(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のモードが、通常の駆動モードであり、前記少なくとも1つの表示針は、前記リスト装着装置が、クロノグラフモードに移行した場合に駆動開始され、前記秒針が、所定時刻における経過秒を表示し、かつ、前記第1の速度が、時刻(TOD)における秒針回転速度であることを特徴とする請求項1に記載の経過時間表示方法。
前記第1のモードが、通常の駆動モードであり、前記少なくとも1つの表示針は、前記リスト装着装置が、クロノグラフモードに移行した場合に、駆動開始され、前記秒針が、所定時刻における経過秒を表示し、かつ、前記第1の速度が、時刻における秒針回転速度であることを特徴とする請求項4に記載の経過時間表示方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、現行技術水準に対する更なる改善は望ましくもあり、かつ、達成可能である。
たとえば、構造と、それに関連する経過時間表示方法であって、クロノ針の駆動開始後に、秒針の加速及び/又は停止がなされ、その後、たとえば、クロノ針の停止後に、秒針が、正しく合った位置に至るまでに、更なる加速又は停止が行われる方法は、たとえば時計のようなリスト装着装置における経過時間の読み取りや解釈における誤認、間違い及び/又は混同する可能性を更に減少させると考えられる。
したがって、そのような構造や経過時間表示方法であって、たとえば時計のような進歩したリスト装着装置に関する内容は、本発明に従い、本明細書中に示される。
【0007】
こうして、本発明は、従来技術における問題点を克服することを課題とするものである。
【0008】
したがって、たとえば時計のようなリスト装着装置における経過時間の読み取りや解釈における誤認、間違い及び/又は混同が発生する可能性の少ないリスト装着装置を提供することが本発明の目的である。
【0009】
そして、本発明の更なる目的及び本発明により得られる利点等は、図面及び本明細書を考慮することによって、更に明らかになる。
【0010】
また、本発明は、以下に記載した構造、図面及び明細書本文で例示する構造、要素の組み合わせ、部品の配置及び一連の手順の特徴を備えているが、基本的に、本発明の技術的事項は、少なくとも請求の範囲に示されるものとする。
【0011】
本発明の好ましい第1の実施形態は、リスト装着装置の表示盤上に経過時間を表示する経過時間表示方法に関するものである。
すなわち、リスト装着装置が、表示盤と、経過時間を表示する回転可能な少なくとも1つの表示針(第1の表示針と称する場合がある。)と、所定時刻(TOD)における経過時間を表示する回転可能な秒針(第2の表示針と称する場合がある。)と、を備えており、少なくとも1つの表示針(第1の表示針)は、開始及び停止を含む回転が可能であり、第1のモードとして、秒針(第2の表示針)は、表示盤の表面で、所定速度である第1の速度で回転し、少なくとも1つの表示針(第1の表示針)の回転を開始させる工程と、秒針(第2の表示針)及び少なくとも1つの表示針(第1の表示針)の位置が一致するまで、秒針(第2の表示針)の回転を停止する工程を含んでいる。
また、秒針(第2の表示針)及び少なくとも1つの表示針(第1の表示針)が、共に、第1の速度で回転することにより、あたかも1つの表示針が存在し、それが回転するかのごとく見えるように、秒針(第2の表示針)が回転を開始する工程を含んでいる。
また、少なくとも1つの表示針(第1の表示針)が、回転を停止する工程と、その後、秒針(第2の表示針)が初めに停止せず回転を継続したと仮定した場合にあるであろう所定位置に、秒針(第2の表示針)が到達するまで、所定速度である第1の速度よりも速い速度で、秒針(第2の表示針)が回転する工程を含んでいる。
そして、更に、秒針(第2の表示針)を、所定速度である第1の速度で、表示盤の表面、すなわち、表示盤の表面の中央付近、あるいは、それ以外のいずれかを回転中心として回転させる工程と、を含む経過時間表示方法である。
なお、本発明の別の好ましい実施形態は、上記の経過時間表示方法を実施するためのリスト装着装置である。
【0012】
加えて、本発明の更に別の好ましい実施形態は、リスト装着装置の表示盤上に経過時間を表示する経過時間表示方法に関するものであり、リスト装着装置が、表示盤と、経過時間を表示する回転可能な少なくとも1つの表示針(第1の表示針)と、所定時刻(TOD)における経過時間を表示する回転可能な秒針(第2の表示針)と、を備えている。
また、少なくとも1つの表示針は、開始及び停止を含む回転が可能であり、第1のモードとして、秒針は、表示盤の表面で、所定速度である第1の速度で回転する。
そして、かかる経過時間表示方法は、少なくとも1つの表示針の回転を開始する工程と、秒針の回転を、秒針及び少なくとも1つの表示針の位置が一致するまで、第1の速度よりも速い速度に加速して進め、その後、秒針の回転速度を、所定速度である第1の速度に戻す工程と、を有している。
同様に、かかる経過時間表示方法は、秒針及び少なくとも1つの表示針が共に所定速度である第1の速度で回転し、あたかも1つの指針が存在し、それが回転するかのごとく見えるように、秒針の回転を継続する工程と、少なくとも1つの表示針の回転を停止する工程と、次いで、秒針が初めに加速されず回転を継続したと仮定した場合にあるであろう所定位置と、秒針の位置が一致するまで、秒針の回転を停止する工程と、を有している。
そして、その後、秒針を、第1の速度で、表示盤の表面、すなわち、表示盤の表面の中央付近、あるいは、それ以外のいずれかを回転中心として、回転させる工程と、を含む経過時間表示方法である。
なお、本発明の別の好ましい実施形態は、第1の好ましい実施形態と同様、上記の経過時間表示方法を実施するためのリスト装着装置である。
【0013】
また、本発明の更に別の好ましい実施形態は、経過時間を表示盤に表示するリスト装着装置であって、経過時間を表示する回転可能な少なくとも1つの表示針(第1の表示針)と、所定時刻(TOD)における経過秒を表示し、第1のモードとして、時刻(TOD)における秒針回転速度で回転する秒針(第2の表示針)と、少なくとも1つの表示針の回転を開始及び停止させるスイッチング装置と、スイッチング装置と動作が連動するコントローラと、を備えている。
そして、コントローラが、少なくとも1つの表示針の回転を開始する機能と、秒針を、秒針及び少なくとも1つの表示針の位置が一致するまで、停止する機能と、秒針の回転を、秒針及び少なくとも1つの表示針が、共に時刻(TOD)における秒針回転速度で回転し、あたかも1つの指針が存在し、それが回転するかのごとく見えるように、回転を開始する機能と、少なくとも1つの表示針の回転を停止する機能とを有している。
同様に、コントローラが、秒針が初めに停止せず回転を継続したと仮定した場合にあるであろう所定位置に、秒針が到達するまで、時刻(TOD)における秒針回転速度よりも速い速度で、秒針を回転させる機能を有している。
そして、コントローラが、その後、秒針を、所定時刻(TOD)における秒針回転速度で、表示盤の表面、すなわち、表示盤の表面の中央付近、あるいは、それ以外のいずれかを回転中心として、回転させる機能と、を有することを特徴とするリスト装着装置に関するものである。
【0014】
また、本発明の更に別の好ましい実施形態は、経過時間を表示盤上に表示するリスト装着装置であって、経過時間を表示する回転可能な少なくとも1つの表示針(第1の表示針)と、所定時刻(TOD)における経過秒を表示し、第1のモードにおいて、時刻(TOD)における秒針回転速度で回転可能な秒針(第2の表示針)と、少なくとも1つの表示針の回転を開始及び停止させるスイッチング装置と、スイッチング装置と動作が連動するコントローラと、を備えている。
そして、コントローラが、少なくとも1つの表示針の回転を開始する機能と、秒針の回転を、少なくとも1つの表示針及び秒針の位置が一致するまで、時刻(TOD)における秒針回転速度よりも速い速度に加速して進め、その後、秒針の回転速度を、時刻(TOD)における回転速度に戻す機能を有している。
同様に、コントローラが、秒針の回転を、秒針及び少なくとも1つの表示針を共に第1の速度で回転させ、あたかも1つの指針が存在し、それが回転するかのごとく見えるようにする機能を有している。
同様に、コントローラが、少なくとも1つの表示針の回転を停止する機能を有しており、そして、秒針が初めに加速されず回転を継続したと仮定した場合にあるであろう所定位置と、秒針の位置が一致するまで、秒針の回転を停止する機能を有している。
そして、コントローラが、その後、秒針を、時刻(TOD)における秒針回転速度で表示盤の表面、すなわち、表示盤の表面の中央付近、あるいは、それ以外のいずれかを回転中心として、回転させる機能と、を有することを特徴とするリスト装着装置に関するものである。
なお、以上の好ましい実施形態においては、リスト装着装置は、たとえばクロノグラフのような時計であるが、例示であって何ら限定されるものではない。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、上述した本発明の特徴や、それ以外の特徴につき、明細書の好ましい実施形態に記載してあるが、適宜、上記図面を参照しながら説明する。
但し、各図面において、同様の部材又は部位には同様の参照番号(符号)を用いている一方、各図面のすべての部材又は部位に参照番号(符号)を付しているわけではない点に留意すべきである。
【0017】
本発明の好ましい実施形態の完全な開示のために、以下の内容に関連して
図1〜
図7が参照される。
ここで、本発明の好ましい実施形態は4つの方法を考慮しており、第1の方法は
図1(a)〜(e)(これらを総括して
図1と称する場合がある。)、第2の方法は
図2(a)〜(f)(これらを総括して
図2と称する場合がある。)、第3の方法は
図3(a)〜(f)(これらを総括して
図3と称する場合がある。)、第4の方法は
図4(a)〜(f)(これらを総括して
図4と称する場合がある。)にそれぞれ示される。
【0018】
しかしながら、まず、全体的な開示として符号10に示される、本発明の好ましい実施形態において構成されるリスト装着装置は、符号20で示されるダイアルを含む表示部と、秒の時間経過の境界を含むが、電子インクや液晶タイプの表示のように金属やマイラー(ポリエステル樹脂フィルム)のダイアルが必要とされないものから理解するように、ダイアルは必ずしも必須ではない。
また、秒の経過に関連して、秒の経過や境界はいずれも可視であるとしているが、当分野から理解されるように、時間の経過を表示するための表示部は、様々な方法でなされ、それらはいずれも本発明の範囲に含まれる。
たとえば、時間の表示及び/又は時間の経過に関し、1/10秒又は1/5秒はもちろん、その他の時間での時間間隔であっても、本発明の範囲内に含まれる。
【0019】
そして、本発明の好ましい実施形態において、本発明の目的を達成するために必須とされる針は、基本的に、第1の表示針(たとえば、クロノ針)及び第2の表示針(たとえば、秒針)である。
まず、この第1の表示針に関して、時間の経過を表示するための回転可能な少なくとも1つの表示針として、クロノ針30が参照される。
上述したように、好ましい実施形態においては、そのような時間の経過は秒であるが、他の時間間隔(たとえば、1/10秒又は1/5秒、もしくは更に長い時間)も、本発明の範囲内に含まれる。
また、便宜上、少なくとも1つの表示針である第1の表示針は、後述するクロノ針30を含む同様部材であって、同じ番号で言及される場合がある。
次いで、第2の表示針に関して、時刻(TOD)における経過秒といった経過時間を表示するための、回転可能な指針としての秒針35が参照される。
同様に、好ましい実施形態において、時間の経過は秒であるが、他の時間間隔(たとえば、1/10秒又は1/5秒もしくは更に長い時間)も、本発明の範囲内に含まれる。
また、便宜上、かかる指針としての秒針35は、同番号を付して、単に、秒針と言及される場合がある。
そして、リスト装着装置10は、好ましくは、時計であり、そして、かかるリスト装着装置10は、好ましくは、分針40及び時針45を含み、それらは以下において詳述されるように、ステッパー・モータ及び歯車列によって駆動されるが、それらの構成については、当業者であれば容易に理解できることである。
【0020】
ここで、
図1及び
図3を参照して、表示針としてのクロノ針30の駆動開始により、クロノ針30の位置と、一致するまで、指針としての秒針35が停止する場合の好ましい方法について、その概要を説明する。
すなわち、秒針35の停止により、位置が一致した状態のクロノ針30及び秒針35は、好ましくは、一方の指針としての秒針35が、もう一方のクロノ針30の下方となった状態で、共に駆動する。
そして、クロノ針30が駆動し続ける間は、あたかも1つの指針としての秒針35のみが回転して時間経過を示しているかのように視認される(
図1(c)〜(d)及び
図3(c)〜(d))。
次いで、クロノ針30が停止し、初期状態にされるが、その場合、クロノ針30は、ホーム位置に戻ってもよい(
図1(e)及び
図3(e))。
そして、クロノ針30の停止後、秒針35は、クロノ針の停止と同時に停止し、その位置が、正確な位置に一致するまで、そのまま停止するか(
図3)、または、正確な位置に到達するまで、加速された回転速度で駆動する(
図1)。
この場合において、正確な位置とは、秒針35が初めに停止せずに回転を継続したと仮定した場合にあるであろう位置を意味する。
したがって、正確な位置に一致するまで停止するとは、秒針35が正確な時刻を示す状態となるまで停止することを意味する。
その後、秒針35は、適切な速度で駆動し、時刻における適切な秒を表示する(
図1(e)及び
図3(f))。
【0021】
また、
図2及び
図4を参照して、クロノ針30の駆動開始により、クロノ針30の位置と、一致するまで、秒針35の回転が加速する場合の好ましい方法について、その概要を説明する。
すなわち、秒針35の回転の加速(
図2(b)及び
図4(b))により、位置が一致したクロノ針30及び秒針35(
図2(c)及び
図4(c))は、好ましくは、一方の指針としての秒針35が、もう一方のクロノ針30の下方となる状態となって、共に駆動する。
そして、クロノ針30が、駆動し続ける間は、あたかも1つの指針のみが回転して時間経過を示しているかのように視認される(
図2(d)及び
図4(d))。
次いで、クロノ針30が停止し、所望により、ホーム位置に戻ってもよい(
図2(e)及び
図4(e))。
そして、クロノ針30の停止後、秒針35は、クロノ針の停止と同時に停止し、その位置が、正確な位置に一致するまで、そのまま停止するか(
図2)、または、正確な位置に到達するまで、再度、加速された回転速度で駆動する(
図4)。
この場合において、正確な位置とは、秒針35が初めに加速されず回転を継続したと仮定した場合にあるであろう所定位置を意味する。
したがって、正確な位置に一致するまで停止するとは、実際の時刻における秒が、秒針35が示す時刻に「追いつく」まで、秒針35がそのまま停止することを意味する。
そして、停止又は加速により、秒針35が、正確な位置に到った後は、秒針35は、適切な速度で駆動し、時刻における適切な秒を表示する(
図2(f)及び
図4(f))。
【0022】
このように、本発明によって4つの異なる有効な方法が達成可能であることが理解される。
すなわち、まず、
図1に示されるように、クロノ針30の回転開始後、クロノ針30及び秒針35の位置が一致するまで、秒針35が、その回転を停止する場合の方法である。
この場合、上述したように、クロノ針30が停止した後、秒針35は、(i)停止されるか、(ii)加速される。
しかしながら、秒針35が2回停止する実施形態、すなわち(i)の場合においては、正確な時刻の表示は、秒針35が、直接分針40及び時針45に歯車で接続されていない場合に、維持される。
すなわち、この例において、秒針35が、分針40及び時針45に接続されている場合には、秒針35の2回の回転停止により、分針40及び時針45が実際の時間よりも最大1分遅れた時刻を表示することとなるためである。
【0023】
また、同様に、
図2には、クロノ針30の回転開始後、クロノ針30と秒針35の位置が一致するまで、秒針35の回転が加速する場合の方法が示される。
この場合、上述したように、クロノ針30が停止した後、秒針35は、(i)正確な位置に戻るように再度加速されるか、(ii)停止される。
よって、同様に、秒針35が2回加速される実施形態、すなわち(i)の場合においては、正確な時刻の表示は、秒針35が、直接分針40及び時針45に接続されてない場合に、維持される。
すなわち、この例において、秒針35が、分針40及び時針45に接続されている場合には、秒針35の2回の加速により、分針40及び時針45が実際の時間よりも最大1分進んだ時刻を表示することとなるためである。
【0024】
ここで、まず、秒針35が、分針40と時針45に歯車接続され、分針40及び時針45の回転が、秒針35の回転に依存している場合の好ましい実施形態の実施例を説明するため、再度、
図1及び
図2を参照する。
なお、秒針35が、分針40及び時針45に、歯車接続されてない場合の技術内容についても、本明細書において詳細が記載されているものとし、本発明に含めるものとする。
【0025】
まず、
図1に示される実施形態の概要は、経過時間を表示するための少なくとも1つの回転可能な表示針としての、クロノ針30と、時刻(TOD)における経過時間(たとえば、秒)を表示するための回転可能な秒針35によって、リスト装着装置10の表示盤20の上に、経過時間が表示されることである。
そして、少なくとも1つの表示針であるクロノ針30は、たとえばプッシャー又は作動スイッチによって、上述したとおり、開始及び停止により回転が可能である。
また、通常の駆動モード(たとえば、「第1のモード」)において、秒針35は、表示盤における中心軸の周りを、所定速度である第1の速度で回転する。
なお、第1の速度は、好ましい実施形態において、時刻(TOD)を表示する場合における秒針の回転速度(たとえば、1分あたり1回転、すなわち1rpm)である。
また、時刻(TOD)を表示する場合における秒針の回転速度を、単に、時刻(TOD)における秒針回転速度と称する場合がある。
【0026】
ここで、
図1を参照し、本発明における好ましい経過時間表示方法を説明する。
すなわち、本発明における好ましい経過時間表示方法は、使用者が、時間測定モード、たとえば、クロノグラフモードとした場合に、少なくとも1つの表示針であるクロノ針30の回転を開始する工程(
図1(b))と、次いで、秒針35およびクロノ針30が、少なくとも実質的に一致するまで、秒針35の回転を停止する工程(
図1(c))を含んでいる。
すなわち、
図1(a)は、通常の駆動(run)モードにおけるリスト装着装置10の動作状態を示している。
そして、
図1(b)は、通常の駆動モードにおいて、
図1(a)の状態から、秒針35が3秒進んだ状態であって、使用者が時間測定モードに変更し、少なくとも1つの表示針であるクロノ針30の回転が開始し、秒針35の回転が停止した状態を示している。
なお、「一致」とは、実質的には、それぞれが上方又は下方に位置するが、表示盤上における少なくとも1つの表示針、すなわち、第1の表示針であるクロノ針30及び秒針(第2の表示針)35の、相対的な回転位置が同じであることを意味する。
また、クロノグラフモードにおいて、少なくとも1つの表示針であるクロノ針30は、所定速度である第1の速度、すなわち、好ましくは、1分間に1回転の速度(1rpm)で回転する。
そして、秒針35及び少なくとも1つの表示針であるクロノ針30の位置が一致した後は、再度、秒針35の回転が開始し、秒針35及びクロノ針30が少なくとも実質的に一致している状態を維持するように、それぞれの表示針が、所定速度である第1の速度、たとえば、時刻(TOD)における秒針回転速度(たとえば、1rpm)で共に回転する(
図1(d))。
更に、任意の時点において、使用者は、少なくとも1つの表示針であるクロノ針30を停止することができる。
また、クロノ針30の停止後、必須ではないものの、クロノ針30がホーム位置(たとえば、
図1(e)に示される12時の位置)に戻ることも好ましい。
いずれにしても、より重要なことは、この好ましい実施形態に関しては、その後、所定位置に到達するまで、所定速度である第1の速度よりも速い速度、たとえば、時刻における秒針回転速度よりも速い速度で、秒針35が回転することである。
この場合において、所定位置とは、秒針35が初めに停止せず回転を継続したと仮定した場合にあるであろう位置を意味する。
また、所定位置に「正しく合わせる」場合の、秒針の位置は、
図1(e)に示されている。
この場合、当業者は、所定速度である第1の速度よりも速い速度を容易に選択できる。
したがって、何ら制限されるものではないが、たとえば、16rpm又は32rpmもしくはそれ以上の速度とすることができる。
これは、熟練した装置設計者であれば検討することが可能である、あるべき位置への好ましい、又は許容できる到達時間や、電池やギヤ比の制限に基づくものである。
そして、秒針35の伝動装置が、分針40の伝動装置及び時針45の伝動装置に接続されている実施形態においては、秒針35の回転の加速により、分針40及び時針45も、それぞれ正確な時刻を示す位置に到達するように加速されることも理解される。
【0027】
次いで、
図2を再び参照し、
図2に示される実施形態の概要を説明する。
すなわち、
図1と同様に、経過時間を表示するための回転可能な表示針である、クロノ針30と、時刻(TOD)における経過時間(たとえば、秒)を表示するための回転可能な秒針35によって、リスト装着装置10の表示盤20の上に、経過時間が表示されることである。
また、同様に、少なくとも1つの表示針としてのクロノ針30は、上述したいずれの経過時間表示方法においても、開始及び停止動作を含み、回転動作が可能である。
そして、この実施形態においても、第1のモードとしての、通常の駆動モードにおいて、秒針35は、所定速度である第1の速度で回転するが、第1の速度は、必須ではないものの、時刻(TOD)における秒針回転速度(たとえば、1rpm)であることが好ましい(
図2(a))。
【0028】
ここにおいて、
図2に示される経過時間表示方法は、クロノグラフモードが開始した場合に、少なくとも1つの表示針の回転を開始する工程(
図2(b))と、次いで、秒針35の回転を、秒針35と少なくとも1つの表示針であるクロノ針30の位置が少なくとも実質的に一致するまで、所定速度である第1の速度、たとえば、時刻(TOD)における秒針回転速度よりも、速い速度に加速して、進める工程(
図2(c)を含んでいる。
そして、秒針35は、その後、時刻(TOD)における秒針回転速度での回転に戻り、表示盤の表面で回転する。
この場合において、秒針35の回転が継続することで、秒針35及び少なくとも1つの表示針であるクロノ針30が、それぞれ時刻における秒針回転速度で共に回転することになる。
したがって、秒針35及び少なくとも1つの表示針であるクロノ針30が、少なくとも実質的に一致している状態が維持される(
図2(d))。
なお、繰り返しとなるが、この場合においても、「一致」とは、表示盤上における少なくとも1つの表示針としてのクロノ針30及び秒針35の、相対的な回転位置が同じであることを意味する。
更に、上述した実施形態と同様に、任意の時点において、使用者は、少なくとも1つの表示針である、クロノ針30の回転を停止することができる。
また、同様に、かかるクロノ針30の停止後、必須ではないものの、クロノ針30がホーム位置(たとえば、
図2(e)に示される12時の位置)に戻ることも好ましい。
いずれにしても、より重要なことは、この好ましい実施形態に関しては、秒針35が初めに加速されず回転を継続したと仮定した場合にあるであろう所定位置と、秒針35の位置が一致するまで、秒針35の回転を停止することである。
すなわち、所定位置とは、秒針35が初めに加速されずに回転を継続したと仮定した場合の位置であって、正確な時刻における秒を示す位置である。
よって、正確な時刻における秒を示す位置と一致するまで、秒針35はそのまま停止する(
図2(e))。
そして、かかる位置と一致した後、秒針35は、再度、表示盤20の所定箇所を中心に、所定速度である第1の速度(たとえば、時刻(TOD)における秒針回転速度)で回転を開始し、リスト装着装置10は、通常の駆動モードに戻る(
図2(f))。
なお、上述したすべての例において、少なくとも1つの表示針としてのクロノ針30が、ホーム位置に、所定時刻(TOD)における秒針回転速度よりも、速い速度で戻ることも可能であることは、当業者であれば理解できることである。
【0029】
また、以下に記載されるように、コントローラが、正確な時刻における秒を表示するために、秒針が位置すべき位置を制御可能であることは、すべての実施例において重要である。
すなわち、コントローラは、加速又は他の方法に関わらず、クロノグラフモードの停止後、秒針35が戻らなければならない位置を維持し、それを「知って」いなければならない。
【0030】
なお、繰り返しとなるが、この実施形態においても、当業者は、所定速度である第1の速度よりも速い速度を容易に選択でき、たとえば、何ら制限されるものではないが、16rpm又は32rpmもしくはそれ以上の速度とすることができる。
これは、熟練した装置設計者であれば検討することが可能である、あるべき位置への好ましい、又は許容できる到達時間や、電池やギヤ比の制限に基づくものである。
また、この方法においては、秒針35の回転を停止することにより、分針40と時針45も、正確な時刻が表示されるまで停止することが理解できる。
そして、正確な時間が表示される位置に至った後、秒針35は、所定速度である第1の回転速度(たとえば、時刻(TOD)における秒針回転速度)に戻り、回転する。
【0031】
以上の説明から、秒針35の伝動装置が、分針40の伝動装置及び時針45の伝動装置に接続される実施形態における好ましい経過時間表示方法が開示されているといえる。
【0032】
一方、秒針35の伝動装置が、分針40の伝動装置及び時針45の伝動装置と接続されておらず、連動しない実施例においては、異なる実施形態を実現することができる。
たとえば、
図1の実施形態に対する代替の実施形態は、
図3を参照して説明される。
すなわち、少なくとも1つの表示針である、クロノ針30の回転が開始し(
図3(b))、秒針35及びクロノ針30が、少なくとも実質的に一致するまで、秒針35が回転したのち、停止する(
図3(c))。
そして、秒針35及びかかるクロノ針30の位置が一致した後に、秒針35が、その回転を開始することで、秒針35及びかかるクロノ針30が、所定速度である第1の速度で共に回転し、少なくとも実質的に一致している状態を維持する実施形態である(
図3(d))。
また、少なくとも1つの表示針である、クロノ針30が停止した後、再度、秒針35が停止し、所定位置に一致するまで停止し続けることが、
図1の実施形態に対する代替としての、
図3に示される他の好ましい実施形態の特徴である。
すなわち、この場合における所定位置とは、秒針35が初めに停止せず回転を継続したと仮定した場合にあるであろう位置であり、正確な時刻における秒を示す位置を意味する。
よって、クロノ針30の停止後、再度、停止した秒針35は、正確な時刻における秒を示す位置と一致するまで、そのまま停止し続ける(
図3(e))。
そして、秒針35は、かかる所定位置と一致した後、所定速度である第1の速度で表示盤上の所定箇所を中心として、回転する(
図3(f))。
また、
図3の実施形態においては、時刻の分針40及び時針45に使用できる独立したステッパー・モータによって、分針40及び時針45が、秒針35及び/又は表示針である、クロノ針30の動作に関係なく、常に正確に駆動し続けることが可能である。
たとえば、
図3(b)及び
図3(c)を比較した場合、秒針35が回転してしないにも関わらず、分針40が明らかに進行していることに注意すべきである。
【0033】
また、
図2の実施形態に対する代替の実施形態は、
図4を参照して説明される。
すなわち、少なくとも1つの表示針である、クロノ針30の回転の開始後、秒針35及びかかるクロノ針30が、少なくとも実質的に一致するまで(
図4(c))、秒針35を、所定速度である第1の速度よりも、速い速度で、回転を進める(
図4(b))。
次いで、秒針35を、所定速度である第1の速度(たとえば、時刻(TOD)における秒針回転速度)での回転に戻し、秒針35及びかかるクロノ針30が、所定の第1の速度で共に回転し、少なくとも実質的に一致している状態を維持(
図4(d))する実施形態である。
そして、少なくとも1つの表示針である、クロノ針30が停止した後に、秒針35が、所定位置に到達するまで、再度、所定速度である第1の回転速度よりも速い速度で回転する(
図4(e))ことが、
図2の実施形態に対する代替としての、
図4に示される他の好ましい実施形態の特徴である。
すなわち、この場合における所定位置とは、秒針35が初めに加速されず回転を継続したと仮定した場合にあるであろう位置であり、正確な時刻における秒を示す位置を意味する。
よって、クロノ針30の停止後、秒針35は、正確な時刻における秒を示す位置と一致するまで、再度、加速した回転速度で回転する(
図4(e))。
そして、秒針35は、かかる所定位置に到達した後、所定速度である第1の速度で、表示盤の表面で回転する(
図4(f))。
【0034】
ここにおいて、同様に、
図4の実施形態においては、時刻の分針40及び時針45に使用できる独立したステッパー・モータによって、分針40及び時針45が、秒針35及び/又はクロノ針30の動作に関係なく、常に正確に駆動し続けることが可能である。
たとえば、
図4に示される図を比較した場合、秒針35の回転の加速の有無に関わらず、分針40は、加速の必要なく、通常かつ正確な回転が可能であることに注意すべきである。
【0035】
なお、本明細書において開示されるすべての例において、所定速度である第1の速度は、時刻(TOD)における秒針回転速度(たとえば、1rpm)であることが好ましい。
【0036】
また、本発明は、上述した方法を実行することで、上述した目的を達成し、利点を有するリスト装着装置の構造に関するものでもある。
したがって、本発明は、
図5〜
図7に示されるリスト装着装置及び要素に関する発明でもある。
【0037】
すなわち、リスト装着装置10は、すべて上述されたように、表示盤20上に経過時間を表示するものであり、経過時間を表示するための回転可能な少なくとも1つの表示針、たとえば、クロノ針(第1の表示針)30と、時刻における表示時間(たとえば、秒)を表示するための回転可能な秒針(第2の表示針)35と、を含む。
ここで、たとえば、本発明に関連して構成された、コントローラ100のブロック図である
図7を、追加して開示することができる。
すなわち、
図7には、少なくとも1つの表示針である、クロノ針30の回転を、開始及び停止するためのスイッチング装置としての、複数のスイッチS1〜S5が示される。
そして、スイッチS1〜S5は、一般的に、側面及び上面に配置され、作動(たとえば、引張及び/又は押圧)に応じるプッシャー(押圧部)を示すことが意図されている。
なお、他のタイプのスイッチであって、回転するクラウン(頂部)等は、ここにおいて同様に考慮される。
また、同様に、単一のスイッチを、少なくとも1つの表示針である、クロノ針30の回転の開始及び停止の両方に使用する場合や、異なる複数のスイッチを、それぞれ開始及び停止に使用する場合が検討され、実現可能であることは、すべて、当業者であれば理解できることである。
なお、プッシャーその他の作動部の詳細は、本発明の重要な要素ではないことから、簡潔のため、開示は省略する。
【0038】
そして、コントローラ100に関して、本発明の重要な要素ではない内容の詳細については、米国特許第7,113,450号に記載されており、その主題は、本明細書に含まれるものとして参照される。
また、本発明の好ましい実施形態に関して、コントローラ100は、スイッチング装置に接続され、動作が連動しており、以下の機能を提供する。
すなわち、コントローラ100は、少なくとも1つの表示針である、たとえば、クロノ針30の回転を開始する機能を有している。
また、同様に、秒針35(第2の表示針)が、少なくとも1つの表示針(第1の表示針)である、クロノ針30と、少なくとも実質的に一致するまで、秒針35の回転を停止する機能を有している。
また、同様に、秒針35の回転を開始することで、秒針35及び少なくとも1つの表示針である、クロノ針30を、共に時刻(TOD)における秒針回転速度で回転させ、少なくとも実質的に一致する状態を維持する機能を有している。
また、同様に、少なくとも1つの表示針である、クロノ針30の回転を停止させる機能を有している。
同様に、秒針35が初めに停止せず回転を継続したと仮定した場合にあるであろう所定位置に、秒針35が到達するまで、時刻(TOD)における秒針回転速度よりも速い速度で、秒針35を回転させる機能を有している。
更にまた、同様に、秒針35を、時刻(TOD)における秒針回転速度で、表示盤の表面で回転させる機能を有している。
【0039】
また、
図2に示される実施形態において、コントローラ100は、スイッチング装置に接続され、動作が連動しており、所定機能を発揮することができる。
すなわち、コントローラ100は、少なくとも1つの表示針である、クロノ針30の回転を開始する機能を有している。
同様に、秒針35が、少なくとも1つの表示針である、クロノ針30と、少なくとも実質的に一致するまで、秒針35を、時刻(TOD)における秒針回転速度よりも速い速度に加速して回転させる機能を有している。
同様に、秒針35の回転速度を、時刻(TOD)における秒針回転速度に戻す機能を有している。
同様に、秒針35の回転を継続し、秒針35及び少なくとも1つの表示針である、たとえば、クロノ針30を、共に時刻(TOD)における秒針回転速度で回転させ、少なくとも実質的に一致する状態を維持する機能を有している。
同様に、少なくとも1つの表示針である、たとえば、クロノ針30の回転を停止する機能を有している。
同様に、秒針35が初めに加速されず回転を継続したと仮定した場合にあるであろう所定位置と、秒針35の位置が一致するまで、秒針35の回転をそのまま停止する機能を有している。
同様に、秒針35を、時刻(TOD)における秒針回転速度で、表示盤の表面で回転させる機能を有している。
すなわち、本明細書に開示されるリスト装着装置におけるコントローラ100等は、所定の機能を発揮して、上述された経過時間表示方法を実行するものである。
【0040】
更に、リスト装着装置10に関する上述した実施形態においては、秒針35の伝動装置が、分針40の伝動装置及び時針45の伝道装置と接続し、連動していることも好ましい。
【0041】
また、本発明は、秒針35が、分針40の伝動装置及び時針45の伝動装置と接続し、連動する必要がない実施形態として、以下の内容を考慮する。
すなわち、a)少なくとも1つの表示針の回転を開始し、秒針35及び少なくとも1つの表示針が少なくとも実質的に一致するまで、秒針35の回転を停止し、そして、秒針35及び少なくとも1つの表示針が一致している状態を維持しつつ、共に所定速度である第1の速度で回転させるために、秒針35の回転を再度開始した後において、更に、スイッチング機構の作動による、少なくとも1つの表示針である、たとえば、クロノ針30の回転の停止後に、コントローラ100が、秒針35が初めに停止せず回転を継続したと仮定した場合にあるであろう所定位置に、秒針35が到達するまで、再度、秒針35の回転を停止し、その後、コントローラ100が、秒針35を、所定速度である第1の速度で、表示盤の表面で再度回転させることも、本発明の別の好ましい実施形態である。
加えて、b)少なくとも1つの表示針である、たとえば、クロノ針30の回転を開始し、秒針35及びかかるクロノ針30が少なくとも実質的に一致するまで、秒針35の回転を、所定の第1の速度よりも速い速度に加速して進める。
そして、秒針35及び少なくとも1つの表示針が一致している状態を維持しつつ、共に所定速度である第1の速度で回転させるために、秒針35を、所定速度である第1の速度(たとえば、時刻(TOD)における秒針回転速度)で表示盤上を回転するように戻した後において、更に、スイッチング機構の作動による少なくとも1つの表示針である、たとえば、クロノ針30の回転の停止後に、コントローラ100が、すべて上述されたように、秒針35が初めに加速されず回転を継続したと仮定した場合にあるであろう所定位置に到達するまで、再度、秒針35を、所定速度である第1の速度よりも速い速度で回転させる。
その後、コントローラ100が、秒針35を、所定速度である第1の速度で、表示盤の表面で回転するように戻すことも、本発明の別の好ましい実施形態である。
なお、繰り返しとなるが、所定の第1の速度は、時刻(TOD)における秒針回転速度、すなわち、1rpmであることが好ましく、第1の速度よりも速い速度とは、たとえば、16rpm又は32rpm、もしくはそれ以上の速度が好ましい。
【0042】
また、本発明の完全な開示のため、
図5を参照し、本発明に従って構成されたリスト装着装置10の分解立体図を説明する。
ここで、かかるリスト装着装置10の好ましい態様は、腕時計などの時計である。
また、
図5及び
図6は、上述したとおり、通常動作中、秒針35、分針40及び時針45の動作が連動している好ましい実施形態を示しており、この場合は、分針40及び時針45をそれぞれ回転させるために秒針35の回転が必要となる。
そして、
図5には、クロノ針30が示されている。
また、上記秒針35、分針40、時針45及びクロノ針30に関連する伝動装置とモータは、
図5及び
図6に示される。
特に、モータM1は、秒針35、分針40及び時針45を回転させるために備えられており、モータM2は、クロノ針30を回転させるために備えられている。
また、複数の歯車は、それぞれ関連しており、
図6に一般的に示されているが、当業者であれば十分に、それらの構成が理解できるものである。
すなわち、モータM1は、一方向のステッパー・モータであり、一方、モータM2は双方向のステッパー・モータであって、両方向に回転できることが好ましい。
そして、モータM3は、
図6において点線で表示されており、秒針35が、分針40及び時針45に接続されていない場合に実装されることは、当業者であれば理解できる内容である。
【0043】
図7は、一般的なコントローラ100を示しており、好ましくは、特に、時計のような電子装置に使用されるマイクロコントローラである。
そして、好ましい実施形態では、コントローラ100は、ALU、計算レジスタ、スタックポインタ、インストラクション・レジスタ、インストラクション・デコーダを有するコアプロセッサであるCPU101を有している。
また、コントローラ100は、当業者であれば理解できるように、モーターハンド制御回路109と、インプット/アウトプットコントロール回路110と、の間を通信するために、メモリマップI/Oバスを利用することができる。
そして、メモリブロックであるROM102は、アドレス・エンコーダ103と併せ、電子装置制御ソフトウェア及び固定値へのアクセスを提供する。
また、当分野においては理解されるものであるが、CPU101に、その後のモータ位置を追跡し、決定させるために必要なステップ及び論理は、ROM102に符号化されている。
そして、モータードライバMD1及びモータードライバMD2を利用するモータM1及びM2の、それぞれの駆動及び制御は、それぞれ、当業者には良く知られており、最終的には、秒針35が、分針40及び時針45に接続されていない実施形態においては、追加のモータードライバMD3が説明され、モータM3を駆動するために利用される。
【0044】
また、コントローラ100の他の側面、すなわち、オシレータ(発振)回路106、分周器回路107、及び時間管理やモーターコントロール、データ取得機能のための適切なタイミングでの信号を生成するためのそれらの機能に関しては、当業者であれば理解できることである。
そして、モーターハンド制御回路109は、コアプロセッサであるCPU101から指令された「次のパルス数」を受け取り、パルス化され、フェイズ化された信号であって、望ましいモータ(たとえば、M1、M2)を望ましい量だけ、望ましい方向に動かすために必要な信号を生成する。
そして、モーターハンド制御回路109により出力されたパルスは、モータードライバによってバッファされ、それぞれのモータに適用される。
また、インプット/アウトプットコントロール回路110は、押圧ボタンをスイッチ、たとえば、スイッチング機構とし、その信号情報をCPU101に提供する。
なお、
図7に他の特徴も示されるが、すべての特徴は、当業者にとって理解される内容である。
このように、本発明の好ましい実施形態を実行するために必要な機能の全ては開示される。
【0045】
前述した内容や図から理解できるように、本発明は従来技術に対する改良点を提供する。
すなわち、本発明は、時計のようなリスト装着装置における経過時間の読み取りや解釈における誤認、間違い及び/又は混同する可能性を減少させるために改善された、経過時間表示方法及びリスト装着装置に関する構造である。
【0046】
したがって、上述の記載によって明らかにされたとおり、上述した目的は効率的に達成されることが可能である。
また、上述の構成においては、意図や発明の範囲から逸脱することなく、一定の変更は可能であることから、上記で示され、説明されているすべての事柄は、一例として解釈されるべきであり、言うまでもなく、かかる記載内容によって何ら制限がなされるものではない。
【0047】
また、請求の範囲の記載は、本明細書に記載された全ての包括的及びより具体的な構成と、本発明の範囲に関するすべての言及を包含している。