特許第6389419号(P6389419)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6389419
(24)【登録日】2018年8月24日
(45)【発行日】2018年9月12日
(54)【発明の名称】チラシのピッキングおよび発送法
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20180903BHJP
【FI】
   B65G1/137 A
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-228829(P2014-228829)
(22)【出願日】2014年11月11日
(65)【公開番号】特開2016-88738(P2016-88738A)
(43)【公開日】2016年5月23日
【審査請求日】2017年9月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】593022076
【氏名又は名称】佐川印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000475
【氏名又は名称】特許業務法人みのり特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】辰巳 幸男
(72)【発明者】
【氏名】奥田 光司
【審査官】 土田 嘉一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−031217(JP,A)
【文献】 特開2007−022705(JP,A)
【文献】 特開2002−024346(JP,A)
【文献】 特開平11−079327(JP,A)
【文献】 特開2000−211709(JP,A)
【文献】 特開2006−290568(JP,A)
【文献】 特開昭57−180510(JP,A)
【文献】 特開2013−196094(JP,A)
【文献】 特開平03−232618(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0174038(US,A1)
【文献】 特開2003−002417(JP,A)
【文献】 特開昭59−206995(JP,A)
【文献】 特開2013−001521(JP,A)
【文献】 特開平04−286504(JP,A)
【文献】 特開2004−030409(JP,A)
【文献】 特開2006−154706(JP,A)
【文献】 特開昭52−099581(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/137
B65H 39/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(1)チラシの受注情報に基づき、少なくとも受注先およびチラシの種類および納品数を同時に識別する識別番号を形成し、各識別番号を発送時の送り状に印刷される受注先毎の問合せ番号と関係づけ、前記識別番号と、当該識別番号および前記問合せ番号の対応関係とを、チラシの種類毎に指定した色の情報とともにデータベースに登録するステップと、
(2)前記データーベースに登録したデータに基づき、受注先毎にピッキングリストを形成するとともに、受注先毎およびチラシの種類毎に識別ラベルを形成し、前記ピッキングリストには、受注先名および対応する前記問合せ番号と、発送すべきチラシの種類毎に分類したチラシの種類名、納品数および対応する前記色からなる一覧表とを少なくとも印刷し、前記識別ラベルには、チラシの種類毎に対応する前記色を付し、かつ受注先名と前記識別番号に対応するバーコードとを少なくとも印刷するステップと、
(3)前記受注情報に基づく面付け印刷および製本により予め作製した複数種類のチラシを、受注先毎にかつチラシの種類および納品単位毎に分別して複数のチラシスタックを形成し、各チラシスタックを包装して複数の包装体を形成し、各包装体に対応する前記識別ラベルを貼着するステップと、
(4)前記チラシの種類毎に、チラシの種類名を表示し、かつ対応する前記色を付したパレットを準備し、各パレット上に、対応する前記包装体を前記受注先毎に分別しつつ積載し、一時保管するステップと、
(5)前記ピッキングリストに従ってピッキングを行うことにより、受注先毎に予め準備した発送用ケースに関係する前記包装体を収納して梱包した後、前記発送用ケースに対応する前記送り状を貼着して発送するステップと、を含み、
前記ピッキングに際し、前記問合せ番号に基づいて前記送り状と前記ピッキングリストとの一致を確認するとともに、バーコードリーダーによって各包装体の前記識別ラベル上のバーコードを読み取り、読み取った情報を前記データベースに登録されたデータと照合することによって、受注先とチラシの種類および納品数との一致を確認することを特徴とするチラシのピッキングおよび発送法。
【請求項2】
前記ステップ(2)において、前記識別ラベルとともに、それと対をなす照合用ラベルを形成し、前記照合用ラベルには、関係する前記識別ラベルに対応するチラシの印刷面のうちの、当該チラシを他の種類のチラシから峻別し得る部分と同一のものを印刷し、前記識別ラベルと対応する前記照合用ラベルの各対をラベル台紙に貼着し、さらに、前記ステップ(3)において、前記照合用ラベルの印刷面と前記チラシスタックの最上位のチラシの印刷面とを照合した後、当該チラシスタックを包装して、得られた包装体に対応する前記識別ラベルを貼着することを特徴とする請求項1に記載のチラシのピッキングおよび発送法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数種類のチラシをピッキング(仕分け)して、複数の受注先に発送する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
通常、チラシは、印刷工場(印刷会社)において作製された後、物流センター(運送会社)に送られ、物流センターから各受注先に発送される。
印刷工場では、チラシの受注情報に基づいて作成された印刷指示書に従い、チラシの種類および部数に応じて面付け印刷および製本(印刷された用紙の裁断)が行われた後、受注先毎にかつチラシの種類および納品単位毎に仕分けされ、仕分けされた組毎に包装される。そして、各包装体は箱詰めされて印刷工場から物流センターに送られる。
【0003】
物流センターでは、各包装体がパレット上に積載され、倉庫に一時保管される。そして、発送が決定すると、上記チラシの受注情報に基づいて作成されたピッキングリストに従ってピッキングがなされ、各包装体が受注先毎に仕分けされて、発送用段ボール箱に詰め込まれた後、発送用段ボール箱に送り状が貼着されて各受注先に向けて発送される。
【0004】
ところで、受注先数が多数あって、チラシの種類および納品数も多く、しかも一定数の受注先毎にチラシの組み合わせおよび納品数が異なるような場合には、受注先に間違った組み合わせでチラシが発送されたり、チラシの納品数に過不足が生じる等の作業エラーが頻発するおそれがあり、このような作業エラーを防止するための種々の方法がこれまでに提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0005】
これらの従来法においては、印刷工場においてチラシの各包装体にラベルが貼着され、各ラベルには、受注先名、チラシの種類名および納品数等の情報と、この情報を表示するバーコードとが印刷される。また物流センターにおいては、ピッキングリストおよび送り状にも対応するバーコードが印刷されていて、ピッキングの際にそれらのバーコードがバーコードリーダーにより読み取られて、照合されるようになっている。
【0006】
その一方で、物流センターにおいて、チラシの各包装体がパレットに積載される際には、パレットに付与されたチラシの種類名の表示と、各包装体に貼着されたラベル上のチラシの種類名の表示が目視によって確認されるだけであり、そのため、作業者の不注意によって、チラシの包装体が間違ったパレットに積載されることがあった。
【0007】
しかし、受注先数が多数あって、チラシの種類および納品数も多い場合には、このような間違ったパレットに仕分けされているチラシの包装体を探し出すことは容易ではなく、そのため、ピッキング作業に時間と手間がかかり、作業効率を大きく低下させるという問題があった。
【0008】
また、印刷工場において、チラシの組が包装されてラベルが貼着されるとき、包装体とラベルとの一致の確認は、包装すべきチラシの組の刷り取りの印刷面に、ラベルに表示された受注先名が存在するか否か、および刷り取りの印刷面がラベルに表示されたチラシの種類名に対応しているか否かを目視によって確認することでなされており、そのため、チラシの種類の相違が刷り取りの印刷面に顕著に現れていない場合等には、作業者の不注意によって、包装体に間違ったラベルが貼着されることがあった。
【0009】
この場合、後続の工程で包装体の中身をチェックすることは実際上できないので、このように包装体に間違ったラベルが貼着されると、誤発送の発生は避けようがなくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2001−31217号公報
【特許文献2】特開2007−22705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、本発明の課題は、チラシのピッキングおよび発送作業を、より確実にかつ効率的に行うことができる方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するため、本発明は、(1)チラシの受注情報に基づき、少なくとも受注先およびチラシの種類および納品数を同時に識別する識別番号を形成し、各識別番号を発送時の送り状に印刷される受注先毎の問合せ番号と関係づけ、前記識別番号と、当該識別番号および前記問合せ番号の対応関係とを、チラシの種類毎に指定した色の情報とともにデータベースに登録するステップと、(2)前記データーベースに登録したデータに基づき、受注先毎にピッキングリストを形成するとともに、受注先毎およびチラシの種類毎に識別ラベルを形成し、前記ピッキングリストには、受注先名および対応する前記問合せ番号と、発送すべきチラシの種類毎に分類したチラシの種類名、納品数および対応する前記色からなる一覧表とを少なくとも印刷し、前記識別ラベルには、チラシの種類毎に対応する前記色を付し、かつ受注先名と前記識別番号に対応するバーコードとを少なくとも印刷するステップと、(3)前記受注情報に基づく面付け印刷および製本により予め作製した複数種類のチラシを、受注先毎にかつチラシの種類および納品単位毎に分別して複数のチラシスタックを形成し、各チラシスタックを包装して複数の包装体を形成し、各包装体に対応する前記識別ラベルを貼着するステップと、(4)前記チラシの種類毎に、チラシの種類名を表示し、かつ対応する前記色を付したパレットを準備し、各パレット上に、対応する前記包装体を前記受注先毎に分別しつつ積載し、一時保管するステップと、(5)前記ピッキングリストに従ってピッキングを行うことにより、受注先毎に予め準備した発送用ケースに関係する前記包装体を収納して梱包した後、前記発送用ケースに対応する前記送り状を貼着して発送するステップと、を含み、前記ピッキングに際し、前記問合せ番号に基づいて前記送り状と前記ピッキングリストとの一致を確認するとともに、バーコードリーダーによって各包装体の前記識別ラベル上のバーコードを読み取り、読み取った情報を前記データベースに登録されたデータと照合することによって、受注先とチラシの種類および納品数との一致を確認することを特徴とするチラシのピッキングおよび発送法を構成したものである。
【0013】
上記構成において、前記ステップ(2)において、前記識別ラベルとともに、それと対をなす照合用ラベルを形成し、前記照合用ラベルには、関係する前記識別ラベルに対応するチラシの印刷面のうちの、当該チラシを他の種類のチラシから峻別し得る部分と同一のものを印刷し、前記識別ラベルと対応する前記照合用ラベルの各対をラベル台紙に貼着し、さらに、前記ステップ(3)において、前記照合用ラベルの印刷面と前記チラシスタックの最上位のチラシの印刷面とを照合した後、当該チラシスタックを包装して、得られた包装体に対応する前記識別ラベルを貼着することが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、チラシの受注情報に基づいて、少なくとも受注先およびチラシの種類および納品数を同時に識別する識別番号を形成し、各識別番号を発送時の送り状に印刷される受注先毎の問合せ番号と関係づけ、識別番号と、当該識別番号および前記問合せ番号の対応関係をデータベースに登録するとともに、チラシの種類毎に色を指定して、この色の情報もデータベースに登録する。そして、それらの色を、チラシの包装体に貼着する各識別ラベルと、各パレットに付し、さらに、ピッキングリストの、チラシの種類毎に分類したチラシの種類名および納品数からなる一覧表に記載する。
【0015】
こうして、チラシの各包装体を仕分けしてパレット上に積載する際には、識別ラベルに印刷されたチラシの種類名とパレットに表示されたチラシの種類名との照合と同時に、識別ラベルに付された色とパレットに付された色との照合を行うことによって、チラシの包装体が間違ったパレットに仕分けされることが確実に防止される。
また、このとき、1つの受注先について1つの種類のチラシに複数の包装体が存在する場合には、当該受注先に関係する包装体を1つにまとめてパレット上に積載するので、後続のピッキング作業の際の作業効率が上がる。
【0016】
さらに、その後のピッキング作業においても、まず、ピッキングリストに記載された色とパレットに付された色との照合によって、必要なチラシの包装体を容易に探し出してパレットから取り出すことができ、そして、問合せ番号に基づいて送り状とピッキングリストとの一致を確認するとともに、バーコードリーダーによって各包装体の識別ラベル上のバーコードを読み取り、読み取った情報をデータベースに登録されたデータと照合することによって、受注先とチラシの種類および納品数との一致を確認することで、チラシのピッキングおよび発送作業を確実にかつ効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明による、チラシのピッキングおよび発送法のフロー図である。
図2】(A)は、識別番号のフォーマットの1例を示す図であり、(B)は、識別ラベルの平面図であり、(C)は、照合用ラベルの平面図である。
図3】ピッキングリストの平面図である。
図4】チラシスタックの包装および識別ラベル貼着工程を説明する図である。
図5】(A)は、1つのチラシの包装体の斜視図であり、(B)は、各パレット上にチラシの包装体が積載された状態を示す斜視図である。
図6】ピッキング工程を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施例を説明する。
図1は、本発明による、チラシのピッキングおよび発送法のフロー図である。
図1を参照して、本発明によれば、まず、チラシの受注情報に基づいて、少なくとも受注先名およびチラシの種類名および納品数を同時に識別する識別番号を形成し、各識別番号を発送時の送り状に印刷される受注先毎の問合せ番号と関係づけ、識別番号と、当該識別番号および問合せ番号の対応関係とを、チラシの種類毎に指定した色に関する情報とともにデータベースに登録する(図1のステップS1)。
【0019】
図2(A)は、識別番号のフォーマットの1例を示す図である。
図2(A)を参照して、この実施例では、識別番号は、14桁の数字から構成されている。そして、最上位の桁(第1桁目)は、注文の回数(1次刷、2次刷、・・・等の区別)を表し、次の2桁(第2〜3桁目)は、チラシの種類名を表し、次の1桁(第4桁目)は、チラシに受注先名の印刷があるか否か表し(印刷あり=1、印刷なし=0)、次の4桁(第5〜8桁目)は、受注先番号(受注先名に対応)を表し、次の4桁(第9〜12桁目)は、納品数に関する情報を表し(4桁のうちの後半2桁は、チラシの包装体の総数を表し、前半の2桁は、何番目の包装体であるかを表す。チラシの包装体については後述する。)、次の2桁(第13〜14桁目)は、予備として設けてある。
【0020】
次いで、データーベースに登録したデータに基づき、受注先毎にピッキングリストを形成し、受注先毎およびチラシの種類毎に識別ラベルを形成する(図1のステップS2)。
ピッキングリストには、受注先名および対応する問合せ番号と、発送すべきチラシの種類毎に分類したチラシの種類名、納品数および対応する上記色からなる一覧表とを少なくとも印刷する。
識別ラベルには、チラシの種類毎に対応する前記色を付し、かつ受注先名と前記識別番号に対応するバーコードとを少なくとも印刷する。
【0021】
図2(B)には、識別ラベルを例示した。
図2(B)を参照して、この実施例では、識別ラベル2の最上段に、受注先名と受注先番号(かっこ書きの番号)が印刷され、2段目に、チラシの種類名とその分類番号(かっこ書きの番号)が印刷されている。その下の段には、当該包装体の番号と、包装体中のチラシの枚数(納品単位)が印刷されている。
さらに、識別ラベル2の最下段に、識別番号4が印刷され、その上には対応するバーコード3が印刷されている。
また、識別ラベル2の全体に、チラシの種類毎に指定した色が付してある。
【0022】
さらに、この実施例では、識別ラベルとともに、それと対をなす照合用ラベルを形成する。照合用ラベルには、関係する識別ラベルに対応するチラシの印刷面のうちの、当該チラシを他の種類のチラシから峻別し得る部分と同一のものを印刷する。
【0023】
図2(C)には、照合用ラベルを例示した。
図2(C)を参照して、この実施例では、照合用ラベル9の最上段に、チラシの種類名とその分類番号(かっこ書きの番号)が印刷され、その下に、関係する識別ラベルに対応するチラシの印刷面のうちの、当該チラシを他の種類のチラシから峻別し得る部分と同一のもの(破線で描かれた矩形状部分10)が印刷されている。
そして、識別ラベルと対応する照合用ラベルの各対をラベル台紙(図4の番号11参照)に貼着する。
なお、この照合用ラベルの形成は、本願発明の必須要件ではなく、必要に応じて行えばよい。
【0024】
図3には、ピッキングリストを例示した。
図3を参照して、この実施例では、ピッキングリストの最上段に、受注先番号(店番欄)と受注先名(店名欄)が印刷され、2段目には、発送すべき合計部数(部数欄)が印刷されている。さらに、その下には、チラシの種類毎に分類された、チラシの分類番号(チラシ種別欄)、受注先名の印刷の有無(店名入れ欄)、チラシの種類名(チラシ種類名欄)、パレットの種類および包装体数(ピッキング(パレット/包装)欄)およびチェック欄からなる一覧表が印刷されている。
【0025】
さらに、この一覧表のチラシ種別欄およびピッキング(パレット/包装)欄は、それぞれ、チラシの種類毎に指定した色によって色分けしてある。
また、一覧表の最下段には、受注先に発送すべき包装体の総数(合計欄)が印刷されている。
ピッキングリストのこの一覧表の下には、さらに、問合せ番号(問合番号欄)が印刷されている。
【0026】
本発明によれば、次に、受注情報に基づく面付け印刷および製本により予め作製した複数種類のチラシを、受注先毎にかつチラシの種類および納品単位毎(例えば、100部毎、1000部毎等)に分別して複数のチラシスタックを形成し、各チラシスタックを包装して複数の包装体を形成し、図5(A)に示すように、チラシの各包装体1の表面に、対応する識別ラベル2を貼着する(図1のステップS3)。
【0027】
このチラシスタックの包装および識別ラベルの貼着工程を詳述する。
図4は、チラシスタックの包装および識別ラベル貼着工程を説明する図である。図4を参照して、まず、ラベル台紙11上の照合用ラベル9の印刷面と、チラシスタック12の最上位のチラシ(通常は、刷り取り)13の印刷面とが照合された後、当該チラシスタック12がクラフト紙等によって包装され、得られた包装体1に、対応する識別ラベル2が貼着される。
【0028】
こうして、この実施例によれば、チラシスタック12の包装の前に、照合用ラベル9を介して、チラシ(刷り取り13)の印刷面に基づいて当該チラシと識別ラベル2との照合を行うことにより、チラシの包装体1に対応する識別ラベル2を間違いなく貼着することができる。
【0029】
本発明によれば、次に、チラシの種類毎に、チラシの種類名を表示しかつ対応する上記色を付したパレットを準備し、図5(B)に示すように、各パレット3上に、対応する包装体1を受注先毎に分別しつつ積載し、一時保管する(図1のステップS4)。
【0030】
この場合、識別ラベルに印刷されたチラシの種類名とパレットに表示されたチラシの種類名との照合と同時に、識別ラベルに付された色とパレットに付された色との照合を行うことによって、チラシの包装体が対応するパレットに確実に積載され、各ペレットへの仕分け作業におけるエラーの発生が防止される。
【0031】
また、このとき、1つの受注先について1つの種類のチラシに複数の包装体が存在する場合には、当該受注先に関係する包装体を1つにまとめてパレット上に積載するので、後続のピッキング作業の際の作業効率が上がる。
【0032】
本発明によれば、さらに、ピッキングリストに従ってピッキングを行うことにより、受注先毎に予め準備した発送用ケースに関係する包装体を収納して梱包した後、発送用ケースに対応する送り状を貼着して発送する(図1のステップS5)。
【0033】
図6は、ピッキングの工程を説明する図である。なお、明瞭にするため、図6において、チラシの各包装体1はその中身だけを図示してある。
ピッキング工程においては、まず、ピッキングリスト6に記載された色とパレットに付された色との照合によって、発送すべきチラシの包装体1をパレットから取り出し、そして、図6に示すように、問合せ番号に基づいて送り状7とピッキングリスト6との一致を確認するとともに、バーコードリーダー8によって各包装体1の識別ラベル2上のバーコードを読み取り、読み取った情報をデータベースに登録されたデータと照合することによって、受注先とチラシの種類および納品数との一致を確認する。
【0034】
こうして、ピッキングリストに記載された色とパレットに付された色との照合によって、必要なチラシの包装体を容易に探し出してパレットから取り出すことができ、そして、問合せ番号に基づいて送り状とピッキングリストとの一致を確認し、バーコードリーダーの情報をデータベースに登録されたデータと照合することによって、受注先とチラシの種類および納品数との一致を確認することで、チラシのピッキングおよび発送作業を確実にかつ効率的に行うことができる。
【符号の説明】
【0035】
1 チラシの包装体
2 識別ラベル
3 バーコード
4 識別番号
5 パレット
6 ピッキングリスト
7 送り状
8 バーコードリーダー
9 照合用ラベル
10 チラシの印刷部分と同一のもの
11 ラベル台紙
12 チラシスタック
13 刷り取り
図1
図2
図3
図4
図5
図6