特許第6389925号(P6389925)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 力旺電子股▲ふん▼有限公司の特許一覧

<>
  • 特許6389925-低読み出し電力を備えたメモリシステム 図000002
  • 特許6389925-低読み出し電力を備えたメモリシステム 図000003
  • 特許6389925-低読み出し電力を備えたメモリシステム 図000004
  • 特許6389925-低読み出し電力を備えたメモリシステム 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6389925
(24)【登録日】2018年8月24日
(45)【発行日】2018年9月12日
(54)【発明の名称】低読み出し電力を備えたメモリシステム
(51)【国際特許分類】
   G11C 7/10 20060101AFI20180903BHJP
   G11C 7/06 20060101ALI20180903BHJP
   G11C 8/12 20060101ALI20180903BHJP
   G11C 16/28 20060101ALI20180903BHJP
【FI】
   G11C7/10 400
   G11C7/06 120
   G11C8/12
   G11C16/28
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-109618(P2017-109618)
(22)【出願日】2017年6月2日
【審査請求日】2017年7月12日
(31)【優先権主張番号】15/603,478
(32)【優先日】2017年5月24日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510199683
【氏名又は名称】力旺電子股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】eMemory Technology Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 柏慶
【審査官】 篠塚 隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−288600(JP,A)
【文献】 特開2013−251035(JP,A)
【文献】 特開平07−078465(JP,A)
【文献】 特開平07−073663(JP,A)
【文献】 特開平04−216400(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C 7/10
G11C 7/06
G11C 11/4091
G11C 11/16
G11C 13/00
G11C 16/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
N本の第1ビットラインを含む第1メモリバンク;
第1経路セレクタであって、
N本の前記第1ビットラインに結合されたN個の入力端子と、
第1出力端子と、
第2出力端子と、を含む第1経路セレクタ;
N本の第2ビットラインを含む第2メモリバンク;
第2経路セレクタであって、
N本の前記第2ビットラインに結合されたN個の入力端子と、
第1出力端子と、
第2出力端子と、を含む第2経路セレクタ;及び
検知装置であって、
前記第1経路セレクタの第1出力端子に結合された第1入力端子と、前記第2経路セレクタの第1出力端子に結合された第2入力端子と、出力端子とを有する第1バンクセレクタと、
前記第1経路セレクタの第2出力端子に結合された第1入力端子と、前記第2経路セレクタの前記第2出力端子に結合された第2入力端子と、出力端子とを有する第2バンクセレクタと、
前記第1バンクセレクタの出力端子に結合された第1入力端子と、前記第2バンクセレクタの出力端子に結合された第2入力端子とを有する差動センスアンプと、を含む検知装置
を含み、
選択された第1ビットラインの検証動作又はマージン読み出し動作中、
前記差動センスアンプの第1入力端子と選択された前記第1ビットラインとの間に、前記第1バンクセレクタ及び前記第1経路セレクタを介して第1電気的接続が確立され、
前記差動センスアンプの第2入力端子とN本の前記第2ビットラインのうちの1つとの間に前記第2バンクセレクタ及び前記第2経路セレクタを介して第2電気的接続が確立される、メモリシステム。
【請求項2】
前記第1メモリバンクは、M×N個の第1メモリセルをさらに含み、N本の前記第1ビットラインの各々はM×N個の前記第1メモリセルのうちのM個の第1メモリセルに結合され、Mは正の整数であり、Nは1より大きい正の整数であり、
前記第2メモリバンクは、M×N個の第2メモリセルをさらに含み、N本の前記第2ビットラインの各々は、M×N個の前記第2メモリセルのうちのM個の第2メモリセルに結合される、請求項1に記載のメモリシステム。
【請求項3】
M×N個の前記第1メモリセルは、第1セットの第1メモリセル及び第2セットの第1メモリセルを含み、前記第1セットの第1メモリセルに保存されたデータは、前記第2セットの第1メモリセルに保存されたデータに相補的であり、
M×N個の前記第2メモリセルは、第1セットの第2メモリセル及び第2セットの第2メモリセルを含み、前記第1セットの第2メモリセルに保存されたデータは、前記第2セットの第2メモリセルに保存されたデータに相補的である、請求項2に記載のメモリシステム。
【請求項4】
前記第1セットの第1メモリセルのうちの選択された第1メモリセルの読み出し動作中、
前記第1経路セレクタは、選択された前記第1メモリセルに結合された前記第1経路セレクタの入力端子と前記第1経路セレクタの第1出力端子との間に第1電気的接続を確立し、選択された前記第1メモリセルに相補的な、前記第2セットの第1メモリセルのうちの第1メモリセルに結合された、前記第1経路セレクタの入力端子と前記第1経路セレクタの第2出力端子との間に第2電気的接続を確立し、
前記第1バンクセレクタは、前記第1バンクセレクタの第1入力端子と前記第1バンクセレクタの出力端子との間に電気的接続を確立し、
前記第2バンクセレクタは、前記第2バンクセレクタの第1入力端子と前記第2バンクセレクタの出力端子との間に電気的接続を確立する、請求項3に記載のメモリシステム。
【請求項5】
選択された前記第1メモリセルと、選択された前記第1メモリセルに相補的な前記第1メモリセルは、同一ワードラインに結合されている、請求項4に記載のメモリシステム。
【請求項6】
前記差動センスアンプは、前記第1経路セレクタが前記第1電気的接続及び前記第2電気的接続を確立した後にプリチャージされ、
前記同一ワードラインは、前記差動センスアンプがプリチャージされた後に、選択された前記第1メモリセルと、選択された前記第1メモリセルに相補的な前記第2セットの第1メモリのうちの前記第1メモリと、をオンにする、請求項5に記載のメモリシステム。
【請求項7】
前記検知装置は、
基準電流を生成するように構成された基準電流源と、
前記基準電流源及び前記差動センスアンプの第1入力端子に結合された第1検知セレクタと、
前記基準電流源及び前記差動センスアンプの第2入力端子に結合された第2検知セレクタと、をさらに含む、請求項2に記載のメモリシステム。
【請求項8】
M×N個の前記第1メモリセルのうちの選択された第1メモリセルの検証動作又はマージン読み出し動作中、
前記第1経路セレクタは、選択された前記第1メモリセルに結合された前記第1経路セレクタの入力端子と前記第1経路セレクタの第1出力端子との間に電気的接続を確立し、
前記第2経路セレクタは、前記第2経路セレクタの入力端子と前記第2経路セレクタの第2出力端子との間に電気的接続を確立し、
前記第1バンクセレクタは、前記第1バンクセレクタの第1入力端子と前記第1バンクセレクタの出力端子との間に電気的接続を確立し、
前記第2バンクセレクタは、前記第2バンクセレクタの第2入力端子と前記第2バンクセレクタの出力端子との間に電気的接続を確立し、
前記第2検知セレクタは、前記基準電流源と前記差動センスアンプの第2入力端子との間に電気的接続を確立する、請求項7に記載のメモリシステム。
【請求項9】
前記差動センスアンプは、前記第1経路セレクタが前記電気的接続を確立した後にプリチャージされ、
ワードラインが、前記差動センスアンプがプリチャージされた後に、選択された前記第1メモリセルをオンにする、請求項8に記載のメモリシステム。
【請求項10】
前記差動センスアンプはラッチ型の差動センスアンプであり、前記第1経路セレクタが前記電気的接続を確立した後にプリチャージされ、
ワードラインが、前記差動センスアンプがプリチャージされる前に、選択された前記第1メモリセルをオンにする、請求項8に記載のメモリシステム。
【請求項11】
前記差動センスアンプから前記第1バンクセレクタ及び前記第1経路セレクタを介した前記第1経路セレクタの入力端子までの経路の実効容量は、前記差動センスアンプから前記第2バンクセレクタ及び前記第2経路セレクタを介した前記第2経路セレクタの入力端子までの経路の実効容量に実質的に等しい、請求項8に記載のメモリシステム。
【請求項12】
前記第1メモリバンクは、M本のワードラインをさらに含み、各々が、M×N個の前記第1メモリセルのうちのN個の第1メモリセルに結合され、
前記第2メモリバンクは、M本のワードラインをさらに含み、各々が、M×N個の前記第2メモリセルのうちのN個の第2メモリセルに結合されている、請求項2に記載のメモリシステム。
【請求項13】
第1メモリセルに結合された第1入力端子と、第2メモリセルに結合された第2入力端子と、出力端子とを有する第1バンクセレクタと、
第3メモリセルに結合された第1入力端子と、第4メモリセルに結合された第2入力端子と、出力端子とを有する第2バンクセレクタと、
前記第1バンクセレクタの出力端子に結合された第1入力端子と、前記第2バンクセレクタの出力端子に結合された第2入力端子とを有する差動センスアンプと、を含み、
基準電流を生成するように構成された基準電流源と、
前記基準電流源及び前記差動センスアンプの第1入力端子に結合された第1検知セレクタと、
前記基準電流源及び前記差動センスアンプの第2入力端子に結合された第2検知セレクタと、をさらに含む、検知装置。
【請求項14】
前記第1メモリセルに保存されたデータは、前記第メモリセルに保存されたデータに相補的であり、
前記第1メモリセルの読み出し動作中、
前記第1バンクセレクタは、前記第1バンクセレクタの第1入力端子と前記第1バンクセレクタの出力端子との間に電気的接続を確立し、
前記第2バンクセレクタは、前記第2バンクセレクタの第1入力端子と第2バンクセレクタの出力端子との間に電気的接続を確立する、請求項13に記載の検知装置。
【請求項15】
検証動作又はマージン読み出し動作中、前記第1メモリセルは、
前記第1バンクセレクタは、前記第1バンクセレクタの第1入力端子と前記第1バンクセレクタの出力端子との間に電気的接続を確立し、
前記第2バンクセレクタは、前記第2バンクセレクタの第2入力端子と前記第2バンクセレクタの出力端子との間に電気的接続を確立し、
前記第2検知セレクタは、前記基準電流源と前記差動センスアンプの第2入力端子との間に電気的接続を確立する、請求項1に記載の検知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メモリシステムに関連し、特に低読み出し電力を有するメモリシステムに関連する。
【背景技術】
【0002】
現在、モバイル電子機器は、映画を見る、写真を撮る、音楽を聴く等、様々な種類のアプリケーションを実行するために使用されている。可能な限り多くのアプリケーションをサポートするために、モバイル電子機器は大きなメモリスペースを必要とすることがある。それゆえ、大きなメモリスペースのための要件が、モバイル電子機器にとって非常に重要になってきている。
【0003】
しかし、メモリサイズが増加すると、メモリを動作させるのに必要な電力も増加する。例えば、より多くのメモリセルが単一のメモリバンクに埋め込まれると、メモリバンクの各ビットラインは、より多くのメモリセルに結合される。この場合、メモリセルのうちの1つが1つのビットラインを介して読み出される場合、メモリセルによって生成される読み出し電流は、同一ビットラインに結合された他のメモリセルの全ての寄生容量を充電する必要がある。結果として、ビットラインの長い充電経路により、読み出し電流が識別されにくくなり、読み出し速度が低下することがある。1つの解決策は、メモリセルによって生成されるメモリ電流を増加させることであるが、増加したメモリセルは、より高い読み出し電力を引き起こし、モバイル電子機器の低電力要件と矛盾する。
【発明の概要】
【0004】
本発明の一実施形態は、メモリシステムを開示する。メモリシステムは、第1メモリバンクと、第1経路セレクタと、第2メモリバンクと、第2経路セレクタと、電流検知装置とを含む。
【0005】
第1メモリバンクは、M×N個の第1メモリセルと、N本の第1ビットラインとを含み、N本の第1ビットラインの各々は、M×N個の第1メモリセルのうちのM個の第1メモリセルに結合されている。Mは正の整数であり、Nは1より大きい正の整数である。第1経路セレクタは、N本の第1ビットラインに結合されたN個の入力端子と、第1出力端子と、第2出力端子と、を含む。
【0006】
第2メモリバンクは、M×N個の第2メモリセルと、N本の第2ビットラインとを含み、N本の第2ビットラインの各々は、M×N個の第2メモリセルのうちのM個の第2メモリセルに結合されている。第2経路セレクタは、N本の第2ビットラインに結合されたN個の入力端子と、第1出力端子と、第2出力端子と、を含む。
【0007】
検知装置は、第1バンクセレクタの第1出力端子、第1バンクセレクタの第2出力端子、第2バンクセレクタの第1出力端子及び第2バンクセレクタの第2出力端子に結合されている。検知装置は、第1バンクセレクタの第1出力端子から出力された電流と第1バンクセレクタの第2出力端子から出力された電流との差、第2バンクセレクタの第1出力端子から出力された電流と第2バンクセレクタの第2出力端子から出力された電流との差、又は、基準電流と、第1バンクセレクタの第1出力端子、第1バンクセレクタの第2出力端子、第2バンクセレクタの第1出力端子及び第2バンクセレクタの第2出力端子のうちの1つから出力された電流との差を検知する。
【0008】
本発明の他の実施形態は、検知装置を開示する。検知装置は、第1バンクセレクタと、第2バンクセレクタと、差動センスアンプとを含む。
【0009】
第1バンクセレクタは、第1メモリセルに結合された第1入力端子と、第2メモリセルに結合された第2入力端子と、出力端子とを有する。第2バンクセレクタは、第3メモリセルに結合された第1入力端子と、第4メモリセルに結合された第2入力端子と、出力端子とを有する。差動センスアンプは、第1バンクセレクタの出力端子に結合された第1入力端子と、第2バンクセレクタの出力端子に結合された第2入力端子とを有する。
【0010】
本発明のこれらの目的及び他の目的は、様々な図表及び図面に図示される、次の発明の実施するための好ましい形態を読むことにより、当業者には疑いなく明らかとなるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の一実施形態によるメモリシステムを示す。
図2図2は、本発明の一実施形態による、図1のメモリシステムの検知装置を示す。
図3図3は、選択された第1メモリセルの読み出し動作中の図1のメモリシステムの電流経路を示す。
図4図4は、選択された第1メモリセルの検証動作又はマージン読み出し動作中の図1のメモリシステムの電流経路を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本発明の一実施形態によるメモリシステム10を示す。メモリシステム10は、第1メモリバンクMBAと、第1経路セレクタYP1と、第2メモリバンクMBBと、第2経路セレクタYP2と、検知装置100とを含む。
【0013】
第1メモリバンクMBAは、M×N個の第1メモリセルMCA(1,1)〜MCA(M,N)と、N本の第1ビットラインBLA1〜BLANとを含む。ここで、Mは正の整数であり、Nは1より大きい正の整数である。第1ビットラインBLA1〜BLANの各々は、M×N個の第1メモリセルMCA(1,1)〜MCA(M,N)のうちのM個の第1メモリセルに結合されている。第1経路セレクタYP1は、N本の第1ビットラインBLA1〜BLANに結合されたN個の入力端子と、第1出力端子OA1と、第2出力端子OA2とを含む。
【0014】
第2メモリバンクMBBは、第1メモリバンクMBAと同一構造を有する。第2メモリバンクMBBは、M×N個の第2メモリセルMCB(1,1)〜MCB(M,N)と、N本の第2ビットラインBLB1〜BLBNとを含む。第2ビットラインBLB1〜BLBNの各々は、M×N個の第2メモリセルMCB(1,1)〜MCB(M,N)のうちのM個の第2メモリセルに結合される。第2経路セレクタYP2は、N本の第2ビットラインBLB1〜BLBNに結合されたN個の入力端子と、第1出力端子OB1と、第2出力端子OB2とを含む。
【0015】
検知装置100は、第1経路セレクタYP1の第1出力端子OA1、第2経路セレクタYP2の第1出力端子OB1、第1経路セレクタYP1の第2出力端子OA2及び第2経路セレクタYP2の第2出力端子OB2に結合されている。検知装置100は、受信した電流の差を検出するために使用されることができる。受信した電流の差を検知することによって、第1メモリセルMCA(1,1)〜MCA(M,N)及び第2メモリセルMCB(1,1)〜MCB(M,N)に記憶された情報が特定されることができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、第1メモリバンクMBAのN個の第1メモリセルは、あるワードラインに結合されている。例えば、第1メモリセルMCA(1,1)〜MCA(1,N)はワードラインWLA1に結合されるとともに、第1メモリセルMCA(M,1)〜MCA(M,N)はワードラインWLAMに結合されることができる。この場合、第1メモリセルMCA(1,1)〜MCA(1,N)は同時にオンされることができ、第1メモリセルMCA(M,1)〜MCA(M,N)は同時にオンされることができる。
【0017】
各ワードラインWLA1〜WLAMは、1行に1ラインで平行に配置されているが、システム要件に応じて第1メモリバンクMBAのレイアウトは変更されることができる。例えば、いくつかの実施形態では、第1メモリバンクMBAのレイアウトが正方形の形状を有するように、複数のワードラインが同一行に配置されることができ、ワードライン及びビットラインの合計トレース長(total trace length)を短くすることができる。
【0018】
さらに、第1メモリセルMCA(1,1)〜MCA(M,N)は、第1メモリセルの第1セットMSA1と、第1メモリセルの第2セットMSA2とを含み、第1メモリセルの第1セットMSA1に保存されたデータは、第1メモリセルの第2セットMSA2に保存されたデータに相補的である。例えば、Nが正の偶数であり、nがNの半分である場合、第1メモリセルの第1セットMSA1は、第1メモリセルMCA(1,1)〜MCA(M,n)を含み、第1メモリセルの第2セットMSA2は、第1メモリセルMCA(1,n+1)〜MCA(M,N)を含むことができる。また、第1メモリセルMCA(j,k)は、第1メモリセルMCA(j,n+k)に対応することができる。すなわち、第1メモリセルMCA(j,k)及び第1メモリセル(j,n+k)に記憶されたデータは、互いに相補的である。ここで、M≧j≧1かつn≧k≧1である。
【0019】
この場合、選択された第1メモリセル、例えば、第1メモリセルMCA(1,1)の読み出し動作中、選択された第1メモリセルMCA(1,1)及び選択された第1メモリセルMCA(1,1)に対応する第1メモリセルMCA(1,n+1)の両方が、保存されているデータに応じて読み出し電流を生成することができ、検知装置100はその2つの読み出し電流を検知することによって、選択された第1メモリセル内に記憶されたデータを特定することができる。
【0020】
これら2つの対応する第1メモリセルMCA(1,1)及びMCA(1,n+1)に記憶されたデータは互いに相補的であるため、これら2つの第1メモリセルMCA(1,1)とMCA(1,n+1)により生成される読み出し電流も異なり得る。例えば、第1メモリセルMCA(1,1)がプログラムされ、第1メモリセルMCA(1,n+1)が消去される場合、第1メモリセルMCA(1,1)はわずかな電流しか生成しない、又は何ら電流を生成せず、第1メモリセルMCA(1,n+1)は、特定可能な電流を生成することができる。第1メモリセルMCA(1,1)及びMCA(1,n+1)によって生成された差動電流(differential current)により、検知装置100は、記憶されたデータをより速く、正確に特定することができる。
【0021】
同様に、第2メモリバンクMBBは、第1メモリバンクMBAと同一構造を有することができる。すなわち、第2メモリバンクMBBのうちのN個の第2メモリセルは、あるワードラインに結合されている。例えば、第2メモリセルMCB(1,1)〜MCB(1,N)はワードラインWLB1に結合されるとともに、第2メモリセルMCB(M,1)〜MCB(M,N)はワードラインWLBに結合されることができる。また、第2メモリセルMCB(1,1)〜MCB(M,N)は、第2メモリセルの第1セットMSB1と、第2メモリセルの第2セットMSB2とを含み、第2メモリセルの第1セットMSB1に保存されたデータは、第2メモリセルの第2セットMSB2に保存されたデータに相補的である。
【0022】
例えば、第2メモリセルの第1セットMSB1の第1組は、第2メモリセルMCB(1,1)〜MCB(M,n)を含み、第2メモリセルの第2セットMSB2は、MCB(1,n+1)〜MCB(M,N)を含むことができる。また、第2メモリセルMCB(j,k)は、第2メモリセルMCB(j、n+k)に対応することができる。すなわち、第2メモリセルMCB(j,k)及び第2メモリセルMCB(j,n+k)に記憶されたデータは、互いに相補的である。
【0023】
この場合、検知装置100が選択されたメモリセル及びその対応するメモリセル、例えば第1メモリセルMCA(1,1)及び第1メモリセルMCA(1,1+n)から出力される差動電流を検知できるようにすることを確保するため、メモリシステム10は、ワードラインWLA1を使用して、第1メモリセルMCA(1,1)〜MCA(1,N)をオンし、第1経路セレクタYP1は、さらに、第1ビットラインBLA1〜BLANを介して所望の第1メモリセルMCA(1,1)及びMCA(1,n+1)を選択することができ、検知装置100は、さらに、第1メモリセルMCA(1,1)及びMCA(1,n+1)が属する所望のメモリバンクを選択することができる。
【0024】
図2は、本発明の一実施形態による検知装置100を示す。検知装置100は、第1バンクセレクタ112Aと、第2バンクセレクタ112Bと、差動センスアンプ114とを含む。
【0025】
第1バンクセレクタ112Aは、第1経路セレクタYP1の第1出力端子OA1に結合された第1入力端子112A1と、第2経路セレクタYP2の第1出力端子OB1に結合された第2入力端子112A2と、出力端子とを有する。第2バンクセレクタ112Bは、第1経路セレクタYP1の第2出力端子OA2に結合された第1入力端子112B1と、第2経路セレクタYP2の第2出力端子OB2に結合された第2入力端子112B2と、出力端子とを有する。差動センスアンプ114は、第1バンクセレクタ112Aの出力端子に結合された第1入力端子SA1と、第2バンクセレクタ112Bの出力端子に結合された第2入力端子SA2とを有する。
【0026】
図3は、選択された第1メモリセルMCA(1,1)の読み出し動作中のメモリシステム10の電流経路を示す。選択された第1メモリセルMCA(1,1)の読み出し動作中、第1経路セレクタYP1は、選択された第1メモリセルMCA(1,1)に結合された第1経路セレクタYP1の入力端子と第1経路セレクタYP1の第1出力端子OA1との間に電気的接続を確立し、第1メモリセルMCA(1,n+1)に結合された第1経路セレクタYP1の入力端子と第1経路セレクタYP1の第2出力端子OA2との間に電気的接続を確立する。
【0027】
第1バンクセレクタ112Aは、第1バンクセレクタ112Aの第1入力端子112A1と第1バンクセレクタ112Aの出力端子との間に電気的接続を確立する。また、第2バンクセレクタ112Bは、第2バンクセレクタ112Bの第1入力端子112B1と第2バンクセレクタ112Bの出力端子との間に電気的接続を確立する。
【0028】
結果として、差動センスアンプ114は、第1メモリセルMCA(1,1)及びMCA(1,n+1)により生成された読み出し電流Ir1及びIr(n+1)を受信することができ、第1メモリセルMCA(1,1)に記憶されたデータは、読み出し電流Ir1とIr(n+1)との差を検知することにより、特定されることができる。また、同一の動作原理が、第2メモリバンクMBB内の第2メモリセルを読み出すときに適用されることができる。
【0029】
いくつかの実施形態では、差動センスアンプ114は、差動センスアンプ114の第1入力端子SA1及び第2入力端子SA2を所定の電圧にプリチャージすることができるプリチャージ回路114Aを含むことができ、また、電流を検知する前に、2本のビットラインが、第1バンクセレクタ112A、第2バンクセレクタ112B及び選択された経路セレクタを介して所定の電圧にプリチャージされることでき、検知精度及び読み出し速度を確保する。
【0030】
例えば、プリチャージ回路114Aは、第1NMOSトランジスタ及び第2NMOSトランジスタを含むことができる。第1NMOSトランジスタは、所定電圧を供給する電圧源に接続されたドレイン端子と、差動センスアンプ114の第1入力端子SA1に接続されたソース端子とを有する。第2NMOSトランジスタは、電圧源に接続されたドレイン端子と、差動センスアンプ114の第2入力端子SA2に接続されたソース端子とを有する。
【0031】
しかし、第1メモリセルMCA(1,1)及びMCA(1,n+1)がオンされて、メモリセルへの電気的接続が確立されていると、プリチャージ回路114Aがプリチャージのためにオンされる場合に、リーク電流が発生する可能性がある。このため、リーク電流を減少させるために、第1経路セレクタYP1が電気的接続を確立した後に、差動センスアンプ114はプリチャージされることができ、プリチャージ回路114Aがプリチャージを終了して、オフにされた後に、ワードラインWLA1は選択された第1メモリセルMCA(1,1)及び選択された第1メモリセルMCA(1,1)に対応する第1メモリセルMCA(1,n+1)をオンすることができる。すなわち、差動センスアンプ114がプリチャージされた後に、第1メモリセルMCA(1,1)及びMCA(1,n+1)がオンされて、プリチャージ動作中に短絡経路が形成されないようにする。
【0032】
しかし、いくつかの実施形態では、差動センスアンプ114は、ラッチ型差動センスアンプとすることができる。この場合、第1経路セレクタYP1が電気的接続を確立した後に、差動センスアンプ114はプリチャージされることができ、差動センスアンプ114がプリチャージされる前に、ワードラインWLA1は選択された第1メモリセルMCA(1,1)及びMCA(1,n+1)をオンすることができる。
【0033】
検知装置100は、第1経路セレクタYP1の第1出力端子OA1から出力される電流と第1経路セレクタYP1の第2出力端子OA2から出力される電流との差、又は第2経路セレクタYP2の第1出力端子OB1から出力される電流と第2経路セレクタYP2の第2出力端子OB2から出力される電流との差を検知することができるので、メモリシステム10は、第1メモリバンクMBA及び第2メモリバンクMBBの2つに記憶された情報を特定するのに検知装置100を使用することができる。すなわち、同じ量のデータを記憶するために、従来技術のメモリシステムは、1つの大きな単一メモリバンクを必要とする一方で、メモリシステム10は、2つのより小さいメモリバンクを使用することができる。これにより、各ビットラインに結合されるメモリセルの数が減少して、ビットラインの寄生容量を減少させ、読み出し電流を減少させる。
【0034】
また、検知装置100は、さらに、第1バンクセレクタYP1の第1出力端子OA1、第1バンクセレクタYP1の第2出力端子OA2、第2バンクセレクタYP2の第1出力端子OB1、第2バンクセレクタYP2の第2出力端子OB2のうちの1つから出力される電流と基準電流との差を検知することができる。例えば、メモリシステム10は、プログラム動作又は消去動作の後に、プログラム動作又は消去動作が正確に行われたかどうかをチェックするために検証動作を行うことができる。または、メモリシステム10は、読み出し電流がかなり小さく、特定することが困難なときに、データ特定するためにマージン読み出し動作を行うことができる。これらの場合、検知装置100は、基準電流と選択されたメモリセルによって生成された読み出し電流との差を検知することができる。
【0035】
図2において、検知装置100は、基準電流源116と、第1検知セレクタ118Aと、第2検知セレクタ118Bとをさらに含む。基準電流源116は、基準電流Irefを生成することができる。第1検知セレクタ118Aは、基準電流源116及び差動センスアンプ114の第1入力端子SA1に結合されている。第2検知セレクタ118Bは、基準電流源116及び差動センスアンプの第2入力端子SA2に結合されている。いくつかの実施形態では、第1検知セレクタ118A及び第2検知セレクタ118Bは、アナログマルチプレクサ又はスイッチ回路とすることができる。
【0036】
図4は、選択された第1メモリセルMCA(1,1)の検証動作又はマージン読み出し動作中のメモリシステム10の電流経路を示す。
【0037】
選択された第1メモリセルMCA(1,1)の検証動作又はマージン読み出し動作中、第1経路セレクタYP1は、選択された第1メモリセルMCA(1,1)に結合された第1経路セレクタYP1の入力端子と、第1経路セレクタYP1の第1出力端子OA1との間の電気的接続を確立する。第2経路セレクタYP2は、第2経路セレクタYP2の入力端子と第2経路セレクタYP2の第2出力端子OB2との間の電気的接続を確立する。第1バンクセレクタ112Aは、第1バンクセレクタ112Aの第1入力端子112A1と第1バンクセレクタ112Aの出力端子との間の電気的接続を確立する。第2バンクセレクタ112Bは、第2バンクセレクタ112Bの第2入力端子112B2と第2バンクセレクタ112Bの出力端子との間の電気的接続を確立する。また、第2検知セレクタ118Bは、基準電流源116と差動センスアンプ114の第2入力端子との間の電気的接続を確立する。
【0038】
これにより、差動センスアンプ114は、第1メモリセルMCA(1,1)により生成された読み出し電流Ir1と、基準電流源116により生成された基準電流Irefを受けることができる。
【0039】
また、差動センスアンプ114の第2入力端子が、第2メモリセルMCB(1,1)〜MCB(M,N)によって生成された読み出し電流の代わりに基準電流Irefを受けるが、第2バンクセレクタ112B及び第2経路セレクタYP2は依然として電気的接続を確立することができる。第2バンクセレクタ112B及び第2経路セレクタYP2によって提供された電気的接続は、整合キャパシタンス(matched capacitance)を提供するのに役立つ。
【0040】
例えば、差動センスアンプ114から第1バンクセレクタ112A及び第1経路セレクタYP1を介して第1経路セレクタYP1の入力端子までの経路の実効容量は、差動センスアンプ114から第2バンクセレクタ112B及び第2経路セレクタYP2を介して第2経路セレクタYP2の入力端子までの経路の実効容量に実質的に等しい。したがって、第1メモリセルMCA(1,1)によって生成された読み出し電流の負荷は、基準電流源116によって生成された基準電流Irefの負荷と整合、検証動作及びマージン読み出し動作の精度を向上させる。
【0041】
さらに、リーク電流を減少させるために、第1経路セレクタYP1が電気的接続を確立した後に、差動センスアンプ114はプリチャージされることができ、差動センスアンプ114がプリチャージされた後に、ワードラインWLA1は選択された第1メモリセルMCA(1,1)をオンにすることができる。
【0042】
しかし、いくつかの実施形態では、差動センスアンプ114は、ラッチ型差動センスアンプとすることができる。この場合、第1経路セレクタYP1が電気的接続を確立した後に、差動センスアンプ114はプリチャージされることができ、差動センスアンプ114がプリチャージされる前に、ワードラインWLA1は選択された第1メモリセルMCA(1,1)をオンすることができる。
【0043】
第1検知セレクタ118A及び第2検知セレクタ118Bにより、差動センスアンプ114は、検証動作中及びマージン読み出し動作中は基準電流Irefを受けることができ、図3に示すように読み出し動作中は基準電流Irefを受けないものとする。
【0044】
まとめると、本発明の実施形態によって提供されるメモリシステム及び検知装置は、異なるメモリバンクから出力された読み出し電流を検知することができるので、一つのビットラインに結合されるメモリセルの数を減少させることができる。このため、メモリシステムの読み出し電流も減少させることができる。さらに、検証動作又はマージン読み出し動作を実行するとき、メモリシステム及び検知装置は、動作の精度を向上させるために負荷整合経路を提供することもできる。
【0045】
当業者であれば、本装置及び本方法の多様な修正物及び代替物が、発明の教示を保持しつつなされることができることに容易に気づくだろう。したがって、上記の開示は、添付の特許請求の範囲の境界によってのみ制限されるものとして解釈されるべきである。
【要約】      (修正有)
【課題】低読み出し電力を備えたメモリシステムを提供する。
【解決手段】メモリシステムは、第1メモリバンクMBAと、第1経路セレクタYP1と、第2メモリバンクMBBと、第2経路セレクタYP2と、検知装置100とを含む。第1メモリバンクは、複数の第1メモリセルMCA(M、N)を含む。第2メモリバンクは、複数の第2メモリセルMCB(M、N)を含む。第1経路セレクタは、複数の第1ビットラインBLA1〜BLANを介して複数の第1メモリセルに結合された複数の入力端子と、2つの出力端子とを含む。第2経路セレクタは、複数の第2ビットラインを介して複数の第2メモリセルに接続された複数の入力端子と、2つの出力端子とを含む。検知装置は、必要な動作に応じて、第1バンクセレクタ及び第2バンクセレクタの出力端子が結合されており、基準電流源と2つのバンクセレクタの端子のうちの2つから出力される電流の差を検出する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4