特許第6389196号(P6389196)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6389196
(24)【登録日】2018年8月24日
(45)【発行日】2018年9月12日
(54)【発明の名称】四肢保護具
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/06 20060101AFI20180903BHJP
   A41D 13/08 20060101ALI20180903BHJP
   A41D 13/002 20060101ALI20180903BHJP
   A41D 13/015 20060101ALN20180903BHJP
【FI】
   A41D13/06
   A41D13/08
   A41D13/002
   !A41D13/015
【請求項の数】8
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-14391(P2016-14391)
(22)【出願日】2016年1月28日
(65)【公開番号】特開2016-211134(P2016-211134A)
(43)【公開日】2016年12月15日
【審査請求日】2017年5月3日
(31)【優先権主張番号】特願2015-96063(P2015-96063)
(32)【優先日】2015年5月8日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】300011999
【氏名又は名称】ブルネエズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092130
【弁理士】
【氏名又は名称】若原 誠一
(72)【発明者】
【氏名】小出 悠紀子
(72)【発明者】
【氏名】小出 紀衣
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 慎太郎
【審査官】 北村 龍平
(56)【参考文献】
【文献】 特表2005−532892(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0197950(US,A1)
【文献】 米国特許第03693619(US,A)
【文献】 実開昭53−152735(JP,U)
【文献】 特開2011−188974(JP,A)
【文献】 特開2003−164484(JP,A)
【文献】 特開2002−339123(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0180159(US,A1)
【文献】 米国特許第06308713(US,B1)
【文献】 特開2002−294502(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D 13/00 − 13/12
A61F 5/00 − 5/34
13/00 − 13/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体の四肢の表面に沿って曲げられ、この四肢を覆うほぼ平面状の第一覆い部と、
このほぼ平面状の第一覆い部の周縁または周縁の近辺の複数個所にそれぞれ設けられた複数の第一連結部と、
この複数の第一連結部を互いに連結して、上記四肢の表面に沿って曲げられ、上記第一覆い部が立体状に変形され、この立体状の中に上記四肢の一部または全部が収納される収納部と、
この収納される四肢を出し入れし、当該四肢をこの収納部から露出させる第一開口部と、
上記複数の第一連結部の互いの連結によって、上記収納部の第一開口部とは別に形成され、上記収納部に対して形成され、上記第一覆い部の周縁にほぼ沿って形成され、上記第一開口部より小さく上記四肢の出し入れを禁止する第二開口部と、
上記第一覆い部の上記四肢側の表面に形成され、上記第一開口部から上記第二開口部まで延びている、線状に凹んだ少なくとも1つの第一溝とを備えたことを特徴とする四肢保護具。
【請求項2】
上記第一覆い部の上記四肢側の表面には、複数の線状に凹んだ第二溝が形成され、上記複数の第一連結部を互いに連結して、上記第一覆い部が立体状に変形されるとき、この複数の第二溝が互いにつながる位置に当該第二溝が形成され、この第二溝のつながる端と反対側の端は、上記第一開口部または上記第二開口部まで達していることを特徴とする請求項記載の四肢保護具。
【請求項3】
上記第一開口部の一部または全部を、上記収納された四肢の外から覆い、上記第一覆い部に一部が連結された第二覆い部と、
この連結箇所と異なる箇所において、上記第二覆い部の他の一部を上記第一覆い部に着脱自在に連結させる、第二覆い部及び第一覆い部に設けられた第二連結部とを備えたことを特徴とする請求項記載の四肢保護具。
【請求項4】
上記第一覆い部に設けられた第二連結部は、上記第一開口部の開口縁付近に設けられ、上記第二覆い部の上記第一覆い部への着脱は、当該第一開口部の開口縁付近に置いて実行されることを特徴とする請求項記載の四肢保護具。
【請求項5】
上記複数の第一連結部を互いに離して上記第一覆い部を上記平面状に開き、上記第二覆い部の第二連結部を上記第一覆い部の第一連結部または第二連結部に連結し、この連結された第二覆い部によって洗濯用具などに吊り下げ可能としたことを特徴とする請求項記載の四肢保護具。
【請求項6】
上記第一覆い部の表面は吸湿性または吸水性の高い素材からなり、この表面の下には通気性または放熱性の高い素材が配置され、上記第一覆い部の上記四肢側の表面の上には上記第一溝または第二溝が形成されて通気性または放熱性が保たれることを特徴とする請求項記載の四肢保護具。
【請求項7】
互いに連結された状態において、上記複数の第一連結部による連結部分の厚さが、上記第一覆い部の厚さとほぼ同じであることを特徴とする請求項記載の四肢保護具。
【請求項8】
上記覆われる人体の四肢は、折り曲げ可能な関節部分であることを特徴とする請求項記載の四肢保護具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、四肢保護具に関し、かかと、ひざ、ひじ、手首、肩、その他の人体の部位を保護したり、褥瘡を防止したりするものに関する。
【背景技術】
【0002】
このような四肢保護具は、防寒、保温、骨折治療、骨折防止、怪我治療、怪我防止、褥瘡治療、褥瘡防止、加冷、放熱、血行促進、疲労回復、体内老廃物除去など、種々の対策のために考えられてきた。
【0003】
【特許文献1】特開2003−250825号公報
【特許文献2】実用新案登録第3165226号公報
【特許文献3】特許第3534721号公報
【特許文献4】特許第4878827号公報
【特許文献5】特許第5186067号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上述した課題を解決・達成するためになされたものであり、本発明の目的は、防寒、保温、骨折治療、骨折防止、怪我治療、怪我防止、褥瘡治療、褥瘡防止、加冷、放熱、血行促進、疲労回復、体内老廃物除去など、人体に対して種々の対策をすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このため、本発明の四肢保護具は、 人体の四肢の表面に沿って曲げられ、この四肢を覆うほぼ平面状の第一覆い部と、 このほぼ平面状の第一覆い部の周縁または周縁の近辺の複数個所にそれぞれ設けられた複数の第一連結部と、 この複数の第一連結部を互いに連結して、上記四肢の表面に沿って曲げられ、上記第一覆い部が立体状に変形され、この立体状の中に上記四肢の一部または全部が収納される収納部と、 この収納される四肢を出し入れし、当該四肢をこの収納部から露出させる第一開口部と、 上記複数の第一連結部の互いの連結によって、上記収納部の第一開口部とは別に形成され、上記収納部に対して形成され、上記第一覆い部の周縁にほぼ沿って形成され、上記第一開口部より小さく上記四肢の出し入れを禁止する第二開口部とを備えた。
【発明の効果】
【0006】
これにより、第一開口部とは別の第二開口部によって通気性及び放熱性が向上し、また第一開口部と第二開口部との間の通気性及び放熱性が向上して、発汗による過度の湿度上昇を防ぎ、雑菌繁殖を防ぎ、保護される四肢の褥瘡を防止できる。また、四肢保護具を四肢にフィットさせて違和感なく使用できる。さらに、第一連結部の連結を解放すれば、第一覆い部をほぼ平面状に戻して、洗濯が容易となるし、洗濯で完全に洗浄して清潔に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】平面状に展開した四肢保護具の第一実施形態の外観を示す。
図2】立体的に変形して組み立てた四肢保護具の第一実施形態の外観を示す。
図3】立体的に変形して組み立てた四肢保護具の第一実施形態の外観を示す。
図4】四肢保護具の第一実施形態の断面を示す。
図5】平面状に展開した四肢保護具の第二実施形態の外観を示す。
図6】立体的に変形して組み立てた四肢保護具の第二実施形態の外観を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
(1)第一実施形態の四肢保護具の外観(展開状態)
図1は第一実施形態の四肢保護具の外観を示す。本実施形態では、本四肢保護具は、足の踵に当てられて保護するものである。図1において、上下左右は符号の向きに沿っており、図1左方を上方、右方を下方、上方を右方、下方を左方とする。後述する図4図5図6も同様である。
【0009】
第一覆い部1は平坦な平面状で、ほぼ左右対称(上下対称)のほぼ「扇形」をしており、長手方向数十cm、幅方向十数cmであり、厚さは数cm例えば約1cm前後でほぼ均一の厚さである。この第一覆い部1の「扇形」は、通常の扇形の内側が円弧状に切欠され、この「扇形」は、外側の大きい円弧、内側の小さい円弧、両端の直線部分からなる形をしている。しかし、この「扇形」の両端の半径部分の直線の両端付近は、円弧状に修正され、大きい円弧の中央部分は直線状に修正されている。
【0010】
この「扇形」の中心角はほぼ180度である。図1の右縁の上記外側の大きい円弧部分の第一覆い部1の周縁に沿って第一開口部2となり、図1の左縁の凹んだ内側の小さい円弧部分の第一覆い部1の周縁に沿って第二開口部3となっている。
【0011】
この第一覆い部1の180度の「扇形」の2つの半径部分の周縁は、ほぼ一直線状に並び、この半径部分の周縁のやや内側(図1左方)の近辺には、数個例えば3つのオススナップボタン4…(第一連結部)とメススナップボタン5…(第一連結部)とが第一覆い部1を貫通して取り付けられている。
【0012】
2つの半径部分の周縁のうち、図1の左上側の一方の半径部分の周縁箇所にはオススナップボタン4…(第一連結部)が取り付けられ、図1の左下側の他方の半径部分の周縁箇所にはメススナップボタン5…(第一連結部)が取り付けられている。オススナップボタン4…(第一連結部)の係合面は、図1において裏側となる第一覆い部1の裏側に露出し、メススナップボタン5…(第一連結部)の係合面は、図1において表側となる第一覆い部1の表側に露出している。
【0013】
したがって、第一覆い部1のオススナップボタン4…(第一連結部)の付近と、メススナップボタン5…(第一連結部)との付近とを重ねて、オススナップボタン4…(第一連結部)とメススナップボタン5…(第一連結部)とが互いに係合されて連結される。
【0014】
このオススナップボタン4…(第一連結部)付近及びメススナップボタン5…(第一連結部)付近の第一覆い部1の厚さは、第一覆い部1の他の部分の厚さの約1/2ほどである。したがって、オススナップボタン4…(第一連結部)とメススナップボタン5…(第一連結部)とが係合係止係着連結されて、この連結部分が互いに重ねあわされても、第一覆い部1の厚さは連結部分の厚さは、連結部分以外の部分の厚さとほぼ同じとなる。
【0015】
したがって、本四肢保護具を人体の四肢に装着されたとき、本四肢保護具の厚さが均一となり、四肢保護具を挟んで四肢が床、寝床、布団、ベッド、椅子、車椅子、座布団、壁、側壁、座席、シート、肘掛、畳などに当たっても、連結部分に違和感が発生せず、四肢保護具を気持ちよく使用できる。
【0016】
この1/2の厚さは、例えば、第一覆い部1にオススナップボタン4…(第一連結部)及びメススナップボタン5…(第一連結部)を貫通させることによって、クッション性のある第一覆い部1が圧縮されて達成される。連結部分の1/2の厚さは、第一覆い部1の内部のクッション/ウレタンそのものが薄くてもよいし、連結部分の一方が他方より厚くてもよいし、薄くてもよい。
【0017】
上記第一覆い部1の図1の上半分の中央付近には、数個例えば2つのメススナップボタン7…(第二連結部)が、第一覆い部1を貫通して取り付けられて設けられ、図1において縦に並んで取り付けられている。このメススナップボタン7…(第二連結部)の係合面は、図1において裏側となる第一覆い部1の裏側に露出している。
【0018】
第一覆い部1の図1の下半分の上記第一開口部2の右下周縁には、細長い帯状のバンド部8(第二覆い部)の一端(一部)が縫合されて連結されている。このバンド部8(第二覆い部)は、図1において右方向やや下向きに直線状に延びている。
【0019】
このバンド部8(第二覆い部)の先端(右端)には、数個例えば2つのオススナップボタン9…(第二連結部)が、バンド部8(第二覆い部)を貫通して取り付けられ、バンド部8(第二覆い部)の長手方向に沿って図1において縦に並んで取り付けられて設けられている。
【0020】
このオススナップボタン9…(第二連結部)の間隔は、上記メススナップボタン7…(第二連結部)の間隔に一致しており、本四肢保護具を組み立てて立体的に変形した場合、このオススナップボタン9…(第二連結部)は、上記メススナップボタン7…(第二連結部)に係合係止係着して連結可能となっている。
【0021】
したがって、第一覆い部1の上記オススナップボタン4…(第一連結部)とメススナップボタン5…(第一連結部)との連結箇所と異なる箇所において、バンド部8(第二覆い部)の一部が第一覆い部1に着脱自在に連結される。
【0022】
このバンド部8(第二覆い部)のオススナップボタン9…(第二連結部)の内、先端の方のオススナップボタン9…(第二連結部)は、バンド部8(第二覆い部)を図1において左方に反転させ、第一覆い部1の左側の上記メススナップボタン5…(第一連結部)に係合係止係着して連結可能となっている。
【0023】
これにより、この連結されたバンド部8(第二覆い部)を、フック・ホックなどの洗濯用具などに吊り下げたり、連結されたバンド部8(第二覆い部)に物干し竿、洗濯用物干し紐などの洗濯用具などを通したり、連結前のバンド部8(第二覆い部)と第一覆い部1の間に物干し竿、洗濯用物干し紐などの洗濯用具などを通して連結したり、連結されたまたは連結されないバンド部8(第二覆い部)を洗濯挟みなどの洗濯用具などで挟んだりでき、洗濯に便利となる。
【0024】
この場合、バンド部8(第二覆い部)のオススナップボタン9…(第二連結部)を、第一覆い部1の上記メススナップボタン7…(第二連結部)のいずれかに係合係止係着して連結しても、同様に洗濯干しを実行でき同様に便利となる。この洗濯においては、第一覆い部1をはじめとして本四肢保護具を平坦にできるので、汚れが良く落ち干して速く乾く。
【0025】
なお、この洗濯のために連結されるバンド部8(第二覆い部)のオススナップボタン9…(第二連結部)は、先端側のオススナップボタン9…(第二連結部)ではなく、他のオススナップボタン9…(第二連結部)でもよい。また、このような連結は洗濯に限られず、乾燥、収納、消毒、殺菌、その他の場合でも連結されてもよい。
【0026】
(2)第一実施形態の四肢保護具の外観(立体変形組立状態)
図2及び図3は、第一実施形態の立体的に変形して組み立てた四肢保護具の外観を示す。この立体的な組み立てでは、上記オススナップボタン4…(第一連結部)とメススナップボタン5…(第一連結部)とを係合係止係着して連結してつなぐ。
【0027】
これにより、平面的な第一覆い部1が変形して立体的となり、ほぼすりばち状またはほぼテーパー状となり、収納部11が形成され、上記第一開口部2は大きい円環状となり、上記第二開口部3は小さい円環状となる。
【0028】
この立体状の収納部11の中に第一開口部2から人体の踵部分が収納され、人体の踵の周囲の表面に沿って第一覆い部1が曲げられ、この踵部分が本四肢保護具によって覆われる。この組み立てた第一覆い部1のすりばち状またはテーパー状の角度はほぼ90度となり、外面がほぼ90度をなす踵部分にほぼ対応する。
【0029】
この第一開口部2からは収納部11内に上記踵が出し入れされ、この収納された足の踵の反対側の甲部分が第一開口部2から露出する。収納部11に足の踵部分を入れて収納した状態で、上記バンド部8(第二覆い部)を足の踵と反対側の甲側に当て、このバンド部8(第二覆い部)の先端のオススナップボタン9…(第二連結部)を第一覆い部1の反対側のメススナップボタン7…(第二連結部)に係合係止係着して連結させてつなぐ。
【0030】
これにより、収納部11の第一開口部2の一部をバンド部8(第二覆い部)で踵部分を外から覆うことができる。したがって、バンド部8(第二覆い部)によって、第一開口部2に収納された人体の踵部分が抜け出るのが防止され、四肢保護具を踵付近に安定して装着できる。バンド部8(第二覆い部)の他の一部のオススナップボタン9…(第二連結部)が第一覆い部1に着脱自在に連結できるので、四肢保護具を踵付近から容易に外すこともできる。
【0031】
2つのオススナップボタン9…(第二連結部)と2つのメススナップボタン7…(第二連結部)とは、1つずらせてより緩めてまたはより締めて係合することもできる。これにより、踵の大きさに応じた調整ができ、ゆるく留めたり、きつく留めたりできる。メススナップボタン7…(第二連結部)及びオススナップボタン9…(第二連結部)の個数は1つでもよいし、3つ以上でもよい。
【0032】
上記第二開口部3は上記収納部11の中央の底付近、角部分付近に収納部11に対して形成され、上記収納される踵に外から当たる。したがって、人によって踵の形が種々変わっても、本四肢保護具を踵に心地よく装着できる。
【0033】
また、この第二開口部3は第一開口部2とは別に形成される。これにより、踵部分の通気性及び放熱性を高めることができ、また第一開口部2と第二開口部3との間の通気性及び放熱性も向上して、発汗による過度の湿度上昇を防ぎ、雑菌繁殖を防ぎ、保護される四肢の褥瘡を防止できる。
【0034】
この第二開口部3は、上記第一開口部2より小さく、さらに第二開口部3の直径は人体の四肢の太さよりも小さい。したがって、第二開口部3からは踵のほか人体の四肢の挿通、出し入れが禁止される。これにより、本四肢保護具が第二開口部3を通じて四肢から脱落することがない。
【0035】
このような本四肢保護具は、バンド部8(第二覆い部)のオススナップボタン9…(第二連結部)を第一覆い部1のメススナップボタン7…(第二連結部)から外して分離し、上記オススナップボタン4…(第一連結部)とメススナップボタン5…(第一連結部)とを外して互いに離せば、第一覆い部1を元の平面状に戻すことができ、本四肢保護具を円滑に洗濯できるし、本四肢保護具を展開するので、本四肢保護具の汚れをきれいに除去して十分に洗浄できる。
【0036】
このような四肢保護具は、裏表同じ形で、左右対称(上下対称)で、オススナップボタン4…(第一連結部)とメススナップボタン5…(第一連結部)とは左右対称(上下対称)の位置にあるので、本四肢保護具は、裏返して使うこともできる。この場合でも、いちおうバンド部8(第二覆い部)のオススナップボタン9…(第二連結部)を第一覆い部1のメススナップボタン7…(第二連結部)に係合連結できる。
【0037】
(3)第一実施形態の第一溝13及び第二溝14
図4は第一実施形態の四肢保護具の断面を示す。第一覆い部1のクッション性に対抗して、第一覆い部1の表側と裏側とを連結するようにして縫合され、この縫合が第一覆い部1を横断するようにして第一溝13及び第二溝14が形成されている。
【0038】
この縫合によって、第一溝13及び第二溝14では、第一覆い部1の表面及び裏面が線状に凹んでいる。第一溝13は、第一覆い部1の中央を縦に延び、第一覆い部1の周縁の第二開口部3から同じ第一覆い部1の周縁の第一開口部2にかけて延びている。
【0039】
これにより、第一開口部2から第二開口部3にかけて、第二開口部3から第一開口部2にかけて、または第一開口部2と第二開口部3との間の通気性及び放熱性を向上させて、発汗による過度の湿度上昇を防ぎ、雑菌繁殖を防ぎ、保護される踵部分の褥瘡を防止できる。
【0040】
上記第二溝14は、図1の第一覆い部1の上縁のオススナップボタン4…(第一連結部)及びメススナップボタン5…(第一連結部)から右縁の第一開口部2にかけて、上下対称に二本ずつ計4本、上記第一溝13と平行に形成されている。
【0041】
この第二溝14の上端は、第一覆い部1に左右対称(上下対称)の位置及び左右対称(上下対称)の形に設けられている。したがって、オススナップボタン4…(第一連結部)とメススナップボタン5…(第一連結部)を互いに連結して、第一覆い部1を立体的に変形して組み立てたとき、左右(上下)の第二溝14は互いにつながって、一本になる。この第二溝14のつながる端・箇所と反対側の端・箇所は、第一覆い部1の周縁の第一開口部2まで達している。
【0042】
これにより、複数の第二溝14が連結されて、第二溝14が長く延長され、第二溝14が途中でふさがれず、踵の一側から他側まで踵を周回して一本のつながった溝が形成され、四肢保護具の通気性及び放熱性が向上し、発汗による過度の湿度上昇を防ぎ、雑菌繁殖を防ぎ、保護される四肢の褥瘡を防止できる。
【0043】
オススナップボタン4…(第一連結部)とメススナップボタン5…(第一連結部)との連結部分は踵からアキレス健にかけて位置するように、本四肢保護具は踵の関節部分に装着される。オススナップボタン4…(第一連結部)とメススナップボタン5…(第一連結部)との連結部分の厚さは第一覆い部1の他の部分の厚さとほぼ同じなので、上述したようにこの連結部分が踵と床などの間に挟まれても違和感がなく、褥瘡を防止できる。
【0044】
本四肢保護具は、そのまま腕の肘部分に装着することもできる。これにより、同じ本四肢保護具を踵部分にも肘部分にも使用できる。寸法を大きくすれば、膝部分、肩部分にも使用できるし、さらに大きくすれば臀部に単体でまたは臀部に左右一対ずつ使用できるし、小さくすれば手首部分、手足の指部分にも使用できる。
【0045】
このように、本四肢保護具で覆われる人体の四肢は、折り曲げ可能な関節部分である。これにより、汗が溜まるまたは汗による湿気がこもりやすい関節部分の通気性及び放熱性が向上し、発汗による過度の湿度上昇を防ぎ、関節部分の雑菌繁殖を防ぎ、保護される関節部分の褥瘡を防止できる。また、立体状の収納部で関節部分を曲げたまま収納できて、関節部分を伸ばす必要がなく、関節部分に負担をかけない。
【0046】
なお、第一覆い部1の上縁のオススナップボタン4…(第一連結部)とメススナップボタン5…(第一連結部)との配置が、一直線状の180度ではなく、180度未満になれば、90度より小さく曲げた状態で保護したい関節部分に使用でき、180度を越えれば、90度より大きく曲げた状態で保護したい関節部分に使用でき、手首などに有効である。
【0047】
(4)第一実施形態の本四肢保護具の内部構造
上記のとおり図4は第一実施形態の四肢保護具の断面を示す。上記第一覆い部1の内部には、発泡性のポリウレタンなどからなる板状のクッション体16が内蔵されており、このクッション体16は第一覆い部1の上述した形状と同じである。ただし、第一溝13及び第二溝14は当初は無く、縫合によって後に形成される。
【0048】
このクッション体16には、例えばアパタイト光触媒の素材が塗布されており、脱臭効果、防臭効果、消臭効果がある。このクッション体16は発泡性で通気性及び放熱性がよく、さらに圧縮・復帰で空気が出入りして通気性及び放熱性がよい。したがって、湿気がこもらず、乾燥して、褥瘡を防止できる。このクッション体16には、抗菌素材、殺菌素材が付加されてもよいし、加温素材が付加されてもよいし、吸湿素材が付加されてもよい。
【0049】
このクッション体16の表側、つまり上記立体的に変形して組み立てたとき、人体に接する内側には、立体構造編物17が積層されているし、クッション体16の裏側、つまり四肢保護具を組み立てたとき外側にも、立体構造編物17が積層されている。この立体構造編物17は上記クッション体16より薄く、体の圧力を分散する素材であるウレタンフォームからなる。
【0050】
この立体構造編物17は、固く撓みにくく、空隙率が高くて隙間が多く、厚さが薄い。この立体構造編物17は、人体が当接して撓んで圧縮されても、立体構造編物17の圧縮/撓みは小さく、足部との隙間が維持され、通気性、放湿性、乾燥性、放熱性が保たれ、蒸れが防止され、褥瘡が防止される。
【0051】
このような立体構造編物17の構造は、特開2007−270394号公報、特開2005−179808号公報、特開2004−107800号公報に示される。これらの公報に記載されていることは、本願発明の詳細な説明にも記載されているものとする。
【0052】
このような立体構造編物17は、表裏二層の編地と、この二層の編地の間を連結するフィラメントよりなっている。この表裏二層の編地は、六角形の集合体のハニカム構造、三角形の集合体の構造、四角形の集合体の碁盤格子構造等に編まれる。
【0053】
このフィラメントは、上記表裏二層の編地の間を連結されるように編まれる。このフィラメントは、「X字状」「V字状」「逆V字状」「M字状」「N字状」「W字状」「K字状」「Y字状」「A字状」「逆A字状」「□状」「□の中にXのある状態」「I字状(多数平行フィラメント)」などの構造をなし、圧力がかかっても表裏二層が接触しにくい構造となっている。
【0054】
このような構造をなすフィラメントは上記X字状などであっても、フィラメントどうしは連結されず分離独立されているが、連結されていてもよい。このフィラメント同士の間隔/隙間は、フィラメント自身の太さより数倍乃至十数倍、場合によって数倍乃至数十倍、さらに場合によって数倍乃至百数十倍ほどある。
【0055】
これにより、上述のように、立体構造編物17は、空隙率が高くて隙間が多くなり、人体が当接して撓んで圧縮されても、隙間が維持され、通気性、放湿性、乾燥性、放熱性が保たれ、蒸れが防止され、褥瘡が防止される。
【0056】
なお、クッション体16の裏側の人体に接しない外側の立体構造編物17は省略されてもよいし、立体構造編物17は外側に一層、内側に二層、多層など内側の方が厚くてもよいし、無くてもよい。この立体構造編物17には、抗菌素材、殺菌素材が付加されてもよいし、加温素材が付加されてもよいし、吸湿素材が付加されてもよいし、上記光触媒機能が付加されてもよい。
【0057】
上記クッション体16及び立体構造編物17の表側及び裏側、つまり外側には、バンブー繊維布18が積層され、この表裏のバンブー繊維布18の周縁は、クッション体16及び立体構造編物17の周縁に沿って互いに縫合されている。
【0058】
これらバンブー繊維布18、18、立体構造編物17、17、クッション体16の中央の複数個所は、上述のように一体に縫合されて、上記第一溝13及び第二溝14が形成されている。このバンブー繊維布18には、グラフト共重合加工、その他の共重合が施されて、抗菌効果、消臭効果が付与され、耐久性、耐洗濯摩耗性が付与されている。
【0059】
このバンブー繊維布18の表面には、多数のパイル、またはマクロファイバーが形成され、吸水性、吸湿性が高くなっている。このバンブー繊維布18には、上記光触媒機能が付加されてもよい。
【0060】
このようなバンブー繊維布18は、吸水性、吸湿性が高いため、人体からの汗を直ちに吸収でき、この吸収された汗などの湿気は、上記通気性の高い第一溝13、第二溝14、立体構造編物17、クッション体16を通じて速く乾燥され、雑菌の繁殖を防ぎ、褥瘡を防止でき、放熱性も向上する。
【0061】
そして、吸水するバンブー繊維布18の表側の第一溝13及び第二溝14の通気性で乾燥させるとともに、このバンブー繊維布18の裏側の立体構造編物17及びクッション体16の通気性で乾燥させるので、乾燥性に優れていて、褥瘡を防止でき、放熱性も向上する。
【0062】
このように第一覆い部1の表面のバンブー繊維布18は吸湿性または吸水性の高い素材からなり、このバンブー繊維布18の下には通気性及び放熱性の高い素材の立体構造編物17が配置され、当該バンブー繊維布18の上には上記第一溝13または第二溝14が形成されて通気性及び放熱性が保たれる。 これにより、第一覆い部の表面のバンブー繊維布18で吸湿または吸水した汗が、この表面のバンブー繊維布18の上と下の通気性及び放熱性のある構造、素材で早く乾燥され、褥瘡を防止できる。
【0063】
上記バンド部8(第二覆い部)は、二枚のバンブー繊維布18が表裏縫合されており、クッション体16、立体構造編物17は内蔵されていないが、場合によって、クッション体16または立体構造編物17が内蔵されてもよい。
【0064】
(5)第二実施形態
図5及び図6は第二実施形態を示す。本実施形態では、上記2つのメススナップボタン7、7(第二連結部)は、扇状の第一覆い部1の外側の大きい円弧のやや内側であって、上記2本の第二溝14、14がある箇所に設けられている。
【0065】
この2つのメススナップボタン7、7(第二連結部)の配列方向は、当該外側の大きい円弧に沿っており、第一覆い部1の周縁から等距離に配置されている。上記バンド部8(第二覆い部)の先端から1/3の長さ付近で、図5の上方向にやや曲がっている。このバンド部8はギャザ加工されてゴムバンドなどが内蔵され、弾性的に伸縮可能となっている。
【0066】
本実施形態では、メススナップボタン7、7(第二連結部)が、第一覆い部1の周縁付近に設けられているので、バンド部8(第二覆い部)が第一覆い部1の第一開口部2の開口縁付近の外側で着脱でき、バンド部8の第一覆い部1への着脱において、第一覆い部1(四肢保護具)と四肢との隙間に手全体を入れなくても済み、指先だけを入れるだけで済み、着脱が容易になり、衛生上もすぐれている。
【0067】
上記バンド部8は図5においてやや上方向に曲がっているので、本四肢保護具を四肢に装着したときに、バンド部8の先端が第一覆い部1の第一開口部2に開口縁にそって曲がり、オススナップボタン9、9のメススナップボタン7、7への連結結合が強固となり容易にはずれないし、バンド部8にねじる力が働かず、バンド部8が四肢にフィットして、四肢保護具の装着が快適となる。
【0068】
本実施形態では、オススナップボタン4…(第一連結部)とメススナップボタン5…(第一連結部)との連結部分は踵から足の裏にかけて位置するように、本四肢保護具は踵の関節部分に装着される。オススナップボタン4…(第一連結部)とメススナップボタン5…(第一連結部)との連結部分の重なり合う部分の厚さは第一覆い部1の他の部分の厚さとほぼ同じなので、上述したようにこの連結部分が踵、足の裏と床などとの間に挟まれても違和感がなく、褥瘡を防止できる。
【0069】
本実施形態においては、メススナップボタン7、7が第二溝14、14内に設けられているので、メススナップボタン7、7が第一覆い部1表面から突出せず、メススナップボタン7、7が人体に当たるなどの違和感が無くなる。
【0070】
本実施形態においては、メススナップボタン7、7を設ける位置は、第一開口部2の開口縁の付近であればどこでも良く、2つのメススナップボタン7、7の配列方向は、この第一開口部2の開口縁に沿っていたほうがよいが、場合によって沿っていなくてもよい。また、バンド部8は、曲がっていなくて直線状でもよいし、伸縮性が無くてもよい。
【0071】
上述の各実施形態において、当該実施形態で記載されていないことは、他の実施形態の記載されている内容が参照及び引用される。本願明細書及び請求の範囲においては、上記複数の実施形態にわたって、各部または一部を入れ替えた実施形態も、上記各実施形態として記載されているものである。
【0072】
(6)他の実施の形態
本発明は上記各実施例に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、第一覆い部1の形状は「扇形」のほか、台形、長方形、正方形、三角形、円板、楕円、多角形、台形、網状、多数の穴があいたもの、これらの複合形でもよい。第一覆い部1は展開した状態で、直方体、立方体、円柱、楕円柱、角柱、半円柱、半楕円柱、半角柱、円錐台、角錐台、球、卵形、半球、半卵形、多面体、ひょうたん形、その他の立体形状、網状、これらの組み合わせ複合立体形状でもよい。
【0073】
上記オススナップボタン4…(第一連結部)、メススナップボタン5…(第一連結部)、メススナップボタン7…(第二連結部)、オススナップボタン9…(第二連結部)は、面ファスナー、線ファスナー、接着テープ、ボタン、フック、ホック、クリップ、挟み、磁石、ホチキス、ボルト及びナット、ねじ、水性または油性の接着剤による接着、糸による縫合、高周波溶着など何でもよい。
【0074】
オススナップボタン4…(第一連結部)、メススナップボタン5…(第一連結部)、メススナップボタン7…(第二連結部)、オススナップボタン9…(第二連結部)は、直線状のほか、曲線状でも、面状でもよいし、オススナップボタン4…(第一連結部)とメススナップボタン5…(第一連結部)のほかにさらにオススナップボタン4…(第一連結部)またはメススナップボタン5…(第一連結部)が第一覆い部1の表面に設けられてもよいし、第一覆い部1の周縁から離れた第一覆い部1の内側に設けられてもよい。これにより、四肢の形に変化に対応して組み立てた本四肢保護具の形を変えられる。
【0075】
第二開口部3は第一開口部2と同じ大きさでもよいし、円環状のほか、凹凸があったり、波型でもあったりしてもよいし、正方形、台形、長方形、三角形、円板、楕円、多角形、台形、これらの複合形でもよいし、第一開口部2及び第二開口部3以外の開口部が、組み立てたまたは展開した第一覆い部1に設けられていてもよい。
【0076】
この場合、オススナップボタン4…(第一連結部)及び/またはメススナップボタン5…(第一連結部)を2つまたは3つ以上に分離すれば、この分離箇所に開口部が形成される。また、第一覆い部1に開口部が形成されていてもよい。
【0077】
収納部11はすりばち状、テーパー状のほか、円柱、直方体、立方体、楕円柱、角柱、半円柱、半楕円柱、半角柱、円錐台、角錐台、球、卵形、半球、半卵形、多面体、ひょうたん形、その他の立体形状、これらの組み合わせ複合立体形状でもよい。
【0078】
オススナップボタン4…(第一連結部)とメススナップボタン5…(第一連結部)との連結部分の厚さは、第一覆い部1の他の部分の厚さより厚くてもよいし、薄くてもよいし、同じ厚さでもよい。この連結部分は、踵からアキレス健にかけての部位に位置するが、足の裏に位置してもよい。肘に取り付けるときは、この結合部分は上腕側でも前腕側でもどちらに位置してもよい。
【0079】
バンド部8(第二覆い部)は、帯状のほか、正方形、台形、長方形、三角形、円板、楕円、多角形、台形、通気性の高い網状、メッシュ状、これらの複合形でもよいし、第一開口部2を全て覆って塞いでもよい。バンド部8(第二覆い部)の両端は第一覆い部1に縫合、接着などされて着脱自在ではなく、バンド部8(第二覆い部)はゴム紐が内蔵されるなどして伸縮自在でもよい。
【0080】
バンド部8(第二覆い部)の両端は、第一覆い部1に着脱自在でもよいし、バンド部8(第二覆い部)の第一覆い部1への連結箇所は1か所でもよいし、3か所以上でもよいし、バンド部8(第二覆い部)の周縁全体にわたっていてもよい。バンド部8(第二覆い部)及びメススナップボタン7…(第二連結部)は一対ではなく、複数対設けられてもよい。
【0081】
メススナップボタン7…(第二連結部)は、第一覆い部1の任意の箇所に設けられてもよいし、複数個所に設けられてもよい。オススナップボタン9…(第二連結部)は、バンド部8(第二覆い部)の任意の箇所に設けられてもよいし、複数個所に設けられてもよい。
【0082】
上記第一溝13は複数設けられてもよいし、第二溝14は左右1つずつ(上下1つずつ)または単数でもよいし、曲線状でもよいし、平行のほか、放射線状でもよいし、この放射線状は、第二開口部3から第一開口部2に向かって広がってもよいし、第一開口部2から第二開口部3に向かって広がってもよいし、複数の第一溝13または第二溝14は、互いに交差したり、合流したり、分岐したりしてもよい。
【0083】
第一溝13または第二溝14は、図1において縦方向ではなく、横方向に延びていてもよい。上記オススナップボタン4…(第一連結部)とメススナップボタン5…(第一連結部)と連結したとき、第二溝14どうしは一部または全部つながらないものでもよい。第一溝13または第二溝14は、細いV字状の溝以外に、幅の広い底が平坦な溝でもよい。
【0084】
上記立体構造編物17及びクッション体16、第一溝13、第二溝14は、通気性及び放熱性の高いもの、乾燥機能のあるものならば何でもよく、例えば、粒状物または小玉ビーズを内蔵させて隙間を多く形成したもの、生石灰、塩化カルシウムなどの化学反応、潮解による乾燥素材、シリカゲル、酸化アルミニウム、ゼオライト、分子篩(Molecular sieve)、金属石鹸などの多孔質表面による乾燥素材でもよい。
【0085】
上記バンブー繊維布18、立体構造編物17、クッション体16は、上述のもののほか、光触媒加工された、抗菌、消臭作用のある素材、例えば、二酸化チタン、CdS、CdSe、WO3、Fe2O3、SrTiO3、KNbOを含む素材、シャインアップ(繊維、布、綿、株式会社クラレの製品)、ディスメル(東洋紡績株式会社の商品)、エピコモド(東洋紡績株式会社の登録商標、東洋紡績株式会社の商品)、キチンキトサン繊維、「サニター30」、繊維にカキタンニンを含むまたは付着された繊維、これらの混合物など、何でもよい。シャインアップは、ポリエステル繊維とナイロン繊維とからなる複合繊維に金属含有セラミックス系の特殊消臭剤が練り込まれており、二酸化チタンによる光触媒反応により消臭と抗菌効果が発揮される。
【0086】
上記バンブー繊維布18、立体構造編物17、クッション体16は、上述のもののほか、遠赤外線を発する素材、粉末鉄のように発熱効果のあるもの、ロンウェーブ、羊毛ゼオライト、溶岩シーツ(おとぎの国)、ヤンロン加工布、トルマリン粒子が付着した布またはバイネストセラなどを用いてもよい。「羊毛ゼオライト」、「バイネストセラ」は、天然鉱石であるゼオライトを加工したセラミックスとその微粒子を羊毛などの天然繊維の表面に堅牢に付着させたもの、これらの混合物でもよい。
【0087】
上記バンブー繊維布18、立体構造編物17、クッション体16の一部は他の一部と入れ替わってもよいし、上記バンブー繊維布18、立体構造編物17、クッション体16の一部は省略されて小さくなってもよいし、逆に大きくなってもよい。
【0088】
本四肢保護具は、頭部、手先、足先、上腕、前腕、大腿、下腿、胴体など、関節部分以外の種々の箇所に使用できる。使用するのは人体の四肢以外に、上記犬、猫、猿類、哺乳類、鳥類、爬虫類、その他の動物に使用可能である。
【0089】
また、本四肢保護具は、防寒用、保温用、骨折治療用、骨折防止用、怪我治療用、怪我防止用、褥瘡治療用、褥瘡防止用、加冷用、冷却用、放熱用、血行促進用、疲労回復用、体内老廃物除去用としても使用・転用できる。
【0090】
上述の第一覆い部1、第一開口部2、第二開口部3、オススナップボタン4…(第一連結部)、メススナップボタン5…(第一連結部)、メススナップボタン7…(第二連結部)、バンド部8(第二覆い部)、オススナップボタン9…(第二連結部)、収納部11、第一溝13、第二溝14、クッション体16、立体構造編物17、バンブー繊維布18は、単数でも複数でも3つ以上でもよいし、これらそれぞれの一部または全体は省略されてもよいし、分割分離されてその数が増えても減ってもよいし、その形状は任意に変更可能であり、均等の他の物に置き換えられてもよいし、これらの2つまたは3つ以上が合体または一体化されて兼用されてもよいし、向きは図示のもののほか、90度、0度乃至180度、上下、左右、前後、手前、奥に傾斜/向きを変えて/反転されて使用されてもよく、それぞれの寸法の相対的大小は切り換えられてもよいし同じでもよく、これらの材質は繊維製、布製、樹脂製のほか、硬質ウレタン製、軟質ウレタン製、籐製、竹製、樹脂製、金属製、ガラス製、綿製、糸製、繊維製、ゴム製、紙製、セラミック製、カーボン製、金属製、樹脂製、これらの合成物製/混合物製/多層積層物製/複合材料でもよいし、それぞれの間の固定は、面ファスナー、線ファスナー、接着剤、接着テープ、フック及びホック、磁石、縫合、ボルト及びナット、ねじなどなんでもよい。
【0091】
(7)他の発明の効果
[1]人体の四肢の表面に沿って曲げられ、この四肢を覆うほぼ平面状の第一覆い部と、 このほぼ平面状の第一覆い部の周縁または周縁の近辺の複数個所にそれぞれ設けられた複数の第一連結部と、 この複数の第一連結部を互いに連結して、上記四肢の表面に沿って曲げられ、上記第一覆い部が立体状に変形され、この立体状の中に上記四肢の一部または全部が収納される収納部と、 この収納される四肢を出し入れし、当該四肢をこの収納部から露出させる第一開口部と、 上記複数の第一連結部の互いの連結によって、上記収納部の第一開口部とは別に形成され、上記収納部に対して形成され、上記第一覆い部の周縁にほぼ沿って形成され、上記第一開口部より小さく上記四肢の出し入れを禁止する第二開口部と備えたことを特徴とする四肢保護具。
【0092】
[2]上記第一覆い部の表面には、少なくとも1つの線状に凹んだ第一溝が形成され、この第一溝は上記第一開口部から上記第二開口部まで延びていることを特徴とする請求項1記載の四肢保護具。 これにより、第一開口部から第二開口部にかけて、第二開口部から第一開口部にかけて、または第一開口部と第二開口部との間の通気性及び放熱性を向上させて、発汗による過度の湿度上昇を防ぎ、雑菌繁殖を防ぎ、保護される四肢の褥瘡を防止できる。
【0093】
[3]上記第一覆い部の表面には、複数の線状に凹んだ第二溝が形成され、上記複数の第一連結部を互いに連結して、上記第一覆い部が立体状に変形されとき、この複数の第二溝が互いにつながる位置に当該第二溝が形成され、この第二溝のつながる端と反対側の端は、上記第一開口部または上記第二開口部まで達していることを特徴とする請求項2記載の四肢保護具。
【0094】
これにより、複数の第二溝が連結されて、第二溝が長く延長され、第二溝が途中でふさがれず、四肢を周回して一本のつながった溝が形成され、四肢保護具の通気性及び放熱性が向上し、発汗による過度の湿度上昇を防ぎ、雑菌繁殖を防ぎ、保護される四肢の褥瘡を防止できる。
【0095】
[4]上記第一開口部の一部または全部を、上記収納された四肢の外から覆い、上記第一覆い部に一部が連結された第二覆い部と、 この連結箇所と異なる箇所において、上記第二覆い部の他の一部を上記第一覆い部に着脱自在に連結させる、第二覆い部及び第一覆い部に設けられた第二連結部とを備えたことを特徴とする請求項3記載の四肢保護具。
【0096】
これにより、第二覆い部によって、第一開口部から収納された四肢が抜け出るのが防止され、四肢保護具を四肢に安定して装着できる。第二覆い部の他の一部が第一覆い部に着脱自在に連結できるので、四肢保護具を四肢から容易に外すこともできる。
【0097】
[5]上記第一覆い部に設けられた第二連結部は、上記第一開口部の開口縁付近に設けられ、上記第二覆い部の上記第一覆い部への着脱は、当該第一開口部の開口縁付近に置いて実行されることを特徴とする請求項4記載の四肢保護具。
【0098】
第二覆い部が第一覆い部の開口縁付近の外側で着脱でき、上記第二覆い部の第一覆い部への着脱において、第一覆い部と四肢との隙間に手全体を入れなくても済み、指先だけを入れるだけで済み、着脱が容易になり、衛生上もすぐれる。
【0099】
[6]上記複数の第一連結部を互いに離して上記第一覆い部を上記平面状に開き、上記第二覆い部の第二連結部を上記第一覆い部の第一連結部または第二連結部に連結し、この連結された第二覆い部によって洗濯用具などに吊り下げ可能としたことを特徴とする請求項5記載の四肢保護具。
【0100】
これにより、連結された第二覆い部をフック・ホックなどの洗濯用具に吊り下げたり、連結された第二覆い部に物干し竿、洗濯用物干し紐などの洗濯用具に通したり、連結前の第二覆い部と第一覆い部の間に物干しざお、洗濯用物干し紐などの洗濯用具を通して連結したり、連結された第二覆い部を洗濯挟みで挟んだりでき、洗濯に便利となるし、洗濯以外の場合でも便利となる。
【0101】
[7]上記第一覆い部の表面は吸湿性または吸水性の高い素材からなり、この表面の下には通気性または放熱性の高い素材が配置され、当該表面の上には上記第一溝または第二溝が形成されて通気性または放熱性が保たれることを特徴とする請求項6記載の四肢保護具。 これにより、第一覆い部の表面で吸湿または吸水した汗が、この表面の上と下の通気性または放熱性のある構造、素材で早く乾燥され、褥瘡を防止できる。
【0102】
[8]互いに連結された状態において、上記複数の第一連結部による連結部分の厚さが、上記第一覆い部の厚さとほぼ同じであることを特徴とする請求項7記載の四肢保護具。 これにより、連結部分の厚さが、第一覆い部の厚さより厚くなったり、薄くなったりせず、四肢保護具を挟んで四肢が床、寝床、布団、ベッド、椅子、車椅子、座布団、壁、側壁、座席、シート、肘掛、畳などに当たっても、連結部分に違和感が発生せず、四肢保護具を気持ちよく使用できる。
【0103】
[9]上記覆われる人体の四肢は、折り曲げ可能な関節部分であることを特徴とする請求項8記載の四肢保護具。 これにより、汗が溜まるまたは汗による湿気がこもりやすい関節部分の通気性及び放熱性が向上し、発汗による過度の湿度上昇を防ぎ、関節部分の雑菌繁殖を防ぎ、保護される関節部分の褥瘡を防止できる。また、立体状の収納部で関節部分を曲げたまま収納できて、関節部分を伸ばす必要がなく、関節部分に負担をかけない。
【産業上の利用可能性】
【0104】
四肢を出し入れする開口と別の開口を設けて、通気性を向上させて褥瘡防止する。開口間を溝でつないで通気性向上する。溝どうしをつないで通気性向上する。人体の四肢を保護して褥瘡等を防止する。
【0105】
第一覆い部1のオススナップボタン4…(第一連結部)とメススナップボタン5…(第一連結部)とを係合連結して、平坦な四肢保護具を立体的に組み立てて凹状の収納部11を形成し、この収納部11内に人体のかかとやひじを収納し、外側からバンド部8(第二覆い部)で掛けてオススナップボタン9…(第二連結部)を第一覆い部1のメススナップボタン7…(第二連結部)に係合連結する。
【0106】
収納部11の底に第二開口部3が形成されて通気性及び放熱性が保たれ、第一溝13が第一開口部2から第二開口部3まで繋がって通気性及び放熱性が保たれ、第二溝14どうしが繋がって通気性及び放熱性が保たれ、第一覆い部1の下には隙間が多く変形しにくい立体構造編物17が内蔵されて通気性が保たれ、褥瘡が防止され、放熱性も向上する。
【符号の説明】
【0107】
1…第一覆い部 2…第一開口部 3…第二開口部
4…オススナップボタン(第一連結部)
5…メススナップボタン(第一連結部)
7…メススナップボタン(第二連結部)
8…バンド部(第二覆い部)
9…オススナップボタン(第二連結部)
11…収納部 13…第一溝 14…第二溝
16…クッション体 17…立体構造編物
18…バンブー繊維布
図1
図2
図3
図4
図5
図6