(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0010】
図1Aは本発明の実施形態に係る磁界センサの主基板の平面図である。
図1Bは本発明の実施形態に係る磁界センサの副基板の平面図である。
図2Aは
図1AのIIA-IIA線の断面図であり、
図2Bは
図1BのIIB-IIB線の断面図である。また、
図3は、本発明の実施形態に係る磁界センサの分解斜視図である。
【0011】
本発明の磁界センサ1は、主基板10、副基板20、及び絶縁層30を備えている。磁界センサ1は、例えばモータのエアギャップに設けられ、エアギャップの交流磁界により発生する誘導起電力成分をオフセット(キャンセル)しつつ、エアギャップ内の磁界を検出するためのホールセンサである。なお、磁界センサ1はモータに限らず、他の装置に設けられてもよい。
【0012】
図1A及び
図2Aに示すように、主基板10は、絶縁性のある板状の基板であり、基板上には、磁気を検出するための検出回路として、ホール素子11及び導電パターン12a〜12dを有している。ホール素子11は、ホール効果をもつ材料の薄膜で構成されており、ホール素子を通過する磁束に対して電圧を発生する素子である。ホール素子は、ホール効果をもつ材料として、例えばInSb、GaAs、Biにより形成されている。ホール素子11は、外部からの電流供給を受ける部分と、ホール電圧を発生する部分を有している。ホール電圧を発生する部分は、素子に電流を流している状態で、磁界が素子を通過することで発生する起電力を、導電パターンに出力する。具体的には、ホール素子11は、厚さ0.1μmから2μm程度で、2本のラインを交差させた形状に形成され、基板の表面の沿うように成膜されている。交差する2本のラインのうち、一方のライン状の成膜が、電流源等の外部から電流供給を受ける部分であり、他方のライン状の成膜が、ホール電圧を発生する部分である。
【0013】
導電パターン12a〜12dは、銅、銀、アルミニウム等の導電性の高い材料で構成された薄膜である。導電パターン12a〜12dは、導電パターン12aと導電パターン12cで対になり、導電パターン12bと導電パターン12dで対になっている。一対の導電パターン12a、12cは、電流源からホール素子11に対して電流を供給するための配線パターンである。一対の導電パターン12a、12cのそれぞれの両端のうち、一方の端部は、ホール素子11の1本のライン状の部分の両端にそれぞれ接続されている。また他方の端部は、配線を介して電流源2に接続されている。
【0014】
一対の導電パターン12b、12dは、ホール素子11で発生する電圧を、副基板20上の回路を介して電圧の測定部に出力するための配線パターンである。一対の導電パターン12b、12dのそれぞれの両端のうち、一方の端部は、ホール素子11の1本のライン状の部分の両端にそれぞれ接続されている。また他方の端部は、配線を介して副基板20上の回路と電圧の測定部にそれぞれ接続されている。
【0015】
また、導電パターン12a〜12dの端部は、ホール素子11の四隅に位置する端部を覆うように形成することで、ホール素子11と電気的に接触している。導電パターン12a〜12dは、厚さ1μmから2μm程度であり、ホール素子11の4隅に位置する端部から、主基板10の長手方向で主基板10の端部に向けて延在しつつ、主基板10の表面を沿うように形成されている。
【0016】
ホール素子11及び導電パターン12a〜12dを構成する薄膜は、真空蒸着法やスパッタリング法などにより基板上に成膜されている。
【0017】
図1B及び
図2Bに示すように、副基板20は、主基板10と同様に、絶縁性のある板状の基板である。副基板20は、主基板10の検出回路で発生する誘導起電力をオフセットさせるための回路として、導電部21及び導電パターン22a〜22dを有している。また副基板20は主基板10と同一の形状の基板である。
【0018】
導電部21は、導電性の高い材料で形成された薄膜である。導電部21は、ホール素子と同一の形状であって、2本のラインを交差させた形状に形成されている。導電部21は、主基板10の表面におけるホール素子11の位置と同一の位置で、副基板20上に形成されている。
【0019】
導電パターン22a〜22dは、導電パターン12a〜12dと同一の形状に形成されている。導電パターン22a〜22dの構成は、導電パターン12a〜12dと同様である。導電パターン22aと導電パターン22cとの間、及び、導電パターン22bと導電パターン22dとの間に、導電部21が接続されている。また、導電パターン22a〜22dは、主基板10の表面における導電パターン12a〜12dの位置と同一の位置で、副基板上に形成されている。
【0020】
すなわち、主基板10においてホール素子11を導電部21に置き換えたものが、副基板20となる。
【0021】
図3に示すように、絶縁層30は、積層される主基板10と副基板20との間の絶縁性を確保するための板状の部材である。絶縁層30の表面(積層面)は、主基板10と重なるときに、ホール素子11及び導電パターン12a〜12dを覆うように形成され、副基板20と重なるときに、導電部21及び導電パターン22a〜22dを覆うように形成されている。
【0022】
主基板10と副基板20は、各基板の回路であるホール素子11、導電パターン12a〜12dと、導電部21、導電パターン22a〜22dとを互いに向き合わせた状態で、基板の間に絶縁層30を狭持しつつ積層されている。言い換えると、主基板10、副基板20及び絶縁層30の三層構造であって、主基板10上に形成されている回路を絶縁層30の一方の表面と接触させて、副基板20上に形成されている回路を絶縁層30の他方の面と接触させている(副基板20を
図1Bに示す状態から裏返した状態で、絶縁層30を介して、主基板10に重ねる。)。これにより、ホール素子11と導電パターン12a〜12dは、導電部21及び導電パターン22a〜22dとの間で、基板の積層方向に絶縁されている。
【0023】
主基板10上で回路を形成する面(ホール素子11、導電パターン12a〜12dを形成した面)と、副基板20上で回路を形成する面(導電部21、導電パターン22a〜22dを形成した面)は、平行な位置に配置されている。また、主基板10上の回路と副基板20上の回路は、積層方向でみたときに、それぞれの基板上で一致した位置に配置されており、絶縁層30を介して互いに臨む(対向する)位置に配置されている。
【0024】
上記のように、主基板10、副基板20、及び絶縁層30が積層された状態で、主基板10上の回路と副基板20上の回路が配線3a〜3eで接続されている。ここで、
図3に示すように、一対の導電パターン12a、12cのうち、ホール素子11に接続されていない方の端部を、電極a及び電極cとし、一対の導電パターン12b、12dのうち、ホール素子11に接続されていない方の端部を、電極b及び電極dとする。また、一対の導電パターン22a、22cのうち、導電部21に接続されていない方の端部を、電極e及び電極gとし、一対の導電パターン22b、22dのうち、導電部21に接続されていない方の端部を、電極f及び電極hとする。
【0025】
主基板10及び副基板20は、基板の間に絶縁層30を挟みつつ密着されている。このとき、主基板10上の回路及び副基板20上の回路のうち、電極a〜g以外の部分は絶縁層30を挟んで密着されているが、少なくとも電極a〜gの部分は、絶縁層30を挟んでおらず、密着していない。これにより、電極間で電気的に接触するためのスペースを確保できる。
【0026】
電極a及び電極cは配線3a、3bによって電流源2に接続されている。電極bは配線cによって電極gに接続されている。電極dは配線3dに接続され、配線3dの先端が、ホール素子11の検出電圧の出力端子となる。また電極eは配線3eに接続され、配線eの先端がホール素子11の検出電圧の出力端子となる。電極f及び電極hは開放端になっている。
【0027】
すなわち、電極b及び電極gが配線3cで接続されることで、導電パターン12b及び導電パターン22cは端部同士で接続されている。また、電極d及び電極dが配線3d、3eにされることで、導電パターン12dの端部及び導電パターン22aの端部から、ホール素子11の検出電圧(V
out)が出力される。
【0028】
次に、
図4を用いて、磁界センサと、当該磁界センサに接続される周辺回路について説明する。
図4は磁界センサと周辺回路の概要図である。なお、
図4において、主基板10上の回路は、導電パターン12a〜12dを配線で略した上で表されている。また、副基板20上の回路について、電極e及び電極g間は、導電性の高い導電部21と導電パターン22a、22cに接続されており、実質的には同電位であるため、副基板20上の回路は略している。また、電極f及び電極hは開放端のため図示を省略している。
【0029】
周辺回路は、ホール素子11の検出電圧を取り出すための差動増幅回路4であり、磁界センサ1の出力端子となる電極dと電極eとの間に接続されている。
【0030】
電流源2の電流が電極a及び電極cからホール素子11に流れた状態で、主基板10の表面(基板10、20及び絶縁層30の積層面)に対して垂直方向の交流磁界がホール素子11を通過すると、電極b及び電極eから電圧が出力される。このとき、主基板10上の回路では、導電パターン12b、ホール素子11、及び導電パターン12dで形成される回路によって、誘導起電力が発生する。また、主基板10の表面を通過する交流磁界は、副基板20上の表面も通過するため、副基板20上の回路でも、導電パターン22a、導電部21、及び導電パターン22cで形成される回路によって、誘導起電力が発生する。
【0031】
電極dと電極eとの間には、ホール素子11で発生した電圧に加えて、主基板10上の回路で発生する誘導起電力と副基板20上の回路で発生する誘導起電力との差に相当する電圧が検出される。
図3に示すように、主基板10上の回路と、副基板20上の回路は、厚さ数十μm低度の絶縁線のみを介して密着されているため、各回路で発生する誘導起電力の大きさは等しくなる。さらに、導電パターン12b、ホール素子11、及び導電パターン12dで形成される回路及び導電パターン22a、導電部21、及び導電パターン22cで形成される回路には、同じ方向の誘導電流が流れるが、電極bと電極gを接続することで、誘導起電力がオフセットされる。そのため、差動増幅回路4には、誘導起電力が抑制された状態で、ホール素子11の検出電圧(ホール電圧)が入力される。これにより、磁界センサ1は、本来測定したいホール電圧を外部に出力することできる。
【0032】
次に、
図5及び
図6を用いて、磁界センサ1を備えたモータ(電気モータ)について説明する。
図5はモータの平面図を示し、
図6はモータの一部分の斜視図である。なお、
図5及び
図6の矢印は回転子の回転方向を示している。モータは回転子5と固定子6を備えている。回転子5は、筒状に形成されており、積層された複数の積層鋼板(コア)、及び、積層鋼板の周囲に巻回されたコイル等を有している。固定子6は、内部に空洞(回転子よりも少し大きい形状の空洞)をもった筒状の形であり、永久磁石等を有している。磁界センサ1は、回転子5と固定子6との間のエアギャップ内の磁界を検出するために、固定子6に設けられている。
【0033】
エアギャップは、回転子5と固定子6との間に形成される隙間である。エアギャップの幅は、一般的な電気モータの場合には1mm以下となる。そのため、エアギャップ内の磁界を検出できるように、磁界センサ1の厚さ(基板の積層方向の厚さ)には数百μm以下が求められる。
【0034】
本発明の磁界センサ1において、主基板10及び副基板20には、厚さ70μmのポリイミドシート等が使用され、絶縁層30には厚さ50μmのアクリル系接着剤シート又はエポキシ系接着剤シート等が使用される。これにより、主基板10上の回路及び副基板20上の回路を含めた磁界センサ1の全体(電極a〜eを含む端部以外の部分)の厚さは200μm程度となり、上記の磁界センサ1の厚さの要求を満たすことができる。
【0035】
また、磁界センサ1が取り付けられる固定子6の側壁は曲面になっているため、主基板10、副基板20及び絶縁層30には、フレキシブルな素材であること、又は、曲げに強い素材であることが求められる。本発明の磁界センサ1において、主基板10、副基板20には例えば可撓性をもつ基板(ポリイミドシート等)が使用され、絶縁層30には例えば樹脂製のフィルム等が使用される。そして、ホール素子11、導電パターン12a〜12d、導電部21、及び導電パターン22a〜22dは、薄膜で形成される。そのため、磁界センサ1は、固定子6の曲面に貼り付きやすいように構成できる。
【0036】
磁界センサ1は、固定子6の壁面(回転子5と対向する面)に接着剤等で貼り付けられる。磁界センサ1を貼り付ける方向は、磁界を検出したエリアに近い側にホール素子11を向ける方向とする。例えば、固定子6の壁面の付近の磁界を検出する場合には、主基板10の表面が固定子6の壁面に接着し、副基板20の表面がエアギャップ側を向いている。一方、エアギャップの中央部分(回転子5及び固定子6の軸心に対して垂直方向(径方向)で、回転子5の壁面(外壁面)と固定子6の壁面との間の部分)の磁界を検出した場合には、副基板20の表面が固定子6の壁面に接着し、主基板10の表面がエアギャップ側を向いている。
【0037】
上記のとおり、磁界センサ1の厚さは、電極a〜e以外の部分では、エアギャップの幅以下に抑えられる。そのため、磁界センサ1の薄い部分はエアギャップ内に含まれた状態で、磁界センサ1は固定子6に貼り付けられる。
【0038】
一方、電極a、b、c、d、e、gは電流源2及び差動増幅回路4に接続させるように、電極a、b、c、d、e、gには配線がはんだ付けで接続される。さらに、電極a、b、c、d、e、gは絶縁層30で覆われていないため、はんだ付け後の電極部分には、シリコーン、エポキシ樹脂等でコーティングされている。すなわち、電極部分における磁界センサ1の厚さは、他の部分と比較して厚くなり、エアギャップの幅には収まらない。
【0039】
本発明では、
図6に示すように、磁界センサ1のうち、厚さがエアギャップの幅を超える部分(電極部分)がエアギャップよりも外に出した状態で、磁界センサ1が回転子5に設けられている。言い換えると、磁界センサ1が、厚さの薄い部分と厚い部分とに分けるように折り曲げ状態で、固定子6に貼り付けられている。
【0040】
そして、磁界センサ1からモータの外側へ接続される配線は、モータのケース内部であり、かつ、エアギャップの外側の空間を取り回し、モータケースに空けられた穴(実験用の穴)から外側に取り出す。そして、磁界センサ1に接続された配線のうち、電極a、cに接続された配線は電流源2に接続され、電極d、eに接続された配線は差動増幅回路4に接続される。電流源2の入力電流値及び差動増幅回路4の増幅率は、磁界センサ1の出力の磁界依存特性や磁界強度に応じて調整される。
【0041】
このようなモータ構造で、モータを動作させると、エアギャップの交流強磁界により生じる誘導起電力が主基板10上の回路と副基板20上の回路によりオフセットされて、差動増幅回路4にはホール電圧のみが入力される。これにより、差動増幅回路4の出力電圧(V
out)から、ホール素子11のホール電圧を正確に評価することができる。
【0042】
上記のように本発明は、一対の導電パターン12b、12d(本発明の「第1導電パターン」に相当)及びホール素子11を含んだ回路を有する主基板10と、一対の導電パターン12b、12dと同一形状の導電パターン22a、22c(本発明の「第2導電パターン」に相当)及び導電部21を含んだ回路を有する副基板20とを備え、一対の導電パターン12b、12d及び一対の導電パターン22a、22cを、主基板10と副基板20の積層方向で絶縁しつつ、かつ、当該積層方向からみて一致する位置に配置し、一対の導電パターン12b、12dのうち一方の導電パターン12bと、一対の導電パターン22a、22dのうち一方の導電パターン22cとを、積層方向からみて一致する位置の端部(電極b、gに相当)同士で接続し、他方の導電パターン12dの端部(電極dに相当)と他方の導電パターン22aの端部(電極eに相当)から、ホール素子11の検出電圧を出力する。
【0043】
これにより、主基板10上の回路で発生する誘導起電力と、副基板20上の回路で発生する誘導起電力がオフセットされた上で、電極d、e間から、ホール素子11の検出電圧が出力されるため、ホール電圧を正確に評価できる。
【0044】
また本発明は、主基板10と副基板20との間に絶縁層30を備え、主基板10上の回路と副基板20上の回路が絶縁層30を介して互いに臨む位置に配置されている。これにより、主基板10と副基板20との間に絶縁層30があることで、2枚の基板を重ね合せても回路間で絶縁を確保できる。
【0045】
また本発明において、主基板10は一対の導電パターン12a、12c(本発明の「第3導電パターン」に相当)を有し、副基板20は一対の導電パターン22b、22d(本発明の「第4導電パターン」に相当)を有し、導電パターン12a、12cの端部(電極a、dに相当)は電流源2に接続され、導電パターン22b、22dの端部(電極f、gに相当)は開放端になっている。これにより、電極f、gには電流が入力されず、電極f、gは外部と配線で接続する必要がないため、配線数を削減できる。特に、磁界センサ1をモータに設けた場合には、モータケース内部の狭小空間内において、配線を削減した分、スペースを確保することができる。
【0046】
また本発明において、磁界センサ1は固定子6に接着されており、主基板10及び副基板20のうち、ホール素子11及び導電部21が形成されている部分は、回転子5と固定子6との間のエアギャップ内に設けられ、電極b、d、e、gの部分はエアギャップ外に設けられている。これにより、エアギャップ内の磁界を直接検出できる。エアギャップ内の磁界は、モータのトルクや振動の発生源となっているため、当該磁界を検出することで、モータ設計精度を向上させることでき、また振動メカニズムの検証を実測値で直接行うことが可能となる。また、磁界センサ1が固定子6に接着された状態で使用されるため、センサの出力信号を外部へ取り出す際にスリップリング等の機器を設けなくてもよい。
【0047】
なお本発明の変形例として、磁界センサ1は、絶縁層30を備えず、主基板10上の回路と副基板20の回路の間の積層方向への絶縁性を、基板の絶縁部分で確保してもよい。
図7は本発明の変形例に係る磁界センサ1の分解斜視図である。
図7に示すように、主基板10及び副基板20は、主基板10上の回路と副基板20上の回路とを同じ向きにしつつ、積層される。そして、電極a及び電極cは配線3a、3bによって電流源2に接続されている、電極bは配線3cにより電極fに接続されている。電極dは配線3dに接続され、配線3dの先端がホール素子11の検出電圧の出力端子となる。また電極hは配線3eに接続され、配線eの先端がホール素子11の検出電圧の出力端子となる。電極e及び電極hは開放端になっている。
【0048】
なお、変型例において、基板の積層方向で、主基板10上の回路と副基板20上の回路との間に位置する副基板20は、誘導起電力のオフセット機能を発揮させる程度の厚さで構成されている。
【0049】
なお、磁界センサ1は、
図5及び
図6に示したアウタロータ側のモータに限らず、インナロータ側のモータに設けてもよい。
【0050】
上記の主基板10が本発明の「第1基板」に相当し、副基板20が本発明の「第2基板」に相当し、ホール素子11が本発明の「磁気検出部」に相当する。