(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記正面載置台切り欠き部および前記背面載置台切り欠き部は、それぞれ、前記第1の引き出し切り欠き部および前記第2の引き出し切り欠き部と、前記正面側および前記背面側を横切る方向に同じ幅を有し、
前記第1の余長ケーブル収容引き出しが前記引き出し収納部に収納された状態で、前記正面載置台切り欠き部と、前記第1の引き出し切り欠き部とによって第1の余長ケーブル収容口が形成され、
前記第2の余長ケーブル収容引き出しが前記引き出し収納部に収納された状態で、前記背面載置台切り欠き部と、前記第2の引き出し切り欠き部とによって第2の余長ケーブル収容口が形成される、請求項1に記載の載置台。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、各図において同一または相当する部分には同一の符号を付して適宜説明は省略する。
【0012】
図1は、本発明の実施形態に係る載置台を示す斜視図である。
【0013】
ここでは、
図1に示すよう設定された直交座標系(x,y,z)を使用して説明する。
図1に示した状態では、x軸方向は左右方向(幅方向)であり、y軸方向は前後方向(正面および背面方向)であり、z軸方向は上下方向(高さ方向)である。
【0014】
載置台100は、載置面110と、第1の余長ケーブル収容用引き出し120と、第2の余長ケーブル収容用引き出し130と、引き出し収納部140と、第1の支持脚150と、第2の支持脚160とを備える。図示された第1の余長ケーブル収容用引き出し120および第2の余長ケーブル収容用引き出し130は、前後方向において、同じ寸法を備えているものとして説明するが、本発明の実施形態は何等これに限定されることはない。本発明の実施形態は、例えば、単一の余長ケーブル収容用引き出しを備えた載置台にも適用できることは言うまでもない。
【0015】
載置面110には、ケーブルを有する装置(例えば、本体端末と、該本体端末とケーブルで接続される複数の付属装置とで構成されるPOS端末装置の本体端末等)を載置することができる。また、載置面110の周囲には、正面載置台壁111と、背面載置台壁112と、左面載置台壁113と、右面載置台壁114とが形成されている。
【0016】
載置面110は、その正面方向において、正面載置台壁111および載置面110を切り欠くことで形成された正面載置台切り欠き部111−1を有する。また、載置面110は、その背面方向において、背面載置台壁112および載置面110を切り欠くことで形成された背面載置台切り欠き部112−1を有する。
【0017】
正面載置台壁111は、第1の正面ケーブル通し部111aと、第2の正面ケーブル通し部111bとを有する。すなわち、正面載置台壁111は、2つのケーブル通し部を有する。
【0018】
背面載置台壁112は、第1の背面ケーブル通し部112aと、第2の背面ケーブル通し部112bとを有する。すなわち、背面載置台壁112は、2つのケーブル通し部を有する。
【0019】
左面載置台壁113は、第1の左面ケーブル通し部113aと、第2の左面ケーブル通し部113bと、第3の左面ケーブル通し部113cとを有する。すなわち、左面載置台壁113は、3つのケーブル通し部を有する。
【0020】
右面載置台壁114は、第1の右面ケーブル通し部114aと、第2の右面ケーブル通し部114bと、第3の右面ケーブル通し部114cとを有する。すなわち、右面載置台壁114は、3つのケーブル通し部を有する。
【0021】
上述の各ケーブル通し部には、係合部を有するクランプが設けられている。具体的には後述するが、クランプの係合部の係合を解除することによって、ケーブル通し部にケーブルを通すことができるようになる。そして、ケーブル通し部にケーブルを通した後、係合部を係合させることでケーブルの移動を規制することができる。また、本実施形態において、ケーブル通し部の数に制限はなく、ケーブル通し部は必要に応じて任意の数だけ設ければよい。
【0022】
第1の余長ケーブル収容用引き出し120および第2の余長ケーブル収容用引き出し130は、載置面110上に載置された装置のケーブルの余長を収容する。また、第1の余長ケーブル収容用引き出し120および第2の余長ケーブル収容用引き出し130は、それぞれ、同一の形状を有していることが好ましい。この場合、第1の余長ケーブル収容用引き出し120および第2の余長ケーブル収容用引き出し130には、同一の引き出しを用いることができる。
【0023】
第1の余長ケーブル収容用引き出し120は、第1の正面引き出し壁121と、第1の背面引き出し壁122と、第1の左面引き出し壁123と、第1の右面引き出し壁124とを有する。また、第1の正面引き出し壁121は第1の正面引き出し壁切り欠き部121−1を有し、第1の背面引き出し壁122は第1の背面引き出し壁切り欠き部122−1を有する。第1の正面引き出し壁切り欠き部121−1は、A−A線およびB−B線に対して、第1の背面引き出し壁切り欠き部122−1と対称な形状を有している。そのため、第1の余長ケーブル収容用引き出し120は、正面方向および背面方向の何れの方向からも引き出し収納部140に収納することができる。このことは、第2の余長ケーブル収容用引き出し130についても同様である。また、具体的には後述するが、第1の正面引き出し壁切り欠き部121−1または第1の背面引き出し壁切り欠き部122−1は、第1の余長ケーブル引き出し120を引き出し収納部140に収納した時に、正面載置台切り欠き部111−1と共に第1の余長ケーブル収容口を形成する。そのため、第1の正面引き出し壁切り欠き部121−1は、正面載置台切り欠き部111−1と同一の長さの幅を有することが好ましい。
【0024】
第2の余長ケーブル収容用引き出し130は、第2の正面引き出し壁131と、第2の背面引き出し壁132と、第2の左面引き出し壁133と、第2の右面引き出し壁134とを有する。また、第2の正面引き出し壁131は第2の正面引き出し壁切り欠き部131−1を有し、第2の背面引き出し壁132は第2の背面引き出し壁切り欠き部132−1を有する。具体的には後述するが、第2の正面引き出し壁切り欠き部131−1または第2の背面引き出し壁切り欠き部132−1は、第2の余長ケーブル収容用引き出し130が引き出し収納部140に収納された時に、背面載置台切り欠き部112−1と共に第2の余長ケーブル収容口を形成する。
【0025】
なお、第1の余長ケーブル収容用引き出し120は、第1の正面引き出し壁切り欠き部121−1および第1の背面引き出し壁切り欠き部122−1の何れか一方を有するようにしてもよい。同様に、第2の余長ケーブル収容用引き出し130は、第2の正面引き出し壁切り欠き部131−1および第2の背面引き出し壁切り欠き部132−1の何れか一方を有するようにしてもよい。
【0026】
引き出し収納部140は、第1の余長ケーブル収容用引き出し120および第2の余長ケーブル収容用引き出し130を収納する。また、引き出し収納部140は、その中央部において、第1の余長ケーブル収容用引き出し120および第2の余長ケーブル収容用引き出し130の収納する位置を規定する仕切り板が形成されていてもよい。
【0027】
第1の支持脚150および第2の支持脚160は、載置面110を支持する支持部である。第1の支持脚150は引き出し収納部140の左側面の下部に形成されており、第2の支持脚160は引き出し収納部140の右側面の下部に形成されている。すなわち、本発明の実施形態において、支持部は一対の支持脚からなる。また、第1の支持脚150と、第2の支持脚160との間には、載置台100の正面から背面に亘って開口する開口部170が形成されている。このような開口部170には、例えば、POS端末装置用のキャッシュドロア等を設置することができる。
【0028】
図2は、各ケーブル通し部に設けられているクランプを示す斜視図である。
【0029】
クランプ180は、ケーブルの左右方向および前後方向の移動を規制する係合部181を備えている。また、係合部181は、凹部182、および凸部183からなる。
【0030】
このようなクランプ180でケーブルの移動を規制するためには、まず凹部182と凸部183の係合を解除し、解除した係合部181にケーブルを通す。そして、ケーブルを通した後、凹部182と凸部183とを係合させる。これにより、クランプ180はケーブルの左右方向および上下方向の移動を規制することができる。
【0031】
図3は、本発明の実施形態に係る載置台100に配置されたPOS端末装置の一例を示す斜視図である。なお、
図3においては各装置に接続されたケーブルは省略している。
【0032】
POS端末装置200は、本体端末210と、顧客用表示器220と、レシートプリンタ230と、キャッシュドロア240と、バーコードハンドスキャナ250と、非接触カードリーダ260とを備えている。顧客用表示器220、レシートプリンタ230、キャッシュドロア240、バーコードハンドスキャナ250、および非接触カードリーダ260は、付属装置であり、本体端末210とケーブルで接続され、本体端末210によって制御される。
図3に示した付属装置は例示であり、POS端末装置200が有する機能によって増減する。
【0033】
本実施形態において、本体端末210は、入力部であり、かつ従業員用表示部として機能するタッチパネル付きディスプレイ211を有している。なお、
図3に示す本体端末210は例示であり、本発明の本体端末210がタッチパネル付きディスプレイ211を有するものであることに限定するものではない。
【0034】
具体的には、本体端末210、顧客用表示器220、およびレシートプリンタ230は載置面110に載置する。キャッシュドロア240は、第1の支持脚150と、第2の支持脚160との間の開口部170に収容する。バーコードハンドスキャナ250および非接触カードリーダ260は、例えば載置台100の横に設置する。
【0035】
また、正面載置台切り欠き部111−1には、第1のクランプ180aと、第2のクランプ180bが設けられている。本体端末210に各装置をケーブルで接続する際に、ケーブルを第1のクランプ180aまたは第2のクランプ180bに通すことによって、ケーブルの移動を規制することができる。第1のクランプ180aおよび第2のクランプ180bは、
図2に示したクランプと同様の構造であるが、x軸方向の長さが長い。
【0036】
図4は、本発明の実施形態に係る余長ケーブル収容用引き出しに余長ケーブルを収容した様子を示す斜視図である。
【0037】
顧客用表示器220、レシートプリンタ230、キャッシュドロア240、バーコードハンドスキャナ250、および非接触カードリーダ260は、それぞれ、ケーブルを介して本体端末210と接続されている。
【0038】
具体的には、本体端末210と、顧客用表示器220とは、顧客用表示器接続ケーブル221を介して接続されている。この際、顧客用表示器接続ケーブル221は、第2のクランプ180bを通過している。これにより、顧客用表示器接続ケーブル221は、第2のクランプ180bによって動きが規制される。
【0039】
本体端末210と、レシートプリンタ230とは、レシートプリンタ接続ケーブル231を介して接続されている。また、レシートプリンタ230には電源ケーブル232が接続されている。この際、レシートプリンタ接続ケーブル231は、第1のクランプ180aを通過している。これにより、レシートプリンタ接続ケーブル231は、第1のクランプ180aによって動きが規制される。また、電源ケーブル232は、第1の左面ケーブル通し部113aを通過している。これにより、電源ケーブル232は、第1の左面ケーブル通し部113aによって動きが規制される。
【0040】
本体端末210と、キャッシュドロア240とは、キャッシュドロア接続ケーブル241とを介して接続されている。この際、キャッシュドロア接続ケーブル241は、第2のクランプ180bを通過している。これにより、キャッシュドロア接続ケーブル241は、第2のクランプ180bによって動きが規制される。
【0041】
本体端末210と、バーコードハンドスキャナ250とは、バーコードハンドスキャナ接続ケーブル251を介して接続されている。この際、バーコードハンドスキャナ接続ケーブル251は、第3の左面ケーブル通し部113cおよび第1のクランプ180aを通過している。これにより、バーコードハンドスキャナ接続ケーブル251は、第3の左面ケーブル通し部113cおよび第1のクランプ180aによって動きが規制される。
【0042】
本体端末210と、非接触カードリーダ260とは、非接触カードリーダ接続ケーブル261を介して接続されている。この際、非接触カードリーダ接続ケーブル261は、第2の左面ケーブル通し部113bおよび第1のクランプ180aを通過している。これにより、非接触カードリーダ接続ケーブル261は、第2の左面ケーブル通し部113bおよび第1のクランプ180aによって動きが規制される。
【0043】
この場合、第1の余長ケーブル収容用引き出し120は、顧客用表示器接続ケーブル221、レシートプリンタ接続ケーブル231、キャッシュドロア接続ケーブル241、バーコードハンドスキャナ接続ケーブル251、および非接触カードリーダ接続ケーブル261の余長を収容する。
【0044】
第2の余長ケーブル収容用引き出し130は、電源ケーブル232の余長を収容する。また、第2の余長ケーブル収容用引き出し130は、顧客用表示器接続ケーブル221およびキャッシュドロア接続ケーブル241の余長を収容してもよい。
【0045】
なお、第1の余長ケーブル収容用引き出し120および第2の余長ケーブル収容用引き出し130は、各装置の配置に応じて、適宜収容するケーブルを変更することができる。
【0046】
図5は、本発明の実施形態に係る余長ケーブル用収容引き出しを引き出し収納部に収納した様子を示す斜視図である。
【0047】
具体的には、余長ケーブルを収容した第1の余長ケーブル収容用引き出し120および第2の余長ケーブル収容用引き出し130を、引き出し収納部140に収納する。この時、第1の余長ケーブル収容用引き出し120において、第1の正面引き出し壁切り欠き部121−1および正面載置台切り欠き部111−1によって、第1の余長ケーブル収容口190が形成される。また、第2の余長ケーブル収容用引き出し130において、第2の背面引き出し壁切り欠き部132−1および背面載置台切り欠き部112−1によって、第2の余長ケーブル収容口(図示しない)が形成される。
【0048】
これにより、顧客用表示器接続ケーブル221、レシートプリンタ接続ケーブル231、キャッシュドロア接続ケーブル241、バーコードハンドスキャナ接続ケーブル251、および非接触カードリーダ接続ケーブル261は、第1の余長ケーブル収容口190を通過しつつ、第1の余長ケーブル収容用引き出し120に収容される。また、電源ケーブル232は、第2の余長ケーブル収容口を通過しつつ、第2の余長ケーブル収容用引き出し130に収容される。
【0049】
したがって、第1の余長ケーブル収容用引き出し120および第2の余長ケーブル収容用引き出し130にケーブルの余長を収容しつつ、第1の余長ケーブル収容用引き出し120および第2の余長ケーブル収容用引き出し130を引き出し収納部140に収納することができる。すなわち、本実施形態は、POS端末装置等が有するケーブルの余長の処置を速やかに行うことができる。また、本実施形態のPOS端末装置200は、ケーブルの余長を第1の余長ケーブル収容用引き出し120および第2の余長ケーブル収容用引き出し130に収容し、第1の余長ケーブル収容用引き出し120および第2の余長ケーブル収容用引き出し130を、引き出し収納部140に収納しているので、ケーブルの余長によって美観が劣化することがない。
【0050】
[変形例]
本実施形態は、支持部として第1の支持脚150および第2の支持脚160を備えているが、このような支持部は必ずしも設ける必要はない。このような変形例は、キャッシュドロアではない釣銭機等の上に載置台を置く場合や、精算機を載置台とは異なる場所に設ける場合等に有用である。
【0051】
また、本実施形態では、本体端末210、顧客用表示器220、およびレシートプリンタ230を、載置台100に載置しているが、本体端末210のみを載置し、他は載置台100の近傍に設置するようにしてもよい。また、本体端末210と顧客用表示器220の2つを載置し、レシートプリンタ230を載置台100の近傍に設置するようにしてもよい。また、本体端末210とレシートプリンタ230の2つを載置し、顧客用表示器220を載置台100の近傍にするように設置してもよい。
【0052】
また、載置台100を本実施形態のものよりも載置面の広いものとし、本体端末210、顧客用表示器220、レシートプリンタ230、バーコードハンドスキャナ250、非接触カードリーダ260、すなわち、キャッシュドロア240を除く、POS端末装置200を構成する装置の全てを載置台100に載置するようにしてもよい。
【0053】
更に、上記した実施形態ではPOS端末装置について説明したが、本発明はPOS端末装置に限定されることなく、他の情報機器のケーブルを収容する載置台にも適用可能である。