特許第6389280号(P6389280)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6389280
(24)【登録日】2018年8月24日
(45)【発行日】2018年9月12日
(54)【発明の名称】プロトコルスタック適合方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 29/06 20060101AFI20180903BHJP
   H04W 28/06 20090101ALI20180903BHJP
【FI】
   H04L13/00 305B
   H04W28/06
【請求項の数】14
【全頁数】49
(21)【出願番号】特願2016-570016(P2016-570016)
(86)(22)【出願日】2014年5月28日
(65)【公表番号】特表2017-522780(P2017-522780A)
(43)【公表日】2017年8月10日
(86)【国際出願番号】CN2014078585
(87)【国際公開番号】WO2015180046
(87)【国際公開日】20151203
【審査請求日】2017年1月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】王 恩博
(72)【発明者】
【氏名】彭 程▲暉▼
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ 其勇
(72)【発明者】
【氏名】王 斌
【審査官】 玉木 宏治
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2013/164378(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0265917(US,A1)
【文献】 特表2012−508475(JP,A)
【文献】 国際公開第02/093867(WO,A2)
【文献】 特開2006−155121(JP,A)
【文献】 特開2008−079334(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/00−955
H04L 29/06
H04W 28/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロトコルスタック適合装置であって、前記装置は取得ユニットと、検知ユニットと、適合ユニットと、送信ユニットと、受信ユニットと、格納ユニットと、判断ユニットと、計数ユニットとを備え、
前記取得ユニットは第1の無線伝送プロトコルパケットを取得するよう構成され、
前記検知ユニットは第1のプリセット検知ルールを用いて前記第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送しているか否かを検知するよう構成され、
前記適合ユニットは、前記第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合に、前記第1の無線伝送プロトコルパケットを対応する第1の標準インターネットプロトコル(IP)データパケットに適合させるよう構成され、
前記送信ユニットは、前記第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合に、前記第1の標準IPデータパケットをネットワーク伝送最適化(NTO)デバイスへ送信するよう構成され、
前記受信ユニットは、N個の受信した第1の標準IPデータパケットの処理の後に前記NTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットを受信するよう構成され、N≧1であり、Nは整数であり、
前記適合ユニットは前記第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させるようさらに構成され
前記取得ユニットは、前記第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合に、前記第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報と前記第1の標準IPデータパケットのクインタプル情報とのマッピング関係を取得するようさらに構成され、
前記格納ユニットは前記マッピング関係を格納するよう構成され、
前記判断ユニットは、前記受信ユニットが前記NTOデバイスによって送信された前記第2の標準IPデータパケットを受信した後、かつ前記適合ユニットが前記第2の標準IPデータパケットを前記対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させる前に、前記第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報と前記マッピング関係とに従って、前記第2の標準IPデータパケットの前記クインタプル情報に対応するN個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するよう構成され、
前記判断ユニットは、前記N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)ヘッダ、および汎用パケット無線サービス技術GPRSトンネリングプロトコル・ユーザプレーン(GTP−U)ヘッダを含み、かつ前記N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報中の前記GTP−UヘッダのS識別子が1である場合に、前記N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されているか否かを判断するようさらに構成され、前記伝送ネットワーク層セッション情報はGTP−Uシリアル番号を備え、
前記計数ユニットは、前記格納ユニットが前記N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する前記伝送ネットワーク層セッション情報を格納している場合に、前記N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する前記伝送ネットワーク層セッション情報中の前記GTP−Uシリアル番号を1増加させるよう構成され、
前記格納ユニットは、前記N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されていない場合に、前記N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する前記伝送ネットワーク層セッション情報を格納するようさらに構成され、前記伝送ネットワーク層セッション情報の前記GTP−Uシリアル番号は、前記N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報における前記GTP−UヘッダのGTP−Uシリアル番号の最小シリアル番号であり、
前記判断ユニットは、前記N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する前記伝送ネットワーク層セッション情報の前記GTP−Uシリアル番号と前記N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報とに従って、前記第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するようさらに構成される、装置
【請求項2】
前記装置は更新ユニットをさらに備え、
前記更新ユニットは、前記第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のUDPヘッダの送信先ポート番号がGTP−Uポート番号である場合に、前記適合ユニットが前記第2の標準IPデータパケットを前記対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させる前に、前記GTP−Uポート番号を無線ネットワーク伝送最適化(WNTO)ポート番号に更新するよう構成され、前記WNTOポート番号は前記対応する標準IPデータパケットが圧縮によって最適化されたことを表す、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
プロトコルスタック適合装置であって、前記装置は取得ユニットと、検知ユニットと、適合ユニットと、送信ユニットと、受信ユニットと、格納ユニットと、判断ユニットと、計数ユニットとを備え、
前記取得ユニットは第1の無線伝送プロトコルパケットを取得するよう構成され、
前記検知ユニットは第1のプリセット検知ルールを用いて前記第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送しているか否かを検知するよう構成され、
前記適合ユニットは、前記第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合に、前記第1の無線伝送プロトコルパケットを対応する第1の標準インターネットプロトコル(IP)データパケットに適合させるよう構成され、
前記送信ユニットは、前記第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合に、前記第1の標準IPデータパケットを、M個の第2の標準IPデータパケットを取得するように処理するためのネットワーク伝送最適化(NTO)デバイスへ送信するよう構成され、Mは整数であり、
前記第1の標準IPデータパケットの処理の後に、前記受信ユニットは、前記NTOデバイスによって送信された、M個の第2の標準IPデータパケットのうちのm番目の第2の標準IPデータパケットを受信するよう構成され、1≦m≦Mであり、mは整数であり、
前記適合ユニットは、前記m番目の第2の標準IPデータパケットを前記対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させるようさらに構成され
前記取得ユニットは、前記第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合に、前記第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報と前記第1の標準IPデータパケットのクインタプル情報とのマッピング関係を取得するようさらに構成され、
前記格納ユニットは前記マッピング関係を格納するよう構成され、
前記判断ユニットは、前記受信ユニットが前記NTOデバイスによって送信された前記m番目の第2の標準IPデータパケットを受信した後、かつ前記適合ユニットが前記m番目の第2の標準IPデータパケットを前記対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させる前に、前記m番目の第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報と前記マッピング関係とに従って、前記m番目の第2の標準IPデータパケットの前記クインタプル情報に対応する第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するよう構成され、
前記判断ユニットは、前記第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびGTP−Uヘッダを備え、かつ前記第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報中の前記GTP−UヘッダのS識別子が1である場合に、前記第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されているか否かを判断するようさらに構成され、前記伝送ネットワーク層セッション情報はGTP−Uシリアル番号を備え、
前記計数ユニットは、前記格納ユニットが第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する前記伝送ネットワーク層セッション情報を格納している場合に、前記第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する前記伝送ネットワーク層セッション情報中の前記GTP−Uシリアル番号を1増加させるよう構成され、
前記格納ユニットは、前記第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されていない場合に、前記第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する前記伝送ネットワーク層セッション情報を格納するようさらに構成され、前記伝送ネットワーク層セッション情報の前記GTP−Uシリアル番号は前記第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報における前記GTP−UヘッダのGTP−Uシリアル番号であり、
前記判断ユニットは、前記第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する前記伝送ネットワーク層セッション情報の前記GTP−Uシリアル番号と前記第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報とに従って、前記m番目の第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するようさらに構成される、装置。
【請求項4】
前記装置は断片化ユニットをさらに備え、
前記判断ユニットは、前記第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送しているか否かを前記検知ユニットが検知した後に、前記第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していない場合に、前記第1の無線伝送プロトコルパケットの合計長がデータリンク層のプリセット伝送長閾値を超過しているか否かを判断するようさらに構成され、
前記断片化ユニットは、前記第1の無線伝送プロトコルパケットの前記合計長が前記プリセット伝送長閾値を超過している場合に、前記第1の無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化を実行するよう構成され、
前記送信ユニットは、IP断片化が行われた前記第1の無線伝送プロトコルパケットを送信するようさらに構成される、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびGTP−Uヘッダを備える場合、前記第1のプリセット検知ルールは、
前記取得した無線伝送プロトコルパケットの伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内であるか否かを検知することと、
前記伝送ネットワーク層IPヘッダの前記IPアドレスが前記プリセットIPアドレス範囲内である場合に、前記無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われているか否かを判断することと、
前記無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われている場合に、IP断片化が行われた前記無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片再構築を実行することと、
前記伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPであるか否かを検知することと、
前記伝送ネットワーク層IPヘッダの前記プロトコルタイプがUDPである場合に、伝送ネットワーク層UDPヘッダのUDP送信先ポート番号がGTP−Uポート番号であるか否かを検知することと、
前記UDP送信先ポート番号が前記GTP−Uポート番号である場合に、伝送ネットワーク層GTP−UヘッダのメッセージフィールドタイプがGTPカプセル化ユーザプレーンデータユニットG−PDUであるか否かを検知することと、
前記伝送ネットワーク層GTP−Uヘッダの前記メッセージフィールドタイプが前記G−PDUである場合に、前記取得した無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していると判断することとを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記装置は更新ユニットをさらに備え、
前記更新ユニットは、前記m番目の第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のUDPヘッダの送信先ポート番号がWNTOポート番号である場合に、前記適合ユニットが前記m番目の第2の標準IPデータパケットを前記対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させる前に、前記WNTOポート番号をGTP−Uポート番号に更新するよう構成され、前記WNTOポート番号は前記対応する標準IPデータパケットが圧縮によって最適化されたことを表す、請求項3に記載の装置。
【請求項7】
前記第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびGTP−Uヘッダを備える場合、前記第1のプリセット検知ルールは、
前記取得した無線伝送プロトコルパケットの伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内であるか否かを検知することと、
前記伝送ネットワーク層IPヘッダの前記IPアドレスが前記プリセットIPアドレス範囲内である場合に、前記無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われているか否かを判断することと、
前記無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われている場合に、IP断片化が行われた前記無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片再構築を実行することと、
前記伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPであるか否かを検知することと、
前記伝送ネットワーク層IPヘッダの前記プロトコルタイプがUDPである場合に、伝送ネットワーク層UDPヘッダのUDP送信先ポート番号がWNTOポート番号であるか否かを検知することと、
前記UDP送信先ポート番号が前記WNTOポート番号である場合に、前記取得した無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していると判断することとを含む、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
プロトコルスタック適合方法であって、前記方法は、
第1の無線伝送プロトコルパケットを取得するステップと、
第1のプリセット検知ルールを用いて前記第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送しているか否かを検知するステップと、
前記第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合に、前記第1の無線伝送プロトコルパケットを対応する第1の標準インターネットプロトコル(IP)データパケットに適合させるステップと、
前記第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合に、前記第1の標準IPデータパケットをネットワーク伝送最適化(NTO)デバイスへ送信するステップと、
前記NTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットを受信するステップであって、前記第2の標準IPデータパケットは、前記NTOデバイスがN個の受信した第1の標準IPデータパケットを処理した後に得られ、N≧1であり、Nは整数である、ステップと、
前記第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させるステップと、
を含み、
前記第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合、前記方法は、
前記第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報と前記第1の標準IPデータパケットのクインタプル情報とのマッピング関係を取得し、かつ格納するステップをさらに含み、
前記NTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットを受信する前記ステップの後、かつ前記第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させる前記ステップの前に、前記方法は、
前記第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報と前記マッピング関係とに従って、前記第2の標準IPデータパケットの前記クインタプル情報に対応するN個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するステップと、
前記N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)ヘッダ、および汎用パケット無線サービス技術GPRSトンネリングプロトコル・ユーザプレーン(GTP−U)ヘッダを備え、かつ前記N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報中の前記GTP−UヘッダのS識別子が1である場合に、前記N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されているか否かを判断するステップであって、前記伝送ネットワーク層セッション情報はGTP−Uシリアル番号を備える、ステップと、
前記N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する前記伝送ネットワーク層セッション情報が格納されている場合に、前記N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する前記伝送ネットワーク層セッション情報中の前記GTP−Uシリアル番号を1増加させるステップ、または
前記N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されていない場合に、前記N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する前記伝送ネットワーク層セッション情報を格納するステップであって、前記伝送ネットワーク層セッション情報の前記GTP−Uシリアル番号は前記N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報における前記GTP−UヘッダのGTP−Uシリアル番号の最小シリアル番号である、ステップと、
前記N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する前記伝送ネットワーク層セッション情報の前記GTP−Uシリアル番号と前記N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報とに従って、前記第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するステップとをさらに含む、方法。
【請求項9】
前記第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させる前記ステップの前に、前記方法は、
前記第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のUDPヘッダの送信先ポート番号がGTP−Uポート番号である場合に、前記GTP−Uポート番号を無線ネットワーク伝送最適化(WNTO)ポート番号に更新するステップをさらに含み、前記WNTOポート番号は前記対応する標準IPデータパケットが圧縮によって最適化されたことを表す、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
プロトコルスタック適合方法であって、前記方法は、
第1の無線伝送プロトコルパケットを取得するステップと、
第1のプリセット検知ルールを用いて前記第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送しているか否かを検知するステップと、
前記第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合に、前記第1の無線伝送プロトコルパケットを対応する第1の標準インターネットプロトコル(IP)データパケットに適合させるステップと、
前記第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合に、前記第1の標準IPデータパケットをネットワーク伝送最適化(NTO)デバイスへ送信するステップと、
前記NTOデバイスによって送信されたm番目の第2の標準IPデータパケットを受信するステップであって、前記m番目の第2の標準IPデータパケットは、前記NTOデバイスが前記受信した第1の標準IPデータパケットを処理した後に得られるM個の第2の標準IPデータパケットのうちの1つの標準IPデータパケットであり、1≦m≦Mであり、mとMはいずれも整数である、ステップと、
前記m番目の第2の標準IPデータパケットを前記対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させるステップを含
前記第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合、前記方法は、
前記第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報と前記第1の標準IPデータパケットのクインタプル情報とのマッピング関係を取得し、かつ格納するステップをさらに含み、
前記NTOデバイスによって送信された前記m番目の第2の標準IPデータパケットを受信する前記ステップの後、かつ前記m番目の第2の標準IPデータパケットを前記対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させる前記ステップの前に、前記方法は、
前記m番目の第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報と前記マッピング関係とに従って、前記m番目の第2の標準IPデータパケットの前記クインタプル情報に対応する第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するステップと、
前記第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびGTP−Uヘッダを備え、かつ前記第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報中の前記GTP−UヘッダのS識別子が1である場合に、前記第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されているか否かを判断するステップであって、前記伝送ネットワーク層セッション情報はGTP−Uシリアル番号を備える、ステップと、
前記第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する前記伝送ネットワーク層セッション情報が格納されている場合に、前記第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する前記伝送ネットワーク層セッション情報中の前記GTP−Uシリアル番号を1増加させるステップ、または、
第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されていない場合に、前記第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する前記伝送ネットワーク層セッション情報を格納するステップであって、前記伝送ネットワーク層セッション情報の前記GTP−Uシリアル番号は前記第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報におけるGTP−UヘッダのGTP−Uシリアル番号である、ステップと、
前記第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する前記伝送ネットワーク層セッション情報の前記GTP−Uシリアル番号と前記第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報とに従って、前記m番目の第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するステップとをさらに含む、方法
【請求項11】
前記第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送しているか否かを検知する前記ステップの後に、前記方法は、
前記第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していない場合に、前記第1の無線伝送プロトコルパケットの合計長がデータリンク層のプリセット伝送長閾値を超過しているか否かを判断するステップと、
前記第1の無線伝送プロトコルパケットの前記合計長が前記プリセット伝送長閾値を超過している場合に、前記第1の無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化を実行するステップと、
IP断片化が行われた前記第1の無線伝送プロトコルパケットを送信するステップとをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびGTP−Uヘッダを備える場合、前記第1のプリセット検知ルールは、
前記取得した無線伝送プロトコルパケットの伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内であるか否かを検知することと、
前記伝送ネットワーク層IPヘッダの前記IPアドレスが前記プリセットIPアドレス範囲内である場合に、前記無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われているか否かを判断することと、
前記無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われている場合に、IP断片化が行われた前記無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片再構築を実行することと、
前記伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPであるか否かを検知することと、
前記伝送ネットワーク層IPヘッダの前記プロトコルタイプがUDPである場合に、伝送ネットワーク層UDPヘッダのUDP送信先ポート番号がGTP−Uポート番号であるか否かを検知することと、
前記UDP送信先ポート番号が前記GTP−Uポート番号である場合に、伝送ネットワーク層GTP−UヘッダのメッセージフィールドタイプがGTPカプセル化ユーザプレーンデータユニットG−PDUであるか否かを検知することと、
前記伝送ネットワーク層GTP−Uヘッダの前記メッセージフィールドタイプが前記G−PDUである場合に、前記取得した無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していると判断することとを含む、請求項8から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記m番目の第2の標準IPデータパケットを前記対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させる前記ステップの前に、前記方法は、
前記m番目の第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のUDPヘッダの送信先ポート番号がWNTOポート番号である場合に、前記WNTOポート番号をGTP−Uポート番号に更新するステップをさらに含み、前記WNTOポート番号は前記対応する標準IPデータパケットが圧縮によって最適化されたことを表す、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびGTP−Uヘッダを備える場合、前記第1のプリセット検知ルールは、
前記取得した無線伝送プロトコルパケットの伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内であるか否かを検知することと、
前記伝送ネットワーク層IPヘッダの前記IPアドレスが前記プリセットIPアドレス範囲内である場合に、前記無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われているか否かを判断することと、
前記無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われている場合に、IP断片化が行われた前記無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片再構築を実行することと、
前記伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPであるか否かを検知することと、
前記伝送ネットワーク層IPヘッダの前記プロトコルタイプがUDPである場合に、伝送ネットワーク層UDPヘッダのUDP送信先ポート番号がWNTOポート番号であるか否かを検知することと、
前記UDP送信先ポート番号が前記WNTOポート番号である場合に、前記取得した無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していると判断することとを含む、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信分野に関し、具体的にはプロトコルスタック適合方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
モバイルサービスの開発にともない無線ネットワークの帯域幅需要は絶えず増大している。しかし無線ネットワークの能力がモバイル帯域幅の開発を制限する大きな妨げとなっている。サイト拡張を実現して無線ネットワークの伝送を最適化するため、無線ネットワークで伝送されるデータを圧縮する方法が提案されている。
【0003】
既存の無線ネットワークプロトコルでは以下に記す2通りのデータ圧縮機構を利用できる。
【0004】
第一に、無線インターフェースプロトコルスタックのパケットデータコンバージェンスプロトコル(Packet Data Convergence Protocol、PDCP)層は、PDCP層の上位層によって伝送されるインターネットプロトコル(Internet Protocol、IP)データストリームのためのヘッダ圧縮を、例えば伝送制御プロトコル(Transmission Control Protocol、TCP)/IP、またはリアルタイムトランスポートプロトコル(Real−time Transport Protocol、RTP)/ユーザデータグラムプロトコル(User Datagram Protocol、UDP)/IPヘッダ圧縮を、提供する。
【0005】
第二に、ユーザデータのアプリケーション層はアプリケーションそのものに依存する圧縮を提供する。
【0006】
ただしPDCP層によって提供されるヘッダ圧縮はユーザデータのプロトコルヘッダのみ圧縮するものであり、プロトコルペイロードが比較的小さい場合は比較的良好な効果を達成するが、プロトコルペイロードが比較的大きい場合は圧縮効果に限りがある。ユーザデータのアプリケーション層によって提供される圧縮はプロトコルペイロードのためのものであるが、全てのアプリケーション向けに圧縮が構成されているわけではない。
【0007】
ネットワーク伝送最適化(Network Transmission Optimization、NTO)技術はインターネットやエンタープライズネットワークに利用される技術であり、トラフィック低減、トラフィック圧縮、トラフィックキャッシング、プロトコル加速等の技術を用いてネットワークやアプリケーションの性能を高め、前述した2つの圧縮機構の欠点を回避できる。ただしNTO技術は標準IPプロトコルスタックのためのものである。プロトコルスタックの構造と無線ネットワークに特有の応用シナリオのため、NTO技術を直接的に応用することはできない。このため、無線ネットワークでネットワーク伝送最適化技術をどのように配備するかが現在の解決すべき課題となっている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態は、無線ネットワークにネットワーク伝送最適化技術を配備できるようにして無線伝送ネットワークを最適化するプロトコルスタック適合方法および装置を提供する。
【0009】
前述の目的を達成するため、本発明の実施形態は以下に記す解決手段を提供する。
【0010】
第1の態様によると、プロトコルスタック適合装置が提供され、装置は取得ユニットと、検知ユニットと、適合ユニットと、送信ユニットと、受信ユニットとを含み、
取得ユニットは第1の無線伝送プロトコルパケットを取得するよう構成され、
検知ユニットは第1のプリセット検知ルールを用いて第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送しているか否かを検知するよう構成され、
適合ユニットは、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットを対応する第1の標準インターネットプロトコルIPデータパケットに適合させるよう構成され、
送信ユニットは第1の標準IPデータパケットをネットワーク伝送最適化NTOデバイスへ送信するよう構成され、
受信ユニットはNTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットを受信するよう構成され、
適合ユニットは第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させるようさらに構成される。
【0011】
第1の態様を参照し、第1の態様の第1の可能な実装様態において、第1の無線伝送プロトコルパケットが圧縮されるべき無線伝送プロトコルパケットである場合、受信ユニットは、
NTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットを受信するよう特に構成され、第2の標準IPデータパケットは、NTOデバイスがN個の受信した第1の標準IPデータパケットを処理した後に得られ、N≧1であり、Nは整数である。
【0012】
第1の態様の第1の可能な実装様態を参照し、第1の態様の第2の可能な実装様態において、装置は、格納ユニットと、判断ユニットと、計数ユニットとをさらに含み、
取得ユニットは、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報と第1の標準IPデータパケットのクインタプル情報とのマッピング関係を取得するようさらに構成され、
格納ユニットはマッピング関係を格納するよう構成され、
判断ユニットは、受信ユニットがNTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットを受信した後、かつ適合ユニットが第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させる前に、第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報とマッピング関係とに従って、第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報に対応するN個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するよう構成され、
判断ユニットは、N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、ユーザデータグラムプロトコルUDPヘッダ、および汎用パケット無線サービス技術GPRSトンネリングプロトコル・ユーザプレーンGTP−Uヘッダを含み、かつN個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のGTP−UヘッダのS識別子が1である場合に、N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されているか否かを判断するようさらに構成され、伝送ネットワーク層セッション情報はGTP−Uシリアル番号を含み、
計数ユニットは、格納ユニットがN個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報を格納している場合に、N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報中のGTP−Uシリアル番号を1増加させるよう構成され、
格納ユニットは、N個の第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されていない場合に、N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報を格納するようさらに構成され、伝送ネットワーク層セッション情報のGTP−Uシリアル番号はN個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報におけるGTP−UヘッダのGTP−Uシリアル番号の最小シリアル番号であり、
判断ユニットは、N個の第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報のGTP−Uシリアル番号とN個の第1の伝送ネットワークヘッダ情報とに従って、第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するようさらに構成される。
【0013】
第1の態様の第1の可能な実装様態または第1の態様の第2の可能な実装様態を参照し、第1の態様の第3の可能な実装様態において、装置は更新ユニットをさらに含み、
更新ユニットは、第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のUDPヘッダの送信先ポート番号がGTP−Uポート番号である場合に、適合ユニットが第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させる前に、GTP−Uポート番号を無線ネットワーク伝送最適化WNTOポート番号に更新するよう構成され、WNTOポート番号は対応する標準IPデータパケットが圧縮によって最適化されたことを表す。
【0014】
第1の態様を参照し、第1の態様の第4の可能な実装様態において、第1の無線伝送プロトコルパケットが展開されるべき無線伝送プロトコルパケットである場合、受信ユニットは、
NTOデバイスによって送信されたm番目の第2の標準IPデータパケットを受信するよう特に構成され、m番目の第2の標準IPデータパケットは、NTOデバイスが受信した第1の標準IPデータパケットを処理した後に得られるM個の第2の標準IPデータパケットのうちの1つの標準IPデータパケットであり、1≦m≦Mであり、mとMはいずれも整数であり、
適合ユニットは、
m番目の第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させるよう特に構成される。
【0015】
第1の態様の第4の可能な実装様態を参照し、第1の態様の第5の可能な実装様態において、装置は格納ユニットと、判断ユニットと、計数ユニットとをさらに含み、
取得ユニットは、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報と第1の標準IPデータパケットのクインタプル情報とのマッピング関係を取得するようさらに構成され、
格納ユニットはマッピング関係を格納するよう構成され、
判断ユニットは、受信ユニットがNTOデバイスによって送信されたm番目の第2の標準IPデータパケットを受信した後、かつ適合ユニットがm番目の第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させる前に、m番目の第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報とマッピング関係とに従って、m番目の第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報に対応する第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するよう構成され、
判断ユニットは、第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびGTP−Uヘッダを含み、かつ第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のGTP−UヘッダのS識別子が1である場合に、第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されているか否かを判断するようさらに構成され、伝送ネットワーク層セッション情報はGTP−Uシリアル番号を含み、
計数ユニットは、格納ユニットが第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報を格納している場合に、第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報中のGTP−Uシリアル番号を1増加させるよう構成され、
格納ユニットは、第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されていない場合に、第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報を格納するようさらに構成され、伝送ネットワーク層セッション情報のGTP−Uシリアル番号は第1の伝送ネットワークヘッダ情報におけるGTP−UヘッダのGTP−Uシリアル番号であり、
判断ユニットは、第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報のGTP−Uシリアル番号と第1の伝送ネットワークヘッダ情報とに従って、m番目の第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するようさらに構成される。
【0016】
第1の態様から第1の態様の第5の可能な実装様態までを参照し、第1の態様の第6の可能な実装様態において、装置は判断ユニットと断片化ユニットとをさらに含み、
判断ユニットは、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送しているか否かを検知ユニットが検知した後に、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していない場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットの合計長がデータリンク層のプリセット伝送長閾値を超過しているか否かを判断するよう構成され、
断片化ユニットは、第1の無線伝送プロトコルパケットの合計長がプリセット伝送長閾値を超過している場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化を実行するよう構成され、
送信ユニットは、IP断片化が行われた第1の無線伝送プロトコルパケットを送信するようさらに構成される。
【0017】
第1の態様から第1の態様の第6の可能な実装様態までを参照し、第1の態様の第7の可能な実装様態において、第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびGTP−Uヘッダを含む場合、第1のプリセット検知ルールは、
取得した無線伝送プロトコルパケットの伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内であるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内である場合に、無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われているか否かを判断することと、
無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われている場合に、IP断片化が行われた無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片再構築を実行することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPであるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPである場合に、伝送ネットワーク層UDPヘッダのUDP送信先ポート番号がGTP−Uポート番号であるか否かを検知することと、
UDP送信先ポート番号がGTP−Uポート番号である場合に、伝送ネットワーク層GTP−UヘッダのメッセージフィールドタイプがGTPカプセル化ユーザプレーンデータユニットG−PDUであるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層GTP−UヘッダのメッセージフィールドタイプがG−PDUである場合に、取得した無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していると判断することとを含む。
【0018】
第1の態様の第4の可能な実装様態または第1の態様の第5の可能な実装様態を参照し、第1の態様の第8の可能な実装様態において、装置は更新ユニットをさらに含み、
更新ユニットは、m番目の第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のUDPヘッダの送信先ポート番号がWNTOポート番号である場合に、適合ユニットがm番目の第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させる前に、WNTOポート番号をGTP−Uポート番号に更新するよう構成され、WNTOポート番号は対応する標準IPデータパケットが圧縮によって最適化されたことを表す。
【0019】
第1の態様の第8の可能な実装様態を参照し、第1の態様の第9の可能な実装様態において、第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびGTP−Uヘッダを含む場合、第1のプリセット検知ルールは、
取得した無線伝送プロトコルパケットの伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内であるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内である場合に、無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われているか否かを判断することと、
無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われている場合に、IP断片化が行われた無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片再構築を実行することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPであるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPである場合に、伝送ネットワーク層UDPヘッダのUDP送信先ポート番号がWNTOポート番号であるか否かを検知することと、
UDP送信先ポート番号がWNTOポート番号である場合に、取得した無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していると判断することとを含む。
【0020】
第2の態様によると、プロトコルスタック適合方法が提供され、方法は、
第1の無線伝送プロトコルパケットを取得するステップと、
第1のプリセット検知ルールを用いて第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送しているか否かを検知するステップと、
第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットを対応する第1の標準インターネットプロトコルIPデータパケットに適合させるステップと、
第1の標準IPデータパケットをネットワーク伝送最適化NTOデバイスへ送信するステップと、
NTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットを受信するステップと、
第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させるステップとを含む。
【0021】
第2の態様を参照し、第2の態様の第1の可能な実装様態において、第1の無線伝送プロトコルパケットが圧縮されるべき無線伝送プロトコルパケットである場合、NTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットを受信するステップは、
NTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットを受信するステップを含み、第2の標準IPデータパケットは、NTOデバイスがN個の受信した第1の標準IPデータパケットを処理した後に得られ、N≧1であり、Nは整数である。
【0022】
第2の態様の第2の可能な実装様態において、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合、方法は、
第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報と第1の標準IPデータパケットのクインタプル情報とのマッピング関係を取得し、かつ格納するステップをさらに含み、
NTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットを受信するステップの後、第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させるステップの前に、方法は、
第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報とマッピング関係とに従って、第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報に対応するN個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するステップと、
N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、ユーザデータグラムプロトコルUDPヘッダ、および汎用パケット無線サービス技術GPRSトンネリングプロトコル・ユーザプレーンGTP−Uヘッダを含み、かつN個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のGTP−UヘッダのS識別子が1である場合に、N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されているか否かを判断するステップであって、伝送ネットワーク層セッション情報はGTP−Uシリアル番号を含む、ステップと、
N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されている場合に、N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報中のGTP−Uシリアル番号を1増加させるステップ、または
N個の第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されていない場合に、N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報を格納するステップであって、伝送ネットワーク層セッション情報のGTP−Uシリアル番号はN個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報におけるGTP−UヘッダのGTP−Uシリアル番号の最小シリアル番号である、ステップと、
N個の第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報のGTP−Uシリアル番号とN個の第1の伝送ネットワークヘッダ情報とに従って、第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するステップとをさらに含む。
【0023】
第2の態様の第1の可能な実装様態または第2の態様の第2の可能な実装様態を参照し、第2の態様の第3の可能な実装様態において、第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させるステップの前に、方法は、
第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のUDPヘッダの送信先ポート番号がGTP−Uポート番号である場合に、GTP−Uポート番号を無線ネットワーク伝送最適化WNTOポート番号に更新するステップをさらに含み、WNTOポート番号は対応する標準IPデータパケットが圧縮によって最適化されたことを表す。
【0024】
第2の態様を参照し、第2の態様の第4の可能な実装様態において、第1の無線伝送プロトコルパケットが展開されるべき無線伝送プロトコルパケットである場合、NTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットを受信するステップは、
NTOデバイスによって送信されたm番目の第2の標準IPデータパケットを受信するステップを含み、m番目の第2の標準IPデータパケットは、NTOデバイスが受信した第1の標準IPデータパケットを処理した後に得られるM個の第2の標準IPデータパケットのうちの1つの標準IPデータパケットであり、1≦m≦Mであり、mとMはいずれも整数であり、
第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させるステップは、
m番目の第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させるステップを含む。
【0025】
第2の態様の第4の可能な実装様態を参照し、第2の態様の第5の可能な実装様態において、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合、方法は、
第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報と第1の標準IPデータパケットのクインタプル情報とのマッピング関係を取得し、かつ格納するステップをさらに含み、
NTOデバイスによって送信されたm番目の第2の標準IPデータパケットを受信するステップの後、かつm番目の第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させるステップの前に、方法は、
m番目の第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報とマッピング関係とに従って、m番目の第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報に対応する第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するステップと、
第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびGTP−Uヘッダを含み、かつ第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のGTP−UヘッダのS識別子が1である場合に、第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されているか否かを判断するステップであって、伝送ネットワーク層セッション情報はGTP−Uシリアル番号を含む、ステップと、
第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されている場合に、第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報中のGTP−Uシリアル番号を1増加させるステップ、または
第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されていない場合に、第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報を格納するステップであって、伝送ネットワーク層セッション情報のGTP−Uシリアル番号は第1の伝送ネットワークヘッダ情報におけるGTP−UヘッダのGTP−Uシリアル番号である、ステップと、
第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報のGTP−Uシリアル番号と第1の伝送ネットワークヘッダ情報とに従って、m番目の第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するステップとをさらに含む。
【0026】
第2の態様から第2の態様の第5の可能な実装様態までを参照し、第2の態様の第6の可能な実装様態において、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送しているか否かを検知するステップの後に、方法は、
第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していない場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットの合計長がデータリンク層のプリセット伝送長閾値を超過しているか否かを判断するステップと、
第1の無線伝送プロトコルパケットの合計長がプリセット伝送長閾値を超過している場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化を実行するステップと、
IP断片化が行われた第1の無線伝送プロトコルパケットを送信するステップとをさらに含む。
【0027】
第2の態様から第2の態様の第6の可能な実装様態までを参照し、第2の態様の第7の可能な実装様態において、第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびGTP−Uヘッダを含む場合、第1のプリセット検知ルールは、
取得した無線伝送プロトコルパケットの伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内であるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内である場合に、無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われているか否かを判断することと、
無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われている場合に、IP断片化が行われた無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片再構築を実行することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPであるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPである場合に、伝送ネットワーク層UDPヘッダのUDP送信先ポート番号がGTP−Uポート番号であるか否かを検知することと、
UDP送信先ポート番号がGTP−Uポート番号である場合に、伝送ネットワーク層GTP−UヘッダのメッセージフィールドタイプがGTPカプセル化ユーザプレーンデータユニットG−PDUであるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層GTP−UヘッダのメッセージフィールドタイプがG−PDUである場合に、取得した無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していると判断することとを含む。
【0028】
第2の態様の第4の可能な実装様態または第2の態様の第5の可能な実装様態を参照し、第2の態様の第8の可能な実装様態において、m番目の第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させるステップの前に、方法は、
m番目の第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のUDPヘッダの送信先ポート番号がWNTOポート番号である場合に、WNTOポート番号をGTP−Uポート番号に更新するステップをさらに含み、WNTOポート番号は対応する標準IPデータパケットが圧縮によって最適化されたことを表す。
【0029】
第2の態様の第8の可能な実装様態を参照し、第2の態様の第9の可能な実装様態において、第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびGTP−Uヘッダを含む場合、第1のプリセット検知ルールは、
取得した無線伝送プロトコルパケットの伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内であるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内である場合に、無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われているか否かを判断することと、
無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われている場合に、IP断片化が行われた無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片再構築を実行することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPであるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPである場合に、伝送ネットワーク層UDPヘッダのUDP送信先ポート番号がWNTOポート番号であるか否かを検知することと、
UDP送信先ポート番号がWNTOポート番号である場合に、取得した無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していると判断することとを含む。
【0030】
第3の態様によると、プロトコルスタック適合装置が提供され、装置はプロセッサと、送信器と、受信器とを含み、
プロセッサは第1の無線伝送プロトコルパケットを取得するよう構成され、
プロセッサは第1のプリセット検知ルールを用いて第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送しているか否かを検知するようさらに構成され、
プロセッサは、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットを対応する第1の標準インターネットプロトコルIPデータパケットに適合させるようさらに構成され、
送信器は第1の標準IPデータパケットをネットワーク伝送最適化NTOデバイスへ送信するよう構成され、
受信器はNTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットを受信するよう構成され、
プロセッサは第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させるようさらに構成される。
【0031】
第3の態様を参照し、第3の態様の第1の可能な実装様態において、第1の無線伝送プロトコルパケットが圧縮されるべき無線伝送プロトコルパケットである場合、受信器は、
NTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットを受信するよう特に構成され、第2の標準IPデータパケットは、NTOデバイスがN個の受信した第1の標準IPデータパケットを処理した後に得られ、N≧1であり、Nは整数である。
【0032】
第3の態様の第1の可能な実装様態を参照し、第3の態様の第2の可能な実装様態において、装置はメモリをさらに含み、
プロセッサは、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報と第1の標準IPデータパケットのクインタプル情報とのマッピング関係を取得するようさらに構成され、
メモリはマッピング関係を格納するよう構成され、
プロセッサは、受信器がNTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットを受信した後、かつ第2の標準IPデータパケットが対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合される前に、第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報とマッピング関係とに従って、第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報に対応するN個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するようさらに構成され、
プロセッサは、N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、ユーザデータグラムプロトコルUDPヘッダ、および汎用パケット無線サービス技術GPRSトンネリングプロトコル・ユーザプレーンGTP−Uヘッダを含み、かつN個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のGTP−UヘッダのS識別子が1である場合に、N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されているか否かを判断するようさらに構成され、伝送ネットワーク層セッション情報はGTP−Uシリアル番号を含み、
プロセッサは、メモリがN個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報を格納している場合に、N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報中のGTP−Uシリアル番号を1増加させるようさらに構成され、
メモリは、N個の第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されていない場合に、N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報を格納するようさらに構成され、伝送ネットワーク層セッション情報のGTP−Uシリアル番号はN個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報におけるGTP−UヘッダのGTP−Uシリアル番号の最小シリアル番号であり、
プロセッサは、N個の第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報のGTP−Uシリアル番号とN個の第1の伝送ネットワークヘッダ情報とに従って、第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するようさらに構成される。
【0033】
第3の態様の第1の可能な実装様態または第3の態様の第2の可能な実装様態を参照し、第3の態様の第3の可能な実装様態において、プロセッサは、第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のUDPヘッダの送信先ポート番号がGTP−Uポート番号である場合に、第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させる前に、GTP−Uポート番号を無線ネットワーク伝送最適化WNTOポート番号に更新するようさらに構成され、WNTOポート番号は対応する標準IPデータパケットが圧縮によって最適化されたことを表す。
【0034】
第3の態様を参照し、第3の態様の第4の可能な実装様態において、第1の無線伝送プロトコルパケットが展開されるべき無線伝送プロトコルパケットである場合、受信器は、
NTOデバイスによって送信されたm番目の第2の標準IPデータパケットを受信するよう特に構成され、m番目の第2の標準IPデータパケットは、NTOデバイスが受信した第1の標準IPデータパケットを処理した後に得られるM個の第2の標準IPデータパケットのうちの1つの標準IPデータパケットであり、1≦m≦Mであり、mとMはいずれも整数であり、
プロセッサは、
m番目の第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させるよう特に構成される。
【0035】
第3の態様の第4の可能な実装様態を参照し、第3の態様の第5の可能な実装様態において、装置はメモリをさらに含み、
プロセッサは、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報と第1の標準IPデータパケットのクインタプル情報とのマッピング関係を取得するようさらに構成され、
メモリはマッピング関係を格納するよう構成され、
プロセッサは、受信器がNTOデバイスによって送信されたm番目の第2の標準IPデータパケットを受信した後、かつm番目の第2の標準IPデータパケットが対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合される前に、m番目の第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報とマッピング関係とに従って、m番目の第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報に対応する第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するようさらに構成され、
プロセッサは、第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびGTP−Uヘッダを含み、かつ第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のGTP−UヘッダのS識別子が1である場合に、第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されているか否かを判断するようさらに構成され、伝送ネットワーク層セッション情報はGTP−Uシリアル番号を含み、
プロセッサは、メモリが第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報を格納している場合に、第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報中のGTP−Uシリアル番号を1増加させるようさらに構成され、
メモリは、第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されていない場合に、第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報を格納するようさらに構成され、伝送ネットワーク層セッション情報のGTP−Uシリアル番号は第1の伝送ネットワークヘッダ情報におけるGTP−UヘッダのGTP−Uシリアル番号であり、
プロセッサは、第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報のGTP−Uシリアル番号と第1の伝送ネットワークヘッダ情報とに従って、m番目の第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するようさらに構成される。
【0036】
第3の態様から第3の態様の第5の可能な実装様態までを参照し、第3の態様の第6の可能な実装様態において、プロセッサは、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送しているか否かを検知した後に、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していない場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットの合計長がデータリンク層のプリセット伝送長閾値を超過しているか否かを判断するようさらに構成され、
プロセッサは、第1の無線伝送プロトコルパケットの合計長がプリセット伝送長閾値を超過している場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化を実行するようさらに構成され、
送信器は、IP断片化が行われた第1の無線伝送プロトコルパケットを送信するようさらに構成される。
【0037】
第3の態様から第3の態様の第6の可能な実装様態までを参照し、第3の態様の第7の可能な実装様態において、第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびGTP−Uヘッダを含む場合、第1のプリセット検知ルールは、
取得した無線伝送プロトコルパケットの伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内であるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内である場合に、無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われているか否かを判断することと、
無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われている場合に、IP断片化が行われた無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片再構築を実行することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPであるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPである場合に、伝送ネットワーク層UDPヘッダのUDP送信先ポート番号がGTP−Uポート番号であるか否かを検知することと、
UDP送信先ポート番号がGTP−Uポート番号である場合に、伝送ネットワーク層GTP−UヘッダのメッセージフィールドタイプがGTPカプセル化ユーザプレーンデータユニットG−PDUであるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層GTP−UヘッダのメッセージフィールドタイプがG−PDUである場合に、取得した無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していると判断することとを含む。
【0038】
第3の態様の第4の可能な実装様態または第3の態様の第5の可能な実装様態を参照し、第3の態様の第8の可能な実装様態において、プロセッサは、m番目の第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のUDPヘッダの送信先ポート番号がWNTOポート番号である場合に、m番目の第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させる前に、WNTOポート番号をGTP−Uポート番号に更新するようさらに構成され、WNTOポート番号は対応する標準IPデータパケットが圧縮によって最適化されたことを表す。
【0039】
第3の態様の第8の可能な実装様態を参照し、第3の態様の第9の可能な実装様態において、第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびGTP−Uヘッダを含む場合、第1のプリセット検知ルールは、
取得した無線伝送プロトコルパケットの伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内であるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内である場合に、無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われているか否かを判断することと、
無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われている場合に、IP断片化が行われた無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片再構築を実行することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPであるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPである場合に、伝送ネットワーク層UDPヘッダのUDP送信先ポート番号がWNTOポート番号であるか否かを検知することと、
UDP送信先ポート番号がWNTOポート番号である場合に、取得した無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していると判断することとを含む。
【発明の効果】
【0040】
本発明の実施形態はプロトコルスタック適合方法および装置を提供する。プロトコルスタック適合装置は無線伝送プロトコルパケットを標準IPデータパケットに適合させることができ、その後標準IPデータパケットを処理のためNTOデバイスへ送信でき、NTOデバイスが処理を実行した後に得られた標準IPデータパケットを無線伝送プロトコルパケットに適合させることができる。それゆえNTO技術を無線伝送ネットワークに配備でき、無線ネットワークでデータトラフィックの帯域幅占有を軽減でき、無線ネットワークとユーザアプリケーションのレイテンシを低減でき、無線ネットワークにおける伝送最適化の目的を達成できる。
【0041】
本発明の実施形態や先行技術の技術的解決手段を明確に説明するため、実施形態や先行技術の説明に必要な添付の図面を簡潔に説明する。当然ながら、ここで説明する添付の図面は本発明のいくつかの実施形態を示すもに過ぎず、当業者であれば創造的な取り組みをせずとも添付の図面から別の図面を導き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】本発明の一実施形態によるNTOデバイスの概略構造図である。
図2.1】本発明の一実施形態によるLTE Backhaulユーザ・プレーン・プロトコル・スタックの概略構造図である。
図2.2】本発明の一実施形態によるUMTS Iu−PSユーザ・プレーン・プロトコル・スタックの概略構造図である。
図3】本発明の一実施形態によるプロトコル適合装置の第1の概略構造図である。
図4】本発明の一実施形態によるプロトコル適合装置の第2の概略構造図である。
図5】本発明の一実施形態によるプロトコル適合装置の第3の概略構造図である。
図6】本発明の一実施形態によるプロトコル適合装置の第4の概略構造図である。
図7】本発明の一実施形態によるプロトコル適合方法の概略フローチャートである。
図8】本発明の一実施形態による圧縮シナリオにおけるプロトコル適合方法の概略フローチャートである。
図9】本発明の一実施形態による展開シナリオにおけるプロトコル適合方法の概略フローチャートである。
図10】本発明の一実施形態によるプロトコル適合方法の概略相互作用図である。
図11】本発明の一実施形態によるプロトコル適合装置の第5の概略構造図である。
図12】本発明の一実施形態によるプロトコル適合装置の第6の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以降の実施形態を明瞭簡潔に説明するため、最初にいくつかの序論を手短に述べる。
【0044】
第一に、NTO技術:
【0045】
NTOはインターネットやエンタープライズネットワークに利用される技術であり、トラフィック低減、トラフィック圧縮、トラフィックキャッシング、プロトコル加速等の技術を用いてネットワークやアプリケーションの性能を高める。NTO技術はデータ重複排除、従来型データ圧縮、キャッシング機構、およびプロトコル加速等の技術を含む。前述の技術は別々に使用されることもあれば組み合わせて使用されることもあり、帯域幅占有を軽減してネットワークレイテンシを減らすという目的を達成する。データ重複排除技術は従来のデータ圧縮アルゴリズムとは異なるものである。従来のデータ圧縮アルゴリズムは局所的な範囲の中で1個のユーザデータのデータ圧縮を行うものに過ぎないが、データ重複排除技術は比較的大きい範囲の中で1個のユーザデータの圧縮を実行できるほか、同一リンク上で異なるユーザの重複データの圧縮を実行できるため、比較的良好な圧縮効果を達成できる。
【0046】
NTOモジュールは2つの部分を含み、1対1方式か1対多方式で配備される。1方向のデータストリームが通過する処理モジュールを図1に示す。それぞれのNTOモジュールは、TCP/IPプロトコル処理サブモジュール、データ重複排除・圧縮サブモジュール、データ展開・復元サブモジュール、任意のTCP最適化、ハイパーテキスト転送プロトコル(Hypertext Transfer Protocol、HTTP)最適化、コードブックキャッシングサブモジュール等を含む。TCP/IPプロトコル処理サブモジュールはTCP/IPプロトコル解析サブモジュールとTCP/IPプロトコルカプセル化サブモジュールに分かれている。
【0047】
NTOモジュールにおける数個の主要サブモジュールの処理の流れは次の通りである。
【0048】
1.TCP/IPプロトコル解析サブモジュール:標準IPデータパケットを入力し、IP断片再構築を行い、トランスポート層プロトコルを解析し、アプリケーション層データを取得し、プロトコル層がTCPプロトコルであればTCPセッション再構築を行うよう構成される。
【0049】
2.データ重複排除・圧縮サブモジュール:スライシングモジュールと符号化モジュールに分かれている。
【0050】
2.1.スライシングモジュール:アプリケーションデータをスライスし、スライスのフィンガープリントを、すなわちデータスライスのデジタルダイジェストを、生成するよう構成される。また、フィンガープリントと原データのインデックス構造を確立し、コードブックを生成し、2端のNTOモジュール間でコードブックを同期させるようさらに構成される。
【0051】
2.2.符号化モジュール:フィンガープリントに従って重複するデータスライスの有無を判断し、重複するデータスライスをフィンガープリントに差し替えた後にフィンガープリントに重複していないデータスライスを組み合わせ、再符号化を行うよう構成され、ここで新たなアプリケーションデータを生成するため従来のLempel−Ziv圧縮アルゴリズムを選んで圧縮が行われることもある。
【0052】
3.データ展開・復元サブモジュール:
【0053】
前述した符号化モジュールの符号化ルールに従って、アプリケーションデータが圧縮されている場合はアプリケーションデータが展開されて原データを得る。その後フィンガープリントと重複していないデータスライスが特定され、コードブックが照会され、フィンガープリントが原データに差し替えられる。最後に復元されたデータスライスが1つに組み立てられる。
【0054】
4.TCP/IPプロトコルカプセル化サブモジュール:符号化されたアプリケーション層データを標準IPデータパケットに再度カプセル化し、標準IPデータパケットを送信するよう構成される。
【0055】
5.任意に、TCP/IPプロトコル処理サブモジュールはTCPデータストリームで伝送最適化を実行するようさらに構成される。
【0056】
6.任意に、TCP/IPプロトコル処理サブモジュールはHTTPサービスストリームで伝送最適化を実行するようさらに構成される。
【0057】
7.任意に、TCP/IPプロトコル処理サブモジュールはアプリケーションデータでキャッシュ最適化を実行するようさらに構成される。
【0058】
第二に、無線伝送プロトコル:
【0059】
無線伝送プロトコルは無線ネットワークのユーザプレーンでユーザデータを伝送するプロトコルを指す。無線伝送プロトコルはユーザデータ層と伝送ネットワーク層の2層に分かれている。ユーザデータ層は端末とサーバーの間で伝送されるユーザIPデータを搬送するために使われ、伝送ネットワーク層はユーザデータ層を搬送するために使われる。ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)ネットワークのバックホールネットワーク(Backhaul)が一例として使われている。基地局とサービングゲートウェイ(Serving Gateway、SGW)の間のユーザ・プレーン・プロトコル・スタックを図2.1に示す。基地局内の伝送モジュールは無線伝送プロトコルデータの転送を遂行し、インターネットプロトコルセキュリティ(Internet Protocol Security、IPSec)モジュールは基地局側でデータの暗号化と復号化を遂行し、IPSecゲートウェイ(Gateway、GW)はコアネットワーク側でデータの暗号化と復号化を遂行し、SGWはコアネットワーク側でデータの処理と転送を遂行する。
【0060】
ユニバーサルモバイル通信システム(Universal Mobile Telecommunications System、UMTS)のIu−パケットスイッチ(Packet Switch、PS)インターフェースが一例として使われている。無線ネットワークコントローラ(Radio Network Controller、RNC)とサービング汎用パケット無線サービス技術(General Packet Radio Service、GPRS)サポートノード(Serving GPRS Support Node、SGSN)の間のユーザ・プレーン・プロトコル・スタックを図2.2に示す。Iubプロトコルスタック処理を完了した後、RNCはPSドメインでデータをSGSNへ転送する。
【0061】
前述したLTE Backhaulユーザ・プレーン・プロトコル・スタックやUMTS Iu−PSインターフェース・ユーザ・プレーン・プロトコル・スタックで無線伝送プロトコルは以下に記す2つの層に分かれている。
【0062】
(1)ユーザデータ層:IPヘッダ、TCP/UDPヘッダ、およびアプリケーション(App)層データを含む。
【0063】
(2)伝送ネットワーク層:GPRSトンネリングプロトコル(GPRS Tunneling Protocol、GTP)ユーザプレーン(GTP User plane、GTP−U)ヘッダ、およびUDPヘッダ、ならびにGTP−U層下のIPヘッダ、データリンク層、および物理層を含む。
【0064】
LTEネットワークにおける基地局伝送モジュールおよびSGW間のユーザIPデータと、UMTSネットワークにおけるRNCおよびSGSN間のユーザIPデータは、伝送ネットワーク層でプロトコルカプセル化を受ける。ただしNTO技術は標準IPプロトコルスタック構造のためのものであり、既存の無線ネットワークに直接応用することはできない。
【0065】
第三に、GTP−Uヘッダ形式:
【0066】
3GPP TS 29.281に規定されたGTP−Uヘッダ形式を表1に示す。
【0067】
【表1】
【0068】
GTP−U拡張ヘッダの形式を表2に示す。
【0069】
【表2】
【0070】
GTP−U解析関数は次の通りである。
【0071】
1.ポインタptrはGTP−Uヘッダを指し示すよう設定され、GTP−Uヘッダ長gtp_hlen=0が設定される。
【0072】
2.ヘッダ長は8バイト後ろに移すことによって固定される:gtp_hlen+=8。
【0073】
3.E、S、またはPNフラグビットに従ってオプションフィールドの有無を判断する。4バイトのオプションフィールドがある場合はgtp_hlen+=4が実行される。
【0074】
4.オプションフィールドがある場合は、Eフラグビットと次拡張ヘッダタイプを示すフィールドとに従って拡張ヘッダの有無を判断する。拡張ヘッダがある場合はステップ5が実行される。さもなくばgtp_hlenはGTP−Uヘッダ長であり、GTP−U解析関数が返される。
【0075】
5.拡張ヘッダで次拡張ヘッダ長を示すフィールドに従って解析が実行される:gtp_hlen+=(Extension Header Length*4)であり、(ptr+gtp_hlen−1)で次拡張ヘッダタイプを示すフィールドが読み取られる。読み取られた値が0でなければ、次拡張ヘッダタイプを示すフィールドが0になるまでステップ4が周期的に実行される。この場合はGTP−Uヘッダ長gtp_hlenが得られ、GTP解析関数が返される。
【0076】
これ以降、本発明の実施形態の添付図面を参照しながら本発明の実施形態の技術的解決手段を明確に説明する。当然ながら、説明する実施形態は本発明の実施形態の全てではなく一部に過ぎない。創造的な取り組みをせずとも本発明の実施形態に基づいて当業者によって考案されるその他の実施形態はいずれも、本発明の保護範囲に入る。
【0077】
本発明の実施形態の技術的解決手段を明確に説明するため、本発明の実施形態では「第1」「第2」等の用語を用いて基本的に同じ機能や目的を持つ同じものや類似するものを区別している。当業者であれば用語「第1」および「第2」が数量や実行順序を制限するものではないことを理解できるであろう。
【0078】
加えて、本発明に関わる無線伝送プロトコルパケットは無線伝送プロトコルを用いてカプセル化されたデータパケットを指す。
【0079】
実施形態1
本発明の本実施形態はプロトコルスタック適合装置300を提供する。具体的には、図3に示すように、装置300は、取得ユニット301と、検知ユニット302と、適合ユニット303と、送信ユニット304と、受信ユニット305とを含む。
【0080】
取得ユニット301は第1の無線伝送プロトコルパケットを取得するよう構成される。
【0081】
検知ユニット302は第1のプリセット検知ルールを用いて第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送しているか否かを検知するよう構成される。
【0082】
具体的には、第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびGTP−Uヘッダを含む場合、第1のプリセット検知ルールは、
取得した無線伝送プロトコルパケットの伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内であるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内である場合に、無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われているか否かを判断することと、
無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われている場合に、IP断片化が行われた無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片再構築を実行することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPであるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPである場合に、伝送ネットワーク層UDPヘッダのUDP送信先ポート番号がGTP−Uポート番号であるか否かを検知することと、
UDP送信先ポート番号がGTP−Uポート番号である場合に、伝送ネットワーク層GTP−UヘッダのメッセージフィールドタイプがGTPカプセル化ユーザプレーンデータユニットG−PDU(GTP encapsulated user Plane Data Unit、G−PDU)であるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層GTP−UヘッダのメッセージフィールドタイプがG−PDUである場合に、取得した無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していると判断することとを含み得る。
【0083】
もちろん、これとは別の第1のプリセット検知ルールがあってもよく、本発明の本実施形態はこの点について具体的な制限を設けるものではない。
【0084】
適合ユニット303は、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットを対応する第1の標準インターネットプロトコルIPデータパケットに適合させるよう構成される。
【0085】
送信ユニット304は第1の標準IPデータパケットをネットワーク伝送最適化NTOデバイスへ送信するよう構成される。
【0086】
受信ユニット305はNTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットを受信するよう構成される。
【0087】
適合ユニット303は第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させるようさらに構成される。
【0088】
可能な一実装様態において、第1の無線伝送プロトコルパケットが圧縮されるべき無線伝送プロトコルパケットである場合、受信ユニット305は、
NTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットを受信するよう特に構成され、ここで第2の標準IPデータパケットは、NTOデバイスがN個の受信した第1の標準IPデータパケットを処理した後に得られ、N≧1であり、Nは整数である。
【0089】
さらに、図4に示すように、装置300は、格納ユニット306と、判断ユニット307と、計数ユニット308とをさらに含む。
【0090】
取得ユニット301は、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報と第1の標準IPデータパケットのクインタプル情報とのマッピング関係を取得するようさらに構成される。
【0091】
格納ユニット306はマッピング関係を格納するよう構成される。
【0092】
判断ユニット307は、受信ユニット305がNTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットを受信した後、かつ適合ユニット303が第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させる前に、第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報とマッピング関係とに従って、第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報に対応するN個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するよう構成される。
【0093】
判断ユニット307は、N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダがIPヘッダ、ユーザデータグラムプロトコルUDPヘッダ、および汎用パケット無線サービス技術GPRSトンネリングプロトコル・ユーザプレーンGTP−Uヘッダを含み、かつN個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のGTP−UヘッダのS識別子が1である場合に、N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されているか否かを判断するようさらに構成され、ここで伝送ネットワーク層セッション情報はGTP−Uシリアル番号を含む。
【0094】
計数ユニット308は、格納ユニット306がN個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報を格納している場合に、N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報中のGTP−Uシリアル番号を1増加させるよう構成される。
【0095】
格納ユニット306は、N個の第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されていない場合に、N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報を格納するようさらに構成され、ここで伝送ネットワーク層セッション情報のGTP−Uシリアル番号は、N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報におけるGTP−UヘッダのGTP−Uシリアル番号の最小シリアル番号である。
【0096】
判断ユニット307は、N個の第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報のGTP−Uシリアル番号とN個の第1の伝送ネットワークヘッダ情報とに従って、第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するようさらに構成される。
【0097】
さらに、図5に示すように、装置300は更新ユニット309をさらに含む。
【0098】
更新ユニット309は、第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のUDPヘッダの送信先ポート番号がGTP−Uポート番号である場合に、適合ユニット303が第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させる前に、GTP−Uポート番号を無線ネットワーク伝送最適化(Wireless Network Transmission Optimization、WNTO)ポート番号に更新するよう構成され、ここでWNTOポート番号は対応する標準IPデータパケットが圧縮によって最適化されたことを表す。
【0099】
もう1つの可能な実装様態において、第1の無線伝送プロトコルパケットが展開されるべき無線伝送プロトコルパケットである場合、受信ユニット305は、
NTOデバイスによって送信されたm番目の第2の標準IPデータパケットを受信するよう特に構成され、ここでm番目の第2の標準IPデータパケットは、NTOデバイスが受信した第1の標準IPデータパケットを処理した後に得られるM個の第2の標準IPデータパケットのうちの1つの標準IPデータパケットであり、1≦m≦Mであり、mとMはいずれも整数である。
【0100】
適合ユニット303は、
m番目の第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させるよう特に構成される。
【0101】
さらに、図4に示すように、装置300は、格納ユニット306と、判断ユニット307と、計数ユニット308とをさらに含む。
【0102】
取得ユニット301は、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報と第1の標準IPデータパケットのクインタプル情報とのマッピング関係を取得するようさらに構成される。
【0103】
格納ユニット306はマッピング関係を格納するよう構成される。
【0104】
判断ユニット307は、受信ユニット305がNTOデバイスによって送信されたm番目の第2の標準IPデータパケットを受信した後、かつ適合ユニット303がm番目の第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させる前に、m番目の第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報とマッピング関係とに従って、m番目の第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報に対応する第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するよう構成される。
【0105】
判断ユニット307は、第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびGTP−Uヘッダを含み、かつ第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のGTP−UヘッダのS識別子が1である場合に、第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されているか否かを判断するようさらに構成され、ここで伝送ネットワーク層セッション情報はGTP−Uシリアル番号を含む。
【0106】
計数ユニット308は、格納ユニット306が第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報を格納している場合に、第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報中のGTP−Uシリアル番号を1増加させるよう構成される。
【0107】
格納ユニット306は、第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されていない場合に、第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報を格納するようさらに構成され、ここで伝送ネットワーク層セッション情報のGTP−Uシリアル番号は、第1の伝送ネットワークヘッダ情報におけるGTP−UヘッダのGTP−Uシリアル番号である。
【0108】
判断ユニット307は、第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報のGTP−Uシリアル番号と第1の伝送ネットワークヘッダ情報とに従って、m番目の第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するようさらに構成される。
【0109】
さらに、図5に示すように、装置300は更新ユニット309をさらに含む。
【0110】
更新ユニット309は、m番目の第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のUDPヘッダの送信先ポート番号がWNTOポート番号である場合に、適合ユニット303がm番目の第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させる前に、WNTOポート番号をGTP−Uポート番号に更新するよう構成され、ここでWNTOポート番号は対応する標準IPデータパケットが圧縮によって最適化されたことを表す。
【0111】
具体的には、この場合、第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびGTP−Uヘッダを含む場合、第1のプリセット検知ルールは、
取得した無線伝送プロトコルパケットの伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内であるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内である場合に、無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われているか否かを判断することと、
無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われている場合に、IP断片化が行われた無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片再構築を実行することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPであるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPである場合に、伝送ネットワーク層UDPヘッダのUDP送信先ポート番号がWNTOポート番号であるか否かを検知することと、
UDP送信先ポート番号がWNTOポート番号である場合に、取得した無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していると判断することとを含み得る。
【0112】
さらに、図6に示すように、装置300は判断ユニット307と断片化ユニット310とをさらに含む。
【0113】
判断ユニット307は、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送しているか否かを検知ユニット302が検知した後に、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していない場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットの合計長がデータリンク層のプリセット伝送長閾値を超過しているか否かを判断するよう構成される。
【0114】
断片化ユニット310は、第1の無線伝送プロトコルパケットの合計長がプリセット伝送長閾値を超過している場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化を実行するよう構成される。
【0115】
送信ユニット304はIP断片化が行われた第1の無線伝送プロトコルパケットを送信するようさらに構成される。
【0116】
具体的には、プロトコル適合装置を用いてプロトコル適合を実行する方法については実施形態2の説明を具体的に参照できる。本発明の本実施形態では具体的な説明を行わない。
【0117】
本発明の本実施形態で提供される前述のプロトコルスタック適合装置に基づいて、プロトコルスタック適合装置は無線伝送プロトコルパケットを標準IPデータパケットに適合させることができ、その後標準IPデータパケットを処理のためNTOデバイスへ送信でき、NTOデバイスが処理を実行した後に得られた標準IPデータパケットを無線伝送プロトコルパケットに適合させることができる。それゆえNTO技術を無線伝送ネットワークに配備でき、無線ネットワークでデータトラフィックの帯域幅占有を軽減でき、無線ネットワークとユーザアプリケーションのレイテンシを低減でき、無線ネットワークにおける伝送最適化の目的を達成できる。
【0118】
実施形態2
本発明の本実施形態はプロトコルスタック適合方法を提供する。具体的には、図7に示すように、この方法は、
701.プロトコルスタック適合装置が第1の無線伝送プロトコルパケットを取得するステップを含む。
【0119】
具体的には、本発明の本実施形態において、第1の無線伝送プロトコルパケットは完全なプロトコルパケットであり得、あるいは複数のIP断片であり得る。本発明の本実施形態はこの点について具体的な制限を設けるものではなく、プロトコルスタック適合装置が第1の無線伝送プロトコルパケットを取得することを説明するに過ぎない。
【0120】
702.プロトコルスタック適合装置は第1のプリセット検知ルールを用いて第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送しているか否かを検知する。
【0121】
具体的には、本発明の本実施形態において、プロトコルスタック適合装置が第1のプリセット検知ルールを用いて第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していることを検知する場合は、ステップ703がさらに実行されてよく、さもなくばステップ703はスキップされる。
【0122】
具体的には、第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびGTP−Uヘッダを含む場合、第1のプリセット検知ルールは、
取得した無線伝送プロトコルパケットの伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内であるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内である場合に、無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われているか否かを判断することと、
無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われている場合に、IP断片化が行われた無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片再構築を実行することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPであるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPである場合に、伝送ネットワーク層UDPヘッダのUDP送信先ポート番号がGTP−Uポート番号であるか否かを検知することと、
UDP送信先ポート番号がGTP−Uポート番号である場合に、伝送ネットワーク層GTP−UヘッダのメッセージフィールドタイプがG−PDUであるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層GTP−UヘッダのメッセージフィールドタイプがG−PDUである場合に、取得した無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していると判断することとを含み得る。
【0123】
もちろん、これとは別の第1のプリセット検知ルールがあってもよく、本発明の本実施形態はこの点について具体的な制限を設けるものではなく、第1のプリセット検知ルールを用いて第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送しているか否かを検知できることを説明するに過ぎない。
【0124】
703.第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合、プロトコルスタック適合装置は第1の無線伝送プロトコルパケットを対応する第1の標準IPデータパケットに適合させる。
【0125】
一例として、本発明の本実施形態において、プロトコルスタック適合装置により第1の無線伝送プロトコルパケットを対応する第1の標準IPデータパケットに適合させる方法は次の通りであってよい。
【0126】
第一に、プロトコルスタック適合装置は第1の無線伝送プロトコルパケットのIPヘッダとUDPヘッダを解析し、第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層IPヘッダフィールドと第1の伝送ネットワーク層UDPヘッダフィールドを取得する。
【0127】
第二に、プロトコルスタック適合装置は下記ステップに沿って第1の伝送ネットワーク層GTP−Uヘッダを解析できる。
【0128】
(a)ポインタptrはGTP−Uヘッダを指し示すよう設定される。
【0129】
(b)GTP−Uヘッダ長gtp_hlenを得るためGTP−U解析関数が呼び出される。
【0130】
(c)GTP−Uヘッダ長gtp_hlenとポインタptrの位置とに従ってGTP−Uヘッダが取得され、ポインタptrはgtp_hlenバイト後ろに移される。
【0131】
(d)このときポインタptrはユーザデータ層で第1の無線伝送プロトコルパケットのIPデータパケットのヘッダを指し示している。ポインタptrの位置からデータパケット末端までの部分は第1の標準IPデータパケットである。送信元IPアドレスと、送信先IPアドレスと、ユーザデータ層のプロトコルタイプが読み取られる。プロトコルタイプがTCPかUDPである場合は対応する送信元ポート番号と送信先ポート番号が読み取られ、ユーザデータ層クインタプルを得ることができる。
【0132】
これまでにプロトコルスタック適合装置は第1の無線伝送プロトコルパケットを第1の標準IPデータパケットに適合させるプロセスを完了する。
【0133】
704.プロトコルスタック適合装置は第1の標準IPデータパケットをNTOデバイスへ送信する。
【0134】
具体的には、プロトコルスタック適合装置は第1の無線伝送プロトコルパケットを第1の標準IPデータパケットに適合させた後に、第1の標準IPデータパケットをNTOデバイスへ送信する。NTOデバイスは第1の標準IPデータパケットを処理する。
【0135】
具体的には、NTOデバイスで受信した第1の標準IPデータパケットに対し圧縮処理を実行する方法については、実施形態の説明の前文に記載されたNTO技術の手短な紹介を参照でき、本発明の本実施形態では詳細を繰り返し説明しない。
【0136】
705.プロトコルスタック適合装置はNTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットを受信する。
【0137】
706.プロトコルスタック適合装置は第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させる。
【0138】
具体的には、本発明の本実施形態では、逆演繹により、また第1の無線伝送プロトコルパケットを対応する第1の標準IPデータパケットに適合させる同様の方法を参照することにより、第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させる方法をプロトコルスタック適合装置に設けることができる。つまり、伝送ネットワーク層のGTP−UヘッダとUDPヘッダとIPヘッダを第2の標準IPデータパケットに順次加えることで第2の無線伝送プロトコルパケットを得る。本発明の本実施形態では詳細を繰り返し説明しない。
【0139】
これ以降、具体的な圧縮・展開シナリオを参照しながら本発明の本実施形態で提供されるプロトコル適合方法をさらに詳述する。
【0140】
可能な一シナリオでは、図2.1に示されたLTE Backhaulユーザ・プレーン・プロトコル・スタック構造で圧縮適合が実行される一例を用いて説明を行う。つまり、第1の無線伝送プロトコルパケットが圧縮されるべき無線伝送プロトコルパケットであれば、図8に示すように、本発明の本実施形態で提供されるプロトコル適合方法において、NTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットをプロトコルスタック適合装置で受信するステップ705は、
705a.プロトコルスタック適合装置がNTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットを受信するステップを特に含み得、ここで第2の標準IPデータパケットは、NTOデバイスがN個の受信した第1の標準IPデータパケットを処理した後に得られ、N≧1であり、Nは整数である。
【0141】
つまり、受信した標準IPデータパケットに対し圧縮による最適化処理を実行する際に、NTOデバイスは標準IPデータパケットに対し圧縮による最適化を個別に実行でき、あるいは複数の標準IPデータパケットを圧縮し1つの標準IPデータパケットとして結合することもできる。本発明の本実施形態はこの点について具体的な制限を設けるものではない。
【0142】
本発明の本実施形態において、第2の標準IPデータパケットは、NTOデバイスがN個の受信した第1の標準IPデータパケットを処理した後に得られる。Nの値は1であり得、あるいは1より大きい整数であり得る。本発明の本実施形態はこの点について具体的な制限を設けるものではない。
【0143】
さらに、このシナリオにおいて、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合、方法は、
第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報と第1の標準IPデータパケットのクインタプル情報とのマッピング関係をプロトコルスタック適合装置により取得し、かつ格納するステップをさらに含む。
【0144】
具体的には、プロトコルスタック適合装置はプロトコルスタック適合マッピング関係を管理できる。マッピング関係は無線伝送プロトコルパケットの伝送ネットワーク層ヘッダ情報とユーザデータ層クインタプル情報とのマッピング関係であり、伝送ネットワーク層IPヘッダ、伝送ネットワーク層UDPヘッダ、伝送ネットワーク層GTP−Uヘッダおよび長、およびユーザデータ層クインタプルの各フィールドを具体的に含み得る。ユーザデータ層クインタプルは、送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、プロトコルタイプ、送信元ポート番号、および送信先ポート番号フィールドを含む。プロトコルスタック適合マッピング関係はGTP−U適合表を用いて実現されてよく、あるいは別のやり方で実現されてよい。本発明の本実施形態はこの点について具体的な制限を設けるものではない。
【0145】
本発明の本実施形態では、GTP−U適合表を用いてプロトコルスタック適合マッピング関係が実現されると仮定する。プロトコルスタック適合装置がステップ702を実行した後に、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合に、プロトコルスタック適合装置は第1の無線伝送プロトコルパケットに対応するプロトコルスタック適合マッピングを取得し、プロトコルスタック適合マッピング関係をGTP−U適合表に格納する。
【0146】
一例として、プロトコルスタック適合装置によって受信される3つの第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層IPヘッダはそれぞれIP1、IP2、およびIP3と仮定し、第1の伝送ネットワーク層UDPヘッダはそれぞれUDP1、UDP2、およびUDP3と仮定し、第1の伝送ネットワーク層GTP−UヘッダはそれぞれGTP−U1、GTP−U2、およびGTP−U3と仮定し、第1の伝送ネットワーク層GTP−Uヘッダの長さはそれぞれL1、L2、およびL3と仮定し、ユーザデータ層クインタプルはS1、S2、およびS3と仮定する。表3に示すプロトコルスタック適合マッピング結果を得ることができる。
【0147】
【表3】
【0148】
プロトコルスタック適合装置がNTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットを受信した後、かつ第2の標準IPデータパケットが対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合される前に、方法は、
プロトコルスタック適合装置により、第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報とマッピング関係とに従って、第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報に対応するN個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するステップと、
N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびGTP−Uヘッダを含み、かつN個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のGTP−UヘッダのS識別子が1である場合に、N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されているか否かを判断するステップであって、伝送ネットワーク層セッション情報はGTP−Uシリアル番号を含む、ステップと、
N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されている場合に、N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報中のGTP−Uシリアル番号を1増加させるステップ、または
N個の第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されていない場合に、N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報を格納するステップであって、伝送ネットワーク層セッション情報のGTP−Uシリアル番号はN個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報におけるGTP−UヘッダのGTP−Uシリアル番号の最小シリアル番号である、ステップと、
N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報のGTP−Uシリアル番号とN個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報とに従って、第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するステップとをさらに含む。
【0149】
一例として、第2の標準IPデータパケットは、NTOデバイスが2つの受信した第1の標準IPデータパケットを処理した後に得られると仮定し、すなわちN=2と仮定し、2つの第1の標準IPデータパケットに対応する第1の無線伝送プロトコルパケットのプロトコルスタック適合マッピング関係は表3の最初の2行のマッピング結果によってそれぞれ示されると仮定する。この場合、プロトコルスタック適合装置は、NTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットを受信した後に、下記ステップを特に実行し得る。
【0150】
(a)ポインタptrは第2の標準IPデータパケットのヘッダを指し示すよう設定され、第2の標準IPデータパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、およびプロトコルタイプが読み取られ、プロトコルタイプがTCPかUDPである場合は、第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報を得るため、対応する送信元ポート番号と送信先ポート番号が読み取られ、第2の標準IPデータパケットに対応する2つの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報を得るため、第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報とに従って表3のマッピング関係が検索され、伝送ネットワーク層IPヘッダはIP1であり、伝送ネットワーク層UDPヘッダはUDP1であり、伝送ネットワーク層GTP−UヘッダはGTP−U1であり、伝送ネットワーク層IPヘッダはIP2であり、伝送ネットワーク層UDPヘッダはUDP2であり、伝送ネットワーク層GTP−UヘッダはGTP−U2である。
【0151】
尚、NTOデバイスが複数の標準IPデータパケットを圧縮し1つの標準IPデータパケットとして結合するにあたって不可欠な条件は、複数の標準IPデータパケットのクインタプル情報が同じであるということである。結合によって得られる標準IPデータパケットのクインタプル情報は、元の複数の標準IPデータパケットのクインタプル情報に含まれるクインタプル情報中にある。複数の標準IPデータパケットのクインタプル情報は複数のプロトコルスタック適合マッピング関係に相当する。したがって、第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報に従ってあらかじめ格納されたマッピング関係を検索することにより、複数のプロトコルスタック適合マッピング関係を得ることができる。
【0152】
(b)本発明の本実施形態は図2.1に示されたLTE Backhaulユーザ・プレーン・プロトコル・スタック構造に適用される。したがって、ステップ(a)で判断される2つの第1の伝送ネットワーク層ヘッダはIPヘッダと、UDPヘッダと、GTP−Uヘッダとを含む。GTP−UヘッダのS識別子が1ならば、表1に記載されたGTP−Uヘッダ構造に従って、GTP−UヘッダのGTP−Uシリアル番号がこの場合に有効であることが分かる。プロトコルスタック適合によって最終的に得られる第2の無線伝送プロトコルパケットのシリアル番号が連続していて、受信端で正確に検知できるようにするためには、NTOデバイスによる圧縮・結合とプロトコルスタック適合装置による適合によって得られる第2の無線伝送プロトコルパケットのGTP−Uシリアル番号を更新する必要がある。このため、プロトコルスタック適合装置は、判断された2つの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されているか否かを判断し、ここで伝送ネットワーク層セッション情報はGTP−Uシリアル番号を含む。
【0153】
尚、プロトコルスタック適合装置は1つの伝送ネットワーク層セッション情報を管理でき、セッション情報は無線伝送プロトコルのセッション管理に使われ、GTP−Uシリアル番号フィールドを含む。もちろん、伝送ネットワーク層セッション情報は伝送ネットワーク層IPヘッダの送信先IPアドレスやGTP−UヘッダのTEIDといったフィールドもさらに含み得る。本発明の本実施形態はこの点について具体的な制限を設けるものではない。
【0154】
一例として、伝送ネットワーク層セッション情報は上記にリストされたフィールドを含むと仮定する。伝送ネットワーク層セッション情報は表4に示すGTP−Uセッション表を用いて実現できる。もちろん、これとは別の方法でセッション情報を実現することもできる。本発明の本実施形態はこの点について具体的な制限を設けるものではない。
【0155】
【表4】
【0156】
Address1、Address2、およびAddress3は伝送ネットワーク層における送信先IPアドレスを表し、TEID1、TEID2、およびTEID3はGTP−UヘッダのTEIDを表し、P1、P2、およびP3はGTP−Uシリアル番号の値を表す。
【0157】
尚、NTOデバイスが複数の標準IPデータパケットを圧縮し1つの標準IPデータパケットとして結合できる場合、複数の標準IPデータパケットに対応する複数のマッピング関係で伝送ネットワーク層IPヘッダフィールドの送信先IPアドレスは同じであり、伝送ネットワーク層UDPヘッダのTEIDは同じである。したがって、ステップ(a)で判断された2つの第1の伝送ネットワーク層ヘッダのUDPヘッダのTEIDとIPヘッダの送信先アドレスを読み取ることができ、セッション情報を引き出すことができ、判断された2つの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されているか否かを判断できる。
【0158】
(c)一例として、判断された2つの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されている場合は、すなわち表3でIP1とIP2の送信先IPアドレスがいずれもAddress1であり、UDP1とUDP2のTEIDがいずれもTEID1であると仮定すると、P1の値は1増加され、更新されたP1は再度カプセル化されたGTP−Uヘッダのシリアル番号として使用される。
【0159】
この場合、第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報は、伝送ネットワーク層IPヘッダがIP1(IP2)であり、伝送ネットワーク層UDPヘッダがUDP1(UDP2)であり、伝送ネットワーク層GTP−UヘッダがGTP−U1(GTP−U2)であり、第2の標準IPデータパケットのGTP−UヘッダのGTP−Uシリアル番号は更新されたP1である。
【0160】
(d)一例として、判断された2つの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されていない場合は、すなわち表3でIP1とIP2の送信先IPアドレスがいずれもAddress4であり、UDP1とUDP2のTEIDがいずれもTEID4であると仮定すると、表5に示すように、判断された2つの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報を表4に加える必要がある。
【0161】
【表5】
【0162】
P4はGTP−U1およびGTP−U2ヘッダ中のGTP−Uシリアル番号の小さいほうのシリアル番号であり、P4は再度カプセル化されたGTP−Uヘッダのシリアル番号として使用される。
【0163】
第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報は、伝送ネットワーク層IPヘッダがIP1(IP2)であり、伝送ネットワーク層UDPヘッダがUDP1(UDP2)であり、伝送ネットワーク層GTP−UヘッダがGTP−U1(GTP−U2)であり、第2の標準IPデータパケットのGTP−UヘッダのGTP−Uシリアル番号はP4である。
【0164】
尚、第2の標準IPデータパケットが第2の無線伝送プロトコルパケットに適合される場合、第2の標準IPデータパケットに対応する複数のマッピング関係における複数の伝送ネットワーク層ヘッダのどの伝送ネットワーク層ヘッダでも第2の標準IPデータパケットの伝送ネットワーク層ヘッダとして使用でき、第2の標準IPデータパケットのGTP−UヘッダのGTP−Uシリアル番号は前述のやり方で判断できる。もちろん、第2の標準IPデータパケットの伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のGTP−Uヘッダ長、UDPヘッダ長、UDPチェックサム、IPヘッダ長、IPヘッダチェックサムといったその他情報も更新の必要があり得る。詳細については先行技術で関係する値を計算する方法を参照でき、本発明の本実施形態ではこの点について具体的な説明をしないし、具体的な制限を設けることもしない。
【0165】
尚、第2の標準IPデータパケットが第2の無線伝送プロトコルパケットに適合された後は、第2の標準IPデータパケットに対応するプロトコルスタック適合マッピング関係を削除してもよく、そうすることでシステムのストレージリソースを減らすことができる。本発明の本実施形態はこの点について具体的な制限を設けるものではない。
【0166】
さらに、このシナリオにおいて、本発明の本実施形態で提供されるプロトコルスタック適合方法で、第2の標準IPデータパケットを対応する無線伝送プロトコルパケットに適合させるステップの前に、方法は、
第2の標準IPデータパケットに対応する第2の伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のUDPヘッダの送信先ポート番号がGTP−Uポート番号である場合に、プロトコルスタック適合装置により、GTP−Uポート番号をWNTOポート番号に更新するステップをさらに含み得、ここでWNTOポート番号は対応する標準IPデータパケットが圧縮によって最適化されたことを表す。
【0167】
このようにして、第2の無線伝送プロトコルパケットを受信する際に、展開側に対応するプロトコルスタック適合装置は、第2の無線伝送プロトコルパケットのWNTOポート番号に従って、第2の無線伝送プロトコルパケットが圧縮による最適化の後に得られた無線伝送プロトコルパケットであることを直接判断でき、プロトコルスタック適合装置の検知効率が向上し、無線伝送効率を上げることができる。
【0168】
もう1つの可能なシナリオでは、図2.1に示されたLTE Backhaulユーザ・プレーン・プロトコル・スタック構造で展開適合が実行される一例を用いて説明を行う。つまり、第1の無線伝送プロトコルパケットが展開されるべき無線伝送プロトコルパケットであれば、図9に示すように、本発明の本実施形態で提供されるプロトコル適合方法において、NTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットをプロトコルスタック適合装置で受信するステップ705は、
705b.プロトコルスタック適合装置がNTOデバイスによって送信されたm番目の第2の標準IPデータパケットを受信するステップを特に含み得、ここでm番目の第2の標準IPデータパケットは、NTOデバイスが受信した第1の標準IPデータパケットを処理した後に得られるM個の第2の標準IPデータパケットのうちの1つの標準IPデータパケットであり、1≦m≦Mであり、mとMはいずれも整数である。
【0169】
尚、NTOデバイスが受信した標準IPデータパケットに対し展開・復元処理を実行する際に、受信した標準IPデータパケットは、展開されて1つの標準IPデータパケットとして復元されてよく、あるいは展開され復元される標準IPデータパケットは、複数の標準IPデータパケットに分割されてもよい。本発明の本実施形態はこの点について具体的な制限を設けるものではない。
【0170】
本発明の本実施形態において、M個の第2の標準IPデータパケットは、NTOデバイスが受信した第1の標準IPデータパケットを処理した後に得られる。Mの値は1であり得、あるいは1より大きい整数であり得る。本発明の本実施形態はこの点について具体的な制限を設けるものではない。M=3と仮定すると、mの値は1、2、または3であり得る。つまりプロトコルスタック適合装置は1番目の第2の標準IPデータパケットと2番目の第2の標準IPデータパケットと3番目の第2の標準IPデータパケットを順次受信する。
【0171】
プロトコルスタック適合装置により第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させるステップ706は、
706b.プロトコルスタック適合装置がm番目の第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させるステップを特に含み得る。
【0172】
さらに、このシナリオにおいて、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合、方法は、
第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報と第1の標準IPデータパケットのクインタプル情報とのマッピング関係を取得し、かつ格納するステップをさらに含み、
NTOデバイスによって送信されたm番目の第2の標準IPデータパケットを受信するステップの後、かつm番目の第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させるステップの前に、方法は、
m番目の第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報とマッピング関係とに従って、m番目の第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報に対応する第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するステップと、
第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびGTP−Uヘッダを含み、かつ第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のGTP−UヘッダのS識別子が1である場合に、第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されているか否かを判断するステップであって、伝送ネットワーク層セッション情報はGTP−Uシリアル番号を含む、ステップと、
第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されている場合に、第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報中のGTP−Uシリアル番号を1増加させるステップ、または
第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されていない場合に、第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報を格納するステップであって、伝送ネットワーク層セッション情報のGTP−Uシリアル番号は第1の伝送ネットワークヘッダ情報におけるGTP−UヘッダのGTP−Uシリアル番号である、ステップと、
第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報のGTP−Uシリアル番号と第1の伝送ネットワークヘッダ情報とに従って、m番目の第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するステップとをさらに含む。
【0173】
具体的には、前述の展開プロセスでS識別子が1である場合のセッション管理プロセスについては、圧縮プロセスでS識別子が1である場合のセッション管理プロセスを参照でき、ここでは詳細を繰り返し説明しない。
【0174】
一例として、M=2、m=1と仮定し、第1の標準IPデータパケットに対応する第1の無線伝送プロトコルパケットのプロトコルスタック適合マッピングが表3の最初の行のマッピング結果によって示されると仮定する。この場合、プロトコルスタック適合装置は、NTOデバイスによって送信された1番目の第2の標準IPデータパケット(1番目の第2の標準IPデータパケットはW1として記録される)を受信した後に下記ステップを特に実行し得る。
【0175】
(a)ポインタptrはW1のヘッダを指し示すよう設定され、W1の送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、およびプロトコルタイプが読み取られ、プロトコルタイプがTCPかUDPである場合は、W1のクインタプル情報を得るため、対応する送信元ポート番号と送信先ポート番号が読み取られ、W1に対応する第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報を得るため、W1のクインタプル情報に従って表3のマッピング関係が検索され、伝送ネットワーク層IPヘッダはIP1であり、伝送ネットワーク層UDPヘッダはUDP1であり、伝送ネットワーク層GTP−UヘッダはGTP−U1である。
【0176】
(b)本発明の本実施形態は図2.1に示されたLTE Backhaulユーザ・プレーン・プロトコル・スタック構造に応用される。したがって、ステップ(a)で判断される第1の伝送ネットワーク層ヘッダはIPヘッダと、UDPヘッダと、GTP−Uヘッダとを含む。GTP−UヘッダのS識別子が1ならば、表1に記載されたGTP−Uヘッダ構造に従って、GTP−UヘッダのGTP−Uシリアル番号がこの場合に有効であることが分かる。プロトコルスタック適合によって最終的に得られる第2の無線伝送プロトコルパケットのシリアル番号が連続していて、受信端で正確に検知できるようにするためには、NTOデバイスによる展開・復元とプロトコルスタック適合装置による適合によって得られる第2の無線伝送プロトコルパケットのGTP−Uシリアル番号を更新する必要がある。このため、プロトコルスタック適合装置は、判断された第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されているか否かを判断し、ここで伝送ネットワーク層セッション情報はGTP−Uシリアル番号を含む。
【0177】
伝送ネットワーク層セッション情報に関する説明については前述の実施形態を参照でき、ここでは詳細を繰り返し説明しない。
【0178】
(c)一例として、判断された第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されている場合は、すなわち表3でIP1の送信先IPアドレスがAddress1であり、UDP1のTEIDがTEID1であると仮定すると、P1の値は1増加され、更新されたP1は再度カプセル化されたGTP−Uヘッダのシリアル番号として使用される。
【0179】
この場合、W1に対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報は、伝送ネットワーク層IPヘッダがIP1であり、伝送ネットワーク層UDPヘッダがUDP1であり、伝送ネットワーク層GTP−UヘッダはGTP−U1であり、W1のGTP−UヘッダのGTP−Uシリアル番号は更新されたP1である。
【0180】
m=2である場合、2番目の第2の標準IPデータパケットはステップ(a)〜(c)と同様の方法で処理でき、ここでは詳細を繰り返し説明しない。
【0181】
(d)一例として、判断された第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されていない場合は、すなわち表3でIP1の送信先IPアドレスがAddress4であり、UDP1のTEIDがTEID4であると仮定すると、表5に示すように、判断された第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報を表4に加える必要がある。P4はGTP−U1ヘッダ中のGTP−Uシリアル番号である。
【0182】
この場合、W1に対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報は、伝送ネットワーク層IPヘッダがIP1であり、伝送ネットワーク層UDPヘッダがUDP1であり、伝送ネットワーク層GTP−UヘッダがGTP−U1であり、W1のGTP−UヘッダのGTP−Uシリアル番号はP4である。
【0183】
m=2である場合、ステップ(a)およびステップ(b)と同様の方法で2番目の第2の標準IPデータパケットが処理された後に、判断された第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が、すなわち表5で4番目のセッション情報が、格納されていると判断される場合は、P4の値が1増加され、更新されたP4は再度カプセル化されたGTP−Uヘッダのシリアル番号として使用される。
【0184】
上述したように、m番目の第2の標準IPデータパケットの伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のGTP−Uヘッダ長、UDPヘッダ長、UDPチェックサム、IPヘッダ長、IPヘッダチェックサムといったその他情報も更新の必要があり得る。詳細については先行技術で関係する値を計算する方法を参照でき、この点について具体的な説明をしないし、具体的な制限を設けることもしない。
【0185】
上述したように、m番目の第2の標準IPデータパケットが対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合された後は、m番目の第2の標準IPデータパケットに対応するプロトコルスタック適合マッピング関係を削除してもよく、そうすることでシステムのストレージリソースを減らすことができる。本発明の本実施形態はこの点について具体的な制限を設けるものではない。
【0186】
さらに、このシナリオにおいて、本発明の本実施形態で提供されるプロトコルスタック適合方法で、m番目の第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させるステップの前に、方法は、
m番目の第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のUDPヘッダの送信先ポート番号がWNTOポート番号である場合に、WNTOポート番号をGTP−Uポート番号に更新するステップをさらに含み得、ここでWNTOポート番号は対応する標準IPデータパケットが圧縮によって最適化されたことを表す。
【0187】
つまり、展開時に、圧縮による最適化を表し圧縮による最適化のときに付けられるタグは削除する必要があり、例えばWNTOポート番号は元のGTP−Uポート番号に更新され、そうすることで以降の無線伝送プロセスは円滑に実行できる。
【0188】
さらに、圧縮による最適化の後に得られる各無線伝送プロトコルパケットに圧縮による最適化を表すタグが付けられる場合、例えば圧縮による最適化の後に得られる無線伝送プロトコルパケットの伝送ネットワーク層ヘッダでUDPヘッダの送信先ポート番号がWNTOポート番号である場合、第1のプリセット検知ルールは、
取得した無線伝送プロトコルパケットの伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内であるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内である場合に、無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われているか否かを判断することと、
無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われている場合に、IP断片化が行われた無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片再構築を実行することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPであるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPである場合に、伝送ネットワーク層UDPヘッダのUDP送信先ポート番号がWNTOポート番号であるか否かを検知することと、
UDP送信先ポート番号がWNTOポート番号である場合に、取得した無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していると判断することとを含み得る。
【0189】
図8および図9に示された実施形態で、図2.1に示されたLTE Backhaulユーザ・プレーン・プロトコル・スタック構造を一例として使用し、圧縮シナリオのプロトコル適合方法と展開シナリオのプロトコル適合方法をそれぞれ説明した。もちろん、本発明の本実施形態で提供されるプロトコル適合方法は、プロトコルスタック構造がLTE Backhaulユーザ・プレーン・プロトコル・スタック構造と同じかこれに類似する別のネットワークエレメントにも応用できる。本発明の本実施形態はこの点について具体的な制限を設けるものではない。
【0190】
さらに、本発明の本実施形態は、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していない場合に当てはまる処理方法をさらに提供する。つまり、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送しているか否かを検知するステップの後に、方法は、
第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していない場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットの合計長がデータリンク層のプリセット伝送長閾値を超過しているか否かを判断するステップと、
第1の無線伝送プロトコルパケットの合計長がプリセット伝送長閾値を超過している場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化を実行するステップと、
IP断片化が行われた第1の無線伝送プロトコルパケットを送信するステップとをさらに含み得る。
【0191】
このようにプロトコルスタック適合装置は取得した全ての無線伝送プロトコルパケットを分類できるため、無線伝送ネットワークを最適化するという目的が達成されるばかりでなく、全ての無線伝送プロトコルパケットを正常に伝送でき、無線伝送品質が保証される。
【0192】
これ以降も引き続き図2.1に示されたLTE Backhaulユーザ・プレーン・プロトコル・スタック構造を一例として使用する。基地局側に対応するプロトコルスタック適合装置は第1のプロトコルスタック適合装置と仮定し、NTOデバイスは第1のNTOデバイスと仮定する。SGW側に対応するプロトコルスタック適合装置は第2のプロトコルスタック適合装置と仮定し、NTOデバイスは第2のNTOデバイスと仮定する。さらにN=3と仮定し、M=2と仮定する。図10に見られるように、基地局により第1の無線伝送プロトコルパケットをSGWへ送信するプロトコルスタック適合プロセス一式をこれ以降詳しく説明する。
【0193】
1001.第1のプロトコルスタック適合装置は無線伝送プロトコルパケットRi(i=1、2、3)を取得する。
【0194】
1002.第1のプロトコルスタック適合装置は第1のプリセット検知ルールを用いてRiがユーザデータを搬送しているか否かを検知する。
【0195】
1003.Riがユーザデータを搬送している場合、第1のプロトコルスタック適合装置はRiを対応する標準IPデータパケットTiに適合させる。
【0196】
1004.第1のプロトコルスタック適合装置は第1のNTOデバイスへTiを送信する。
【0197】
1005.第1のNTOデバイスはTiを受信する。
【0198】
尚、この例でi=1、2、3はステップ1001〜ステップ1005で順次設定される。ステップ1001〜ステップ1005は、第1のNTOデバイスがN=3個の標準IPデータパケットT1、T2、およびT3を受信するまで繰り返し実行される。
【0199】
1006.第1のNTOデバイスは受信した3つの標準IPデータパケットに対し圧縮による最適化処理を行い、標準IPデータパケットT4を得る。
【0200】
1007.第1のNTOデバイスは第1のプロトコルスタック適合装置へT4を送信する。
【0201】
1008.第1のプロトコルスタック適合装置は第1のNTOデバイスによって送信されたT4を受信する。
【0202】
1009.第1のプロトコルスタック適合装置はT4を対応する無線伝送プロトコルパケットR4に適合させる。
【0203】
1010.第1のプロトコルスタック適合装置は第2のプロトコルスタック適合装置へR4を送信する。
【0204】
尚、第1のプロトコルスタック適合装置と第2のプロトコルスタック適合装置の異なる配備位置によると、第1のプロトコルスタック適合装置は、無線伝送プロトコルパケットを直接送信する代わりに何らかのユニットモジュールを用いて、第2のプロトコルスタック適合装置へ無線伝送プロトコルパケットR4を送信してよい。この例はこの点について具体的な制限を設けるものではなく、無線伝送プロトコルパケットR2が第1のプロトコルスタック適合装置によって第2のプロトコルスタック適合装置へ送信されることを説明するものである。
【0205】
1011.第2のプロトコルスタック適合装置は無線伝送プロトコルパケットR4を取得する。
【0206】
1012.第2のプロトコルスタック適合装置は第1のプリセット検知ルールを用いてR4がユーザデータを搬送しているか否かを検知する。
【0207】
1013.R4がユーザデータを搬送している場合、第2のプロトコルスタック適合装置はR4を対応する標準IPデータパケットT4に適合させる。
【0208】
1014.第2のプロトコルスタック適合装置は第2のNTOデバイスへT4を送信する。
【0209】
1015.第2のNTOデバイスはT4を受信する。
【0210】
1016.第2のNTOデバイスは受信したT4に対し展開・復元処理を行い、標準IPデータパケットTi(i=5、6)を得る。
【0211】
1017.第2のNTOデバイスは第2のプロトコルスタック適合装置へTiを送信する。
【0212】
1018.第2のプロトコルスタック適合装置は第2のNTOデバイスによって送信されたTiを受信する。
【0213】
1019.第2のプロトコルスタック適合装置はTiを対応する無線伝送プロトコルパケットRiに適合させる。
【0214】
ステップ1017〜ステップ1019でi=5、6を順次設定する。ステップ1017〜ステップ1019は、第2のプロトコルスタック適合装置がM=2個の標準IPデータパケットを無線伝送プロトコルパケットR5およびR6に適合させるまで繰り返し実行される。以上でプロトコルスタック適合プロセス一式は終了する。
【0215】
具体的には、ステップ1001〜ステップ1019に関する説明については図7図9に示された実施形態の説明を参照でき、本発明の本実施形態では詳細を繰り返し説明しない。
【0216】
本発明の本実施形態で提供される前述のプロトコルスタック適合方法に基づいて、プロトコルスタック適合装置は無線伝送プロトコルパケットを標準IPデータパケットに適合させることができ、その後標準IPデータパケットを処理のためNTOデバイスへ送信でき、NTOデバイスが処理を実行した後に得られた標準IPデータパケットを無線伝送プロトコルパケットに適合させることができる。それゆえNTO技術を無線伝送ネットワークに配備でき、無線ネットワークでデータトラフィックの帯域幅占有を軽減でき、無線ネットワークとユーザアプリケーションのレイテンシを低減でき、無線ネットワークにおける伝送最適化の目的を達成できる。
【0217】
実施形態3
本発明の本実施形態はプロトコルスタック適合装置1100を提供する。具体的には、図11に示すように、装置1100は、プロセッサ1101と、送信器1102と、受信器1103とを含む。
【0218】
プロセッサ1101は第1の無線伝送プロトコルパケットを取得するよう構成される。
【0219】
プロセッサ1101は第1のプリセット検知ルールを用いて第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送しているか否かを検知するようさらに構成される。
【0220】
具体的には、第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびGTP−Uヘッダを含む場合、第1のプリセット検知ルールは、
取得した無線伝送プロトコルパケットの伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内であるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内である場合に、無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われているか否かを判断することと、
無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われている場合に、IP断片化が行われた無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片再構築を実行することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPであるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPである場合に、伝送ネットワーク層UDPヘッダのUDP送信先ポート番号がGTP−Uポート番号であるか否かを検知することと、
UDP送信先ポート番号がGTP−Uポート番号である場合に、伝送ネットワーク層GTP−UヘッダのメッセージフィールドタイプがG−PDUであるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層GTP−UヘッダのメッセージフィールドタイプがG−PDUである場合に、取得した無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していると判断することとを含み得る。
【0221】
もちろん、これとは別の第1のプリセット検知ルールがあってもよく、本発明の本実施形態はこの点について具体的な制限を設けるものではない。
【0222】
プロセッサ1101は、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットを対応する第1の標準インターネットプロトコルIPデータパケットに適合させるようさらに構成される。
【0223】
送信器1102は第1の標準IPデータパケットをネットワーク伝送最適化NTOデバイスへ送信するよう構成される。
【0224】
受信器1103はNTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットを受信するよう構成される。
【0225】
プロセッサ1101は第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させるようさらに構成される。
【0226】
可能な一実装様態において、第1の無線伝送プロトコルパケットが圧縮されるべき無線伝送プロトコルパケットである場合、受信器1103は、
NTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットを受信するよう特に構成され、ここで第2の標準IPデータパケットは、NTOデバイスがN個の受信した第1の標準IPデータパケットを処理した後に得られ、N≧1であり、Nは整数である。
【0227】
さらに、図12に示すように、装置1100はメモリ1104をさらに含む。
【0228】
プロセッサ1101は、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報と第1の標準IPデータパケットのクインタプル情報とのマッピング関係を取得するようさらに構成される。
【0229】
メモリ1104はマッピング関係を格納するよう構成される。
【0230】
プロセッサ1101は、受信器1103がNTOデバイスによって送信された第2の標準IPデータパケットを受信した後、かつ第2の標準IPデータパケットが対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合される前に、第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報とマッピング関係とに従って、第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報に対応するN個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するようさらに構成される。
【0231】
プロセッサ1101は、N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、ユーザデータグラムプロトコルUDPヘッダ、および汎用パケット無線サービス技術GPRSトンネリングプロトコル・ユーザプレーンGTP−Uヘッダを含み、かつN個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のGTP−UヘッダのS識別子が1である場合に、N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されているか否かを判断するようさらに構成され、ここで伝送ネットワーク層セッション情報はGTP−Uシリアル番号を含む。
【0232】
プロセッサ1101は、メモリ1104がN個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報を格納している場合に、N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報中のGTP−Uシリアル番号を1増加させるようさらに構成される。
【0233】
メモリ1104は、N個の第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されていない場合に、N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報を格納するようさらに構成され、ここで伝送ネットワーク層セッション情報のGTP−Uシリアル番号は、N個の第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報におけるGTP−UヘッダのGTP−Uシリアル番号の最小シリアル番号である。
【0234】
プロセッサ1101は、N個の第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報のGTP−Uシリアル番号とN個の第1の伝送ネットワークヘッダ情報とに従って、第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するようさらに構成される。
【0235】
さらに、プロセッサ1101は、第2の標準IPデータパケットに対応する第2の伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のUDPヘッダの送信先ポート番号がGTP−Uポート番号である場合に、第2の標準IPデータパケットを対応する無線伝送プロトコルパケットに適合させる前に、GTP−Uポート番号を無線ネットワーク伝送最適化WNTOポート番号に更新するようさらに構成され、ここでWNTOポート番号は対応する標準IPデータパケットが圧縮によって最適化されたことを表す。
【0236】
もう1つの可能な実装様態において、第1の無線伝送プロトコルパケットが展開されるべき無線伝送プロトコルパケットである場合、受信器1103は、
NTOデバイスによって送信されたm番目の第2の標準IPデータパケットを受信するよう特に構成され、ここでm番目の第2の標準IPデータパケットは、NTOデバイスが受信した第1の標準IPデータパケットを処理した後に得られるM個の第2の標準IPデータパケットのうちの1つの標準IPデータパケットであり、1≦m≦Mであり、mとMはいずれも整数である。
【0237】
プロセッサ1101は、
m番目の第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させるよう特に構成される。
【0238】
さらに、図12に示すように、装置1100はメモリ1104をさらに含む。
【0239】
プロセッサ1101は、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送している場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報と第1の標準IPデータパケットのクインタプル情報とのマッピング関係を取得するようさらに構成される。
【0240】
メモリ1104はマッピング関係を格納するよう構成される。
【0241】
プロセッサ1101は、受信器1103がNTOデバイスによって送信されたm番目の第2の標準IPデータパケットを受信した後、かつm番目の第2の標準IPデータパケットが対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合される前に、m番目の第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報とマッピング関係とに従って、m番目の第2の標準IPデータパケットのクインタプル情報に対応する第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するようさらに構成される。
【0242】
プロセッサ1101は、第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびGTP−Uヘッダを含み、かつ第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のGTP−UヘッダのS識別子が1である場合に、第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されているか否かを判断するようさらに構成され、ここで伝送ネットワーク層セッション情報はGTP−Uシリアル番号を含む。
【0243】
プロセッサ1101は、メモリ1104が第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報を格納している場合に、第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報中のGTP−Uシリアル番号を1増加させるようさらに構成される。
【0244】
メモリ1104は、第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報が格納されていない場合に、第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報を格納するようさらに構成され、ここで伝送ネットワーク層セッション情報のGTP−Uシリアル番号は、第1の伝送ネットワークヘッダ情報におけるGTP−UヘッダのGTP−Uシリアル番号である。
【0245】
プロセッサ1101は、第1の伝送ネットワークヘッダ情報に対応する伝送ネットワーク層セッション情報のGTP−Uシリアル番号と第1の伝送ネットワークヘッダ情報とに従って、m番目の第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報を判断するようさらに構成される。
【0246】
プロセッサ1101は、m番目の第2の標準IPデータパケットに対応する伝送ネットワーク層ヘッダ情報中のUDPヘッダの送信先ポート番号がWNTOポート番号である場合に、m番目の第2の標準IPデータパケットを対応する第2の無線伝送プロトコルパケットに適合させる前に、WNTOポート番号をGTP−Uポート番号に更新するようさらに構成され、ここでWNTOポート番号は対応する標準IPデータパケットが圧縮によって最適化されたことを表す。
【0247】
具体的には、この場合、第1の無線伝送プロトコルパケットの第1の伝送ネットワーク層ヘッダ情報がIPヘッダ、UDPヘッダ、およびGTP−Uヘッダを含む場合、第1のプリセット検知ルールは、
取得した無線伝送プロトコルパケットの伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内であるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのIPアドレスがプリセットIPアドレス範囲内である場合に、無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われているか否かを判断することと、
無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化が行われている場合に、IP断片化が行われた無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片再構築を実行することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPであるか否かを検知することと、
伝送ネットワーク層IPヘッダのプロトコルタイプがUDPである場合に、伝送ネットワーク層UDPヘッダのUDP送信先ポート番号がWNTOポート番号であるか否かを検知することと、
UDP送信先ポート番号がWNTOポート番号である場合に、取得した無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していると判断することとを含み得る。
【0248】
プロセッサ1101は、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送しているか否かを検知した後に、第1の無線伝送プロトコルパケットがユーザデータを搬送していない場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットの合計長がデータリンク層のプリセット伝送長閾値を超過しているか否かを判断するようさらに構成される。
【0249】
プロセッサ1101は、第1の無線伝送プロトコルパケットの合計長がプリセット伝送長閾値を超過している場合に、第1の無線伝送プロトコルパケットに対しIP断片化を実行するようさらに構成される。
【0250】
送信器1102は、IP断片化が行われた第1の無線伝送プロトコルパケットを送信するようさらに構成される。
【0251】
具体的には、プロトコル適合装置を用いてプロトコル適合を実行する方法については実施形態2の説明を具体的に参照できる。本発明の本実施形態では具体的な説明を行わない。
【0252】
本発明の本実施形態で提供される前述のプロトコルスタック適合装置に基づいて、プロトコルスタック適合装置は無線伝送プロトコルパケットを標準IPデータパケットに適合させることができ、その後標準IPデータパケットを処理のためNTOデバイスへ送信でき、NTOデバイスが処理を実行した後に得られた標準IPデータパケットを無線伝送プロトコルパケットに適合させることができる。それゆえNTO技術を無線伝送ネットワークに配備でき、無線ネットワークでデータトラフィックの帯域幅占有を軽減でき、無線ネットワークとユーザアプリケーションのレイテンシを低減でき、無線ネットワークにおける伝送最適化の目的を達成できる。
【0253】
当業者であれば、簡便で簡潔な説明のため、上述した装置で上述した機能モジュールが一例として分割されて説明されていることをはっきり理解できるであろう。実際の応用では要求に応じて前述した機能が異なるモジュールに割り当てられ、実装されてよい。つまり、装置の内部構造が異なる機能モジュールに分割されて上述した機能の全部または一部を実装する。前述したシステム、装置、およびユニットの詳しい作業プロセスについては、前述した方法実施形態で対応するプロセスを参照でき、ここでは詳細を繰り返し説明しない。
【0254】
本願で提供されるいくつかの実施形態において、開示されたシステム、装置、および方法が別のやり方で実装され得ることを理解されたい。例えば、説明した装置実施形態は典型的例に過ぎない。例えば、モジュールやユニットの分割は論理的な機能分割に過ぎず、実際の実装では別の分割であってもよい。例えば、複数のユニットやコンポーネントを組み合わせて別のシステムにまとめてもよく、一部の機能を無視してもよく、実行しなくてもよい。加えて、表示もしくは論述された相互結合や直接結合や通信接続は何らかのインターフェースを用いて実装されてよい。装置またはユニット間の間接結合や通信接続は電子的形態、機械的形態、またはその他形態で実装されてよい。
【0255】
単独部分として説明されたユニットは物理的に単独であってもなくてもよく、ユニットとして表示された部分は物理的なユニットであってもなくてもよく、1ヶ所に置かれてもよく、複数のネットワークユニットに分散されてもよい。実施形態の解決手段の目的を達成するため、ユニットの一部または全部が実際のニーズに応じて選ばれてよい。
【0256】
加えて、本発明の実施形態の機能ユニットは1つの処理ユニットに統合されてよく、それぞれのユニットが物理的に単独で存在してもよく、2つ以上のユニットが1つのユニットに統合されてもよい。統合されたユニットはハードウェアの形で実装されてよく、あるいはソフトウェア機能ユニットの形で実装されてもよい。
【0257】
統合されたユニットがソフトウェア機能ユニットの形で実装され、独立した製品として販売もしくは使用される場合、統合されたユニットはコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。このような理解に基づき、本発明の技術的解決手段は、あるいは先行技術に寄与する部分は、あるいは技術的解決手段の全部または一部は、ソフトウェア製品の形で実装されてよい。ソフトウェア製品は記憶媒体に格納され、本発明の実施形態で説明した方法のステップの全部または一部を実行することをコンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバー、ネットワークデバイス等であってよい)やプロセッサに命令する命令を含む。前述した記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読取専用メモリ(ROM、Read−Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク、光ディスク等、プログラムコードを格納できる媒体を含む。
【0258】
前記の説明は本発明の特定の実装様態に過ぎず、本発明の保護範囲を制限するものではない。本発明で開示された技術的範囲内で当業者によって容易く考え出されるバリエーションや差し替えは本発明の保護範囲内にある。本発明の保護範囲は請求項の保護範囲に従う。
【符号の説明】
【0259】
300 プロトコル適合装置
301 取得ユニット
302 検知ユニット
303 適合ユニット
304 送信ユニット
305 受信ユニット
306 格納ユニット
307 判断ユニット
308 計数ユニット
309 更新ユニット
310 断片化ユニット
1100 プロトコル適合装置
1101 プロセッサ
1102 送信器
1103 受信器
1104 メモリ
図1
図2.1】
図2.2】
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
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図12