(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ガラス基板に光学フィルムを貼合して光学表示装置を製造するシステムにおける、光学フィルムを連続供給するための第1繰出ユニット及び第2繰出ユニットを備える光学フィルム連続供給装置であって、
前記第1繰出ユニットからの使用中の光学フィルムの繰出方向の下流側に配置され、前記第1繰出ユニットからの光学フィルムが切断される直前に該光学フィルムを吸着する第1吸着手段と、前記第1繰出ユニットからの光学フィルムを挟んで前記第1吸着手段と対向して配置された第1固定部材と、前記第1繰出ユニットからの光学フィルムを吸着固定した状態で該光学フィルムを切断する第1切断手段と、前記第1繰出ユニットの光学フィルムが所定残量になると、前記第1吸着手段と前記第1固定部材と前記第1切断手段を同時に所定高度上昇されるための第1上下移動手段と、を備える第1固定切断ユニットと、
前記第2繰出ユニットからの光学フィルムの繰出方向の下流側に配置され、前記第2繰出ユニットからの光学フィルムが切断される直前に該光学フィルムを吸着する第2吸着手段と、前記第2繰出ユニットからの光学フィルムを挟んで前記第2吸着手段と対向して配置された第2固定部材と、前記第2繰出ユニットからの光学フィルムを吸着固定した状態で該光学フィルムを切断する第2切断手段と、前記第2吸着手段と前記第2固定部材と前記第2切断手段を同時に所定高度上昇されるための第2上下移動手段と、を備える第2固定切断ユニットと、
前記第1繰出ユニットからの光学フィルムの繰出方向における前記第1固定切断ユニットの下流側であって、前記第1固定切断ユニットの真上に配置され、前記第1繰出ユニットからの光学フィルムが切断される直前に前記第1吸着手段と隣接して該光学フィルムを吸着する搬送側吸着手段と、前記第1繰出ユニットからの光学フィルムを挟んで前記搬送側吸着手段と対向して配置された搬送側固定部材と、吸着固定状態の前記第1繰出ユニットからの光学フィルムの切断端部及び所定高度上昇され吸着固定状態の前記第2繰出ユニットからの光学フィルムの切断端部を貼付接続する接続テープ貼付手段と、前記第1繰出ユニットからの光学フィルムが切断されると、該光学フィルムを吸着固定した状態で、前記搬送側吸着手段と前記搬送側固定部材と前記接続テープ貼付手段を前記第2切断手段の真上に所定距離移動されるための搬送側左右移動手段と、を備える固定接続ユニットと、
を備え、
前記第1切断手段は、前記第1繰出ユニットからの光学フィルムの幅方向沿って水平に設けられ前記第1繰出ユニットからの光学フィルムを切断するカッターを移動させる第1切断手段用移動手段をさらに備え、前記第1切断手段のカッターは、前記第1吸着手段の上面とほぼ同一面になるように配置され、
前記第2切断手段は、前記第2繰出ユニットからの光学フィルムの幅方向沿って水平に設けられ前記第2繰出ユニットからの光学フィルムを切断するカッターを移動する第2切断手段用移動手段をさらに備え、前記第2切断手段のカッターは、前記第2吸着手段の上面とほぼ同一面になるように配置され、
前記接続テープ貼付手段は、前記第1繰出ユニットからの光学フィルムの幅方向沿って水平に設けられ接続テープセット用の接続テープ繰出部を移動させる接続テープ貼付用移動手段をさらに備え、
前記1切断手段のカッター及び前記固定接続ユニットの接続テープは、前記第1繰出ユニットからの光学フィルムに対する切断の場合同一方側に位置し、前記第1繰出ユニットからの光学フィルムと前記第2繰出ユニットからの光学フィルムの接続の場合、第2固定切断ユニットのカッター及び前記固定接続ユニットの接続テープは同一方側に位置することを特徴とする光学フィルム連続供給装置。
前記接続テープ貼付手段は、前記接続テープ繰出部から繰出された前記接続テープを前記第1繰出ユニットからの光学フィルムの切断端部及び前記第2繰出ユニットからの光学フィルムの切断端部に押し付ける押付手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載光学フィルム連続供給装置。
前記接続テープ貼付手段は、前記貼付ローラの前記接続テープの貼付方向の下流側に接続テープガイドローラをさらに備え、前記貼付ローラと接続テープガイドローラの間に、貼付けが終わって前記接続テープをカットする接続テープ用カッターをさらに備えることを特徴とする請求項3に記載光学フィルム連続供給装置。
前記第1上下移動手段、前記第2上下移動手段、及び前記搬送側左右移動手段のそれぞれは、ガイドレール、又は、ボールネジ、又は、ラックアンドピニオンであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載光学フィルム連続供給装置。
前記第1繰出ユニットの光学フィルムが所定残量になると、前記第1固定切断ユニットの上昇、前記第1吸着手段及び前記第1固定部材による吸着固定、前記第1切断手段のカッターによる切断、前記第2固定切断ユニットの上昇、前記第2吸着手段及び前記第2固定部材による吸着固定、前記第2切断手段のカッターによる切断、前記固定接続ユニットの移動、前記搬送側吸着手段及び前記搬送側固定部材による吸着固定、前記接続テープ貼付手段による貼付、接続テープ用カッターによる切断が自動的に実施するように制御する制御ユニットをさらに備える請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載光学フィルム連続供給装置。
前記貼付接続工程において、押付手段により前記継ぎ目部に沿って前記接続テープを押し付けながら貼付接続を行うことを特徴とする請求項7に記載の光学フィルム連続供給方法。
前記貼付接続工程と前記供給工程との間に、前記接続テープをカットするカット工程をさらに備えることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の光学フィルム連続供給方法。
前記使用中の光学フィルム繰出工程と、前記待機工程と、前記停止工程と、前記吸着固定工程と、前記切断工程と、前記復帰工程と、前記移動工程と、前記上昇工程と、前記接続工程と、前記供給工程とが制御ユニットにより自動的に実施されることを特徴とする請求項7に記載の光学フィルム連続供給方法。
【背景技術】
【0002】
従来から、ディスプレイを代表とする光学表示装置において、ガラス基板に光学フィルムを貼合わせた光学表示パネルが使用されている。このような光学表示パネルを効率よく製造するためには、ガラス基板の搬送路に設ける貼合工程に光学フィルムを連続して供給する光学フィルム連続供給装置が必要になる。
【0003】
このような必要性に応じて、例えば特許文献1には、
図1に示すような光学表示装置の製造システム30が開示されている。このシステム30は、図示されていない液晶セル供給装置と、液晶セル2を搬送する液晶セル搬送装置12と、光学フィルム連続供給装置と、図示されていない、一対の貼合ローラからなる貼合装置と、光学フィルム連続供給装置からの光学フィルムに液晶セル2のサイズに合わせて切込線を入れる図示されていない切込み装置と、キャリアフィルムを回収する図示されていないキャリアフィルムローラからなるキャリアフィルム回収装置と、図示されていないアキューム装置と、を備える構成である。
【0004】
この光学フィルム連続供給装置は、使用中の第1繰出ユニット1の光学フィルム10の残量が少なくなると、この第1繰出ユニット1の繰出し動作を停止し、この第1繰出ユニット1側の光学フィルム接続部3における吸着部によって、光学フィルム10を吸着固定するとともに、この第1繰出ユニット1側の切断貼合部5によって光学フィルム10をカットし、そして、粘着テープを、その貼合面が半分ぐらい露出するように、カットされた光学フィルム10のカット端部を覆う位置に貼付ける。
【0005】
また、交換用として準備され、前記光学フィルム10と同一の光学フィルム20が巻き取られて形成された第2繰出ユニット11から光学フィルム20を繰出し、交換用側の光学フィルム接続部13及び切断貼合部15によって光学フィルム20に対して、前記光学フィルム10と同様に、カットし、貼合わせを行う。
【0006】
最後に、光学フィルム10のカットされた端部と光学フィルム20のカットされた端部の同士を突き合わせ関係に配置し、光学フィルム10の端部側の粘着テープと、光学フィルム20の端部側の粘着テープと、により光学フィルム同士を接続する。
【0007】
ここで、第1繰出ユニット1及び第2繰出ユニット11のそれぞれは、光学フィルムの巻き芯方向1a,11aに対して水平に移動可能であり、液晶セルの搬送方向に沿って所定距離を離隔して並設される。また、光学フィルム連続供給装置は、第1繰出ユニット1と、第1繰出ユニット1側の光学フィルム接続部3及び切断貼合部5と、第2繰出ユニット11と、第2繰出ユニット11側の光学フィルム接続部13及び切断貼合部15となどからなる。
【0008】
以上のように、特許文献1に開示された光学フィルム連続供給装置によれば、オペレータにより光学フィルム同士を接続する場合に比べ、生産効率が非常に向上され、ロールの移動範囲を小さくできるが、光学フィルムの両面に粘着テープを貼付けるため、光学フィルムの接続手段が複雑であり、両面分のテープが必要になり、また、光学フィルムの接続に時間が掛かる。
【0009】
上記のような、特許文献1に存在する課題に対応して、例えば特許文献2には、
図2に示すような、保持部36a、36bによって、切断された使用中の光学フィルムロール(図示せず)からの光学フィルム10の端部Bと、交換用の光学フィルムロールR2からの光学フィルムの端部Fを同時に保持しながら、それら片面のみにテープTを貼付けて接続する接続手段が開示されているが、接続手段に関する具体的な構成が開示されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記従来の装置における問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、光学フィルムの接続において光学フィルムの片面のみに対して粘着テープを貼付けることができるとともに、光学フィルム連続供給装置の一連の動作を自動化することで、光学表示装置の製造時間を短縮することができる光学フィルム連続供給装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、
ガラス基板に光学フィルムを貼合して光学表示装置を製造するシステムにおける、光学フィルムを連続供給するための第1繰出ユニット及び第2繰出ユニットを備える光学フィルム連続供給装置であって、
使用中の前記第1繰出ユニットからの光学フィルムの繰出方向の下流側に配置され、光学フィルムが切断される直前に前記光学フィルムを吸着する第1吸着手段と、前記光学フィルムを挟んで前記第1吸着手段と対向して配置された第1固定部材と、光学フィルムを吸着した状態で切断する第1切断手段と、前記第1繰出ユニットの光学フィルムが所定残量になると、前記第1吸着手段と前記第1固定部材と前記第1切断手段を同時に所定高度上昇されるための第1上下移動手段と、を備える第1固定切断ユニットと、
交換用の前記第2繰出ユニットからの光学フィルムの繰出方向の下流側に配置され、光学フィルムが切断される直前に前記光学フィルムを吸着する第2吸着手段と、前記光学フィルムを挟んで前記第2吸着手段と対向して配置された第2固定部材と、光学フィルムを吸着した状態で切断する第2切断手段と、前記第2繰出ユニットの光学フィルムが所定残量になると、前記第2吸着手段と前記第2固定部材と前記第2切断手段を同時に所定高度上昇されるための第2上下移動手段と、を備える第2固定切断ユニットと、
前記第1固定切断ユニットからの光学フィルムの繰出方向の下流側であって、前記第1固定切断ユニットの真上に配置され、光学フィルムが切断される直前に前記第1吸着手段と隣接して前記光学フィルムを吸着する搬送側吸着手段と、前記光学フィルムを挟んで前記搬送側吸着手段と対向して配置された搬送側固定部材と、吸着固定状態の使用中光学フィルムの切断端部及び所定高度上昇された吸着固定状態の交換用の光学フィルムの切断端部を接続する接続テープ貼付手段と、使用中の光学フィルムが切断されるとこの光学フィルムを吸着固定した状態で、前記搬送側吸着手段と前記搬送側固定部材と前記接続テープ貼付手段を前記第2切断手段の真上に所定距離移動されるための搬送側左右移動手段と、を備える固定接続ユニットと、
を備え、
前記第1切断手段は、前記光学フィルムの幅方向沿って水平に設けられ光学フィルムを切断するカッターを移動する第1切断手段用移動手段をさらに備え、前記第1切断手段のカッターは、前記第1吸着手段の上方面とほぼ同一面になるように配置され、
前記第2切断手段は、前記光学フィルムの幅方向沿って水平に設けられ光学フィルムを切断するカッターを移動する第2切断手段用移動手段をさらに備え、前記第2切断手段のカッターは、前記第2吸着手段の上方面とほぼ同一面になるように配置され、
前記接続テープ貼付手段は、前記光学フィルムの幅方向沿って水平に設けられ、接続テープセット用の接続テープ繰出部を移動する接続テープ貼付用移動手段をさらに備え、
前記1切断手段のカッター及び前記固定接続ユニットの接続テープは、前記光学フィルムに対する切断の場合、前記光学フィルムの同一方側に位置し、前記光学フィルムと前記交換用光学フィルムの接続の場合、第2固定切断ユニットのカッター及び前記固定接続ユニットの接続テープは前記光学フィルムの同一方側に位置することを特徴とする光学フィルム連続供給装置を提供するものである。
【0013】
上述の光学フィルム連続供給装置において、好ましくは、前記接続テープ貼付手段は、前記接続テープ繰出部から繰出された前記接続テープを光学フィルムに押し付ける押付手段をさらに備える。
【0014】
好ましくは、前記押付手段は、シリンダまたはスプリングにより作動する貼付ローラである。
【0015】
好ましくは、前記接続テープ貼付手段は、前記貼付ローラの前記接続テープの貼付方向の下流側に接続テープガイドローラをさらに備え、前記貼付ローラと接続テープガイドローラの間に、貼付けが終わって前記接続テープをカットする接続テープ用カッターをさらに備える。
【0016】
好ましくは、前記第1上下移動手段、前記第2上下移動手段、及び前記搬送側左右移動手段のそれぞれは、ガイドレール、又は、ボールネジ、又は、ラックアンドピニオンである。
【0017】
好ましくは、前記第1繰出ユニットの光学フィルムが所定残量になると、前記第1固定切断ユニットの上昇、前記第1吸着手段及び前記第1固定部材による吸着固定、前記第1切断手段のカッターによる切断、前記第2固定切断ユニットの上昇、前記第2吸着手段及び前記第2固定部材による吸着固定、前記第2切断手段のカッターによる切断、前記固定接続ユニットの移動、前記搬送側吸着手段及び前記搬送側固定部材による吸着固定、前記接続テープ貼付手段による貼付、接続テープ用カッターによる切断が自動的に実施するように制御する制御ユニットをさらに備える。
【0018】
また、本発明は、
ガラス基板に貼り合せられる光学フィルムを連続して供給する光学フィルム連続供給方法であって、
第1繰出ユニットから使用中の光学フィルムを繰り出す使用用光学フィルム繰出工程と、
交換用の光学フィルムがセットされた第2繰出ユニットを準備し、第2吸着手段及び第2固定部材により交換用の光学フィルムを吸着固定するとともに、第2固定切断ユニットの第2切断手段によりその端部をカットして、後続の接続を待機する待機工程と、
前記第1繰出ユニットにおける使用中の光学フィルムが所定残量になることが検出されると、前記使用用光学フィルム繰出工程を停止する停止工程と、
第1固定切断ユニットを所定高度上昇させ、第1吸着手段が固定接続ユニットの搬送側吸着手段に隣接すると、該第1吸着手段及び第1固定部材で使用中の光学フィルムを吸着固定するするとともに、搬送側吸着手段及び搬送側工程部材で使用中の光学フィルムを吸着固定する吸着固定工程と、
第1切断手段のカッターが第1切断用移動手段を移動しながら搬送側吸着手段と第1吸着手段との隙間を通すことで使用中の光学フィルムを切断する切断工程と、
使用中の光学フィルムの切断が終わったことが検出されると、第1固定切断ユニットは、第1吸着手段及び第1固定部材で使用中の光学フィルムを吸着固定した状態で下降して復帰し吸着固定を開放する復帰工程と、
固定接続ユニットは、搬送側吸着手段及び搬送側固定部材で切断された使用中の光学フィルムを吸着固定した状態で、第2繰出ユニット側へ所定距離移動する移動工程と、
固定接続ユニットが第2固定切断ユニットの真上に位置すると、第2固定切断ユニットが交換用の光学フィルムを吸着固定した状態で所定高度上昇される上昇工程と、
第2固定切断ユニットの第2吸着手段が固定接続ユニットの搬送側吸着手段に隣接すると、固定接続ユニットの接続テープ貼付手段が作動し、使用中の光学フィルム及び交換用光学フィルムの継ぎ目に沿って移動しながら接続を行う接続工程と、
接続テープ貼付手段が復帰すると同時に、固定接続ユニット及び第2固定切断ユニットにおける吸着固定を開放し、交換用の光学フィルムを供給する供給工程と、
を備えることを特徴とする光学フィルム連続供給方法を提供する。
【0019】
好ましくは、前記接続工程において、押付手段により前記継ぎ目に沿って接続テープを押し付けながら接続を行う。
【0020】
好ましくは、前記接続工程と前記供給工程との間に、接続テープをカットするカット工程をさらに備える。
【0021】
好ましくは、前記使用用光学フィルム繰出工程と、前記待機工程と、前記停止工程と、前記吸着固定工程と、前記切断工程と、前記復帰工程と、前記移動工程と、前記上昇工程と、前記接続工程と、前記供給工程とが制御ユニットにより自動的に実施される。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る光学表示装置の製造システムにおける光学フィルム連続供給装置によれば、光学フィルムの片面のみに接続テープを貼付けることができ、また、光学フィルム連続供給装置の一連の動作を自動化することができるので、コストの低減化、及び高生産効率化が図られる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の実施形態について、
図3ないし
図7に基づいて説明すれば以下の通りである。なお、図面は本発明を詳しく説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。また、図面に図示されている形状、サイズ、配置関係などは例示に過ぎず、本発明を限定しない。
【0025】
以下の実施形態においては、ガラス基板の一例として液晶セル2を用いた場合について説明する。
〔光学表示装置の製造システムの構成〕
【0026】
図3は、本発明に係る光学表示装置の製造システム30の一部を示す断面図である。該製造システム30は、第1光学フィルムロールR1(第1ロール)から繰出された使用中の光学フィルム(第1光学フィルム)または第2光学フィルムロールR2(第2ロール)から繰出された交換用(未使用)の光学フィルム(第2光学フィルム)と、図示せず液晶セル供給装置からの液晶セル2とを貼合わせするものである。なお、以下の説明において、第1光学フィルム及び第2光学フィルムを総称して「光学フィルム」と記載する場合もある。
【0027】
なお、液晶セル2としては、公知の液晶セルを用いればよく、ガラス基板などの基板と液晶層との間に配向膜を配した公知の液晶セルが挙げられる。光学フィルムとしては、偏光フィルム、位相差フィルム、輝度向上フィルムなどや、これらを2つ以上積層したものが挙げられる。また、本発明の第1ロールR1及び第2ロールR2は、粘着剤層とキャリアフィルムの間に気泡が入ることを防ぐため、光学フィルムを、必ずキャリアフィルムが外側(ロール巻き芯の反対側、即ち、ロール巻き芯から離れる側)に位置するように巻き取ることで形成される。
【0028】
図3に示すように、前記光学表示装置の製造システム30の各構成として、液晶セル2を供給する図外の液晶セル供給装置と、液晶セル供給装置からの液晶セルを貼合工程へ搬送する液晶セル搬送装置12と、液晶セル2に貼り付ける光学フィルムを連続供給する光学フィルム連続供給装置9と、1対の貼付ローラからなり、液晶セル2と光学フィルムとを貼合する貼合工程を行う貼合装置4と、光学表示装置の製造システムを停止しないようにするため、所定長さの光学フィルムが貯蓄されるアキューム装置8と、光学フィルム連続供給装置9からの光学フィルムに、液晶セル2の搬送方向に沿う長さごとに切込線を形成する切り込み装置7と、キャリアフィルムローラからなり、液晶セル2と貼合する前、光学フィルムからキャリアフィルムを剥離して回収するキャリアフィルム回収装置6とを備える。ここで、搬送方向とは、
図3での黒矢印で示した方向である。
【0029】
なお、上記各構成要素において、光学フィルム連続供給装置9以外の他の装置として、特許文献1などに開示のような公知装置を使用すればよいので、ここでそれらの構成及び配置関係に対して贅言しないようにする。
【0030】
図3において、点線で囲まれた部分が光学フィルム連続供給装置9の概略構成であり、
図4−
図6にもっと詳しい構成が示されている。
【0031】
図3に示すように、光学フィルム連続供給装置9は、主に、第1繰出ユニット1と、第1繰出側光学フィルムの固定切断ユニット100(第1固定切断ユニット)と、光学フィルムの固定接続ユニット300(固定接続ユニット)と、第2繰出ユニット11、第2繰出側光フィルムの固定切断ユニット200(第2固定切断ユニット)とを備えて構成される。
【0032】
光学フィルム連続供給装置9は、制御ユニット(図示せず)をさらに備えることが好ましい。この場合、光学フィルム連続供給装置9の一連の動作が自動的に行うことができ、生産効率をさらに向上する。逆に、制御ユニットを備えない場合、光学フィルム連続供給装置9の一連の動作は、オペレータの判断より実施されてもよい。
【0033】
以下、
図4-
図6を参照しながら光学フィルム連続供給装置9の構成に対して詳しく説明する。
[第1繰出ユニット及び第2繰出ユニット]
【0034】
第1繰出ユニット1および第2繰出ユニット11は、液晶セル2の前記搬送方向に沿って所定距離を空けて並設され、第1ロールR1及び第2ロールR2をそれぞれ保持する装置であり、具体的に、第1繰出ユニット1が第1ロールR1を、第2繰出ユニット11が第2ロールR2を保持し、第1光学フィルム及び第2光学フィルムへ加えられる張力を調整可能な構成となることが好ましい。なお、第1繰出ユニット1および第2繰出ユニット11のそれぞれに張力調整ローラを設けることで、光学フィルムへ加えられる張力を調整可能な構成になってもよい。また、第1繰出ユニット1及び第2繰出ユニット11は同様な構造を有するように構成される。
【0035】
ここで、所定距離とは、後述の固定接続ユニット300が第2繰出ユニット11側へ移動して第1光学フィルムと第2光学フィルムとを接続可能な距離である。
【0036】
第1繰出ユニット1は第1移動手段M1によって、第1ロールR1の巻き芯方向、即ち光学フィルムの幅方向に沿って水平に移動可能に構成されることが好ましい。同様に、第2繰出ユニット11も第2移動手段M2によって、第2ロールR2の巻き芯方向、即ち光学フィルムの幅方向に沿って水平に移動可能に構成されることが好ましい。即ち、並設された第1ロールR1及び第2ロールR2のそれぞれの巻き芯方向が平行する。第1及び第2移動手段M1,M2とは、特に限定しないが、例えば、レール及びレール用車輪の組み合わせや、車輪などの公知構成が挙げられる。
【0037】
第1繰出ユニット1および第2繰出ユニット11はそれぞれのロール巻き芯方向に沿って水平に移動可能に構成することで、光学フィルムの使用済みで第1ロールR1または第2ロールR2を交換する必要がある場合、水平に引き出す簡単な作業によって交換が便利になり、搬送方向において引き出す場合に対して交換作業スペースが小さくなる。
【0038】
また、
図4に示すように、例えば第1繰出ユニット1から光学フィルムが複数(
図4において3つ)のローラを介して繰出されるように図示されているが、ローラの数量は図示に限定されない。例えば、第1繰出ユニット1および第2繰出ユニット11が光学フィルムの張力を調整可能な場合、これらのローラを省略してよい、また、張力調整ローラとして1つまたは3以上設けてもよい。そして、後述の搬送側(固定接続ユニット側)のローラに対しても特に限定しない。
【0039】
また、
図4に、第1繰出ユニット1が使用中であり、第2繰出ユニット11が交換用であるように図示されるがこれに限定されなく、逆になってもよい。即ち、第1繰出ユニット1が交換用であり、第2繰出ユニット11が使用中であってもよい。具体的に、第1繰出ユニット1の第1ロールR1からの光学フィルムが使用中のものであることを示すが、使用中の光学フィルムと第2繰出ユニット11の第2ロールR2からの交換用の光学フィルムが接続された後は、2繰出ユニット11の第2ロールR2からの光学フィルムが使用中の光学フィルムとなり、新しい第1ロールを交換した第1繰出ユニット1からの光学フィルムが交換用の光学フィルムになる。
[第1固定切断ユニット及び第2固定切断ユニット]
【0040】
第1固定切断ユニット100と第2固定切断ユニット200とが同様な構造を有するので、以下、第1固定切断ユニット100を例に説明し、この説明が第2固定切断ユニット200にも適用するので、第2固定切断ユニット200に対する説明は省略する。即ち、第2固定切断ユニット200の場合、第1固定切断ユニット100に対する説明において「第1」を「第2」に変えればよい。なお、第1固定切断ユニット100及び第2固定切断ユニット200は同一に構成されることに限定されず、それぞれ異なる構造を備えてもよい。
【0041】
第1固定切断ユニット100は、
図4に示すように、第1繰出ユニット1の第1光学フィルムの繰出方向の下流側に配置され、該第1光学フィルムを挟んで対向して配置された第1繰出ユニット側の光学フィルム固定部材102(第1固定部材)及び第1繰出ユニット側の光学フィルム吸着手段103(第1吸着手段)と、光学フィルムを切断する第1切断手段101と、第1固定部材102、第1吸着手段103及び第1切断手段101を同時に所定距離上下移動させるための第1上下移動手段104とを備えて構成される。即ち、第1光学フィルムは前述の第1繰出ユニット側の複数のローラを介して、第1固定部材及び第1吸着手段の間を通過する。
【0042】
以下、
図4及び
図5を参照しながら第1 固定切断ユニット100の各構成に対してさらに詳しく説明する。
[第1上下移動手段]
【0043】
第1上下移動手段104は、上記のように、第1切断手段101、第1吸着手段103及び第1固定部材102を第1光学フィルムの流れ方向に沿って上下移動させるものであり、第1上下移動手段104(
図5(b)における204が第2固定切断ユニット200の第2上下移動手段を示す)として、例えば、ガイドレール、ボールネジ手段、又はラックアンドピニオンなどの公知構成が挙げられる。また、上下移動を駆動させる駆動源は公知のものを採用すればよい。
[第1固定部材]
【0044】
第1固定部材102は、
図5(a)及び(b)に示す第2固定部材202のように、光学フィルムの幅方向に沿って延設された長尺状のバーであり、前記第1固定部材102の上方面が第1光学フィルムを挟んで第1吸着手段103の上方面とほぼ同一面になるように第1吸着手段103と対をなして配置され、第1切断手段101により第1吸着手段103に吸着された第1光学フィルムを切断する前に、該第1光学フィルムを順調に切断できるように、該第1光学フィルムを固定するために用いられる。また、第1光学フィルムを固定するために、固定手段として、スプリングによる付勢力を代表とする、例えばシリンダなどの公知構成を採用することができる。そして、
図5(a)には、第1固定部材102として、長尺状のバーが示されているが、後述の第1吸着手段103とともに第1光学フィルムを固定して切断できるものであれば特に限定しない。
[第1吸着手段]
【0045】
第1吸着手段103は、
図5(a)示すように、第2吸着手段203と同様に、第1切断手段101のカッターにより第1光学フィルムを切断する時該第1光学フィルムを吸着保持できるように、第1光学フィルムの幅方向に沿って配置されるとともにその表面には複数の吸着用穴が設けられる。即ち、ポンプによって空気を吸引して光学フィルムを吸着保持する公知の構成を採用することができる。
[第1切断手段]
【0046】
第1切断手段101は、前記第1固定切断ユニット100に第1光学フィルムの幅方向に沿って水平に配置され、
図5(a)に示す第2切断用移動手段201−2と同様な第1切断用移動手段(図示せず)と、該第1切断用移動手段を移動するカッター(
図5(a)に示す第2切断手段201のカッター201−1を参照)を備えて構成される。このように、カッターは水平に配置された第1切断用移動手段に沿って移動しながら切断するので、第1光学フィルムを精度よく水平に切断することができる。また、第1切断手段101のカッターとして、光学フィルムを容易に切断できるものであれば、丸刃状のカッターを代表とする公知のカッターを採用することができ、第1切断手段101カッターを移動させる駆動源としても公知ものを採用すればよい。そして、第1及び第2切断用移動手段としては、カッターが速やかに移動することが好ましいのでスライド手段を採用することが好ましい。また、カッターを移動しながら光学フィルムを切断できる他の公知の手段を採用してもよい。
【0047】
また、第1切断手段101のカッターは、
図4及び
図5(a)に示すように、第1光学フィルムに対して第1固定部材102と同一側、即ち第1吸着手段103の反対側(
図4における左側)で、第1吸着手段103の上方面とほぼ同一面に位置するように配置され、第1光学フィルムの幅方向の一方の側、即ち第1切断用移動手段の一端で待機する。
図5(a)には、第2切断手段201のカッターが第2切断用移動手段201−2の一端から第2切断用移動手段201−2に沿って、第2光学フィルムを切断して第2光学フィルムの幅方向の他方の側、即ち第2切断用移動手段201−2の他端に位置する状態を示す。
以上、第1固定切断ユニット100の各構成に関して説明したが、各構成の配置位置や構造は上述に限らなく、当業者が以上の説明に基づきなされた変更も本願の範囲に属する。例えば、第1固定部材102及び第1吸着手段103は
図4における位置は、第1固定部材102が左側に、第1吸着手段103が右側に位置するように図示されるが、逆になってもよい。また、第1切断手段101は必ず第1固定部材102と同一側に位置することではなく、第1吸着手段103と同一側に位置してもよい。
[固定接続ユニット]
【0048】
固定接続ユニット300は、第1繰出ユニット1からの第1光学フィルムの繰出方向において第1固定切断ユニット100より下流側であって、第1固定切断ユニット100の真上に所定高度を空けて配置される。固定接続ユニット300が第1固定切断ユニット100の真上に位置する場合、後の切断工程において、第1固定切断ユニット100が直線状に上昇して、第1吸着手段103を搬送側光学フィルムの吸着手段303(搬送側吸着手段)に位置合わせよく隣接することができる。ここで、所定高度とは、第1固定切断ユニット100が上昇して第1切断手段101のカッターによる第1光学フィルムを切断可能な距離である。
【0049】
該固定接続ユニット300は、光学フィルムを挟んで対向して配置される搬送側光学フィルムの固定部材302(搬送側固定部材)及び搬送側吸着手段303と、第1光学フィルムの切断端部と第2光学フィルムの切断端部を接続テープTで貼り付ける接続テープ貼付手段301と、搬送側固定部材302、搬送側吸着手段303及び接続テープ貼付手段301を左右(水平の搬送方向)に移動させるための搬送側左右移動手段304と、を備え、搬送側固定部材302の下面と搬送側吸着手段303の下面が略同一面になるように配置されている。
【0050】
ここで、搬送側左右移動手段304として、例えば、ガイドレール、ボールネジ手段、又はラックアンドピニオンなどの公知ものが挙げられる。また、左右移動を駆動させる駆動源は公知のものを採用すればよい。固定接続ユニット300における搬送側固定部材302や搬送側吸着手段303の構成について、第1固定切断ユニット100における第1吸着手段103及び第1固定部材102を参照すればよいので、ここで贅言しない。
【0051】
また、接続テープ貼付手段301は、
図5(a)に示すように、固定接続ユニット300に設けられ光学フィルムの幅方向に沿って水平に配置される接続テープ貼付用移動手段301−1と、該接続テープ貼付用移動手段301−1を移動し、接続テープTがセットされる接続テープ繰出部301−2とを備える。接続テープ繰出部301−2に、光学フィルムの幅に相当する長さの接続テープTのみがセットされてもいい。この場合、光学フィルムが接続された後、第2ロールR2から第2光学フィルムを連続して供給する期間、接続テープ繰出部301−2に新しい接続テープTをセットすればよい。なお、接着テープTとして、公知の片面粘着テープを用いることができる。
【0052】
また、接着テープTの接着性を向上するため、
図6(a)に示すように、接続テープ貼付手段301は、該接続テープ繰出部301−2に隣接して設けられ、貼付ローラ301−6が設けられた補助貼付手段をさらに備えることが好ましい、該貼付ローラ301−6は繰出された接続テープTを光学フィルムの切断端部の互い(継ぎ目部)に沿って押し付けながら貼り付ける。貼付ローラ301−6は、第1シリンダC1(押付手段の一例)により光学フィルムの継ぎ目部に押し付けられ、その状態を維持したまま、接続テープ貼付手段301が接続テープ貼付用移動手段301−1を移動することで、光学フィルムの継ぎ目(使用中の光学フィルムの切断端部及び交換用の光学フィルムの切断端部)に沿って移動する。なお、前記第1シリンダC1の代わりに、スプリングなどの他の公知者を採用してもよい。
【0053】
そして、接続テープ繰出部301−2に、繰り返して接続できる長さを有する接続テープTがセットされてもいい。この場合、
図6(a)、(b)に示すように、前記貼付ローラ301−6の接続テープ貼付方向の下流側に接続テープガイドローラ301−4を備え、前記貼付ローラ301−6と接続テープガイドローラ301−4間に、貼付けが終わって接続テープTをカットする接続テープ用カッター301−3をさらに備えて構成されることが好ましい。接続テープガイドローラ301−4は、接続テープTが接続テープ用カッター301−3に接触しないようにガイドするローラであり、接続テープ用カッター301−3は、貼付ローラ301−6及び接続テープガイドローラ301−4の間で、クランプ301−5よりそれぞれ貼付ローラ301−6及び接続テープガイドローラ301−4に接続される。光学フィルムの接続が終わると、
図6(b)に示すように、第2シリンダC2が後退(図示上昇)し、貼付ローラ301−6とクランプ301−5で接続されたカッター301−3が接続テープTに押し付けられ、接続テープTが切断される。ここで、接続テープTを切断できる構成であれば、接続テープ用カッター301−3の取付け構成に対して特に限定しない。
【0054】
そして、接続テープ貼付手段301の接続テープ繰出部301−2は、光学フィルムの幅方向の一方の側に待機する。つまり、接続テープ貼付手段301の接続テープ繰出部301−2は第1切断手段101のカッターや第2切断手段201のカッターと同一側で待機する。
【0055】
図5(a)、(b)を参照して、接続テープ貼付手段301の接続テープTと第1及び第2固定切断ユニット100,200のカッターに対して説明を加えると、接続テープTが、切断により形成された光学フィルムの継ぎ目部に沿って繰出されて接続するため、接続テープT及び第1及び第2固定切断ユニット100,200のカッターが同一の水平線に配置される。
【0056】
また、搬送側吸着手段303及び搬送側固定部材302は、第1吸着手段103及び第1固定部材102(または第2吸着手段203及び第2固定部材202)と、第1切断手段101(または第2切断手段201)により使用中(または交換用)の光学フィルムを順調に切断できるように上下に一対一に対応して配置される。このように、第1繰出ユニット1からの第1光学フィルムが第1吸着手段103及び第1固定部材102(または第2吸着手段203及び第2固定部材202)の間、さらに搬送側吸着手段303及び搬送側固定部材302の間を通して貼合工程へ供給される。
【0057】
なお、図面において、対向して配置される固定部材102,202,302と吸着手段103,203,303は、各吸着手段が光学フィルムの右側(図面における右側)に、各固定部材が光学フィルムの左側に配置することが示されているが、これに限定されなく、逆になってもよい。また、搬送側吸着手段303及び搬送側固定部材302の位置は逆になってもよい。
本願において、接続テープ貼付手段301が光学フィルムのある一側に設けれているため、光学フィルムの片面に対して接続テープTを貼り付けることができる。
〔光学フィルム連続供給装置の動作〕
【0058】
以下、
図7(a)−(f)を参照しながら光学フィルム連続供給装置9の動作の手順について説明する。
【0059】
図7(a)において、第1ロールR1は使用中であり、第2ロールR2は交換用として待機する。第1繰出ユニット1の第1ロールR1から繰出された第1光学フィルムは、貼合工程を介して、所定枚数の液晶セル2に供給するにつれて残量が減少する。制御ユニットが、第1ロールR1における残量が最少程度残量(所定残量)になったことを検出すると、光学フィルム連続供給装置9の作動を停止すると同時に、第1固定切断ユニット100及び固定接続ユニット300を作動させる。ここで、最少程度残量とは、コスト低減の立場から考え、残量が少ないほどよいが、第1繰出ユニット1から固定接続ユニット300までの長さである。
【0060】
また、第2繰出ユニット11における第2ロールR2の第2光学フィルムは、事前に第2固定切断ユニット200を作動させて、第2切断手段201のカッターによりその端部がカットされ、第2吸着手段203及び第2固定部材202により吸着固定され、後続の貼付接続を待機してもよく、制御ユニットにより第1固定切断ユニット100及び固定接続ユニット300とともに第2固定切断ユニット200を作動させてカット及び吸着固定を行って、後続の貼付接続を待機してもよい。
【0061】
図7(b)において、制御ユニットにより、第1固定切断ユニット100が第1上下移動手段104に沿って所定高度上昇し、そして、第1吸着手段103及び第1固定部材102で第1光学フィルムを吸着固定する。同時に、固定接続ユニット300も、制御ユニットにより、搬送側吸着手段303及び搬送側固定部材302で第1光学フィルムを吸着固定し、そして、第1切断手段101のカッターが第1切断用移動手段を移動することで、第1切断手段101のカッターが搬送側吸着手段303と第1吸着手段103との隙間を通しながら第1光学フィルムを切断する。
【0062】
図7(c)において、制御ユニットにより、第1切断手段101での第1光学フィルムの切断が終わったことが検出されると、第1固定切断ユニット100は、第1吸着手段103及び第1固定部材102が第1光学フィルムを吸着固定した状態で下降して復帰する。復帰すると、制御ユニットにより吸着固定を開放する。そして、第1繰出ユニット1は水平に引き出され、オペレータより使用済のロールが新しいロールに交換され、交換用として待機する。
【0063】
図7(d)において、固定接続ユニット300は、制御ユニットにより、第1固定切断ユニット100の復帰と同時に、搬送側吸着手段303及び搬送側固定部材302で第1光学フィルムを吸着固定した状態で、第2繰出ユニット11側へ所定距離移動する。
【0064】
図7(e)において、固定接続ユニット300が搬送側左右移動手段304に沿って所定距離移動して第2固定切断ユニット200の真上に位置すると、制御ユニットにより第2固定切断ユニット200が上昇され、第2固定切断ユニット200の第2吸着手段203が固定接続ユニット300の搬送側吸着手段303に上下隣接すると、制御ユニットにより接続テープ貼付手段301が作動し、光学フィルムの継ぎ目部に沿って移動しながら使用中の光学フィルムと交換用の光学フィルムとを接続し、さらに接続テープ貼付手段301に付設された接続テープ用カッター301−3を作動させて接続テープTを切断し、接続テープ貼付手段301が復帰すると同時に、固定接続ユニット300及び第2固定切断ユニット200における吸着固定を開放し、光学フィルム連続供給装置9を作動させる。
【0065】
そして、所定時間を経て、制御ユニットにより、第2ロールR2に最少程度残量が残されたことを検出すると、前述の
図7(a)−(f)の動作を繰り返し、使用中の第2ロールR2の第2光学フィルムと、交換用として待機している前記交換された新しい第1ロールR1からの第1光学フィムとを再度接続する。そして、第2繰出ユニット11は水平に移動され、オペレータにより使済のロールが新しいロールに交換され、交換用として再度待機する。
【0066】
また、制御ユニットによる各検出は、センサなどの公知の検出手段を採用することで行ってもよい。
【0067】
以上の構成及び動作によれば、本発明は、光学フィルムの一方のみに配置された接続テープ貼付手段301により片面接続を行うので、接続時間が短縮され、さらに、接続テープTの使用量が減少され、コストが低減される。
【0068】
そして、光学フィルム連続供給装置9の一連の動作が制御ユニットにより制御されるので、オペレータによる無駄に浪費される時間がなくなり、また、動作が自動的に行うので、生産効率がさらに向上される。
【0069】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本願に添付された各請求項に記載された範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、製造システムにおけるガイドロールの本数や、各構成要素の配置などは図示された配置に限定されるものではない。
【0070】
また、前述の実施形態において、第1固定切断ユニット100を所定距離上昇することで、第1固定切断ユニット100の第1吸着手段103の上面と固定接続ユニット300の搬送側吸着手段303の下面が近接されるようにしていたが、第1固定切断ユニット100を所定距離上昇させることがなく、あらかじめ、第1固定切断ユニット100の第1吸着手段103の上面と固定接続ユニット300の搬送側吸着手段303の下面を鉛直方向に近接して配置しても良い。
【0071】
また、前述の実施形態において、第2固定切断ユニット200も所定距離上昇することで、第2固定切断ユニット200の第2吸着手段の上面と固定接続ユニット300の搬送側吸着手段303の下面が近接されるようにしていたが、第2固定切断ユニット200を所定距離上昇させることがなく、あらかじめ、第2固定切断ユニット200の第2吸着手段の上面と固定接続ユニット300の搬送側吸着手段303の下面を鉛直方向に近接して配置しても良い。