(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、走行時においては、両足が接地していない状態があるために、加速度センサからの前後方向の出力結果の波形が安定せず、着地に関するデータが正確に得られないおそれがある。
このため、本発明の課題は、走行時においても着地に関するデータを確実に測定可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するために、本発明の一の態様によれば、
人体が進行方向に移動しているときに、
当該人体に取り付けられた加速度センサから出力され
る加速度信号の波形に基づいて、前記人体の足の動きに関するタイミングを取得する制御
部を備え、
前記制御部は、
上下方向の前記加速度信号に対して平滑化処理を行い、前記上下方向の加速度信号の前記平滑化処理後の波形が極大値を示すタイミングを第一基準タイミングとし、
前記上下方向の加速度信号を二度積分することで、前記加速度センサの高さ位置を表す高さ位置の波形を求め、
当該高さ位置の波形が極大値を示すタイミングを第二基準タイミングとし、
前記第二基準タイミングと、前記第二基準タイミングより時間的に後であって前記第二基準タイミングに最も近い前記第一基準タイミングとの間の第一探索期間におい
て、前後方向の加速度信号の波形における前記進行方向に対する減速動作に対応する極値を求め、前記極値のタイミングに基づいて前記人体の足の着地タイミングを取得することを特徴とする測定装置が提供される。
【0006】
本発明の他の態様によれ
ば、
人体が進行方向に移動しているときに、当該人体に取り付けられた加速度センサから出力される加速度信号の波形に基づいて、前記人体の足の動作に関するタイミングを取得する測定方法であって、
上下方向の前記加速度信号に対して平滑化処理を行い、前記上下方向の加速度信号の前記平滑化後の波形が極大値を示すタイミングを第一基準タイミングとし、
前記上下方向の加速度信号を二度積分することで、前記加速度センサの高さ位置を表す高さ位置の波形を求め、
当該高さ位置の波形が極大値を示すタイミングを第二基準タイミングとし、
前記第二基準タイミングと、前記第二基準タイミングより時間的に後であって前記第二基準タイミングに最も近い前記第一基準タイミングとの間の第一探索期間におい
て、前後方向の加速度信号の波形における前記進行方向に対する減速動作に対応する極値を求め、前記極値のタイミングに基づいて前記人体の足の着地タイミングを取得することを特徴とする測定方法が提供される。
【0007】
本発明の他の態様によれ
ば、
人体が進行方向に移動しているときに、当該人体に取り付けられた加速度センサから出力される加速度信号の波形に基づいて、前記人体の足の動作に関するタイミングを取得するコンピュータに、
上下方向の加速度信号に対して平滑化処理を行い、前記上下方向の加速度信号の前記平滑化後の波形が極大値を示すタイミングを第一基準タイミングとして取得させ、
前記上下方向の加速度信号を二度積分することで、前記加速度センサの高さ位置を表す高さ位置の波形を求めさせ、
当該高さ位置の波形が極大値を示すタイミングを第二基準タイミングとして取得させ、
前記第二基準タイミングと、前記第二基準タイミングより時間的に後であって前記第二基準タイミングに最も近い前記第一基準タイミングとの間の第一探索期間におい
て、前後方向の加速度信号の波形における前記進行方向に対する減速動作に対応する極値を求め、前記極値のタイミングに基づいて前記人体の足の着地タイミングを取得させることを特徴とする測定プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、走行時においても着地に関するデータを確実に測定することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る測定装置1について説明する。
なお、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0011】
図1は、本実施形態に係る測定装置1をユーザが装着した状態を示す説明図である。
図1に示すように、測定装置1は、本体部2と、ベルト部3とを有しており、ベルト部3によって、ユーザの腰の位置で本体部2が固定されている。ここで、左右方向をX軸とし、前後方向をY軸とし、上下方向をZ軸とする。X軸においては左手方向を正、右手方向を負とする。Y軸においては進行方向逆向きを正とし、進行方向を負とする。Z軸においては上方向を正、下方向を負とする。
【0012】
図2は、本実施形態に係る本体部2の主制御構成を示すブロック図である。
図2に示すように本体部2は、加速度センサ4、通信部5、表示部6、操作部7及びこれらを制御する制御部8を備えて構成されている。
加速度センサ4は、前後方向、左右方向、上下方向それぞれの加速度を所定時間(例えば5ms)毎に測定し、測定した加速度に対応する加速度信号を制御部8に出力するようになっている。
通信部5は、取得したデータを制御部8による制御に基づいて外部の情報端末に出力するものであり、例えばUSB端子などの有線式の通信部や、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信規格を採用した通信部である。
表示部6は、取得したデータを制御部8による制御に基づいて表示するものであり、例えば液晶パネルなどである。
操作部7は、電源のON/OFFを切り替える電源ボタン(図示省略)、データ取得の開始/停止を指示する開始/停止ボタン(図示省略)、表示内容を切り替える表示切替ボタン(図示省略)等を備えており、この操作部7からの指示に基づいて制御部8は各部を制御するようになっている。
【0013】
制御部8は、例えば、CPU、ROM、RAM(いずれも図示せず)からなり、ROMに記録された処理プログラムをRAMに展開してCPUによりこの処理プログラムを実行するものである。
具体的には、制御部8は、所定時間毎に加速度センサ4から出力される前後方向、左右方向、上下方向それぞれの加速度信号をRAM中に記憶し、前後方向、左右方向、上下方向それぞれの時間軸に対する加速度信号の波形を作成する。そして制御部8は、前後方向、左右方向、上下方向それぞれの加速度信号の波形に基づいて着地に関するデータを算出する。
【0014】
次に、本実施形態に係る測定装置1で実行される着地に関するデータの測定処理について説明する。この測定処理によって本発明に係る測定方法が実行される。
図3は、測定処理の流れを示すフローチャートである。
なお、この処理ではユーザが所定距離だけ走った分の前後方向、左右方向、上下方向それぞれの加速度信号の波形が、処理の実行前に取得されている場合を例示して説明する。例えば、開始/停止ボタンが操作されることによってデータ取得が開始されてから、ユーザが所定距離だけ走り終わり、開始/停止ボタンが再度操作されデータ取得が停止されると、制御部8は上記測定処理に関するプログラムを読み出して実行する。
図4は、前後方向、左右方向、上下方向それぞれの加速度信号の波形の一部分を例示的に抜き出して示すグラフである。以下の説明では、前記測定処理に加速度信号の波形がどう用いられているかを、
図4を参照して説明する。また、本実施形態では、
図4に示す部分にのみ上記測定処理が施される場合を例示して説明するが、当該測定処理は、前後方向、左右方向、上下方向それぞれの加速度信号の波形の全体を対象として実行される。
【0015】
図3に示すように、前記測定処置が実行されると、制御部8は、上下方向の加速度信号Z1に対して例えば移動平均等の周知の平滑化処理を行う(ステップS1)。
次いで、制御部8は、平滑化後の上下方向の加速度信号Z2の波形の極大値Z
maxを求め、この極大値Z
maxを示すタイミングを第一基準タイミングとして時間軸を分割する(ステップS2)。
図4では、極大値Z
maxに基づいて線P1,P2,P3で時間軸を分割している。この線P1と,線P2の間の分割領域、線P2と線P3との間の分割領域を第一分割領域R1と称す。
【0016】
次いで、制御部8は、平滑化前の上下方向の加速度信号Z1を第一分割領域R1毎に二度積分することで、加速度センサ4の高さ位置を表す高さ位置波形Tを求める(ステップS3)。
次いで、制御部8は、各第一分割領域R1内にある高さ位置波形Tの極大値T
maxを示すタイミングを第二基準タイミングとして時間軸を分割する。
図4では、極大値T
maxに基づいて線P4,P5,P6で時間軸を分割している。この線P4,P5,P6を歩の切れ目(例えば奇数歩目と偶数歩目の境界)に設定する(ステップS4)。この線P4,P5,P6で分割された領域を第二分割領域と称す。なお、説明の便宜上、以下においては、連続する二つの第二分割領域のうち、先(時間的に前)の方を「先の第二分割領域R21」とし、後(時間的に後)の方を「後の第二分割領域R22」とする。
【0017】
次いで、制御部8は、各第二分割領域R21,R22のうち前半部分(例えば歩の切れ目(線P4,P5)から、平滑化後の上下方向の加速度信号Z2の波形の極大値位置(線P2,P3))内において、前後方向の加速度信号Yの波形の正の極大値を探索する(ステップS5)。
図4では、先の第二分割領域R21に正の極大値Y
maxが一つあり、後の第二分割領域R22に正の極大値Y
maxが二つある場合を例示している。
【0018】
次いで、制御部8は、各第二分割領域R21,R22の前半部分にある正の極大値Y
maxが一つであるか否かを判断し、一つである場合にはその正の極大値Y
maxを特定しステップS8に移行し、二つ以上である場合にはステップS7に移行する(ステップS6)。
ここで、着地時においてはその着地動作による衝撃によって減速するために、前後方向の加速度信号Yの波形には正の値にピーク(極大値)が生じることになる。この正の極大値Y
maxが、進行方向に対して減速を示す極値である。
しかし、走り方や速度によっては同様のピークが複数生じることもある。換言すると、着地時においては前後方向の加速度信号Yの波形に少なくとも一つは正の極大値が生じることになる。このため、ステップS6では、正の極大値が一つであるか否かを判断している。なお、本実施形態では、前後方向の加速度信号Yの波形は、進行方向逆向きを正とし、進行方向を負としているため、減速を示す極値が正の極大値Y
maxとなっているが、正負が逆の場合は減速を示す極値が負の極小値となる。
【0019】
ステップS7では、制御部8は、左右方向の加速度信号Xの波形に基づいて複数の正の極大値Y
maxから一つ特定する。例えば、走行による着地時においては、片足だけが着地することになるため、上体は左右方向に傾くことになる。このとき、無意識のうちに体勢を整えるために、左右方向に上体が揺れ動くことになる。つまり、左右方向の加速度信号Xの波形においては、着地時に左右のブレを示す波形が現れることになる。この波形を基にすれば、着地時を特定することが可能である。
具体的には、制御部8は、後の第二分割領域R22の前半部分内において、所定間隔内に左右方向の加速度信号X波形の極値X
m1,X
m2,X
m3が三つ存在し、なおかつ当該三つの極値X
m1,X
m2,X
m3のうち隣接する極値X
m1,X
m2,X
m3の差分が所定値以上であると、左右のブレを示す波形として認定する。そして、制御部8は三つの極値X
m1,X
m2,X
m3のうち最初に発生した極値X
m1に近い正の極大値Y
maxを特定する。
なお、「所定間隔」や、「所定値」については、実験やシミュレーションなどにより得られた値が用いられる。具体的には所定間隔としては40〜100msの範囲に収まる値が好ましく、70msがより好ましい。また、所定値としては5〜15m/s
2の範囲に収まる値が好ましく、10m/s
2がより好ましい。
【0020】
ステップS8では、制御部8は、特定した正の極大値Y
maxの位置(時間)を着地タイミングとして設定する。
【0021】
次いで、制御部8は、各第二分割領域R21,R22のうち後半部分で、前後方向の加速度信号Yの波形の値が負から正、つまり加速から減速へと変化した後の最初の正の極大値Y
max1を探索し、当該最初の正の極大値Y
max1が存在した場合には、その位置(時間)を離地タイミングとする(ステップS9)。
なお、前記最初の正の極大値Y
max1が存在しなかった場合には、制御部8は、第二分割領域R21,R22の92〜97%の範囲に収まる所定地点を離地タイミングとする。
【0022】
次いで、制御部8は、着地タイミングと離地タイミングとの差分から接地時間を求める(ステップS10)。
これにより、着地に関するデータ(着地タイミング、離地タイミング及び接地時間)が算出されたので、制御部8は測定処理を終了する。
【0023】
以上のように、本実施形態によれば、加速度センサ4により得られた前後方向、上下方向それぞれの加速度信号Y,Z1の波形に基づいて着地タイミングが求められているので、走行時においても着地に関するデータの一つである着地タイミングを確実に測定することができる。
【0024】
また、着地タイミングの候補となる正の極大値Y
maxが複数ある場合には、左右方向の加速度信号Xの波形に基づいて一つの正の極大値Y
maxが特定されるので、より確実に着地タイミングを特定することができる。
【0025】
また、第二分割領域R21,R22のうち、後半部分内において前後方向の加速度信号Yの波形が加速から減速へと変化した後の最初の正の極大値Y
max1を探索し、当該極大値Y
max1が存在した場合には離地タイミングとしているので、着地に関するデータの一つである離地タイミングにおいても加速度センサ4の検出結果に基づいて測定することができる。
また、最初の正の極大値Y
max1が存在しなかった場合には、第二分割領域R21,R22の92〜97%の範囲に収まる所定地点を離地タイミングとするので、最初の正の極大値Y
max1が存在しない場合でも離地タイミングを推測することができる。
【0026】
また、着地タイミングと離地タイミングとの差分から接地時間が求められるので、着地に関するデータの一つである接地時間においても、求めることができる。
この接地時間においては、足の裏に圧力センサを取り付けて測定された接地時間と比しても相関が高いことが見受けられた。
【0027】
なお、以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能であることは言うまでもない。
【0028】
例えば、上記実施形態では、予め取得された前後方向、左右方向、上下方向それぞれの加速度信号Y,X,Z1の波形に対して測定処理が施される場合を例示して説明したが、加速度信号Y,X,Z1の波形を取得しながらリアルタイムで測定処理を実行するようにしてもよい。
また、各第二分割領域R21,R22のうち後半部分で、前後方向の加速度信号Yの波形の値が負から正、つまり加速から減速へと変化した地点を離地タイミングとしてもよい。この地点が存在しなかった場合には、第二分割領域R21,R22の92〜97%の範囲に収まる所定地点を離地タイミングとする。
【0029】
また、上記実施形態においては、制御部8が加速度センサ4とともに一体化されている場合を例示して説明したが、制御部は加速度センサ4と別体であってもよい。具体的には、加速度センサ4が取得した前後方向、左右方向、上下方向のそれぞれの加速度波形Y,X,Z1を外部の制御部に出力し、当該加速度波形Y,X,Z1に基づいて算出部が着地に関するデータを算出するようにしてもよい。外部の制御部としては、例えばパソコンや携帯電話、スマートフォン、タブレット機器、リストバンド型端末などの情報端末が挙げられる。
【0030】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲をその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
【0031】
〔付記〕
<請求項1>
人体に取り付けられ、前後方向、左右方向、上下方向それぞれの加速度を所定時間毎に測定して加速度信号を出力する加速度センサと、
前記人体が進行方向に移動しているときに、前記加速度センサから出力される前後方向、左右方向、上下方向のそれぞれの前記加速度信号の波形に基づいて、前記人体の足の動きに関するタイミングを取得する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
上下方向の前記加速度信号に対して平滑化処理を行い、前記上下方向の加速度信号の前記平滑化処理後の波形が極大値を示すタイミングを第一基準タイミングとし、
前記上下方向の加速度信号を二度積分することで、前記加速度センサの高さ位置を表す高さ位置の波形を求め、
当該高さ位置の波形が極大値を示すタイミングを第二基準タイミングとし、
前記第二基準タイミングと、前記第二基準タイミングより時間的に後であって前記第二基準タイミングに最も近い前記第一基準タイミングとの間の第一探索期間において、前記前後方向の加速度信号の波形における前記進行方向に対する減速動作に対応する極値を求め、前記極値のタイミングに基づいて前記人体の足の着地タイミングを取得することを特徴とする測定装置。
<請求項2>
請求項1に記載の測定装置において、
前記制御部は、
前記第一探索期間内に前記減速動作に対応する前記極値が一つの場合は、当該極値のタイミングを前記着地タイミングとして取得し、
前記第一探索期間内に前記減速動作に対応する前記極値が二つ以上ある場合は、前記探索期間内において、前記左右方向の加速度信号の波形の極値が一定間隔内に三つ存在し、且つ、当該三つの極値のうち隣接する極値の差分が所定値以上であるときに、前記三つの極値のうち最初に発生した極値に最も近い前記極値のタイミングを着地タイミングとして取得することを特徴とする測定装置。
<請求項3>
請求項1又は2に記載の測定装置において、
前記制御部は、
前記第一基準タイミングと、前記第一基準タイミングより時間的に後であって前記第一基準タイミングに最も近い前記第二基準タイミングとの間の第二探索期間内において、前記前後方向の加速度信号の波形が加速から減速へと変化した後に最初の減速を示す極値を探索し、当該最初の減速を示す極値が存在した場合に、前記極値のタイミングを前記人体の足の離地タイミングとして取得することを特徴とする測定装置。
<請求項4>
請求項3に記載の測定装置において、
前記制御部は、前記最初の減速を示す極値が存在しなかった場合には、前記第二探索期間の開始から該第二探索期間の92〜97%のタイミングを離地タイミングとして取得することを特徴とする測定装置。
<請求項5>
請求項3又は4に記載の測定装置において、
前記制御部は、前記着地タイミングと前記離地タイミングとの差分を前記人体の足の接地時間として取得することを特徴とする測定装置。
<請求項6>
進行方向に移動している人体に取り付けられ、前後方向、左右方向、上下方向それぞれの加速度を所定時間毎に測定する加速度センサから出力される加速度信号の波形に基づいて、前記人体の足の動作に関するタイミングを取得する測定方法であって、
上下方向の前記加速度信号に対して平滑化処理を行い、前記上下方向の加速度信号の前記平滑化後の波形が極大値を示すタイミングを第一基準タイミングとし、
前記上下方向の加速度信号を二度積分することで、前記加速度センサの高さ位置を表す高さ位置の波形を求め、
当該高さ位置の波形が極大値を示すタイミングを第二基準タイミングとし、
前記第二基準タイミングと、前記第二基準タイミングより時間的に後であって前記第二基準タイミングに最も近い前記第一基準タイミングとの間の第一探索期間において、前記前後方向の加速度信号の波形における前記進行方向に対する減速動作に対応する極値を求め、前記極値のタイミングに基づいて前記人体の足の着地タイミングを取得することを特徴とする測定方法。
<請求項7>
進行方向に移動している人体に取り付けられ、前後方向、左右方向、上下方向それぞれの加速度を所定時間毎に測定する加速度センサから出力される加速度信号の波形に基づいて、前記人体の足の動作に関するタイミングを取得するコンピュータに、
上下方向の加速度信号に対して平滑化処理を行い、前記上下方向の加速度信号の前記平滑化後の波形が極大値を示すタイミングを第一基準タイミングとして取得させ、
前記上下方向の加速度信号を二度積分することで、前記加速度センサの高さ位置を表す高さ位置の波形を求めさせ、
当該高さ位置の波形が極大値を示すタイミングを第二基準タイミングとして取得させ、
前記第二基準タイミングと、前記第二基準タイミングより時間的に後であって前記第二基準タイミングに最も近い前記第一基準タイミングとの間の第一探索期間において、前記前後方向の加速度信号の波形における前記進行方向に対する減速動作に対応する極値を求め、前記極値のタイミングに基づいて前記人体の足の着地タイミングを取得させることを特徴とする測定プログラム。