【実施例】
【0083】
実施例1
酸可溶化剤の同一性を除いては同一である一連のセニクリビロックメシレート組成物を、Keyの1Lのボウル造粒機で湿式造粒法によって調製し、続いてトレイ乾燥し、ふるい分けし、混合し、カーバープレスで錠剤に圧縮した。製剤の組成を表2に示す。
【表2】
【0084】
この錠剤をビーグル犬に投与した。対照として経口液剤も投与した。製剤及び経口液剤の絶対バイオアベイラビリティを決定し、
図2に示す。これらの結果はフマル酸を伴うセニクリビロックメシレートは、試験した他の可溶化剤のどれよりも有意に高いバイオアベイラビリティを有することを示す。
実施例2a−2e
【0085】
セニクリビロックメシレート、フマル酸、微結晶セルロース、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋型ポリビニルピロリドン(使用する場合)及びステアリン酸マグネシウムを混合し、乾燥造粒し、製粉し、顆粒外の微結晶セルロース、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム及びステアリン酸マグネシウムと混合し、錠剤に圧縮した。実施例2cでは、フマル酸をセニクリビロックメシレート及び他の賦形剤と造粒しなかった。代わりに、フマル酸を顆粒外の微結晶セルロースと混合し、この混合物を乾燥顆粒と混合してから、錠剤に圧縮した。実施例2aでは、39.00mgの架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウムは乾燥顆粒の一部であり、残りのものを顆粒外の微結晶セルロースと混合し、この混合物を乾燥顆粒と混合してから、錠剤に圧縮した。すべての錠剤は、10kPを越える硬度及び0.8%w/w未満の破砕性を有していた。錠剤は、表3aに示す組成を有していた。
【表3-1】
【0086】
実施例2bの成分の、錠剤あたりの濃度パーセンテージ(w/w)及び質量を表3bに示す。
【表3-2】
実施例3
【0087】
セニクリビロックメシレート、微結晶セルロース、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム及びステアリン酸マグネシウムを混合し、乾燥造粒し、乾燥させ、製粉し、顆粒外の微結晶セルロース、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム、フマル酸、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムと混合し、10kPを越える硬度及び0.8%w/w未満の破砕性を有する錠剤に圧縮した。得られた錠剤は、表4に示す組成を有していた。
【表4】
【0088】
特に、表4の製剤は表3bのものと同じ成分比を有しており、各錠剤に使用される成分の総量のみが異なる。したがって、表3bは、(遊離塩基に基づいて)150mgのセニクリビロックを有する錠剤を示すが、表4は、表3bに示す実施例2bの150mgの錠剤と同じ成分比で、(遊離塩基に基づいて)25mgのセニクリビロックを有する錠剤を示す。
実施例4−基準物
【0089】
表5のクエン酸ベースの製剤を以下のように調製した。セニクリビロック、ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール及び架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウムを混合し、湿式造粒し、乾燥させ、製粉し、微結晶セルロース、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム、クエン酸、コロイド状二酸化ケイ素、タルク及びステアリン酸マグネシウムと混合した。得られた混合物を、10kPを越える硬度及び0.8%w/w未満の破砕性を有する錠剤に圧縮した。この錠剤を、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエチレングリコール8000、二酸化チタン及び黄色酸化鉄で被覆した。このようにして生成した被覆された錠剤は、U.S.特許出願公開第2008/031942号に開示されているものと実質的に同一であった(例えば、表3を参照されたい)。
【表5】
実施例5−基準物
実施例5a:
【0090】
セニクリビロック及び酢酸・コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースをメタノールに溶解し、噴霧乾燥して、重量基準で(セニクリビロック遊離塩基の重量に基づいて)25%のセニクリビロックを含む微粉にした。この粉末をコロイド状二酸化ケイ素、微結晶セルロース、マンニトール、ラウリル硫酸ナトリウム、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム及びステアリン酸マグネシウムと混合した。この混合物を、10kPを越える硬度及び0.8%w/w未満の破砕性を有する錠剤に圧縮した。錠剤の最終的な組成を表6aに示す。
【表6-1】
実施例5b:実施例5aのフィルム被覆した組成物
【0091】
セニクリビロック及びヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステルをメタノールに溶解し、噴霧乾燥して、重量基準で25%のCVC源を含む微粉にした。この粉末をコロイド状二酸化ケイ素、微結晶セルロース、マンニトール、ラウリル硫酸ナトリウム、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム及びステアリン酸マグネシウムと混合した。この混合物を、10kPを越える硬度及び0.8%w/w未満の破砕性を有する錠剤に圧縮した。次いで、この錠剤を、Opadry Yellow 21K120001(Colorcon)で、3.5%という理論的な重量増加までフィルム被覆した。錠剤の最終的な組成を表6bに示す。
【表6-2】
実施例6
【0092】
ビーグル犬における実施例3の錠剤の絶対バイオアベイラビリティを、実施例4及び5の錠剤のものと、並びにセニクリビロックメシレートの経口液剤及びセニクリビロックメシレート粉末を含むゼラチンカプセル剤の両方と比較した。結果を表7に示す。
【表7】
【0093】
本実施例は、フマル酸とともに乾式造粒した錠剤(実施例3)におけるセニクリビロックのバイオアベイラビリティが、経口液剤のものと実質的に類似しており、クエン酸とともに湿式造粒した錠剤(実施例4)におけるセニクリビロックのバイオアベイラビリティよりも有意に高く、HPMC−ASとともに噴霧乾燥した分散体中に非晶性のセニクリビロックを有する錠剤(実施例5)におけるセニクリビロックの2倍を超えることを示す。結晶性APIの乾式造粒が、湿式造粒及び非晶性の噴霧乾燥した分散体よりもバイオアベイラビリティの有意な増大をもたらすことを疑う理由がなかったので、これらの結果は驚くべきことである。これは、非晶性の噴霧乾燥した分散体が、難水溶性薬物のバイオアベイラビリティを増大させるのにしばしば使用されるので、特にそうである。これらの結果はまた、フマル酸がクエン酸より遅い溶解時間を有し、セニクリビロックAPIに対して、より低い酸の質量比(クエン酸:APIについて3:1対フマル酸:APIについて1.06:1)で使用されたので、驚くべきことである。したがって、フマル酸は、セニクリビロックについて、クエン酸よりも効果的な可溶化剤であるという発見は、驚くべきことであり、予期しないことである。
実施例7
【0094】
加速安定性試験下での実施例2bの錠剤の安定性を、実施例1b、4及び5の錠剤のものと比較し、これは、そうした各実施例の錠剤を40℃での75%相対湿度の環境に曝露することによって行った。すべての錠剤は、試験の間、誘導シールされたボトルにおいて乾燥剤で包装した。
図3で示すように、実施例2bの錠剤は、驚いたことに、他の湿式造粒された錠剤よりもはるかに安定であり、噴霧乾燥した分散体の錠剤と類似した安定性を有する。実施例2bの錠剤及び実施例4の錠剤の間の安定性のこの違いは、特に驚くべきことであり、なぜならば、2つの間の有意な差のみが、製剤を製造する方法であるからである(乾式造粒対湿式造粒法)。造粒方法がセニクリビロックのバイオアベイラビリティ及び錠剤の安定性に対する効果を有し得ることは以前に知られていなかったので、これらの結果はまた、驚くべきことである。
実施例8
【0095】
加速安定性試験下での実施例2bの錠剤の安定性を、40℃での75%相対湿度の環境に6週間錠剤を曝露することによって試験した。すべての錠剤は、試験の間、誘導シールされたボトルにおいて乾燥剤で包装した。錠剤を、含水量、強度及び総不純物について試験した。結果を表8に示し、これは、錠剤がこれらの条件下で非常に安定であることを示す。
【表8】
【0096】
上記の条件下での貯蔵後に、実施例3、4及び5の錠剤からのセニクリビロックの溶解プロファイルも試験した。
図4に結果を示し、これは、実施例4の湿式造粒したクエン酸含有錠剤が、実施例3の乾式造粒したフマル酸含有錠剤及び実施例5の噴霧乾燥した分散体の錠剤よりもはるかに不安定であったことを示す。
実施例9
【0097】
25℃での動的蒸気吸着等温線は、セニクリビロックメシレートのものを有する実施例2b及び4の錠剤の安定性と相関する。吸着は、0%の相対湿度から90%の相対湿度まで5%間隔で実施した。各間隔で、10分以上30分以下にわたって各試料を平衡化した。平衡化は、質量増大速度が1分あたり0.03%w/w以下であったとき、または30分後のどちらか短い方で止めた。
図5に示す結果は、実施例2bの錠剤が実施例4のものよりも有意に安定であることを示す。この結果は、実施例4よりも吸湿性が有意に低い実施例2bと矛盾がない。実施例2bと比較した際の実施例4の吸湿性の増大は、実施例4の部分的なゲル化及びその後の安定性の低下を引き起こす可能性のある、可動水の高い含量と関係があり得る。
実施例10
【0098】
ビーグル犬(n=5)の異なる胃状態において、実施例3の錠剤のバイオアベイラビリティを、実施例5のもの及びゼラチンカプセル中のセニクリビロックメシレート粉末のものと比較した。バイオアベイラビリティは、胃のpHが変えられている異なる前処理状態下で試験した。特に、ペンタガストリンの前処理は最も低いpHをもたらし、無処理は中間のpHをもたらし、ファモチジン処理は、最も高いpHをもたらす。ペンタガストリンは、胃酸の産生を刺激し、それによって、胃のpHを低下させる合成ポリペプチドである。
【0099】
図6に示す結果は、試験したすべての条件下で、実施例3の錠剤が、より高いバイオアベイラビリティを有することを示す。実施例3のバイオアベイラビリティは、ペンタガストリン処理したイヌと未処理のイヌの間であまり変動しなかったが、実施例5は、ペンタガストリン処理したイヌ(最も低い胃のpH)のものと比較して、絶食させた、無処理のイヌ(中間の胃のpH)においてバイオアベイラビリティの有意な低下を示した。胃の酸性度を抑制し、胃のpHを上昇させるH2受容体アゴニストであるファモチジンによる前処理は、すべての試料についてバイオアベイラビリティを低下させたが、実施例3についての低減は、実施例5についてのものよりもはるかに少なかった。
【0100】
これらの結果は、フマル酸とともに乾式造粒したセニクリビロック組成物のさらなる予期しない利益を示す。特に、そうした製剤の薬物動態は、ヒトの胃の可能なpH状態の全範囲にわたって投与した場合、実施例5の噴霧乾燥した分散体の製剤のものほど変動しない。アタザナビルなどの他の弱塩基性抗レトロウイルス薬のバイオアベイラビリティは胃のpHに大きく影響されるので、この結果は予期されず、驚くべきことである。そうした薬物に関して、無酸症の患者などの疾患または医学的状態に、または制酸薬、プロトンポンプ阻害剤もしくはH2受容体アゴニストなどの薬物の同時投与に起因し得る胃のpHの変化は、バイオアベイラビリティを治療レベル以下に低下させ得る。実施例3の、乾燥造粒した、フマル酸ベースのセニクリビロックメシレート製剤が、胃のpH変化としてのバイオアベイラビリティの変化の傾向がより少ないことを示すこれらの結果は、実施例3が、胃のpHレベルの変動を有する、またはそれを有する可能性がある患者において使用することができる、より確固たる製剤であることを示す。
実施例11
【0101】
実施例2a〜2eの製剤の溶解プロファイルを、0.1%(w/w)のCTABを含む0.1NのHCl中で、50rpmのパドルスピードでUSP2型器械を使用して測定した。結果を
図7に示す。実施例2a〜2eの製剤の崩壊プロファイルを、FBRMを使用して測定した。これらの結果を
図8に示す。ともに、
図7及び8は、異なる溶解プロファイルを有する、セニクリビロックメシレート及びフマル酸を含む組成物及び製剤を得ることができることを示す。
【0102】
ビーグル犬(n=5)における、試料2a〜2eの絶対バイオアベイラビリティも取得し、結果を
図9に示す。この結果は、絶対バイオアベイラビリティは製剤によって変動し得るが、高いバイオアベイラビリティがすべての試料について得られたことを示す。
実施例12
【0103】
この試験では、実施例2の錠剤を市販のフィルム被覆製剤で被覆し、加速条件(40℃/75%RH)下でフィルム被覆された錠剤の安定性を試験した。
【0104】
フィルム被覆ステップは、一般に、味を隠すまたは意図された所期の市販製剤に関する独特なトレードドレスを確立する目的で用いられる。実施例2の錠剤を、異なる基礎ポリマー系を含む3つのフィルム被覆製剤で被覆した。特に、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCまたはヒプロメロース)を含むOpadry II White 57U18539、ポリエチレングリコール(PEG)及び部分的に加水分解されたポリビニルアルコール(PVA)を含むOpadry II White 85F18422(Colorcon)、及びメタクリル酸コポリマーを含むOpadry II White 200F280000を使用して、錠剤を被覆した。
【0105】
穴のあいたコーティングパン中で被覆製剤の水性懸濁液を錠剤表面に噴霧することによって、錠剤を被覆した。錠剤表面から水を蒸発させて、被覆製剤をフィルム層として錠剤表面に沈着させておくための対流性の熱伝達を提供する温かい処理空気とともに、パンを連続的に回した。上記のポリマーで被覆した錠剤組成物を、以下の表9〜11に示す。フィルム被覆された錠剤の表面の解析を表12にまとめる。
【表9】
【表10】
【表11】
【0106】
フィルム被覆された錠剤の表面の解析を以下の表12にまとめる。Opadry II White 200F28000での被覆(実施例12cの錠剤、表11)は、均一な被覆率を示さなかったので、実施例12cの錠剤は、安定性について試験しなかった。実施例12a及び12bの被覆は、許容可能な被覆率及び錠剤表面への優れた接着を示した。
【表12】
【0107】
40℃での75%相対湿度の環境へ曝露した後、実施例12a及び12bのフィルム被覆された錠剤の安定性を、実施例2の被覆なしの錠剤のものと比較した。すべての錠剤は、試験の間、誘導シールされたボトルにおいて乾燥剤で包装した。安定性試験の結果を表13に示す。
【表13】
【0108】
表13で示すように、実施例12a及び12bの錠剤は、実施例2の被覆なしの錠剤のものと類似した、許容可能な安定性プロファイル示し、不純物または分解物の実質的な形成がなかった。以前の実験は、水環境の存在下でのセニクリビロック錠剤の処理は、錠剤の化学的及び物理的安定性に悪影響を及ぼしたことを示したので、これらの結果は有望である。
実施例13
【0109】
この試験では、実施例2b(表3bに示す)、実施例3(表4に示す)及び実施例5b(表6bに示す)の組成物の薬物動態(PK)プロファイルをヒト臨床試験で評価した。実施例5bの組成物を基準物として使用した。
【0110】
朝食とともに服用される200mgの推奨セニクリビロック用量に対するPKプロファイルを確立するために、実施例5bの組成物を使用して第2b相概念実証試験(「試験202」)を行った。試験202では、200mg用量の実施例5bの組成物を、10日間連続して1日あたり1回患者に投与した。実施例5bの製剤は50mgの錠剤であるので、200mg用量を投与するために、患者は毎回4錠を服用する必要があった。
【0111】
試験110では、実施例2bの組成物についての複数回投与レジメンを評価した。この試験では、150mg用量の実施例2bの組成物を、朝食とともに10日間連続して1日あたり1回患者に投与した。毎回、患者は、150mg用量を含む実施例2bの組成物の単一錠剤を摂取した。
【0112】
試験111では、就寝時刻の直前にまたは就寝時刻に空の胃に投与される200mgの単回投与レジメンのPKプロファイルを評価した。1錠の実施例2b(150mg用量)及び2錠の実施例3(25mg用量/錠剤)を与えることによって、200mg用量を投与した。200mg用量を与えるための3錠の投与は、単に実施例2b及び3の錠剤の利用能に基づき、本発明によるセニクリビロックの200mgの錠剤の製造におけるいかなる制限によるものでもない。
【0113】
上記の試験で得られたPKプロファイルを以下の表14にまとめる。
【表14】
【0114】
上記のデータは、本発明の組成物を投与した試験110で得られたAUC値は、基準組成物を投与した試験202で得られたAUC値よりも1.6倍高かったことを示す。したがって、(10日間にわたる複数回投与の曝露に特徴づけられる)定常状態条件下で、発明の組成物の形態の150mgのセニクリビロックを朝食とともに投与することによって、基準組成物の形態の200mgのセニクリビロックを朝食とともに投与することよりも高いセニクリビロックのバイオアベイラビリティがもたらされた。このデータは、微小環境が酸を含み、それによりpH調整される本発明のCVC組成物は、噴霧乾燥した分散体の製剤よりも優れたバイオアベイラビリティを有することを示す。したがって、本発明の組成物によって、患者1人につき1日あたり、より低い量のCVCを使用することが可能になり、それによって、薬物療法費用が軽減される。より低い量のCVCの使用はまた、錠剤サイズを縮小し、嚥下の容易さを改善する。より低い量のCVCの必要性はまた、他の抗レトロウイルス剤を単一錠剤中でCVCと組み合わせることを可能にする。
【0115】
就寝時刻または就寝時刻の直前に本発明の組成物を投与する際のPKパラメーターを評価するために、試験111を行った。HIV治療のためには、単一の活性薬剤よりも、2種以上の活性薬剤の組み合わせが好ましい。例えば、エファビレンツ(EFV)及びラミブジン(3TC)が、互いに、または他の活性薬剤と組み合わせて使用される。HIV治療のためには、EFV含有組成物を、好ましくは就寝時刻または就寝時刻あたりに、空の胃に与えられることが推奨される。これは、EFVのPKプロファイルは胃の食物量の影響を受け、EFVの投与は、主に最高血漿濃度(Tmax)時あたりに経験するCNS毒性(例えば眩暈)などの副作用と関係があるからである。EFV投与のこれらの態様に対処するためには、就寝時刻の投薬が好ましい。セニクリビロックが、EFVと同時投与されるまたは共製剤化されることになる場合は、就寝時刻に空の胃に与えられた場合に、セニクリビロックの投与が所望の曝露レベルに達することが重要である。さらに、EFVはP450(特にCYP3A4酵素)の代謝誘発剤である。CYP3A4のより高い活性によって、CVCの迅速な代謝が導かれ、その結果、CVCの吸収が低下する。したがって、就寝時刻あたりに空の胃にEFVと組み合わせてセニクリビロックを投与することになる場合は、CVCに対するEFVの代謝作用を補う目的でより高い曝露レベルを提供するために、より高い量のCVCが必要であろうことが推定された。
【0116】
噴霧乾燥分散体の形態の200mgのセニクリビロックを含む基準製剤を朝食とともに使用して、HIV治療のためのセニクリビロックの推奨曝露レベルを試験202で確立した(表14を参照されたい)。セニクリビロックの異なる製剤に基づく様々な他の臨床試験によって、セニクリビロックの定常状態の曝露レベル(AUC)(10日目の曝露として特徴づけられる)は、1つを超える投与間隔をとって定常レベルまで累積するCVCの長い半減期の理由から単回投与から得られた曝露レベルより約1.5倍高いことが立証された。より高い量のCVCがEFVとの組み合わせに必要とされるという予想は、定常状態及び単回投与曝露レベルに関する上記のデータと矛盾がなかった。
【0117】
予想外に試験111は、就寝時刻あたりでの空の胃への、発明の組成物の形態の200mgのセニクリビロックの投薬が、基準定常状態の曝露レベルより2.6倍高い単回投与曝露レベルに達することを示した(表14)。すなわち、就寝時刻あたりの、本発明の組成物の単回の200mg投与は、朝食とともに投与された基準組成物の複数回の200mg投与より高いバイオアベイラビリティを有していた。200mg用量の発明の組成物を使用して試験111で達成されたCVC曝露レベルは、EFVの代謝作用または食物の影響を相殺するのに十分過ぎるほどであった。したがって、試験111から、CVC/EFV/3TCなどの単一錠剤レジメン(STR)生成物でのEFVとのその共製剤にとって、200mgより低いCVCが至適であろうと結論した。したがって、配合生成物のプロトタイピングに関するさらなる試験は、CVC/EFV/3TCを含むSTR生成物について150mgのCVCを使用した。
実施例14
【0118】
平滑なステンレス鋼逆回転ロール(直径25mm、幅125mm及びギャップ幅0.5から3mm)を有する特別注文の実験室規模のローラー圧縮機を使用して、乾燥造粒したCVC組成物を調製した。ローラー圧縮の前及び後に粉末を含むように、スパンボンデッドオレフィン(Tyvek(登録商標))スリーブを使用し、これによって、圧縮ゾーンを通じて小量の粉末が適切に運搬された。
【0119】
セニクリビロックメシレート、フマル酸、微結晶セルロース及び架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウムを適切なサイズの容器中で混合し、2分かけて合計で40回転にわたって、タンブリング作用によって混合した。ステアリン酸マグネシウムを加え、この混合物を、再度、2分かけて40回転にわたって混合した。混合された粉末が実験室規模のローラー圧縮機を通過したときに、混合された粉末を含むと思われる規定の圧縮ゾーン用に、100mm×480mmの寸法のTyvekシートに折り目を作って50mm幅のスリーブを形成した。約10から15gの粉末をスリーブに加え、均等に分布させた。この粉末を含むスリーブを、約2mmのギャップ幅及び45rpmのスピード(線速度=0.06m/s)でローラー圧縮機に送り込んだ。得られたリボンを、デジタル式キャリパーゲージを使用して測定したときに約1.0から1.5mmの厚に圧縮した。より混合された粉末を用いて、全バッチがローラー圧縮機を完全に通過するまで、この方法を繰り返した。次いで、6インチ径の、20メッシュステンレス鋼の回転式スクリーンミルを使用して、得られた圧縮リボンを製粉して顆粒剤を製造した。この顆粒剤は、表15に示す組成を有していた。
【表15】
【0120】
上記で調製した顆粒剤をさらに微結晶セルロース、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム及びステアリン酸マグネシウムと混合して、表16に示すCVC単剤の錠剤を調製した。この単剤錠剤の強度は、適宜、錠剤総重量を単に調整することによって、容易に変化させることができる。例えば、325mgの総質量の錠剤を、単に成分の半量を使用して調製することができ、これは、75mgのCVC遊離塩基と等価な強度(一般的な混合を使用する線形スケーリング)を有し、一方で、表16のものと同じ成分間比率を維持すると思われる。
【表16】
実施例15
【0121】
実施例14に記載されている方法を使用して、より低い賦形剤レベル、及びそれによるより低い錠剤総質量を含む、単剤CVC錠剤を調製した。この錠剤は、表17に示す組成を有していた。この製剤は、配合生成物に関して、他の抗レトロウイルス剤と組み合わせる目的のために、及び過度に大きな錠剤総サイズを回避するために、より高い濃度のセニクリビロックを含む。
【表17】
実施例16
【0122】
実施例14及び15において実験室規模のローラー圧縮機によって調製した、製粉した顆粒剤の圧縮性を、標準的な圧縮性試験を使用して測定し、
図10に示す。特に、錠剤混合物の圧縮プロファイルを、1/4”の平面Bツーリングを備える、計機を備えた圧縮装置(テクスチャー分析機)を使用して生成した。100mgの圧縮物の3つの反復物を100kgから700kgまでの4つの力で圧縮した。排出された圧縮物を4桁天秤で直ちに秤量し、圧縮物の厚さを精密なキャリパーで測定した。引張破損を誘導するために、直径圧縮試験によって圧縮物を試験した。圧縮物の引張強度(TS)は、以下の式で決定する:
TS=2・F/(π・D・T)
【0123】
式中、Fは圧縮物において引張破損をもたらすのに必要とされる力であり、Dは圧縮物の直径であり、Tは圧縮物の厚さである。圧縮物の固形割合(SF)は、以下の式で計算する:
SF=m/(V・ρ
absolute)=m/[(π(D/2)
2T)・ρ
absolute]
【0124】
式中、mは圧縮物の質量であり、Vは錠剤の体積であり、及びρabsoluteは、ヘリウム比重計で測定した場合の錠剤混合物の絶対密度である。
【0125】
実施例14において実験室規模のローラー圧縮機によって調製した、製粉した顆粒剤の圧縮性を、販売業者から入手可能な大規模処理設備によって調製した顆粒剤の圧縮性と比較した。結果を
図11に示す。実施例14の顆粒剤の圧縮性は、Vector−Freund TF−220を500psiのローラー圧(実施例16a)で、及びGerteis Minipactorを4kN/cmのローラー圧力(実施例16b)で使用して製造した顆粒剤と匹敵することが分かった。これらの結果は、大規模処理設備に匹敵する、圧縮圧力の生成における実験室規模のローラー圧縮機の有用性を示す。
実施例17
【0126】
実施例14の顆粒剤(セニクリビロックメシレート、フマル酸、微結晶セルロース、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム及びステアリン酸マグネシウム)の一部を、顆粒外のラミブジン(3TC)、微結晶セルロース、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム及びステアリン酸マグネシウムと混合し、6kPを越える硬度及び0.8%w/w未満の破砕性を有する錠剤に圧縮した。得られた粉末混合物及び錠剤は、表18に示す組成を有していた。
【表18】
実施例18
【0127】
実施例14の顆粒剤(セニクリビロックメシレート、フマル酸、微結晶セルロース、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム及びステアリン酸マグネシウム)の一部を、顆粒外のラミブジン、微結晶セルロース、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム及びステアリン酸マグネシウムと混合し、錠剤に圧縮した。得られた粉末混合物及び錠剤は、表19に示す組成を有していた。
【表19】
実施例19
【0128】
実施例14の顆粒剤(セニクリビロックメシレート、フマル酸、微結晶セルロース、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム及びステアリン酸マグネシウム)の一部を、顆粒外のラミブジン、微結晶セルロース、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム及びステアリン酸マグネシウムと混合し、10kPを越える硬度及び0.8%w/w未満の破砕性を有する錠剤に圧縮した。得られた錠剤は、表20に示す組成を有していた。
【表20】
実施例20
【0129】
実施例15の顆粒剤(セニクリビロックメシレート、フマル酸、微結晶セルロース、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム及びステアリン酸マグネシウム)の一部を、顆粒外のラミブジン、微結晶セルロース、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム及びステアリン酸マグネシウムと混合し、10kPを越える硬度及び0.8%w/w未満の破砕性を有する錠剤に圧縮した。得られた錠剤は、表21に示す組成を有していた。
【表21】
実施例21:顆粒内(IG)セニクリビロック及び半量のIG/半量の顆粒外(EG)ラミブジンを含む組成物
【0130】
本実施例では、顆粒剤が所望の量の半量のラミブジンも含んでいることを除いて、実施例14に記載されているように顆粒剤を調製した。この顆粒剤をラミブジンの残部、微結晶セルロース、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム及びステアリン酸マグネシウムと混合し、この粉末混合物を錠剤に圧縮した。すなわち、ラミブジンの半量が顆粒内部分に存在し、ラミブジンの残りの半分が顆粒外部分に存在した。得られた粉末混合物及び錠剤は、表22に示す組成を有していた。
【表22】
実施例22
【0131】
本実施例では、顆粒剤が全量のラミブジンを含んでいることを除いては、実施例14に記載されているように顆粒剤を調製した。すなわち、ラミブジンは、ただ単にIG部分に存在していた。この顆粒剤を微結晶セルロース、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム及びステアリン酸マグネシウムと混合し、錠剤に圧縮した。得られた粉末混合物及び錠剤は、表23に示す組成を有していた。
【表23】
実施例23
【0132】
実施例14の顆粒剤(セニクリビロックメシレート、フマル酸、微結晶セルロース、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム及びステアリン酸マグネシウム)の一部を、顆粒外の微結晶セルロース、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム及びステアリン酸マグネシウムと混合して、セニクリビロックの顆粒剤を含む粉末混合物を得た。ラミブジを微結晶セルロース、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム及びステアリン酸マグネシウムと別途混合して、ラミブジンを含む粉末混合物を得た。このセニクリビロックの顆粒剤を含む粉末混合物及びラミブジンを含む粉末混合物を使用して、二層錠剤を調製した。得られた二層錠剤は、表24に示す組成を有していた。
【表24】
実施例24
【0133】
実施例18〜23(セニクリビロック及び3TCの組み合わせを含む)並びに実施例14(単一の活性薬剤としてセニクリビロックを含む)の錠剤の絶対バイオアベイラビリティを、絶食させた、未処理のビーグル犬において試験した。25mgの一定用量のセニクリビロックを送達するように、すべての錠剤を縮小し、実施例18について100mgまたは実施例19〜23について50mgのいずれかまで、対応して比例的にラミブジンを低下させた。絶対バイオアベイラビリティの結果を表25にまとめる。実施例14(単剤としてのセニクリビロック)並びに実施例19〜20(セニクリビロック及び3TCの組み合わせ)の錠剤のバイオアベイラビリティは、ヒトの胃のpH状態と似た、最も低い胃のpHを誘発するペンタガストリン前処理状態下でも試験した。
【表25】
【0134】
絶対バイオアベイラビリティのデータは、実施例19及び21の配合製剤を使用して得られたCVCの曝露が、実施例14のCVC単剤の製剤に匹敵することを示す。ペンタガストリン前処理あり及びなしの、実施例19についてのバイオアベイラビリティのデータは、胃のpH条件に関係なく、CVC曝露のレベルが同等であることを示した。より重要なことに、データは、CVC製剤の酸性微小環境の機能性が、配合生成物の製剤で維持されることも示す。実施例21(1/2IG 1/2EG 3TC)についてのデータは、弱塩基性である3TCの半量をCVC/フマル酸の顆粒剤(IG)と直接接触させた場合でさえ、得られたCVC及び3TCの曝露は、3TCが顆粒外(EG)に完全に位置し、CVC/フマル酸と密接な接触が少ない実施例19のものと匹敵していたことを示す。このデータは、高度に水溶性である3TCは、CVCについてのゆっくり溶解する可溶化剤として本発明で使用されるフマル酸よりも速い速度で溶解し、それによって、弱塩基性の3TCがフマル酸を中和すると思われる可能性が除かれることを示す。このデータはまた、ゆっくり溶解するフマル酸賦形剤に基づく、本発明の酸性微小環境の特徴は、弱塩基性薬物である3TCが存在するにもかかわらず、インビボでの所望のCVC放出特性を提供することを確証する。高濃度CVC製剤を使用して調製された顆粒剤を使用した実施例20は、前処理なしの下でわずか12.0%のCVC曝露を示し、より低い胃のpH条件で22.1%を示す。実施例18、20、22及び23についての曝露の値は、まだ許容可能であり、相対バイオアベイラビリティを比較するためにヒト対象に投与される場合に、用量調整を必要としてもよいし、しなくてもよい。すべての製剤について90%を越える、ラミブジンに対する絶対バイオアベイラビリティは許容可能であり、製剤組成及び製造方法と無関係であるように思われる。
実施例25
【0135】
CVC/3TCの錠剤の崩壊挙動を、イヌ薬物動態評価用に調製した、各試料の単一錠剤を約250mLの水に入れ、崩壊の様式及びスピードを観察することによって特徴づけした。
【0136】
表26に、実施例18及び20〜22についての崩壊の結果をまとめる。全量のラミブジンを顆粒外に含む実施例18及び20の錠剤は、錠剤として圧縮されたラミブジン活性成分と類似した、迅速な崩壊を示した。半量または全量のラミブジンが顆粒内に存在する実施例21〜22は、予期しない崩壊パターンを示した。特に、ラミブジンの半量が顆粒内に存在する実施例21は、数分かけて緩徐に崩壊した。ラミブジンの全量が顆粒内に存在する実施例22は全く崩壊しなかった。70mg/mLでのラミブジンの高い水溶解度を仮定すると、これらの結果は予期されなかった。顆粒内成分間の相互作用が、錠剤及び顆粒剤の本来の湿潤及び崩壊を妨げ得る可能性がある。セニクリビロック造粒の顆粒内部分へのラミブジンの添加は、錠剤の質量を保つための方略であるけれども、錠剤の崩壊挙動の変化の理由から、生物製剤の性能に関して特に考慮されなければならない。
【表26】
実施例26
【0137】
実施例17、19及び20のCVC/3TCの錠剤並びに実施例14のCVC単剤の錠剤を、40℃での75%相対湿度の環境に錠剤を曝露することによって、加速安定性条件下で、総不純物について試験した。すべての錠剤を、試験の間、誘導シール及び乾燥剤を伴うHDPEボトル中に包装した。表に27a及び27bにまとめるように、実施例17、19及び20のCVC/3TCの錠剤は、9週間の加速貯蔵にわたって0.1%以下の分解物の増大を伴って、実施例14のCVC単剤の錠剤及び市販の3TC単剤の錠剤Epivirと同じくらい安定であった。これは、上記の製剤及び方法において、活性成分が十分に化学的に適合性であり、安定であったことを示す。表27bで示すように、ラミブジンの不純物または分解物は、いずれの実施例でも観察されなかった。
【表27】
実施例27
【0138】
実施例17、19及び20のCVC/3TC粉末混合物の圧縮プロファイルを測定し、
図12に示す。3TCの添加は、
図10に示すCVC単剤粉末混合物の圧縮性を低下させたが、すべてのCVC/3TC粉末混合物は、それでも、市販品目的に必要とされる許容可能な圧縮性特性を示した。ラミブジンは、圧縮工程を受けている粉末マトリックスを乱す大きな離散粒子を有する、高度に結晶性の脆性物質である。より高い濃度のラミブジンを有する実施例17及び20は、実施例20よりもより多い150mgの賦形剤量を含む実施例19よりも低い圧縮性を示す。
実施例28
【0139】
HIVの単一錠剤レジメン(STR)治療試験のために、3種の活性薬剤、すなわちCVC、3TC及びエファビレンツ(EFV)の組み合わせを含む二層錠剤を調製した。この二層錠剤では、CVC/3TCの組み合わせは単層として存在するが、第三の活性薬剤のEFVは第二層として存在する。実施例20の高濃度組成物を使用して、錠剤のCVC/3TC層を調製した。しかし、上で開示したCVC/3TCの組み合わせのいずれかまたは関連した変形物を、このSTR錠剤形状において同様に使用することができる。
【0140】
5Lのステンレス鋼造粒機ボウルを使用して、従来の高せん断湿式造粒法によって、EFV層を調製した。EFV、微結晶セルロース、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム及びヒドロキシプロピルセルロースを、高せん断混合機中で#2に設定したスピードで2分間混合して、300gのバッチを調製した。この混合物に、238mlの精製水を約6分かけて加えて、適切な造粒を得、必要ならばさらに混合した。この顆粒剤を前方刃ハンマーミルで製粉し、トレイ乾燥器中で80℃で乾燥した。この乾燥した顆粒剤をさらに製粉し、ステアリン酸マグネシウムと混合した。二層錠剤のEFV層の重量は850mgであり、これは、600mgのEFV活性成分及び250mgの賦形剤に対応する。CVC/3TC及びEFVの別々の層を、15kPを越える硬度及び0.8%w/w未満の破砕性を有する二層錠剤に圧縮した。この二層錠剤は表28に示す組成を有していた。
【表28】
実施例29
【0141】
EFV層の重量が775mgであったことを除いては、実施例28に記載されているように、活性薬剤としてCVC、3TC及びEFVを含む二層錠剤を調製した。実施例20の高濃度組成物を使用して、錠剤のCVC/3TC層を調製した。しかし、上で開示したCVC/3TCの組み合わせのいずれかまたは関連した変形体を、このSTR錠剤形状において同様に使用することができる。錠剤は、15kPを越える硬度及び0.8%w/w未満の破砕性を有していた。この二層錠剤は表29に示す組成を有していた。
【表29】
実施例30
【0142】
実施例28〜29のCVC/3TC/EFVの錠剤の絶対バイオアベイラビリティを、絶食させた、ペンタガストリンで前処理したビーグル犬において測定し、実施例14のCVC単剤の錠剤のものと比較した。一定用量の25mgのセニクリビロック遊離塩基を送達するように、すべての錠剤を縮小し、50mgの用量を送達するようにラミブジンを、及び100mgの用量を送達するようにエファビレンツを、対応して比例的に低下させた。絶対バイオアベイラビリティの結果を表30にまとめる。
【表30】
【0143】
絶対バイオアベイラビリティのデータは、エファビレンツの存在下で投与した場合に、CVCの曝露でかなりの低減を示す。エファビレンツは、肝臓の酵素であるCYP3A4の既知の誘導剤であり、エファビレンツが、ヒトにおいてセニクリビロックの代謝を増大させ、それによって、セニクリビロックの血漿濃度を約2倍低下させることが示されている。
実施例31
【0144】
実施例28及び29の錠剤を、40℃での75%相対湿度の環境に錠剤を曝露することによって、加速安定性条件下で、総不純物について試験した。すべての錠剤を、誘導シールされたHDPEボトルにおいて乾燥剤で包装した。表31にまとめるように、CVC総不純物は、加速貯蔵条件の4週にわたって有意な変化を示さなかった。表31で示すように、いずれの実施例においてもラミブジン不純物は測定されなかった。さらに、表17はエファビレンツ分解産物の有意な変化がないことを示す。
【表31】
実施例32
【0145】
実施例28〜29の錠剤及び実施例17、19及び20の錠剤を40℃での75%相対湿度の環境に包装した錠剤を曝露することによって、加速安定性条件下で、強度及び含水量について試験した。以下の32〜33表にまとめるように、実施例19及び20の錠剤並びに実施例28〜29のSTR錠剤のCVC及び3TCの強度において、有意な変化は観察されなかった。実施例17の錠剤は、2週間後にいかなる有意な変化も示さなかったが、4週間後にCVC及び3TCの強度において数値の減少を示した。さらなる試験によって、この減少は有意でなく、分析試験法のアーティファクトの結果として生じたことが確証された。
【表32】
【表33】
【0146】
表34は、40℃/75%RHで4週間貯蔵した後に、カールフィッシャー法によって測定した場合の含水量に有意な変化がないことが、実施例17、19及び20のCVC/3TCの錠剤並びに実施例28〜29のSTR錠剤のどれについても観察されたことを示す。
【表34】
【0147】
実施例17、19及び20の錠剤を、40℃/75%RHで9週間貯蔵した後に、溶解について試験した。40℃/75%RHで9週間貯蔵している間、3TC及びCVCの溶解プロファイルにおいて有意な変化は観察されなかった。
【0148】
実施例28〜29の錠剤も40℃/75%RHで4週間貯蔵した後に、溶解について試験した。溶解データを
図13〜14にまとめる。
実施例33
【0149】
実施例17、19及び20の錠剤は、40℃/75%RHで9週間貯蔵した後に、関連物質の形成についても試験した。この試験のために、実施例17の単一錠剤を100mlのフラスコに入れ、5mlのMiliQ水を加え、このフラスコを、200rpmで30分間振盪機に設置し、続いて65mlのメタノールを添加した。このフラスコを、200rpmでさらに30分間振盪機に戻し、メタノールで内容物を100mlに希釈した。実施例19及び20の錠剤について、単一錠剤を500mlのフラスコに入れ、25mlのMiliQ水を加え、このフラスコを200rpmで30分間振盪機に設置し、325mlのメタノールを加え、このフラスコを、200rpmでさらに30分間振盪機に設置し、メタノールを使用して内容物を500mlに希釈することによって、HPLC用試料を調製した。この試料を、HPLCを使用して関連物質の形成について分析した。CVC関連物質は、40℃/75%RHで9週間貯蔵した後に、<LOQ(0.05%)から約0.2%に増大した。3TC関連物質は、40℃/75%RHで9週間貯蔵した後に、LOQ(0.05%)を越えるレベルで観察されなかった。
【0150】
関連物質のHPLC方法のパラメーターを以下の表に列挙する:
【表35】
実施例34
【0151】
絶食させた、ペンタガストリン処理したビーグル犬において、実施例28の錠剤(セニクリビロック、3TC及びEFVの組み合わせを含む)の薬物動態プロファイルを試験した。一定用量の25mgのCVC、50mgの3TC及び100mgのEFVを送達するように、すべての錠剤を縮小した。結果を表36にまとめる。
【表36】
【0152】
上記の説明は本開示の製造、使用及び実施のための十分な指針を当業者に提供するが、制限を意図したものではないことを理解されたい。本開示の範囲または趣旨を逸脱することなくこの説明に対して様々な修正を行うことができる。当業者は、必要に応じてそのような変更を用いることができ、本開示は、具体的に本明細書で記載されたもの以外の方法で実施することができる。例えば、いくつかの実施形態は、特定の種類の不活性成分、例えばフィラー、崩壊剤などに関して記載されているが、他の不活性成分を、同様の結果を達成するのに使用することもできることを当業者なら認識するであろう。したがって、本開示は、適用可能な法律に許容されるように、本明細書に添付の特許請求の範囲に記載された主題のすべての修飾及び均等物を含む。さらに、本明細書で別段指示がない限り、または文脈に明らかに矛盾していない限り、それらのすべての可能な変更における上記の要素の任意の組み合わせが本開示に包含される。
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
セニクリビロックまたはその塩及びフマル酸を含む組成物。
(項目2)
セニクリビロックまたはその塩がセニクリビロックメシレートである、項目1に記載の組成物。
(項目3)
フマル酸に対するセニクリビロックまたはその塩の重量比が、遊離セニクリビロックの重量に基づいて、約7:10から約10:7である、項目1または2に記載の組成物。
(項目4)
フマル酸に対するセニクリビロックまたはその塩の重量比が、遊離セニクリビロックの重量に基づいて、約8:10から約10:8である、項目1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
(項目5)
フマル酸に対するセニクリビロックまたはその塩の重量比が、遊離セニクリビロックの重量に基づいて、約9:10から約10:9である、項目1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
(項目6)
フマル酸に対するセニクリビロックまたはその塩の重量比が、遊離セニクリビロックの重量に基づいて、約95:100から約100:95である、項目1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
(項目7)
フマル酸が、組成物の重量基準で、約15%から約40%の量で存在する、項目1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
(項目8)
フマル酸が、組成物の重量基準で、約20%から約30%の量で存在する、項目1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
(項目9)
フマル酸が、組成物の重量基準で、約25%の量で存在する、項目1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
(項目10)
セニクリビロックまたはその塩が、組成物の重量基準で、遊離セニクリビロックの重量に基づいて、約15%から約40%の量で存在する、項目1〜9のいずれか1項に記載の組成物。
(項目11)
セニクリビロックまたはその塩が、組成物の重量基準で、遊離セニクリビロックの重量に基づいて、約20%から約30%の量で存在する、項目1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
(項目12)
セニクリビロックまたはその塩が、組成物の重量基準で、遊離セニクリビロックの重量に基づいて、約25%の量で存在する、項目1〜11のいずれか1項に記載の組成物。
(項目13)
1種または複数のフィラーをさらに含む、項目1〜12のいずれか1項に記載の組成物。
(項目14)
1種または複数のフィラーが、微結晶セルロース、第二リン酸カルシウム、セルロース、ラクトース、ショ糖、マンニトール、ソルビトール、デンプン及び炭酸カルシウムから選択される、項目13に記載の組成物。
(項目15)
1種または複数のフィラーが微結晶セルロースである、項目13〜14のいずれか1項に記載の組成物。
(項目16)
セニクリビロックまたはその塩に対する1種または複数のフィラーの重量比が、遊離セニクリビロックの重量に基づいて、約25:10から約10:8である、項目13〜15のいずれか1項に記載の組成物。
(項目17)
セニクリビロックまたはその塩に対する1種または複数のフィラーの重量比が、遊離セニクリビロックの重量に基づいて、約20:10から約10:10である、項目13〜16のいずれか1項に記載の組成物。
(項目18)
セニクリビロックまたはその塩に対する1種または複数のフィラーの重量比が、遊離セニクリビロックの重量に基づいて、約15:10である、項目13〜17のいずれか1項に記載の組成物。
(項目19)
1種または複数のフィラーが、組成物の重量基準で、約25%から約55%の量で存在する、項目13〜18のいずれか1項に記載の組成物。
(項目20)
1種または複数のフィラーが、組成物の約30%重量から約50%重量の量で存在する、項目13〜19のいずれか1項に記載の組成物。
(項目21)
1種または複数のフィラーが、組成物の重量基準で、約40%の量で存在する、項目13〜20のいずれか1項に記載の組成物。
(項目22)
1種または複数の崩壊剤をさらに含む、項目1〜21のいずれか1項に記載の組成物。
(項目23)
1種または複数の崩壊剤が、架橋型ポリビニルピロリドン、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム及びデンプングリコール酸ナトリウムから選択される、項目22に記載の組成物。
(項目24)
1種または複数の崩壊剤が架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウムである、項目22〜23のいずれか1項に記載の組成物。
(項目25)
セニクリビロックまたはその塩に対する1種または複数の崩壊剤の重量比が、遊離セニクリビロックの重量に基づいて、約10:100から約30:100である、項目22〜24のいずれか1項に記載の組成物。
(項目26)
セニクリビロックまたはその塩に対する1種または複数の崩壊剤の重量比が、遊離セニクリビロックの重量に基づいて、約25:100である、項目22〜25のいずれか1項に記載の組成物。
(項目27)
1種または複数の崩壊剤が、組成物の重量基準で、約2%から約10%の量で存在する、項目22〜26のいずれか1項に記載の組成物。
(項目28)
1種または複数の崩壊剤が、組成物の重量基準で、約4%から約8%の量で存在する、項目22〜27のいずれか1項に記載の組成物。
(項目29)
1種または複数の崩壊剤が、組成物の重量基準で、約6%の量で存在する、項目22〜28のいずれか1項に記載の組成物。
(項目30)
1種または複数の潤滑剤をさらに含む、項目1〜29のいずれか1項に記載の組成物。
(項目31)
1種または複数の潤滑剤が、ステアリン、ステアリン酸マグネシウム及びステアリン酸から選択される、項目30に記載の組成物。
(項目32)
1種または複数の潤滑剤がステアリン酸マグネシウムである、項目30〜31のいずれか1項に記載の組成物。
(項目33)
1種または複数の潤滑剤が、組成物の重量基準で、約0.25%から約5%の量で存在する、項目30〜32のいずれか1項に記載の組成物。
(項目34)
1種または複数の潤滑剤が、組成物の重量基準で、約0.75%から約3%の量で存在する、項目30〜33のいずれか1項に記載の組成物。
(項目35)
1種または複数の潤滑剤が、組成物の重量基準で、約1.25%の量で存在する、項目30〜34のいずれか1項に記載の組成物。
(項目36)
組成が表3aのものと実質的に類似した、項目1〜35のいずれか1項に記載の組成物。
(項目37)
組成が表3bのものと実質的に類似した、項目1〜35のいずれか1項に記載の組成物。
(項目38)
組成物が乾式造粒を伴う方法によって生成される、項目1〜37のいずれか1項に記載の組成物。
(項目39)
容器中で乾燥剤で包装された場合に、約75%の相対湿度で約40℃へ約6週間曝露した後、組成物が約4重量%以下の含水量を有する、項目1〜38のいずれか1項に記載の組成物。
(項目40)
容器中で乾燥剤で包装された場合に、約75%の相対湿度で約40℃へ約6週間曝露した後、組成物が約2重量%以下の含水量を有する、項目1〜39のいずれか1項に記載の組成物。
(項目41)
容器中で乾燥剤で包装された場合に、約75%で約40℃へ12週間曝露した後、組成物が約2.5%以下の総不純物及び分解物レベルを有する、項目1〜40のいずれか1項に記載の組成物。
(項目42)
容器中で乾燥剤で包装された場合に、約75%で約40℃へ12週間曝露した後、組成物が約1.5%以下の総不純物及び分解物レベルを有する、項目1〜41のいずれか1項に記載の組成物。
(項目43)
セニクリビロックまたはその塩が、経口投与後の溶液状態のセニクリビロックまたはその塩の平均絶対バイオアベイラビリティと実質的に類似した、経口投与後の平均絶対バイオアベイラビリティを有する、項目1〜42のいずれか1項に記載の組成物。
(項目44)
経口投与後に基準固形製剤によって示されるセニクリビロックのAUCの約200%以上である、セニクリビロックのAUCを示す、項目1〜42のいずれか1項に記載の組成物。
(項目45)
経口投与後に基準固形製剤によって示されるセニクリビロックのCmaxよりも少なくとも50%高い、セニクリビロックのCmaxを示す、項目1〜42のいずれか1項に記載の組成物。
(項目46)
1種または複数の追加的な医薬的に活性な薬剤をさらに含む、項目1〜42のいずれか1項に記載の組成物。
(項目47)
1種または複数の追加的な医薬的に活性な薬剤が、CCR5受容体アンタゴニスト、侵入阻害剤、ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤、ヌクレオチド系逆転写酵素阻害剤、非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、インテグラーゼ阻害剤及び成熟阻害剤から選択される1種または複数の追加的な抗レトロウイルス薬である、項目46に記載の組成物。
(項目48)
1種または複数の追加的な医薬的に活性な薬剤が、マラビロク、ラミブジン、エファビレンツ、ラルテグラビル、ビベコン、ベビリマット、αインターフェロン、ジドブジン、アバカビル、ロピナビル、リトナビル、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルのプロドラッグ、エムトリシタビン、エルビテグラビル、コビシスタット ダルナビル、アタザナビル、リルピビリン及びドルテグラビルから選択される、項目46〜47のいずれか1項に記載の組成物。
(項目49)
セニクリビロックまたはその塩及びフマル酸並びにラミブジンを含む、項目48に記載の組成物。
(項目50)
セニクリビロックまたはその塩がセニクリビロックメシレートである、項目49に記載の組成物。
(項目51)
ラミブジンに対するセニクリビロックまたはその塩の重量比が、遊離セニクリビロックの重量に基づいて、約1:15から約1:1である、項目49または50に記載の組成物。
(項目52)
ラミブジンに対するセニクリビロックまたはその塩の重量比が、遊離セニクリビロックの重量に基づいて、約1:12から約2:3である、項目49〜51のいずれか1項に記載の組成物。
(項目53)
ラミブジンに対するセニクリビロックまたはその塩の重量比が、遊離セニクリビロックの重量に基づいて、約1:12、約1:4または約1:2である、項目49〜52のいずれか1項に記載の組成物。
(項目54)
ラミブジンが、組成物の重量基準で、約25%から約65%の量で存在する、項目49〜53のいずれか1項に記載の組成物。
(項目55)
ラミブジンが、組成物の重量基準で、約30%から約60%の量で存在する、項目49〜54のいずれか1項に記載の組成物。
(項目56)
ラミブジンが、組成物の重量基準で、約31.6%、約33.3%、約37.5%、約40.0%、約46.2%または約60%の量で存在する、項目49〜55のいずれか1項に記載の組成物。
(項目57)
組成物の重量基準で、遊離セニクリビロックの重量に基づいて、
約15.8%のセニクリビロックもしくはその塩及び約31.6%のラミブジン、
約16.7%のセニクリビロックもしくはその塩及び約33.3%のラミブジン、
約18.8%のセニクリビロックもしくはその塩及び約37.5%のラミブジン、
約20%のセニクリビロックもしくはその塩及び約40.0%のラミブジン、
約11.5%のセニクリビロックもしくはその塩及び約46.2%のラミブジン、または
約5%のセニクリビロックもしくはその塩及び約60%のラミブジン
を含む、項目49〜56のいずれか1項に記載の組成物。
(項目58)
1種または複数のフィラーをさらに含む、項目49〜57のいずれか1項に記載の組成物。
(項目59)
1種または複数のフィラーが、微結晶セルロース、第二リン酸カルシウム、セルロース、ラクトース、ショ糖、マンニトール、ソルビトール、デンプン及び炭酸カルシウムから選択される、項目58に記載の組成物。
(項目60)
1種または複数のフィラーが微結晶セルロースである、項目58または59に記載の組成物。
(項目61)
セニクリビロックまたはその塩に対する1種または複数のフィラーの重量比が、遊離セニクリビロックの重量に基づいて、約5:1から約1:5である、項目58〜60のいずれか1項に記載の組成物。
(項目62)
セニクリビロックまたはその塩に対する1種または複数のフィラーの重量比が、遊離セニクリビロックの重量に基づいて、約1:4から約1:5、または約2:3から約1:2、または約2:1から約4:3、または約5:1から約5:2である、項目58〜61のいずれか1項に記載の組成物。
(項目63)
1種または複数のフィラーが、組成物の重量基準で、約5%から約30%の量で存在する、項目58〜62のいずれか1項に記載の組成物。
(項目64)
1種または複数のフィラーが、組成物の重量基準で、約5.8%%、約6.6%、約12%、約20.5%、約22.2%、約23.4%または約24.8%の量で存在する、項目58〜63のいずれか1項に記載の組成物。
(項目65)
組成物の重量基準で、遊離セニクリビロックの重量に基づいて、
約15.8%のセニクリビロックもしくはその塩、約31.6%のラミブジン、及び24.8%の1種もしくは複数のフィラー、
約16.7%のセニクリビロックもしくはその塩、約33.3%のラミブジン、及び23.4%の1種もしくは複数のフィラー、
約18.8%のセニクリビロックもしくはその塩、約37.5%のラミブジン、及び12.0%の1種もしくは複数のフィラー、
約20%のセニクリビロックもしくはその塩、約40.0%のラミブジン、及び5.8%の1種もしくは複数のフィラー、
約20%のセニクリビロックもしくはその塩、約40.0%のラミブジン、及び6.6%の1種もしくは複数のフィラー、
約11.5%のセニクリビロックもしくはその塩、約46.2%のラミブジン、及び20.5%の1種もしくは複数のフィラー、または
約5%のセニクリビロックもしくはその塩、約60%のラミブジン、及び22.2%の1種もしくは複数のフィラー
を含む、項目58〜64のいずれか1項に記載の組成物。
(項目66)
1種または複数の崩壊剤をさらに含む、項目49〜65のいずれか1項に記載の組成物。
(項目67)
1種または複数の崩壊剤が、架橋型ポリビニルピロリドン、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム及びデンプングリコール酸ナトリウムから選択される、項目66に記載の組成物。
(項目68)
1種または複数の崩壊剤が架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウムである、項目66または67に記載の組成物。
(項目69)
セニクリビロックまたはその塩に対する1種または複数の崩壊剤の重量比が、遊離セニクリビロックの重量に基づいて、約1:4から約3:2である、項目66〜68のいずれか1項に記載の組成物。
(項目70)
セニクリビロックまたはその塩に対する1種または複数の崩壊剤の重量比が、遊離セニクリビロックの重量に基づいて、約1:3、約2:5、約1:2、または約1:1である、項目66〜69のいずれか1項に記載の組成物。
(項目71)
1種または複数の崩壊剤が、組成物の重量基準で、約3%から約9%の量で存在する、項目66〜70のいずれか1項に記載の組成物。
(項目72)
1種または複数の潤滑剤をさらに含む、項目49〜71のいずれか1項に記載の組成物。
(項目73)
1種または複数の潤滑剤が、ステアリン、ステアリン酸マグネシウム及びステアリン酸から選択される、項目72に記載の組成物。
(項目74)
1種または複数の潤滑剤がステアリン酸マグネシウムである、項目72または73に記載の組成物。
(項目75)
1種または複数の潤滑剤が、組成物の重量基準で、約0.5%から約4%の量で存在する、項目72〜74のいずれか1項に記載の組成物。
(項目76)
組成が表18、19、20、21、22、23または24のものと実質的に類似した、項目49〜75のいずれか1項に記載の組成物。
(項目77)
容器中で乾燥剤で包装された場合に、約75%の相対湿度で約40℃へ約4週間曝露した後、組成物が約4.0重量%以下の含水量を有する、項目49〜76のいずれか1項に記載の組成物。
(項目78)
容器中で乾燥剤で包装された場合に、約75%の相対湿度で約40℃へ約4週間曝露した後、組成物が約2.0重量%以下の含水量を有する、項目49〜77のいずれか1項に記載の組成物。
(項目79)
容器中で乾燥剤で包装された場合に、約75%で約40℃へ9週間曝露した後、組成物が約4.0%以下の総不純物及び分解物レベルを有する、項目49〜78のいずれか1項に記載の組成物。
(項目80)
容器中で乾燥剤で包装された場合に、約75%で約40℃へ9週間曝露した後、組成物が約2.0%以下の総不純物及び分解物レベル有する、項目49〜79のいずれか1項に記載の組成物。
(項目81)
エファビレンツをさらに含む、項目49〜80のいずれか1項に記載の組成物。
(項目82)
セニクリビロックまたはその塩とラミブジンとエファビレンツの間の重量比が、遊離セニクリビロックの重量に基づいて、約1:2:4である、項目81に記載の組成物。
(項目83)
組成物の重量基準で、遊離セニクリビロックの重量に基づいて、
約10.3%のセニクリビロックもしくはその塩、約18.2%のラミブジン、及び約36.4%のエファビレンツ、または
約9.5%のセニクリビロックもしくはその塩、約19.1%のラミブジン、及び約38.1%のエファビレンツ
を含む、項目81または82に記載の組成物。
(項目84)
組成が表28または29のものと実質的に類似した、項目81〜83のいずれか1項に記載の組成物。
(項目85)
容器中で乾燥剤で包装された場合に、約75%の相対湿度で約40℃へ約4週間曝露した後、組成物が約4.0重量%以下の含水量を有する、項目81〜84のいずれか1項に記載の組成物。
(項目86)
容器中で乾燥剤で包装された場合に、約75%の相対湿度で約40℃へ約4週間曝露した後、組成物が約2.0重量%以下の含水量を有する、項目81〜84のいずれか1項に記載の組成物。
(項目87)
容器中で乾燥剤で包装された場合に、約75%で約40℃へ9週間曝露した後、組成物が約4.0%以下の総不純物及び分解物レベルを有する、項目81〜84のいずれか1項に記載の組成物。
(項目88)
容器中で乾燥剤で包装された場合に、約75%で約40℃へ9週間曝露した後、組成物が約2.0%以下の総不純物及び分解物レベル有する、項目81〜84のいずれか1項に記載の組成物。
(項目89)
項目1〜88のいずれか1項に記載の組成物を含む医薬製剤。
(項目90)
製剤中の組成物が顆粒形態である、項目89に記載の製剤。
(項目91)
製剤中の組成物がカプセルの形態である、項目89または90に記載の製剤。
(項目92)
製剤中の組成物が小袋の形態である、項目89または90に記載の製剤。
(項目93)
製剤中の組成物が錠剤または錠剤の成分である、項目89または90に記載の製剤。
(項目94)
1種または複数の医薬的に不活性な成分をさらに含む、項目89〜93のいずれか1項に記載の製剤。
(項目95)
組成物が多層錠剤の1つまたは複数の層にある、項目89〜94のいずれか1項に記載の製剤。
(項目96)
組成物が単層錠剤の中にある、項目89〜94のいずれか1項に記載の製剤。
(項目97)
組成物が、単一コア及び単一コアの外側の層を含む二層錠剤中にある、項目95に記載の製剤。
(項目98)
セニクリビロックまたはその塩及びフマル酸がコア中に存在し、ラミブジンが単一コアの外側の層に存在する、項目97に記載の製剤。
(項目99)
セニクリビロックまたはその塩、フマル酸及びラミブジンがコア中に存在し、エファビレンツが単一コアの外側の層に存在する、項目97に記載の製剤。
(項目100)
処方が表3a、36、18、19、20、21、22、23、24、28または29のものと実質的に類似した、項目89〜99のいずれか1項に記載の製剤。
(項目101)
表3a、36、18、19、20、21、22、23、24、28または29のものと実質的に類似している組成を有する錠剤。
(項目102)
被覆された基材である、項目1〜88のいずれか1項に記載の組成物、項目89〜100のいずれか1項に記載の製剤または項目101に記載の錠剤。
(項目103)
項目1〜88のいずれか1項に記載の組成物、項目89〜100のいずれか1項に記載の製剤または項目101に記載の錠剤の調製方法であって、
セニクリビロックまたはその塩とフマル酸を混合して、混合物を形成することと、
前記混合物を乾式造粒すること
を含む、前記方法。
(項目104)
セニクリビロックまたはその塩がセニクリビロックメシレートである、項目103に記載の方法。
(項目105)
1種または複数のフィラーをセニクリビロックまたはその塩及びフマル酸と混合して、混合物を形成することをさらに含む、項目103または104に記載の方法。
(項目106)
1種または複数のフィラーが、微結晶セルロース、第二リン酸カルシウム、セルロース、ラクトース、ショ糖、マンニトール、ソルビトール、デンプン及び炭酸カルシウムから選択される、項目103〜105のいずれか1項に記載の方法。
(項目107)
1種または複数のフィラーが微結晶セルロースである、項目103〜106のいずれか1項に記載の方法。
(項目108)
1種または複数の崩壊剤をセニクリビロックまたはその塩及びフマル酸と混合して、混合物を形成することをさらに含む、項目103〜107のいずれか1項に記載の方法。
(項目109)
1種または複数の崩壊剤が、架橋型ポリビニルピロリドン、架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム及びデンプングリコール酸ナトリウムから選択される、項目108に記載の方法。
(項目110)
1種または複数の崩壊剤が架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウムである、項目108または109に記載の方法。
(項目111)
1種または複数の潤滑剤をセニクリビロックまたはその塩及びフマル酸と混合して、混合物を形成することをさらに含む、項目103〜110のいずれか1項に記載の方法。
(項目112)
1種または複数の潤滑剤が、ステアリン、ステアリン酸マグネシウム及びステアリン酸から選択される、項目111に記載の方法。
(項目113)
1種または複数の潤滑剤がステアリン酸マグネシウムである、項目111または112に記載の方法。
(項目114)
乾式造粒した混合物を錠剤に圧縮することをさらに含む、項目103〜113のいずれか1項に記載の方法。
(項目115)
乾式造粒した混合物でカプセルを充填することをさらに含む、項目103〜113のいずれか1項に記載の方法。
(項目116)
乾式造粒した混合物を1種または複数の顆粒外物質と混合することをさらに含む、項目103〜114のいずれか1項に記載の方法。
(項目117)
1種または複数の顆粒外物質が1種または複数の追加的な医薬的に活性な薬剤である、項目116に記載の方法。
(項目118)
1種または複数の追加的な医薬的に活性な薬剤が、1種または複数の追加的な抗レトロウイルス薬である、項目117に記載の方法。
(項目119)
1種または複数の追加的な抗レトロウイルス薬が、CCR5受容体アンタゴニスト、侵入阻害剤、ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤、ヌクレオチド系逆転写酵素阻害剤、非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、インテグラーゼ阻害剤及び成熟阻害剤から選択される、項目118に記載の方法。
(項目120)
1種または複数の追加的な抗レトロウイルス薬が、マラビロク、ラミブジン、エファビレンツ、ラルテグラビル、ビベコン、ベビリマット、αインターフェロン、ジドブジン、アバカビル、ロピナビル、リトナビル、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルのプロドラッグ、エムトリシタビン、エルビテグラビル、コビシスタット ダルナビル、アタザナビル、リルピビリン及びドルテグラビルから選択される、項目118または119に記載の方法。
(項目121)
追加的な医薬的に活性な薬剤がラミブジンである、項目118に記載の方法。
(項目122)
1種または複数の追加的な医薬的に活性な薬剤が、ラミブジン及びエファビレンツである、項目118に記載の方法。
(項目123)
1種または複数の追加的な医薬的に活性な薬剤が、1種または複数の免疫系抑制剤である、項目117に記載の方法。
(項目124)
1種または複数の追加的な医薬的に活性な薬剤が、シクロスポリン、タクロリムス、プレドニゾロン、ヒドロコルチゾン、シロリムス、エベロリムス、アザチオプリン、ミコフェノール酸、メトトレキサート、バシリキシマブ、ダクリズマブ、リツキシマブ、抗胸腺細胞グロブリン及び抗リンパ球グロブリンから成る群から選択される、項目117または123のいずれか1項に記載の方法。
(項目125)
1種または複数の追加的な医薬的に活性な薬剤が、タクロリムス及びメトトレキサートから成る群から選択される、項目117または123〜124のいずれか1項に記載の方法。
(項目126)
セニクリビロックまたはその塩の対象への投与方法であって、項目1〜88のいずれか1項に記載の組成物、項目89〜100のいずれか1項に記載の製剤、項目101に記載の錠剤、または項目111〜125のいずれか1項に記載の方法によって生成される組成物を対象に投与することを含む、前記方法。
(項目127)
対象の疾患、状態または障害の治療方法であって、治療有効量の、項目1〜88のいずれか1項に記載の組成物、項目89〜100のいずれか1項に記載の製剤、項目101に記載の錠剤、または項目111〜125のいずれか1項に記載の方法によって生成される組成物を対象に投与することを含む、前記方法。
(項目128)
疾患、状態または障害がウイルス感染症である、項目127に記載の方法。
(項目129)
疾患、状態または障害がレトロウイルス感染症である、項目127または128に記載の方法。
(項目130)
疾患、状態または障害が、肝炎、ヒト免疫不全ウイルスまたは肉腫ウイルスである、項目127〜129のいずれか1項に記載の方法。
(項目131)
疾患、状態または障害がヒト免疫不全ウイルスである、項目127〜130のいずれか1項に記載の方法。
(項目132)
疾患、障害または状態が炎症である、項目127に記載の方法。
(項目133)
疾患、障害または状態が、移植片対宿主疾患、糖尿病性炎症または心血管炎症である、項目127または132のいずれか1項に記載の方法。
(項目134)
疾患、障害または状態が、移植片対宿主疾患またはその予防である、項目127または132〜133のいずれか1項に記載の方法。