(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6389633
(24)【登録日】2018年8月24日
(45)【発行日】2018年9月12日
(54)【発明の名称】アスファルト舗装体、及び、アスファルト舗装体の施工方法
(51)【国際特許分類】
E01C 7/26 20060101AFI20180903BHJP
【FI】
E01C7/26
【請求項の数】6
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-76840(P2014-76840)
(22)【出願日】2014年4月3日
(65)【公開番号】特開2015-197022(P2015-197022A)
(43)【公開日】2015年11月9日
【審査請求日】2017年3月22日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 公益社団法人日本道路協会、第30回日本道路会議論文集(DVD−ROM)、平成25年10月10日(配布日)
(73)【特許権者】
【識別番号】590002482
【氏名又は名称】株式会社NIPPO
(73)【特許権者】
【識別番号】502217997
【氏名又は名称】昭和瀝青工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100109449
【弁理士】
【氏名又は名称】毛受 隆典
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100123618
【弁理士】
【氏名又は名称】雨宮 康仁
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(72)【発明者】
【氏名】山岸 宏
(72)【発明者】
【氏名】吉中 保
(72)【発明者】
【氏名】山之口 浩
(72)【発明者】
【氏名】上坂 憲一
【審査官】
神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−073905(JP,A)
【文献】
特開平04−253772(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01C 7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アスファルト混合物と、アスファルト舗装体を着色する塗料、舗装補修機能を持つ樹脂または溶剤、太陽光の近赤外線を反射させて遮熱する遮熱機能を持つ樹脂または溶剤、アスファルトの粘度を低下させる中温化剤のうち少なくとも1種の機能性材料が内包された中空微粒子とからなり、
前記アスファルト混合物の製造時、または、敷きならし時に前記中空微粒子を添加、或いは、敷きならし後に前記中空微粒子を散布して施工されたアスファルト舗装体であって、
前記中空微粒子は、前記アスファルト混合物の製造時、または、前記アスファルト舗装体の施工時に発生する応力、或いは、締め固め作業、或いは、クラックの発生による応力のいずれか1つ以上により変形、または、破損して前記機能性材料が漏出し、当該機能を発揮する、ことを特徴とするアスファルト舗装体。
【請求項2】
前記機能性材料は、舗装補修機能を持つ樹脂または溶剤であり、
前記アスファルト混合物の製造時、または、敷きならし時に前記中空微粒子を添加して施工され、
前記中空微粒子は、前記アスファルト舗装体のクラックの発生による応力により変形、または、破損して前記舗装補修機能を持つ樹脂または溶剤が漏出し、前記クラックを充填する、ことを特徴とする請求項1に記載のアスファルト舗装体。
【請求項3】
前記機能性材料は、アスファルト舗装体を着色する塗料であり、
前記アスファルト混合物の製造時、または、敷きならし時に前記中空微粒子を添加、或いは、敷きならし後に前記中空微粒子を散布して施工され、
前記中空微粒子は、前記アスファルト舗装体のクラックの発生による応力または、締め固め作業により変形、または、破損して前記塗料が漏出し、前記クラックの発生箇所を着色する、または、前記アスファルト舗装体表面を着色する、ことを特徴とする請求項1または2に記載のアスファルト舗装体。
【請求項4】
前記機能性材料は、太陽光の近赤外線を反射させて遮熱する遮熱機能を持つ樹脂または溶剤であり、
前記アスファルト混合物の製造時、または、敷きならし時に添加、或いは、敷きならし後に散布して施工され、
前記中空微粒子は、前記アスファルト混合物の製造時、または、前記アスファルト舗装体の施工時に発生する応力、或いは、締め固め作業により変形、または、破損して前記遮熱機能を持つ樹脂または溶剤が漏出し、前記遮熱機能を付加する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のアスファルト舗装体。
【請求項5】
前記機能性材料は、アスファルトの粘度を低下させる中温化剤であり、
前記アスファルト混合物の製造時、または、敷きならし時に前記中空微粒子を添加して施工され、
前記中空微粒子は、前記アスファルト混合物の製造時、または、施工時に発生する応力により変形、または、破損して前記中温化剤が漏出し、アスファルトの粘度を下げ、前記アスファルト混合物の製造温度、または、施工温度を低下させる、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のアスファルト舗装体。
【請求項6】
アスファルト混合物と、アスファルト舗装体を着色する塗料、舗装補修機能を持つ樹脂または溶剤、太陽光の近赤外線を反射させて遮熱する遮熱機能を持つ樹脂または溶剤、アスファルトの粘度を低下させる中温化剤のうち少なくとも1種の機能性材料が内包された中空微粒子とからなるアスファルト舗装体の施工方法であって、
前記アスファルト混合物の製造時、または、敷きならし時、或いは、敷きならし後の締め固め作業のいずれか1つ以上で、前記中空微粒子を加えて施工される、ことを特徴とするアスファルト舗装体の施工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アスファルト舗装体、及び、アスファルト舗装体の施工方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
アスファルト舗装体は、その表面に、塗料や遮熱性材料などの機能性材料を塗布することにより、景観性や遮熱性などの機能性を付加する様々な工法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、アスファルト舗装体が経年劣化等によりクラックが発生し、舗装体の老朽化がより進行するため、クラックに補修材を充填する補修工法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−277984号公報
【特許文献2】特開2008−101361号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、アスファルト舗装体に機能性を付加する場合、アスファルト舗装体の舗設後に機能性材料を塗布することとなるため、その作業に労力がかかってしまうという問題がある。また、アスファルト舗装体のクラックの補修は全国各地で頻発しており、その補修に多大な労力をかけているのが現状である。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、アスファルト舗装体への機能性付加やクラックの補修にかかる労力を低減することができるアスファルト舗装体、及び、アスファルト舗装体の施工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るアスファルト舗装体は、
アスファルト混合物と、
アスファルト舗装体を着色する塗料、舗装補修機能を持つ樹脂または溶剤、
太陽光の近赤外線を反射させて遮熱する遮熱機能を持つ樹脂または溶剤、アスファルトの粘度を低下させる中温化剤のうち少なくとも1種の機能性材料が内包された中空微粒子とからなり、
前記アスファルト混合物の製造時、または、敷きならし時に前記中空微粒子を添加、或いは、敷きならし後に前記中空微粒子を散布して施工されたアスファルト舗装体であって、
前記中空微粒子は、前記アスファルト混合物の製造時、または、前記アスファルト舗装体の施工時に発生する応力、或いは、締め固め作業、或いは、クラックの発生による応力のいずれか1つ以上により変形、または、破損して前記機能性材料が漏出し、当該機能を発揮する、ことを特徴とする。
【0007】
前記機能性材料は、舗装補修機能を持つ樹脂または溶剤であり、
前記アスファルト混合物の製造時、または、敷きならし時に前記中空微粒子を添加して施工され、
前記中空微粒子は、前記アスファルト舗装体のクラックの発生による応力により変形、または、破損して前記舗装補修機能を持つ樹脂または溶剤が漏出し、前記クラックを充填する、ことが好ましい。
【0008】
前記機能性材料は、
アスファルト舗装体を着色する塗料であり、
前記アスファルト混合物の製造時、または、敷きならし時に前記中空微粒子を添加、或いは、敷きならし後に前記中空微粒子を散布して施工され、
前記中空微粒子は、前記アスファルト舗装体のクラックの発生による応力または、締め固め作業により変形、または、破損して前記塗料が漏出し、前記クラックの発生箇所を着色する、または、前記アスファルト舗装体表面を着色することが好ましい。
【0009】
前記機能性材料は、
太陽光の近赤外線を反射させて遮熱する遮熱機能を持つ樹脂または溶剤であり、
前記アスファルト混合物の製造時、または、敷きならし時に添加、或いは、敷きならし後に散布して施工され、
前記中空微粒子は、前記アスファルト混合物の製造時、または、前記アスファルト舗装体の施工時に発生する応力、或いは、締め固め作業により変形、または、破損して前記遮熱機能を持つ樹脂または溶剤が漏出し、
前記遮熱機能を付加することが好ましい。
【0010】
前記機能性材料は、アスファルトの粘度を低下させる中温化剤であり、
前記アスファルト混合物の製造時、または、敷きならし時に前記中空微粒子を添加して施工され、
前記中空微粒子は、前記アスファルト混合物の製造時、または、施工時に発生する応力により変形、または、破損して前記中温化剤が漏出し、アスファルトの粘度を下げ、前記アスファルト混合物の製造温度、または、施工温度を低下させることが好ましい。
【0011】
本発明の第2の観点に係るアスファルト舗装体の施工方法は、
アスファルト混合物と、
アスファルト舗装体を着色する塗料、舗装補修機能を持つ樹脂または溶剤、
太陽光の近赤外線を反射させて遮熱する遮熱機能を持つ樹脂または溶剤、アスファルトの粘度を低下させる中温化剤のうち少なくとも1種の機能性材料が内包された中空微粒子とからなるアスファルト舗装体の施工方法であって、
前記アスファルト混合物の製造時、または、敷きならし時、或いは、敷きならし後の締め固め作業のいずれか1つ以上で、前記中空微粒子を加えて施工される、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、アスファルト舗装体への機能性付加やクラックの補修にかかる労力を低減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明のアスファルト舗装体、及び、アスファルト舗装体の施工方法について説明する。
【0014】
本発明のアスファルト舗装体は、アスファルト混合物と、塗料、舗装補修機能を持つ樹脂または溶剤、遮熱機能を持つ樹脂または溶剤、アスファルトの粘度を低下させる中温化剤のうち少なくとも1種の機能性材料が添加された中空微粒子とからなる。
【0015】
アスファルト混合物は、骨材と、アスファルトと、フィラーとを含んでいる。
【0016】
本発明に好適な骨材としては、例えば、砕石、スラグ、砂、再生骨材など、一般的に舗装に用いられるものが挙げられる。
【0017】
本発明に好適なアスファルトとしては、ストレートアスファルトや、ブローンアスファルトや、ゴムやポリマーなどを添加した改質アスファルト等の一般的に舗装に用いられるものが挙げられる。なお、改質アスファルトに添加されている添加物としては、例えば、スチレン・ブタジエンランダム共重合体(SBR)、スチレン・ブタジエンブロック共重合体(SBS)、スチレン・イソブレンブロック共重合体(SIS)、ポリスチレン・ポリエチレンブチレンブロック共重合体(SEBS)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン・エチルアクリレート共重合体(EEA)などが挙げられる。また、本発明のアスファルトには、その用途に応じて、I型、II型、III型、H型等のポリマー改質アスファルトを適宜用いることができる。
【0018】
本発明に好適なフィラーとしては、石粉、消石灰、セメント、回収ダスト、及び、フライアッシュなどが挙げられる。
【0019】
本発明に好適な中空微粒子(マイクロカプセル)は、樹脂からなる外殻と、外殻に内包される機能性材料により構成されている。
外殻を構成する樹脂には、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂が用いられる。熱硬化性樹脂としては、特に限定されないが、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン、熱硬化性ポリイミドなどを用いることができる。熱可塑性樹脂としては、特に限定はされないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、テフロン(登録商標)、ABS樹脂、アクリル樹脂などを用いることができる。
【0020】
外殻に内包される機能性材料は、塗料、舗装補修機能を持つ樹脂または溶剤、遮熱機能を持つ樹脂または溶剤、アスファルトの粘度を低下させる中温化剤のうち少なくとも1種が添加されている。なお、2種以上が同時に添加されていてもよい。
塗料としては、特に限定されないが、アクリル樹脂系、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系などの塗料を用いることができる。
舗装補修機能を持つ樹脂または溶剤としては、特に限定されないが、エポキシ樹脂、アスファルトなど、一般的に舗装補修に用いられる樹脂または溶剤を用いることができる。
遮熱機能を持つ樹脂または溶剤としては、特に限定されないが、太陽光の近赤外線を反射し、車両通行等の荷重に対して耐久性を持つ樹脂または溶剤を用いることができる。
中温化剤としては、特に限定されないが、熱によって微小気泡粒子を発生させるものを用いることができる。
【0021】
中空微粒子の添加量は、アスファルト混合物の全質量中、0.1〜10質量%であることが好ましく、0.1〜5質量%であることがより好ましい。0.1%未満では、機能性材料の効果が得られにくく、10%を超えるとアスファルト混合物の耐流動性が低下するおそれがあるためである。
【0022】
また、このような中空微粒子の平均粒子径については、特に限定されないが、好ましくは1〜500μm、より好ましくは10〜250μmである。
【0023】
なお、本発明に用いられるアスファルト混合物には、さらに各種の混和剤、ポリマーなどの適宜の材料を添加してもよい。
【0024】
このような中空微粒子は、アスファルト混合物の製造時、または、敷きならし時に添加、或いは、敷きならし後に散布することによりアスファルト舗装体が施工される。例えば、アスファルト混合物の製造は、通常のアスファルト混合物の製造方法と同様であり、ストックヤードに貯蔵した各骨材をコールドホッパへ投入し、配合設計で決められた量と割合でコールドフィーダによりドライヤへ送って加熱する。次に、ドライヤで加熱した骨材を、ホットエレベータによりバッチタワー上部へ上げ、例えば、振動フルイにより分級してサイズごとに各ホットビンへ投入する。続いて、製造バッチごとに配合設計で決められた量および割合の骨材をホットビンから計量槽へ移し、計量を行った後に、例えば、パグミルミキサへ投入し、ドライミキシングする。最後に、配合設計で決められた量のアスファルトを添加して、所定の温度で加熱混合することにより、アスファルト混合物が製造される。このように製造されたアスファルト混合物は、水平振動するバイブレータおよび垂直振動するタンパなどの締固め装置を有するアスファルトフィニッシャ等を用いて敷きならし、敷ならしたアスファルト混合物を締め固めることにより、アスファルト舗装体が施工される。
【0025】
ここで、本発明のアスファルト舗装体に含まれる中空微粒子は、アスファルト混合物の製造時、アスファルト混合物の敷きならし時、アスファルト混合物の敷きならし後の少なくとも1度、添加される。
【0026】
例えば、アスファルト混合物の製造時に添加する場合、骨材のドライミキシング中またはアスファルト添加中に中空微粒子を添加することによりアスファルト混合物と中空微粒子とが混合される。また、アスファルト混合物の敷きならし時に添加する場合、敷きならし機械に備えられたホッパ内またはスクリュスプレッダ内のアスファルト混合物に中空微粒子を添加することにより、スクリュスプレッダによってアスファルト混合物と中空微粒子とが均一に混合される。このように、アスファルト混合物の製造時、または、アスファルト混合物の敷きならし時に中空微粒子を添加した場合、アスファルト舗装にクラック発生時、クラック発生の応力により中空微粒子が変形・破損し、例えば、舗装補修機能を持つ樹脂や溶剤が漏出し、アスファルト舗装体に舗装補修機能を付加したり、クラックの発生箇所を着色したりする。
【0027】
アスファルト混合物の敷きならし後に添加する場合、敷きならしたアスファルト混合物を締め固める前に、アスファルト舗装体の表面に中空微粒子を散布する。このように、アスファルト舗装体の表面に中空微粒子を散布後、締め固めることで、中空微粒子の外殻が変形・破損し、内包していた機能性材料がアスファルト舗装体の表面に漏出され、アスファルト舗装体に所定の機能を付加する。
【0028】
以下、本発明のアスファルト舗装体、及び、アスファルト舗装体の施工方法を具体例により説明する。
【0029】
(1)舗装補修機能を有するアスファルト舗装体
舗装補修機能を有するアスファルト舗装体とは、機能性材料として舗装補修機能を持つ樹脂や溶剤が添加された中空微粒子をアスファルト混合物製造時、または敷きならし時に添加して施工されたアスファルト舗装体である。このような舗装補修機能を有するアスファルト舗装体は、クラック発生時やクラック発生等の応力により、中空微粒子が変形・破損し、舗装補修機能を持つ樹脂や溶剤が漏出し、クラックを充填する。この結果、クラックが発生したアスファルト舗装体を人手をかけずに自動的に補修する。また、舗装補修機能を有するアスファルト舗装体に振動ローラを走行させることにより、中空微粒子を強制的に変形・破損させ、クラックの補修を実施することも可能である。
【0030】
(2)破損箇所表示機能を有するアスファルト舗装体
破損箇所表示機能を有するアスファルト舗装体とは、機能性材料として塗料が添加された中空微粒子をアスファルト混合物製造時、または敷きならし時に添加して施工されたアスファルト舗装体である。このような破損箇所表示機能を有するアスファルト舗装体は、クラック発生時等の応力により、中空微粒子が変形・破損して塗料が漏出し、クラック発生箇所(破損箇所)を着色する。アスファルト舗装体の管理者は、パトロールや定期検査などの際、着色された破損箇所を発見すればよいので、パトロールや定期検査などの管理の省力化を図ることができる。また、ヒューマンエラーによる見落としなどが防止できるとともに、破損初期での対応が可能になる。
【0031】
(3)景観性を有するアスファルト舗装体
景観性を有するアスファルト舗装体とは、機能性材料として塗料が添加された中空微粒子を敷きならし後に散布して施工されたアスファルト舗装体である。このような景観性を有するアスファルト舗装体は、例えば、敷きならし後に中空微粒子を散布した場合には、締め固め作業によって中空微粒子が変形・破損し、塗料が漏出し、アスファルト舗装体表面が着色され景観性が付加される。
【0032】
(4)遮熱機能を有するアスファルト舗装体
遮熱機能を有するアスファルト舗装体とは、機能性材料として遮熱機能を持つ樹脂や溶剤が添加された中空微粒子を、アスファルト混合物製造時、または敷きならし時に添加したり、敷きならし後に散布して施工されたアスファルト舗装体である。このような舗装補修機能を有するアスファルト舗装体は、例えば、アスファルト混合物製造時、または敷きならし時に中空微粒子を添加した場合には、施工時に発生する応力により、中空微粒子が変形・破損し、遮熱機能を持つ樹脂や溶剤が漏出し、アスファルト舗装体に遮熱機能が付加される。また、敷きならし後に中空微粒子を散布した場合には、締め固め作業によって中空微粒子が変形・破損し、遮熱機能を持つ樹脂や溶剤が漏出し、アスファルト舗装体表面に遮熱機能が付加される。例えば、遮熱機能が付加されたアスファルト舗装体は、15℃もしくはそれ以上に路面温度低減する。これにより、舗設作業後に改めて行っている遮熱塗料の塗布工程が省略され、低炭素化を図ることができる。
【0033】
(5)温度低減機能を有するアスファルト舗装体
温度低減機能を有するアスファルト舗装体とは、機能性材料として中温化剤が添加された中空微粒子を、例えば、アスファルト混合物製造時、または敷きならし時に添加して施工されたアスファルト舗装体である。このような温度低減機能を有するアスファルト舗装体は、例えば、アスファルト混合物製造時中空微粒子を添加した場合には、アスファルト混合物製造時に発生する応力により、中空微粒子が変形・破損して温度低減性能を持つ中温化剤が漏出し、アスファルトの粘度を下げ、アスファルト混合物の製造温度を低下させることができる。また、敷きならし時に中空微粒子を添加した場合には、施工時に発生する応力により、中空微粒子が変形・破損して温度低減性能を持つ中温化剤が漏出し、アスファルトの粘度を下げ、アスファルト混合物の施工温度を低下させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は、アスファルト舗装体、及び、アスファルト舗装体の施工方法に有用である。