(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1に記載の情報処理装置としてコンピュータを機能させるための情報処理プログラムであって、前記取得部と、前記状態判断部と、前記出力判断部と、前記出力部として
コンピュータを機能させるための情報処理プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述のような従来技術では、対象者に対して提供することができるサービスが限定的であり、さらに、対象者の状態や、対象者のサービスに対する評価に応じた適切な対応ができないという問題がある。
【0006】
本発明の一態様は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、対象者の状態、及び対象者のサービスに関する評価に応じた適切な対応を行うことができる技術を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理装置は、取得部と、状態判断部と、出力判断部と、出力部とを備えた情報処理装置であって、前記取得部は、対象者を含む撮像画像を取得し、前記状態判断部は、前記撮像画像を参照して、前記対象者の状態を判定し、前記出力判断部は、前記対象者の状態、及び、前記対象者に提供されるサービス又はその候補に関する評価の少なくとも何れを出力するかを判断し、前記出力部は、上記出力判断部が出力すると判断した情報を出力する構成である。
【0008】
前記の構成によれば、出力判断部は、対象者の状態、及び、対象者に提供されるサービス又はその候補に関する評価の少なくとも何れを出力するかを判断する。よって、情報処理装置から出力される情報を受信する外部の装置では、複数の対象者からの状態情報、及び評価情報を収集して利用することができ、対象者の状態、及び対象者のサービスに関する評価に応じた適切な対応を行うことができる。
【0009】
また、本発明の一態様に係る情報処理装置は、前記状態判断部が判断した対象者の状態を参照して、前記対象者に提供するサービスを決定するサービス決定部を更に備えている構成である。
【0010】
前記の構成によれば、多様なサービスの中から、対象者の状態に応じた適切なサービスを対象者に提供することができるため、ユーザにとって満足度の高いサービスを提供することができる。
【0011】
また、本発明の一態様に係る情報処理装置は、前記取得部は、更に、前記対象者に対して提供するサービスの候補と、当該サービス候補に関する評価情報とを含むサービス情報を取得し、前記サービス決定部は、前記サービス情報を更に参照して、前記対象者に提供するサービスを決定する構成である。
【0012】
前記の構成によれば、サービス決定部は、サービスの候補と、サービス候補に関する評価情報とを含むサービス情報を参照して提供するサービスを決定するため、多様なサービスの中から、より対象者に適したサービスを提供することができる。
【0013】
また、本発明の一態様に係る情報処理装置は、前記サービス候補に関する評価情報には、前記対象者とは異なる者に関連付けられた評価情報、及び、前記対象者に関連付けられた過去の評価情報の少なくとも何れかが含まれる構成である。
【0014】
前記の構成によれば、対象者の過去の評価情報だけではなく、対象者とは異なる者に関連付けられた評価情報をも参照して、対象者に提供するサービスを決定するため、多様なサービスの中から、より対象者に適したサービスを提供することができる。
【0015】
また、本発明の一態様に係る情報処理装置は、前記サービスは、画像を含むコンテンツの再生であり、前記サービス決定部は、前記サービス情報に含まれる1又は複数のコンテンツに関する評価情報を参照して、再生するコンテンツを切り替える構成である。
【0016】
前記の構成によれば、対象者の状態と、当該状態を参照して得られる評価とに応じて、再生するコンテンツを切り替えるため、多様な画像コンテンツの中から、より対象者に適した画像コンテンツを提供することができる。
【0017】
また、本発明の一態様に係る情報処理装置は、前記状態判断部は、前記対象者の状態が、所定の通常状態とは異なる異常状態にあるか否かを判定し、前記出力判断部は、前記対象者の状態が異常状態にあるか否かに応じて、出力する情報を切り替える構成である。
【0018】
前記の構成によれば、対象者の状態が、所定の通常状態とは異なる異常状態にある場合には、異常であることを示す情報のみを送付することができ、対象者の状態に応じて、適切な対応を行うことができる。
【0019】
また、本発明の一態様に係る情報処理装置は、前記状態判断部は、前記対象者の状態が、所定の通常状態とは異なる異常状態にあるか否かを判定し、前記出力部は、前記対象者の状態が異常状態にあるか否かに応じて、状態情報を出力する先の装置を切り替える構成である。
【0020】
前記の構成によれば、対象者の状態が、所定の通常状態とは異なる異常状態にあるか否かに応じて、状態情報を出力する先の装置を切り替えるため、対象者に提供するサービスを、例えばコンテンツ配信から、通報システムへの通報に、変更することができ、より対象者に適したサービスを提供することができる。
【0021】
また、本発明の一態様に係る情報処理装置は、前記対象者の状態を提示する提示部を更に備えている構成である。
【0022】
前記の構成によれば、対象者の状態を、対象者とは異なる者に提示することができるため、対象者の状態が異常状態にある場合には、対象者とは異なる者に対象者の異常を知らせることができる。
【0023】
前記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理システムは、前記の情報処理装置と、前記情報処理装置から出力される前記状態情報、及び前記評価情報の少なくとも何れかを、取得するサーバと、を備えた構成である。
【0024】
前記の構成によれば、サーバにおいて複数の情報処理装置からそれぞれ出力される状態情報、及び前記評価情報を管理することができるため、複数の対象者のそれぞれに適切なサービスを提供することができる。
【0025】
前記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理方法は、対象者を含む撮像画像を取得する撮像画像取得ステップと、前記撮像画像を参照して、前記対象者の状態を判定する状態判定ステップと、前記対象者の状態、及び、前記対象者に提供されるサービス又はその候補に関する評価の少なくとも何れを出力するかを判断する出力判断ステップと、出力すると判断した情報を出力する情報出力ステップと、を含む方法である。
【0026】
前記の構成によれば、対象者の状態、及び、前記対象者に提供されるサービス又はその候補に関する評価の少なくとも何れかを出力するため、対象者の状態、及び、対象者のサービスに関する評価に応じて、対象者に適切な対応を行うことができる。
【0027】
前記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理プログラムは、前記の情報処理装置としてコンピュータを機能させるための情報処理プログラムであって、前記取得部と、前記状態判断部と、前記出力判断部と、前記出力部としてコンピュータを機能させる構成である。
【0028】
前記の構成によれば、コンピュータの機能を利用して、対象者の状態、及び対象者のサービスに関する評価に応じた適切な対応を行うことができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明の一態様によれば、対象者の状態、及び対象者のサービスに関する評価に応じた適切な対応を行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の一側面に係る実施形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。ただし、以下で説明する本実施形態は、あらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。なお、本実施形態において登場するデータを自然言語により説明しているが、より具体的には、コンピュータが認識可能な疑似言語、コマンド、パラメータ、マシン語等で指定される。
【0032】
§1 適用例
まず、
図1を用いて、本発明が適用される場面の一例について説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理装置100の概略構成を示すブロック図である。情報処理装置100は、例えば、
図1に示されるとおり、対象者の状態を判定し、対象者の状態、及び対象者に提供されるサービス又はその候補に関する評価の少なくとも何れかを出力する情報処理システム1の機能ユニットとして用いられる。
【0033】
情報処理装置100は、画像取得部101と、状態判断部102と、出力判断部108とを含んでいる。情報処理装置100は、画像取得部101の機能により、対象者を含む撮像画像を取得する。情報処理装置100は、状態判断部102の機能により、画像取得部101によって取得された対象者を含む撮像画像を参照して、対象者の属性を判定する。対象者の属性は、例えば、対象者の性別、年齢、人種等である。情報処理装置100は、判定した対象者の属性に応じたサービスを対象者に提供する。
【0034】
また、情報処理装置100は、状態判断部102の機能により、画像取得部101によって取得された対象者を含む撮像画像を参照して、対象者の状態を判定する。対象者の状態は、例えば、対象者の機嫌や体調状態である。
情報処理装置100は、出力判断部108の機能により、対象者の状態、及び対象者のサービスに対する評価の少なくとも何れかを出力することを判断する。情報処理装置100は、例えば、対象者の体調状態が異常な状態であると判定した場合に、対象者の状態を出力することを判断する。情報処理装置100は、例えば、外部の装置に対して対象者の状態の異常を通報することで、対象者にとって必要な援助を要請してもよい。
【0035】
情報処理装置100は、更に、評価作成部103を備えている。評価作成部103は、状態判断部102の機能により判定された対象者の状態を参照して対象者に提供したサービスに対する対象者の評価を作成する。情報処理装置100は、作成したサービスに対する対象者の評価を参照して、対象者に提供するサービスを切り替えてもよい。情報処理装置100は、対象者に提供するサービスを切り替える際に、サービスの候補と、当該サービスの候補に関する、対象者とは異なる者の評価の情報とを取得して、対象者に提供するサービスを決定してもよい。
【0036】
また、情報処理装置100は、評価作成部103の機能により作成した、対象者に提供したサービスに対する対象者の評価を外部の装置である全ユーザ評価記録部150に提供してもよい。
【0037】
全ユーザ評価記録部150には、複数の対象者の、各サービスに対する評価の情報が記憶されている。そして、全ユーザ評価記録部150は、記録した各サービスに対する複数の対象者の評価の情報を、対象者とは異なる者の評価の情報として、複数の情報処理装置100に提供する。
【0038】
なお、対象者に提供するサービスは、例えば、画像を含むコンテンツの再生であってもよい。情報処理装置100は、画像コンテンツをディスプレイ表示するコンテンツ表示部120を備えた表示装置に通信可能に構成され、当該表示装置にコンテンツを提供する構成であってもよい。また、情報処理装置100は、コンテンツ表示部120を備えた表示装置と一体に構成されていても良い。
【0039】
情報処理装置100は、例えば、車載された表示装置にコンテンツを提供する装置である。また、情報処理装置100は、車載された表示装置に限らず、子供用ベッドや、勉強コンテンツ提供装置にコンテンツを提供する装置であってもよい。
【0040】
情報処理装置100を、車載された表示装置に適用した場合には、例えば、車の後部座席に座っている子供を対象者として用いることができる。そして、情報処理装置100は、対象者である子供の年齢や性別などの属性と、子供の状態や機嫌、集中度に応じて、コンテンツ表示部120に表示する動画像のコンテンツを切り替えてもよい。これにより、子供が機嫌良く集中して視聴することができるコンテンツを提供することができ、運転席で車を運転している親も、運転に集中することができる。
【0041】
また、情報処理装置100を、子供用ベッドに設置された表示装置に適用した場合には、例えば、子供用ベッドに寝ている子供を対象者として用いることができる。そして、情報処理装置100は、対象者である子供の年齢や性別などの属性と、子供の状態や機嫌、集中度に応じて、コンテンツ表示部120に表示する動画像のコンテンツを切り替えてもよい。例えば、子供が眠たそうにしている状態であれば、子供を眠りに誘うことができるようなコンテンツを提供したり、子供が眠りから覚めてぐずっている状態の時には、子供の機嫌を良くすることができるコンテンツを提供してもよい。これにより、子供が機嫌良く、安全に子供用ベッドで過ごすことができるように、コンテンツを提供することができ、子供用ベッドから離れた場所で家事等を行っている親が安心して家事に集中することができる。
【0042】
また、情報処理装置100を、勉強コンテンツ提供装置に適用した場合には、例えば、勉強する者を対象者として用いることができる。そして、情報処理装置100は、勉強者の状態や機嫌、集中度に応じて、コンテンツ表示部120に表示する勉強コンテンツを切り替えてもよい。例えば、対象者がコンテンツの内容が難しくて困っている状態の場合には、情報処理装置100は、コンテンツに関するヒントや説明を表示したり、コンテンツの難易度を切り替えたりすることができてもよい。また、対象者のコンテンツに対する集中度が低い場合には、再生するコンテンツを、対象者の興味を引くような、例えばゲーム形式の問題や面白い雑学を紹介する動画像等のコンテンツに切り替えてもよい。
【0043】
これらの構成により、本実施形態では、対象者の状態を示す状態情報、及び当該状態情報を参照して得られる評価情報の少なくとも何れかを、外部の装置に出力し、共有することにより対象者に対してより多様なサービスを提供することができる。
【0044】
§2 構成例
以下、本発明の実施形態に係る情報処理装置100の構成について、
図1、及び
図2に基づいて詳細に説明する。
図1は、情報処理装置100の概略構成を示すブロック図である。
図2は、情報処理装置100を、車載の表示装置10にコンテンツを提供する装置として用いた場合の構成例を模式的に示す図である。
【0045】
図1に示すように、情報処理装置100は、情報処理システム1の構成要素として用いられる。情報処理システム1は、情報処理装置100、コンテンツ表示部120、全ユーザ評価記録部150、コンテンツサーバ170、及び外部システム140を含んでいる。なお、情報処理装置100と、コンテンツ表示部120とは、表示装置10に一体に備えられている構成であってもよい。
【0046】
図2に示すように、コンテンツ表示部120は、液晶ディスプレイ等のディスプレイデバイスであり、情報処理装置100から提供される画像データに基づく画像をディスプレイ表示可能に構成されている。表示装置10は、コンテンツ表示部120の周囲を囲む枠部に設けられた撮像部15を備えている。撮像部15は、例えばCMOSやCCD等のイメージセンサと、レンズとが組み合わされたカメラであり、コンテンツ表示部120に表示されている画像コンテンツの視聴対象者を撮像可能に構成されている。
【0047】
なお、撮像部15は、表示装置10とは別体に設けられている構成であってもよく、コンテンツ表示部120が表示するコンテンツ画像の視聴対象者を撮像可能に、居室内や車内に設けられていてもよい。また、撮像部15は、1つの表示装置10に対して複数設けられている構成であってもよいし、1つまたは複数の撮像部15が、複数の表示装置10に対して設けられている構成であってもよい。
【0048】
表示装置10は、例えば、車の後部座席用に設けられた所謂リアモニターであっても良く、チャイルドシートに着座する子供を視聴の対象者として好適に用いることができるものである。表示装置10は、前方の座席の背面部や、取付アームを用いてチャイルドシートに取り付けて使用することができる。また、表示装置10は、対象者の位置や高さに応じて、コンテンツ表示部120の高さや向きが調整可能に構成されているのが望ましい。
【0049】
情報処理装置100は、表示装置10に内蔵されている構成とすることができ、コンテンツサーバ170、及び外部システム140と無線通信を介して通信可能に構成されている。また、情報処理装置100は、図示は省略するが、車内のカーナビゲーションシステムや、車内のスマートフォン等の携帯型端末と有線通信又は無線通信を介して通信可能に構成されているのが望ましい。そして、情報処理装置100によって処理された各種情報は、カーナビゲーションシステムや、携帯型端末で確認可能な構成であるのが望ましい。
【0050】
図1に示すように、全ユーザ評価記録部150は、情報処理装置100と無線通信を介して通信可能な外部サーバであり、複数の情報処理装置100からそれぞれ送信される、後述の状態情報、及び評価情報を記録している。なお、評価情報とは、対象者に提供可能なサービス候補に関する評価情報であり、対象者とは異なる者に関連付けられた評価情報、及び、対象者に関連付けられた過去の評価情報の少なくとも何れかが含まれている。
【0051】
コンテンツサーバ170は、対象者に提供可能なコンテンツ(情報)が記憶されている外部サーバである。コンテンツサーバ170には、例えば、様々なジャンルの動画像が記憶されている。なお、全ユーザ評価記録部150は、コンテンツサーバ170上に設けられている構成であってもよい。
【0052】
外部システム140は、セキュリティーサービスを提供する事業者等によって管理、及び運営されるセキュリティシステムである。外部システム140は、情報処理装置100から、対象者の異常を知らせる通報を受けた際に、対象者の元に人員を出動させる指示を行ったり、対象者の状態に応じて救急や消防に連絡を行ったりする。
【0053】
〔情報処理装置100の構成について〕
情報処理装置100は、画像取得部101と、状態判断部102と、出力判断部108と、出力部130とを含んでいる。また、情報処理装置100は、評価作成部103、評価記録部104、及び評価送信部105を含んでいる。また、情報処理装置100は、コンテンツ判断部106、及びコンテンツ切替部107を含んでいる。また、情報処理装置100は、表示部131を備えている。
状態判断部102、出力判断部108、出力部130、評価作成部103、評価記録部104、評価送信部105、コンテンツ判断部106、及びコンテンツ切替部107は、情報処理装置100の全体を統括的に制御する制御部に含まれている。
【0054】
画像取得部101は、対象者を含む撮像画像を取得する。なお、本実施形態において対象者とは、コンテンツ表示部120が表示するコンテンツ画像の視聴対象者を示しているが、これに限定されるものではない。対象者とは、情報処理装置100によって処理された情報に基づくサービスを提供する対象者であれば良く、情報処理装置100は、画像コンテンツの提供の他に、対象者の安全監視サービス等のその他のサービスを提供する対象者であってもよい。
【0055】
画像取得部101は、上述した撮像部15から対象者を含む撮像画像を取得する。なお、画像取得部101が、撮像部15の機能を備えている構成であってもよい。画像取得部101は、取得した対象者を含む撮像画像を状態判断部102に提供する。なお、画像取得部101は、例えば顔認識機能等の画像解析機能を有し、撮像画像から対象者を認識し、対象者に係る画像、例えば対象者の顔の画像、を撮像画像から抽出して、状態判断部102に提供してもよい。
【0056】
状態判断部102は、画像取得部101から提供された撮像画像を参照して、対象者の状態を判定する。例えば、状態判断部102は、対象者が、コンテンツ表示部120に表示されているコンテンツ画像を集中して視ているか否かを、画像取得部101から提供された撮像画像を参照して判断する。対象者が、コンテンツ画像を集中して視ているか否かは、公知の技術を用いて判断することができる。例えば、状態判断部102は、対象者の視線を撮像画像から検出して、コンテンツ画像を視ている時間を計測し、コンテンツ画像の放映時間との割合から、対象者の集中度を算出してもよい。
【0057】
また、状態判断部102は、画像取得部101から提供された撮像画像を参照して、対象者の顔の表情から対象者の泣いている、笑っている、集中している等の機嫌を判断してもよい。状態判断部102は、公知の技術を用いて対象者の顔の表情から対象者の機嫌を判断することができる。例えば、状態判断部102は、撮像画像から、対象者の目の開閉度、目尻の形状、しわの形状、口角の形状、口の開閉度等の情報を基に、対象者の機嫌を判断してもよい。状態判断部102は、対象者の機嫌を判断し、判断結果を示す情報を対象者の笑顔度としてもよい。
【0058】
また、状態判断部102は、画像取得部101から提供された撮像画像を参照して、対象者の状態が所定の通常状態とは異なる異常状態にあるか否かを判定することができてもよい。状態判断部102は、公知の技術を用いて、対象者の状態が所定の通常状態とは異なる異常状態にあるか否かを判定する構成とすることができる。なお、所定の通常状態とは異なる異常状態とは、例えば、対象者が意識を失った状態や、大きな怪我を負った状態等のような状態である。
【0059】
例えば、状態判断部102は、撮像画像を参照して、対象者の表情、集中度、及び対象者の動作や体の動きから対象者の状態を判断してもよい。状態判断部102は、撮像画像を参照して判断した対象者の状態が体調急変や、危険な状態を示す異常状態であると判定すると、判定結果を、出力判断部108に提供する。
【0060】
このように、状態判断部102は、画像取得部101から提供された撮像画像を参照して、対象者の状態を判定する。そして、状態判断部102は、判定結果に基づいて、対象者の状態を示す状態情報を生成し、当該状態情報を評価作成部103に対して提供する。また、状態判断部102は、対象者の状態が所定の通常状態とは異なる異常状態にあると判定した場合には、判定結果を出力判断部108に提供する。
【0061】
また、状態判断部102は、画像取得部101から提供された撮像画像を参照して、対象者の性別、年齢、及び人種等の属性を判断することができてもよい。状態判断部102は、対象者の属性を示す属性情報を、状態情報とともに評価作成部103に対して提供する。また、状態判断部102は、対象者の属性を示す属性情報を、コンテンツ判断部106に提供する。
【0062】
出力判断部108は、対象者の状態、及び、対象者に提供されるサービス又はその候補に関する評価の少なくとも何れを出力するかを判断する。出力判断部108は、状態判断部102が判断した対象者の状態に応じて、情報の出力先と、出力する情報とを切り換える。例えば出力判断部108は、対象者の状態が通常の場合には、対象者の状態と、評価作成部103が作成した評価とを出力する。一方で、出力判断部108は、対象者の状態が異常の場合には、対象者の状態のみを出力する。
【0063】
このように、出力判断部108は、(A)状態判断部が判断した対象者の状態、(B)コンテンツ判断部が取得した、複数の対象者の各サービスに対する評価の一部、及び(C)評価作成部が作成した、対象者の各サービスに対する評価の少なくとも何れかを出力することを判断する。出力判断部108は、これらの(A)〜(C)のうち、複数の情報を出力することを決定してもよい。
【0064】
また、状態判断部102は、対象者の状態が、所定の通常状態とは異なる異常状態にあるか否かを判定し、出力判断部108は、対象者の状態が異常状態にあるか否かに応じて、出力する情報を切り替える。これにより、例えば車の後部座席や子供用ベッドなどの監視対象領域内にいる子供の機嫌や集中度に応じた評価を出力するとともに、当該監視対象領域内での子供の状態が異常状態に有る場合には、異常状態を知らせる情報を出力することができる。
【0065】
評価作成部103は、状態判断部102から提供された対象者の状態を示す状態情報を参照して、対象者のコンテンツ画像に対する評価を示す評価情報を生成する。ここで、本実施形態における対象者とは、情報処理装置100によって提供されるサービスを受ける対象者であり、評価情報とは、情報処理装置100によって対象者に提供されるサービスに関する評価情報である。
【0066】
図3は、状態判断部102が判定した対象者の状態を示す状態情報と、当該状態情報を参照して評価作成部103によって得られる評価情報との関係を示す図である。
図3に示すように、状態情報には、例えば、対象者のコンテンツ画像に対する集中度と、対象者の笑顔度に関する情報が含まれている。
【0067】
評価作成部103は、対象者の集中度、及び対象者の笑顔度に基づいて、1〜5の5段階で、対象者のコンテンツ画像に対する評価情報を作成する。例えば、評価作成部103は、対象者の集中度、及び対象者の笑顔度が共に80%以上であれば、5段階評価で最も高い“5”を対象者のコンテンツに対する評価情報として作成する。また、評価作成部103は、対象者の集中度、及び対象者の笑顔度が共に60%以上80%未満であれば、5段階評価で上から2番目に高い“4”を対象者のコンテンツに対する評価情報として作成する。また、評価作成部103は、対象者の集中度、及び対象者の笑顔度が共に40%以上60%未満であれば、5段階評価で中間の評価である“3”を対象者のコンテンツに対する評価情報として作成する。また、評価作成部103は、対象者の集中度、及び対象者の笑顔度が共に20%以上40%未満であれば、5段階評価で下から2番目の評価である“2”を対象者のコンテンツに対する評価情報として作成する。さらに、評価作成部103は、対象者の集中度、及び対象者の笑顔度が共に0%以上20%未満であれば、5段階評価で最も低い評価である“1”を対象者のコンテンツに対する評価情報として作成する。
【0068】
評価作成部103は、状態情報を参照して作成した評価情報を、状態判断部102から提供された対象者の属性を示す属性情報とともに、評価記録部104に提供する。
【0069】
評価記録部104は、評価作成部103によって作成された評価情報を、所定期間記録する。評価記録部104は、ROM(Read Only Memory)、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などの「一時的でない有形の媒体」から構成されている。評価記録部104には、評価情報が、対象者の属性情報に関連付けて記憶されている。また、評価記録部104には、コンテンツ切替部107から、コンテンツ表示部120に表示しているコンテンツに関する情報が提供される。
【0070】
図4は、評価記録部104に記録されている評価テーブルを示す図である。
図4に示すように、評価記録部104に記録されている評価テーブルには、対象者の年齢や性別などの属性情報と、対象者の異常状態の有無を示す情報と、対象者に提供しているコンテンツを示す情報と、評価情報とが、コンテンツの配信時間に対応付けて記憶されている。
【0071】
評価記録部104には、コンテンツ毎に、当該コンテンツに対する評価情報と、コンテンツの配信時間と、対象者の属性に関連付けて記憶されてもよい。なお、コンテンツの配信中に、対象者の異常状態が検出された場合には、制御部は、コンテンツの配信を停止して、異常状態が有る旨のログを評価テーブルに記録する構成であってもよい。
【0072】
評価送信部105は、外部のサーバである全ユーザ評価記録部150に、評価記録部104に記憶した評価情報を対象者の属性情報、及びコンテンツに関する情報とともに送信する。評価送信部105は、これらの情報を所定間隔毎に全ユーザ評価記録部150に送信する。評価送信部105は、例えば、毎日決まった時間に、これらの情報を全ユーザ評価記録部150に送信する構成であってもよい。評価送信部105が、全ユーザ評価記録部150に情報を送信する回数は、数日に一回でも良いし、一日に一回でも良いし、一日に複数回であっても良い。また、評価送信部105は、コンテンツ配信が停止されたタイミングで、全ユーザ評価記録部150に情報を送信する構成であってもよい。
【0073】
評価送信部105は、前回送信した情報の次の情報から、全ユーザ評価記録部150に情報を送信する構成であってもよい。また、評価送信部105によって送信済みの情報については、評価記録部104から削除される構成であり、評価送信部105は、評価記録部104に記録されている情報を全て全ユーザ評価記録部150に送信する構成であってもよい。
【0074】
図5は、全ユーザ評価記録部150に記録されている評価テーブルを示す図である。
図5に示すように、全ユーザ評価記録部150に記録されている評価テーブルには、コンテンツの配信時間と、送信元の機器を特定するための機器IDとに関連付けて、対象者の年齢や性別などの属性情報と、対象者の異常状態の有無を示す情報と、対象者に提供しているコンテンツを示す情報と、評価情報とが記憶されている。
【0075】
コンテンツ判断部106は、状態判断部102によって生成された状態情報、及び評価作成部103によって作成された評価情報の少なくとも何れかに基づいて、対象者に提供するコンテンツについての判断を行う。また、コンテンツ判断部106は、状態判断部102によって生成された対象者の属性を示す属性情報と、全ユーザ評価記録部150、及び評価記録部104に格納されている評価情報の少なくとも何れか一方と、を参照して対象者に提供するコンテンツを選択する。コンテンツ判断部106は、例えば、対象者の年齢、性別、人種等の属性と、対象者とは異なる同様の属性の者に関連付けられた評価情報と、を参照して、当該属性の者に好まれているコンテンツを選択してもよい。
【0076】
具体的には、コンテンツ判断部106は、対象者が4歳男であって、現在視聴中のコンテンツの評価が1である場合に、評価記録部104に格納されている、
図4の評価情報を参照して、対象者と同様の属性の者による評価がより高いコンテンツA又はコンテンツEを選択してもよい。
【0077】
また、コンテンツ判断部106は、対象者が5歳女であって、現在視聴中のコンテンツの評価が3である場合に、全ユーザ評価記録部150に格納されている、
図5の評価情報を参照して、対象者と同様の属性の者による評価がより高いコンテンツJを選択してもよい。
【0078】
また、コンテンツ判断部106は、評価作成部103によって作成された評価が所定の評価以下の場合、例えば5段階中の3以下の場合、に対象者の属性情報と、全ユーザ評価記録部150、及び評価記録部104に格納されている評価情報の少なくとも何れか一方と、を参照して対象者に提供するコンテンツを選択する。
【0079】
また、コンテンツ判断部106は、コンテンツ切替部107を介して、コンテンツサーバ170から、対象者に対して提供可能なコンテンツの候補を取得可能な構成であってもよい。全ユーザ評価記録部150が、コンテンツサーバ170上に設けられている構成では、コンテンツ判断部106は、全ユーザ評価記録部150から対象者に対して提供可能なコンテンツの候補を取得してもよい。
【0080】
このように、コンテンツ判断部106は、対象者に対して提供するコンテンツの候補と、当該コンテンツの候補に関する評価情報とを含むサービス情報を取得可能である。そして、コンテンツ判断部106は、取得したサービス情報を更に参照して、対象者に提供するコンテンツを決定してもよい。また、コンテンツ判断部106は、サービス情報に含まれる1又は複数のコンテンツに関する評価情報を参照して、対象者に提供するコンテンツを決定してもよい。
【0081】
さらに、情報処理装置100が、車載のナビゲーションシステムと連携しており、コンテンツ判断部106は、ナビゲーションシステムに設定された目的までの到着予測時間に応じた長さのコンテンツを、コンテンツの候補と、当該コンテンツに関する評価情報とを参照して、選択することができる構成であってもよい。
【0082】
コンテンツ判断部106は、対象者に提供するコンテンツを決定すると、コンテンツ表示部120に表示されているコンテンツを、切り替える切替指示をコンテンツ切替部107に対して出力する。
【0083】
コンテンツ切替部107は、コンテンツ判断部106が出力した切替指示を参照して、画像を含むコンテンツをコンテンツサーバ170から取得する。そして、コンテンツ切替部107は、再生するコンテンツを、切替指示を参照してコンテンツサーバ170から取得したコンテンツに切り替える。
【0084】
なお、本実施形態では、対象者を含む撮像画像を取得する画像取得部101を取得部とも呼称する。さらに、本実施形態では、サービス情報を取得するコンテンツ判断部106と、コンテンツをコンテンツサーバ170から取得するコンテンツ切替部107と、を総称して「サービス決定部」とも呼称する。
【0085】
出力部130は、状態判断部102によって、対象者の状態が、所定の通常状態とは異なる異常状態にあると判定された場合に、対象者の状態を表示部131に出力するとともに、外部システム140に出力する。
【0086】
これらの構成によれば、対象者が異常状態に無い場合には、対象者の状態を示す状態情報、及び当該状態情報を参照して得られる評価情報の少なくとも何れかが、外部の装置である全ユーザ評価記録部150に出力される。また、対象者が異常状態に有る場合には、対象者の状態を示す状態情報、及び当該状態情報を参照して得られる評価情報の少なくとも何れかが他の外部の装置である外部システム140に出力される。このように、出力判断部108は、対象者の状態が異常状態にあるか否かに応じて、状態情報を出力する先の装置を切り替える。
【0087】
表示部131は、状態判断部102によって、対象者の状態が、所定の通常状態とは異なる異常状態にあると判定された場合に、対象者の状態を提示する提示部として機能する。表示部131は、ディスプレイデバイスであり、出力部130から出力される警告表示指示に応じて、警告情報を表示する。なお、対象者の状態を提示する方法は、表示部131への警告情報の表示に因る方法に限らず、警報音や、警告ランプの点灯等の他の提示方法に因るものであっても良い。
【0088】
表示部131は、情報処理装置100とは別体のディスプレイデバイスであってもよく、カーナビゲーションシステムの表示ディスプレイや、スマートフォン等の携帯型端末の表示ディスプレイ、或いは情報処理装置100と通信可能に構成されたモニターであっても良い。
【0089】
例えば、表示部131が、カーナビゲーションシステムの表示ディスプレイである場合には、対象者である後部座席の子供が、所定の通常状態とは異なる異常状態にあると判定された場合に、対象者の状態が運転席の親に提示される。このように、後部座席の子供の状態が、所定の通常状態とは異なる異常状態となった場合には、親は子供の異常に迅速に気が付くことができる。よって、後部座席の子供の状態が確認できない運転時であっても、子供の状態を心配することなく、安心して運転に集中することができる。
【0090】
(情報処理装置100の処理の流れについて)
図6は、情報処理装置100の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0091】
(ステップS1)
画像取得部101によって、対象者を含む撮影画像が取得される。
【0092】
(ステップS2)
状態判断部102は、画像取得部101が取得した撮像画像を参照して、対象者の属性を推定する。
【0093】
(ステップS3)
コンテンツ判断部106は、状態判断部102によって推定された対象者の属性に応じたコンテンツを取得する。コンテンツ判断部106は、対象者の属性と、評価記録部104に記録されている対象者に関連付けられた過去の評価情報、及び全ユーザ評価記録部150から取得した対象者とは異なる者に関連付けられた評価情報の少なくとも何れかと、を参照して、取得するコンテンツを選択し、コンテンツ切替部107を介してコンテンツを取得する。
【0094】
(ステップS4)
状態判断部102は、画像取得部101が取得した撮像画像を参照して、対象者の状態を判断する。状態判断部102は、対象者の状態を示す状態情報を生成して、ステップS5、及びステップS9に進む。
【0095】
(ステップS5)
評価作成部103は、状態判断部102が生成した対象者の状態を示す状態情報を参照して、対象者のコンテンツに関する評価を示す評価情報を生成する。
【0096】
(ステップS6)
コンテンツ判断部106は、評価作成部103によって作成された評価情報を参照して、対象者のコンテンツに関する評価が一定以上であるか否かを判断する。コンテンツ判断部106は、対象者のコンテンツに関する評価が一定以上であると判定すると(ステップS6でYes)、ステップS7に進む。コンテンツ判断部106は、対象者のコンテンツに関する評価が一定以上ではないと判定すると(ステップS6でNo)、ステップS13に進む。
【0097】
(ステップS7)
コンテンツ判断部106は、コンテンツのコンテンツ表示部120における表示が終了したか否かを判定する。コンテンツ判断部106は、コンテンツの表示が終了したと判定すると(ステップS7でYes)、ステップS8に進む。コンテンツ判断部106は、コンテンツの表示が終了していないと判定すると(ステップS7でNo)、ステップS1に戻り処理を継続する。
【0098】
(ステップS8)
評価記録部104は、評価作成部103によって作成された評価情報を記録して、処理を終了する。
【0099】
(ステップS9)
状態判断部102は、対象者の状態が所定の通常状態とは異なる異常状態にあるか否かを判定する。状態判断部102は、対象者の状態が異常状態にあると判定すると(ステップS9でYes)、ステップS10に進む。状態判断部102は、対象者の状態が異常状態にないと判定すると(ステップS9でNo)、処理を終了する。
【0100】
(ステップS10)
状態判断部102は、対象者が乗車している車が自動運転中、つまり運転者が同乗していない状態で走行中、であるか否かを判定する。状態判断部102は、自動運転中であると判定すると(ステップS10でYes)、ステップS12へ進む。状態判断部102は、自動運転中でないと判定すると(ステップS10でNo)、ステップS11へ進む。
【0101】
(ステップS11)
状態判断部102の判断に応じて、出力判断部108は、出力部130に対して通報指示を出力し、表示部131に警告表示を表示させることにより運転者に対象者の状態が異常状態である旨を知らせる。出力部130は、状態判断部102からの通報指示に基づいて、運転者に対象者の状態が異常状態である旨を知らせると共に、外部システム140に異常を知らせてもよい。
【0102】
(ステップS12)
状態判断部102の判断に応じて、出力判断部108は、出力部130に対して通報指示を出力し、外部システム140に対象者の状態が異常状態である旨を通知する。このように、車が自動運転中であるときに、対象者の状態が異常状態となった場合には、外部システム140に対象者の状態が異常状態である旨が通知されるため、対象者は安心して自動運転車を利用することができる。
【0103】
(ステップS13)
ステップS6において、コンテンツ判断部106が対象者のコンテンツに関する評価が一定以上ではないと判定すると、評価記録部104は、評価作成部103によって作成された当該コンテンツに対する対象者の評価情報を記録して、ステップS14に進む。
【0104】
(ステップS14)
コンテンツ判断部106は、コンテンツのコンテンツ表示部120における表示が終了したか否かを判定する。コンテンツ判断部106は、コンテンツの表示が終了したと判定すると(ステップS14でYes)、処理を終了する。コンテンツ判断部106は、コンテンツの表示が終了していないと判定すると(ステップS14でNo)、ステップS15に進む。
【0105】
(ステップS15)
コンテンツ判断部106は、評価記録部104に記録されている対象者に関連付けれた過去の評価情報、及び全ユーザ評価記録部150から取得した対象者とは異なる者に関連付けられた評価情報の少なくとも何れかと、を参照して、取得するコンテンツを選択し、コンテンツ切替部107を介してコンテンツを取得する。
【0106】
(ステップS16)
コンテンツ切替部107は、コンテンツ表示部120に表示するコンテンツを、新たにコンテンツサーバ170から取得したコンテンツに切り替えて、ステップS4に戻り処理を継続する。なお、画像取得部101は、情報処理装置100が動作中には、例えば所定時間間隔で対象者を含む撮像画像を取得している。そして、状態判断部102は、対象者の状態を、画像取得部101が撮像画像を取得するタイミングで定期的に判定する構成であってもよい。画像取得部101が、撮像画像を取得する周期を短くすることで、状態判断部102は、対象者の状態を逐次に判定することができる。
【0107】
〔ソフトウェアによる実現例〕
情報処理装置100の制御ブロック(特に状態判断部102、出力判断部108、出力部130、評価作成部103、評価記録部104、評価送信部105、コンテンツ判断部106、及びコンテンツ切替部107)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0108】
後者の場合、情報処理装置100は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、前記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、前記コンピュータにおいて、前記プロセッサが前記プログラムを前記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。前記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。前記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、前記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、前記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して前記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、前記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0109】
なお、状態判断部102による対象者の状態判断、出力判断部108による出力する情報の切り換えと出力先の切り替え、及び、コンテンツ判断部106によるコンテンツの判断のための分類及び学習処理の具体構成は本実施形態を限定するものではなく、例えば、以下のような機械学習的手法の何れかまたはそれらの組み合わせを用いることができる。
【0110】
・サポートベクターマシン(SVM: Support Vector Machine)
・クラスタリング(Clustering)
・帰納論理プログラミング(ILP: Inductive Logic Programming)
・遺伝的アルゴリズム(GP: Genetic Programming)
・ベイジアンネットワーク(BN: Baysian Network)
・ニューラルネットワーク(NN: Neural Network)
ニューラルネットワークを用いる場合、3Dデータをニューラルネットワークへのインプット用に予め加工して用いるとよい。このような加工には、データの1次元的配列化、または多次元的配列化に加え、例えば、データアーギュメンテーション(Deta Argumentation)等の手法を用いることができる。
【0111】
また、ニューラルネットワークを用いる場合、畳み込み処理を含む畳み込みニューラルネットワーク(CNN: Convolutional Neural Network)を用いてもよい。より具体的には
、ニューラルネットワークに含まれる1又は複数の層(レイヤ)として、畳み込み演算を行う畳み込み層を設け、当該層に入力される入力データに対してフィルタ演算(積和演算)を行う構成としてもよい。またフィルタ演算を行う際には、パディング等の処理を併用したり、適宜設定されたストライド幅を採用したりしてもよい。
【0112】
また、ニューラルネットワークとして、数十〜数千層に至る多層型又は超多層型のニューラルネットワークを用いてもよい。
【0113】
また、状態判断部102による対象者の状態判断処理、及び、コンテンツ判断部106によるコンテンツ判断処理に用いられる機械学習は、教師あり学習であってもよいし、教師なし学習であってもよい。
【0114】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【解決手段】対象者を含む撮像画像を参照して、対象者の状態を判定し、対象者の状態、及び、対象者に提供されるサービス又はその候補に関する評価の少なくとも何れを出力するかを判断し、出力すると判断した情報を出力する。