【実施例】
【0024】
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
なお、分析に当たっては下記機器を使用した。
1H−NMR,
19F−NMR,
13C−NMR:ブルカー社(BRUKER)製AVANCE II 400。
【0025】
GC-MS:嶋津製作所製GCMS−QP2010Plus。
元素分析:ヤナコ社製CHNコーダー MT−6。
参考例1 2,4−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−トリフルオロメチルピリミジンの調製
窒素気流下、撹拌子を備えた200mLのナス型フラスコに、2,2,2−トリフルオロエタノール(5.99g,59.9mmol)及びテトラヒドロフラン(85mL)を仕込み、−20℃に冷却の後、n−ブチルリチウム(1.6M−ヘキサン溶液,34.5mL,55.2mmol)を添加し、同温度で30分撹拌した。次いでこれに、2,4−ジクロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(5.00g,23.0mmol)を添加し、同温度で30分撹拌の後、昇温し、40℃で24時間反応を行った。
【0026】
反応終了後、反応液に飽和の塩化アンモニウム水溶液(30mL)を添加、減圧下濃縮、ジクロロメタン(30ml×3回)抽出、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮することにより粗製物を得た。
得られた粗製物は、シリカゲル床(10g、溶離液ジクロロメタン)で精製、濃縮することにより目的物の2,4−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−トリフルオロメチルピリミジン(7.22g,21.0mmol,収率91%)を無色透明液体として得た。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz)δ8.60(d,J=0.8Hz,1H),4.91(q,J=4.9Hz,2H),4.85(q,J=4.8Hz,2H)。
19F−NMR(CDCl
3,376MHz)δ−63.80,−74.82(t,J=7.5Hz),−74.89(t,J=7.5Hz)。
13C−NMR(CDCl
3,100MHz)δ167.07,165.00,158.38(q,J=4.7Hz),122.99(q,J=275.8Hz),122.74(q,J=275.6Hz),122.28(q,J=269.4Hz),108.05(q,J=34.7Hz),64.39(q,J=36.7Hz),63.39(q,J=37.2Hz)。
GC−MS(m/z):344(M
+,45),325(58),275(100),246(93),163(90),83(95)。
元素分析 計算値:炭素(31.41%)、水素(1.46%)、窒素(8.14%)。
測定値:炭素(31.32%)、水素(1.46%)、窒素(8.16%)。
実施例1 2−(フェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(4)の調製
【0027】
【化4】
【0028】
撹拌子を備えた50mLのナス型フラスコに、2,4−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(1.00g,2.91mmol)、アニリン(0.27g,2.91mmol)、p−トルエンスルホン酸・5水和物(0.073g,0.29mmol)及びトルエン(20ml)を仕込み、窒素気流下、110℃で120時間反応を行った。反応終了後、溶剤を留去、シリカゲル処理(溶出ジクロロメタン)、濃縮の後、粗製物(0.97g)を得た。得られた粗製物を、ヘキサフルオロベンゼンを内部標準として用いた
19F−NMR測定において、転化率95%、収率80%で目的物の2−(フェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンが生成していた。また、ピリミジン環上の4−位での反応生成物は観測されなかった。
【0029】
さらに、得られた粗製物を、エチルベンゼンで再結晶を行うことにより2−(フェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンの精製物(0.65g)を淡黄色固体として得た(収率66%)。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz)δ8.46(d,J=0.4Hz,1H),7.52(d,J=8.0Hz,2H),7.38(t,J=8.0Hz,2H),7.16(t,J=7.4Hz,1H),4.83(q,J=8.1Hz,2H)。
19F−NMR(CDCl
3,376MHz)δ−63.10,−74.90(t,J=8.1Hz)。
13C−NMR(CDCl
3,100MHz)δ165.34,161.10,157.61(q,J=4.6Hz),137.94,129.30,124.67,123.18(q,J=268.4Hz),123.00(q,J=275.9Hz),120.98,102.96(q,J=32.8Hz),62.60(q,J=36.8Hz)。
GC−MS(m/z)337(58%),336(100%),318(8%),296(12%),195(16%),180(34%),77(52%)。
元素分析 計算値:炭素(46.30%)、水素(2.69%)、窒素(12.46%)。
測定値:炭素(46.21%)、水素(2.69%)、窒素(12.45%)。
実施例2 2−(フェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(4)の調製
撹拌子を備えた50mLのナス型フラスコに、2,4−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(1.00g,2.91mmol)、アニリン(0.27g,2.91mmol)、ビス(ベンゼンスルホニル)イミド(0.042g,0.15mmol)及びクメン(10ml)を仕込み、窒素気流下、150℃で20時間反応を行った。反応終了後、溶剤を留去、シリカゲル処理(溶出ジクロロメタン)、濃縮の後、粗製物(1.01g)を得た。得られた粗製物を、ヘキサフルオロベンゼンを内部標準として用いた
19F−NMR測定において、転化率97%、収率81%で目的物の2−(フェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンが生成していた。また、ピリミジン環上の4−位での反応生成物は観測されなかった。
【0030】
実施例3 2−(フェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(4)の調製
撹拌子を備えた50mLのナス型フラスコに、2,4−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(1.00g,2.91mmol)、アニリン(0.27g,2.91mmol)、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(0.156g,0.58mmol)及び1,3−ジイソプロピルベンゼン(20ml)を仕込み、窒素気流下、150℃で8時間反応を行った。反応終了後、溶剤を留去、シリカゲル処理(溶出ジクロロメタン)、濃縮の後、粗製物(0.95g)を得た。得られた粗製物を、ヘキサフルオロベンゼンを内部標準として用いた
19F−NMR測定において、転化率98%、収率84%で目的物の2−(フェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンが生成していた。また、ピリミジン環上の4−位での反応生成物は観測されなかった。
【0031】
実施例4 2−(4−メチルフェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(5)の調製
【0032】
【化5】
【0033】
撹拌子を備えた50mLのナス型フラスコに、2,4−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(1.00g,2.91mmol)、4−メチルアニリン(0.31g,2.91mmol)、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(0.078g,0.29mmol)及びクメン(20ml)を仕込み、窒素気流下、150℃で16時間反応を行った。反応終了後、溶剤を留去、シリカゲル処理(溶出ジクロロメタン)、濃縮の後、粗製物(0.80g)を得た。得られた粗製物を、ヘキサフルオロベンゼンを内部標準として用いた
19F−NMR測定において、転化率96%、収率80%で目的物の2−(4−メチルフェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンが生成していた。また、ピリミジン環上の4−位での反応生成物は観測されなかった。
【0034】
さらに、得られた粗製物を、エチルベンゼンを用いた再結晶を行うことにより2−(4−メチルフェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンの精製物(0.73g)を白色固体として得た(収率71%)。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz)δ8.43(s,1H),7.80(bs,1H),7.38(d,J=7.6Hz,2H),7.19(d,J=8.0Hz,2H),4.81(q,J=8.1Hz,2H),2.35(s,3H)。
19F−NMR(CDCl3,376MHz)δ−63.07,−74.92(t,J=7.5Hz)。
13C−NMR(CDCl
3,100MHz)δ165.31,161.25,157.72(q,J=4.6Hz),135.25,134.53,129.83,123.12(q,J=269.1Hz),123.03(q,J=275.9Hz),121.24,102.69(q,J=39.0Hz),61.98(q,J=36.8Hz),21.07。
GC−MS(m/z)351(70,M
+),350(100),332(5),282(2),267(5)。
元素分析 計算値:炭素(47.87%)、水素(3.16%)、窒素(11.96%)。
測定値:炭素(47.83%)、水素(3.16%)、窒素(11.94%)。
実施例5 2−(4−メチルフェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(5)の調製
実施例4と同じ反応装置を用い、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(0.078g,0.29mmol)に替えてビス(ベンゼンスルホニル)イミド(0.083g,0.29mmol)を用いた以外実施例4と同じ反応操作を行い、粗製物(0.43g)を得た。得られた粗製物を、ヘキサフルオロベンゼンを内部標準として用いた
19F−NMR測定において、転化率99%、収率83%で目的物の2−(4−メチルフェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンが生成していた。また、ピリミジン環上の4−位での反応生成物は観測されなかった。
【0035】
実施例6 2−(2−メチルフェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(6)の調製
【0036】
【化6】
【0037】
撹拌子を備えた50mLのナス型フラスコに、2,4−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(0.50g,1.45mmol)、2−メチルアニリン(0.20g,1.89mmol)、ビス(ベンゼンスルホニル)イミド(0.054g,0.19mmol)及びクメン(10ml)を仕込み、窒素気流下、150℃で62時間反応を行った。反応終了後、溶剤を留去、シリカゲル処理(溶出ジクロロメタン)、濃縮の後、粗製物(0.53g)を得た。得られた粗製物を、ヘキサフルオロベンゼンを内部標準として用いた
19F−NMR測定において、転化率92%、収率85%で目的物の2−(2−メチルフェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンが生成していた。また、ピリミジン環上の4−位での反応生成物は観測されなかった。
【0038】
さらに、得られた粗製物を、エチルベンゼンを用いた再結晶を行うことにより2−(2−メチルフェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンの精製物(0.40g)を白色固体として得た(収率78%)。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz)δ8.38(d,J=0.4Hz,1H),8.0−7.20(br,1H),7.63(d,J=7.6Hz,1H),7.30−7.20(m,2H),7.20−7.10(m,1H),4.72(q,J=8.1Hz,2H),2.29(s,3H)。
19F−NMR(CDCl3,376MHz)δ−62.99,−74.93(t,J=9.4Hz)。
13C−NMR(CDCl
3,100MHz)δ165.39(d,J=0.9Hz),161.92,157.77(q,J=4.6Hz),135.91,131.43,130.99,126.78,126.07,124.40,123.16(q,J=268.2Hz),123.02(q,J=275.8Hz),102.58(q,J=34.4Hz),62.33(q,J=36.8Hz),18.06。
GC−MS(m/z)351(66,M
+),350(21),336(100),296(7),268(45),248(22),131(30)。
元素分析 計算値:炭素(47.87%)、水素(3.16%)、窒素(11.96%)。
測定値:炭素(47.72%)、水素(3.15%)、窒素(11.95%)。
実施例7 2−(4−メトキシフェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(7)の調製
【0039】
【化7】
【0040】
実施例6と同じ反応装置を用い、2−メチルアニリン(0.20g,1.89mmol)に替えて4−メトキシアニリン(0.23g,1.89mmol)を用い、150℃で16時間反応を行った以外実施例6と同じ反応操作を行い、粗製物(0.46g)を得た。得られた粗製物を、ヘキサフルオロベンゼンを内部標準として用いた
19F−NMR測定において、転化率99%、収率90%で目的物の2−(4−メトキシフェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンが生成していた。また、ピリミジン環上の4−位での反応生成物は収率換算で1%観測された。
【0041】
さらに、得られた粗製物を、エチルベンゼンを用いた再結晶を行うことにより2−(4−メトキシフェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンの精製物(0.44g)を白色固体として得た(収率83%)。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz)δ8.39(s,1H),7.37(d,J=7.6Hz,2H),6.92(d,J=9.2Hz,2H),4.78(q,J=8.3Hz,2H),3.82(s,3H)。
19F−NMR(CDCl3,376MHz)δ−62.97,−74.90(t,J=7.7Hz)。
13C−NMR(CDCl
3,100MHz)δ165.33,161.53,157.66(q,J=4.4Hz),157.07,130.77,123.43,123.15(q,J=268.1Hz),123.03(q,J=276.0Hz),114.46,102.43(q,J=31.0Hz),62.42(q,J=36.8Hz),55.67。
GC−MS(m/z)367(100,M
+),352(90),324(11),283(1),241(7),221(12)。
元素分析 計算値:炭素(45.79%)、水素(3.01%)、窒素(11.44%)。
測定値:炭素(45.71%)、水素(3.01%)、窒素(11.42%)。
実施例8 2−(4−フルオロフェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(8)の調製
【0042】
【化8】
【0043】
実施例6と同じ反応装置を用い、2−メチルアニリン(0.20g,1.89mmol)に替えて4−フルオロアニリン(0.19g,1.74mmol)を用い、150℃で112時間反応を行った以外実施例6と同じ反応操作を行い、粗製物(0.58g)を得た。得られた粗製物を、ヘキサフルオロベンゼンを内部標準として用いた
19F−NMR測定において、転化率64%、収率24%で目的物の2−(4−フルオロフェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンが生成していた。また、ピリミジン環上の4−位での反応生成は観測されなかった。
【0044】
さらに、得られた粗製物を、エチルベンゼンを用いた再結晶を行うことにより2−(4−フルオロフェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンの精製物(0.077g)を白色固体として得た(収率15%)。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz)δ8.45(d,J=0.4Hz,1H),7.60−7.40(m,2H),7.25(bs,1H),7.08(dd,J=9.4,8.2Hz,2H),4.81(q,J=8.1Hz,2H)。
19F−NMR(CDCl3,376MHz)δ−63.19,−74.94(t,J=7.5Hz),−118.89。
13C−NMR(CDCl
3,100MHz)δ165.39,161.25,159.85(d,242.9Hz),157.71(q,J=4.7Hz),133.88(d,J=3.0Hz),123.18(d,J=7.0Hz),123.02(q,J=268.0Hz),122.97(q,J=275.9Hz),116.04(J=23.0Hz),103.07(q,J=33.4Hz),62.53(q,J=36.8Hz)。
GC−MS(m/z):355(87,M
+),354(100),336(15),314(15),286(6),178(10),95(25)。
元素分析 計算値:炭素(43.96%)、水素(2.27%)、窒素(11.83%)。
測定値:炭素(43.85%)、水素(2.27%)、窒素(11.80%)。
実施例9 2−(4−ニトロフェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(9)の調製
【0045】
【化9】
【0046】
実施例6と同じ反応装置を用い、2−メチルアニリン(0.20g,1.89mmol)に替えて4−ニトロアニリン(0.24g,1.74mmol)を用い、ビス(ベンゼンスルホニル)イミド(0.054g,0.19mmol)に替えてビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(0.039g,0.15mmol)を用い、150℃で112時間反応を行った以外実施例6と同じ反応操作を行い、粗製物(0.63g)を得た。得られた粗製物を、ヘキサフルオロベンゼンを内部標準として用いた
19F−NMR測定において、転化率59%、収率53%で目的物の2−(4−ニトロフェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンが生成していた。また、ピリミジン環上の4−位での反応生成は観測されなかった。
【0047】
さらに、得られた粗製物を、2−プロパノールを用いた再結晶を行うことにより2−(4−ニトロフェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンの精製物(0.29g)を黄色固体として得た(収率52%)。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz)δ8.58(s,1H),8.28(d,J=9.2Hz,2H),7.79(d,J=9.2Hz,2H),7.55(bs,1H),4.88(q,J=8.0Hz,2H)。
19F−NMR(CDCl
3,376MHz)δ−62.24,−73.55(t,J=7.5Hz)。
13C−NMR(DMSO−d
6,100MHz)δ165.97,161.85,159.28(q,J=4.4Hz),146.85,143.19,124.89(q,J=275.8Hz),122.36,120.76,120.51(q,J=268.2Hz),103.54(q,J=35.1Hz),63.99(q,J=35.2Hz)。
GC−MS(m/z):382(72,M
+),381(100),366(5),352(26),335(32),253(21),225(11)。
元素分析 計算値:炭素(40.85%)、水素(2.11%)、窒素(14.66%)。
測定値:炭素(40.81%)、水素(2.11%)、窒素(14.61%)。
実施例10 2−(4−シアノフェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(10)の調製
【0048】
【化10】
【0049】
実施例6と同じ反応装置を用い、2−メチルアニリン(0.20g,1.89mmol)に替えて4−シアノアニリン(0.22g,1.89mmol)を用い、150℃で112時間反応を行った以外実施例6と同じ反応操作を行い、粗製物(0.44g)を得た。得られた粗製物を、ヘキサフルオロベンゼンを内部標準として用いた
19F−NMR測定において、転化率73%、収率27%で目的物の2−(4−シアノフェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンが生成していた。また、ピリミジン環上の4−位での反応生成は収率換算で0.3%観測された。
【0050】
さらに、得られた粗製物を、2−プロパノールを用いた再結晶を行うことにより2−(4−シアノフェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンの精製物(0.095g)を白色固体として得た(収率18%)。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz)δ8.55(s,1H),7.75(d,J=8.0Hz,2H),7.67(d,J=8.4Hz,2H),7.45(bs,1H),4.87(q,J=8.0Hz,2H)。
19F−NMR(CDCl
3,376MHz)δ−63.45,−74.84(t,J=7.5Hz)。
13C−NMR(CDCl
3,100MHz)δ165.37,160.23,157.75(q,J=4.7Hz),142.24,133.54,122.84(q,J=276.0Hz),122.70(q,J=267.2Hz),118.70,106.82,140.79(q,J=267.2Hz),62.85(q,J=37.0Hz)
GC−MS(m/z):362(58,M
+),361(100),343(9),321(11),294(5),279(6),259(11),116(11),102(26)。
元素分析 計算値:炭素(46.42%)、水素(2.23%)、窒素(15.47%)。
測定値:炭素(46.39%)、水素(2.22%)、窒素(15.45%)。
実施例11 2−(N−メチルフェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(11)の調製
【0051】
【化11】
【0052】
実施例6と同じ反応装置を用い、2−メチルアニリン(0.20g,1.89mmol)に替えてN−メチルアニリン(0.19g,1.74mmol)を用い、ビス(ベンゼンスルホニル)イミド(0.054g,0.19mmol)に替えてビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(0.039g,0.15mmol)を用い、150℃で112時間反応を行った以外実施例6と同じ反応操作を行い、粗製物(0.46g)を得た。得られた粗製物を、ヘキサフルオロベンゼンを内部標準として用いた
19F−NMR測定において、転化率62%、収率41%で目的物の2−(N−メチルフェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンが生成していた。また、ピリミジン環上の4−位での反応生成は収率換算で1%観測された。
【0053】
さらに、得られた粗製物を、2−プロパノールを用いた再結晶を行うことにより2−(N−メチルフェニルアミノ)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンの精製物(0.29g)を黄色固体として得た(収率52%)。
1H−NMR(CDCl
3,400MHz)δ8.38(s,1H),7.45−7.40(m,2H),7.31−7.22(m,3H),4.64(bs,2H),3.55(s,3H)
19F−NMR(CDCl3,376MHz)δ−62.68,−74.90。
13C−NMR(CDCl
3,100MHz)δ164.64,162.50,157.52(q,J=4.6Hz),144.31,129.40,127.03,126.69,123.52(q,J=267.9Hz),123.11(q,276.0Hz),100.53(q,J=34.1Hz),61.91(q,J=36.6Hz),38.97。
GC−MS(m/z):351(72,M
+),350(100),332(20),268(17),248(22),106(59),77(66)。
元素分析 計算値:炭素(47.87%)、水素(3.16%)、窒素(11.96%)。
測定値:炭素(47.71%)、水素(3.16%)、窒素(11.92%)。
比較例1 2−(4−メチルフェニルアミノ)−4−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンの調製
【0054】
特許4842816号公報、実施例2に記載の方法に従い、1,2−ジクロロエタン/tert−ブタノール(1/1,80ml)、2,4−ジクロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン(2g,9.2mmol)を仕込み,0℃に冷却の後、塩化亜鉛(1M−エーテル溶液,11mL,1.2当量)を添加、1時間撹拌、次いで4−メチルアニリン(1.03g,1当量)添加、さらにトリエチルアミン(1.03g,1.1当量)を溶解させた1,2−ジクロロエタン/tert−ブタノール(1/1,10ml)溶液を添加、同温度で1.5時間反応を行った。
【0055】
反応終了後、通常の後処理操作を行い、得られた粗製物をヘキサフルオロベンゼンを内部標準として用いた
19F−NMR測定で分析したところ、目的物の2−(4−メチルフェニルアミノ)−4−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンは収率85%、異性体の2−クロロ−4−(4−メチルフェニルアミノ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンは収率5%副生していた。
【0056】
比較例2 2−(4−メチルフェニルアミノ)−4−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンの調製
比較例1の1,2−ジクロロエタン/tert−ブタノール(1/1,80ml)をジクロロメタン(80mL)に替え、塩化亜鉛(1M−エーテル溶液,11mL,1.2当量)を用いずに、室温下24時間反応を行い、通常の後処理操作の後得られた粗製物をヘキサフルオロベンゼンを内部標準として用いた
19F−NMR測定で分析したところ、2−(4−メチルフェニルアミノ)−4−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンは収率19%、2−クロロ−4−(4−メチルフェニルアミノ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジンは収率51%の、4−位置換体が優先された混合物となった。