【実施例】
【0162】
以下に本発明に基づく実施例について具体的に記載する。まず、物性等の測定方法は以下の通りである。
【0163】
Gd含量の測定:ICP発光分析法にて行った。測定には、バリアンジャパン社製Vista MPX型を用いた。
【0164】
元素分析:ヤナコ社製CHNコーダー MT−5型を用いて行った。
【0165】
ミクロ構造:赤外吸収スペクトル分析によって行った。シス740cm
−1、トランス967cm
−1、ビニル910cm
−1の吸収強度比からミクロ構造を算出した。
【0166】
固有粘度[η]:ポリマーのトルエン溶液を使用して、30℃で測定した。
【0167】
触媒活性:重合反応に使用した触媒の中心金属1mmol当たり、重合時間1時間当たりの重合体収量(g)である。例えば、触媒がガドリニウム化合物の場合には、重合反応に使用したガドリニウム化合物のガドリニウム金属1mmol当たり、重合時間1時間当たりの重合体収量(g)である。
【0168】
数平均分子量(Mn)並びに重量平均分子量(Mw):ポリスチレンを標準物質としてテトラヒドロフランを溶媒として温度40℃で、GPC(株式会社島津製作所製)法により行い、得られた分子量分布曲線から求めた検量線を用いて計算し、数平均分子量並びに重量平均分子量を求めた。
【0169】
分子量分布:ポリスチレンを標準物質として用いたGPCから求めた重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mnの比であるMw/Mnによって評価した。
【0170】
ムーニー粘度(ML
1+4、100℃):JIS−K6300に従い株式会社島津製作所製のムーニー粘度計を使用して100℃で1分予熱したのち、4分間測定してゴムのムーニー粘度(ML
1+4、100℃)として表示した。
【0171】
示差走査熱量測定(DSC):セイコーインスツル(株)製DSC装置を使用して、窒素雰囲気下で−150℃〜100℃の温度範囲を10℃/minの昇温速度で測定した。
【0172】
SPB含量:示差走査熱量計(島津製作所製、DSC−50)により測定した融解熱量と、実測H.I.測定法で得られたH.I.の検量線から求めた。実測H.I.は2gのビニル・シス−ポリブタジエンゴムを200mlのn−ヘキサンにて4時間ソックスレー抽出器によって沸騰抽出した抽出残部を重量部で示した。
【0173】
(組成物の評価)
引張強度:JIS K6252に準拠して測定し、各表に記載された比較例を100として指数表示した(指数は大きいほど良好)。
【0174】
引張応力:JIS K6251に準拠して100%及び300%引張応力を測定し、各表に記載された比較例を100として指数表示した(指数は大きいほど良好)。
【0175】
反撥弾性:JIS K6255に従い、ダンロップ・トリプソメーターを使用して室温で反撥弾性を測定し、各表に記載された比較例を100として指数表示した(指数は大きいほど良好)。
【0176】
耐伸長疲労性:定伸張疲労試験機(上島製作所製)を用いて、ダンベル状3号形(JIS−K6251)試験片の中央に0.5mmの傷を入れ、初期歪50%、300回/分の条件で試験片が破断した回数を測定し、各表に記載された比較例を100として指数表示した(指数は大きいほど良好)。
【0177】
耐摩耗性:ランボーン摩擦性は、JIS−K6264に規定されている測定法に従って、スリップ率20%および40%で測定し、各表に記載された比較例を100として指数表示した(指数は大きいほど良好)。
【0178】
発熱量・永久歪:JIS K6265に規定されている測定方法に準じて測定し、各表に記載された比較例を100として指数表示した(指数は大きいほど良好)。
【0179】
低燃費性(tanδ):粘弾性測定装置(アルファテクノロジーズ社製、RPA2000)を用い、温度30℃、50℃及び60℃、周波数1Hz、動歪み3%、10%で測定し、各表に記載された比較例を100として指数表示した(指数は大きいほど良好)。
【0180】
スウェル:加工性測定装置(モンサント社、MPT)を用いて配合物の押出加工性の目安として100℃、100sec
−1のせん断速度で押出時の配合物の断面積とダイオリフィス断面積(但し、L/D=1.5mm/1.5mm)の比を測定して求めた(指数は大きいほど良好)。
【0181】
貯蔵弾性率(G’)のひずみ依存性(ペイン効果):アルファーテクノロジー社製のゴム加工性解析装置RPA−2000を使い、120℃、1Hzの周波数の条件で動的ひずみ分析を行った。ペイン効果は、ひずみ45%時のG’とひずみ1.1%時のG’の比(G’25%/G’0.5%)を比較例12を100とした指数で表示した。指数が大きいほど、補強剤の分散性が良好であることを示す。
【0182】
フィラーゲル:1mm角に裁断した未加硫ゴム1gを金属網に入れ、30℃のトルエンに3日間浸した後、得られたトルエン不溶分を100℃で2時間乾燥させた。乾燥後のトルエン不溶分の重量からフィラー及び酸化亜鉛の重量差し引いた重量が、未加硫ゴム1g中のフィラーゲル量に相当する。
【0183】
(実施例1)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.003mol/L)1.35mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.0mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0184】
(実施例2)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)0.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.005mol/L)0.8mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.0mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0185】
(実施例3)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.003mol/L)1.35mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.0mlを添加した。40℃で15分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0186】
(実施例4)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.003mol/L)1.35mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.0mlを添加した。40℃で35分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0187】
(実施例5)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.003mol/L)1.35mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.0mlを添加した。40℃で50分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0188】
(実施例6)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒545ml及びブタジエン550mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)3.3mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.44mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)4.4mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液4mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0189】
(実施例7)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)0.75mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.4mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)1.0mlを添加した。50℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0190】
(実施例8)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.0mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.4mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)1.0mlを添加した。50℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0191】
(実施例9)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.25mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.4mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)1.0mlを添加した。50℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0192】
(実施例10)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.4mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)1.0mlを添加した。50℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0193】
(実施例11)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)0.75mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.005mol/L)0.6mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)1.5mlを添加した。50℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0194】
(実施例12)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)0.75mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.005mol/L)0.6mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)1.5mlを添加した。60℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0195】
(実施例13)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)0.75mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.005mol/L)0.6mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)1.5mlを添加した。70℃で23分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0196】
(実施例14)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、ブタジエン/2−ブテン/シクロヘキサン(44.5/29.5/24.9wt%)からなる溶液500mlを仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)1.5mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)3.75mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0197】
(実施例15)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、ブタジエン/2−ブテン/シクロヘキサン(44.5/29.5/24.9wt%)からなる溶液500mlを仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)1.5mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)3.75mlを添加した。50℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0198】
(実施例16)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.0mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.3mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)0.75mlを添加した。60℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0199】
(実施例17)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.0mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.3mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)0.75mlを添加した。70℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0200】
(実施例18)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.0mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.3mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)0.75mlを添加した。80℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0201】
(比較例1)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ後、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)1.5mlを添加した。次いで、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ネオジム(Nd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.005mol/L)0.8mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.0mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0202】
(実施例19)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)1.0mlを添加した。次に、トリス(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dibm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.1mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)1.0mlを添加した。50℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0203】
【表1】
【0204】
表1より、比較例1と触媒(特に中心金属)以外は同じ条件で重合させた実施例1は、触媒活性が高く、得られた重合体のシス−1,4構造含有率も高いことがわかる。
【0205】
(実施例20)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒310ml及びブタジエン180mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)(5mol/L)0.38mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.86mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)8.6mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表2に示した。
【0206】
(実施例21)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒310ml及びブタジエン180mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)(5mol/L)0.63mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.86mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)8.6mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表2に示した。
【0207】
(実施例22)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒310ml及びブタジエン180mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)(5mol/L)1.26mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.86mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)8.6mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表2に示した。
【0208】
(実施例23)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒195ml及びブタジエン300mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)(4mol/L)1.0mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.5mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)1.25mlを添加した。50℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表2に示した。
【0209】
(実施例24)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒310ml及びブタジエン180mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBAH)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)0.75mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.85mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)8.4mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表2に示した。
【0210】
(実施例25)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)0.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.2mlを添加した後、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBAH)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)0.16ml及びトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)0.5mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表2に示した。
【0211】
(実施例26)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)0.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.2mlを添加した後、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBAH)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)0.16ml及びトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)1.0mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表2に示した。
【0212】
(実施例27)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)0.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.2mlを添加した後、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBAH)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)0.16ml及びトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)1.5mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表2に示した。
【0213】
(実施例28)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)0.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.2mlを添加した後、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBAH)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)0.16ml及びトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.0mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表2に示した。
【0214】
(実施例29)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒545ml及びブタジエン550mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.1mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.44mlを添加した後、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBAH)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)0.33ml及びトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.2mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液4mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表2に示した。
【0215】
(実施例30)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒495ml及びブタジエン500mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)2.0mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.8mlを添加した後、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBAH)のシクロヘキサン溶液(0.1mol/L)1.7ml及びトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.0mlを添加した。50℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液5mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表2に示した。
【0216】
【表2】
【0217】
表2より、触媒活性を高くしづらいアルキルアルミ種を用いた場合であっても、良好な活性で製造することができることが分かる。
【0218】
(実施例31)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒315ml及びブタジエン180mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)0.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.01mol/L)1.0mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)5.0mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表3に示した。
【0219】
(実施例32)
トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)を0.75mlとした他は、実施例31と同様に重合を行った。重合結果を表3に示した。
【0220】
(実施例33)
トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)を1.0mlとした他は、実施例31と同様に重合を行った。重合結果を表3に示した。
【0221】
(実施例34)
トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)を1.25mlとした他は、実施例31と同様に重合を行った。重合結果を表3に示した。
【0222】
(実施例35)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒315ml及びブタジエン180mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)0.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.01mol/L)0.67mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)3.35mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表3に示した。
【0223】
(実施例36)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)0.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.01mol/L)0.67mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)3.35mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表3に示した。
【0224】
(実施例37)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒195ml及びブタジエン300mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)0.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.01mol/L)0.67mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)3.35mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表3に示した。
【0225】
(実施例38)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒115ml及びブタジエン380mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)0.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.34mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)3.35mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表3に示した。
【0226】
(実施例39)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、ブタジエン500mlを仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)0.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.01mol/L)0.67mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)3.35mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表3に示した。
【0227】
(実施例40)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ後、水素ガス0.10MPaを重合槽に導入した。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)0.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.01mol/L)0.67mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)3.35mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表3に示した。
【0228】
(実施例41)
水素ガスの圧力を0.15MPaとした他は、実施例40と同様に重合を行った。重合結果を表3に示した。
【0229】
(実施例42)
水素ガスの圧力を0.20MPaとした他は、実施例40と同様に重合を行った。重合結果を表3に示した。
【0230】
(実施例43)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)0.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.2mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.0mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表3に示した。
【0231】
(実施例44)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒315ml及びブタジエン180mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)1.5mlを添加した。次に、トリス(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dibm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.85mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.08mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表3に示した。
【0232】
(実施例45)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒315ml及びブタジエン180mlからなる溶液を仕込んだ後、水素ガス0.05MPaを重合槽に導入した。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)1.5mlを添加した。次に、トリス(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dibm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.85mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.08mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表3に示した。
【0233】
(実施例46)
水素ガスの圧力を0.10MPaとした他は、実施例45と同様に重合を行った。重合結果を表3に示した。
【0234】
(実施例47)
水素ガスの圧力を0.15MPaとした他は、実施例45と同様に重合を行った。重合結果を表3に示した。
【0235】
(実施例48)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒350ml及びブタジエン150mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)1.5mlを添加した。次に、トリス(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dibm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.85mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.08mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表3に示した。
【0236】
(実施例49)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒250ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)1.5mlを添加した。次に、トリス(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dibm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.85mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.08mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表3に示した。
【0237】
(実施例50)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒200ml及びブタジエン300mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)1.5mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、トリス(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dibm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.85mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.08mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表3に示した。
【0238】
(比較例2)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒390ml及びブタジエン210mlからなる溶液を仕込んだ後、水素ガス0.04MPaを重合槽に導入した。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)1.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)イットリウム(Y(dpm)
3)のトルエン溶液(0.05mol/L)0.6mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.14mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表3に示した。
【0239】
(比較例3)
内容量2Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒260ml及びブタジエン140mlからなる溶液を仕込み、溶液の温度を30℃とした後、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)3.0mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオナト)ネオジム(Nd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.04mol/L)2.5mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.5mlを添加した。40℃で30分重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液5mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを70℃で6時間真空乾燥した。重合結果を表3に示した。
【0240】
(比較例4)
特開2004−27179号(特許文献4)記載の実施例1について、収量及び触媒活性を計算した結果を表3に示した。
【0241】
【表3】
【0242】
表3より、比較例2と最も近い条件で重合させた実施例34は、触媒活性が比較例2の2倍以上と極めて高く、得られた重合体のシス−1,4構造含有率も非常に高いことがわかる。
【0243】
(実施例51)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒315ml及びブタジエン180mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、ジイソブチルアルミニウムハイドライド(DIBAH)のトルエン溶液(1mol/L)1.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.01mol/L)1.7mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.08mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表4に示した。
【0244】
(実施例52)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒315ml及びブタジエン180mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)のトルエン溶液(1.8mol/L)1.67mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.01mol/L)1.7mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.08mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表4に示した。
【0245】
(実施例53)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒315ml及びブタジエン180mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリ−n−オクチルアルミニウム(TNOA)(2.2mol/L)1.35mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.01mol/L)1.7mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.08mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表4に示した。
【0246】
(実施例54)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒270ml及びブタジエン25mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)のトルエン溶液(1mol/L)3.0mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)3.0mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.28mlを添加した。50℃で3分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表4に示した。
【0247】
【表4】
【0248】
表4より、触媒活性を高くしづらいアルキルアルミ種を用いた場合であっても、良好な活性で製造することができることが分かる。
【0249】
(実施例55)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒395ml及びブタジエン400mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、水素ガス0.14MPaを導入し、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)1.2mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.005mol/L)2.25mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)5.6mlを添加した。40℃で25分間重合した後、変性剤の4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(EAB)のトルエン溶液(0.5mol/L)0.23mlを添加して、同温度で15分間変性反応を行った。老化防止剤を含むエタノール溶液4mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。回収したポリブタジエンのDSC測定による変性ポリブタジエンの融点は−6.9℃であり、融解熱量は42.2J/gであった。その他の重合結果を表5に示した。
【0250】
(実施例56)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒295ml及びブタジエン300mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、水素ガス0.13MPaを導入し、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)1.8mlを添加した。次に、トリス(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dibm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)1.05mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.043mol/L)0.1mlを添加した。40℃で25分間重合した後、変性剤の4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(EAB)のトルエン溶液(0.5mol/L)0.42mlを添加して、同温度で15分間変性反応を行った。老化防止剤を含むエタノール溶液4mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。回収したポリブタジエンのDSC測定による変性ポリブタジエンの融点は−6.6℃であり、融解熱量は44.6J/gであった。その他の重合結果を表5に示した。
【0251】
(実施例57)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒395ml及びブタジエン400mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、水素ガス0.14MPaを導入し、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)1.2mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.005mol/L)2.25mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)5.6mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液4mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。回収したポリブタジエンのDSC測定によるポリブタジエンの融点は−8.4℃であり、融解熱量は43.5J/gであった。その他の重合結果を表5に示した。
【0252】
(実施例58)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒295ml及びブタジエン300mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、水素ガス0.13MPaを導入し、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)1.8mlを添加した。次に、トリス(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dibm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)1.05mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.043mol/L)0.1mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液4mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。回収したポリブタジエンのDSC測定によるポリブタジエンの融点は−6.6℃であり、融解熱量は45.6J/gであった。その他の重合結果を表5に示した。
【0253】
得られたシス−1,4−ポリブタジエンの物性を表5に示す。
【0254】
【表5】
【0255】
(実施例59)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.25mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.4mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)1.0mlを添加した。50℃で25分間重合した後、変性剤のピペロニルクロライド(PPCl)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)0.5mlを添加して、同温度で15分間変性反応を行った。老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表6に示した。
【0256】
(実施例60)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒220ml及びブタジエン280mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.0mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.4mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)1.0mlを添加した。50℃で30分間重合した後、変性剤のピペロニルクロライド(PPCl)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)0.25mlを添加して、同温度で5分間変性反応を行った。老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表6に示した。
【0257】
(実施例61)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.25mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.4mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)1.0mlを添加した。50℃で25分間重合した後、変性剤のm−ジメトキシベンジルブロマイド(DMBB)のトルエン溶液(0.1mol/L)0.8mlを添加して、同温度で15分間変性反応を行った。老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表6に示した。
【0258】
(実施例62)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒495ml及びブタジエン500mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)3.0mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.8mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.0mlを添加した。50℃で20分間重合した後、変性剤の3−メトキシベンジルクロライド(MOBC)0.3mlを添加して、同温度で10分間変性反応を行った。老化防止剤を含むエタノール溶液5mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表6に示した。
【0259】
(実施例63)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒495ml及びブタジエン500mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)2.0mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.8mlを添加した後、ジイソブチルアルミニウムハイドライド(DIBAH)のシクロヘキサン溶液(0.1mol/L)2.0ml及びトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.0mlを添加した。50℃で20分間重合した後、変性剤のピペロニルクロライド(PPCl)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.0mlを添加して、同温度で10分間変性反応を行った。老化防止剤を含むエタノール溶液5mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表6に示した。
【0260】
(実施例64)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)1.25mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.4mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)1.0mlを添加した。50℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表6に示した。
【0261】
得られたシス−1,4−ポリブタジエンの物性を表6に示す。
【0262】
【表6】
【0263】
(実施例65)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒295ml及びブタジエン300mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、水素ガス0.13MPaを導入し、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)1.8mlを添加した。次に、トリス(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dibm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)1.05mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.1mlを添加した。40℃で25分間重合した後、変性剤のヘリオトロピン(HLT)のトルエン溶液(0.2mol/L)2.1mlを添加して、同温度で15分間変性反応を行った。老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表7に示した。
【0264】
(実施例66)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒295ml及びブタジエン300mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、水素ガス0.2MPaを導入し、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)1.8mlを添加した。次に、トリス(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dibm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)1.05mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.1mlを添加した。40℃で25分間重合した後、変性剤のヘリオトロピン(HLT)のトルエン溶液(0.2mol/L)2.1mlを添加して、同温度で15分間変性反応を行った。老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表7に示した。
【0265】
(実施例67)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)0.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.2mlを添加した後、ジイソブチルアルミニウムハイドライド(DIBAH)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)0.13ml及びトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)1.0mlを添加した。40℃で25分間重合した後、変性剤のヘリオトロピン(HLT)のトルエン溶液(0.2mol/L)1.0mlを添加して、同温度で15分間変性反応を行った。老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表7に示した。
【0266】
(実施例68)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒280ml及びブタジエン220mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.0mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.4mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)1.0mlを添加した。50℃で30分間重合した後、変性剤のベラトルムアルデヒド(VTA)(10.5mol/L)0.1mlを添加して、同温度で5分間変性反応を行った。老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表7に示した。
【0267】
(実施例69)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒295ml及びブタジエン300mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、水素ガス0.13MPaを導入し、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)1.8mlを添加した。次に、トリス(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dibm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)1.05mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.1mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。次いで、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表7に示した。
【0268】
(実施例70)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)0.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.2mlを添加した後、ジイソブチルアルミニウムハイドライド(DIBAH)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)0.13ml及びトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)1.0mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。次いで、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表7に示した。
【0269】
(実施例71)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒280ml及びブタジエン220mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.0mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.4mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)1.0mlを添加した。50℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。次いで、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表7に示した。
【0270】
得られたシス−1,4−ポリブタジエンの物性を表7に示す。
【0271】
【表7】
【0272】
(実施例72)
(1)シス−1,4成分の製造
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込み、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.25mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオナト)ガドリウニムのシクロヘキサン溶液(5mmol/L)0.5mlを添加し、トリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)1.25mlを添加して重合を開始し、50℃で25分間重合を行った。
(2)シンジオタクチック−1,2成分の製造
次に、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)1.0ml及び水9.0μlを添加し、引き続きオクチル酸コバルト(Co(Oct)
2)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)10.0ml及び二硫化炭素(CS
2)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)を0.3ml添加した。50℃で15分間重合させた後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液3mlを添加し重合を停止した。オートクレーブ内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表8に示した。
【0273】
(実施例73)
(1)シス−1,4成分の製造
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込み、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)2.0mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオナト)ガドリウニムのシクロヘキサン溶液(5mmol/L)0.5mlを添加し、トリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)1.25mlを添加して重合を開始し、50℃で25分間重合を行った。
(2)シンジオタクチック−1,2成分の製造
次に、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)0.25ml及び水9.0μlを添加し、引き続きオクチル酸コバルト(Co(Oct)
2)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)5.0ml及び二硫化炭素(CS
2)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)を0.3ml添加した。50℃で15分間重合させた後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液3mlを添加し重合を停止した。オートクレーブ内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表8に示した。
【0274】
(実施例74)
(1)シス−1,4成分の製造
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込み、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)2.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオナト)ガドリウニムのシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.5mlを添加し、トリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)1.25mlを添加して重合を開始し、50℃で25分間重合を行った。
(2)シンジオタクチック−1,2成分の製造
次に、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)0.25ml及び水9.0μlを添加し、引き続きオクチル酸コバルト(Co(Oct)
2)のシクロヘキサン溶液(0.1mol/L)0.35ml及び二硫化炭素(CS
2)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)を0.3ml添加した。50℃で15分間重合させた後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液3mlを添加し重合を停止した。オートクレーブ内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表8に示した。
【0275】
(実施例75)
(1)シス−1,4成分の製造
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込み、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)2.5mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオナト)ガドリウニムのシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.5mlを添加し、トリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)1.25mlを添加して重合を開始し、50℃で25分間重合を行った。
(2)シンジオタクチック−1,2成分の製造
次に、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)0.25ml及び水9.0μlを添加し、引き続きオクチル酸コバルト(Co(Oct)
2)のシクロヘキサン溶液(0.1mol/L)0.3ml及び二硫化炭素(CS
2)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)を1.0ml添加した。50℃で15分間重合させた後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液3mlを添加し重合を停止した。オートクレーブ内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表8に示した。
【0276】
(参考例1)
(1)シス−1,4成分の製造
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン245ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込み、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.25mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオナト)ガドリウニムのシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.5mlを添加し、トリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)1.25mlを添加して重合を開始し、50℃で25分間重合を行った。
【0277】
(比較例5)
(1)Co触媒系によるシス−1,4成分の製造
内容量1.6Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、ブタジエン30wt%、シクロヘキサン41wt%および2−ブテン29wt%を混合した溶液700mLを仕込み、室温にて二硫化炭素(CS
2)のシクロヘキサン溶液(0.25mol/L)を0.7ml、水(H
2O)を濃度が2.4mmol/Lになるように添加し、25℃で30分間、400rpmで撹拌した。ジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)を3ml、チオジプロピオン酸ジラウリル(TPL)のシクロヘキサン溶液(0.02mol/L)を0.5ml、1,5−シクロオクタジエンのシクロヘキサン溶液(5mol/L)を1.7ml添加し、25℃で5分間撹拌した。その後55℃に加温し、オクチル酸コバルト(Co(Oct)
2)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)を1ml添加して重合を開始し、60℃で20分間重合させた。
(2)シンジオタクチック−1,2成分の製造
次に、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)を2.25ml添加して2分間攪拌し、水を濃度が4.3mmol/Lになるように添加して5分間攪拌し、オクチル酸コバルト(Co(Oct)
2)のシクロヘキサン溶液(0.05mol/L)を1.2ml添加し、さらに60℃で20分間重合させた。老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mLを添加し、重合を停止した。オートクレーブ内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で6時間真空乾燥した。重合結果を表8に示した。
【0278】
(比較例6)
内容量1.6Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、ブタジエン30wt%、シクロヘキサン41wt%および2−ブテン29wt%を混合した溶液700mLを仕込み、室温にて二硫化炭素(CS
2)のシクロヘキサン溶液(0.25mol/L)を0.7ml、水(H
2O)を濃度が2.4mmol/Lになるように添加し、25℃で30分間、400rpmで撹拌した。ジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)を3ml、チオジプロピオン酸ジラウリル(TPL)のシクロヘキサン溶液(0.02mol/L)を0.5ml、1,5−シクロオクタジエンのシクロヘキサン溶液(5mol/L)を1.7ml添加し、25℃で5分間撹拌した。その後55℃に加温し、オクチル酸コバルト(Co(Oct)
2)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)を1ml添加して重合を開始し、60℃で20分間重合させた。老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mLを添加し、重合を停止した。オートクレーブ内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で6時間真空乾燥した。重合結果を表8に示した。
【0279】
(比較例7)
(1)Y触媒系によるシス−1,4成分の製造
内容量2Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン390ml及びブタジエン210mlからなる溶液を仕込み、溶液の温度を30℃とした後、ジエチルアルミニウムヒドリド(DEAH)のトルエン溶液(2mol/L)0.9mlを添加し、毎分550回転で3分間攪拌した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオナト)イットリウムのトルエン溶液(20mmol/L)1.8mlを添加して40℃まで加温した。4分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.18mlを添加して重合を開始し、40℃で30分間重合を行った。
(2)シンジオタクチック−1,2成分の製造
次に、トリエチルアルミニウム(TEA)のトルエン溶液(1mol/L)1.8mlを添加し、引き続き水(H
2O)を1.0mmol/Lになるように添加し、オクチル酸コバルト(Co(Oct)
2)のトルエン溶液(0.05mol/L)1.8ml、二硫化炭素(CS
2)のトルエン溶液(1mol/L)を0.36ml添加し、さらに40℃で10分間重合させた。老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mLを添加し重合を停止した。オートクレーブ内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で6時間真空乾燥した。重合結果を表8に示した。
【0280】
(比較例8)
内容量2Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン390ml及びブタジエン210mlからなる溶液を仕込み、溶液の温度を30℃とした後、ジエチルアルミニウムヒドリド(DEAH)のトルエン溶液(2mol/L)0.9mlを添加し、毎分550回転で3分間攪拌した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオナト)イットリウムのトルエン溶液(20mmol/L)1.8mlを添加して40℃まで加温した。4分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.18mlを添加して重合を開始し、40℃で30分間重合を行った。老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mLを添加し重合を停止した。オートクレーブ内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で6時間真空乾燥した。重合結果を表8に示した。
【0281】
【表8】
【0282】
(実施例76)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒395ml及びブタジエン400mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、水素ガス0.14MPaを導入し、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)1.2mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.005mol/L)2.25mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)5.6mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液4mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。回収したポリブタジエンのDSC測定によるポリブタジエンの融点は−8.4℃であり、融解熱量は43.5J/gであった。その他の重合結果を表9に示した。
【0283】
(実施例77)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒295ml及びブタジエン300mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、水素ガス0.13MPaを導入し、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)1.8mlを添加した。次に、トリス(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dibm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)1.05mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.043mol/L)0.1mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液4mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。回収したポリブタジエンのDSC測定によるポリブタジエンの融点は−6.6℃であり、融解熱量は45.6J/gであった。その他の重合結果を表9に示した。
【0284】
(実施例78)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒495ml及びブタジエン500mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)3.0ml及びトリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.005mol/L)1.6mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)4.0mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液4mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表9に示した。
【0285】
(実施例79)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒545ml及びブタジエン550mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)3.3ml及びトリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.44mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)4.4mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液4mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表9に示した。
【0286】
(実施例80)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒545ml及びブタジエン550mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.1ml及びトリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.44mlを添加した後、ジイソブチルアルミニウムハイドライド(DIBAH)のシクロヘキサン溶液(1.0mol/L)0.33ml及びトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.2mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液4mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表9に示した。
【0287】
(実施例81)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒540ml及びブタジエン550mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)3.4ml及びトリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.005mol/L)1.76mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)4.4mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液4mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表9に示した。
【0288】
(実施例82)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒545ml及びブタジエン550mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)2.75ml及びトリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.005mol/L)0.88mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.2mlを添加した。50℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液4mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表9に示した。
【0289】
(実施例83)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒495ml及びブタジエン500mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)2.0ml及びトリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.8mlを添加した後、ジイソブチルアルミニウムハイドライド(DIBAH)のシクロヘキサン溶液(0.1mol/L)1.7ml及びトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.0mlを添加した。50℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液4mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表9に示した。
【0290】
(実施例84)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒495ml及びブタジエン500mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)2.0ml及びトリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.8mlを添加した後、ジイソブチルアルミニウムハイドライド(DIBAH)のシクロヘキサン溶液(1.0mol/L)0.2ml及びトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.0mlを添加した。50℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液4mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表9に示した。
【0291】
得られたシス−1,4−ポリブタジエンの物性を表9に示す。
【0292】
【表9】
【0293】
(実施例85)
実施例76に従って合成したポリブタジエンを用い、表10に示す配合処方に従って、プラストミルでカーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤を加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表11に示した。
【0294】
(実施例86)
実施例77に従って合成したポリブタジエンを用い、表10に示す配合処方に従って、プラストミルでカーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤を加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表11に示した。
【0295】
(実施例87)
実施例79に従って合成したポリブタジエンを用い、表10に示す配合処方に従って、プラストミルで天然ゴム、カーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、オイルを加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表12に示した。
【0296】
(実施例88)
実施例80に従って合成したポリブタジエンを用い、表10に示す配合処方に従って、プラストミルで天然ゴム、カーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、オイルを加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表12に示した。
【0297】
(実施例89)
実施例81に従って合成したポリブタジエンを用い、表10に示す配合処方に従って、プラストミルで天然ゴム、カーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、オイルを加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表13に示した。
【0298】
(実施例90)
実施例82に従って合成したポリブタジエンを用い、表10に示す配合処方に従って、プラストミルで天然ゴム、カーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、オイルを加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表13に示した。
【0299】
(実施例91)
実施例83に従って合成したポリブタジエンを用い、表10に示す配合処方に従って、プラストミルで天然ゴム、カーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、オイルを加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表13に示した。
【0300】
(実施例92)
実施例84に従って合成したポリブタジエンを用い、表10に示す配合処方に従って、プラストミルで天然ゴム、カーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、オイルを加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表13に示した。
【0301】
(比較例9)
宇部興産(株)製、UBEPOL−BR150L(Co系触媒を用いて重合された共役ジエン重合体)を用い、表10に示す配合処方に従って、プラストミルでカーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤を加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表11、乃至13に示した。
【0302】
配合処方を表10に示す。
【0303】
【表10】
【0304】
得られた配合物の評価結果を表11に示す。
【0305】
【表11】
【0306】
表10中の数値は、宇部興産(株)製、UBEPOL−BR150Lを用いた比較例9の各特性値を基準(100)としたときに、各項目についてそれぞれ指数表示したものである。数値が大きいほど特性が優れていることを示している。
【0307】
表11に示すとおり、実施例76及び実施例77で得られるポリブタジエンを用いた実施例85及び実施例86の組成物は、比較例9の組成物よりも引張応力、反発弾性、耐摩耗性、低発熱性に優れている。
【0308】
得られた配合物の評価結果を表12に示す。
【0309】
【表12】
【0310】
表12中の数値は、宇部興産(株)製、UBEPOL−BR150Lを用いた比較例9の各特性値を基準(100)としたときに、各項目についてそれぞれ指数表示したものである。数値が大きいほど特性が優れていることを示している。
【0311】
表12に示すとおり、実施例79及び実施例80で得られるポリブタジエンを用いた実施例87及び実施例88の組成物は、比較例9の組成物よりも引張応力、反撥弾性、低発熱性に優れている。
【0312】
得られた配合物の評価結果を表13に示す。
【0313】
【表13】
【0314】
表13中の数値は、宇部興産(株)製、UBEPOL−BR150Lを用いた比較例9の各特性値を基準(100)としたときに、各項目についてそれぞれ指数表示したものである。数値が大きいほど特性が優れていることを示している。
【0315】
表13に示すとおり、実施例81から実施例84で得られるポリブタジエンを用いた実施例89から実施例92の組成物は、比較例9の組成物よりも引張応力、反撥弾性、耐摩耗性、低発熱性に優れている。
【0316】
(実施例93)
実施例76に従って合成したポリブタジエンを用い、表14に示す配合処方に従って、プラストミルでSBR、シリカ、シランカップリング剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、オイルを加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表15に示した。
【0317】
(実施例94)
実施例78に従って合成したポリブタジエンを用い、表14に示す配合処方に従って、プラストミルでSBR、シリカ、シランカップリング剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、オイルを加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表15に示した。
【0318】
(比較例10)
宇部興産(株)製、UBEPOL−BR150L(Co系触媒を用いて重合された共役ジエン重合体)を用い、表14に示す配合処方に従って、プラストミルでSBR、シリカ、シランカップリング剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤を加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表15に示した。
【0319】
配合処方を表14に示す。
【0320】
【表14】
【0321】
得られた配合物の評価結果を表15に示す。
【0322】
【表15】
【0323】
表15中の数値は、宇部興産(株)製、UBEPOL−BR150Lを用いた比較例10の各特性値を基準(100)としたときに、各項目についてそれぞれ指数表示したものである。数値が大きいほど特性が優れていることを示している。
【0324】
表15に示すとおり、実施例76及び実施例78で得られるポリブタジエンを用いた実施例93及び実施例94の組成物は、比較例10の組成物よりも引張応力、反撥弾性、耐摩耗性、低発熱性に優れている。
【0325】
(実施例95)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒395ml及びブタジエン400mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、水素ガス0.14MPaを導入し、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)1.2mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.005mol/L)2.25mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)5.6mlを添加した。40℃で25分間重合した後、変性剤の4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(EAB)のトルエン溶液(0.5mol/L)0.23mlを添加して、同温度で15分間変性反応を行った。老化防止剤を含むエタノール溶液4mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。回収したポリブタジエンのDSC測定による変性ポリブタジエンの融点は−6.9℃であり、融解熱量は42.2J/gであった。その他の重合結果を表16に示した。
【0326】
(実施例96)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒295ml及びブタジエン300mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、水素ガス0.13MPaを導入し、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)1.8mlを添加した。次に、トリス(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dibm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)1.05mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.043mol/L)0.1mlを添加した。40℃で25分間重合した後、変性剤の4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(EAB)のトルエン溶液(0.5mol/L)0.42mlを添加して、同温度で15分間変性反応を行った。老化防止剤を含むエタノール溶液4mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。回収したポリブタジエンのDSC測定による変性ポリブタジエンの融点は−6.6℃であり、融解熱量は44.6J/gであった。その他の重合結果を表16に示した。
【0327】
得られたシス−1,4−ポリブタジエンの物性を表16に示す。
【0328】
【表16】
【0329】
(実施例97)
実施例95に従って合成した変性ポリブタジエンを用い、表17に示す配合処方に従って、プラストミルでカーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤を加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表18に示した。
【0330】
(実施例98)
実施例96に従って合成した変性ポリブタジエンを用い、表17に示す配合処方に従って、プラストミルでカーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤を加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表18に示した。
【0331】
(比較例11)
宇部興産(株)製、UBEPOL−BR150L(Co系触媒を用いて重合された共役ジエン重合体)を用い、表17に示す配合処方に従って、プラストミルでカーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤を加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表18に示した。
【0332】
配合処方を表17に示す。
【0333】
【表17】
【0334】
得られた配合物の評価結果を表18に示す。
【0335】
【表18】
【0336】
表18中の数値は、宇部興産(株)製、UBEPOL−BR150Lを用いた比較例11の各特性値を基準(100)としたときに、各項目についてそれぞれ指数表示したものである。数値が大きいほど特性が優れていることを示している。
【0337】
表18に示すとおり、実施例95及び実施例96で得られる変性ポリブタジエンを用いた実施例97及び実施例98の組成物は、比較例11の組成物よりも引張応力、反発弾性、耐伸長疲労性、耐摩耗性、低発熱性に優れている。
【0338】
(実施例99)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒495ml及びブタジエン500mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)3.0mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.8mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.0mlを添加した。50℃で20分間重合した。次いで、3−メトキシベンジルクロライド(MOBC)(6.9mol/L)0.3mlを添加し、同温度で10分間攪拌した後、老化防止剤を含むエタノール溶液5mlを添加した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、変性ポリブタジエンを回収した。次いで、回収した変性ポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表19に示した。
【0339】
(実施例100)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒495ml及びブタジエン500mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)2.0mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.8mlを添加した後、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBAH)のシクロヘキサン溶液(0.1mol/L)2.1ml及びトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.0mlを添加し、50℃で20分間重合した。次いで、ピペロニルクロライド(PPC)のシクロヘキサン溶液(1.0mol/L)1.0mlを添加し、同温度で10分間攪拌した後、老化防止剤を含むエタノール溶液5mlを添加した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、変性ポリブタジエンを回収した。次いで、回収した変性ポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表19に示した。
【0340】
(実施例101)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒495ml及びブタジエン500mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)3.05mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.8mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.0mlを添加した。50℃で20分間重合した。次いで、3,5−ジメトキシベンジルブロマイド(DMBB)のトルエン溶液(0.5mol/L)4.0mlを添加し、同温度で10分間攪拌した後、老化防止剤を含むエタノール溶液5mlを添加した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、変性ポリブタジエンを回収した。次いで、回収した変性ポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表19に示した。
【0341】
(実施例102)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒495ml及びブタジエン500mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)2.0mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.8mlを添加した後、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBAH)のシクロヘキサン溶液(0.1mol/L)2.0ml及びトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.0mlを添加し、50℃で20分間重合した。次いで、50℃に加温したベラトルムアルデヒド(VTA)(7.3mol/L)0.1mlを添加し、同温度で10分間攪拌した後、老化防止剤を含むエタノール溶液5mlを添加した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、変性ポリブタジエンを回収した。次いで、回収した変性ポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表19に示した。
【0342】
(実施例103)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒495ml及びブタジエン500mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)2.0mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のシクロヘキサン溶液(0.005mol/L)0.8mlを添加した後、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBAH)のシクロヘキサン溶液(0.1mol/L)2.0ml及びトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.0mlを添加し、50℃で20分間重合した。次いで、50℃に加温したヘリオトロピン(HLT)のトルエン溶液(0.2mol/L)5.0mlを添加し、同温度で10分間攪拌した後、老化防止剤を含むエタノール溶液5mlを添加した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、変性ポリブタジエンを回収した。次いで、回収した変性ポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表19に示した。
【0343】
得られた変性シス−1,4−ポリブタジエンの物性を表19に示す。
【0344】
【表19】
【0345】
(実施例104)
実施例99に従って合成した変性ポリブタジエンを用い、表20に示す配合処方に従って、プラストミルで天然ゴム、シリカ、シランカップリング剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、オイルを加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表21に示した。
【0346】
(実施例105)
実施例100に従って合成した変性ポリブタジエンを用い、表20に示す配合処方に従って、プラストミルで天然ゴム、シリカ、シランカップリング剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、オイルを加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表21に示した。
【0347】
(実施例106)
実施例101に従って合成した変性ポリブタジエンを用い、表20に示す配合処方に従って、プラストミルで天然ゴム、シリカ、シランカップリング剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、オイルを加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表21に示した。
【0348】
(実施例107)
実施例102に従って合成した変性ポリブタジエンを用い、表20に示す配合処方に従って、プラストミルで天然ゴム、シリカ、シランカップリング剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、オイルを加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表21に示した。
【0349】
(実施例108)
実施例103に従って合成した変性ポリブタジエンを用い、表20に示す配合処方に従って、プラストミルで天然ゴム、シリカ、シランカップリング剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、オイルを加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表21に示した。
【0350】
(比較例12)
宇部興産(株)製、UBEPOL−BR150L(Co系触媒を用いて重合された共役ジエン重合体)を用い、表20に示す配合処方に従って、プラストミルで天然ゴム、シリカ、シランカップリング剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、オイルを加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表21に示した。
【0351】
【表20】
【0352】
得られた配合物の評価結果を表21に示す。
【0353】
【表21】
【0354】
表21中の数値は、宇部興産(株)製、UBEPOL−BR150Lを用いた比較例12の各特性値を基準(100)としたときに、各項目についてそれぞれ指数表示したものである。数値が大きいほど特性が優れていることを示している。
【0355】
表21に示すとおり、実施例99から実施例103で得られる変性ポリブタジエンを用いた実施例104から実施例108の組成物は、比較例12の組成物よりもフィラーゲルが多く、シリカの分散性を示すPayne効果の数値も良好であり、スウェル、引張応力、反撥弾性、耐摩耗性、低燃費性に優れている。
【0356】
(実施例109)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒540ml及びブタジエン550mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)3.4ml及びトリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.005mol/L)1.76mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)4.4mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液4mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表22に示した。
【0357】
(実施例110)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒545ml及びブタジエン550mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)2.75ml及びトリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.005mol/L)0.88mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.2mlを添加した。50℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液4mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表22に示した。
【0358】
(実施例111)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒395ml及びブタジエン400mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、水素ガス0.14MPaを導入し、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)1.2mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.005mol/L)2.25mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.06mlを添加した。40℃で30分間重合した後、変性剤の4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(EAB)のトルエン溶液(0.5mol/L)0.23mlを添加して、同温度で15分間変性反応を行った。老化防止剤を含むエタノール溶液4mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表22に示した。
【0359】
(実施例112)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒295ml及びブタジエン300mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、水素ガス0.13MPaを導入し、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)1.8mlを添加した。次に、トリス(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dibm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)1.05mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.043mol/L)0.1mlを添加した。40℃で25分間重合した後、変性剤の4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(EAB)のトルエン溶液(0.5mol/L)0.42mlを添加して、同温度で15分間変性反応を行った。老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表22に示した。
【0360】
得られたシス−1,4−ポリブタジエンの物性を表22に示す。
【0361】
【表22】
【0362】
(実施例113)
実施例109に従って合成したシス−1,4−ポリブタジエンを用い、表23に示す配合処方に従って、プラストミルでカーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤を加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表24に示した。
【0363】
(実施例114)
実施例110に従って合成したシス−1,4−ポリブタジエンを用い、表23に示す配合処方に従って、プラストミルでカーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤を加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表24に示した。
【0364】
(実施例115)
実施例111に従って合成したシス−1,4−ポリブタジエンを用い、表23に示す配合処方に従って、プラストミルでカーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤を加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表24に示した。
【0365】
(実施例116)
実施例112に従って合成したシス−1,4−ポリブタジエンを用い、表23に示す配合処方に従って、プラストミルでカーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤を加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表24に示した。
【0366】
(比較例13)
宇部興産(株)製、UBEPOL−BR150L(Co系触媒を用いて重合された共役ジエン重合体)を用い、表23に示す配合処方に従って、プラストミルでカーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤を加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表24に示した。
【0367】
配合処方を表23に示す。
【0368】
【表23】
【0369】
得られた配合物の評価結果を表24に示す。
【0370】
【表24】
【0371】
表24中の数値は、宇部興産(株)製、UBEPOL−BR150Lを用いた比較例13の各特性値を基準(100)としたときに、各項目についてそれぞれ指数表示したものである。数値が大きいほど特性が優れていることを示している。
【0372】
表24に示す通り、実施例109〜実施例112で得られるシス−1,4−ポリブタジエンを用いた実施例113〜実施例116の組成物は、比較例13の組成物よりも引張応力、反撥弾性、耐伸長疲労性、耐摩耗性、低発熱性、低燃費性に優れている。
【0373】
(実施例117)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒540ml及びブタジエン550mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)3.4ml及びトリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.005mol/L)1.76mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)4.4mlを添加した。40℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液4mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表25に示した。
【0374】
(実施例118)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒545ml及びブタジエン550mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)2.75ml及びトリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.005mol/L)0.88mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.2mlを添加した。50℃で25分間重合した後、老化防止剤を含むエタノール溶液4mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表25に示した。
【0375】
(実施例119)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒395ml及びブタジエン400mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、水素ガス0.14MPaを導入し、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)1.2mlを添加した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.005mol/L)2.25mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.06mlを添加した。40℃で30分間重合した後、変性剤の4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(EAB)のトルエン溶液(0.5mol/L)0.23mlを添加して、同温度で15分間変性反応を行った。老化防止剤を含むエタノール溶液4mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表25に示した。
【0376】
(実施例120)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン溶媒295ml及びブタジエン300mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、水素ガス0.13MPaを導入し、トリエチルアルミニウム(TEAL)のトルエン溶液(2mol/L)1.8mlを添加した。次に、トリス(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dibm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)1.05mlを添加した後、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.043mol/L)0.1mlを添加した。40℃で25分間重合した後、変性剤の4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(EAB)のトルエン溶液(0.5mol/L)0.42mlを添加して、同温度で15分間変性反応を行った。老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表25に示した。
【0377】
(実施例121)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン溶媒545ml及びブタジエン550mlからなる溶液を仕込んだ。次いで、トリエチルアルミニウム(TEAL)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.1ml及びトリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ガドリニウム(Gd(dpm)
3)のトルエン溶液(0.02mol/L)0.44mlを添加した後、ジイソブチルアルミニウムハイドライド(DIBAH)のシクロヘキサン溶液(1.0mol/L)0.33ml及びトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.2mlを添加した。40℃で25分間重合した後、変性剤の4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(EAB)のトルエン溶液(0.5mol/L)0.33mlを添加して、同温度で15分間変性反応を行った。老化防止剤を含むエタノール溶液4mlを添加し、オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで、回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表25に示した。
【0378】
得られたシス−1,4−ポリブタジエンの物性を表25に示す。
【0379】
【表25】
【0380】
(実施例122)
実施例117に従って合成したシス−1,4−ポリブタジエンを用い、表26に示す配合処方に従って、プラストミルでカーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤を加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表27に示した。
【0381】
(実施例123)
実施例118に従って合成したシス−1,4−ポリブタジエンを用い、表26に示す配合処方に従って、プラストミルでカーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤を加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表27に示した。
【0382】
(実施例124)
実施例119に従って合成したシス−1,4−ポリブタジエンを用い、表26に示す配合処方に従って、プラストミルでカーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤を加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表27に示した。
【0383】
(実施例125)
実施例120に従って合成したシス−1,4−ポリブタジエンを用い、表26に示す配合処方に従って、プラストミルでカーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤を加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表27に示した。
【0384】
(実施例126)
実施例121に従って合成したシス−1,4−ポリブタジエンを用い、表26に示す配合処方に従って、プラストミルでカーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤を加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表27に示した。
【0385】
(比較例14)
宇部興産(株)製、UBEPOL−BR150L(Co系触媒を用いて重合された共役ジエン重合体)を用い、表26に示す配合処方に従って、プラストミルでカーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤を加えて混練する一次配合を実施し、次いでロールにて加硫促進剤、硫黄を添加する二次配合を実施することで、配合ゴムを作製した。更にこの配合ゴムを目的物性に応じて成型し、150℃にてプレス加硫した加硫物の物性測定を行った。各種配合物物性の測定結果を表27に示した。
【0386】
配合処方を表26に示す。
【0387】
【表26】
【0388】
得られた配合物の評価結果を表27に示す。
【0389】
【表27】
【0390】
表27中の数値は、宇部興産(株)製、UBEPOL−BR150Lを用いた比較例14の各特性値を基準(100)としたときに、各項目についてそれぞれ指数表示したものである。数値が大きいほど特性が優れていることを示している。
【0391】
表27に示す通り、実施例117〜実施例121で得られるシス−1,4−ポリブタジエンを用いた実施例122〜実施例126の組成物は、比較例14の組成物よりも引張応力、反撥弾性、耐伸長疲労性、低発熱性、低燃費性に優れている。