(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態1に係るセンサ装置の概略構成を示す正面図である。
【
図2】
図2は、実施形態1に係る屋外用通信機の概略構成を遮光キャップを省略して示す上面図である。
【
図3】
図3は、実施形態1に係る屋外用通信機の概略構成を遮光キャップを省略して示す正面図である。
【
図4】
図4は、実施形態1に係る屋外用通信機の概略構成を遮光キャップを省略して示す側面図である。
【
図5】
図5は、実施形態1に係る屋外用通信機の概略構成を遮光キャップを省略して示す斜視図である。
【
図6】
図6は、実施形態2に係る屋外用通信機の概略構成を遮光キャップを省略して示す正面図である。
【0009】
以下、本願の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本願、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【0010】
(実施形態1)
本願の実施形態1について
図1〜
図5を参照しながら説明する。
図1に示す本実施形態のセンサ装置1は、本願に係る屋外用通信機(以下、単に通信機4という。)が設けられているものである。センサ装置1は、屋外に設置された測定対象物(例えば、スチームトラップ)に固定され、該測定対象物の温度や振動を検出する、いわゆる固定タイプのセンサである。センサ装置1は、上下方向に延びる状態で測定対象物に固定される。
【0011】
センサ装置1は、センサ本体2と、接続軸3と、上述した通信機4とを備えている。接続軸3は、中空軸であり、両端がナット5,6によってセンサ本体2と通信機4に連結されている。センサ装置1では、センサ本体2によって検出された測定対象物の温度等に関する信号が通信機4に送られる。
【0012】
通信機4は、センサ本体2から送られた信号を処理して外部機器へ送信する無線通信機である。
図2〜
図4に示すように、通信機4は、ケーシング10と、アンテナ23と、通信機構30と、遮光キャップ40とを備えている。
【0013】
ケーシング10は、胴部11と、上壁部12と、底壁部13とを有している。胴部11は、上下方向に延びる円筒状に形成されている。上壁部12および底壁部13は、胴部11の両端(上下端)に設けられて該両端を閉塞している。つまり、ケーシング10は略円柱状の密閉容器である。上壁部12は、扁平な椀状に形成されている。底壁部13の下面には、接続軸3が連結される連結部17が設けられている。
【0014】
ケーシング10の胴部11には、接続口21が設けられている。接続口21は、胴部11の上部寄りに位置し、胴部11から突出して形成されている。アンテナ23は、略棒状に形成されており、接続口21に接続管22を介して取り付けられている。接続管22は、L字状に形成され、接続口21に回転自在に接続されている。つまり、接続管22を回転させることにより、アンテナ23の角度を変更可能になっている。また、ケーシング10の胴部11には、下部に外部結線口25が設けられている。外部結線口25は、胴部11から突出して形成されており、外部機器と電線を介して接続される。なお、接続口21と外部結線口25とは、胴部11の周方向において略90度ずれた位置に設けられている。
【0015】
通信機構30は、
図2に示すように、ケーシング10内に収容されている。通信機構30は、センサ本体2から送られた信号を処理する通信用の回路基板31と、該回路基板31の駆動源であるバッテリー32を有している。回路基板31で処理された信号は、アンテナ23によって無線送信される。
【0016】
遮光キャップ40は、ケーシング10の外側に設けられて、日光を遮るためのものである。具体的に、遮光キャップ40は、円筒状の胴部41と、胴部41の上端を閉塞する上壁部42とを有している。上壁部42は、扁平な椀状に形成されている。遮光キャップ40は、ケーシング10を上方から覆い、該ケーシング10と間隔を置いて設けられている。遮光キャップ40は、上壁部42の中央がボルト16によってケーシング10の取付部15に固定されて取り付けられている。取付部15は、ケーシング10の上壁部12の中央から突出して形成され、ねじ穴を有している。遮光キャップ40は、ケーシング10の略上半部、即ち上壁部12の全体と胴部11の略上半部を覆っている。なお、遮光キャップ40の胴部41には、接続口21に相当する部分に切欠き部44が形成されている。
【0017】
そして、通信機4には、遮光キャップ40内に通風させる通風機構が設けられている。本実施形態の通風機構は、胴側ガイド部51,52,53と、上壁側ガイド部55,56,57,58と、通風孔43とを備えている。
【0018】
胴側ガイド部51,52,53は、ケーシング10の側方を流れる風(外風)を下方から上方へ向かって遮光キャップ40内に導くものであり、本願に係る第1のガイド部を構成している。胴側ガイド部51,52,53は、ケーシング10の胴部11と遮光キャップ40との間に設けられ、上下方向に延びる直線状の板部材である。より具体的に言うと、胴側ガイド部51,52,53は水平方向に対して垂直に延びている。本実施形態では、胴側ガイド部51,52,53はケーシング10の周方向において3箇所設けられている(
図3参照)。具体的に、胴側ガイド部51は接続口21と90度ずれた位置に配置され、胴側ガイド部52は接続口21と対向する位置に配置され、胴側ガイド部53は胴側ガイド部51と対向する位置に配置されている。
【0019】
胴側ガイド部51,52,53は、ケーシング10の胴部11の外面から突出して形成されている。胴側ガイド部51,52,53は、上端がケーシング10の胴部11の上端近傍に位置し、下端が遮光キャップ40よりも下方に位置している。また、胴側ガイド部51,52,53は、突出した先端(突出端)が遮光キャップ40の胴部41の内面に接している。
【0020】
上壁側ガイド部55,56,57,58は、胴側ガイド部51,52,53によって遮光キャップ40内に導かれた風をケーシング10の上壁部12の中央へ導くものであり、本願に係る第2のガイド部を構成している。上壁側ガイド部55,56,57,58は、ケーシング10の上壁部12と遮光キャップ40との間に設けられ、上壁部12の外方側から中央へ向かって延びる板部材である。つまり、上壁側ガイド部55,56,57,58は、上壁部12において中心から径方向に延びている。本実施形態では、上壁側ガイド部55,56,57,58は上壁部12において4箇所設けられている(
図3参照)。4つの上壁側ガイド部55,56,57,58は、互いに等間隔(90度間隔)で配置されている。また、上壁側ガイド部55,56,57,58と胴側ガイド部51,52,53とは、ケーシング10の周方向において互いに例えば45度ずれて配置されている。
【0021】
上壁側ガイド部55,56,57,58は、ケーシング10の上壁部12の外面から突出して形成されている。上壁側ガイド部55,56,57,58は、外方端が上壁部12の外縁近傍に位置し、内方端が取付部15に接合されている。また、上壁側ガイド部55,56,57,58は、突出した先端(突出端)が遮光キャップ40の上壁部42の内面に接している。
【0022】
通風孔43は、遮光キャップ40の上壁部42に設けられ、胴側ガイド部51,52,53によって遮光キャップ40内に導かれた風が外部へ流出するように構成されている。本実施形態では、通風孔43は4つ設けられている(
図3参照)。具体的に、4つの通風孔43は、上壁部42の略中央に設けられており、各上壁側ガイド部55,56,57,58の間に位置するように設けられている。つまり、各通風孔43は、ケーシング10の上壁部12と遮光キャップ40との間において上壁側ガイド部55,56,57,58で仕切られた空間に開口している。
【0023】
本実施形態の通信機4では、上述した通風機構により、
図5に矢印Aで示すように風が流れる。ケーシング10の側方を流れる風は、胴側ガイド部51,52,53における遮光キャップ40よりも下方部分に当たり、胴側ガイド部51,52,53に沿って上方へ流れ遮光キャップ40内に流入する。つまり、ケーシング10の側方を流れる風は胴側ガイド部51,52,53に当たることによって遮光キャップ40内に導かれる。遮光キャップ40内に流入した風は、そのまま胴側ガイド部51,52,53に沿ってケーシング10の上壁部12まで流れて通風孔43から流出する。その際、上壁部12まで流れた風は、上壁側ガイド部55,56,57,58によって確実に上壁部12の中央へ導かれる。こうして、遮光キャップ40内においてケーシング10の胴部11および上壁部12の順に通風する。この通風作用により、ケーシング10が冷却される。
【0024】
以上のように、上記実施形態1の通信機4によれば、遮光キャップ40を設けているため、直射日光がケーシング10に当たるのを防止することができる。また、ケーシング10と遮光キャップ40とを間隔を置いて設けているため、直射日光によって加熱された遮光キャップ40から熱がケーシング10に伝わるのを抑制することができる。これにより、ケーシング10の高温化を抑制することができる。
【0025】
さらに、上記実施形態1の通信機4によれば、胴側ガイド部51,52,53および通風孔43を設けるようにしたため、ケーシング10の側方を流れる風を遮光キャップ40内に導入してケーシング10の胴部11および上壁部12の順に通風させることができる。これにより、ケーシング10を冷却(通風冷却)することができる。よって、上記実施形態1の通信機4ではケーシング10の高温化を十分に抑制することができる。
【0026】
さらに、上記実施形態1の通信機4では、上壁側ガイド部55,56,57,58を設けているため、胴側ガイド部51,52,53によって上壁部12まで流れた風を確実に上壁部12の中央まで導くことができる。そのため、遮光キャップ40内に流入した風を確実に通風孔43から流出させることができる。つまり、遮光キャップ40の下端から通風孔43までの通風経路を確実に形成することができる。これにより、ケーシング10を効果的に冷却することができる。
【0027】
また、上記実施形態1の通信機4では、胴側ガイド部51,52,53および上壁側ガイド部55,56,57,58をケーシング10の外面から突出させて形成するようにした。そのため、ケーシング10の胴部11を胴側ガイド部51,52,53によって補強することができ、ケーシング10の上壁部12を上壁側ガイド部55,56,57,58によって補強することができる。つまり、胴側ガイド部51,52,53および上壁側ガイド部55,56,57,58を補強部材としても兼用することができる。
【0028】
また、上記実施形態1の通信機4では、胴側ガイド部51,52,53および上壁側ガイド部55,56,57,58の先端(突出端)が遮光キャップ40の内面に接するようにした。これにより、遮光キャップ40の胴部41および上壁部42を胴側ガイド部51,52,53および上壁側ガイド部55,56,57,58によって支持することができる。したがって、遮光キャップ40の剛性を高めることができる。
【0029】
(実施形態2)
本願の実施形態2について
図6を参照しながら説明する。本実施形態は、上記実施形態1の通信機4において、胴側ガイド部の構成を変更するようにしたものである。ここでは、その変更点について説明する。なお、本実施形態の胴側ガイド部61,62も、上記実施形態1と同様、ケーシング10の胴部11に3箇所設けられている。ここでは、代表して胴側ガイド部61について説明する。
【0030】
本実施形態の胴側ガイド部61は、上記実施形態1と同様、上下方向に延びる板部材である。胴側ガイド部61は、下端61aが二股に分かれて互いに反対側(
図6において左右)へ円弧状に曲がっている。このように、胴側ガイド部61の下端61aを円弧状に曲げることにより、ケーシング10の側方を流れる風をスムーズに遮光キャップ40内に導くことができる(
図6に示す矢印Bを参照)。その他の作用および効果は、上記実施形態1と同様である。
【0031】
(その他の実施形態)
上記実施形態において、胴側ガイド部51,52,53,61,62、上壁側ガイド部55,56,57,58および通風孔43のそれぞれの数量は、上述した数量に限らず、1つであってもよいし、上述した数量よりも多くてもよい。
【0032】
上記実施形態では、胴側ガイド部51,52,53,61,62および上壁側ガイド部55,56,57,58の先端(突出端)を遮光キャップ40の内面に接するようにしたが、本願は、これらガイド部の先端と遮光キャップ40の内面との間に隙間を設けてもよい。
【0033】
上記実施形態1では、胴側ガイド部51,52,53を水平方向に対して垂直に延びる直線状に形成したが、水平方向に対して斜めに延びる直線状または曲線状に形成するようにしてもよい。
【0034】
上記実施形態において、上壁側ガイド部55,56,57,58を省略するようにしてもよい。
【0035】
上記実施形態では、無線の通信機4について説明したが、本願は、有線の通信機であっても同様の作用効果を奏することができる。