(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0011】
(表示装置の構成)
図1は、本実施形態に係る表示装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2は、本実施形態に係る画像表示部の画素が含む副画素の点灯駆動回路を示す図である。
図3は、本実施形態に係る画像表示部の副画素の配列を示す図である。
図4は、本実施形態に係る画像表示部の断面構造を示す図である。
図5は、本実施形態に係る画像表示部の副画素の配列を示す図である。
【0012】
図1に示すように、表示装置100は、変換処理部10と、第4副画素信号処理部20と、画像表示パネルである画像表示部30と、画像表示部30の駆動を制御する画像表示パネル駆動回路40(以下、駆動回路40ともいう。)と、を備えている。変換処理部10と、第4副画素信号処理部20とは、ハードウェア又はソフトウェアのいずれかによって機能が実現されていればよく、特に限定されるものではない。また、変換処理部10及び第4副画素信号処理部20の各回路がハードウェアによって構成されるものであっても、それぞれの回路が物理的に独立して区別される必要はなく、物理的に単一の回路によって複数の機能が実現されるものとしてもよい。なお、実施形態3で後述するように、外光照度などを測定し、表示装置外の情報を入力する外部情報部101を備えていてもよい。又は、表示装置100は、表示装置100外にある外部情報部101から、外光照度の情報を取得し、変換処理部10へ入力してもよい。
【0013】
変換処理部10は、制御装置11の画像出力部12からの入力映像信号に基づいて求められる、所定の画素に表示するための第1色情報を第1入力信号SRGB1として入力される。変換処理部10は、HSV色空間の入力値である第1色情報を、彩度変化が許容される範囲の彩度減衰量で彩度が低減された第2色情報に変換した第2入力信号SRGB2を出力する。第1色情報及び第2色情報は、ともに赤成分(R)、緑成分(G)、青成分(B)を含む、3色のカラー入力信号(R、G、B)である。
【0014】
第4副画素信号処理部20は、画像表示部30を駆動するための画像表示パネル駆動回路40と接続されている。例えば、第4副画素信号処理部20は、入力信号の入力HSV色空間の入力値(第2入力信号SRGB2)を、第1の色、第2の色、第3の色及び第4の色で再現されるHSV色空間の再現値(第3入力信号SRGBW)に変換して生成し、生成した出力信号を画像表示部30に出力する。このように、第4副画素信号処理部20は、第2入力信号SRGB2における第2色情報に基づいて、赤成分(R)、緑成分(G)、青成分(B)及び追加色成分として例えば白色(W)成分に変換した第3色情報を含む第3入力信号SRGBWを、駆動回路40へ出力する。第3色情報は、4色カラー入力信号(R、G、B、W)である。追加色成分は、赤成分(R)、緑成分(G)、青成分(B)の各階調が256階調で(R、G、B)=(255、255、255)のいわゆるピュアホワイトの白成分を例として説明するが、これに限られず、例えば、(R、G、B)=(255、230、204)で表されるような色成分をもつ第4副画素として追加色成分の変換を行うものであってもよい。
【0015】
なお、本実施形態では、上述したように変換処理は入力信号(例えばRGB)をHSV空間に変換した処理について例示して説明しているが、これに限らず、XYZ空間、YUV空間その他の座標系でもよい。また、ディスプレイの色域であるsRGBやAdobe(登録商標)RGBの色域は、XYZ表色系のxy色度範囲上において、三角形状の範囲で示されるが、定義色域が定義される所定の色空間は、三角形状の範囲で定められることに限定されるものではなく、多角形状等の任意の形状の範囲で定められるものとしてもよい。
【0016】
第4副画素信号処理部20は、生成した出力信号を画像表示パネル駆動回路40に出力する。駆動回路40は、画像表示部30の制御装置であって、信号出力回路41、走査回路42及び電源回路43を備えている。画像表示部30の駆動回路40は、信号出力回路41によって、第3色情報を含む第3入力信号SRGBWを保持し、順次、画像表示部30の各画素31に出力する。信号出力回路41は、信号線DTLによって画像表示部30と電気的に接続されている。画像表示部30の駆動回路40は、走査回路42によって、画像表示部30における副画素を選択し、副画素の動作(光透過率)を制御するためのスイッチング素子(例えば、薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor))のオン及びオフを制御する。走査回路42は、走査線SCLによって画像表示部30と電気的に接続されている。電源回路43は、電源線PCLによって各画素31の後述する自発光体へ電力を供給する。
【0017】
なお、表示装置100は、特許文献の、特許第3167026号公報、特許第3805150号公報、特許第4870358号公報、特開2011−90118号公報、特開2006−3475号公報に記載されている各種変形例が適用可能である。
【0018】
図1に示すように、画像表示部30は、画素31が、P
0×Q
0個(行方向にP
0個、列方向にQ
0個)、2次元のマトリクス状(行列状)に配列されている。
【0019】
画素31は、複数の副画素32を含み、
図2に示す副画素32の点灯駆動回路が2次元のマトリクス状(行列状)に配列されている。点灯駆動回路は、制御用トランジスタTr1と、駆動用トランジスタTr2と、電荷保持用コンデンサC1とを含む。制御用トランジスタTr1のゲートが走査線SCLに接続され、ソースが信号線DTLに接続され、ドレインが駆動用トランジスタTr2のゲートに接続されている。電荷保持用コンデンサC1の一端が駆動用トランジスタTr2のゲートに接続され、他端が駆動用トランジスタTr2のソースに接続されている。駆動用トランジスタTr2のソースが、電源線PCLと接続されており、駆動用トランジスタTr2のドレインが、自発光体である有機発光ダイオードE1のアノードに接続されている。有機発光ダイオードE1のカソードは、例えば基準電位(例えばアース)に接続されている。
【0020】
なお、
図2では制御用トランジスタTr1がnチャネル型トランジスタ、駆動用トランジスタTr2がpチャネル型トランジスタの例を示しているが、それぞれのトランジスタの極性はこれに限定されない。必要に応じて、制御用トランジスタTr1及び駆動用トランジスタTr2それぞれの極性を決めればよい。
【0021】
画素31は、
図3に示すように、例えば、第1副画素32Rと、第2副画素32Gと、第3副画素32Bと、第4副画素32Wとを有する。第1副画素32Rは、第1原色(例えば、赤色(R)成分)を表示する。第2副画素32Gは、第2原色(例えば、緑色(G)成分)を表示する。第3副画素32Bは、第3原色(例えば、青色(B)成分)を表示する。第4副画素32Wは、第1原色、第2原色及び第3原色とは異なる追加色成分としての第4の色(具体的には白色)を表示する。以下において、第1副画素32Rと、第2副画素32Gと、第3副画素32Bと、第4副画素32Wとをそれぞれ区別する必要がない場合、副画素32という。
【0022】
画像表示部30は、基板51と、絶縁層52、53と、反射層54と、下部電極55と、自発光層56と、上部電極57と、絶縁層58と、絶縁層59と、色変換層としてのカラーフィルタ61R、61G、61B、61W、遮光層としてのブラックマトリクス62と、基板50とを備えている(
図4参照)。基板51は、シリコンなどの半導体基板、ガラス基板、樹脂基板などであって、上述した点灯駆動回路などを形成又は保持している。絶縁層52は、上述した点灯駆動回路などを保護する保護膜であり、シリコン酸化物、シリコン窒化物などを用いることができる。下部電極55は、第1副画素32Rと、第2副画素32Gと、第3副画素32Bと、第4副画素32Wとにそれぞれ設けられており、上述した有機発光ダイオードE1のアノード(陽極)となる導電体である。下部電極55は、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide:ITO)等の透光性導電材料(透光性導電酸化物)で形成される透光性電極である。絶縁層53は、バンクと呼ばれ、第1副画素32Rと、第2副画素32Gと、第3副画素32Bと、第4副画素32Wとを区画する絶縁層である。反射層54は、自発光層56からの光を反射する金属光沢のある材料、例えば銀、アルミニウム、金などで形成されている。自発光層56は、有機材料を含み、不図示のホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層を含む。
【0023】
<ホール輸送層>
正孔を発生する層としては、例えば、芳香族アミン化合物と、その化合物に対して電子受容性を示す物質とを含む層を用いることが好ましい。ここで、芳香族アミン化合物とは、アリールアミン骨格を有する物質である。芳香族アミン化合物の中でも特に、トリフェニルアミンを骨格に含み、400以上の分子量を有するものが好ましい。また、トリフェニルアミンを骨格に有する芳香族アミン化合物の中でも特にナフチル基のような縮合芳香環を骨格に含むものが好ましい。トリフェニルアミンと縮合芳香環とを骨格に含む芳香族アミン化合物を用いることによって、発光素子の耐熱性が良くなる。芳香族アミン化合物の具体例としては、例えば、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:α−NPD)、4,4’−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:TPD)、4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、4,4’−ビス[N−{4−(N,N−ジ−m−トリルアミノ)フェニル}−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DNTPD)、1,3,5−トリス[N,N−ジ(m−トリル)アミノ]ベンゼン(略称:m−MTDAB)、4,4’,4’’−トリス(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(略称:TCTA)、2,3−ビス(4−ジフェニルアミノフェニル)キノキサリン(略称:TPAQn)、2,2’,3,3’−テトラキス(4−ジフェニルアミノフェニル)−6,6’−ビスキノキサリン(略称:D−TriPhAQn)、2,3−ビス{4−[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]フェニル}−ジベンゾ[f,h]キノキサリン(略称:NPADiBzQn)等が挙げられる。また、芳香族アミン化合物に対して電子受容性を示す物質について特に限定はなく、例えば、モリブデン酸化物、バナジウム酸化物、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(略称:TCNQ)、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(略称:F4−TCNQ)等を用いることができる。
【0024】
<電子注入層、電子輸送層>
電子輸送性物質について特に限定はなく、例えば、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq
3)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq
3)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq
2)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−アルミニウム(略称:BAlq)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾオキサゾラト]亜鉛(略称:Zn(BOX)
2)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾラト]亜鉛(略称:Zn(BTZ)
2)等の金属錯体の他、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:p−EtTAZ)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)等を用いることができる。また、電子輸送性物質に対して電子供与性を示す物質について特に限定はなく、例えば、リチウム、セシウム等のアルカリ金属、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属、エルビウム、イッテルビウム等の希土類金属等を用いることができる。また、リチウム酸化物(Li
2O)、カルシウム酸化物(CaO)、ナトリウム酸化物(Na
2O)、カリウム酸化物(K
2O)、マグネシウム酸化物(MgO)等、アルカリ金属酸化物およびアルカリ土類金属酸化物の中から選ばれた物質を、電子輸送性物質に対して電子供与性を示す物質として用いても構わない。
【0025】
<発光層>
例えば、赤色系の発光を得たいときには、4−ジシアノメチレン−2−イソプロピル−6−[2−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−イル)エテニル]−4H−ピラン(略称:DCJTI)、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−[2−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−イル)エテニル]−4H−ピラン(略称:DCJT)、4−ジシアノメチレン−2−tert−ブチル−6−[2−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−イル)エテニル]−4H−ピラン(略称:DCJTB)やペリフランテン、2,5−ジシアノ−1,4−ビス[2−(10−メトキシ−1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−イル)エテニル]ベンゼン等、600nmから680nmに発光スペクトルのピークを有する発光を呈する物質を用いることができる。また緑色系の発光を得たいときは、N,N’−ジメチルキナクリドン(略称:DMQd)、クマリン6やクマリン545T、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq
3)等、500nmから550nmに発光スペクトルのピークを有する発光を呈する物質を用いることができる。また、青色系の発光を得たいときは、9,10−ビス(2−ナフチル)−tert−ブチルアントラセン(略称:t−BuDNA)、9,9’−ビアントリル、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPA)、9,10−ビス(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−ガリウム(略称:BGaq)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−アルミニウム(略称:BAlq)等、420nmから500nmに発光スペクトルのピークを有する発光を呈する物質を用いることができる。以上のように、蛍光を発光する物質の他、ビス[2−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)ピコリナート(略称:Ir(CF
3ppy)
2(pic))、ビス[2−(4,6−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:FIr(acac))、ビス[2−(4,6−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)ピコリナート(FIr(pic))、トリス(2−フェニルピリジナト−N,C2’)イリジウム(略称:Ir(ppy)
3)等の燐光を発光する物質も発光物質として用いることができる。
【0026】
上部電極57は、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide:ITO)等の透光性導電材料(透光性導電酸化物)で形成される透光性電極である。なお本実施形態では、透光性導電材料の例としてITOを挙げたが、これに限定されない。透光性導電材料として、インジウム亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide:IZO)等の別の組成を有する導電材料を用いてもよい。上部電極57は、有機発光ダイオードE1のカソード(陰極)になる。絶縁層58は、上述した上部電極57を封止する封止層であり、シリコン酸化物、シリコン窒化物などを用いることができる。絶縁層59は、バンクにより生じる段差を抑制する平坦化層であり、シリコン酸化物、シリコン窒化物などを用いることができる。基板50は、画像表示部30全体を保護する透光性の基板であり、例えば、ガラス基板を用いることができる。
【0027】
なお、
図4においては、下部電極55がアノード(陽極)、上部電極57がカソード(陰極)の例を示しているが、これに限定されない。下部電極55がカソード及び上部電極57がアノードであってもよく、その場合は、下部電極55に電気的に接続されている駆動用トランジスタTr2の極性を適宜変えることも可能であり、また、キャリア注入層(ホール注入層及び電子注入層)、キャリア輸送層(ホール輸送層及び電子輸送層)、発光層の積層順を適宜変えることも可能である。
【0028】
画像表示部30は、カラー表示パネルであり、
図4に示すように、自発光層56の発光成分のうち、第1副画素32Rと画像観察者との間に第1原色光Lrを通過させる第1カラーフィルタ61Rが配置されている。画像表示部30は、同様に、自発光層56の発光成分のうち、第2副画素32Gと画像観察者との間に第2原色光Lgを通過させる第2カラーフィルタ61Gが配置されている。画像表示部30は、同様に、自発光層56の発光成分のうち、第3副画素32Bと画像観察者との間に第3原色Lbを通過させる第3カラーフィルタ61Bが配置されている。同様に、自発光層56の発光成分のうち、第4副画素32Wと画像観察者との間に第4原色光Lwになるように調整された発光成分を通過させる第4カラーフィルタ61Wが配置されている。画像表示部30は、第1原色光Lr、第2原色光Lg及び第3原色光Lbと異なる色成分を有する第4原色光Lwを第4副画素32Wから発光することができる。また、第4副画素32Wと画像観察者との間にカラーフィルタが配置されていないようにしてもよく、画像表示部30は、自発光層56の発光成分がカラーフィルタなどの色変換層を介さず、第1原色光Lr、第2原色光Lg及び第3原色光Lbと異なる色成分を有する第4原色光Lwを第4副画素32Wから発光することもできる。例えば画像表示部30は、第4副画素32Wには、色調整用の第4カラーフィルタ61Wの代わりに透明な樹脂層が備えられていてもよい。このように画像表示部30は、透明な樹脂層を設けることで、第4副画素32Wに大きな段差が生じることを抑制することができる。
【0029】
図5は、本実施形態に係る画像表示部の副画素の他の配列を示す図である。画像表示部30は、第1副画素32R、第2副画素32G、第3副画素32B及び第4副画素32Wを含む副画素32を2行2列で組み合わせた画素31がマトリクス状に配置されている。
【0030】
図6は、本実施形態の表示装置で再現可能なHSV色空間の概念図である。
図7は、HSV色空間の色相と彩度との関係を示す概念図である。表示装置100は、画素31に第4の色(白色)を出力する第4副画素32Wを備えることで、
図6に示すように、HSV色空間における明度のダイナミックレンジを広げることができる。つまり、
図6に示すように、第1副画素32R、第2副画素32G及び第3副画素32Bが表示することのできる円柱形状のHSV色空間に、彩度Sが高くなるほど明度Vの最大値が低くなる略台形形状となる立体が載っている形状となる。
【0031】
第1入力信号SRGB1は、赤成分(R)、緑成分(G)、青成分(B)の各階調の入力信号を第1色情報として有するため、HSV色空間の円柱形状、つまり、
図7に示すHSV色空間の円柱形状部分の情報になる。
【0032】
そして、色相Hは、
図7に示すように0°から360°で表される。0°から360°に向かって、赤(Red)、黄色(Yellow)、緑(Green)、シアン(Cyan)、青(Blue)、マゼンダ(Magenta)、赤となる。本実施形態では、角度0°を含む領域が赤となり、角度120°を含む領域が緑となり、角度240°を含む領域が青となる。
【0033】
(実施形態1)
図8は、実施形態1に係る色変換方法を説明するためのフローチャートである。
図8に示すように、画像表示部へ供給する入力信号の色変換方法において、変換処理部10は、入力映像信号に基づいて求められる、所定の画素に表示するための第1色情報を第1入力信号SRGB1として入力される(ステップS11)。第1色情報は、必要に応じて、γ変換され、RGB座標系の値がHSV色空間の入力値へ変換される。
【0034】
次に、変換処理部10は、画像解析ステップ(ステップS12)において、入力映像信号の画像解析を行う。又は、変換処理部10は、画像解析ステップS12において、他の処理で演算した入力映像信号の画像解析情報を入手する。
【0035】
入力映像信号の画像解析の結果、変換処理部10は、消費電力の予測値を演算する(ステップS13)。
図9は、実施形態1に係る入力映像信号の表示画像データの1フレーム当たりの消費電力の予測値に対応する色変換割合の増減状態を説明するための説明図である。
図10は、実施形態1に係る消費電力の予測値に対応する色変換割合を示すルックアップテーブルを説明するための説明図である。上述したように、第1副画素32Rは、赤成分を自発光体の点灯量に応じて表示する。また、第2副画素32Gは、緑成分を自発光体の点灯量に応じて表示する。第3副画素32Bは、青成分を自発光体の点灯量に応じて表示する。第4副画素32Wは、第1副画素32Rが表示する赤成分(R)の点灯量と、第2副画素32Gが表示する緑成分(G)の点灯量、第3副画素32Bが表示する青成分(B)の点灯量で表現するよりも輝度又は追加色成分(W)を表示する電力効率が高く、追加色成分(W)を自発光体の点灯量に応じて表示する。このため、消費電力は、ステップS11で入力された第1入力信号SRGB1に基づいて所定の画素に表示するための第1色情報から第1副画素32R、第2副画素32G、第3副画素32B及び第4副画素32Wの自発光体の点灯量の総量を全画素について加算した1フレーム分の消費電力を演算することで求めることができる。そうすると、
図9に示すように、1フレーム毎の入力映像信号の表示画像データSG毎に、消費電力が増減する。
【0036】
表示装置100は、予め設定値として、電力制限値を記憶している。
図8に示すように、変換処理部10は、消費電力の予測値が電力制限値の閾値を超えない場合(ステップS14、No)、処理をステップS17へ進める。例えば、
図9に示すように、フレーム1、2、4及び7は、消費電力の予測値が電力制限値の閾値を超えないので、色変換割合が抑制されている。
【0037】
図8に示すように、変換処理部10は、消費電力の予測値が電力制限値の閾値を超える場合(ステップS14、Yes)、処理をステップS15へ進める。変換処理部10は、
図10に示す消費電力の予測値に対応する色変換割合を示すルックアップテーブルを予め記憶している。変換処理部10は、
図10に示す消費電力の予測値に対応する色変換割合を演算できる換算式を記憶していてもよい。変換処理部10は、消費電力の予測値に対応する色変換割合の関係が演算できればよく、消費電力の予測値に対応する色変換割合の情報を有していればよい。
【0038】
実施形態1に係る変換処理部10は、ステップS13で求めた消費電力の予測値と
図10に示す消費電力の予測値に対応する色変換割合の情報とに基づいて、色変換割合RCCを演算する。その結果、
図9に示すように、1フレーム毎の入力映像信号の表示画像データSG毎に増減する消費電力に応じて、実施形態1に係る変換処理部10は、色変換割合RCCを演算することができる。例えば、
図9に示すように、フレーム5は、消費電力の予測値が電力制限値の閾値を超え、
図10に示すように限られた電力消費量以下で所望の輝度を維持するために色変換割合を増加させる必要がある。
【0039】
実施形態1に係る変換処理部10は、変換処理(ステップS15)において、色相変換ステップ及び彩度変換ステップの少なくとも1つを処理する。色相変換ステップは、第1副画素32Rと、第2副画素32Gと、第3副画素32Bと、第4副画素32Wとが有する発光体の点灯量の総量が小さくなるように人間が色相変化に気づきにくい範囲で本来の色の色相Hを、
図11に示す色相変化量PRG、PGB、PRB分以下だけずらす処理を実行する。
【0040】
図11は、実施形態1に係るHSV色空間において色相変換処理を示す概念図である。
図12は、実施形態1に係る変換前の元の色相と、色相変化が許容される範囲と定義された色相変化量との関係を示すルックアップテーブルを説明するための説明図である。
【0041】
図11に示すように、角度0°の領域LR100を含み、かつ角度0°以上30°以下を含む領域LRLと、角度240°領域LB100の領域とは、色相Hの認識されやすい領域であるので、色相Hの変換量を低く設定しておいた方がよい。しかしながら、色相Hが、角度30°より大きく、領域LG100までは、緑寄りに(領域LG100に近くなるように)色相Hを色相変化量PRG分ずらすと消費電力が抑制され、発光効率が向上することが判明した。また、色相Hが、領域LG100より大きく、領域LB100までは、緑寄りに(領域LG100に近くなるように)色相Hを色相変化量PGB分ずらすと消費電力が抑制され、発光効率が向上することが判明した。さらに、色相Hが、領域LB100より大きく、領域LR100までは、赤寄りに(領域LR100に近くなるように)色相Hを色相変化量PRB分ずらすと消費電力が抑制され、発光効率が向上することが判明した。これは、緑色、赤色、青色の順に輝度が高いので、第2色情報の色相は、第1色情報の色相よりも輝度が高い色方向に変換すれば、消費電力が抑制されることになる。そこで実施形態1に係る変換処理部10は、
図12に示す色相Hに対する色相変化量のルックアップテーブルの情報を記憶しておき、
図12に示すルックアップテーブルに基づいて、色相変化量PRG、PGB、PRBを演算する。
【0042】
彩度変換ステップは、彩度変化が許容される範囲と定義された所定範囲で本来の色の彩度(元の彩度S)を減衰して、第4副画素32Wの点灯量が増えるようにする。第1副画素32Rと、第2副画素32Gと、第3副画素32Bと、第4副画素32Wとが有する発光体の点灯量の総量が小さくなるように彩度変化が許容される範囲で本来の色の彩度(元の彩度S)を減衰しているので、消費電力を抑制できる。その結果、第1副画素32R、第2副画素32G及び第3副画素32Bのうち未点灯の副画素32が増えると、さらに消費電力が抑制できる。
図13は、本実施形態に係る色相と、彩度変化が許容される範囲として定義された所定範囲の彩度減衰量との関係を示すルックアップテーブルを説明するための説明図である。
図14は、本実施形態に係る変換前の元の彩度と、彩度変化が許容される範囲として定義された所定範囲の彩度減衰量との関係を示すルックアップテーブルを説明するための説明図である。
図15は、本実施形態に係るHSV色空間において彩度減衰量を示す概念図である。
【0043】
図13に示すように、彩度変化が許容される範囲として定義された所定範囲の彩度減衰量は、色相H毎に異なる。
図13に示すルックアップテーブルは、色相H毎の彩度減衰量を縦軸にゲイン値QSHが求められる第1の彩度変換情報である。
図13に示すように、色相Hが角度0°を含む領域である赤成分及び角度240°を含む領域である青成分の一方である場合、彩度変化が許容される範囲として定義された所定範囲の彩度減衰量が小さいので、変換処理部10が変化させる彩度減衰量が小さい。第1副画素32Rは、赤成分を自発光体の点灯量に応じて表示する。また、第2副画素32Gは、緑成分を自発光体の点灯量に応じて表示する。第3副画素32Bは、青成分を自発光体の点灯量に応じて表示する。第4副画素32Wは、第1副画素32R、第2副画素32G及び第3副画素32Bよりも輝度が高く、追加色成分を自発光体の点灯量に応じて表示する。このため、消費電力を抑制するためには、第2色情報の色相は、第1色情報の色相よりも白成分が多い色方向に寄っていることがより好ましい。また、第2色情報の色相は、第1色情報の色相よりも、第1副画素32R、第2副画素32G及び第3副画素32Bの自発光体の点灯数が低減する方向側に、第1副画素32R、第2副画素32G及び第3副画素32Bの少なくとも1つの自発光体の点灯量が低減するように変換されることが好ましい。あるいは、第2色情報の色相は、第1色情報の色相よりも輝度が高い色方向に寄っていることが好ましい。
【0044】
図14に示すように、彩度変化を許容される範囲と定義される彩度減衰量は、元の彩度毎に異なる。
図14に示すルックアップテーブルは、変換処理部10が変換する前の元の彩度Sに対して、彩度変化が認識される彩度減衰量の下限値の曲線を認識特性曲線QMSとしてプロットしている。そして、変換処理部10は、同じ元の彩度Sに対して、認識特性曲線QMSよりも下回る範囲で、近似曲線QSSを第1の彩度変換情報として記憶している。近似曲線QSSは、例えば、色相Hのうち、赤成分の原色、緑成分の原色、青成分の原色毎の認識特性曲線QMSの全てを下回るように、例えば、元の彩度Sが彩度Saの場合、彩度減衰量がSb1となり、元の彩度が0の場合、彩度減衰量がSb2となるように記憶されている。近似曲線QSSは、関数として記憶されてもよく、ルックアップテーブルとして記憶されていてもよい。また、近似曲線QSSは、認識特性曲線QMSよりも下回る範囲で、逐次演算されてもよい。
【0045】
次に、
図15に示すように、変換処理部10は、
図13及び
図14のルックアップテーブルの情報に基づいて、彩度減衰量ΔSR、ΔSG、ΔSBのいずれかに規制されるように、彩度減衰量のゲイン値を演算し、HSV色空間の入力値である第1色情報に乗算することで、彩度変換ステップを処理する。変換処理部10は、例えば、
図13及び
図14のルックアップテーブル同士を乗算したゲイン値を使用する。これにより、色相毎により精度の高いゲイン値をえることができる。又は、変換処理部10は、例えば、
図13及び
図14のルックアップテーブル同士を加算したゲイン値を使用する。これにより、変換処理の演算負荷を軽減することができる。上述したように、第1副画素32Rは、赤成分を自発光体の点灯量に応じて表示する。また、第2副画素32Gは、緑成分を自発光体の点灯量に応じて表示する。第3副画素32Bは、青成分を自発光体の点灯量に応じて表示する。第4副画素32Wは、第1副画素32Rが表示する赤成分(R)の点灯量と、第2副画素32Gが表示する緑成分(G)の点灯量、第3副画素32Bが表示する青成分(B)の点灯量で表現するよりも輝度又は追加色成分(W)を表示する電力効率が高く、追加色成分を自発光体の点灯量に応じて表示する。このため、消費電力を抑制するためには、第2色情報の色相は、第1色情報の色相よりも白成分が多い色方向に寄っていることがより好ましい。以上説明したように、色変換方法は、色相変換ステップの後に、彩度変換ステップを処理する例を説明したが、彩度変換ステップの後に色相変換ステップを処理してもよい。色変換方法は、彩度変換ステップ又は色相変換ステップのどちらか一方を処理してもよい。また、色変換方法は、色相変換ステップと、彩度変換ステップとを同時並行で処理してもよい。
【0046】
図16は、実施形態1に係る色変換処理例を説明する模式図である。
図17は、比較例に係る色変換処理例を説明する模式図である。例えば、
図16に示すように、第1色情報の第1入力信号SRGB1が、変換処理ステップ(ステップS15)により第2色情報に変換した第2入力信号SRGB2に変換された場合、上述した色変換割合RCCに応じて、緑(G)の成分が多くなるように色相変化量及び彩度減衰量を演算する。
【0047】
これにより、単色成分である赤成分、緑成分及び青成分が揃う白成分W2の量が増える。そして、第4副画素信号処理部20は、第1の色、第2の色、第3の色及び第4の色で再現されるHSV色空間の再現値(第3入力信号SRGBW)に変換して生成し、生成した出力信号を画像表示部30に出力するRGBW信号処理ステップ(ステップS17)を行う場合、第1副画素32Rが表示する赤成分(R)の点灯量と、第4副画素32Wが表示する追加色成分(W1+W2)、つまり白色の点灯量と、が画素31の消費電力となる。
【0048】
ここで、
図17に示すように、比較例に係る色変換処理例では、変換処理ステップ(ステップS15)を介さずに、RGBW信号処理ステップ(ステップS17)を処理しているので、第1副画素32Rが表示する赤成分(R)の点灯量と、第3副画素32Bが表示する青成分(B)の点灯量と、第4副画素32Wが表示する追加色成分(W1+W2)、つまり白色の点灯量と、が画素31の消費電力となる。このように、比較例の処理に比べ、実施形態1に係る画像表示部へ供給する入力信号の色変換方法は、追加色成分(W1+W2)、つまり白色の点灯量を増やすことと、単色成分(例えば青成分)を低減することを両立し、画素31の消費電力を抑制することができる。
【0049】
次に、
図8に示すように、変換処理部10は、第1色情報の輝度と、第2色情報の輝度とが変化しないように彩度を低減する演算を行う輝度調整処理ステップを行う(ステップS16)。例えば変換処理部10は、
図16に示すように、上述した変換処理ステップ(ステップS15)の後、第1色情報の輝度よりも、第2色情報の輝度が大きくみえるので、第1色情報の輝度と、第2色情報の輝度とが変化しないように輝度を調整する。
【0050】
図16に示すように、輝度調整処理によって、単色成分である赤成分、緑成分及び青成分のレベルが一様に下がるため、RGBW信号処理ステップ(ステップS17)を経ると、第3入力信号SRGBWは、第1副画素32Rが表示する赤成分(R)の点灯量と、第4副画素32Wが表示する追加色成分(W1+W2)、つまり白色の点灯量と、がより低減する。さらに、人間にとって、第1色情報と、第2色情報とを比較した場合、輝度の変化が小さいので、画像全体の劣化の認識が抑制される。
【0051】
以上説明したように、第4副画素信号処理部20は、第2入力信号SRGB2における第2色情報に基づいて、赤成分(R)、緑成分(G)、青成分(B)及び追加色成分として例えば白色(W)成分に変換した第3色情報を含む第3入力信号SRGBWを、画像表示部の駆動を制御する駆動回路40へ出力する出力ステップ(ステップS18)を処理する。
【0052】
以上説明したように、表示装置100は、入力映像信号に基づいて求められる、所定の画素31に表示するための第1色情報を全画素分画像解析して、自発光体の点灯量の総量として得られた消費電力の予測値が電力制限値を超える場合、第1入力信号SRGB1として入力される第1色情報を、消費電力の予測値に対応付けられた色変換割合RCCで色変換処理した第2入力信号を出力する。これにより、第4副画素の点灯量が増えるようになり、第1副画素32Rと、第2副画素32Gと、第3副画素32Bと、第4副画素32Wとが有する発光体の点灯量の総量が小さくなる。その結果、表示装置100は、消費電力を抑制できるため、電力制限を超えないように入力映像信号を表示することができる。その結果、第1副画素32R、第2副画素32G及び第3副画素32Bのうち未点灯の副画素32が増える、又は点灯量が低減すると、さらに消費電力が抑制できる。
【0053】
画像表示部30は、第1色情報の輝度と、第2色情報の輝度とが変化しないように元の彩度Sが減衰しているので、人間に画像劣化を認識されにくい。その結果、表示装置100は、全体としても画質の低下(劣化)を抑制しつつ消費電力を抑制することができる。
【0054】
また、変換処理部10は、第1色情報の色相に応じて彩度減衰量を異ならせるように彩度を低減する。これにより、人間に気づかれる色相での彩度の減衰量は小さいので、人間に画像劣化を認識されにくい。その結果、表示装置100は、全体としても画質の低下(劣化)を抑制しつつ消費電力を抑制することができる。
【0055】
また、変換処理部10は、第2色情報が、第1色情報よりも自発光体の点灯量の総量が減るように色相変換する演算を行う。そして、第1色情報が含む、赤成分、緑成分及び青成分のうち、最も輝度の高い色成分から最も輝度の低い色成分を引いた値に応じて、第2色情報が、第1色情報よりも自発光体の点灯量の総量が減るように色相変換する演算を行うことがより好ましい。これにより、色合いのバランスが保たれる。例えば、全画素分画像解析して、色度が緑成分に偏りがある場合には、緑成分に偏りがない場合に比べて第1色情報よりも自発光体の点灯量の総量が減るように色相変換されることになる。その結果、表示装置100は、全体としても画質の低下(劣化)を抑制しつつ消費電力を抑制することができる。
【0056】
本実施の形態により、自発光体を点灯する画像表示部において、消費電力を抑制できる表示装置、色変換方法を提供することができる。
【0057】
(実施形態2)
図18は、実施形態2に係る色変換方法を説明するためのフローチャートである。
図19は、実施形態2に係る消費電力の予測値に対応する色変換割合を示すルックアップテーブルを説明するための説明図である。
図20は、実施形態2に係るパネル輝度に対応する色変換係数を示すルックアップテーブルを説明するための説明図である。
図21は、実施形態2に係るパネル輝度の設定値に応じた消費電力の予測値が電力制限値を超える状態を説明するための説明図である。なお、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0058】
実施形態2に係る表示装置100は、上述した実施形態1に係る表示装置100と同様に、画素31に第4の色(白色)を出力する第4副画素32Wを備えることで、
図6に示すように、HSV色空間における明度のダイナミックレンジを広げることができる。そこで、表示装置100を操作する操作者が入力に基づいて、画像表示部30の明るさ設定として、パネル輝度の設定値が設定され記憶されている。例えば、第1副画素32R、第2副画素32G及び第3副画素32Bが表示することのできる円柱形状のHSV色空間で表現できる最大明るさをパネル輝度の倍率1とすると、パネル輝度の倍率を横軸にして縦軸を実施形態2に係る入力映像信号の表示画像データの1フレーム当たりの消費電力の予測値とした場合、
図19に示すパネル輝度に対する消費電力の相関曲線Lbrを得ることができる。相関曲線Lbrによれば、第1副画素32R、第2副画素32G及び第3副画素32Bが表示することのできる最大明るさを超えたパネル輝度の倍率を設定した場合(パネル輝度の倍率が1より大きい場合)、消費電力が大きくなり、入力映像信号の表示画像データによっては表示装置100の電力制限値の閾値を超えてしまう可能性がある。
【0059】
そこで、実施形態2に係る表示装置100は、
図18に示す実施形態2に係る色変換方法を実行する。画像表示部へ供給する入力信号の色変換方法において、変換処理部10は、入力映像信号に基づいて求められる、所定の画素に表示するための第1色情報を第1入力信号SRGB1として入力される(ステップS21)。第1色情報は、必要に応じて、γ変換され、RGB座標系の値がHSV色空間の入力値へ変換される。
【0060】
次に、変換処理部10は、画像解析ステップ(ステップS22)において、入力映像信号の画像解析を行う。又は、変換処理部10は、画像解析ステップ(ステップS22)において、他の処理で演算した入力映像信号の画像解析情報を入手する。
【0061】
入力映像信号の画像解析の結果、変換処理部10は、消費電力の予測値を演算する(ステップS23)。変換処理部10は、ステップS21で入力された第1入力信号SRGB1に基づいて所定の画素に表示するための第1色情報から第1副画素32R、第2副画素32G、第3副画素32B及び第4副画素32Wの自発光体の点灯量の総量を全画素について加算した1フレーム分の消費電力を演算することで求める消費電力に、上述した
図19に示すルックアップテーブルの相関関係を乗算することで、パネル輝度の設定値に応じた消費電力の予測値を演算することができる。
【0062】
図18に示すように、変換処理部10は、パネル輝度の設定値に応じた消費電力の予測値が電力制限値の閾値を超えない場合(ステップS24、No)、処理をステップS27へ進める。
【0063】
図18に示すように、変換処理部10は、消費電力の予測値が電力制限値の閾値を超える場合(ステップS24、Yes)、処理をステップS25へ進める。変換処理部10は、
図20に示すパネル輝度の設定値としてパネル倍率に対応する色変換係数の相関曲線RCCbrを示すルックアップテーブルを予め記憶している。
【0064】
実施形態2に係る変換処理部10は、ステップS23で求めた消費電力の予測値と
図10に示す消費電力の予測値に対応する色変換割合の情報とに基づいて、色変換割合RCCを演算する。そして、実施形態2に係る変換処理部10は、演算した色変換割合RCCに対して、
図20に示すパネル輝度の設定値としてパネル倍率に対応する色変換係数を乗算して、色変換割合RCCを補正する。その結果、1フレーム毎の入力映像信号の表示画像データSG毎に増減する消費電力に応じて、実施形態2に係る変換処理部10は、色変換割合RCCを演算することができる。
【0065】
実施形態2に係る変換処理部10は、変換処理ステップにおいて、色相変換ステップ及び彩度変換ステップの少なくとも1つを処理する(ステップS25)。ステップS25からステップS28の処理は、実施形態1に係るステップS15からステップS18の処理と同様のため、説明を省略する。
【0066】
以上説明したように、変換処理部10は、入力されたパネル輝度の設定値に応じた消費電力の予測値を演算する。これにより、変換処理部10は、第1入力信号として入力される前記第1色情報を、消費電力の予測値に対応付けられた色変換割合で色変換処理することができる。これにより、
図21に示すように、第1副画素32R、第2副画素32G及び第3副画素32Bが表示することのできるRGB空間の最大明るさを超えたパネル輝度の倍率を設定した場合(パネル輝度の倍率が1より大きい場合)、消費電力LPIが大きくなり、入力映像信号の表示画像データによっては表示装置100の電力制限値の閾値LPWを超えてしまう可能性を、色変換領域QCで、消費電力LPCを抑制することができる。その結果、色変換領域QCにおいては、消費電力LPIが電力制限値の閾値LPWを下回ることができる。
【0067】
変換処理部10は、1フレームの画素の消費電力の予測値に対してかける電力制限の対象となる場合に、色変換処理する。これにより、輝度設定が高く、電力制限の対象になりやすい入力画像には、色変換により消費電力を低減させ、他の入力画像については設定を維持するように、選択的に変換処理することもできる。
【0068】
本実施の形態により、自発光体を点灯する画像表示部において、消費電力を抑制できる表示装置、色変換方法を提供することができる。
【0069】
(実施形態3)
図22は、実施形態3に係る色変換方法を説明するためのフローチャートである。
図23は、実施形態3に係る外光照度に対するディスプレイの必要輝度を示すルックアップテーブルを説明するための説明図である。
図24は、実施形態3に係る外光照度に対応する色変換割合を示すルックアップテーブルを説明するための説明図である。なお、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0070】
実施形態3に係る表示装置100は、上述した実施形態1に係る表示装置100と同様に、画素31に第4の色(白色)を出力する第4副画素32Wを備えることで、
図6に示すように、HSV色空間における明度のダイナミックレンジを広げることができる。外光照度が高い場合、表示装置100は、画像表示部30の明るさを大きくして、視認性を向上する場合がある。例えば、実施形態3に係る表示装置100は、変換処理部10が、
図23に示すような、外光照度に応じた画像表示部30の必要輝度を示す相関関係情報LLを記憶している。第1副画素32R、第2副画素32G及び第3副画素32Bが表示することのできるRGB空間で表現できる最大明るさを超えて、外光照度に応じて無制限に画像表示部30の明るさを増加させ、第1副画素32R、第2副画素32G、第3副画素32B及び第4副画素32Wが表示することのできるW+RGB空間で表示する場合、消費電力が大きくなり、入力映像信号の表示画像データによっては表示装置100の電力制限値の閾値を超えてしまう可能性がある。
【0071】
そこで、実施形態3に係る表示装置100は、
図22に示す実施形態2に係る色変換方法を実行する。画像表示部へ供給する入力信号の色変換方法において、変換処理部10は、入力映像信号に基づいて求められる、所定の画素に表示するための第1色情報を第1入力信号SRGB1として入力される(ステップS31)。第1色情報は、必要に応じて、γ変換され、RGB座標系の値がHSV色空間の入力値へ変換される。
【0072】
次に、変換処理部10は、画像解析ステップ(ステップS32)において、入力映像信号の画像解析を行う。又は、変換処理部10は、画像解析ステップ(ステップS32)において、他の処理で演算した入力映像信号の画像解析情報を入手する。
【0073】
入力映像信号の画像解析の結果、変換処理部10は、消費電力の予測値を演算する(ステップS33)。変換処理部10は、ステップS31で入力された第1入力信号SRGB1に基づいて所定の画素に表示するための第1色情報から第1副画素32R、第2副画素32G、第3副画素32B及び第4副画素32Wの自発光体の点灯量の総量を全画素について加算した1フレーム分の消費電力を演算することで求める消費電力に、
図23に示すルックアップテーブルの相関関係を加算することで、外光照度の設定値に応じた消費電力の予測値を演算することができる。
【0074】
図22に示すように、変換処理部10は、外光照度に応じた消費電力の予測値が電力制限値の閾値を超えない場合(ステップS34、No)、処理をステップS37へ進める。
【0075】
図22に示すように、変換処理部10は、消費電力の予測値が電力制限値の閾値を超える場合(ステップS34、Yes)、処理をステップS35へ進める。変換処理部10は、
図20に示すパネル輝度の設定値として外光照度に対応する色変換割合の相関曲線RCCLを示すルックアップテーブルを予め記憶している。
【0076】
実施形態3に係る変換処理部10は、
図24に示す外光照度に対応する色変換割合の情報に基づいて、色変換割合RCCLを演算する。その結果、1フレーム毎の入力映像信号の表示画像データSG毎に増減する消費電力に対応する色変換割合に加えて、実施形態3に係る変換処理部10は、色変換割合RCCLを重み付けして演算することができる。このため、変換処理部10は、外光照度に応じたパネル輝度設定での消費電力の予測値を演算することができる。
【0077】
実施形態3に係る変換処理部10は、変換処理ステップにおいて、色相変換ステップ及び彩度変換ステップの少なくとも1つを処理する(ステップS35)。ステップS35からステップS38の処理は、実施形態1に係るステップS15からステップS18の処理と同様のため、説明を省略する。
【0078】
以上説明したように、変換処理部10は、外部照度に応じたパネル輝度設定での消費電力の予測値を演算する。これにより、変換処理部10は、第1入力信号として入力される前記第1色情報を、外部照度に応じた消費電力の予測値に対応付けられた色変換割合で色変換処理することができる。これにより、外部照度が明るい場合、第1副画素32R、第2副画素32G及び第3副画素32Bが表示することのできるRGB空間の最大明るさを超えたパネル輝度にしても、入力映像信号の表示画像データによって表示装置100の電力制限値の閾値を超えてしまう可能性を抑制することができる。その結果、実施形態3に係る表示装置100は、外光照度が高い環境でも視認性を確保することができる。
【0079】
例えば、
図6に示すように、原色に近い彩度が高い領域では、明度Vを増加させ難い。そこで、本実施形態の変換処理部10は、彩度を低減させて、RGB空間で表現できる最大明るさを超えて、第4副画素32Wを点灯して表示することのできるW+RGB空間で表示することで、明度Vを増加させることができる。
【0080】
本実施の形態により、自発光体を点灯する画像表示部において、消費電力を抑制できる表示装置、色変換方法を提供することができる。
【0081】
<適用例>
次に、
図25乃至
図33を参照して、実施形態1〜3及びこれらの変形例で説明した表示装置100の適用例について説明する。以下、実施形態1、2及びこれらの変形例を本実施形態として説明する。
図25乃至
図33は、本実施形態に係る表示装置を適用する電子機器の一例を示す図である。本実施形態に係る表示装置100は、携帯電話、スマートフォン等の携帯端末装置、テレビジョン装置、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、ビデオカメラ、或いは、車両に設けられるメータ類などのあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。言い換えると、本実施形態に係る表示装置100は、外部から入力された映像信号或いは内部で生成した映像信号を、画像或いは映像として表示するあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。電子機器は、表示装置100に映像信号を供給し、表示装置100の動作を制御する制御装置を備える。
【0082】
(適用例1)
図25に示す電子機器は、本実施形態に係る表示装置100が適用されるテレビジョン装置である。このテレビジョン装置は、例えば、フロントパネル511及びフィルターガラス512を含む映像表示画面部510を有しており、この映像表示画面部510は、本実施形態に係る表示装置100である。
【0083】
(適用例2)
図26及び
図27に示す電子機器は、本実施形態に係る表示装置100が適用されるデジタルカメラである。このデジタルカメラは、例えば、フラッシュ用の発光部521、表示部522、メニュースイッチ523及びシャッターボタン524を有しており、その表示部522は、本実施形態に係る表示装置100である。
図26に示すように、このデジタルカメラは、レンズカバー525を有しており、レンズカバー525をスライドさせることで撮影レンズが現れる。デジタルカメラは、その撮影レンズから入射する光を撮像することで、デジタル写真を撮影することができる。
【0084】
(適用例3)
図28に示す電子機器は、本実施形態に係る表示装置100が適用されるビデオカメラの外観を表すものである。このビデオカメラは、例えば、本体部531、この本体部531の前方側面に設けられた被写体撮影用のレンズ532、撮影時のスタート/ストップスイッチ533及び表示部534を有している。そして、表示部534は、本実施形態に係る表示装置100である。
【0085】
(適用例4)
図29に示す電子機器は、本実施形態に係る表示装置100が適用されるノート型パーソナルコンピュータである。このノート型パーソナルコンピュータは、例えば、本体541、文字等の入力操作のためのキーボード542及び画像を表示する表示部543を有しており、表示部543は、本実施形態に係る表示装置100である。
【0086】
(適用例5)
図30及び
図31に示す電子機器は、表示装置100が適用される携帯電話機である。
図30は携帯電話機を開いた状態での正面図である。
図31は携帯電話機を折りたたんだ状態での正面図である。当該携帯電話機は、例えば、上側筐体551と下側筐体552とを連結部(ヒンジ部)553で連結したものであり、ディスプレイ554、サブディスプレイ555、ピクチャーライト556及びカメラ557を有している。当該ディスプレイ554は、表示装置100が取り付けられている。なお、当該携帯電話機のディスプレイ554は、画像を表示する機能の他に、タッチ動作を検出する機能を有していてもよい。
【0087】
(適用例6)
図32に示す電子機器は、携帯型コンピュータ、多機能な携帯電話、音声通話可能な携帯コンピュータ又は通信可能な携帯コンピュータとして動作し、いわゆるスマートフォン、タブレット端末と呼ばれることもある、情報携帯端末である。この情報携帯端末は、例えば筐体561の表面に表示部562を有している。この表示部562は、本実施形態に係る表示装置100である。
【0088】
(適用例7)
図33は、本実施形態に係るメータユニットの概略構成図である。
図33に示す電子機器は、車両に搭載されるメータユニットである。
図33に示すメータユニット(電子機器)570は、燃料計、水温計、スピードメータ、タコメータ等、複数の上述した本実施形態に係る表示装置100を表示装置571として備えている。そして、複数の表示装置571は、ともに、一枚の外装パネル572に覆われている。
【0089】
図33に示す表示装置571それぞれは、表示手段としてのパネル573及びアナログ表示手段としてのムーブメント機構を互いに組み合わせた構成となっている。当該ムーブメント機構は、駆動手段としてのモータと、モータにより回転される指針574とを有している。そして、
図33に示すように、表示装置571では、パネル573の表示面に目盛表示、警告表示等を表示することができるとともに、ムーブメント機構の指針574がパネル573の表示面側において回転することが可能となっている。
【0090】
なお
図33では、一枚の外装パネル572に複数の表示装置571を設けた構成としたが、これに限定されない。外装パネル572によって囲まれた領域に1つの表示装置571を設け、当該表示装置に燃料計、水温計、スピードメータ、タコメータ等を表示させてもよい。
【0091】
以上、実施形態について説明したが、上述した内容により本発明が限定されるものではない。また、上述した本発明の構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、上述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換及び変更を行うことができる。
【0092】
また、本態様は、以下の構成をとることもできる。
(1)
赤成分を自発光体の点灯量に応じて表示するための第1副画素と、
緑成分を自発光体の点灯量に応じて表示するための第2副画素と、
青成分を自発光体の点灯量に応じて表示するための第3副画素と、
前記第1副画素、前記第2副画素及び前記第3副画素とは異なる追加色成分を前記第1副画素、前記第2副画素及び前記第3副画素で表現するよりも輝度又は前記追加色成分を表示する電力効率が高く、前記追加色成分を自発光体の点灯量に応じて表示する第4副画素と、
を含む画素を複数有する画像表示部と、
入力映像信号に基づいて求められる、所定の画素に表示するための第1色情報を全画素分画像解析して、前記自発光体の点灯量の総量として得られた消費電力の予測値が電力制限値を超える場合、第1入力信号として入力される前記第1色情報を、前記消費電力の予測値に対応付けられた色変換割合で色変換処理した第2入力信号を出力する変換処理部と、
前記第2入力信号における第2色情報に基づいて、前記赤成分、前記緑成分、前記青成分及び前記追加色成分に変換した第3色情報を含む第3入力信号を、前記画像表示部の駆動を制御する駆動回路へ出力する第4副画素信号処理部と、を含む表示装置。
(2)
前記変換処理部は、入力されたパネル輝度の設定値に応じた消費電力の予測値を演算する、(1)に記載の表示装置。
(3)
前記変換処理部は、外光照度に応じたパネル輝度設定での前記消費電力の予測値を演算する、(1)又は(2)に記載の表示装置。
(4)
前記変換処理部は、前記第1色情報の色相に応じて彩度減衰量を異ならせるように彩度を低減する演算を行う、(1)乃至(3)のいずれか1つに記載の表示装置。
(5)
前記変換処理部は、前記第1色情報の彩度が低いほど、前記彩度減衰量を大きくして彩度を低減する演算を行う、(4)に記載の表示装置。
(6)
前記変換処理部は、前記第2色情報が、前記第1色情報よりも電力換算値が減るように色相変換する、(1)乃至(5)のいずれか1つに記載の表示装置。
(7)
赤成分を自発光体の点灯量に応じて表示するための第1副画素と、
緑成分を自発光体の点灯量に応じて表示するための第2副画素と、
青成分を自発光体の点灯量に応じて表示するための第3副画素と、
前記第1副画素、前記第2副画素及び前記第3副画素とは異なる追加色成分を前記第1副画素、前記第2副画素及び前記第3副画素で表現するよりも輝度又は前記追加色成分を表示する電力効率が高く、前記追加色成分を自発光体の点灯量に応じて表示する第4副画素と、
を含む画素を複数有する画像表示部の駆動回路へ供給する入力信号の色変換方法であって、
入力映像信号に基づいて求められる、所定の画素に表示するための第1色情報を全画素分画像解析して、前記自発光体の点灯量の総量として得られた消費電力の予測値が電力制限値を超える場合、第1入力信号として入力される前記第1色情報を、前記消費電力の予測値に対応付けられた色変換割合で色変換処理した第2入力信号を出力する変換処理ステップと、
前記第2入力信号における第2色情報に基づいて、前記赤成分、前記緑成分、前記青成分及び前記追加色成分に変換した第3色情報を含む第3入力信号を、前記画像表示部へ出力する第4副画素信号処理ステップと、を含む、色変換方法。