特許第6389913号(P6389913)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社アイエスピーの特許一覧

特許6389913レシートデータシステム、レシート懸賞サーバ、及びプログラム
<>
  • 特許6389913-レシートデータシステム、レシート懸賞サーバ、及びプログラム 図000002
  • 特許6389913-レシートデータシステム、レシート懸賞サーバ、及びプログラム 図000003
  • 特許6389913-レシートデータシステム、レシート懸賞サーバ、及びプログラム 図000004
  • 特許6389913-レシートデータシステム、レシート懸賞サーバ、及びプログラム 図000005
  • 特許6389913-レシートデータシステム、レシート懸賞サーバ、及びプログラム 図000006
  • 特許6389913-レシートデータシステム、レシート懸賞サーバ、及びプログラム 図000007
  • 特許6389913-レシートデータシステム、レシート懸賞サーバ、及びプログラム 図000008
  • 特許6389913-レシートデータシステム、レシート懸賞サーバ、及びプログラム 図000009
  • 特許6389913-レシートデータシステム、レシート懸賞サーバ、及びプログラム 図000010
  • 特許6389913-レシートデータシステム、レシート懸賞サーバ、及びプログラム 図000011
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6389913
(24)【登録日】2018年8月24日
(45)【発行日】2018年9月12日
(54)【発明の名称】レシートデータシステム、レシート懸賞サーバ、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20180903BHJP
【FI】
   G06Q30/02 338
   G06Q30/02 378
【請求項の数】6
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2017-58611(P2017-58611)
(22)【出願日】2017年3月24日
【審査請求日】2017年3月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】393011544
【氏名又は名称】株式会社アイエスピー
(74)【代理人】
【識別番号】100096725
【弁理士】
【氏名又は名称】堀 明▲ひこ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100171697
【弁理士】
【氏名又は名称】原口 尚子
(72)【発明者】
【氏名】松村 敏郎
【審査官】 松野 広一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−006596(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0125561(US,A1)
【文献】 特開2008−065573(JP,A)
【文献】 特開2016−198428(JP,A)
【文献】 特開2016−185845(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末と通信しレシート懸賞サービスを提供するレシート懸賞サーバであって、
紙レシートを撮影したレシート画像を取得するためのレシート画像取得部と、
前記レシート画像からレシート画像データを読み取るためのレシート画像データ読取部と、
少なくとも前記レシート画像データに基づいて懸賞に関連する情報を管理するための懸賞情報管理部と、
少なくとも前記レシート画像データに基づいて購買に関連する情報を管理するための購買情報管理部と、を含み、
前記レシート画像データが、少なくとも前記レシート画像から読取された商品名を含み、
前記購買情報管理部において、前記読取された商品名が商品マスタデータベースのレシート表記商品名と一致するか否かが判定され、一致しないと判定された場合に、前記読取された商品名の商品のバーコードを読み取るための画面が前記ユーザ端末に送信されることを特徴とするレシート懸賞サーバ。
【請求項2】
さらに、ユーザ毎の情報を管理するためのユーザ情報管理部と、を含み、
ユーザ操作により前記バーコードが読取された場合に前記ユーザ情報管理部においてポイントが算出されることを特徴とする請求項に記載されたレシート懸賞サーバ。
【請求項3】
記購買情報管理部において、前記読取された商品名が商品マスタデータベースのレシート表記商品名と一致するか否かが判定され、完全一致ではないが一致すると判定される場合に、前記読取された商品名が一致すると判定されたレシート表記商品名に補正されることを特徴とする請求項1に記載されたレシート懸賞サーバ。
【請求項4】
購買情報の収集に適するようにレシート懸賞サービスを提供する方法であって、
ユーザ端末から紙レシートを撮影したレシート画像を取得するステップと、
前記レシート画像からレシート画像データを読み取るステップと、
前記レシート画像データに基づいて懸賞の応募の可否を判定し、可であるときに応募を受け付けるステップと、
少なくとも前記応募を受け付けた前記レシート画像データから購買情報を取得するステップと、を含み、
前記レシート画像データが、少なくとも前記レシート画像から読取された商品名を含み、
前記購買情報を取得するステップが、前記読取された商品名が商品マスタデータベースのレシート表記商品名と一致するか否かを判定することを含み、一致しないと判定する場合に、前記読取された商品名の商品のバーコードを読み取るための画面を前記ユーザ端末に送信することを含む、方法。
【請求項5】
前記商品マスタデータベースが小売業者毎に生成されて成り、
前記レシート画像データが少なくとも電話番号を含み、
前記電話番号に基づいて小売業者が特定された場合に、該特定された小売業者の商品マスタデータベースが参照されることを特徴とする請求項に記載された方法。
【請求項6】
請求項又はに記載された方法をサーバ装置のコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レシートを用いたサービスの提供と連携するレシートデータシステム、方法等に関する。特に、レシート懸賞サービスを提供することで購買データを広範に収集することができるシステム、サーバ、及びプログラムに関する。
【0002】
消費の多様化により人々の消費行動の予測が困難になるとともに、POSデータやID−POSデータに留まらない、買物レシート(購買履歴)単位の購買データが求められている。
【0003】
例えば、店舗に電子レシートシステムを導入し、ユーザが「電子レシートアプリ」を用いてユーザ自身の買物レシート(購買履歴)データをスマートフォンで自己管理できるようにして、ポイントプレゼント等のサービスの提供と引き替えに、ユーザから年齢等の個人情報と購買履歴データの提供を受けようとする試みが行われた。しかしながら、電子レシートシステムの導入にはコストがかかり店舗も限定され、現状、日々発行される膨大な紙レシートを反映するような購買データは得られていない。
【0004】
また、ユーザが紙レシートをスマートフォンのカメラ等で撮影し、レシート画像をOCR(Optical Character Recognition)処理することで、容易に家計簿を作成するようにした「家計簿アプリ」が知られている。「家計簿アプリ」の事業者は、ユーザの同意を得る等してOCRにより読取されたデータを収集し得る。しかしながら紙レシートの内容(商品名、サービス名等)や記載方式は多種多様なパターンを有し、且つOCRは誤読を伴うため、それだけでは必ずしも有効な購買データが得られない。高度なOCR技術を用いても、統一された商品、サービスマスタへの完全連携は困難と考えられていた。
【背景技術】
【0005】
従来、消費者が登録するレシートの画像データを入力者端末から受け付け、チェック担当者が利用するチェック担当者端末に対して、消費者の回答データとレシートの画像データとを表示させ、質問データに対する回答データの整合性をレシートの画像を用いて判定させて整合性チェックを行い「商品・サービス種別毎の購買理由を含むデータ」をマーケティングデータ化するマーケティングデータ収集システムが提案された(特開2014−49058公報:特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2014−49058公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
「マス」に代わって「個人」のマーケティングを行うために「回答の入力」といった作業を要すると、作業者が偏りやすく、十分なデータを得られない恐れがあった。また、客観的なデータを得るためには、各種分析に適するように、紙レシートの記載内容自体を有用なデータとして収集することが本来望ましい。
【0008】
上記に鑑みて本発明は、ユーザが容易に参加して適正な対価を得ることで、ユーザが納得して自身のデータを提供することができる方法、システム、プログラムを提供することを目的とする。レシート関連サービスを提供することが、有用な購買データの収集につながるサーバシステムを提供することを目的とする。従来にない広範な購買データを収集、提供することができるシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための本発明の一つの態様は、ユーザ端末と通信しレシート懸賞サービスを提供するレシート懸賞サーバであって、紙レシートを撮影したレシート画像を取得するためのレシート画像取得部と、レシート画像からレシート画像データを読み取るためのレシート画像データ読取部と、少なくともレシート画像データに基づいて懸賞に関連する情報を管理するための懸賞情報管理部と、少なくともレシート画像データに基づいて購買に関連する情報を管理するための購買情報管理部と、を含む。
【0010】
本発明に係るレシート懸賞サーバでは、レシート懸賞サービスの提供と購買データの収集が連動して行われる。レシートの提供が懸賞の応募条件となるので、ユーザ自身が懸賞の内容と照らし納得してレシートを提供しやすい。懸賞へ応募するユーザからレシートをランダムに広く収集することができ、店舗(流通)や地域の制限のないデータを収集し得る。
【0011】
好適に、レシート画像データは少なくともレシート画像から読取された商品名を含み、購買情報管理部において、読取された商品名が商品マスタデータベースのレシート表記商品名と一致するか否かが判定され、一致しないと判定された場合に、読取された商品名の商品のバーコードを読み取るための画面がユーザ端末に送信される。
【0012】
さらにレシート懸賞サーバは、ユーザ毎の情報を管理するためのユーザ情報管理部を含み、ユーザ操作によりバーコードが読取された場合にユーザ情報管理部においてポイントが算出される。
【0013】
このようにすることで、容易なユーザ操作によりバーコードを読み取って有用なデータベースを生成することができる。ユーザにインセンティブを与えることで、必要なユーザ操作を促すことができる。
【0014】
あるいは、好適に、レシート画像データは少なくともレシート画像から読取された商品名を含み、購買情報管理部において、読取された商品名が商品マスタデータベースのレシート表記商品名と一致するか否かが判定され、完全一致ではないが一致すると判定される場合に、読取された商品名が一致すると判定されたレシート表記商品名に補正される。
【0015】
このようにすることで、OCRの誤読があっても正確なレシート表記商品名を含むデータベースを生成することができ、レシート表記商品名に基づく有用な分析を行うことができる。
【0016】
本発明の他の態様は、購買情報の収集に適するようにレシート懸賞サービスを提供する方法であって、紙レシートを撮影したレシート画像を取得するステップと、レシート画像からレシート画像データを読み取るステップと、レシート画像データに基づいて懸賞の応募の可否を判定し、可であるときに応募を受け付けるステップと、少なくとも応募を受け付けたレシート画像データから購買情報を取得するステップと、を含み、購買情報を取得するステップが、商品マスタデータベースを参照して前記レシート画像データから商品が特定されるか否か判定することを含む。
【0017】
このようにすることで、商品の特定、不特定に応じた処理を行うことができ、サイクルが早い季節商品等についてもリアルタイムでデータベースを更新し得る。
【0018】
さらに、商品マスタデータベースが小売業者毎に生成されて成り、レシート画像データが少なくとも電話番号を含み、電話番号に基づいて小売業者が特定された場合に、該特定された小売業者の商品マスタデータベースが参照される。このことにより、より正確に商品を特定することができる。
【0019】
本発明のもう一つの態様は、上記方法をサーバ装置のコンピュータに実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、レシート懸賞サービスがウェブアプリケーションの形態で提供され、懸賞の内容の妥当性、娯楽性によってユーザが参加しやすく、偏りのない広範なレシート関連データが収集され得る。対価が明示されることで、ユーザが安心、納得してデータを提供することができる。
【0021】
また、本発明によれば、各種データベースにより逐次データをクリーニングすることができ、紙レシートの多様性やOCRの不確かさに関わらず、有効な購買情報を生成することができる。本発明によれば、レシート一枚単位の分析から、流通単位、商品単位等の各種分析が可能であり、極めて有用なビッグデータを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は本発明に係るレシートデータベースシステムを概略的に示す。
図2図2は本発明に係るレシート懸賞サーバ及びデータベースサーバを概略的に示す。
図3図3は本発明の一つの実施形態に係る、ユーザ端末を介して取得される、レシートに関連する各種データを模式的に示す。
図4図4は本発明に係る一つの実施形態の商品マスタデータベースのデータ構造を模式的に示す。
図5図5は本発明に係る一つの実施形態のユーザデータベースのデータ構造を模式的に示す。
図6図6は本発明に係る一つの実施形態の店舗マスタデータベースのデータ構造を模式的に示す。
図7図7は本発明に係る一つの実施形態のレシート(購買)データベースのデータ構造を模式的に示す。
図8図8は本発明に係る一つの実施形態の懸賞データベースのデータ構造を模式的に示す。
図9図9は、本発明に係る読取商品名のレシート表記商品名への補正を説明する図である。
図10図10は本発明に係る一つの実施形態の処理フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照しながら、本発明のさまざまな特徴が、本発明の限定を意図するものではない好適な実施例とともに説明される。図面は説明の目的で単純化、概略化されている。
【0024】
図1を参照し、本発明に係るレシートデータベースシステム100は、レシート懸賞サーバ10、データベース(DB)装置を管理するデータベース(DB)サーバ20、業務用パソコン(PC)30、レシート懸賞サーバ10とインターネット等の通信ネットワーク1を介して通信を行う複数のユーザ端末(41、42、43等)を含む。
【0025】
レシート懸賞サーバ10、DBサーバ20、PC30は、中央処理装置(CPU)、RAM、ROM、ハードディスクなどを実装し、適切なオペレーティングシステム(OS)の制御の下でプログラミング言語を実行し、各種処理を実行するための機能手段を提供している。レシート懸賞サーバ10に格納されるプログラムは、HTML、JavaScript(登録商標)、ネイティブプログラム(オブジェクトコード)等で構築されてよく、好適に、ユーザ端末41、42、43等の固有の機能(カメラデバイスの制御等)を呼び出すように構築される。DBサーバ20ではデータベース管理システム(DBMS、RDBMS)が稼動している。PC30は、オペレータ等がレシートデータベースシステム100の適切な運用のために、必要に応じて使用することができる。
【0026】
ユーザ端末41、42、43等は、公知のカメラデバイスやブラウザソフトウェアを搭載する、スマートフォン等の高機能端末やタブレット型高機能端末であってよい。
【0027】
図2に本発明に係るレシート懸賞サーバ10、DBサーバ20のブロック図が示される。
【0028】
レシート懸賞サーバ10は、ネットワークインターフェース(NIC)11を介してネットワーク1から各種情報および要求を受領する。レシート懸賞サーバ10は、レシート画像取得部12と、データ読取部13と、懸賞情報管理部14と、購買情報管理部15と、ユーザ情報管理部16とを備える。
【0029】
DBサーバ20は、商品マスタデータベース21、ユーザデータベース22、店舗(流通)マスタデータベース23、レシート(購買)データベース24、及び懸賞データベース25を備える。
【0030】
レシート画像取得部12は、ユーザがユーザ端末(41、42、又は43)で紙レシートを撮影するようにユーザ端末のカメラデバイスを起動させ、ユーザの撮影ボタンのタップ等により撮影されたレシート画像を取得するための電子機器、電子回路及びプログラムから成る。
【0031】
データ読取部13は公知のOCRエンジンを含み、撮影されたレシート画像をOCR処理することによりテキストデータ(レシート画像データ)を取得するための電子機器、電子回路及びプログラムから成る。
【0032】
懸賞情報管理部14は、OCRにより取得されたレシート画像データに基づいて懸賞の応募の可否を判定するとともに、懸賞の応募に関するデータを懸賞データベース25等に登録、管理するための電子機器、電子回路及びプログラムから成る。
【0033】
購買情報管理部15は、レシート画像データについて既存のデータベースに基づいて適宜クリーニングを行い、あるいは必要に応じてクリーニングのために必要なデータのユーザ入力を促し、クリーニングされたデータ、及び/又はクリーニング前のデータをレシートDB24等に登録、管理するための電子機器、電子回路及びプログラムから成る。
【0034】
ユーザ情報管理部16は、サーバ10にアクセスするユーザ毎のID、パスコード、属性情報等をユーザDB22に登録して管理するための電子機器、電子回路及びプログラムから成る。
【0035】
レシート懸賞サーバ10はさらにデータ処理部17を含み、データ処理部17は、RDB20に対するデータの登録や検索、検索結果の作成などを行うことができ、各DBに対するデータ追加、検索結果生成、データ削除、データ更新などの処理を可能とする。レシート懸賞サーバ10の各部が取得、作成した各データは、データ処理部17、ストレージインターフェース18を介して各DBに格納される。
【0036】
図3に本発明の一つの実施形態に係る、ユーザ端末を介して取得される、レシートに関連する各種データが模式的に示される。
【0037】
好適にユーザは、レシートの提供に同意してそれぞれのユーザ端末(41、42、43等)に所定のアプリケーションプログラムを予めダウンロードし、ユーザID及びパスコードを付与される。ユーザはダウンロードしたアプリケーションを起動してサーバ10へアクセスし、サーバ10はユーザID(イ)を取得してユーザに応じた画面(レシート撮影画面、懸賞の応募履歴、当落の結果等)を送信することができる。
【0038】
ユーザが端末に表示される画面に従って紙レシートを撮影すると、レシート画像取得部12によりレシート画像(ロ)が取得される。データ読取部13は、該レシート画像をOCR処理して各種読取データ(電話番号(ハ)、日時分秒(ニ)、合計金額(ホ)、品目数(ヘ)、商品名(チ)、単価(リ)、数量(ヌ)等)を取得することができる。取得されるデータはこれらに限定されなくてよい。
【0039】
読取商品名(チ)について、図9(a)を参照し、例えば、11文字から成る商品名が読み取られた場合、データ読取部13は、OCR変換テーブル(図示せず)を参照し、該テーブルに登録された、頻繁にOCR誤読される文字のセット(例えば、「パ」と「バ」等)に基づいて、読取結果の複数の候補を保持し得る。図示の例は、第1番目の文字が二文字の候補を持ち、第6番目の文字が三文字の候補を持つことを示す。
【0040】
レシートID(ト)は、レシート画像(ロ)毎に生成される任意の文字列であってよく、レシート画像(ロ)の受信時に生成され得る。あるいはレシートID(ト)は、読取データの取得時に、該読取データ(例えば、電話番号(ハ)、日時分秒(ニ)、合計金額(ホ)、品目数(ヘ)等)に基づいて、レシート画像(ロ)を一意的に識別可能に生成され得る。
【0041】
読取バーコード(ル)及び商品画像(ヲ)は、ユーザがサーバ10から送信される画面(図示せず)に従って、端末を購入商品のバーコードにかざす、又は撮影ボタンをタップする等の操作を行うことで取得され得る。
【0042】
図4に、商品マスタDB21のデータ構造が模式的に示される。商品マスタDB21は、購入商品(役務)とそのレシートとのセットに基づいて、店舗(流通)毎に予め生成される。商品マスタDB21では、レシートに記載された商品名(レシート表記商品名)と、ユニークコードとが紐づけられる。ここで、ユニークコードとは、商品がそれ自体(又はそのパッケージ)に付されたバーコードを持つ場合は、当該バーコード(JANコード、JANシンボル等)を指す。商品マスタDB21へのデータの登録は、オペレータがPC30を介して手入力により行ってよい。又はオペレータが、スマートフォン等のデバイスを用いて紙レシートを撮影しレシート画像をOCR読取させ、読取結果に誤りがあれば手入力で補正するとともに、商品のバーコードをバーコードリーダにより読取して登録してもよい。あるいは、任意のアプリケーションプログラム等を用いて、任意の登録者により撮影されたレシート画像や商品画像、OCR読取されたテキストデータ、及びバーコードの読取データを受信し、受信されたデータをオペレータが目視確認し、誤読があれば補正した後に、商品マスタDB21へ登録してもよい。
【0043】
商品等がJANコードを持たない場合は、ユニークコードは、商品等を識別可能な任意の文字列を指す。生鮮食品、肉、魚、惣菜等の商品又はサービスは一般にJANコードを持たないため、そのような商品やサービスは、例えば、国語辞典に掲載されるような一般名称と識別コードの組み合わせとしてDB登録され得る。
【0044】
図5に、ユーザDB22のデータ構造が模式的に示される。ユーザDB22には、ユーザ(ID)毎に、パスコード、ユーザ属性(年代、性別、家族構成等)、算出されたポイント、懸賞情報(当選金額、当選ギフトコード等を含む)が格納され得る。
【0045】
図6に、本発明に係る店舗マスタDB23のデータ構造が模式的に示される。紙レシートに表記される購買対象物の名称(レシート表記商品名)には、概して、流通(小売業者)毎のパターンがあり、上記のとおり商品マスタDB21は店舗(流通)毎に生成され得る。適切な店舗(流通)の商品マスタDB21を参照するように、店舗マスタDB23は、レシート画像データからレシート発行店舗(流通)を特定可能に生成される。概して、紙レシートに記載される店舗(流通)名はデザイン化され成功裏のOCRが困難な場合があるが、店舗の電話番号は基本的なフォントの数字列である場合が多く、成功裏に読取されやすい。店舗マスタDB23では電話番号と店舗、該店舗を展開する小売業者(流通)とが紐づけられる。さらに店舗の住所(地域)及び業種等が紐付けられ得る。
【0046】
図7に、本発明に係るレシート(購買)DB24のデータ構造が模式的に示される。図7(a)は、レシート画像データに基づいて商品(ユニークコード)が特定された場合のデータ構造24aを示す。
【0047】
購買情報管理部15は、レシート画像データの読取電話番号(ハ)に基づいて店舗マスタDB23を参照し、店舗(流通)が特定された場合は、特定された店舗に対応する商品マスタDB21を参照することができる。特定されない場合は、商品マスタDB21全体を参照し得る。読取商品名(チ)が商品マスタDB21のいずれかのレシート表記商品名に一致するか否かを判定する。
【0048】
例えば、図9(a)の読取商品名に対し、図9(b)の商品マスタDB21のレシート表記商品名との一致度が算出される。図中、四角や丸の形状は文字の一致、不一致を表し、点線の四角や一点鎖線の四角は、ODR変換マスタにより、実線の四角と同視される文字とする。一致度が最も高い(不一致度が最も低い)レシート表記商品名の一致度(又は不一致度)と所定のしきい値とが比較される。一致度(又は不一致度)は、例えば、レーベンシュタイン距離により算出される。レーベンシュタイン距離とは、二つの文字列を比較し、片方の文字列をもう片方の文字列に変形するために必要な手順を数値化するものである。例えば、「挿入」、「削除」、「置換」の「コスト」をそれぞれ「1」とする場合、図示の例では、レシート表記商品名に一致しない読取商品名の3文字目と9文字目(丸印で表される)をそれぞれ置換し、12文字目(空白部分)を挿入するとレシート表記商品名に一致するので、コスト(距離)は「3」となる。OCRで互いに誤読されやすい文字のセットを記憶したOCR変換テーブルに基づく文字同士の変換(1文字目と6文字目)はコストに含まれなくてよい。読取商品名の文字数に対して30パーセント以下を許容コストとする(一致と判定する)場合、図示の例では、11×0.3≒3(端数切捨て)の許容コストに対しコスト(距離)が3であるため、読取商品名がレシート表記商品名に一致すると判定される。
【0049】
一致、不一致は、レーベンシュタイン距離に限定されず、任意の測度に基づいて判定されてよい。一致判定、不一致判定のしきい値も、上記の例に限定されず、所望の精度が得られる限り任意に、あるいは経験的に決定されてよい。
【0050】
「一致判定」であるが上記のように完全一致ではない場合、読取商品名(チ)は商品マスタDB21のレシート表記商品名に補正されてレシートDB24に格納される。従ってレシートDB24aは、レシート画像データ(ニ、リ、ヌ、ト、イ等)とともに、該レシート画像データに基づいて特定されたデータ(ユニークコード、レシート表記商品名、流通(店舗)、地域等)を含み得る。
【0051】
図7(b)は、レシート画像データに基づいて、商品(ユニークコード)や店舗が特定されない場合のレシートDB24bのデータ構造を示す。読取されたレシート画像データ、及びユーザ操作によりバーコードが読み取られた場合は該読取バーコード(ル)が格納される。図7(c)に示されるように、レシートDB24cとしてさらに、レシートID毎にレシート画像や商品画像を保持し得る。システム100のオペレータは、商品が特定されないデータについて、レシート画像(ロ)を目視確認する等適宜調査を行うことで、読取バーコード(ル)と読取商品名(チ)からユニークコードとレシート表記商品名のセットを特定し、あるいは電話番号(ハ)から流通等を特定することができる。このようにクリーニングされたレシートDB24aを生成することで、有用なデータベースとすることができる。さらに、クリーニングされたデータに基づいて商品マスタDB21や店舗マスタDB23が更新され得る。
【0052】
図8に、懸賞DB25のデータ構造が模式的に示される。懸賞DB25には懸賞ID毎に応募期間や、特定の流通を対象とする場合は該流通に関する情報(店舗の電話番号一覧等)、及び抽選に用いる当選番号等が格納される。さらに、応募を受け付けたレシートID、合計金額、及びユーザID等が格納され得る。
【0053】
当選番号は、合計金額の下n桁との一致、不一致により抽選を行うように、任意に決定されたn桁の数字列であってよい。n桁の数字列は、乱数発生器により発生されてもよい。合計金額の下3桁を抽選対象とする場合、当選確率は1000分の1となる。
【0054】
図10に、レシート懸賞サーバ10における一つの実施形態の処理フローが示される。ユーザ端末からのアクセスによりユーザIDが取得され(S601)、ユーザ端末に所定のユーザインターフェースを含むトップ画面(図示せず)が送信される。ユーザインターフェースは、例えば、当選結果画面を表示させるためのボタンやレシート撮影のためにカメラを起動するボタン、所定のSNSを起動するボタン等であり得る。ユーザが端末の撮影ボタンをタップ等すると、レシート画像が取得される(S602)。レシート画像のOCR処理が行われ、撮影条件等により十分に読取できない場合は(S603)、繰り返しの撮影が指示され得る。レシート画像データが取得されると(S603)、レシートが基本条件を満たすかどうかが判定され得る(S604)。例えば、同一の(重複する)レシート画像が複数回送信される場合、そのようなレシートは明らかに懸賞の応募条件を満たさず、購買データとしてレシートDB24に繰り返し格納することも適切でないため、重複すると判定した時点でユーザ端末にエラーを通知し(S605)、処理を終了し得る。
【0055】
重複の有無のチェックは、例えば、レシート画像データの電話番号(ハ)、レシート発行日時分秒(ニ)、合計金額(ホ)、及び品目数(ヘ)のすべて又は一部が、すでに応募されたレシートと一致すると見做される場合、重複すると判定され得る。「一致すると見做される」とは、完全一致であってよく、重複を排除するという目的に適合する限り、部分的な一致であってもよい。
【0056】
続いて、懸賞の応募の可否が判定される(S606)。例えば、レシート画像データの日付(ニ)に基づいて、応募期間の条件を満たすかどうかや、レシート画像データの電話番号(ハ)に基づいて条件となる流通(店舗)のレシートかどうか等が判定される。条件を満たす場合、抽選対象となるレシート画像データの読取合計金額がユーザ端末に表示される(S608)。ユーザによる確認入力、又は修正入力を受けて、合計金額等が懸賞DB25に格納される(S609)。ユーザに確認させることで、抽選対象の数字列に対してOCR誤読があってもユーザ満足度を低下させることなく抽選を行うことができる。なお、抽選対象は合計金額に限定されず、レシート画像から読取可能な任意の数字列、文字列等であってよい。懸賞の応募条件を満たさない場合、その旨がユーザに通知され得る(S607)。
【0057】
さらに購買データを格納するための処理が行われる。適切な懸賞の設定(応募期間等)によって、懸賞の応募条件を満たすものは有効な購買データとなり得る。また、懸賞の応募条件を満たさないものも購買データとして有効であり得る。このため、適切な商品マスタDB21が参照され(S610)、商品の特定の可否が判定される(S611)。特定された場合、購買データとしてレシートDB24に格納される(S615)。特定されない場合、ユーザ操作を促すためのバーコードリーダ画面、及び/又は商品を撮影するための撮影画面が送信される(S612)。ユーザが端末のカメラをバーコードにかざす、及び/又は撮影ボタンをタップする等によりバーコードや商品画像が取得され得る(S613)。ユーザ操作により取得されるバーコード/商品画像の有無、及び多少に応じてユーザポイントが算出され、ユーザDB22に格納される(S614)。好適に、ポイントは金銭や物品に交換可能であり、容易なユーザ操作で懸賞の当落に関わらずポイントが取得されるシステムにより、さらにユーザを集客しやすいアプリケーションとなり得る。上記のように、商品の特定、不特定に応じた購買データがレシートDB24に格納され(S615)、追加のレシートがあれば、S602〜S615の処理が繰り返され得る。
【0058】
本発明に係るレシートDB24によれば、レシートIDをキーとして、レシート1枚単位の購買データを取得することができ、マーケットバスケット分析等に用いることができる。ユーザIDやユーザ属性をキーとして、個人のマーケティングが可能である。レシート表記商品名や読取レシート商品名をキーとして、今どのような商品(サービス)がよく購買されているか等を、流通(小売業者)等を横断してリアルタイムで把握することができる。また、ユニークコードをキーとして、特定の商品の消費動向を詳細に把握することができる。
【0059】
さらに、ユニークコードとカテゴリとを紐づけるカテゴリDB(図示せず)と連携することで、カテゴリをキーとした分析も可能である。
【0060】
レシートDB24の購買データは、例えば、CSVファイルの形態で提供され、特定のシステム(POSシステム等)の導入を要することなく、メーカーや広告代理店等であっても、購買データを取得することができる。本発明によれば、新たなマーケティングプラットフォームの構築に資することができる。
【0061】
本発明の思想及び態様から離れることなく多くのさまざまな修正が可能であることは当業者の知るところである。したがって、言うまでもなく、本発明の態様は例示に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
【符号の説明】
【0062】
10 レシート懸賞Web/Apサーバ
11 ネットワークインターフェース
12 レシート画像取得部
13 データ読取部
14 懸賞情報管理部
15 購買情報管理部
16 ユーザ情報管理部
17 データ処理部
18 ストレージインターフェース
20 データベースサーバ
21 商品マスタDB
22 ユーザDB
23 店舗マスタDB
24 レシートDB
25 懸賞DB
【要約】
【課題】レシート懸賞サービスを提供することで購買データを広範に収集することができるシステム、サーバ、プログラム等を提供する。
【解決手段】ユーザ端末と通信しレシート懸賞サービスを提供するレシート懸賞サーバであって、紙レシートを撮影したレシート画像を取得するためのレシート画像取得部と、レシート画像からレシート画像データを読み取るためのレシート画像データ読取部と、少なくともレシート画像データに基づいて懸賞に関連する情報を管理するための懸賞情報管理部と、少なくともレシート画像データに基づいて購買に関連する情報を管理するための購買情報管理部とを含む。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10