特許第6390300号(P6390300)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6390300
(24)【登録日】2018年8月31日
(45)【発行日】2018年9月19日
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/00 20060101AFI20180910BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20180910BHJP
   B41J 29/377 20060101ALI20180910BHJP
【FI】
   G03G21/00 530
   G03G15/00 550
   B41J29/377 101
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-189649(P2014-189649)
(22)【出願日】2014年9月18日
(65)【公開番号】特開2016-61932(P2016-61932A)
(43)【公開日】2016年4月25日
【審査請求日】2017年9月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
(72)【発明者】
【氏名】高田 怜
(72)【発明者】
【氏名】馬場 基文
(72)【発明者】
【氏名】林 良宏
(72)【発明者】
【氏名】沼崎 朗
(72)【発明者】
【氏名】山科 晋
【審査官】 三橋 健二
(56)【参考文献】
【文献】 特開平02−275969(JP,A)
【文献】 特開平08−076657(JP,A)
【文献】 特表2014−520725(JP,A)
【文献】 特開平02−103063(JP,A)
【文献】 実開昭58−011749(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0318419(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/00
G03G 15/00
B41J 29/377
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体の内部の空気を前記装置本体の外部へ排出する第1の排気口、前記空気を前記第1の排気口と交差する方向から外部へ排出する第2の排気口が形成された通気路と、
前記第1の排気口及び第2の排気口に向かって空気が流れるように空気流を生成するファンと、
前記ファンの下流側で前記第1の排気口の上流側に配置され前記第1の排気口から排出される前記空気の通過量を前記装置本体の動作に応じて調整する調整手段と、
前記第1の排気口と前記調整手段の間で前記第1の排気口に面して設けられ、前記第1の排気口から排出される前記空気に香りを付加する付加手段と、を備えた、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記装置本体の動作に応じて前記ファンの稼動を制御する制御手段を備え、
前記調整手段は、前記装置本体の動作した動作時間の累積値が予め定められた閾値を超えた場合に前記第1の排気口を閉じる、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記装置本体の動作に応じて前記ファンの稼動を制御する制御手段を備え、
前記調整手段は、前記装置本体の印刷枚数の累積枚数が予め定められた閾値に達するまで前記第1の排気口を開放状態に保持する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記装置本体の動作に応じて前記ファンの稼動を制御する制御手段を備え、
前記調整手段は、前記装置本体の動作した動作時間の累積値が予め定められた閾値を超えた場合に、前記ファンの風量を増減させて前記香り付加手段の香り放出量を調整する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
装置本体の内部の空気を前記装置本体の外部へ排出する第1の排気口、前記空気を前記第1の排気口と交差する方向から外部へ排出する第2の排気口が形成された通気路と、
前記第1の排気口に向かって空気が流れるように空気流を生成する第1のファンと、
前記第1のファンの下流側で前記第1の排気口と前記第2の排気口との間に配置され前記第2の排気口に向かって空気が流れるように空気流を生成する第2のファンと、
前記装置本体の動作に応じて前記第1のファン及び前記第2のファンの稼動を制御する制御手段と、
前記第1の排気口に面して設けられ、前記第1の排気口から排出される前記空気に香りを付加する付加手段と、を備え、
前記装置本体の動作した動作時間の累積値が予め定められた閾値を超える場合に前記第1のファンを停止させる、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
前記香り付加手段が、内部に香り成分を有する香り源を保持して温度に応じて香りを放出するフィルタ、である、
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
装置内部に設けられ、装置内部で発生する揮発物質を所定未満の温度で吸着し、吸着した揮発物質を所定以上の温度で放出する特性のフィルタと、フィルタを所定以上の温度に昇温して吸着した揮発物質を放出させるリフレッシュ動作を行うモードを有し、装置内部で発生する熱を用いてフィルタを所定以上の温度に昇温する画像形成装置が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−237647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術では、画像形成装置の動作時間に拘わらず、香りを放出していた。
本発明は、画像形成装置の動作時間に応じて香りの放出量を調整する構成を備えていない場合に比して、画像形成装置の周辺環境へ適度な香りを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するために、請求項1に記載の画像形成装置は、
装置本体の内部の空気を前記装置本体の外部へ排出する第1の排気口、前記空気を前記第1の排気口と交差する方向から外部へ排出する第2の排気口が形成された通気路と、
前記第1の排気口及び第2の排気口に向かって空気が流れるように空気流を生成するファンと、
前記ファンの下流側で前記第1の排気口の上流側に配置され前記第1の排気口から排出される前記空気の通過量を前記装置本体の動作に応じて調整する調整手段と、
前記第1の排気口と前記調整手段の間で前記第1の排気口に面して設けられ、前記第1の排気口から排出される前記空気に香りを付加する付加手段と、を備えた、
ことを特徴とする。
【0006】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記装置本体の動作に応じて前記ファンの稼動を制御する制御手段を備え、
前記調整手段、前記装置本体の動作した動作時間の累積値が予め定められた閾値を超えた場合に前記第1の排気口を閉じる、
ことを特徴とする。
【0007】
請求項3記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記装置本体の動作に応じて前記ファンの稼動を制御する制御手段を備え、
前記調整手段、前記装置本体の印刷枚数の累積枚数が予め定められた閾値に達するまで前記第1の排気口を開放状態に保持する、
ことを特徴とする。
【0008】
請求項4記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記装置本体の動作に応じて前記ファンの稼動を制御する制御手段を備え、
前記調整手段、前記装置本体の動作した動作時間の累積値が予め定められた閾値を超えた場合に、前記ファンの風量を増減させて前記香り付加手段の香り放出量を調整する、
ことを特徴とする。
【0009】
前記課題を解決するために、請求項5に記載の画像形成装置は、
装置本体の内部の空気を前記装置本体の外部へ排出する第1の排気口、前記空気を前記第1の排気口と交差する方向から外部へ排出する第2の排気口が形成された通気路と、
前記第1の排気口に向かって空気が流れるように空気流を生成する第1のファンと、
前記第1のファンの下流側で前記第1の排気口と前記第2の排気口との間に配置され前記第2の排気口に向かって空気が流れるように空気流を生成する第2のファンと、
前記装置本体の動作に応じて前記第1のファン及び前記第2のファンの稼動を制御する制御手段と、
前記第1の排気口に面して設けられ、前記第1の排気口から排出される前記空気に香りを付加する付加手段と、を備え、
前記装置本体の動作した動作時間の累積値が予め定められた閾値を超える場合に前記第1のファンを停止させる、
ことを特徴とする。
【0010】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
前記香り付加手段が、内部に香り成分を有する香り源を保持して温度に応じて香りを放出するフィルタ、である、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1ないし6に記載の発明によれば、画像形成装置の動作時間に応じて香りの放出量を調整する構成を備えていない場合に比して、画像形成装置の周辺環境へ適度な香りを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】(a)は画像形成装置1の外観全体を示す正面概略構成図、(b)は平面概略構成図、(c)は左側面概略構成図である。
図2】画像形成装置1の内部構成を示す断面構成図である。
図3】画像形成装置1の左側方側に視点をおいたときの排気装置70の構成と装置内における配置を示す概略図である。
図4】画像形成装置1の上面側に視点をおいたときの排気装置70の構成と装置内における配置を示す平面概略構成図である。
図5】排気装置70の流路開閉機構の構成と動きを説明する平面断面模式図である。
図6】排気装置70の動作の流れを示すフローチャートである。
図7】画像形成装置1Aの上面側に視点をおいたときの排気装置70Aの構成と装置内における配置を示す平面概略構成図である。
図8】画像形成装置1Aにおける排気装置70Aの動作の流れを示すフローチャートである。
図9】画像形成装置1Bの上面側に視点をおいたときの排気装置70Bの構成と装置内における配置を示す平面概略構成図である。
図10】画像形成装置1Bにおける排気装置70Bの動作の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に図面を参照しながら、以下に実施形態及び具体例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態及び具体例に限定されるものではない。
また、以下の図面を使用した説明において、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
尚、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とする。
【0014】
「第1実施形態」
(1)画像形成装置の全体構成及び動作
図1(a)は本実施形態に係る画像形成装置1の外観全体を示す正面構成図、(b)は平面構成図、(c)は左側面構成図、図2は画像形成装置1の内部構成を示す断面模式図である。
以下、図面を参照しながら、画像形成装置1の全体構成及び動作を説明する。
【0015】
(1.1)全体構成
画像形成装置1は、電子写真方式によって画像を形成する画像形成部2と、原稿等の読み取りを行う読取部3が読取装置支持部4によって画像形成部2の上方に支持されて構成されている。
画像形成部2は、筐体F(不図示)が形成する内部空間に、制御装置10、給紙装置20、感光体ユニット30、現像装置40、転写装置50、定着装置60、排気装置70が配置され(図2に図示)、筐体Fは分割された複数の外装カバー5で覆われて構成されている。
【0016】
(1.2)画像形成部
制御装置10は、画像形成装置1の動作を制御する画像形成装置制御部11と、印刷処理要求に応じた画像データを準備するコントローラ部12、露光装置LHの点灯を制御する露光制御部13、電源装置14等を有する。
【0017】
画像形成部2の底部には、多数の記録媒体としての用紙Pが積載された給紙装置20が設けられ、規制板(不図示)で幅方向位置が決められた用紙Pは、上側から1枚ずつ用紙引き出し部22により前方(−X方向)に引き出された後、レジストローラ対23のニップ部まで搬送される。
【0018】
感光体ユニット30は、給紙装置20の上方(Z方向)に、それぞれが並列して設けられ、回転駆動する像保持体としての感光体ドラム31を備えている。それぞれの感光体ドラム31上にはそれぞれの現像装置40によってイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像が形成される。
【0019】
各感光体ユニット30の感光体ドラム31に形成された各色トナー像は、転写装置50の中間転写ベルト51上に順次静電転写(一次転写)され、各色トナーが重畳された重畳トナー像が形成される。中間転写ベルト51上の重畳トナー像は、レジストローラ対23から送り出され、搬送ガイドにより案内された用紙Pに二次転写ローラ52によって一括転写される。
【0020】
転写装置50においてトナー像が一括転写された用紙Pは、トナー像が未定着の状態で搬送ガイドを経由して定着装置60に搬送され、一対の定着ローラ61と加圧ローラ62により、圧着と加熱の作用でトナー像が定着される。
定着トナー像が形成された用紙Pは、搬送ガイドによってガイドされ、排出ローラ対69から画像形成部2の上面に排出される。
【0021】
画像形成部2には、排気装置70(図2に図示)が設けられている。排気装置70は、筐体F内で画像形成装置1の背面側に向かって形成された通気ダクト71(図3図4に図示)を有し、外装カバー5に形成されたルーバー部5a、5bから画像形成部2内の熱せられた空気を外部へ排出している。
【0022】
(2)排気装置の構成
図3は画像形成装置1の左側方側に視点をおいたときの排気装置70の構成と装置内における配置を示す概略図、図4は画像形成装置1の上面側に視点をおいたときの排気装置70の構成と装置内における配置を示す平面概略構成図、図5は排気装置70の流路開閉機構の構成と動きを説明する平面断面模式図である。
以下図面を参照しながら、排気装置70の構成について説明する。
【0023】
排気装置70は、通気ダクト71、排気ファン72、流路開閉機構73、フィルタ74から構成されている。
【0024】
(2.1)通気ダクト
画像形成装置1の背面側の筐体F(不図示)には通気ダクト71が配置されて、画像形成装置1内の熱せられた空気を画像形成装置1外部へ排出する通気路71aを形勢している。通気ダクト71の空気吸引側となる吸気口71Aは、定着装置60の側方の上方に位置し、通気ダクト71の排気側となる排気口71Bは、外装カバー5側に位置している。
【0025】
外装カバー5には、画像形成装置1外部と連通するように開口されたルーバー部5aが形成され、通気ダクト71の第1の排気口71Baは、画像形成装置1の背面側に設けられルーバー部5aと連通している。
また、通気ダクト71の第2の排気口71Bbは、画像形成装置1の左側方側に設けられたルーバー部5bと連通している。
【0026】
(2.2)排気ファン
通気ダクト71内の通気路71aの途中には、排気ファン72が配置されている。排気ファン72は、画像形成装置制御部11(図1参照)により駆動源(図示省略)が駆動されることで回転し、吸気口71Aから吸気をすると共に通気ダクト71内の空気を排気口71Bから装置外部へ排気する。
【0027】
(2.3)流路開閉機構
通気ダクト71内の通気路71aの排気ファン72の下流側には、通気路71aを開閉するための流路開閉機構73の一例としての可動フラップ機構73Aを備えている。
図5(a)に示すように、可動フラップ機構73Aは、通気ダクト71の通気路71aと交差して設けられ、通気路71aを閉止する状態と開放する状態とを切り替えるようになっている。
【0028】
具体的には、可動フラップ機構73Aは、通気ダクト71の通気路71aと軸方向が交差した支軸73Aa回りに回転することで、図5(a)に実線で示す通気路71aの閉止位置と、破線で示す通気路71aの開放位置とをとり得る可動フラップ73Abを備えている。
本実施形態では、複数(5枚)の可動フラップ73Abが設けられ、可動フラップ機構73Aは、各可動フラップ73Abをそれぞれ閉止位置と開放位置との間で駆動するアクチュエータACを備えている。
【0029】
なお、流路開閉機構73は、図5(b)に示すように、通気ダクト71の通気路71aと交差する方向にそれぞれが対向して開閉可能に設けられた一対の遮蔽板73Bで構成し、一対の遮蔽板73BをアクチュエータACで閉止位置と開放位置との間で駆動しても良い。
【0030】
(2.4)フィルタ
通気ダクト71の第2の排気口71Bb及び可動フラップ機構73Aよりも下流側にはフィルタ74が配置されている。
フィルタ74は、中央部側が開口した支持フレーム74aと香り成分を有する香り源の一例として予め香り成分が吸着された香りフィルタ材74bから構成され、その全体が通気ダクト71の排気口71Bに固定して取り付けても、あるいは、フィルタ74の寿命等に応じた交換を行う観点から着脱自在に取り付けられるように構成してもよい。
【0031】
香りフィルタ材74bは、例えば、空気透過性の多孔質部材に所定の温度で揮発するアロマオイル等の芳香剤が予め吸着されたものであり、香りについては、人にとっての好ましい香りは千差万別であるため、特に限定されない。
また、フィルタ材74bには、画像形成装置1内に発生する揮発物質を吸着する活性炭を更に加えてもよい。
【0032】
このように構成される排気装置70において、排気ファン72が回転すると、画像形成装置1内部の空気が通気ダクト71の吸気口71Aから通気路71a内に吸入され、可動フラップ機構73Aが開放状態にあるときには、フィルタ74内を通過して第1の排気口71Baから外装カバー5のルーバー部5aを介して装置外部へ排気される。
また、可動フラップ機構73Aが閉鎖状態にあるときには、フィルタ74内を通過することなく第2の排気口71Bbから外装カバー5のルーバー部5bを介して装置外部へ排気される。
【0033】
(3)排気装置の動作
図6は画像形成装置1における排気装置70の動作の流れを示すフローチャートである。
以下図面を参照しながら、排気装置70の動作について説明する。
【0034】
画像形成装置1は複数の動作モードを備えている。動作モードとは、その機器の使用状態を示すものであり、画像形成装置1の例では、待機状態、複写(コピー)状態、プリント状態、スキャン状態、ファックス状態等が該当する(以下の説明では、動作モードについて、プリント中/ファックス出力中/スキャン中のいずれか又はこれらが複数同時に行われている状態を使用状態、印刷ジョブの発生に備えて待機するスタンバイモード又は画像形成装置1の消費電力量を抑制するための省電力モードにある状態を待機状態と記す)。
【0035】
排気装置70は、画像形成装置1の動作モードが待機状態にあるときは、停止している。排気装置70は、画像形成装置1の動作モードが使用状態にあるときに稼動し、排気ファン72を動作させて画像形成装置1内の熱せられた空気を通気ダクト71を介して取り入れ、フィルタ74内を通過させて外装カバー5のルーバー部5aから装置外部へ排出する際に、香りを放出する。
【0036】
画像形成装置1において、1回の稼動(ジョブ)による印刷枚数が多い場合には、定着装置60における熱の発生が多くなるために、排気装置70は継続して運転されるために、排気装置70の運転とともに、外装カバー5のルーバー部5aから装置外部へ放出される香り成分の濃度も高くなる。その結果、画像形成装置1の使用者を含む周辺環境における香りが、人にとって心地よいと感じられる適度な濃度を超える虞があった。
【0037】
一方、画像形成装置1において、1回の稼動(ジョブ)による印刷枚数が少ない場合には、排気装置70は毎回のジョブに連動して断続運転されるために、排気装置70の運転とともに、外装カバー5のルーバー部5aから装置外部へ放出される香り成分の濃度は低くなる。その結果、画像形成装置1の使用者を含む周辺環境における香りが、人にとって心地よいと感じられる適度な濃度に満たない虞もあった。
【0038】
本実施形態に係る画像形成装置1においては、画像形成装置1の動作モードが使用状態において、排気装置70内に設けられた可動フラップ機構73Aが、画像形成装置1の動作した動作時間の累積値が予め定められた閾値を超えた場合に通気ダクト71の通気路71aを閉鎖して、排気ファン72によって装置内から吸気された空気は、フィルタ74内を通過することなく第2の排気口71Bbから外装カバー5のルーバー部5bを介して装置外部へ排気される。
ここで画像形成装置1の動作した動作時間とは、画像形成に係る動作部の動作時間に限定されず、例えば排気ファン72の動作時間を含む。
【0039】
また、画像形成装置1の印刷枚数の累積値が予め定められた閾値を超えた場合にも、可動フラップ機構73Aが通気ダクト71の通気路71aを閉鎖して、排気ファン72によって装置内から吸気された空気は、フィルタ74内を通過することなく第2の排気口71Bbから外装カバー5のルーバー部5bを介して装置外部へ排気される。
【0040】
画像形成装置制御部11は、印刷ジョブを受取ると、待機状態から定着装置60への通電制御を開始してウォームアップ動作を開始するとともに、排気装置70の排気ファン72をONにする(S101)。
定着装置60の加熱とともに、通気ダクト71の通気路71a内に吸入される装置内の空気は徐々に熱せられて、フィルタ74内を通過して第1の排気口71Baから外装カバー5のルーバー部5aを介して香りとともに装置外部へ排気される。
【0041】
画像形成装置制御部11は、動作時間Tを積算して、動作時間Tが予め定められた閾値T1に達したか否か判断する(S102)。
動作時間Tが閾値T1を超えた場合(S102:Yes)、画像形成装置制御部11は、可動フラップ機構73AのアクチュエータACを稼動させてそれぞれの可動フラップ73Abを閉止位置に移動させ、通気ダクト71の通気路71aを閉鎖する(S103)。
【0042】
その結果、通気ダクト71の通気路71a内に吸入される装置内の空気は、フィルタ74内を通過することなく第2の排気口71Bbから外装カバー5のルーバー部5bを介して装置外部へ排気される。
そのために、排気装置70の運転とともに、外装カバー5のルーバー部5aから装置外部へ放出される香り成分の濃度が必要以上に高くなることはなく、画像形成装置1の使用者を含む周辺環境における香りが、人にとって心地よいと感じられる適度な濃度を維持することができる。
【0043】
画像形成装置制御部11は、動作時間Tが閾値T1を超えない場合(S102:No)、同時に印刷枚数Nを積算して、印刷枚数Nが予め定められた閾値N1に達したか否か判断する(S104)。
印刷枚数Nが閾値N1を超えた場合(S104:Yes)、画像形成装置制御部11は、可動フラップ機構73AのアクチュエータACを稼動させてそれぞれの可動フラップ73Abを閉止位置に移動させ、通気ダクト71の通気路71aを閉鎖する(S103)。
【0044】
その結果、通気ダクト71の通気路71a内に吸入される装置内の空気は、フィルタ74内を通過することなく第2の排気口71Bbから外装カバー5のルーバー部5bを介して装置外部へ排気される。
【0045】
印刷枚数Nが閾値N1を超えない場合(S104:No)、画像形成装置制御部11は、可動フラップ機構73Aを開放状態で保持して、通気ダクト71の通気路71a内に吸入される装置内の空気は、フィルタ74内を通過して第1の排気口71Baから外装カバー5のルーバー部5aを介して香りとともに装置外部へ排気される。
そのために、印刷枚数が少ないジョブが繰り返され、定着装置60が繰り返されるジョブごとにOFFになって、機内の空気の温度が上昇しにくい場合であっても、外装カバー5のルーバー部5aから装置外部へ放出される香り成分の濃度の低下を抑制し、画像形成装置1の使用者を含む周辺環境における香りが、人にとって心地よいと感じられる適度な濃度を維持することができる。
【0046】
「第2実施形態」
図7は画像形成装置1Aの上面側に視点をおいたときの排気装置70Aの構成と装置内における配置を示す平面概略構成図、図8は画像形成装置1Aにおける排気装置70Aの動作の流れを示すフローチャートである。
【0047】
本実施形態の画像形成装置1Aの基本構成は第1実施形態の画像形成装置1と同様であり、装置本体の動作した動作時間の累積値が予め定められた閾値を超える場合に、排気ファン72の風量を増加させフィルタ74の香り源を香り成分揮発温度以下に保持する点で第1実施形態と異なっている。
以下、本実施形態の画像形成装置1Aにおける排気装置70Aの動作について図8を用いて説明するが、第1実施形態に係る画像形成装置1と共通の構成要素には、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0048】
排気装置70Aは、通気ダクト71、排気ファン72、フィルタ74から構成され、画像形成装置制御部11は、印刷ジョブを受取ると、待機状態から定着装置60への通電制御を開始してウォームアップ動作を開始するとともに、排気装置70の排気ファン72をONにする(S201)。
定着装置60の加熱とともに、通気ダクト71の通気路71a内に吸入される装置内の空気は徐々に熱せられて、フィルタ74内を通過して第1の排気口71Baから外装カバー5のルーバー部5aを介して香りとともに装置外部へ排気される。
【0049】
画像形成装置制御部11は、動作時間Tを積算して、動作時間Tが予め定められた閾値T1に達したか否か判断する(S202)。
動作時間Tが閾値T1を超えた場合(S202:Yes)、排気ファン72の風量を増加させ(S203)フィルタ74の香り源を香り成分揮発温度以下に保持する。
【0050】
そのために、画像形成装置1Aが、予め定められた動作時間Tの閾値T1を越えて稼動した場合であっても、外装カバー5のルーバー部5aから装置外部へ放出される香り成分の濃度が必要以上に高くなることがなく、画像形成装置1Aの使用者を含む周辺環境における香りが、人にとって心地よいと感じられる適度な濃度を維持することができる。
【0051】
また、機内温度が高い場合は、排気ファン72の風量を増加させるとかえってフィルタ74の温度が上がることがあるので、排気ファン72の風量を減少させて、フィルタ74を通過する風量を少なくすることで同様な効果を得ることもできる。
【0052】
「第3実施形態」
図9は画像形成装置1Bの上面側に視点をおいたときの排気装置70Bの構成と装置内における配置を示す平面概略構成図、図10は画像形成装置1Bにおける排気装置70Bの動作の流れを示すフローチャートである。
【0053】
本実施形態の画像形成装置1Bの基本構成は第1実施形態の画像形成装置1と同様であり、吸気口71Aから第1の排気口71Ba及び第2の排気口71Bbに向かって空気が流れるように空気流を生成する第1の排気ファン72Aと、第1の排気ファン72Aの下流側で第1の排気口71Baと第2の排気口71Bbとの間に配置され、吸気口71Aから第2の排気口71Bbに向かって空気が流れるように空気流を生成する第2の排気ファン72Bと、を備え、装置本体の動作した動作時間の累積値が予め定められた閾値を超える場合に第2の排気ファン72Bを停止させる点で第1実施形態と異なっている。
以下、本実施形態の画像形成装置1Bにおける排気装置70Bの動作について図10を用いて説明するが、第1実施形態に係る画像形成装置1と共通の構成要素には、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0054】
排気装置70Bは、通気ダクト71、第1の排気ファン72A、第2の排気ファン72B、フィルタ74から構成され、画像形成装置制御部11は、印刷ジョブを受取ると、待機状態から定着装置60への通電制御を開始してウォームアップ動作を開始するとともに、排気装置70Bの第1の排気ファン72AをONにする(S301)。
定着装置60の加熱とともに、通気ダクト71の通気路71a内に吸入される装置内の空気は徐々に熱せられて、フィルタ74内を通過して第1の排気口71Baから外装カバー5のルーバー部5aを介して香りとともに装置外部へ排気される。
【0055】
画像形成装置制御部11は、動作時間Tを積算して、動作時間Tが予め定められた閾値T1に達したか否か判断する(S302)。
動作時間Tが閾値T1を超えた場合(S302:Yes)、第1の排気ファン72AをOFFにして、第2の排気ファン72BをONにする(S303)。
【0056】
その結果、通気ダクト71の通気路71a内に吸入される装置内の空気は、第2の排気ファン72Bによって、フィルタ74内を通過することなく第2の排気口71Bbから外装カバー5のルーバー部5bを介して装置外部へ排気される。
そのために、予め定められた動作時間Tの閾値T1を越えて稼動した場合であっても、排気装置70Bの運転とともに、外装カバー5のルーバー部5aから装置外部へ放出される香り成分の濃度が必要以上に高くなることはなく、画像形成装置1Bの使用者を含む周辺環境における香りが、人にとって心地よいと感じられる適度な濃度を維持することができる。
【符号の説明】
【0057】
1、1A、1B・・・画像形成装置
2・・・画像形成部
3・・・読取部
4・・・読取装置支持部
5・・・外装カバー
5a、5b・・・ルーバ部
10・・・制御装置
20・・・給紙装置
30・・・感光体ユニット
40・・・現像装置
50・・・転写装置
60・・・定着装置
70、70A、70B・・・排気装置
71・・・通気ダクト
71A・・・吸気口
71B・・・排気口
71Ba・・・第1の排気口
71Bb・・・第2の排気口
72、72A、72B・・・排気ファン
73・・・流路開閉機構
74・・・フィルタ
74b・・・香りフィルタ材
90・・・操作情報部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10