(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
産業用コンピュータなどの、複雑な動作を行う電子機器に、記憶装置(ハードディスクやソリッドステートドライブなど)が装着されることがある。この記憶装置には、電子機器の動作を制御するためのデータやソフトウェアが記録されたり、あるいは電子機器の動作の結果が記録されたりする。記憶装置に記録されている動作制御用のデータが更新される場合や、記憶装置が新しいものと交換される場合などには、記憶装置が電子機器から取り出される必要がある。
【0003】
図7に、従来の電子機器の一例としてコンピュータ90を示す。このコンピュータ90の筐体内には、記憶装置としてHDD95(ハードディスク)が収容されている。そして、HDD95の外面にはプレート92が取り付けられていて、プレート92には筐体外部へと突出する突起96が設けられている。HDD95をコンピュータ90の筐体から取り出したい場合には、
図7に示すように、突起96にユーザが指を掛けて引っ張ることにより、プレート92と共にHDD95を筐体の外部へと移動させることができる。このように、
図7のコンピュータ90ではプレート92とその突起96が、HDD95を筐体の外部へと取り出すための記憶装置取り出し機構として働く。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、
図1に示すような記憶装置取り出し機構では、突起96が筐体外部へと突出しているため、筐体全体の外形寸法が大きくなってしまう。したがって従来の記憶装置取り出し機構を有するコンピュータ90は、十分に小型化することができない。
【0005】
そこで本発明は、電子機器の筐体外部へと突出した突起を用いずとも記憶装置を筐体から取り出すことができるようにして、電子機器の小型化に寄与する記憶装置取り出し機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明に係る記憶装置取り出し機構は、電子機器の筐体内に収容された記憶装置を前記筐体の外部へと取り出すために用いられる記憶装置取り出し機構において、前記記憶装置に固定された前面プレートと、前記前面プレートに取り付けられたカバーと、が設けられており、前記前面プレートは、前記記憶装置が前記筐体内に収容された状態において前記筐体の外部へと一面を向けるように配置されており、前記カバーは、前記前面プレートに接近した第1の位置と、前記前面プレートから距離を空けた第2の位置との間で取り出し方向にスライド可能であり、前記カバーが前記第2の位置よりもさらに前記前面プレートから離れるように前記取り出し方向の力を受けると、前記前面プレートおよび前記記憶装置が前記カバーと共に前記取り出し方向へと移動することを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る記憶装置取り出し機構は、上記構成に加えて、前記記憶装置が前記筐体に収容されている状態においては、前記第1の位置にある前記カバーの外面が前記筐体の外面の一部を成すことが好ましい。
【0008】
また、本発明に係る記憶装置取り出し機構は、上記構成に加えて、前記カバーには、前記取り出し方向に延びるアームが少なくとも1つ設けられており、前記アームのうち、前記第1の位置と前記第2の位置との間の距離だけ前記カバーから離れた位置に、前記取り出し方向と交差する方向に突出するツメが設けられており、前記前面プレートには、前記前面プレートを貫通するスリットが少なくとも1つ設けられており、前記スリットは、前記カバーが前記第1の位置から前記取り出し方向に移動するとき前記アームは通過できるが前記ツメは通過できない形状であるようになっているとよい。
【0009】
また、本発明に係る記憶装置取り出し機構は、上記構成に加えて、前記アームは、前記取り出し方向に延びる角柱の形状を有しており、前記ツメは、前記角柱のうち前記カバーと反対側の端部に設けられており、前記角柱の一側面から突出しているとよい。
【0010】
また、本発明に係る記憶装置取り出し機構は、上記アームとツメの構成に代えて、前記アームは、前記取り出し方向に交差する左右方向へ分岐した一対の分岐枝を有しており、前記ツメは、前記一対の分岐枝のそれぞれに設けられていて、それぞれの分岐枝に設けられた前記ツメは、それぞれ他方の分岐枝から離れる方向に突出しているようになっていてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る記憶装置取り出し機構によれば、記憶装置が電子機器の筐体内に収容されている間は、カバーの位置を、記憶装置に固定された前面プレートに接近した第1の位置としておくことで、カバーは筐体内の記憶装置に接近した位置にあることになり、カバーは筐体外部に突出しない。特に、第1の位置にあるカバーの外面が筐体の外面の一部を成すようになっている場合、つまり筐体外面がカバーの外面と面一となっている場合には、筐体の外面を平坦なものとすることができ、筐体の外形寸法を十分に小型化することができる。
【0012】
そして記憶装置を筐体の外部へと取り出す場合には、カバーを第2の位置へとスライドさせれば、カバーと前面プレートとの間に距離が空くので、ユーザはこのカバーと前面プレートとの間に指を引っ掛けて、カバーをさらに引っ張ることで、カバーと共に記憶装置を筐体の外部へと移動させて、記憶装置を取り出すことができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1に本発明の実施形態の一例を示す。
図1には電子機器の一例としてのコンピュータ10が示されており、このコンピュータ10は、演算装置などの各種電子部品を内蔵する筐体11と、各種情報を表示するディスプレイ14とを備えている。筐体11の側面には記憶装置を収容するための収容部15が設けられている。この収容部15にはカバー20が取り付けられていて、
図1に示す通りカバー20の外面は筐体11の外面と面一になっている。つまり、カバー20の外面が筐体11の外面の一部を成している。
【0015】
図2に、本実施形態の記憶装置取り出し機構の構成要素として、収容部15に収容されているHDD30(ハードディスク;記憶装置の一例)と、HDD30に固定された前面プレート34と、この前面プレート34に取り付けられるカバー20と、HDD30が挿入されるHDDスロット16とを示す。
図2においては説明のために、カバー20、HDD30、HDDスロット16を分離して示している。
【0016】
図2に示すように、前面プレート34の一面は、HDD30のうちHDDスロット16へ向けられる側と反対側、つまり筐体11の外部へと向けられている。以下、各部材の外面について、筐体11の外部へ向く面を前面、筐体11の内部へ向く面を背面と呼び、HDDスロット16からHDD30が取り出される際にHDD30が移動する方向、あるいは各部材の前面と背面を結ぶ方向を取り出し方向と呼ぶ。
【0017】
HDDスロット16の奥行寸法はHDD30の取り出し方向寸法と等しくなっており、HDD30がHDDスロット16の奥まで挿入されると、HDD30の背面側がHDDスロット16の奥に設けられた図示しないコンピュータ側コネクタに接続され、前面プレート34の背面が収容部15の前面壁に接触した状態となる。
【0018】
収容部15の前面のうち、HDDスロット16の下方にはネジ穴18が左右に2つ、つまり取り出し方向に対する左側と右側にそれぞれ1つずつ設けられている。さらに、これらネジ穴18の間において四角形状の筐体スリット12が左右に2つ設けられている。筐体スリット12は収容部15の前面壁を貫通しており、その内部は後述のアーム22の長手方向寸法以上の奥行寸法を持つ空洞になっている。また、カバー20が収容部15に取り付けられたときにカバー20の外面が筐体11の外面と面一となるように、収容部15の深み(収容部15の前面壁と筐体11の外面との距離)は、カバー20の厚みとほぼ同じであることが望ましい。
【0019】
前面プレート34はHDD30の前面を覆っており、かつHDD30前面の下端よりも下方へと突出している。前面プレート34のうち下方へと突出した部分には、前面プレート34自身を取り出し方向に貫通するプレートスリット32が左右に2つ設けられている。このプレートスリット32の位置は、前面プレート34の背面が収容部15の前面に接触したときに筐体スリット12と連通する位置となっている。一方、カバー20にはアーム22が左右に2つ設けられていて、この2つのアーム22がそれぞれプレートスリット32へ通されることにより、カバー20が前面プレート34へ取り付けられる。さらに、カバー20、前面プレート34にはそれぞれ取付穴28、貫通穴38が設けられていて、ネジ48が取付穴28および貫通穴38を通じて収容部15のネジ穴18へねじ込まれることにより、カバー20が収容部15に取り付けられる。
【0020】
図3(a)を用いて、カバー20のアーム22の形状を説明する。アーム22はカバー20の背面から取り出し方向に沿って延びており、その端部にはツメ26が設けられている。本実施形態においては、アーム22のうち、ツメ26以外の部分を平板部24と呼ぶ。平板部24は取り出し方向に延びる四角柱の形状をしており、ツメ26はこの平板部24の上面からさらに上方(高さ方向)へと突出している。つまり、ツメ26は取り出し方向と垂直に交差する方向に突出している。なお、カバー20を取り出し方向に貫通する取付穴28は左右に2つ、つまり取り出し方向に対する左側と右側にそれぞれ1つずつ設けられている。そして、ツメ26はこれらの取付穴28の間において左右に2つ設けられている。
【0021】
図4に、HDD30およびこれに取り付けられる前面プレート34を示す。HDD30の背面側にはコンピュータと接続するためのコネクタ31が設けられている。このコネクタ31と反対側、すなわち前面側に前面プレート34が配置されている。
図4に示す前面プレート34は、前面プレート34と一体的に形成された側面プレート35およびネジ39を用いてHDD30に固定されている。具体的には、2つの側面プレート35がそれぞれ前面プレート34の左端および右端から背面側へと延びており、側面プレート35同士の間隔はHDD30の左右幅と同程度になっている。そのため、側面プレート35はHDD30の側面に沿って接触する。
【0022】
一般的なHDD30には側面にネジ穴が設けられている。側面プレート35にはHDD30側面のネジ穴に対応する位置に穴が設けられていて、その穴を通じてネジ39がHDD30側面のネジ穴にねじ込まれることにより、側面プレート35およびこれと一体の前面プレート34がHDD30に固定される。また、前面プレート34の貫通穴38は、HDD30前面の下端よりも下方へと前面プレート34が突出した部分において左右に2つ設けられており、プレートスリット32はこれら貫通穴38の間において左右に2つ設けられている。
【0023】
図5に、カバー20が前面プレート34に取り付けられた状態でHDD30が収容部15に収容されている様子を示す。プレートスリット32の形状は四角形であり、その寸法は幅方向(左右方向)では平板部24の幅方向寸法と同じまたはそれより少し大きい。そのため、平板部24がプレートスリット32に通されている状態では、カバー20は前面プレート34に対して、平板部24の長さ方向の範囲内で取り出し方向にスライド可能である。以下、カバー20が前面プレート34に対してスライドする範囲のうち、カバー20が前面プレート34に最も接近した位置を第1の位置(例えば
図1に示す位置)、カバー20が前面プレート34から平板部24の長さ方向寸法だけ距離を空けた位置を第2の位置(例えば
図5に示す位置)とする。
【0024】
図5には、カバー20が第2の位置にある状態が示されている。プレートスリット32の高さ方向寸法は平板部24の高さ方向寸法より大きく、ツメ26の高さ方向寸法より小さい。このため、カバー20が第2の位置にある状態でさらに取り出し方向へと引っ張られる(
図5中の右下側へ移動させようとする力を受ける)と、ツメ26の前面側が前面プレート34の背面に引っかかり、それ以上はカバー20が前面プレート34から離れなくなる。なおカバー20を前面プレート34へ取り付ける際には、ツメ26の突出方向が取り出し方向へ向く姿勢となるように(ここでは、平板部24の長手方向が高さ方向へ向くように)カバー20を傾けて、ツメ26をプレートスリット32へ通した後、カバー20の姿勢を平板部24の長手方向が取り出し方向へ向く姿勢に戻すことで、平板部24がプレートスリット32に通された状態とすることができる。
【0025】
一方、カバー20が第1の位置にある状態では、平板部24およびツメ26は前面プレート34の背面側へ突出する。
図2に示す筐体スリット12は
図5では見えなくなっているが、
図5に示すような、前面プレート34の背面が収容部15の前面に接触した状態では、プレートスリット32は筐体スリット12と連通しているため、カバー20が
図5に示す第2の位置から第1の位置へとスライドさせられると、平板部24およびツメ26は前面プレート34の背面側へ突出しつつ、筐体スリット12の内部へと入り込む。なお
図2に示すように、筐体スリット12の高さ方向寸法はプレートスリット32の高さ方向寸法よりも大きくなっており(具体的には、
図3に示すツメ26の高さ方向寸法よりも大きくなっており)、アーム22の全体が抵抗なくその内部へ入り込むことができるようになっている。したがってHDD30が収容部15へ収容された状態でカバー20が第1の位置へスライドし、さらにネジ48が取付穴28および貫通穴38を通じて収容部15のネジ穴18へねじ込まれることにより、カバー20は筐体11から外部へ突出することなく、第1の位置で収容部15に固定されることになる。すると、
図1に示すように、カバー20の前面と収容部15付近の筐体11の外面が面一になる。つまり第1の位置にあるカバー20の外面が筐体11の外面を成す。
【0026】
次に、本実施形態においてHDD30を筐体11から取り出す手順を説明する。
図1に示すような、収容部15にカバー20が取り付けられた状態においてネジ48を緩めると、
図5に示すように、カバー20は自身の重みによって第2の位置へとスライドする。なおカバー20が自身の重みだけではスライドしない場合でも、収容部15上方に設けられている切り欠き17にマイナスドライバーなどの平たい工具や手指の爪の先などを差し込むことによって、カバー20を第2の位置へと引き出すことができる。
【0027】
そして、
図6に示すように、ユーザが、第2の位置へスライドしたカバー20と前面プレート34との間に指を差し込み、カバー20を前面プレート34からさらに離すように取り出し方向の力を加えると、前述のようにツメ26の前面側が前面プレート34の背面に引っかかるため、カバー20はそれ以上前面プレート34から離れず、ユーザが加えた力は、ツメ26と前面プレート34を介して、HDD30全体を筐体11から引き離すように作用する。つまり、前面プレート34およびHDD30が、カバー20と共に取り出し方向へと移動し、HDD30が筐体11から取り出される。
【0028】
以上のように、本実施形態の記憶装置取り出し機構によれば、HDD30が筐体11内に収容されている状態では、カバー20の位置を、HDD30に固定された前面プレート34に接近した第1の位置としておくことで、カバー20は筐体11内のHDD30に接近した位置にあることになり、カバー20は筐体11外部に突出しない。これにより、
図1に示すようにカバー20の外面が筐体11の外面と面一となり、筐体11の外形を外部に突出した部分のないものとすることができる。したがって筐体11全体の外形寸法を十分に小型化することができる。
【0029】
そしてHDD30を筐体11の外部へと取り出す場合には、
図5,
図6に示すようにカバー20を第2の位置へとスライドさせることで、カバー20と前面プレート34との間にユーザが指を引っ掛けることが可能となるので、筐体11の外部に突出した突起がなくとも、容易にHDD30を筐体11から取り出すことができる。
【0030】
なお本実施形態においては
図3(a)に示すように、アーム22を、四角柱型の平板部24と、その上方へ突出するツメ26からなるものとしたが、アーム22はカバー20を第1の位置と第2の位置との間でスライド可能とするものであればよく、アーム22の形状は
図3(a)の形状に限られない。例えば平板部24が四角柱以外の角柱(三角柱や六角柱)であっても、カバー20が第1の位置と第2の位置との間でスライド可能となるように、
図2の筐体スリット12およびプレートスリット32がアーム22の形状に応じた形となっていればよい。またプレートスリット32は、カバー20が第1の位置から取り出し方向へ移動するときにアーム22のツメ26以外の部分が通過可能でツメ26が通過できない形状であればよく、平板部24の断面と相似形である必要はない(例えば平板部24の断面が長方形で、プレートスリットが台形であってもよい)。また収容部15のHDDスロット16下方の前面壁は、ツメ26も含めアーム22全体を受容できる構造であればよく、例えば筐体スリット12ではなくネジ穴18周り以外の壁が取り払われた構造であってもよい。
【0031】
また、アーム22が角柱の形状を有することも必須ではなく、例えば
図3(b)に示すように、アーム22を、左右方向へ分岐した一対の分岐枝25を有する形状(分岐枝25同士の間に間隔が空いている形状)とし、この分岐枝25のそれぞれの先端に、他方の分岐枝25から離れる方向(左右方向)に突出したツメ27を設けてもよい。この場合、
図4に示すプレートスリットの左右方向寸法は、一対の分岐枝25をまとめた寸法(2本の分岐枝25の寸法およびこれらの間の間隔の寸法の合計)よりも大きく、一対のツメ27の左右方向寸法(一方の分岐枝25のツメ27先端から他方の分岐枝25のツメ27先端までの距離)よりも小さくなっているとよい。アーム22がこのような形状である場合、ツメ27を前面プレート34のプレートスリット32へ押し付けると、プレートスリット32周りの前面プレート34から、分岐枝25同士の隙間を狭めるように力が作用する(ここで、前面プレート34から受ける力が分岐枝25同士の隙間を狭める方向に作用しやすくなるよう、ツメ27の背面側には傾斜を設けておくことが望ましい)。すると、一対の分岐枝25が互いに接近し、ツメ27がプレートスリット32を通れるようになる。そしてツメ27がプレートスリット32を通り抜けると、前面プレート34から分岐枝25へ作用していた力が取り除かれ、分岐枝25同士の間の間隔が元通りに復元されて、ツメ27が前面プレート34の背面に引っ掛かるようになる。このように、アーム22が
図3(b)に示すような形状である場合、カバー20を
図4に示す前面プレート34へ取り付ける際に、カバー20を傾ける必要がなく、カバー20の取り付けが行いやすい。
【0032】
また、
図3(a),
図3(b)ではアーム22を左右に2つ設けているが、アーム22の数はこれに限るものではなく、カバー20が安定して第1の位置と第2の位置との間でスライドできるのであれば、アーム22は1つでもよいし、3つ以上であってよい。なお、
図2に示す筐体スリット12およびプレートスリット32は、アーム22の数に応じて設けられているとよい。また、
図3(a),
図3(b)ツメ26やツメ27をアーム22の先端に設けているが、必ずしも先端に設ける必要はなく、ツメ26やツメ27は、第1の位置と第2の位置との間の距離だけカバー20の背面から離れた位置に設けられていればよい。つまり、アーム22がツメ26やツメ27の位置を越えてさらに延びていてもよい。
【0033】
また、本実施形態においては記憶装置をHDD30(ハードディスク)としたが、これは筐体11に収容される記憶装置であって前面プレート34を取り付け可能なものであればよく、例えばSSD(ソリッドステートドライブ;半導体素子メモリを用いた記憶装置)であってもよい。