特許第6390865号(P6390865)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6390865混合水栓のプラスチック製本体の連接構造とその連接方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6390865
(24)【登録日】2018年8月31日
(45)【発行日】2018年9月19日
(54)【発明の名称】混合水栓のプラスチック製本体の連接構造とその連接方法
(51)【国際特許分類】
   E03C 1/044 20060101AFI20180910BHJP
   E03C 1/042 20060101ALI20180910BHJP
【FI】
   E03C1/044
   E03C1/042 B
【請求項の数】10
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-158425(P2016-158425)
(22)【出願日】2016年8月12日
(65)【公開番号】特開2017-101532(P2017-101532A)
(43)【公開日】2017年6月8日
【審査請求日】2016年8月12日
(31)【優先権主張番号】201510880321.X
(32)【優先日】2015年12月4日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516242367
【氏名又は名称】厦門建霖工業有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】陳希敏
(72)【発明者】
【氏名】林鋒
(72)【発明者】
【氏名】林仙海
【審査官】 舟木 淳
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第104197040(CN,A)
【文献】 特開2006−057844(JP,A)
【文献】 特開2008−214876(JP,A)
【文献】 特開2001−336648(JP,A)
【文献】 特開2013−209851(JP,A)
【文献】 特開平11−336143(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03C 1/00−1/10
F16K 27/00−27/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチックから製造されるH字形のフレームと断水プレートを有し、前記フレームは、横方向パイプと、前記横方向パイプの両端に連接されると共に、内部が前記横方向パイプの通路に連通される二つのパイプ状のバルブベースから構成され、前記バルブベースの上部開口部におけるフランジに外部ねじ山が設けられ、前記バルブベースの下端入水口に下方へ延伸すると共に外部ねじ山が設けられる入水パイプが設けられ、前記横方向パイプに開口部が形成され、前記断水プレートが前記横方向パイプの開口部に溶接によって固定されると共に、前記横方向パイプの開口部を閉鎖し、前記断水プレートに前記横方向パイプと連通する出水口が形成され、前記出水口には、蛇口と連通するための出水パイプが設けられることを特徴とする、混合水栓のプラスチック製本体の連接構造。
【請求項2】
前記出水パイプの外周囲には、前記蛇口と螺合するための外部ねじ山が形成されることを特徴とする請求項1に記載の混合水栓のプラスチック製本体の連接構造。
【請求項3】
前記出水パイプの上端の両側部分には、前記蛇口と係合するための係合ブロックがそれぞれ設けられ、前記係合ブロックの外側には、縦方向の凸部が設けられ、前記係合ブロックの内側端の下部には、前記蛇口の連接端を収容するための凹部が設けられることを特徴とする請求項1に記載の混合水栓のプラスチック製本体の連接構造。
【請求項4】
前記断水プレートは、溶接によって前記横方向パイプの開口部に固定され、前記横方向パイプの中段に前側へ向かう弧状の湾曲部が設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の混合水栓のプラスチック製本体の連接構造。
【請求項5】
前記バルブベースの上部開口部における内側壁の両側部分には、バルブベースを設置するときに位置決め用の位置決め凹部がそれぞれ形成されることを特徴とする請求項4に記載の混合水栓のプラスチック製本体の連接構造。
【請求項6】
前記バルブベースの外周囲には、間隔を有するように上方から下方までに線状の横方向補強リブが設けられ、隣り合う横方向補強リブ同士の間には、前記バルブベースの周方向に沿って間隔を有するように線状の縦方向補強リブが設けられることを特徴とする請求項1、2、3、5のいずれか1項に記載の混合水栓のプラスチック製本体の連接構造。
【請求項7】
(1)溶接によって断水プレートと横方向パイプとを固定すると共に、前記横方向パイプの開口部を閉鎖するステップと、
(2)連接後の前記フレームと前記断水プレートに対して水漏れテストを行うステップと、を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の混合水栓のプラスチック製本体の連接構造の連接方法。
【請求項8】
前記ステップ(1)の溶接に使用される工具は、熱プレート溶接機であり、前記熱プレート溶接機によって前記横方向パイプの開口部端面を加熱することにより、前記横方向パイプの開口部端面を溶かすと共に、前記断水プレートを加熱することにより、前記断水プレートの下端表面を溶かし、次に加熱後の前記横方向パイプと前記断水プレートとを貼り合わせて固着させ溶接を完成することを特徴とする請求項7に記載連接方法。
【請求項9】
前記加熱の時間は、6〜7秒であり、前記溶接の温度は、380℃〜450℃であり、前記溶接および固着の時間は、6〜7秒であることを特徴とする請求項8に記載連接方法。
【請求項10】
前記ステップ(1)の溶接に使用される工具は、前記横方法パイプと前記断水プレートとの振動溶接を実現する振動摩擦溶接機であるか、又は、前記ステップ(1)の溶接に使用される工具は、前記横方法パイプと前記断水プレートとの超音波溶接を実現する超音波溶接機であることを特徴とする請求項7に記載連接方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、混合水栓のプラスチック製本体の連接構造とその連接方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の構成のように、湯水混合水栓における本体は、鋳造で銅から半製品が製造され、次に前記の半製品に対して複雑の機械加工によって得られるものである。しかし、銅の資源不足に加え、機械加工のコストが高く、歩留まり率も低いため、銅製の水栓本体の価格は非常に高くなる。この問題を解決するために、銅の代わりにプラスチックを使用すると共に、複雑な機械加工の代わりに大量生産に向いたプラスチック射出成型工程を使用することにより、混合水栓のプラスチック製本体を生産する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
混合水栓のプラスチック製本体の構造は、その特殊性と複雑性のために、一般の射出成形工程によれば本体における横方向パイプの内孔を形成することができないので、プラスチック製本体を一体的に形成することができず、段階的に製造してその後に連接する製造方法を使用しなければならない。しかし、その結果として、生産効率が低下すると共に、製造コストも上昇してしまい、他方で、製品の構造強度と耐用性も保証できず、製品の外観にも悪影響を与え、更に、生産する混合水栓の構造を単一にしかできず、異なる外観を有する水栓に利用することができないため、汎用性が低く混合水栓の量産化に難しいという問題が存在している。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の目的は、混合水栓のプラスチック製本体の連接構造とその連接方法を提供することであり、その連接構造が単純で、異なる外観を有する蛇口に適用することができるので、汎用性が強く、しかも連接方法が簡単であり、高速での生産に有利である。
【0005】
本発明の技術について、プラスチックから製造されるH字形のフレームと断水プレートを有し、前記フレームは、横方向パイプと、この横方向パイプの両端に連接されると共に、内部が前記横方向パイプの通路に連通される二つのパイプ状のバルブベースから構成され、前記バルブベースの上部開口部におけるフランジに外部ねじ山が設けられ、前記バルブベースの下端入水口に下方へ延伸すると共に外部ねじ山を具えた入水パイプが設けられ、前記横方向パイプに開口部が形成され、前記断水プレートが前記横方向パイプの開口部に固定されると共に、前記横方向パイプの開口部を閉鎖し、前記断水プレートに前記横方向パイプと連通する出水口が形成され、前記出水口には、蛇口と連通するための出水パイプが設けられることを特徴とする、混合水栓のプラスチック製本体の連接構造を提供する。
【0006】
更に、前記出水パイプの外周囲には、前記蛇口と螺合するための外部ねじ山が形成される。
【0007】
更に、前記出水パイプの上端の両側部分には、前記蛇口と係合するための係合ブロックがそれぞれ設けられ、前記係合ブロックの外側には、縦方向の凸部が設けられ、前記係合ブロックの内側端の下部には、前記蛇口の連接端を収容するための凹部が設けられる。
【0008】
更に、前記断水プレートは、溶接、粘着または射出成形の方式によって前記開口部に設けられ、前記横方向パイプの中段に前側へ向かう弧状の湾曲部が設けられる。
【0009】
更に、前記バルブベースの上部開口部における内側壁の両側部分には、バルブベースを設置する際の位置決め用の位置決め凹部がそれぞれ形成される。
【0010】
更に、前記バルブベースの外周囲には、間隔を有するように上方から下方までに線状の横方向補強リブが設けられ、隣り合う横方向補強リブ同士の間には、前記バルブベースの周方向に沿って間隔を有するように線状の縦方向補強リブが設けられる。
【0011】
本発明に係わる混合水栓のプラスチック製本体の連接構造の連接方法は、
(1)フレームを金具に固定するステップと、
(2)溶接、粘着または射出成形の方式によって断水プレートと横方向パイプとを固定し連接すると共に、前記横方向パイプの開口部を閉鎖するステップと、
(3)連接後の前記フレームと前記断水プレートに対して水漏れテストを行うステップとを有する。
【0012】
前記ステップ(2)の溶接に使用される工具は、熱プレート溶接機であり、前記熱プレート溶接機によって前記横方向パイプの開口部端面を加熱することにより、前記横方向パイプの開口部端面を溶かすと共に、前記断水プレートを加熱することにより、前記断水プレートの下端表面を溶かし、次いで加熱後の前記横方向パイプと前記断水プレートとを貼り合わせて固着させ溶接を完成することが望ましい。
【0013】
前記加熱の時間は、6〜7秒であり、前記溶接の温度は、380℃〜450℃であり、前記溶接および固着の時間は、6〜7秒であることが望ましい。
【0014】
前記ステップ(2)の溶接に使用される工具は、前記横方法パイプと前記断水プレートとの振動溶接を実現する振動摩擦溶接機であり、又は、前記ステップ(2)の溶接に使用される工具は、前記横方法パイプと前記断水プレートとの超音波溶接を実現する超音波溶接機であることが望ましい。
【発明の効果】
【0015】
従来の技術と比較して、本発明は下記のようなメリットがある。連接構造は単純であり、需要に応じて断水プレートの構造を調整できるため、異なる外観を有する水栓に適用することができるので、汎用性が高く、且つ、連接方法は簡単であるため、高速での生産に有利である。この連接構造は、フレームの標準化にメリットがあり、しかも標準化の水準が高い。この連接構造は、部品の数量が少なく、取付を簡略化でき、しかも生産コストを節約することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施例1に関する構成の見取図である。
図2】本発明の実施例2に関する構成の見取図である。
図3】本発明の実施例3に関する構成の見取図である。
図4】本発明の図3における部分Aの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の上述の特徴とメリットを更に明らかにするために、以下で具体的な実施例および添付図面によって詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に限られていない。
【実施例1】
【0018】
図1に示すように、本発明の実施例1に係わる混合水栓のプラスチック製本体の連接構造は、プラスチックから構成されるH字形のフレーム(100)と断水プレート(200)を有し、前記フレーム(100)は、横方向パイプ(110)と、この横方向パイプ(110)の両端に連接されると共に、内部が前記横方向パイプ(110)の通路(111)に連通される二つのパイプ状のバルブベース(120)から構成され、前記バルブベース(120)の上部開口部(121)におけるフランジ(122)に外部ねじ山が設けられ、前記バルブベース(120)の下端入水口に下方へ延伸すると共に外部ねじ山が設けられる入水パイプ(123)が設けられ、前記横方向パイプ(110)に開口部が形成され、前記開口部が前記横方向パイプ(110)の上端面に設けられると共に、両端におけるバルブベース(120)に切り込み、前記断水プレート(200)が溶接、粘着又は射出成形の方式によって前記横方向パイプ(110)の開口部に固定されると共に、前記横方向パイプ(110)の開口部を閉鎖し、前記断水プレート(200)に前記横方向パイプ(110)と連通する出水口(210)が形成され、前記出水口(210)には、蛇口と連通するための出水パイプ(220)が設けられ、前記出水パイプ(220)は、蛇口と連接することができる。
【0019】
本実施例において、前記横方向パイプ(110)の中段に前側へ向かう弧状の湾曲部(112)が設けられる。
【0020】
本実施例において、前記バルブベース(120)の上部開口部における内側壁の両側部分には、バルブベース(120)を設置するときに位置決め用の位置決め凹部(124)がそれぞれ形成される。これは、バルブベース(120)の組立に有利であり、しかもバルブベース(120)の回転を防止できる。
【0021】
本実施例において、前記バルブベース(120)の外周囲には、間隔を有するように上方から下方までに線状の横方向補強リブ(125)が設けられ、隣り合う横方向補強リブ(125)同士の間には、前記バルブベース(120)の周方向に沿って間隔を有するように線状の縦方向補強リブ(126)が設けられることにより、バルブベース(120)の構造強度を向上することができる。
【0022】
本発明に係わる混合水栓のプラスチック製本体の連接構造の連接方法は、
(1)フレーム(100)を金具に固定するステップと、
(2)溶接、粘着または射出成形の方式によって断水プレート(200)と横方向パイプ(110)とを固定に連接すると共に、前記横方向パイプ(110)の開口部を閉鎖するステップと、
(3)連接後の前記フレーム(100)と前記断水プレート(200)に対して水漏れテストを行うステップと、を有する。
【0023】
本実施例において、前記ステップ(2)の溶接に使用される工具は、熱プレート溶接機であり、前記熱プレート溶接機によって前記横方向パイプ(110)の開口部端面を加熱することにより、前記横方向パイプ(110)の開口部端面を溶かすと共に、前記断水プレート(200)を加熱することにより、前記断水プレート(200)の下端表面を溶かし、次に加熱後の前記横方向パイプ(110)と前記断水プレート(200)とを貼り合わせて固着させ溶接を完成する。
【0024】
本実施例において、前記加熱の時間は、6秒であり、溶接の温度は、380℃であり、前記溶接および固着の時間は、6秒である。
【0025】
本実施例において、前記ステップ(2)の溶接に使用される工具は、前記横方向パイプ(110)と前記断水プレート(200)との振動溶接を実現する振動摩擦溶接機であり、又は、前記ステップ(2)の溶接に使用される工具は、前記横方法パイプ(110)と前記断水プレート(200)との超音波溶接を実現する超音波溶接機である。
【実施例2】
【0026】
図2に示すように、本発明に係わる混合水栓のプラスチック製本体の連接構造は、プラスチックから構成されるH字形のフレーム(100)と断水プレート(200)を有し、前記フレーム(100)は、横方向パイプ(110)と、この横方向パイプ(110)の両端に連接されると共に、内部が前記横方向パイプ(110)の通路(111)に連通される二つのパイプ状のバルブベース(120)から構成され、前記バルブベース(120)の上部開口部(121)におけるフランジ(122)に外部ねじ山が設けられ、前記バルブベース(120)の下端入水口に下方へ延伸すると共に外部ねじ山が設けられる入水パイプ(123)が設けられ、前記横方向パイプ(110)に開口部が形成され、前記開口部が両端におけるバルブベース(120)に切り込み、前記断水プレート(200)が溶接、粘着又は射出成形の方式によって前記横方向パイプ(110)の開口部に固定されると共に、前記横方向パイプ(110)の開口部を閉鎖し、前記断水プレート(200)に前記横方向パイプ(110)と連通する出水口(210)が形成され、前記出水口(210)には、蛇口と連通するための出水パイプ(220)が設けられる。
【0027】
本実施例において、前記出水パイプ(220)の外周に蛇口と螺合するための外部ねじ山が設けられることにより、蛇口と速やかに螺合することができる。
【0028】
本実施例において、前記横方向パイプ(110)の中段に前側へ向かう弧状の湾曲部(112)が設けられる。
【0029】
本実施例において、前記バルブベース(120)の上部開口部における内側壁の両側部分には、バルブベース(120)を設置するときに位置決め用の位置決め凹部(124)がそれぞれ形成される。これは、バルブベース(120)の組立に有利であり、しかもバルブベース(120)の回転を防止できる。
【0030】
本実施例において、前記バルブベース(120)の外周囲には、間隔を有するように上方から下方までに線状の横方向補強リブ(125)が設けられ、隣り合う横方向補強リブ(125)同士の間には、前記バルブベース(120)の周方向に沿って間隔を有するように線状の縦方向補強リブ(126)が設けられることにより、バルブベース(120)の構造強度を向上することができる。
【0031】
本発明に係わる混合水栓のプラスチック製本体の連接構造の連接方法は、
(1)フレーム(100)を金具に固定するステップと、
(2)溶接、粘着または射出成形の方式によって断水プレート(200)と横方向パイプ(110)とを固定に連接すると共に、前記横方向パイプ(110)の開口部を閉鎖するステップと、
(3)連接後の前記フレーム(100)と前記断水プレート(200)に対して水漏れテストを行うステップと、を有する。
【0032】
本実施例において、前記ステップ(2)の溶接に使用される工具は、熱プレート溶接機であり、前記熱プレート溶接機によって前記横方向パイプ(110)の開口部端面を加熱することにより、前記横方向パイプ(110)の開口部端面を溶かすと共に、前記断水プレート(200)を加熱することにより、前記断水プレート(200)の下端表面を溶かし、次に加熱後の前記横方向パイプ(110)と前記断水プレート(200)とを貼り合わせて固着させ溶接を完成する。
【0033】
本実施例において、前記加熱の時間は、6.5秒であり、溶接の温度は、420℃であり、前記溶接および固着の時間は、6.5秒である。
【0034】
本実施例において、前記ステップ(2)の溶接に使用される工具は、前記横方法パイプ(110)と前記断水プレート(200)との振動溶接を実現する振動摩擦溶接機であり、又は、前記ステップ(2)の溶接に使用される工具は、前記横方法パイプ(110)と前記断水プレート(200)との超音波溶接を実現する超音波溶接機である。
【実施例3】
【0035】
図3図4に示すように、本発明に係わる混合水栓のプラスチック製本体の連接構造は、プラスチックから構成されるH字形のフレーム(100)と断水プレート(200)を有し、前記フレーム(100)は、横方向パイプ(110)と、この横方向パイプ(110)の両端に連接されると共に、内部が前記横方向パイプ(110)の通路(111)に連通される二つのパイプ状のバルブベース(120)から構成され、前記バルブベース(120)の上部開口部(121)におけるフランジ(122)に外部ねじ山が設けられ、前記バルブベース(120)の下端入水口に下方へ延伸すると共に外部ねじ山が設けられる入水パイプ(123)が設けられ、前記横方向パイプ(110)に開口部が形成され、前記開口部が両端におけるバルブベース(120)に切り込み、前記開口部が前記横方向パイプ(110)の上端面に設けられ、前記断水プレート(200)が溶接、粘着又は射出成形の方式によって前記横方向パイプ(110)の開口部に固定されると共に、前記横方向パイプ(110)の開口部を閉鎖し、前記断水プレート(200)に前記横方向パイプ(110)と連通する出水口(210)が形成され、前記出水口(210)には、蛇口と連通するための出水パイプ(220)が設けられる。
【0036】
本実施例において、前記出水パイプ(220)の上端の両側部分には、前記蛇口と係合するための係合ブロック(221)がそれぞれ設けられ、前記係合ブロック(221)の外側には、縦方向凸部(222)が設けられ、前記係合ブロック(221)の内側端の下部には、前記蛇口の連接端を収容するための凹部(223)が設けられることにより、蛇口と速やかに係合することができる。
【0037】
本実施例において、前記横方向パイプ(110)の中段に前側へ向かう弧状の湾曲部(112)が設けられる。
【0038】
本実施例において、前記バルブベース(120)の上部開口部における内側壁の両側部分には、バルブベース(120)を設置するときに位置決め用の位置決め凹部(124)がそれぞれ形成される。これは、バルブベース(120)の組立に有利であり、しかもバルブベース(120)の回転を防止できる。
【0039】
本実施例において、前記バルブベース(120)の外周囲には、間隔を有するように上方から下方までに線状の横方向補強リブ(125)が設けられ、隣り合う横方向補強リブ(125)同士の間には、前記バルブベース(120)の周方向に沿って間隔を有するように線状の縦方向補強リブ(126)が設けられることにより、バルブベース(120)の構造強度を向上することができる。
【0040】
本発明に係わる混合水栓のプラスチック製本体の連接構造の連接方法は、
(1)フレーム(100)を金具に固定するステップと、
(2)溶接、粘着または射出成形の方式によって断水プレート(200)と横方向パイプ(110)とを固定に連接すると共に、前記横方向パイプ(110)の開口部を閉鎖するステップと、
(3)連接後の前記フレーム(100)と前記断水プレート(200)に対して水漏れテストを行うステップと、を有する。
【0041】
本実施例において、前記ステップ(2)の溶接に使用される工具は、熱プレート溶接機であり、前記熱プレート溶接機によって前記横方向パイプ(110)の開口部端面を加熱することにより、前記横方向パイプ(110)の開口部端面を溶かすと共に、前記断水プレート(200)を加熱することにより、前記断水プレート(200)の下端表面を溶かし、次に加熱後の前記横方向パイプ(110)と前記断水プレート(200)とを貼り合わせて固着させ溶接を完成する。
【0042】
本実施例において、前記加熱の時間は、7秒であり、溶接の温度は、450℃であり、前記溶接および固着の時間は、7秒である。
【0043】
本実施例において、前記ステップ(2)の溶接に使用される工具は、前記横方法パイプ(110)と前記断水プレート(200)との振動溶接を実現する振動摩擦溶接機であり、又は、前記ステップ(2)の溶接に使用される工具は、前記横方法パイプ(110)と前記断水プレート(200)との超音波溶接を実現する超音波溶接機である。
【0044】
上述の説明は、本発明の好適な実施例に対する具体的な説明であるが、これらの実施例は本発明における特許請求の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨に基づいてこれらの実施例の効果と等しい変形や変更を行って異なる混合水栓のプラスチック製本体の連接構造を完成することができ、これらの変形や変更は本発明における特許請求の範囲に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0045】
100 フレーム
110 横方向パイプ
111 通路
112 湾曲部
120 バルブベース
121 上部開口部
122 フランジ
123 入水パイプ
124 位置決め凹部
125 横方向補強リブ
126 縦方向補強リブ
200 断水プレート
210 出水口
220 出水パイプ
221 係合ブロック
222 縦方向凸部
223 凹部
図1
図2
図3
図4