に向けられ、固定ベース200に対して横方向に延び、箱形はりスリーブ221によって定められるチャネル(図示せず)に一部分が軸方向に担持されている。枢支軸220は、駆動アセンブリ79のサブアセンブリである動力ユニット70(
図9)の回転移動のための枢支点を提供する。上述したように、固定ベース200は、下方の支持面11上に支持されている。固定ベース200の底部206(
図2)に連絡した複数の間隔を空けて位置するレベリング脚209が、本発明10をその動作環境において正確に水平にするための手段を提供する。本発明10の正確な水平は、本発明10の上り傾斜、下り傾斜、傾き、などが製品搬送面64上の製品15の移動に影響を及ぼすがゆえに、重要である。
【0035】
フレームアセンブリ20は、全体として数字20(
図4,
図5)によって示されており、固定ベース200と細長いコンベアベッド60とを連絡する。フレーム20は、細長いコンベアベッド60の実質的に平行な運動を容易にするが、平行移動フレーム20上の細長いコンベアベッド60の運動は、水平方向の運動の量の約2%未満になると予想されるわずかな垂直方向の運動の成分を含むと理解される。平行移動フレーム20は、第1のばね脚21と、第2のばね脚22と、第3のばね脚23と、第4のばね脚25とを含む。それぞれのばね脚21,22,23,24の各々は、固定ベース200に近接して位置し、文字「b」(21b、22b、23b、24b)によって示されている下端、根元端、または第1の端部と、細長いコンベアベッド60に近接して位置し、文字「a」(21a、22a、23a、24a)によって示されている上端、先端、または第2の端部とを有する。それぞれのばね脚21,22,23,24の各々は、ばね鋼で形成され、あるいはより一般的には、これらに限られるわけではないが積層ガラス繊維、カーボン繊維、などの合成複合材料で形成される。それぞれのばね脚21,22,23,24は、丈夫であり、弾力性及び耐久性を有し、動作時の細長いコンベアベッド60の「ヨーイング」運動を妨げるようにねじり力/ひねり力に抵抗する。それぞれのばね脚21,22,23,24の各々は、他の脚から離れて位置し、他の脚に実質的に平行である。それぞれのばね脚21,22,23,24は、固定ベース200と細長いコンベアベッド60との間の相互接続を提供する。上端/先端21a、22a、23a、24aから下端/根元端21b、22b、23b、24bまでのそれぞれのばね脚21,22,23,24の長さは、細長いコンベアベッド60の位置を、固定ベース200の上方に所定の間隔を空けて位置する関係に維持する。それぞれのばね脚21,22,23,24の各々は、従来からの固定具16との協働するために、両端部(a、b)の各々に複数の固定穴(図示せず)を定めている。固定具は、それぞれのばね脚を貫通して、それぞれのばね脚21,22,23,24を、固定ベース200にそれぞれ取り付けられたばねマウント207及び細長いコンベアベッド60に固定する。補強板28(
図2)が、ばね脚21,22,23,24の両端部(a、b)に形成された固定穴(図示せず)に整列する固定穴(図示せず)を定めている。これらの固定穴は、固定ベース200のばねマウント207へのばね脚の下端/根元端21b、22b、23b、24bの取り付けを補強するために使用される。さらに、この構成は、ばね脚上端/先端21a、22a、23a、24aを、細長いコンベアベッド60の底面67に担持される横断ばね脚マウント65へと補強する(
図5)。補強板28は、従来からの固定具16と協働して、ばね脚21,22,23,24のそれぞれの端部(a、b)をばね脚マウント65(
図5)及びフレームばねマウント207(
図14)へと固定して「挟む」(
図14)。ばね脚21,22,23,24のそれぞれの端部(a、b)の細長いコンベアベッド60及び固定ベース200への相互接続は、両者の間の「枢動」の相互接続を排除する。細長いコンベアベッド60及び固定フレーム200に対するそれぞれのばね脚21,22,23,24の固定の相互接続は、相互接続におけるベアリングの必要性を排除するとともに、摩耗及び裂け、ならびに可動の細長いコンベアベッド60を支持するために必要なメンテナンスも低減する。さらに、細長いコンベアベッド60及び固定ベース200に対するそれぞれのばね脚21,22,23,24の固定の相互接続は、細長いコンベアベッド60が細長いコンベアベッド60の長手方向の軸線63に沿って第1の位置25(
図15)から第2の位置26(
図15)へと移動するときに、実質的に連続的な張力の発生をもたらす。この往復移動は、製品支持面64に担持された製品15に所定の運動を付与する。またさらに、それぞれのばね脚21,22,23,24及び固定の相互接続の使用は、動作の騒音を低減する性質を有し、本発明10の全体としての質量をさらに低減する性質を有する。騒音の低減は、少なくとも部分的には、運動を容易にするために或る程度の「遊び」を必然的に有し、そのような「遊び」が使用の期間の後に増大し得る可動/枢動の相互接続(例えばベアリング)が、除去されることに起因する。
【0036】
フレーム20(
図4)、より具体的にはばね脚21,22,23,24の先端21a、22a、23a、24aは、数字30(
図15)によって全体的に示される所定の往復移動経路に沿って移動可能である(
図15)。移動経路30は、第1の位置または前方に向けられた位置31(
図15)と、第2の反対側の後方に位置する位置32(
図15)との間に定められる。本出願においてさらに詳細に説明されるように、フレーム20は、本発明の利点を達成するために、異なる速度でこの移動経路30に沿って往復移動可能である。
【0037】
さらに、本発明10は、数字60によって全体的に示される、往復移動可能な細長いコンベアベッドを含む。細長いコンベアベッド60は、第1の端部61と、反対側の第2の端部62とを有する(
図1)。またさらに、細長いコンベアベッド60は、全体的に、63と標記された線によって示されている長手方向の軸線によって定められる。細長いコンベアベッド60は、製品搬送面64を有し、製品搬送面64は、製品搬送面64に置かれた製品15を反対向きの第1及び第2の端部61、62の間で所定のやり方で移動させるように、反対の方向に異なる速度で往復移動するように動作可能である。さらに、細長いコンベアベッドは、製品搬送面64上に製品15を閉じ込める1対の間隔を空けて位置した実質的に垂直に配置された側壁66を有する。さらに、細長いコンベアベッド60は、底面67を有する(
図4)。
【0038】
取り付けブラケット68(
図4)が、底面67に担持され、第1及び第2の端部61、62の間に間隔を空けつつ並べられ、間隔を空けて位置した側壁66に対して横方向における内側に位置する。
図4及び
図5を検討することによって認識されるように、横断ばね脚マウント65が、取り付けブラケット68と相互接続し、ばね脚21,22,23,24の上端部/先端部21a、22a、23a、24aとも相互接続する。上端/先端21a、22a、23a、24aは、従来からの固定具16及び補強板28によって、横断ばね脚マウント65に固定して取り付けられる。この構成により、ばね脚マウントは、細長いコンベアベッド60に対する回転が不可能になる。すでに述べたように、それぞれのばね脚21,22,23,24の下端/根元端21b、22b、23b、24bは、固定ベース200のばね脚マウント207に固定して取り付けられ、やはり固定ベース200に対する回転が実質的に不可能である。
【0039】
複数の相互接続された梁及び支柱で形成される駆動フレーム69(
図6)が、細長いコンベアベッド60の底面67に担持される。駆動フレーム69は、第2の端部62に対して離間した関係に配置され、間隔を空けて位置した側壁66の間のおおむね中央に位置する。駆動フレーム69は、以下でさらに詳しく説明する偏心駆動ユニット300と相互接続するおおむね水平に内側へと延びる駆動部材12を担持する。駆動部材12は、細長いコンベアベッド60の中央部の付近に位置する第1の端部12aと、第2の端部62に近い第2の端部12bとを有する。駆動部材は、自身の長手方向の軸線に関して撓むことを可能にする柔軟性または弾力性を有する材料で形成される。
【0040】
本発明10は、全体として数字40(
図7,
図8,
図14)によって示され、細長いコンベアベッド60の鉛直下方かつ駆動アセンブリ79の鉛直上方の位置に担持されるカウンタウエイトを含む。カウンタウエイト40は、一般に、スラブウエイトフレーム39と、スラブウエイト41と、個々のばね脚49,50,51,52とを有する。スラブウエイトフレーム39は、おおむね直線的な構成であり、第1の端部42と、第2の端部43と、第1の側部44と、第2の側部45と、上部46と、底部47とを有し、厚さ寸法48を有している。中央空洞41が、上部46に定められ、スラブウエイト41aを解放可能に担持する。それぞれのばね脚49,50,51,及び52は、長さ及び幅寸法において互いに実質的に同様であり、文字「a」によって示される上端部/先端部及び文字「b」によって示される下端部/根元端部をさらに有する。それぞれのばね脚49,50,51,及び52は、お互いに対して所定の実質的に平行かつ間隔を空けて位置する関係に配置されている。さらに、ばね脚49,50,51,及び52は、第1の端部42及び第2の端部43において、スラブウエイトフレーム39の角部に位置する。上端部/先端部49a、50a、51a、52aは、従来からの固定具16及びすでに説明した補強板28によって、スラブウエイトフレーム39へと固定して取り付けられる。さらに、下端部/根元端部49b、50b、51b、52bは、補強板28及び従来からの固定具16によって固定ベース200のカウンタウエイトばねマウント210に固定して取り付けられる。スラブウエイトフレーム39及びカウンタウエイトばねマウント210にそれぞれのばね脚49,50,51,52を固定して取り付けることは、それぞれのばね脚49,50,51,及び52の位置を実質的に平行かつ間隔を空けて位置する関係を維持する。それぞれのばね脚49,50,51,52は、好ましくはばね鋼で形成され、あるいはより一般的には、これらに限られるわけではないが積層ガラス繊維または炭素繊維など、丈夫であり、弾力性及び耐久性を有し、ねじり力/ひねり力に実質的に抵抗する公知の複合材料で形成される。これは、動作中のカウンタウエイト40の「ヨーイング」運動を実質的に妨げる。
【0041】
本発明10の種々の動作の特徴を提供するスラブウエイト41は、ここでは、所定の重量を有する実質的に直線的な形状の本体であるものとして示されている。しかしながら、他の形状も同様に上手く機能すると考えられ、スラブウエイト41の重量は、スラブウエイト41の位置をスラブウエイトフレーム39の上部46に定められた空洞(図示せず)内に維持することができるように、スラブウエイト41の長さ及び幅寸法を変えることなくスラブウエイト41の厚さ48及び組成を変えることによって調整することが可能である。
【0042】
次に
図7及び
図8を参照すると、複数の相互接続された梁及び支柱で形成された駆動フレーム53が、スラブウエイトフレーム39の底部47に担持される。駆動フレーム53は、第2の端部43の近傍において、おおむね第1の側部44と第2の側部45との間の中央に配置される。駆動フレーム53は、以下でさらに詳しく説明される偏心駆動ユニット300に相互接続または連結される可撓な駆動部材54を担持する。駆動部材54は、第1の端部42に近接して位置する第1の端部54aと、第2の端部43に近接する第2の端部54bとを有する。
【0043】
カウンタウエイト40は、数字56(
図15)によって全体的に示される往復の移動経路に沿って移動可能である。往復の移動経路56は、第1の前方に向けられた位置57と第2の後方に向けられた位置58との間に定められる。以下で説明されるカウンタウエイト40の反復の往復運動が、細長いコンベアベッド60の一式の動作特性をもたらす。
【0044】
駆動アセンブリ79(
図9〜
図13)は、いずれも以下で詳しく説明される種々の相互接続されたサブアセンブリを含む。一般的に言うと、駆動アセンブリ79は、固定ベース200によって支持され、本発明10の利点を達成すべく細長いコンベアベッド60及びカウンタウエイト40に所定の往復運動を与えるために、細長いコンベアベッド60及びカウンタウエイト40に対して力を伝達する関係にて配置され、動作に関して連結される。駆動アセンブリ79の主なサブアセンブリは、動力ユニット70、垂直モータマウント215、固定ベース200によって支持された枢支軸220、及び偏心駆動ユニット300である。
【0045】
動力ユニット70は、一般に、ハウジング71に取り付けられた選択的に動作(通電、起動)可能なモータ(selectively energizable motor)90を提供する。動力ユニットは、エンドレス駆動ベルト94及び駆動輪96をさらに含む。
図10に示されるように、ハウジング71は、或る程度は全体的に直線的な構成であり、第1の端部72と、第2の端部73と、上部74と、底部75と、第1の側部76と、第2の側部77とを含む。ハウジング71は、第2の側部77に選択的に動作可能なモータ90を固定して担持する。選択的に動作可能なモータ90は、ハウジング71に定められたシャフトオリフィス78を通って横方向に延びる出力軸91をさらに有し、したがって出力軸91は、ハウジング71を通って横方向に延び、ハウジング71の第1の側部76から垂直に外へと延びる。
【0046】
駆動プーリまたはシム93が、出力軸92上に担持され、エンドレス駆動ベルト94に摩擦係合し、エンドレス駆動ベルト94は、駆動輪96に力を伝え、出力軸91の回転運動を駆動輪96へと伝達する。駆動輪96は、ハウジング71の第1の側部76において第1の軸92上に担持または配置されている。第1の軸71は、ベアリング(図示せず)及びベアリングブロック(図示せず)に軸支され、ハウジング71によって担持され、駆動プーリ93から離間する。駆動輪96は、減速ギアとして機能するように、駆動プーリ93の直径よりも大きい直径を有する。当業者にとって公知のとおり、駆動プーリ93の直径及び/または駆動輪96の直径を変えることで、駆動輪96の回転速度を増加及び/または減少させるように、駆動輪96に対する駆動プーリ93の回転比が変化する。枢支軸開口または穴82が、ハウジング71によって定められ、第1の端部72及び底部75に隣接して位置する。開口82は、ハウジング71を貫いて横方向に延びる。枢支軸開口82は、固定ベース200によって担持された枢支軸220を軸方向に受け入れ、したがって駆動ユニット70及び駆動ユニット70の付属部品を、枢支軸220に対する半径の弧83(
図15)に沿って枢動及び移動させることができる。
【0047】
取り付けフランジ80が、ハウジング71の第2の端部に担持されている。取り付けフランジ80は、固定具(図示せず)を受け入れるための複数の垂直方向に細長い穴81を定めている。固定具は、取り付けフランジ80を垂直モータマウント215に固定する。垂直方向に細長い穴81は、駆動ユニット70が枢支軸220を中心にして枢動するときに、駆動ユニット70及び駆動ユニット70の付属部品を垂直モータマウント215に対して調節可能に位置決めすることを可能にする。枢支軸220を中心とする駆動ユニット70の枢動は、83(
図15)として示される半径の弧に沿って動力ユニット70を移動させる。
【0048】
当業者であれば、半径の弧83の周りの動力ユニット70の運動が、運動の垂直方向成分及び運動の水平方向成分の両方を動力ユニット70に加えることを、理解できるであろう。この回転運動は、それぞれのばね脚21,22,23,24が一致して運動するため、動作時の本発明10の運動の垂直方向成分を低減する何らかの傾向を有する。
【0049】
動力ユニット70を、本発明の多数の利益を達成するように電気式または機械式にて選択的に制御することができるあらゆる形式の空気または油圧ピストン、歯車駆動装置、ならびにジャッキねじ、などを含むいくつかの他のアセンブリを使用することによって、半径の弧83に沿って選択的に移動可能にできることを、当業者であれば理解できるであろう。そのような移動手段が、全体として要素85(
図15)として示されている。
【0050】
第1の軸92に対する出力軸91の動作可能な結合を、所定の回転方向の第1の軸92の回転を達成するように、従来からの手段、すなわちベルト、スプロケット及びチェーン、あるいは第1の軸92への直接の結合によって行うことができる。やはり、選択的に動作可能なモータ90は、適切な電子制御装置(図示せず)に組み合わせることが可能であり、本発明10の動作を開始及び停止させるべくモータ90の選択的な起動(通電、活性化、energizing)を有効にし、すなわち、半径の弧83に沿った所定の動作位置へと動力ユニット70を選択的に移動させ、これにより、開示される本発明の利益を達成する。
【0051】
ここで
図10を参照すると、第1の偏心ウエイトとして機能する第1の駆動プレート100が、第1の軸92の端部に取り付けられ、駆動プレート96の反対側に位置している。第1の駆動輪100は、周縁102によって定められる実質的に円形の本体101を有する。円形の本体101は、第1の外向き面103と、反対側の第2の内向き面104とを有する。軸穴(図示せず)が、円形の本体101の実質的に中央に形成され、駆動輪96の反対側に位置する第1の軸92の一方の端部に嵌合するように機能することができる。
【0052】
第1の駆動プレート100(
図9,
図10)は、所定のパターンにて形成された多数の貫通孔または開口105を有する。第1の駆動プレート100のうちの複数の貫通孔または開口105の反対側に位置する領域が、部分的に、第1の駆動プレート100の偏心重み領域または偏心重み部分を定める。第1の偏心ウエイト100は、偏心重み部分の反対側に位置する位置に、連結柱112を含み、連結柱112は、周縁102の近くに位置し、そこから垂直に外側へと延びている。連結柱112の位置を、複数の穴または開口105のうちの1つに嵌合させることによって調整することができる。この構成は、本発明10にさらなる調整可能性をもたらす。連結柱112は、駆動リンク113に回転可能に係合して協働するように機能することができる。駆動リンク113は、連結柱112に回転可能に係合または結合する第1の端部114と、以下の段落において説明される偏心駆動ユニット300によって担持された第2の駆動プレート120に回転可能に結合する反対側の第2の端部115とを有する。
【0053】
図11、
図12、及び
図13に示されるように、偏心駆動ユニット300は、おおむね中空のフレームを備える。偏心駆動ユニット300は、第1のフレーム部材301と、第2のフレーム部材311と、上部部材322とを備えている。第1のフレーム部材301は、第1の端部302と、第2の端部303と、上部304と、底部305と、第1の側部306と、第2の側部307とを有する。第1のフレーム部材301は、第1の側部306と第2の側部307との間を連絡する軸穴308を定めている。直角をなして延びるフランジ309が、周縁に沿って担持され、固定具(図示せず)を担持し、あるいは受け入れるための複数の穴310を定めている。これらの固定具は、第1のフレーム部材301を固定ベース200に取り付ける。第2のフレーム部材311は、同様に、第1の端部312と、第2の端部313と、上部314と、底部315と、第1の側部316と、第2の側部317とを有する。第2の側部部材311は、第1の側部316と第2の側部317との間を連絡する軸穴318を定めている。直角をなして延びるフランジ319が、周縁に沿って担持され、第2のフレーム部材311を固定ベース200に取り付けるために固定具(図示せず)を担持し、あるいは受け入れるための複数の穴310を定めている。
図10において最もよく見られるように、第2のフレーム部材311は、偏心駆動ユニット300を固定ベース200へと固定するときに横方向の支持をもたらすために、それぞれ第1の端部312及び第2の端部313に近い位置において第2の側部317から直角に外方向へと延びる1対のおおむね三角形の支持脚320を有する。上部フレーム部材322は、中央に位置するオリフィス323を定めており、第1及び第2のフレーム部材301及び311のそれぞれの上部304及び314の間を連絡する。上部フレーム部材322は、第1及び第2のフレーム部材301及び311の間にチャネル321が維持され、あるいは定められるように、第1及び第2のフレーム部材301及び311の間のお互いに対して間隔を空けた位置関係を維持する。ベアリングブロック324(
図11)内に担持されたベアリング(図示せず)が、第1のフレーム部材301の第1の側部306に担持される。ベアリング(図示せず)を担持する同様のベアリングブロック325が、第2のフレーム部材311の第2の側部317に担持される。それぞれのベアリングブロック324及び325内のベアリング(図示せず)は、第1及び第2の部材301及び311を貫き、フレーム部材301,311によって定められるチャネル321を横切って横方向に延びる第2の軸133を軸支し、あるいは回転可能に支持する。第2の軸133は、第2の偏心ウエイトとして機能する第2の駆動プレート120を担持する。
【0054】
図10及び
図11から最もよく分かるように、第2の駆動プレート120は、第1の駆動プレート100に類似しており、周縁122によって定められる円形の本体121をさらに含む。円形の本体121は、第1の駆動プレート100の第2の内向きの表面104に対して所定の間隔を空けて位置する実質的に平行な関係に配置された第2の内向きの表面124を有する。またさらに、本体121は、第1の外向きの表面123によって定められる。第1の駆動プレート100と同様に、第2の駆動プレート120は、実質的に中央に形成された軸穴125を含む。第1の駆動プレート100に関してすでに説明及び検討した貫通孔または開口と同様に、多数の貫通孔130または開口が、第2の駆動プレート120の円形の本体121に形成されている。多数の貫通孔130は、重み偏心部分を形成するための手段を提供する。連結柱132が、第2の内向きの表面124に取り付けられ、第1の駆動プレート100へと向かう方向に向けられ、配置され、あるいは延びている。連結柱132は、本発明10の目的を達成するために、必要に応じて、種々の複数の貫通孔130において移動可能に配置されてよい。連結柱132は、駆動リンク113の第2の端部115に回転可能に連結される。理解できるとおり、駆動リンク113は、第1の駆動プレート100を第2の駆動プレート120に対して力を伝達する関係に連結する。第2の軸133が、第2の駆動プレート120に定められた軸穴125に嵌合する第1の端部または近位端134を有する。さらに、第2の軸133は、軸受ブロック325に支持された軸受(図示せず)に回転可能に支持される第2の端部または遠位端135をさらに有する。軸受ブロック325は、偏心駆動ユニット300(
図11)の第2のフレーム部材311によって担持される。
【0055】
図11によって最も良く示されるように、第1の偏心カム部材400及び第2の偏心カム部材410が、第2の軸133に沿って所定の間隔を空けて位置する関係に担持され、チャネル321内にさらに配置される。それぞれのカム部材400,410は、第1のフレーム部材301と第2のフレーム部材311との間に配置される。カム部材400,410は、構造及び構成において類似しており、各々が、偏心体401及び411と、中心軸402及び412と、径方向にオフセットされた第2の軸133を受け入れるための軸穴403(図示せず)と、協働する軸受404及び414と、環405及び415を定めている連結部材とを含んでいる。連結部材の各々は、それぞれ駆動アーム406,416を有する。当業者にはよく知られているように、各々の偏心カム部材400,410の径方向にオフセットされた軸穴403(図示せず)、軸受404,414、及び2つの連結部材405,415は、第2の駆動シャフト133の軸回転をそれぞれの駆動アーム406,416の往復運動へと変換する。
【0056】
理解されるとおり、第1の駆動アーム406は、カウンタウエイト40の駆動部材54に力を伝達する関係において連結される。この構成において、第1の駆動アーム406によって伝達される力は、所定の方向の製品搬送面64に沿った製品15の移動を少なくとも部分的に達成するために、カウンタウエイト40を往復の移動経路56(
図15)に沿って移動させるのに有効である。さらに、第2の駆動アーム416は、細長いコンベアベッド60の駆動部材12に力を伝達する関係において連結される。この構成において、第2の駆動アーム416によって伝達される力は、細長いコンベアベッド60を往復の移動経路27に沿って第1の前方位置25と第2の後方位置26(
図15)との間で移動させるのに有効である。
図10及び
図11を検討することによって最もよく認識されるとおり、第1の軸92及び第2の軸133が、実質的に平行かつ間隔を空けて位置する関係に配置され、動力ユニット70が半径の弧83(
図15)に沿って移動するときにお互いに対して非同軸な関係に向けられることを、理解できるであろう。またさらに、第1及び第2の軸92,133の各々は、細長いコンベアベッド60の長手方向軸線63に対して実質的に横方向に配置される。図面の検討から認識されるとおり、電動モータ90の選択的な起動が、第1の軸92の回転運動を生じさせるのに有効である。この第1の軸92の回転運動は、第1の駆動プレート100を所定の方向に回転させるのに有効である。次いで、付与された第1の駆動プレート100の回転運動が、駆動リンク113を介して力を伝達する。駆動リンク113によって伝達された力は、第2の駆動プレート120に回転運動を付与する。やはり、第2の駆動プレート120の回転は、第2の軸133の対応する回転を生じさせるのに有効である。この構成において、第2の軸133の対応する回転が、第2の軸133に沿って偏心して取り付けられた偏心カム部材400,410を介して力を伝達する。カム部材400,410の回転は、それぞれの駆動アーム406,416によって往復の偏心力を伝達するように機能することができる。第1の駆動アーム406によって伝達される往復の力は、カウンタウエイト40を移動経路56に沿って往復の様相で運動させるのに有効である。さらに、駆動アーム416によって伝達される往復の力は、細長いコンベアベッド60を移動経路27(
図15)に沿って往復の様相で運動させるのに有効である。さらに、カム部材400,410の回転は、カウンタウエイト40の往復運動及び細長いコンベアベッド60の往復運動と共に、以下でさらに詳しく説明されるやり方で製品15を製品搬送面64(
図1)に沿って移動させるのに有効である。
【0057】
ここで
図1、
図2、及び
図15を参照すると、細長いコンベアベッド60は、数字27によって全体的に示される往復の移動経路に沿って移動可能である。この移動経路は、第1の前方位置25と第2の後方位置26との間に定められる。動作時、一般的な事項として、細長いコンベアベッドは、第1の前方位置25の方向または第2の後方位置26に移動するとき、等しい速度では往復運動しない。直線コンベアの技術に精通した者であれば、細長いコンベアベッド60が、第1の前方位置25の方向に移動させられるとき、製品15を第1の所定の速さまたは速度で前方へと運ぶ速度及び変位にて移動することを、理解できるであろう。その後に、コンベアベッド60は、方向を変えて第2の方向26に移動するとき、所定の第1の速度よりも高い速度または速さで移動する。したがって、製品15がゆっくりと前方に進められ、その後にベッド60が後方へと急速に移動し、結果として製品15は、一方の端部から他方の端部へと移動するときに製品搬送面64に沿ってゆっくり進む。1対の駆動プレート100及び120の回転ならびに偏心400,410が、製品15の動きを決定する細長いベッドの加速、移動、及び方向の反転を引き起こすことを、理解できるであろう。これは、本明細書に援用される先の親特許出願に明示されている。この点に関して、細長いコンベアベッド60は、製品15が第1の端部61から第2の端部62へと所定の速度で移動する第1の動作モードで動作可能になる。さらに、第2の動作モードにおいて、細長いコンベアベッド60を、製品15が第2の端部62から第1の端部61へと向かう方向に移動できるように、動作可能にすることができる。またさらに、考えられる第3の動作モードにおいて、細長いコンベアベッド60を、製品15がひとたび製品搬送面64の第1及び第2の端部61及び62の間に位置したならば移動を実質的に止めることができるように、動作可能にすることができる。加えて、本発明は、製品15を、水平面から測定したときに約7度未満のピッチを有する傾斜を上って移動させることができることが明らかになっている。
【0058】
細長いコンベアベッド60のいくつかの動作モードを達成するために、選択的に動作可能な電気モータ90と、ハウジング71と、エンドレス駆動ベルト94と、駆動輪96とを含む動力ユニット70が、固定ベース200によって担持された枢支軸220を中心にして半径の移動の弧83に沿って枢動させられる。この移動の弧83は、製品15を第1の端部61から第2の端部62へと移動させる細長いコンベアベッド60の第1の動作モードを達成する所定の位置に動力ユニット70を配置する第1の位置87(
図15)によって定められる。さらに、半径の弧83に沿った第2の位置88への動力ユニット70の移動が、製品15を第2の端部62から第1の端部61へと移動させる細長いコンベアベッド60の第2の動作モードを達成するように機能することができる。またさらに、中間位置89に位置するとき、動力供給ユニット70は、製品15が製品搬送面64上でほぼ静止したままである細長いコンベアベッド60の第3の動作モードを達成するように機能することができる。やはり、以上の段落で説明したように、電気的に動作可能なモータ90は、ひとたび動作すると、第1の軸92の対応する回転を引き起こすように物理的な力を付与するうえで有効である。さらに、第1の軸92の回転は、第1の駆動プレート100を回転させる。前述したように、駆動リンク113が、第1の駆動プレート100に連結され、第2の駆動プレート120へと出力または物理的な力を伝達することにより、第2の駆動プレート120及び第2の駆動プレート120に結合した第2の軸133を回転させる。第2の軸133の回転は、それぞれの偏心カム部材400,410ならびに関連の駆動アーム406及び416の往復及び偏心回転運動を生じさせるのに有効である。すでに述べたように、一方の駆動アーム416は、すでに述べたとおりに細長いコンベアベッド60への力の伝達を生じさせ、移動経路27(
図15)に沿った細長いコンベアベッド60の往復運動を生み出す。細長いコンベアベッド60のこの往復運動は、上述したように、移動経路27に沿って、第1の位置25と第2の位置26との間で生じる。同時に、第2の軸133の回転運動は、第1の位置57と第2の位置58との間の移動経路56に沿ったカウンタウエイト40の往復運動を生じさせるのに有効である。種々のアセンブリのこの協調した運動、ならびに第1及び第2の駆動板100及び120の回転によって生み出される力は、製品15を製品搬送面64に沿って移動させるのに有効である。上記の段落において述べたように、半径の弧83に沿った動力ユニット70の選択的な位置決めは、細長いコンベアベッド60を本発明10のいくつかの新規な特徴を提供するいくつかの動作モードで動作させるのに有効である。理解されるとおり、動力ユニット70の回転は、選択的に動作可能なモータ90を細長いコンベアベッド60の長手方向軸線63に沿った方向に移動させるのに有効である。
動作
【0059】
本発明10の上述の実施形態の動作は、容易に明らかであると考えられ、この時点で簡単に要約される。
【0060】
本発明の第1の態様は、直線運動コンベア10に関し、直線運動コンベア10は、その最も広い態様において、反対向きの第1及び第2の端部61及び62と、長手方向の軸線63とを有する細長いコンベアベッド60を含み、細長いコンベアベッド60は、細長いコンベアベッドの第1の端部61と第2の端部62との間の移動のための製品15を支持する製品搬送面64をさらに有する。さらに、その最も広い態様において、本発明10は、細長いコンベアベッド60に対して所定の力伝達関係に配置される駆動アセンブリ79を含み、駆動アセンブリ79は、動作時に細長いコンベアベッド60に往復運動を付与することによって、製品搬送面64の第1及び第2の端部61及び62の間を延びる第1の方向及び製品搬送面64の第2の端部62から第1の端部61へと延びる第2の方向の製品搬送面64に沿った製品15の選択的な移動、ならびに細長いコンベアベッド60の第1及び第2の端部61/62の間に位置する製品15の移動の実質的な停止を、いずれも駆動アセンブリ79の動作を停止させることなく達成する。
【0061】
駆動アセンブリ79は、細長いコンベアベッド60に第1の移動成分191及び第2の移動成分192(
図15)を有する往復運動を付与する。第1の移動成分191は、細長いコンベアベッド60を第1の方向に第1の所定の速度で運ぶ。さらに、第2の移動成分192は、細長いコンベアベッド60を第1の方向とは反対の第2の方向に、第1の所定の速度よりも速い第2の所定の速度で運ぶ。これは、それぞれ矢印191及び192によって
図15に示されており、長い方の矢印191は、細長いコンベアベッド60のより遅い速度を示し、短い方の矢印192は、矢印191とは反対の方向における細長いコンベアベッド60のより速い速度を示している。図面に示されている構成において、製品搬送面64は、実質的に水平に配置されて描かれている。しかしながら、本発明の別の形態においては、製品搬送面64が非水平に配置され、水平から約7度未満の角度に位置することができる。図面に見られるとおりの構成において、上述のとおりの改良された直線運動コンベア10、より詳細にはその細長いコンベアベッド60は、毎分約325サイクル未満の周波数で往復運動し、約2.0インチ(50.8mm)未満の細長いベッドの変位を達成し、搬送される製品15に付与される細長いベッドの加速度は約147フィート(44.8m)/s
2未満である。
【0062】
本発明のさらなる態様は、細長いコンベアベッド60を含む改良された直線運動コンベアに関し、細長いコンベアベッド60は、反対向きの第1及び第2の端部61及び62と、第1及び第2の端部61及び62の間を移動するように製品15を支持する製品搬送面64とを有する。固定ベース200が、支持面11によって支持され、細長いコンベアベッド60を担持する平行移動フレームアセンブリ20が、固定ベース200に固定して取り付けられる。平行移動フレームアセンブリ20は、細長いコンベアベッド60を固定ベース200に対して往復移動可能にする。細長いコンベアベッド60の往復運動は、製品搬送面64に沿った製品15の移動をもたらす。駆動アセンブリ79が、細長いコンベアベッド60に対して力伝達関係に結合させられ、動作時に細長いコンベアベッド60へと力を伝達して、フレームアセンブリ20によって支持された細長いコンベアベッド60を反対向きの移動方向に往復するように揺れ動かす。この運動は、製品搬送面64に沿った移動を製品15に付与するのに有効である。駆動アセンブリ79の駆動ユニット70は、動作時に、製品15を第1の端部61から第2の端部62へと第1の方向に移動させ、第2の端部62から第1の端部61へと第2の方向へと移動させ、さらには製品搬送面64の第1及び第2の端部61、62の間の製品15の移動を実質的に禁止するように、選択的に位置が調整される。
【0063】
フレーム20は、細長いコンベアベッド60の第1の端部61を個々に支持する第1のばね脚21及び第2のばね脚22と、細長いコンベアベッド60の第2の端部62を個々に支持する第3のばね脚23及び第4のばね脚24とを有する。4つのばね脚21,22,23,24の各々は、固定ベース200に固定して取り付けられる下端部/根元端部21b、22b、23b、24bと、細長いコンベアベッド60に固定して取り付けられる反対側の上端/先端21a、22a、23a、24aとを有する。駆動アセンブリ79は、細長いコンベアベッド60の鉛直下方、かつ第1及び第2のばね脚21,22と第3及び第4のばね脚23,24との間に配置される。図面に見られるように、往復運動可能なカウンタウエイト40が、駆動アセンブリ79の鉛直上方かつ細長いコンベアベッド60の中央部の鉛直下方に担持される。固定ベース、駆動アセンブリ79、カウンタウエイト40、及び細長いコンベアベッド60の中央部の鉛直方向の整列は、本質的に本発明10の質量中心13となり、本発明10の全体的な「設置面積」を減少させる。さらに、本発明10の「質量中心」13を動力ユニット70により近づけることにより、本発明の新規な目的、すなわち製品移送面64における製品15の移動方向の変更を達成するために必要な移動の半径の弧83に沿った動力ユニット70の半径方向の移動の量が少なくなる。すでに述べたように、半径方向の移動は、細長いコンベアベッド60の長手方向の軸線63に沿った選択的に動作可能なモータ90の同時の移動を生じさせる。
【0064】
本発明の改良された直線運動コンベア10は、駆動アセンブリ79によって支持され、往復運動可能なカウンタウエイト40の駆動部材54に力伝達関係に結合させられる第1の駆動アーム406をさらに含む。さらに、直線運動コンベア10は、駆動アセンブリ79によって支持され、細長いコンベアベッド60が駆動部材12に力伝達関係において結合する第2の駆動アーム416を含む。第2の駆動アーム416は、駆動アセンブリ79の動作時に細長いコンベアベッド60へと往復運動を付与するように動作可能である。
【0065】
細長いコンベアベッド60は、第1の端部61と第2の端部62との間を延びる長手方向の軸線63を有する。動力ユニット70は、枢支軸220に対して所定の離間した関係に位置する弓形の半径の移動経路83に沿って選択的に移動可能である。(長手方向の軸線63に沿っても移動する)動力ユニット70の弓形の移動経路83は、製品搬送面64によって製品15が細長いコンベアベッド60の第1の端部61から第2の端部62へと延びる方向に移動させられるように細長いコンベアベッド60を往復運動させる弓形の移動経路83に沿った第1の動作位置87と、製品搬送面64によって製品15が細長いコンベアベッド60の第2の端部62から細長いコンベアベッド60の第1の端部61へと延びる方向に移動させられる弓形の移動経路180に沿った第2の動作位置88と、細長いコンベアベッド60の製品搬送面64が製品搬送面64に沿った製品15の移動を実質的に停止させる第3の動作位置89とを有する。この弓形の移動経路180は、典型的には、弧83に沿って約5インチ(12.7cm)未満である。
【0066】
駆動アセンブリ79を含む改良された直線運動コンベアは、少なくとも部分的に、垂直モータマウント215と、枢支軸220と、ハウジング71と、ハウジング71によって担持され、枢支軸220を中心にして枢動可能である選択的に動作可能なモータ90とを含む。選択的に動作可能なモータ90は、すでに述べたように、長手方向の軸線63に沿っても移動する。選択的に動作可能なモータ90は出力軸91を有する。駆動アセンブリ79は、細長いコンベアベッド60の下方に、実質的に水平な向きで、細長いコンベアベッド60の長手軸63に対して横方向に取り付けられた第1の軸92をさらに含む。モータ90の出力軸91は、第1の軸92に対して回転可能な駆動関係に連結され、第1の軸92に回転運動を付与するように動作可能である。第1の駆動プレート100が、第1の軸92上に取り付けられ、第1の軸92と一緒に回転可能である。第1の駆動プレート100は、第1の外向きの表面103と、第2の内向きの表面104とを有する。第2の駆動プレート120が設けられ、第2の軸133の第1の近位端134に取り付けられ、第2の軸133と一緒に回転可能である。第2の駆動プレート120は、第1の外向きの表面123と、第2の内向きの表面124とを有する。駆動リンク113が、第1及び第2の駆動プレート100/120を互いに強制的に結合させる。選択的に動作可能なモータ90を動作させると、結果としての第1の駆動プレート100の回転が、第2の駆動プレート120及び第2の軸133の結果としての回転を促進するように、駆動リンク113を介して力を伝達するように機能することができる。第2の軸133の回転は、第1及び第2の駆動アーム406,416に往復の偏心力を付与し、カウンタウエイト40の所定の往復運動及び細長いコンベアベッド60の所定の往復運動を生じさせる。カウンタウエイト40は、細長いコンベアベッド60の重量の約80%〜約120%であるスラブウエイト41を有する。上述の各要素のこれらの協調した往復運動が、それぞれの駆動プレート100,120によってもたらされる個々の力と合わせて、上述のとおりの製品搬送面64に沿った製品15の所定の運動を達成する。
【0067】
したがって、本発明の改良された直線運動コンベア10が、同様の設計の装置には存在しない種々の利点及び新規な特徴を提供することを、理解できるであろう。本発明10は、駆動アセンブリ79を停止させることなく、オペレータが一方では製品15を細長いコンベアベッド60の第1及び第2の端部61及び62の間の所定の第1の方向に移動させることができ、さらに別の可能な動作モードにおいて製品の方向を反転させて製品を第2の端部62から細長いコンベアベッド60の第1の端部61の方向に移動させることができ、あるいは第1及び第2の端部61、62の間の位置において製品15の移動を停止させることができる便利な手段を提供する。