特許第6390989号(P6390989)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6390989
(24)【登録日】2018年8月31日
(45)【発行日】2018年9月19日
(54)【発明の名称】フラックス及びソルダペースト
(51)【国際特許分類】
   B23K 35/363 20060101AFI20180910BHJP
   B23K 35/26 20060101ALN20180910BHJP
   C22C 13/00 20060101ALN20180910BHJP
【FI】
   B23K35/363 C
   B23K35/363 E
   B23K35/363 D
   !B23K35/26 310A
   !C22C13/00
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-225681(P2017-225681)
(22)【出願日】2017年11月24日
【審査請求日】2018年3月19日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000199197
【氏名又は名称】千住金属工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100112634
【弁理士】
【氏名又は名称】松山 美奈子
(74)【代理人】
【識別番号】100196597
【弁理士】
【氏名又は名称】横田 晃一
(72)【発明者】
【氏名】川▲崎▼ 浩由
(72)【発明者】
【氏名】白鳥 正人
(72)【発明者】
【氏名】西▲崎▼ 貴洋
(72)【発明者】
【氏名】川中子 知久
【審査官】 神野 将志
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2008/035758(WO,A1)
【文献】 特開2016−093816(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/187363(WO,A1)
【文献】 特開2008−239713(JP,A)
【文献】 特開2002−103085(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 35/363、35/26
C22C 13/00
CAplus(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
0.4〜10.0質量%のジトリルグアニジン及び1.0〜10.0質量%の有機酸を含み、アミン化合物としてジフェニルグアニジンを含まないことを特徴とするフラックス。
【請求項2】
前記ジトリルグアニジンを含むアミン化合物に対する前記有機酸の質量比(有機酸/アミン化合物)が0.5〜12.5であることを特徴とする請求項1に記載のフラックス。
【請求項3】
ジトリルグアニジンを除くアミン化合物:0〜10.0質量%、有機ハロゲン化合物:0〜7.0質量%、アミンハロゲン化水素酸塩:0〜3.0質量%、ロジン系樹脂:0〜70.0質量%、酸化防止剤:0〜10.0質量%、チキソ剤:0〜10.0質量%、及び溶剤:20.0〜90.0質量%を更に含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のフラックス。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1つに記載のフラックスとはんだ粉末とを含むソルダペースト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フラックス及びソルダペーストに関する。
【背景技術】
【0002】
プリント基板への電子部品の実装といった、電子機器における電子部品の固定と電気的接続は、コスト面及び信頼性の面で最も有利なはんだ付けにより一般に行われている。
【0003】
このはんだ付けにおいては、プリント基板及び電子部品にはんだが付着し易くなるようにする補助剤であるフラックスが使用される。フラックスは、(1)金属表面清浄作用(プリント基板及び電子部品の金属表面の酸化膜を化学的に除去して、はんだ付けが可能となるように表面を清浄化する作用)、(2)再酸化防止作用(清浄になった金属表面をはんだ付け中に覆って酸素との接触を遮断し、加熱により金属表面が再酸化されるのを防止する作用)、(3)界面張力低下作用(溶融したはんだの表面張力を小さくして、金属表面のはんだによる濡れ性を高める作用)、などの多くの有用な作用を果たしている。
特に、上記のうちの(3)に関して、はんだの濡れ性は、はんだ付け性を向上させる観点からみて重要な性質である。
【0004】
フラックスには、はんだ付け性を向上させるために、活性剤が添加されており、このような活性剤としては、有機酸、アミン化合物、アミンハロゲン化水素酸塩、有機ハロゲン化合物等が使用されている。活性剤として機能するためにはフラックス中において安定的に存在し、活性剤を添加した場合に結晶が析出しないことが要求される。
【0005】
上記の活性剤のうち、アミン化合物としては、従来からジフェニルグアニジンが一般的に使用されている。
【0006】
フラックスにアミン化合物を添加した従来の例として、特許文献1においては、ビグアニド化合物の少なくとも1種を含有する還元型フラックス組成物が提案されており、更にメルカプトベンゾチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾイミダゾール、ジシアンジアミド、ジフェニルグアニジン、ジトリルグアニジン、3−アミノ−1H−1,2,4トリアゾール、4−アミノ−4H−1,2,4トリアゾール及びこれらのアルキル基置換体から選択される少なくとも1種であるアミン化合物を含有することも開示されている。
また、特許文献2においては、Sn−Zn系鉛フリーはんだ合金粉末とフラックスを混練したソルダペーストにおいて、フラックス中にアミンとして、グアニジン誘導体を10〜30質量%含有するSn−Zn系鉛フリーソルダペーストが提案されており、グアニジン誘導体が、1,3ジフェニルグアニジン、1,3ジ−o−トリルグアニジン、1−o−トリルビグアニドであることも開示されている。
さらに、特許文献3においては、ベース材として水に不溶な樹脂を65〜94質量%含み、少なくともアミンを3〜22質量%、アミンと酸が反応して生成されるアミンフッ化物塩を1〜30質量%含むフラックス組成物が提案されており、アミンとして、ピリジン誘導体、イミダゾール誘導体、グアニジン誘導体、エチルアミン、ピコペリンの何れかを少なくとも1種類以上含むことも開示されている。
【0007】
しかし、特許文献1の実施例において、具体的に使用されているアミン化合物はグアニジン系化合物以外のアミン化合物であり、グアニジン系化合物は具体的には検討されていない。
また、特許文献2の実施例及び比較例においては、8質量%、10質量%又は15質量%の1,3−ジフェニルグアニジン、及び0.5質量%のマレイン酸を含むフラックス、並びに4質量%、8質量%又は10質量%の1,3−ジ−o−トリルグアニジン、及び0.5質量%のマレイン酸を含むフラックスが具体的に開示されている。しかし、特許文献2は、フラックスとして使用した際のはんだの濡れ性を考慮したものではなく、本願の比較例において後述するように、1,3−ジフェニルグアニジンを含有するフラックスにおいて、はんだの濡れ性を向上させるために有機酸の含有量を増加させた場合に、結晶が析出してしまい、各成分が不均一化してフラックスとして十分に機能しないことがわかった。
さらに、特許文献3の実施例においては、アミンとしてグアニジン誘導体が使用されているものの、グアニジン誘導体の具体的な種類は開示されておらず、また、上記のようなはんだの濡れ性、及び結晶の析出の問題に関しては何ら開示されていない。
以上のように、結晶が析出せず、はんだの濡れ性を向上させるフラックスが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−103085
【特許文献2】国際公開第2008/035758
【特許文献3】国際公開第2013/187363
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、結晶が析出せず、はんだの濡れ性を向上させるフラックス及びソルダペーストを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意研究した結果、特定量のジトリルグアニジンと特定量の有機酸との両方を含有するフラックスを用いることで上記課題を解決できることを知見し、本発明を完成するに至った。本発明の具体的態様は以下のとおりである。
なお、本明細書において、「〜」を用いて数値範囲を表す際は、その範囲は両端の数値を含むものとする。
【0011】
[1]
0.4〜10.0質量%のジトリルグアニジン及び1.0〜10.0質量%の有機酸を含み、アミン化合物としてジフェニルグアニジンを含まないことを特徴とするフラックス。
[2]
前記ジトリルグアニジンを含むアミン化合物に対する前記有機酸の質量比(有機酸/アミン化合物)が0.5〜12.5であることを特徴とする[1]に記載のフラックス。
[3]
ジトリルグアニジンを除くアミン化合物:0〜10.0質量%、有機ハロゲン化合物:0〜7.0質量%、アミンハロゲン化水素酸塩:0〜3.0質量%、ロジン系樹脂:0〜70.0質量%、酸化防止剤:0〜10.0質量%、チキソ剤:0〜10.0質量%、及び溶剤:20.0〜90.0質量%を更に含むことを特徴とする[1]又は[2]に記載のフラックス。
[4]
[1]〜[3]のいずれか1つに記載のフラックスとはんだ粉末とを含むソルダペースト。
【発明の効果】
【0012】
本発明のフラックスは、結晶が析出せず、はんだの濡れ性を向上させることができる。
【0013】
本発明者らは、アミン化合物として、これまで一般的に使用されてきたジフェニルグアニジンを用いると、有機酸が多く存在する酸性条件の雰囲気下においては結晶が析出してしまうことを知見した。一方、ジフェニルグアニジンではなく、ジトリルグアニジンを用いることにより、酸性条件の雰囲気下においても結晶が析出しないことを知見した。その理由についての詳細は明らかでないが、以下のように推察される。
従来のジフェニルグアニジンは互変異性体を有し、イミノフォームとアミノフォームが存在する。これらの互変異性体における平衡は、アミノフォームに偏っており、固体状態ではアミノフォームの結晶が観察される。ジフェニルグアニジンを酸により中和するとソルトフォームとなり、固体状態での結晶構造もさらに変化する(Aya Tanatani, et al., N-Methylated Diphenylguanidines: Conformations, Propeller-Type Molecular Chirality, and Construction of Water-Soluble Oligomers with Multilayered Aromatic Structures, Journal of American Chemical Society, 1998, 120 (26), 6433-6442)。この酸性条件の雰囲気下において存在するジフェニルグアニジンのソルトフォームは、結晶構造が密であるため溶液へ溶解しにくく、結晶として析出してしまうと考えられる。
一方、ジトリルグアニジンは、芳香族環に結合したメチル基の立体障害により、ジフェニルグアニジンとはその結晶構造が大きく相違し(C. J. Brown, et al., N,N'-Bis(2-methylphenyl)guanidine, C15H17N3, Acta Cryst, 1984, C40, 562-564)、この結晶構造の相違により、溶液場での溶解性が変化するものと考えられる。ジトリルグアニジンにおいては、アミノフォームでも立体的に嵩高く、その結晶構造がジフェニルグアニジンに比べて疎となるため、ソルトフォームとなった場合も結晶構造が疎となる可能性がある。これによりジトリルグアニジンを用いた場合は、ジフェニルグアニジンに比べて溶液へ溶解しやすくなり、酸性条件の雰囲気下においてもソルトフォームの結晶が析出しないと考えられる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明のフラックス及びソルダペーストについて、説明する。
【0015】
本発明のフラックスは、ジトリルグアニジン及び有機酸を含み、アミン化合物としてジフェニルグアニジンを含まない。
【0016】
ジトリルグアニジンとしては、1,3−ジ−o−トリルグアニジン、1,3−ジ−p−トリルグアニジン、1,3−ジ−m−トリルグアニジン等を使用することができ、1,3−ジ−o−トリルグアニジンが好ましい。フラックス全体の質量に対するジトリルグアニジンの含有量は、0.4〜10.0質量%であり、0.4〜6.0質量%が好ましい。ジトリルグアニジンの含有量が上記範囲内であれば、後述の有機酸と組み合わせて用いることにより、結晶の析出を抑制しながら、はんだの濡れ性を向上させることができる。
【0017】
有機酸としては、グルタル酸、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、DL−リンゴ酸、ジグリコール酸、アゼライン酸、エイコサン二酸、クエン酸、グリコール酸、サリチル酸、ジピコリン酸、ジブチルアニリンジグリコール酸、スベリン酸、セバシン酸、チオグリコール酸、テレフタル酸、ドデカン二酸、パラヒドロキシフェニル酢酸、ピコリン酸、フェニルコハク酸、フタル酸、フマル酸、マロン酸、ラウリン酸、安息香酸、酒石酸、イソシアヌル酸トリス(2−カルボキシエチル)、グリシン、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジエチルグルタル酸、2−キノリンカルボン酸、3−ヒドロキシ安息香酸、p−アニス酸、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸、トリマー酸、水添トリマー酸等を使用することができ、濡れ速度を高める観点からグルタル酸、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、DL−リンゴ酸、ジグリコール酸を使用することが好ましい。フラックス全体の質量に対する有機酸の含有量は、1.0〜10.0質量%であり、3.0〜10.0質量%が好ましく、3.0〜8.0質量%がより好ましい。有機酸の含有量が上記範囲内であれば、上述のジトリルグアニジンと組み合わせて用いることにより、結晶の析出を抑制しながら、はんだの濡れ性を向上させることができる。
【0018】
上述のように、アミン化合物としてジフェニルグアニジンを用いると、有機酸が多く存在する酸性条件の雰囲気下においては、結晶が析出してしまうことがある。そのため、本発明のフラックスは、アミン化合物としてジフェニルグアニジンを含まない。ここで、「アミン化合物としてジフェニルグアニジンを含まない」とは意図的な添加物として含有しないことを意味し、不純物として含まれる場合であっても、0.1質量%以下が好ましく、0.01質量%以下がより好ましい。本発明のフラックスに含まれないジフェニルグアニジンとしては、1,3−ジフェニルグアニジン等が挙げられる。
【0019】
ジトリルグアニジンを含むアミン化合物に対する有機酸の質量比(有機酸/アミン化合物)は、0.5〜12.5が好ましく、1.0〜12.5がより好ましく、1.0〜5.0が最も好ましい。アミン化合物に対する有機酸の質量比が上記範囲内であれば、はんだの濡れ性及び作業性を向上させることができる。
【0020】
フラックス全体の質量に対するジトリルグアニジンを含むアミン化合物の含有量は、0.4〜10.0質量%が好ましく、1.0〜5.0質量%がより好ましい。ジトリルグアニジンを含むアミン化合物の含有量が上記範囲内であれば、はんだの濡れ性を向上させることができる。
【0021】
本発明のフラックスは、ジトリルグアニジンを除くアミン化合物、有機ハロゲン化合物、アミンハロゲン化水素酸塩、ロジン系樹脂、酸化防止剤、チキソ剤、及び溶剤を更に含有することができる。
【0022】
ジトリルグアニジンを除くアミン化合物としては、脂肪族アミン、芳香族アミン、アミノアルコール、イミダゾール、ベンゾトリアゾール、アミノ酸、グアニジン、ヒドラジド等を使用することができる。脂肪族アミンの例としては、ジメチルアミン、エチルアミン、1−アミノプロパン、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、アリルアミン、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、N,N−ジメチルエチルアミン、イソブチルアミン、シクロヘキシルアミン等が挙げられる。芳香族アミンの例としては、アニリン、N−メチルアニリン、ジフェニルアミン、N−イソプロピルアニリン、p−イソプロピルアニリン等が挙げられる。アミノアルコールの例としては、2−アミノエタノール、2−(エチルアミノ)エタノール、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−シクロヘキシルアミン、N,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N,N',N'',N''−ペンタキス(2−ヒドロキシプロピル)ジエチレントリアミン等が挙げられる。イミダゾールの例としては、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2'―メチルイミダゾリル−(1')]―エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2'―ウンデシルイミダゾリル−(1')]―エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2'―エチル−4'―メチルイミダゾリル−(1')]―エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2'―メチルイミダゾリル−(1')]―エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンズイミダゾール、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライド、2−メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2,4−ジアミノ−6−ビニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−ビニル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−s−トリアジン、エポキシ―イミダゾールアダクト、2−メチルベンゾイミダゾール、2−オクチルベンゾイミダゾール、2−ペンチルベンゾイミダゾール、2−(1−エチルペンチル)ベンゾイミダゾール、2−ノニルベンゾイミダゾール、2−(4−チアゾリル)ベンゾイミダゾール、ベンゾイミダゾール等が挙げられる。ベンゾトリアゾールの例としては、2−(2'―ヒドロキシ−5'―メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'―ヒドロキシ−3'―tert−ブチル−5'―メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'―ヒドロキシ−3',5'―ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'―ヒドロキシ−5'−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’―メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−tert−オクチルフェノール]、6−(2−ベンゾトリアゾリル)−4−tert−オクチル−6'−tert−ブチル−4'−メチル−2,2'−メチレンビスフェノール、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル]メチルベンゾトリアゾール、2,2’―[[(メチル−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル]イミノ]ビスエタノール、1,2,3−ベンゾトリアゾールナトリウム塩水溶液、1−(1',2'―ジカルボキシエチル)ベンゾトリアゾール、1−(2,3−ジカルボキシプロピル)ベンゾトリアゾール、1−[(2−エチルヘキシルアミノ)メチル]ベンゾトリアゾール、2,6−ビス[(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル]−4−メチルフェノール、5−メチルベンゾトリアゾール等が挙げられる。アミノ酸の例としては、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン塩酸塩、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン一塩酸塩、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、β-アラニン、γ-アミノ酪酸、δ-アミノ吉草酸、ε-アミノヘキサン酸、ε-カプロラクタム、7−アミノヘプタン酸等が挙げられる。グアニジンの例としては、ジシアンジアミド等が挙げられる。ヒドラジドの例としては、カルボジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、1,3−ビス(ヒドラジノカルボノエチル)−5−イソプロピルヒダントイン、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、7,11−オクタデカジエン−1,18−ジカルボヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド等が挙げられる。
【0023】
フラックス全体の質量に対するジトリルグアニジンを除くアミン化合物の含有量は、0〜10.0質量%が好ましく、0〜5.0質量%がより好ましく、2.0〜5.0質量%が最も好ましい。ジトリルグアニジンを除くアミン化合物の含有量が上記範囲内であれば、はんだの濡れ性を向上させることができる。
【0024】
有機ハロゲン化合物としては、トランスー2,3−ジブロモ−2−ブテンー1,4−ジオール、2,3−ジブロモ−1,4−ブタンジオール、2,3−ジブロモ−1−プロパノール、2,3−ジクロロ−1−プロパノール、1,1,2,2−テトラブロモエタン、2,2,2−トリブロモエタノール、ペンタブロモエタン、四臭化炭素、2,2−ビス(ブロモメチル)−1,3−プロパンジオール、meso−2,3−ジブロモこはく酸、クロロアルカン、塩素化脂肪酸エステル、臭化n−ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、トリアリルイソシアヌレート6臭化物、2,2−ビス[3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジブロモプロポキシ)フェニル]プロパン、ビス[3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジブロモプロポキシ)フェニル]スルホン、エチレンビスペンタブロモベンゼン、2−クロロメチルオキシラン、ヘット酸、ヘット酸無水物、臭化ビスフェノールA型エポキシ樹脂等を使用することができる。フラックス全体の質量に対する有機ハロゲン化合物の含有量は、0〜7.0質量%が好ましく、2.0〜5.0質量%がより好ましい。有機ハロゲン化合物の含有量が上記範囲内であれば、フラックスの濡れ性を向上させることができる。
【0025】
アミンハロゲン化水素酸塩としては、ハロゲン化水素酸塩(HF、HCl、HBr又はHIの塩)を使用することができる。アミンハロゲン化水素酸塩の例としては、ステアリルアミン塩酸塩、ジエチルアニリン塩酸塩、ジエタノールアミン塩酸塩、2−エチルヘキシルアミン臭化水素酸塩、ピリジン臭化水素酸塩、イソプロピルアミン臭化水素酸塩、シクロヘキシルアミン臭化水素酸塩、ジエチルアミン臭化水素酸塩、モノエチルアミン臭化水素酸塩、1,3−ジフェニルグアニジン臭化水素酸塩、ジメチルアミン臭化水素酸塩、ジメチルアミン塩酸塩、ロジンアミン臭化水素酸塩、2−エチルヘキシルアミン塩酸塩、イソプロピルアミン塩酸塩、シクロヘキシルアミン塩酸塩、2−ピペコリン臭化水素酸塩、1,3−ジフェニルグアニジン塩酸塩、ジメチルベンジルアミン塩酸塩、ヒドラジンヒドラート臭化水素酸塩、ジメチルシクロヘキシルアミン塩酸塩、トリノニルアミン臭化水素酸塩、ジエチルアニリン臭化水素酸塩、2−ジエチルアミノエタノール臭化水素酸塩、2−ジエチルアミノエタノール塩酸塩、塩化アンモニウム、ジアリルアミン塩酸塩、ジアリルアミン臭化水素酸塩、モノエチルアミン塩酸塩、モノエチルアミン臭化水素酸塩、ジエチルアミン塩酸塩、トリエチルアミン臭化水素酸塩、トリエチルアミン塩酸塩、ヒドラジン一塩酸塩、ヒドラジン二塩酸塩、ヒドラジン一臭化水素酸塩、ヒドラジン二臭化水素酸塩、ピリジン塩酸塩、アニリン臭化水素酸塩、ブチルアミン塩酸塩、へキシルアミン塩酸塩、n−オクチルアミン塩酸塩、ドデシルアミン塩酸塩、ジメチルシクロヘキシルアミン臭化水素酸塩、エチレンジアミン二臭化水素酸塩、ロジンアミン臭化水素酸塩、2−フェニルイミダゾール臭化水素酸塩、4−ベンジルピリジン臭化水素酸塩、L−グルタミン酸塩酸塩、N−メチルモルホリン塩酸塩、ベタイン塩酸塩、2−ピペコリンヨウ化水素酸塩、シクロヘキシルアミンヨウ化水素酸塩、1,3−ジフェニルグアニジンフッ化水素酸塩、ジエチルアミンフッ化水素酸塩、2−エチルヘキシルアミンフッ化水素酸塩、シクロヘキシルアミンフッ化水素酸塩、エチルアミンフッ化水素酸塩、ロジンアミンフッ化水素酸塩、シクロヘキシルアミンテトラフルオロホウ酸塩、ジシクロヘキシルアミンテトラフルオロホウ酸塩等が挙げられる。フラックス全体の質量に対するアミンハロゲン化水素酸塩の含有量は、0〜3.0質量%が好ましく、0.5〜1.5質量%がより好ましい。アミンハロゲン化水素酸塩の含有量が上記範囲内であれば、フラックスの濡れ性を向上させることができる。
【0026】
ロジン系樹脂としては、例えば、ガムロジン、ウッドロジン及びトール油ロジン等の原料ロジン、並びに該原料ロジンから得られる誘導体が挙げられる。該誘導体としては、例えば、精製ロジン、水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン及びα,β不飽和カルボン酸変性物(アクリル化ロジン、マレイン化ロジン、フマル化ロジン等)、並びに該重合ロジンの精製物、水素化物及び不均化物、並びに該α,β不飽和カルボン酸変性物の精製物、水素化物及び不均化物等が挙げられ、二種以上を使用することができる。
フラックス全体の質量に対するロジン系樹脂の含有量は、0〜70.0質量%が好ましく、低含有の場合は、5.0〜10.0質量%がより好ましく、高含有の場合は、30.0〜70.0質量%がより好ましく、40.0〜60.0質量%が最も好ましい。
また、ロジン系樹脂に加えて、テルペン樹脂、変性テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、変性テルペンフェノール樹脂、スチレン樹脂、変性スチレン樹脂、キシレン樹脂、及び変性キシレン樹脂から選択される少なくとも一種以上のその他の樹脂をさらに含むことができる。変性テルペン樹脂としては、芳香族変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、水添芳香族変性テルペン樹脂等を使用することができる。変性テルペンフェノール樹脂としては、水添テルペンフェノール樹脂等を使用することができる。変性スチレン樹脂としては、スチレンアクリル樹脂、スチレンマレイン酸樹脂等を使用することができる。変性キシレン樹脂としては、フェノール変性キシレン樹脂、アルキルフェノール変性キシレン樹脂、フェノール変性レゾール型キシレン樹脂、ポリオール変性キシレン樹脂、ポリオキシエチレン付加キシレン樹脂等を使用することができる。
フラックス全体の質量に対する上記その他の樹脂の合計の含有量は、0〜40.0質量%が好ましく、0〜20.0質量%がより好ましい。
さらに、ロジン系樹脂に代えて、ポリエチレングリコール、各種アルコールのEO、PO、EO/POエステル付加体、各種アミンのEO、PO、EO/POアミド付加体から選択される少なくとも一種以上の水溶性樹脂を含むことができる。
フラックス全体の質量に対する上記水溶性樹脂の合計の含有量は、0〜80.0質量%が好ましく、30.0〜60.0質量%がより好ましい。
【0027】
酸化防止剤としては、ヒンダートフェノール系酸化防止剤等を使用することができる。フラックス全体の質量に対する酸化防止剤の含有量は本願の効果を妨げない範囲であれば特に限定されないが、0〜10.0質量%が好ましく、3.0〜7.0質量%がより好ましい。
【0028】
チキソ剤としては、硬化ヒマシ油、脂肪族アマイド系チキソ剤等を使用することができる。フラックス全体の質量に対するチキソ剤の含有量は、0〜10.0質量%が好ましく、3.0〜8.0質量%がより好ましい。
【0029】
溶剤としては、各種グリコールエーテル系溶剤等、例えばフェニルグリコール、ヘキシレングリコール、ヘキシルジグリコール等を使用することができる。フラックス全体の質量に対する溶剤の含有量は、20.0〜90.0質量%が好ましい。溶剤の含有量は設計するフラックスの粘度に応じて適宜設定することができる。
【0030】
本発明のソルダペーストは、上述のフラックスとはんだ粉末とを含む。
本発明のソルダペーストにおける「フラックス」とは、ソルダペーストにおけるはんだ粉末以外の成分全体のことをいう。本発明のソルダペーストにおいて、はんだ粉末とフラックスとの重量比(はんだ粉末:フラックス)は、用途に応じて適宜設定することができる。
【0031】
はんだ粉末の合金組成としては、Sn−Ag系合金、Sn−Cu系合金、Sn−Ag−Cu系合金、Sn−In系合金、Sn−Bi系合金、Sn−Sb系合金、およびこれらの合金にAg,Cu,Ni,Co,P,Ge,Sb,In,Bi,Znなどを添加した合金を使用することができる。
【0032】
本発明においては、ジトリルグアニジン及び有機酸を、当業界で公知の方法により加熱混合してフラックスを調製することができる。このフラックスとはんだ粉末とを当業界で公知の方法により混練することによりソルダペーストを製造することができる。
このようにして調製された本発明におけるソルダペーストは、電子機器における微細構造の回路基板に、例えば、メタルマスクを用いた印刷法、ディスペンサを用いた吐出法、又は転写ピンによる転写法により、はんだ付け部に塗布させ、リフローを行うことができる。
【0033】
以下、本発明について実施例により具体的に説明するが、本発明は実施例に記載の内容に限定されるものではない。
【実施例】
【0034】
(評価)
実施例1〜22及び比較例1〜7それぞれのフラックスについて、以下のとおり、(1)結晶の析出の評価、及び(2)はんだの濡れ性の評価を行った。
【0035】
(1)結晶の析出の評価
JIS Z 3284−3:2014の加熱時のだれ試験に記載の所定のパターン孔開口部の配置を有するステンレス製のマスクを使用して、縦50mm×横50mm×厚さ0.5mmのBare−Cu板に実施例1〜22及び比較例1〜7それぞれのフラックスの印刷を行った。Bare−Cu板の印刷した箇所における結晶の析出の有無を目視により確認した。そして、以下の判定基準に沿って評価を行った。
全ての印刷箇所において結晶の析出がない。 : ○(良好)
全ての印刷箇所のうち1箇所以上において結晶の析出がある。: ×(不良)
【0036】
(2)はんだの濡れ性の評価
(メニスコグラフ試験方法)
・試験板
幅5mm×長さ25mm×厚さ0.5mmの銅板を150℃で1時間酸化処理し、試験板である酸化銅板を得た。
・試験装置及び試験条件
試験装置:Solder Checker SAT−5200(RHESCA社製)
はんだ:Sn−3Ag−0.5Cu(各数値は質量%)
はんだ槽への浸漬速度:5mm/sec(JIS Z 3198−4)
はんだ槽への浸漬深さ:2mm(JIS Z 3198−4)
はんだ槽への浸漬時間:10sec(JIS Z 3198−4)
はんだ槽温度:245℃(JIS C 60068−2−54)
・試験方法
(2−1)フラックス塗布
ビーカーに測り取った実施例1〜22及び比較例1〜7それぞれのフラックスに対して、試験板を5mm浸漬させ、試験板にフラックスを塗布した。
(2−2)はんだ槽への浸漬
フラックスを塗布後、速やかにフラックスが塗布された試験板をはんだ槽に浸漬させ、ゼロクロスタイム(sec)を得た。実施例1〜22及び比較例1〜7それぞれのフラックスにつき5回の測定を行い、得られた5個のゼロクロスタイム(sec)の平均値を算出した。
そして、以下の判定基準に沿って評価を行った。
ゼロクロスタイム(sec)の平均値が4秒以下である。: ○(良好)
ゼロクロスタイム(sec)の平均値が4秒を超える。 : ×(不良)
【0037】
(実施例1〜11、比較例1〜7)
以下の表1及び2に示す組成で実施例1〜11及び比較例1〜7のフラックスを調合した。
なお、以下の表1〜3中の各成分の数値は、フラックス全体の質量に対する各成分の質量%を表す。
【0038】
そして、実施例1〜11及び比較例1〜7のフラックスについて、上記の(1)結晶の析出の評価、及び(2)はんだの濡れ性の評価を行った。評価結果を以下の表1及び2に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
上記表1の結果より、0.4〜10.0質量%のジトリルグアニジン及び1〜10.0質量%の有機酸を含み、アミン化合物としてジフェニルグアニジンを含まない実施例1〜11のフラックスにおいては、結晶の析出がなく、はんだの濡れ性も良好であった。特に、実施例1〜6の結果からわかるように、ジトリルグアニジン又は有機酸の含有量(質量%)を各数値範囲内で変動させた場合であっても、結晶の析出及びはんだの濡れ性のいずれの評価においても変化はなく良好なままであった。また、実施例1及び7〜11の結果からわかるように、有機酸の種類を変更させた場合であっても、結晶の析出及びはんだの濡れ性のいずれの評価においても変化はなく良好なままであった。
【0042】
一方、上記表2の結果より、ジトリルグアニジンではなくジフェニルグアニジンを含み、1.0〜10.0質量%の有機酸を含む比較例1〜6のフラックスにおいては、有機酸の種類に関わらず、はんだの濡れ性は良好ではあるものの、結晶の析出が発生した。
また、0.4〜10.0質量%のジトリルグアニジン及び1.0質量%未満の有機酸を含み、アミン化合物としてジフェニルグアニジンを含まない比較例7のフラックスにおいては、結晶は析出しないものの、はんだの濡れ性に劣るものとなった。
【0043】
(実施例12〜22)
上記の表1及び2に示す組成の代わりに、以下の表3に示す組成を用いた以外は実施例1〜11及び比較例1〜7と同様にして、実施例12〜22のフラックスを調合した。
【0044】
そして、実施例12〜22それぞれのフラックスについて、上記の(1)結晶の析出の評価、及び(2)はんだの濡れ性の評価を行った。評価結果を以下の表3に示す。
【0045】
【表3】
【0046】
上記表3の結果より、0.4〜10.0質量%のジトリルグアニジン及び1.0〜10.0質量%の有機酸を含み、アミン化合物としてジフェニルグアニジンを含まない実施例12〜22のフラックスにおいては、結晶の析出がなく、はんだの濡れ性も良好であった。特に、追加の成分として、ジトリルグアニジン及びジフェニルグアニジン以外のアミン化合物を添加した実施例12〜15、有機ハロゲン化合物、アミンハロゲン化水素酸塩、酸化防止剤、又はチキソ剤を添加した実施例16〜20、及びロジン系樹脂と溶剤との重量比を変更した実施例20、21の結果からわかるように、これらの成分の有無や含有量に関わらず、結晶の析出及びはんだの濡れ性のいずれの評価においても変化はなく良好なままであった。
【0047】
以上、表1〜3の結果より、0.4〜10.0質量%のジトリルグアニジンと1.0〜10.0質量%の有機酸とを組み合わせて用いることにより、結晶の析出がなく、はんだの濡れ性に優れるフラックスが得られることがわかった。
【要約】
【課題】本発明は、結晶が析出せず、はんだの濡れ性を向上させることができるフラックスを提供することを目的とする。
【解決手段】0.4〜10.0質量%のジトリルグアニジン及び1.0〜10.0質量%の有機酸を含み、アミン化合物としてジフェニルグアニジンを含まないことを特徴とするフラックス。
【選択図】なし