特許第6392198号(P6392198)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6392198
(24)【登録日】2018年8月31日
(45)【発行日】2018年9月19日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20180910BHJP
【FI】
   A63F5/04 512Z
【請求項の数】2
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2015-226491(P2015-226491)
(22)【出願日】2015年11月19日
(65)【公開番号】特開2017-93598(P2017-93598A)
(43)【公開日】2017年6月1日
【審査請求日】2016年11月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】堀内 元継
【審査官】 佐藤 史彬
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−061044(JP,A)
【文献】 特開2003−117075(JP,A)
【文献】 特開2008−200244(JP,A)
【文献】 特開2003−199957(JP,A)
【文献】 特開2002−045548(JP,A)
【文献】 特開2000−189648(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御信号を出力する制御信号出力手段と、
トローブ信号を出力するストローブ信号出力手段と、
記制御信号出力手段から出力される前記制御信号を入力する制御信号入力手段と、
前記ストローブ信号を入力するストローブ信号入力手段と、を備え、
前記ストローブ信号出力手段は、前記制御信号出力手段が前記制御信号の出力を開始してから所定時間経過後、前記ストローブ信号の状態を前記制御信号の入力タイミングを示す指示状態に遷移させ、
前記制御信号入力手段は、前記ストローブ信号入力手段が入力するストローブ信号の状態が前記指示状態となったことを契機に、前記制御信号出力手段から出力される制御信号を入力するように構成され、
前記制御信号出力手段が前記制御信号の出力を開始した後、前記ストローブ信号の状態が前記指示状態になるまでの時間は、複数のエラーのうち少なくとも特定のエラーの発生を契機に実行されるエラー処理中では、所定の周期毎に実行可能な通常処理と比較して、短いことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
各種処理を行う処理手段を備え、
前記ストローブ信号が前記指示状態となった後、前記処理手段は、予め決められた処理を順次行うように構成され、
前記処理手段による処理が終了したときに、前記ストローブ信号出力手段は、前記ストローブ信号を前記指示状態から非指示状態にするように構成され、
前記ストローブ信号が前記指示状態となっている期間中に前記処理手段により行われる各処理の実行時間は、それぞれ予め決められた時間であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
遊技機は、複数の基板を有し、基板間で制御信号を入出力している(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−120729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、遊技機では、制御信号を出力する際、ストローブ信号により、制御信号の入力タイミングを入力側に通知していた。しかしながら、制御信号を取りこぼすこと(入力ミス)があった。
【0005】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、適切に制御信号の出力を行う遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題点を解決する遊技機は、制御信号を出力する制御信号出力手段と、ストローブ信号を出力するストローブ信号出力手段と、前記制御信号出力手段から出力される前記制御信号を入力する制御信号入力手段と、前記ストローブ信号を入力するストローブ信号入力手段と、を備え、前記ストローブ信号出力手段は、前記制御信号出力手段が前記制御信号の出力を開始してから所定時間経過後、前記ストローブ信号の状態を前記制御信号の入力タイミングを示す指示状態に遷移させ、前記制御信号入力手段は、前記ストローブ信号入力手段が入力するストローブ信号の状態が前記指示状態となったことを契機に、前記制御信号出力手段から出力される制御信号を入力するように構成され、前記制御信号出力手段が前記制御信号の出力を開始した後、前記ストローブ信号の状態が前記指示状態になるまでの時間は、複数のエラーのうち少なくとも特定のエラーの発生を契機に実行されるエラー処理中では、所定の周期毎に実行可能な通常処理と比較して、短いことを要旨とする。
【0007】
上記遊技機において、各種処理を行う処理手段を備え、前記ストローブ信号が前記指示状態となった後、前記処理手段は、予め決められた処理を順次行うように構成され、前記処理手段による処理が終了したときに、前記ストローブ信号出力手段は、前記ストローブ信号を前記指示状態から非指示状態にするように構成され、前記ストローブ信号が前記指示状態となっている期間中に前記処理手段により行われる各処理の実行時間は、それぞれ予め決められた時間であるようにしてもよい。
【0008】
上記遊技機において、前記制御信号出力手段が前記制御信号の出力開始後、前記ストローブ信号の状態を指示状態になるまでの時間は、複数のエラーのうち少なくとも特定のエラーの発生を契機に実行されるエラー処理中では、所定の周期毎に実行可能な通常処理と比較して、短くしてもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、適切に制御信号の出力を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】スロットマシンを模式的に示す正面図。
図2】情報パネルを模式的に示す拡大図。
図3】図柄組合せ(役)と賞との対応関係について、その具体的な一例を示す模式図。
図4】エラーの種類を示す説明図。
図5】スロットマシンの電気的構成を示すブロック図。
図6】当選番号と変動ゲームにおいて表示可能な図柄組合せとの対応関係について、その具体的な一例を示す模式図。
図7】遊技進行メイン処理を示すフローチャート。
図8】タイマ割込処理を示すフローチャート。
図9】(a)及び(b)は、信号の状態が遷移するタイミングを示すタイミングチャート。
図10】エラー表示処理を示すフローチャート。
図11】復帰不可能エラー処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、遊技機の一種であるスロットマシンの実施形態について説明する。この実施形態のスロットマシンは、パチスロとも称される回胴式遊技機である。この明細書において、上、下、左、右、前、後の各方向は、スロットマシンで遊技を行う遊技者から見たときの各方向を指すものとする。
【0012】
図1に示すように、スロットマシン10は、四角箱状の本体キャビネット11を備えている。本体キャビネット11は、前面に、図示されていない開口部を備えている。スロットマシン10は、本体キャビネット11の開口部を覆っている前面扉12を備えている。前面扉12は、本体キャビネット11に対して開閉可能に支持されている。
【0013】
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、遊技に伴う演出(以下、遊技演出と示す)の1つとして、発光体を点灯、消灯、及び点滅させる演出(以下、発光演出と示す)を実行できる装飾ランプ13を備えている。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、遊技演出の1つとして、例えば効果音や楽曲などの音声を出力する演出(以下、音声演出と示す)を実行できるスピーカ14を備えている。
【0014】
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、遊技演出の1つとして、例えばキャラクタや文字などを模した画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行できる演出表示装置15を備えている。演出表示装置15は、例えば液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、及び有機ELディスプレイなどである。スロットマシン10は、前面扉12の前面であって且つ演出表示装置15の下方に、遊技者が機内部を透視できる略四角形の表示窓12aを備えている。
【0015】
スロットマシン10は、リールユニット16を備えている。リールユニット16は、表示窓12aを介して遊技者が視認できるように、機内部に配設されている。リールユニット16は、左(第1)リール16aと、中(第2)リール16bと、右(第3)リール16cと、を備えている。リール16a〜16cは、ドラムとも称される回胴である。
【0016】
リール16a〜16cは、その外周面に沿って、複数の図柄が識別可能に配列されている図柄列をそれぞれ備えている。図柄列は、複数の図柄を長手方向に沿って印刷した帯状の透光性フィルムを、リール16a〜16cの外側に巻き付けることにより設けられている。リール16a〜16cの図柄列には、それぞれ図柄番号「0」から図柄番号「20」までの全21個の図柄が含まれている。
【0017】
また、この実施形態の図柄には、複数種類の図柄がある。例えば、複数種類の図柄には、赤色のチェリーを模した図柄である赤チェリー図柄が含まれている。複数種類の図柄には、スイカを模した図柄であるスイカ図柄、ベルを模した図柄であるベル図柄、赤色のアラビア数字の「7」を模した図柄である赤セブン図柄が含まれている。また、複数種類の図柄には、「BAR」の文字を模したBAR図柄、及び「REPLAY」の文字を模したリプレイ図柄が含まれている。
【0018】
リールユニット16は、左リール16aを回転及び停止させるアクチュエータと、中リール16bを回転及び停止させるアクチュエータと、右リール16cを回転及び停止させるアクチュエータと、を備えている(何れも図示されていない)。リール16a〜16cを駆動させるこれらのアクチュエータは、例えばステッピングモータである。リール16a〜16cは、それぞれに対応して設けられたアクチュエータによって、相互に独立して、縦方向に回転及び停止が可能である。スロットマシン10では、リール16a〜16cが回転すると、表示窓12aを介して視認可能な図柄列(複数種類の図柄)が変動され、これにより変動ゲームが行われる。例えば、図柄列の変動は、図柄列が上方から下方に向かって縦方向にスクロール表示される態様により行われる。
【0019】
リールユニット16は、左リール16aの回転位置を検出するための左リールセンサSE1と、中リール16bの回転位置を検出するための中リールセンサSE2と、右リール16cの回転位置を検出するための右リールセンサSE3と、を備えている(図5に示す)。
【0020】
表示窓12aは、リール16a〜16cにおいて周方向に連続している3つの図柄を表示可能な大きさである。表示窓12aには、リール16a〜16cごとに、上段停止位置、中段停止位置、及び下段停止位置が設定されている。この実施形態のスロットマシン10では、リール16a〜16cごとに設定された3つの停止位置の中から1つずつ選択された停止位置の組合せによって、停止された図柄組合せを入賞と判定し得る有効な停止位置の組合せが設定されている。以下の説明では、有効な停止位置の組合せを構成する複数の停止位置を結んだラインを単に有効ラインNLと示す。この実施形態では、リール16a〜16cの各中段停止位置によって、有効ラインNL(有効な停止位置の組合せ)が構成されている。
【0021】
ここで、図柄について、単に「停止」と示す場合には、図柄が表示窓12a内、即ち上段停止位置、中段停止位置、及び下段停止位置の何れかに停止され、遊技者に視認可能に表示されることを意味している。また、「入賞」とは、賞を獲得するために必要な図柄組合せとして予め定められたものが有効ラインNL上に表示されることを意味している。スロットマシン10では、入賞が発生すると、該入賞した図柄組合せに予め定められた賞が付与される。以下の説明では、有効ラインNL上に表示されることによって賞を獲得できる図柄組合せを「役」と示す場合がある。
【0022】
なお、有効な停止位置の組合せ以外の組合せは、表示された図柄組合せを入賞と判定し得ない無効な停止位置の組合せ(所謂、無効ライン)となる。この明細書において「導出する」とは、有効ラインNL上に図柄を停止させることにより、有効ラインNL上にゲーム結果に相当する図柄組合せを表示することを意味している。
【0023】
また、スロットマシン10は、前面扉12の前面に、MAXBETボタン18を備えている。MAXBETボタン18は、スロットマシン10において内部的に記憶しているクレジットから所定枚数(本実施形態では3枚)のメダルを賭ける(以下、ベットと示す)ための手段として把握できる。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、精算ボタン19を備えている。精算ボタン19は、ベットされたメダルや、スロットマシン10において内部的に記憶しているクレジットを払い戻すときに操作するための手段として把握できる。
【0024】
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、スタートレバー20を備えている。スタートレバー20は、リール16a〜16cの回転を開始させる開始操作をするための手段として把握できる。即ち、開始操作の受付は、変動ゲームを開始させる契機となる。
【0025】
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、左(第1)ストップボタン21aを備えている。左ストップボタン21aは、左リール16aと対応しており、変動ゲームが開始されたのちに、左リール16aの回転を停止させる停止操作をするための手段として把握できる。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、中(第2)ストップボタン21bを備えている。中ストップボタン21bは、中リール16bと対応しており、変動ゲームが開始されたのちに、中リール16bの回転を停止させる停止操作をするための手段として把握できる。
【0026】
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、右(第3)ストップボタン21cを備えている。右ストップボタン21cは、右リール16cと対応しており、変動ゲームが開始されたのちに、右リール16cの回転を停止させる停止操作をするための手段として把握できる。このように、ストップボタン21a〜21cは、複数の図柄列と各別に対応しており、変動ゲームにおいて、対応している図柄列の停止操作をするための複数の操作部に相当する。以下の説明では、変動ゲームが開始されたのちに、リール16a〜16c(ストップボタン21a〜21c)のうち最初の停止操作を第1停止操作と示し、2番目の停止操作を第2停止操作と示し、3番目の停止操作を第3停止操作と示す。ストップボタン21a〜21cの操作順序(以下、押し順と示す)には、第1停止操作、第2停止操作、及び第3停止操作を行うストップボタンを異ならせた押し順として、全6通りがある。
【0027】
また、スロットマシン10は、前面扉12の前面に、遊技媒体としてのメダルを投入するためのメダル投入口17を備えている。メダル投入口17から投入されたメダルは、内部に設けられたメダルセレクタ22を通過する。メダルセレクタ22は、貯留通路22aと排出通路22bに分岐するように形成されている。また、メダルセレクタ22における貯留通路22aと排出通路22bの分岐点には、メダル投入口17から投入されてメダルセレクタ22を通過するメダルを、貯留通路22aと排出通路22bのうち何れか一方へ誘導する(振り分ける)ように作動可能な誘導装置としてのメダルブロッカMBが設けられている。
【0028】
メダルブロッカMBは、ブロッカソレノイドBS(図5に示す)によって作動可能に構成されている。そして、メダルブロッカMBは、ブロッカソレノイドBSにメダルブロッカ作動信号が出力されると、投入されたメダルを貯留通路22aへ誘導するように作動(変位)する。一方、メダルブロッカMBは、ブロッカソレノイドBSにメダルブロッカ作動信号が出力されないと、投入されたメダルを排出通路22bへ誘導するように作動する。
【0029】
また、貯留通路22aには、投入されたメダルを検知する投入センサSE4(図5に示す)が配設されている。投入センサSE4は、貯留通路22aにおいてメダルブロッカMBよりも下流側に配設されている。そして、貯留通路22aを通過したメダルは、投入されたメダルを貯留するためのホッパー23にて貯留される。したがって、投入されたメダルを貯留通路22aへと誘導するようにメダルブロッカMBが作動する場合、メダル投入口17から投入されたメダルは、メダルセレクタ22の貯留通路22aを通過し、ホッパー23にて貯留される。また、貯留通路22aにおいて、貯留通路22aを通過したメダルを検知する通過センサSE5(図5に示す)が配設されている。通過センサSE5は、投入センサSE4よりも下流側に配設されており、ホッパー23にメダルが貯留される直前にメダルを検知するようになっている。
【0030】
一方、排出通路22bには、投入されたメダルを検知する投入センサが配設されていない。そして、排出通路22bを通過したメダルは、メダルを排出するためのメダル排出口24にて、スロットマシン10の外部へと排出される。したがって、投入されたメダルを排出通路22bへと誘導するようにメダルブロッカMBが作動する場合、メダル投入口17から投入されたメダルは、メダルセレクタ22の排出通路22bを通過し、スロットマシン10の中央下方に形成されているメダル排出口24から排出される。すなわち、スロットマシン10の内部に貯留されることなく、メダルが返却される。
【0031】
このように、貯留通路22aには投入センサSE4が配設されている一方で、排出通路22bには投入センサが配設されていない。したがって、投入されたメダルを貯留通路22aへ誘導することは、投入されたメダルが投入センサSE4に検知されるように誘導することに相当する。一方、投入されたメダルを排出通路22bへ誘導することは、投入されたメダルが投入センサSE4に検知されずに返却するように誘導することに相当する。
【0032】
ホッパー23は、メダルを貯留する機能と、メダルを払い出す機能を有する。ホッパー23に対して払出装置作動信号が出力されると、ホッパー23が作動し、貯留しているメダルが払い出される。
【0033】
ホッパー23から払い出されたメダルは、排出通路22bを通過し、メダル排出口24から排出される。これにより、遊技者にメダルが付与される。因みに、メダル投入口17から投入されたメダルがそのまま排出通路22bを通過してメダル排出口24から排出されることは、遊技者にメダルが返却されることに相当する。一方、ホッパー23に貯留されているメダルが排出通路22bを通過してメダル排出口24から排出されることは、遊技者にメダルが付与されることに相当する。なお、ホッパー23には、払い出されたメダルを検知する払出センサSE6(図5に示す)が配設されている。また、メダル排出口24の下方には、メダル排出口24から排出されたメダルを受ける受皿25が設けられている。
【0034】
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、情報を表示できる情報パネル30を備えている。
図2に示すように、情報パネル30は、メダルを投入可能な状態であるか否かを表示する投入可能表示部31を備えている。情報パネル30は、リプレイ(再遊技)であるか否かを表示するリプレイ表示部32を備えている。情報パネル30は、ウェイトタイム中であるか否かを表示するウェイト表示部33を備えている。ウェイトタイムは、単位時間当りの変動ゲームの実行回数が予め定めた規定回数を超えないように設定された最短の遊技時間である。情報パネル30は、状態表示部34を備えている。状態表示部34は、例えば1つの7セグメント表示器を備えている。状態表示部34は、例えばスロットマシン10において発生したエラーを特定できるように、エラーコードなどを表示する。
【0035】
また、情報パネル30は、ベット数(賭数)を表示するベット表示部35を備えている。ベット表示部35は、1ベット表示部35a、2ベット表示部35b、3ベット表示部35cから構成される。情報パネル30は、機内部においてクレジットとして記憶されているメダルの枚数を表示するクレジット表示部36を備えている。情報パネル30は、変動ゲームにおける入賞の発生によって払い出されるメダルの枚数に関する情報の表示を行う払出し表示部37を備えている。
【0036】
次に、図柄組合せ(役)に予め定められた賞の例について説明する。
図3に示すように、図柄組合せには、賞としてメダルの払出しを定めた図柄組合せ(小役、払出し役)、賞として再遊技を定めた図柄組合せ(再遊技役)、及び賞としてボーナスを定めた図柄組合せ(ボーナス役)がある。
【0037】
小役(払出し役)には、例えば、赤チェリー役、ベル役、ベルこぼし役がある。赤チェリー役は、例えば[赤チェリー・ANY・ANY]の図柄組合せである。なお「ANY」は、何れの図柄かを問わないことを意味している。これらのチェリー役には、賞として所定枚数(例えば10枚)のメダルの払出しが定められている。
【0038】
ベル役は、例えば[ベル・ベル・ベル]の図柄組合せである。ベル役には、賞として所定枚数(例えば8枚)のメダルの払出しが定められている。ベルこぼし役は、例えば[リプレイ・ベル・リプレイ]の図柄組合せである。ベルこぼし役には、賞として所定枚数(例えば2枚)のメダルの払出しが定められている。なお、ベルこぼし役に入賞すると、例えば右上がりの無効ライン上に[ベル・ベル・ベル]が表示される。
【0039】
ボーナス役には、例えば赤セブン役がある。赤セブン役は、例えば[赤セブン・赤セブン・赤セブン]の図柄組合せである。赤セブン役には、賞としてボーナス状態(ボーナス遊技)の付与が定められている一方で、メダルの払出しが定められていない。
【0040】
再遊技役には、例えば、通常リプレイ役がある。通常リプレイ役は、例えば[リプレイ・リプレイ・リプレイ]の図柄組合せである。再遊技は、メダルをベットする必要がなく次の変動ゲームを開始できることである。
【0041】
この実施形態のスロットマシン10では、ボーナス役に入賞したことを契機として、内部制御状態がボーナス状態(ボーナス遊技)に制御される。スロットマシン10では、所定の終了条件の成立、例えば、ボーナス状態におけるメダルの総払出し枚数が所定枚数(例えば360枚)を超える変動ゲームが終了したことを契機として、ボーナス状態が終了される。
【0042】
そして、本実施形態では、複数種類のエラーを検知することが可能に構成されている。エラーには、エラーの原因が取り除かれれば、エラーが解除され、エラー検知前の状態で遊技が再開可能となる第1種別のエラーと、エラーの原因を取り除くことが不可能であるなどの事情により、エラー検知前の状態で遊技が再開不可能な第2種別のエラーが存在する。すなわち、第1種別のエラーは、エラーが解除されれば、記憶手段としての主制御用RAM40cの記憶内容の初期化(リセット)がされなくても、遊技が再開可能となるエラーである。一方、第2種別のエラーは、少なくても記憶手段としての主制御用RAM40cの記憶内容の初期化がされなければ、遊技が再開不能となるエラーである。
【0043】
図4に示すように、第1種別のエラーには、例えば、ホッパー23内のメダルが空であることを示すメダル空エラーが存在する。また、第1種別のエラーには、メダル投入口17の奥において、メダルが滞留していることを示すメダル滞留エラーが存在する。また、第1種別のエラーには、メダルが不正にメダル投入口17を通過して、投入センサSE4に検知されたことを示すメダル不正通過エラーが存在する。
【0044】
一方、第2種別のエラーには、例えば、スタートレバー20の開始操作を受け付けたにもかかわらず、ベット数が、変動ゲームの開始可能であることを示す規定ベット数「3」未満であることを示すベット数エラーが存在する。また、第2種別のエラーには、リール16a〜16cが停止したとき、当選番号により許容されていない図柄組み合わせ(役)が停止表示されていることを示す図柄停止エラーが存在する。これらのエラーは、各種センサや条件判定などを利用して検知されるように構成されている。
【0045】
次に、スロットマシン10の電気的構成を説明する。
図5に示すように、スロットマシン10は、機内部に、主基板40を備えている。主基板40は、遊技の進行に関する処理を行うとともに、該処理の結果に応じて制御情報(制御コマンド)を出力する。スロットマシン10は、機内部に、副基板41を備えている。副基板41は、主基板40から入力する情報(コマンドなど)に基づいて、演出の実行に関する処理を行う。即ち、副基板41は、演出表示装置15による表示演出、装飾ランプ13による発光演出、及びスピーカ14による音声演出を制御する。
【0046】
まず、主基板40について詳しく説明する。
主基板40は、主制御用CPU40aと、主制御用ROM40bと、主制御用RAM40cと、を備えている。そして、主制御用CPU40aは、主に遊技の進行に関する処理を実行する。また、主基板40は、情報(信号、コマンド、データなどを含む)を出力するための出力ポートや、情報を入力するための入力ポートを備えている。
【0047】
例えば、主基板40は、入力ポートP1を介して左リールセンサSE1と接続されている。同様に、主基板40は、入力ポートP2を介して中リールセンサSE2と、入力ポートP3を介して右リールセンサSE3と、入力ポートP4を介して投入センサSE4と、それぞれ接続されている。そして、主制御用CPU40aは、センサSE1〜SE4が出力する信号を入力可能に構成されている。主基板40は、出力ポートP5を介してリール16aのアクチュエータと、出力ポートP6を介してリール16bのアクチュエータと、出力ポートP7を介してリール16cのアクチュエータと、それぞれ接続されている。主制御用CPU40aは、出力ポートP5〜P7を介してリール16a〜16cの各アクチュエータに対する信号(パルス信号)の出力態様を制御することにより、リール16a〜16cの各アクチュエータの動作を各別に制御可能に構成されている。
【0048】
同様に、主基板40は、入力ポートP8〜P13を介してMAXBETボタン18、精算ボタン19、スタートレバー20、及びストップボタン21a〜21cとそれぞれ接続されている。主制御用CPU40aは、MAXBETボタン18、精算ボタン19、スタートレバー20、及びストップボタン21a〜21cが操作されたときに出力する操作信号を入力可能に構成されている。主基板40は、出力ポートP14を介して情報パネル30と接続されている。主制御用CPU40aは、情報パネル30の表示内容を制御可能に構成されている。また、主基板40は、出力ポートP16を介してホッパー23と接続されている。主制御用CPU40aは、ホッパー23を制御可能に接続されている。また、主基板40は、出力ポートP17を介してブロッカソレノイドBSと接続されている。主制御用CPU40aは、ブロッカソレノイドBSを制御可能に接続されている。
【0049】
また、主基板40は、入力ポートP18を介して通過センサSE5と接続されている。そして、主制御用CPU40aは、通過センサSE5が出力する信号を入力可能に構成されている。また、主基板40は、入力ポートP19を介して払出センサSE6と接続されている。そして、主制御用CPU40aは、払出センサSE6が出力する信号を入力可能に構成されている。
【0050】
主制御用ROM40bは、主制御用プログラムや、遊技の進行に関する決定を行うための抽選処理に用いられる抽選テーブルなどを記憶している。また、主制御用RAM40cは、上述したクレジットなどのように、スロットマシン10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶できる。主制御用RAM40cが記憶する情報は、例えばクレジット、ベット数、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。
【0051】
主基板40は、所定の抽選処理に用いる乱数を生成可能に構成されている。乱数は、例えばクロック信号を入力する毎に値を更新する乱数生成回路を備えることにより、ハードウェア乱数として生成してもよい。これに加えて又は代えて、乱数は、例えば主制御用CPU40aが所定の制御周期毎に値を更新する乱数更新処理を実行することにより、ソフトウェア乱数として生成してもよい。
【0052】
また、主基板40には、副基板41へ情報(制御信号)を出力する制御信号出力手段としての情報出力ポートOPを備えている。情報出力ポートOPは、第1出力ポートから第8出力ポートまでの計8つの出力ポートから構成されており、それぞれ1ビットの情報を出力可能に構成されている。すなわち、パラレル伝送方式で、1度に予め決められた出力単位(1バイト)の情報を出力可能としている。なお、第1出力ポートから第8出力ポートまでの計8つの出力ポートから出力される各情報は、それぞれハイ状態及びロー状態の2値からなる信号である。信号がハイ状態のときには、「1」に相当する信号を出力していることに相当し、信号がロー状態のときには、「0」に相当する信号を出力していることに相当する。
【0053】
また、主基板40は、情報(制御信号)の入力タイミング(読み込みタイミング)を示すストローブ信号を出力するストローブ信号出力手段としてのストローブ出力用ポートSOPを備えている。ストローブ信号は、ハイ状態及びロー状態の2値からなる信号(1ビットの信号)である。そして、ストローブ信号が予め決められた指示状態(例えば、ハイ状態)に遷移したことを契機にデータ(信号)の入力指示がなされる。
【0054】
次に、主制御用ROM40bに記憶されている抽選テーブルのうち、複数ある当選番号の中から当選番号を決定するための内部抽選(以下、当選番号抽選と示す)に用いられる当選番号抽選テーブルと、上記当選番号と、について詳しく説明する。
【0055】
まず、当選番号について詳しく説明する。この実施形態の当選番号は、変動ゲームにおいて表示(導出)可能な図柄組合せとして、1つ又は複数の図柄組合せが定められた制御情報である。即ち、当選番号は、変動ゲームにおいて入賞が可能な役として、1つ又は複数の役が定められた条件装置識別子(ID)である。
【0056】
図6に示すように、この実施形態のスロットマシン10では、当選番号001〜004を含む、複数の当選番号が設定されている。
例えば、当選番号001には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、赤チェリー役が定められている。当選番号001に当選している場合であって、所定のタイミングで、ストップボタン21が操作されることにより、赤チェリー役に入賞するようにリールが停止される。その一方で、所定のタイミングとは異なるタイミングでストップボタン21が操作されると、はずれの図柄組合せが導出されるようにリールが停止される。
【0057】
当選番号002には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、ボーナス役としての赤セブン役が定められている。当選番号002に当選している場合であって、所定のタイミングで、ストップボタン21が操作されることにより、赤セブン役に入賞するようにリールが停止される。その一方で、所定のタイミングとは異なるタイミングでストップボタン21が操作されると、はずれの図柄組合せが導出されるようにリールが停止される。
【0058】
また、当選番号003には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、ベル役とベルこぼし役とが定められている。当選番号003に当選している場合であって、所定の押し順でストップボタン21が操作されたとき、ベル役に入賞するようにリールが停止される。その一方で、所定の押し順以外でストップボタン21が操作されたときには、ベルこぼし役に入賞するようにリールが停止される。
【0059】
当選番号004には、変動ゲームにおいて入賞可能な役として、通常リプレイ役が定められている。当選番号004に当選している場合には、ストップボタン21が操作されると、押し順にかかわらず、通常リプレイ役に入賞するようにリールが停止される。
【0060】
そして、当選番号抽選テーブルには、非ボーナス状態における内部抽選に用いられる当選番号抽選テーブルがある。また、当選番号抽選テーブルには、ボーナス状態における内部抽選に用いられる当選番号抽選テーブルがある。当選番号抽選テーブルには、決定可能とする当選番号に対して、当選番号の抽選に用いられる乱数(以下、当選番号乱数と示す)の値が、該乱数の値の取り得る数値の中から所定個数ずつ振り分けられている。
【0061】
ボーナス状態用の当選番号抽選テーブルでは、非ボーナス状態用の当選番号抽選テーブルに比して、ベル役が定められた当選番号の決定確率(当選確率)を合算した確率が高まるように、当選番号乱数の値が振り分けてある。これにより、ボーナス状態では、非ボーナス状態に比して、ベル役の決定確率が高確率に変動される。
【0062】
次に、副基板41について詳しく説明する。
図5に示すように、副基板41は、副制御用CPU41aと、副制御用ROM41bと、副制御用RAM41cと、を備えている。副制御用CPU41aは、副制御用プログラムに基づいて、演出に関する処理を実行する。また、副基板41は、情報(信号、コマンド、データなどを含む)を出力するための出力ポートや、情報を入力するための入力ポートを備えている。
【0063】
例えば、副基板41は、出力ポートP21を介して演出表示装置15と接続されている。副制御用CPU41aは、演出表示装置15の表示態様を制御可能に構成されている。副基板41は、出力ポートP22を介して装飾ランプ13と接続されている。副制御用CPU41aは、装飾ランプ13の点灯態様を制御可能に構成されている。副基板41は、出力ポートP23を介してスピーカ14と接続されている。副制御用CPU41aは、スピーカ14の出力態様を制御可能に構成されている。
【0064】
また、副制御用ROM41bは、副制御用プログラムや、演出に関する決定を行うための抽選処理に用いられる抽選テーブルなどを記憶している。副制御用ROM41bは、演出表示装置15における表示演出の態様(内容)を特定可能な表示演出パターンや、表示演出の実行に用いる表示演出データを記憶している。副制御用ROM41bは、スピーカ14における音声演出の態様(内容)を特定可能な音声演出パターンや、音声演出の実行に用いる音声演出データを記憶している。副制御用ROM41bは、装飾ランプ13における発光演出の態様(内容)を特定可能な発光演出パターンや、発光演出の実行に用いる発光演出データを記憶している。
【0065】
また、副制御用RAM41cは、スロットマシン10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶できる。副制御用RAM41cが記憶する情報は、例えばフラグ、カウンタ、及びタイマなどである。副基板41は、主基板40と同様に、所定の抽選処理に用いる乱数を、ハードウェア乱数やソフトウェア乱数として生成可能に構成されている。
【0066】
また、副基板41には、主基板40の情報出力ポートOPから出力される情報(制御信号)を入力する制御信号入力手段としての情報入力ポートIPを備えている。情報入力ポートIPは、主基板40に備えられた情報出力ポートOPに対応するように、第1入力ポートから第8入力ポートまでの計8つの入力ポートから構成されており、それぞれ1ビットの情報(ロー状態又はハイ状態の信号)を入力可能に構成されている。すなわち、1度に予め決められた入力単位(1バイト)の情報を入力可能としている。なお、第1入力ポートから第8入力ポートまでの計8つの入力ポートから入力される各情報は、それぞれハイ状態及びロー状態の2値からなる信号である。信号がハイ状態のときには、「1」に相当する信号を入力していることに相当し、信号がロー状態のときには、「0」に相当する信号を入力していることに相当する。
【0067】
また、副基板41は、ストローブ信号を入力するストローブ信号入力手段としてのストローブ入力用ポートSIPを備えている。副基板41は、ストローブ信号の状態が指示状態に遷移したことを契機に(ハイ状態に遷移することを契機に)、第1入力ポートから第8入力ポートまでの計8つの入力ポートから、各情報を入力するように構成されている。
【0068】
次に、主基板40の主制御用CPU40aが実行する処理について説明する。主制御用CPU40aは、遊技の進行に関する処理の1つとして、次のような遊技進行メイン処理を行う。
【0069】
図7に示すように、主制御用CPU40aは、遊技開始設定処理を行う(ステップS101)。遊技開始設定処理において、主制御用CPU40aは、スロットマシン10の内部制御状態のチェック(再遊技作動時であるか否かのチェックなど)を行ったり、主制御用RAM40cにおける所定の記憶領域の初期化などを行ったりする。また、主制御用CPU40aは、メダルのベット受付を可能な状態にする。また、再遊技作動時である場合(再遊技役の入賞を示す再遊技フラグが設定されている場合)には、前回の変動ゲームにおけるベット数「3」を、今回の変動ゲームにおけるベット数として主制御用RAM40cに再び設定する。
【0070】
次に、主制御用CPU40aは、再遊技作動時であるか否かを判定する(ステップS102)。主制御用CPU40aは、再遊技作動時ではない場合(ステップS102:NO)、今回の変動ゲームにおけるベット数を設定するメダル管理処理を行う(ステップS103)。ステップS103の処理において、主制御用CPU40aは、投入センサSE4からメダル検知の信号を入力すると、主制御用RAM40cに記憶されているベット数に1加算する。また、ステップS103の処理において、主制御用CPU40aは、MAXBETボタン18から操作信号を入力すると、主制御用RAM40cに記憶されているベット数を予め定めたベット数「3」になるようにベット数を加算し、加算分だけ、主制御用RAM40cに記憶されているクレジットを減算する。
【0071】
再遊技作動時である場合(ステップS102:YES)、又はステップS103の処理を終了した場合、主制御用CPU40aは、メダル投入エラーチェックを行う(ステップS104)。この処理において、例えば、主制御用CPU40aは、投入センサSE4がメダルを検知したにもかかわらず、所定時間経過してもメダルが貯留通路22aを通過していないことを判定した場合、主制御用CPU40aは、メダルセレクタ22内にメダルが滞留していると判定する。つまり、投入センサSE4がメダルを検知したにもかかわらず、所定時間経過しても貯留通路22aに設けられた通過センサSE5によりメダルを検知できなかった場合、メダルが滞留していると判定する。この場合、主制御用CPU40aは、メダル滞留エラー(第1種別のエラー)の発生を検知し、メダル滞留エラーの発生を示す情報を主制御用RAM40cの所定の記憶領域(エラー領域)に記憶する。また、例えば、主制御用CPU40aが、投入されたメダルを貯留通路22aへと誘導するようにメダルブロッカMBが作動していないにもかかわらず、投入センサSE4によりメダルが検知されたと判定した場合、主制御用CPU40aは、メダルが不正に投入センサSE4に検知されたと判定する。この場合、主制御用CPU40aは、メダルが不正にメダル投入口17を通過して、投入センサSE4に検知されたことを示すメダル不正通過エラー(第1種別のエラー)の発生を検知し、メダル不正通過エラーの発生を示す情報を主制御用RAM40cの所定の記憶領域(エラー領域)に記憶する。なお、これらの第1種別のエラーが検知された場合、遊技進行メイン処理から処理が分岐し、第1種別のエラーが解除されるまで、後述するエラー表示処理が実行される。
【0072】
メダル投入エラーチェックにおいてエラーが検知されなかった場合(又はエラーが解除された場合)、主制御用CPU40aは、ベット数が、変動ゲームが開始可能であることを示す規定ベット数X(=「3」)と一致し、変動ゲームが開始可能であるか否かを判定する(ステップS105)。
【0073】
ベット数が規定ベット数「3」と一致しない場合(ステップS105:NO)、主制御用CPU40aは、ステップS102の処理に移行する。一方、今回の変動ゲームにおけるベット数が規定ベット数X(=「3」)と一致する場合(ステップS105:YES)、主制御用CPU40aは、スタートレバー20による開始操作を受付けたか否かを判定する(ステップS106)。ステップS106の処理において、主制御用CPU40aは、スタートレバー20から操作信号を入力した場合には肯定判定する一方で、スタートレバー20から操作信号を入力しない場合には否定判定する。開始操作を受付けていない場合(ステップS106:NO)、主制御用CPU40aは、ステップS102の処理に移行する。
【0074】
一方、開始操作を受付けた場合(ステップS106:YES)、主制御用CPU40aは、抽選前エラーチェックを行う(ステップS107)。このとき、主制御用CPU40aは、スタートレバー20による開始操作を受け付けたにもかかわらず、ベット数が規定ベット数「3」未満であると判定した場合、ベット数エラー(第2種別のエラー)の発生を検知する。このとき、主制御用CPU40aは、ベット数エラーを検知した旨を主制御用RAM40cの所定の記憶領域(エラー領域)に記憶する。そして、第2種別のエラーが検知された場合、遊技進行メイン処理から処理が分岐し、エラーストップさせるために、後述する復帰不可能エラー処理が行われる。
【0075】
抽選前エラーチェックにおいてエラーが検知されなかった場合、主制御用CPU40aは、上述した内部抽選として、当選番号を決定するための当選番号抽選処理を行う(ステップS108)。当選番号抽選処理は、次のような処理である。
【0076】
主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている内部制御状態フラグの値を参照することによって、現在の内部制御状態が非ボーナス状態及びボーナス状態の何れであるかを特定する。主制御用CPU40aは、特定した内部制御状態に定められている当選番号抽選テーブルを選択する。主制御用CPU40aは、主基板40内において生成している当選番号乱数の値を取得する。そして、主制御用CPU40aは、取得した当選番号乱数の値をもとに、選択している当選番号抽選テーブルを参照することによって、取得した当選番号乱数の値が振り分けられている当選番号を決定する。
【0077】
上述のように、この実施形態において、当選番号には、変動ゲームにおいて入賞可能とする図柄組合せ(役)が定められている。したがって、ステップS108の処理(当選番号抽選処理)は、変動ゲームにおいて導出可能とするゲーム結果としての図柄組合せ(役)を決定する結果決定処理に相当する。そして、主制御用CPU40aが当選番号抽選処理を実行することにより、変動ゲームにおいて導出可能とする図柄組合せ(役)を決定する結果決定手段が実現される。当選番号抽選処理は、いわゆる役抽選である。
【0078】
主制御用CPU40aは、当選番号抽選を行うと、決定した当選番号を特定可能な値(情報)を、主制御用RAM40cに記憶されている当選番号フラグに設定する。主制御用CPU40aは、当選番号フラグを参照することにより、決定した当選番号を特定できる。その他、主制御用CPU40aは、当選番号002に当選した場合、ボーナス役に当選していることを示すボーナスフラグを主制御用RAM40cに記憶させる。その後、主制御用CPU40aは、当選番号抽選処理を終了するとともに、遊技進行メイン処理に戻る。
【0079】
ステップS108の処理を終了すると、主制御用CPU40aは、演出コマンド記憶処理を行う(ステップS109)。演出コマンド記憶処理において、主制御用CPU40aは、当選番号に応じた演出コマンドを出力バッファに記憶する。なお、この実施形態のスロットマシン10において、出力バッファに記憶されたコマンドは、後述するタイマ割込処理によって副基板41へ出力される。演出コマンドは、例えば、当選番号001(赤チェリー役)に当選している旨を通知するものや、当選番号002(赤セブン役)に当選している旨を通知するものがある。
【0080】
ステップS109の処理(演出コマンド記憶処理)を終了すると、主制御用CPU40aは、最短遊技時間(ウェイトタイム)が経過したか否かを判定する(ステップS110)。最短遊技時間が経過していない場合(ステップS110:NO)、主制御用CPU40aは、最短遊技時間が経過するまで待機する。最短遊技時間が経過している場合(ステップS110:YES)、主制御用CPU40aは、リール16a〜16cの回転が開始されるように、リール16a〜16cの各アクチュエータを制御する(ステップS111)。即ち、ステップS111の処理は、リールユニット16を制御することにより、変動ゲームを開始させる開始処理に相当する。なお、ステップS111の処理において、主制御用CPU40aは、リール16a〜16cの回転速度が所定の回転速度で一定となり、ストップボタン21a〜21cによる停止操作を受付け可能となるまで待機する。
【0081】
次に、主制御用CPU40aは、ストップボタン21a〜21cの何れかによる停止操作を受付けたか否かを判定する(ステップS112)。ステップS112の処理において、主制御用CPU40aは、ストップボタン21a〜21cの何れかから操作信号を入力している場合には肯定判定する一方で、ストップボタン21a〜21cの何れからも操作信号を入力していない場合には否定判定する。停止操作を受付けていない場合(ステップS112:NO)、主制御用CPU40aは、停止操作を受付けるまで待機する。
【0082】
その一方で、停止操作を受付けた場合(ステップS112:YES)、主制御用CPU40aは、操作信号を入力したストップボタンに対応するリールの回転を停止させるリール停止処理を実行する(ステップS113)。即ち、主制御用CPU40aは、停止操作の受付けを契機としてアクチュエータを制御し、受付けた停止操作に対応するリールにおいて図柄を停止させる。
【0083】
詳しく説明すると、主制御用CPU40aは、ステップS108の処理(当選番号抽選処理)で決定した当選番号、及びストップボタン21a〜21cの操作態様(押し順及び押し位置)に基づいて、予め定められた引込み範囲(例えば4図柄)内に位置する図柄の中から有効ラインNL上に停止可能な図柄を検索する。そして、主制御用CPU40aは、検索された図柄が有効ラインNL上に停止されるようにアクチュエータを制御する。主制御用CPU40aは、リール16a〜16cの停止操作に関してこのようなリール停止制御を行うことにより、当選番号とストップボタンの操作態様とに応じた図柄組合せを有効ラインNL上に停止させる。また、ステップS113の処理において、主制御用CPU40aは、ストップボタン21a〜21cから操作信号を入力すると、該操作信号を入力したストップボタンを特定可能な操作コマンドを生成するとともに、出力バッファに記憶する。
【0084】
次に、主制御用CPU40aは、リール16a〜16cの全てを停止させたか否かを判定する(ステップS114)。リール16a〜16cのうち1つ以上のリールを停止させていない場合(ステップS114:NO)、主制御用CPU40aは、ステップS112の処理へ移行する。その一方で、リール16a〜16cの全てを停止させている場合(ステップS114:YES)、有効ラインNL上に停止されている図柄組合せを判定する表示図柄判定処理を行う(ステップS115)。ステップS115の処理において、主制御用CPU40aは、賞を定めた図柄組合せ(役)が導出されているか、及び賞を定めた図柄組合せ(役)が導出されている場合にその図柄組合せの種類を判定する。
【0085】
なお、ステップS115において、主制御用CPU40aが、有効ラインNL上に、当選番号により許容されていない図柄組み合わせ(役)が導出されていることを判定した場合、図柄停止エラー(第2種別のエラー)が発生したことを検知し、図柄停止エラーの発生を示す情報を主制御用RAM40cの所定の記憶領域(エラー領域)に記憶する。そして、第2種別のエラーが検知された場合、遊技進行メイン処理から処理が分岐し、エラーストップさせるために、後述する復帰不可能エラー処理が行われる。
【0086】
表示図柄判定処理が正常に終了した場合(エラーが検知されなかった場合)、主制御用CPU40aは、遊技者にメダルの払出しを行うか否かを判定する(ステップS116)。ステップS116の処理において、主制御用CPU40aは、払出し役に入賞している場合には肯定判定する一方で、払出し役に入賞していない場合には否定判定する。メダルの払出しを行う場合(ステップS116:YES)、主制御用CPU40aは、メダル払出し処理を実行する(ステップS117)。ステップS117において主制御用CPU40aは、払い出す枚数のメダルをクレジットに加算する。因みに、クレジットに加算した際にクレジット上限枚数を超える場合、主制御用CPU40aは、クレジット上限枚数を超えた分のメダルを払い出すようにホッパー23を駆動させるために、ホッパー23へ信号を出力する。このように、スロットマシン10では、有効ラインNL上に停止された図柄組合せに応じて、所定の遊技価値としてメダルの払出しを発生可能である。また、ステップS117の処理において、主制御用CPU40aは、入賞の発生によって払い出すメダルの枚数に関する情報を表示させるように、払出し表示部37を制御する。
【0087】
また、ステップS117において、主制御用CPU40aは、メダルを払い出すように信号を出力したにもかかわらず、ホッパー23に設けられた払出センサSE6から所定時間経過してもメダルの通過が検知されなかった場合、ホッパー23内のメダルが空であることを判定する。主制御用CPU40aは、ホッパー23内のメダルが空であることを判定した場合、メダル空エラー(第1種別のエラー)の発生を検知し、メダル空エラーの発生を示す情報を主制御用RAM40cの所定の記憶領域(エラー領域)に記憶する。第1種別のエラーが検知された場合、遊技進行メイン処理から処理が分岐し、第1種別のエラーが解除されるまで、後述するエラー表示処理が実行される。
【0088】
そして、ステップS117の処理が正常に終了した場合、主制御用CPU40aは、1回の変動ゲームを終了させる終了処理を行う(ステップS118)。ステップS118の処理において、主制御用CPU40aは、変動ゲームの終了を指示する変動ゲーム終了コマンドを生成するとともに、出力バッファに記憶する。変動ゲーム終了コマンドは、入賞の有無や、入賞した図柄組合せ(役)についても特定可能である。また、再遊技役が入賞していた場合には、主制御用CPU40aは、再遊技役の入賞を示す情報(再遊技フラグ)を設定する。
【0089】
また、主制御用CPU40aは、ステップS118の処理において、入賞していると判定した図柄組合せ(役)に応じて、内部制御状態を移行させる処理を行う。即ち、主制御用CPU40aは、非ボーナス状態において、ボーナス役に入賞すると、ボーナス状態に制御することを特定可能な値(情報)を、主制御用RAM40cに記憶されている内部制御状態フラグに設定する。主制御用CPU40aは、ボーナス状態の終了条件が成立している場合、該ボーナス状態へ移行する前の内部制御状態に制御するように、主制御用RAM40cに記憶されている内部制御状態フラグを設定する。
【0090】
なお、終了処理において、主制御用CPU40aは、当選番号002に当選している場合であって、ボーナス役に入賞しなかったときには、ボーナス役に当選していることを示すボーナスフラグを消去することなく、次回の変動ゲームに持ち越す。即ち、主制御用CPU40aは、ボーナスフラグが持ち越されている場合には、今回の変動ゲームにおける当選番号抽選処理において当選番号002に当選していないときであっても、次の変動ゲームで、ボーナス役の入賞を発生させることができる。一方、主制御用CPU40aは、変動ゲームが終了する毎に、当選番号フラグをクリアするため、ボーナス役以外の役についての当選に関する情報を持ち越さない。
【0091】
そして、主制御用CPU40aは、終了処理を終了すると、1回の変動ゲームの実行に係る遊技進行メイン処理を終了し、再びステップS101の処理へ戻る。以上のように、この実施形態のスロットマシン10は、開始操作の受付けを契機として変動ゲームを開始するとともに、停止操作の受付けを契機として図柄列を停止させる。
【0092】
次に図8に基づき、タイマ割込処理について説明する。タイマ割込処理は、割込みが規制されていなければ、所定の周期毎に実行される処理(通常処理)である。
タイマ割込処理を開始すると、主制御用CPU40aは、出力バッファに制御コマンドのうち、通常の制御コマンドが記憶されているか否かについて判定する(ステップS201)。本実施形態において、通常の制御コマンドとは、上位バイト(1バイト)及び下位バイト(1バイト)の計2バイトのデータから構成されているコマンドのことである。例えば、通常の制御コマンドには、遊技進行メイン処理において決定されうる、演出コマンド、操作コマンド、及び変動ゲーム終了コマンドが含まれる。
【0093】
通常の制御コマンドが出力バッファに記憶されている場合(ステップS201:YES)、主制御用CPU40aは、出力バッファに記憶されている通常の制御コマンドの種類を特定し、特定した通常の制御コマンドの種類に基づき、出力するデータを主制御用RAM40cの所定の領域にセットする(ステップS202)。データの出力単位は、1バイト毎であるため、主制御用CPU40aは、通常の制御コマンドを出力する際、上位バイト、下位バイトの順に、データをわけて出力する。なお、上位バイトのデータを出力する場合には、その旨を主制御用RAM40cに記憶するようになっている。このため、上位バイトのデータを出力したことを記憶していなかった場合には、ステップS203において、主制御用CPU40aは、上位バイトのデータを出力するデータとしてセットする。一方、上位バイトのデータを出力したことを記憶していた場合には、ステップS203において、主制御用CPU40aは、下位バイトのデータを出力するデータとしてセットする。
【0094】
通常の制御コマンドにおいて、上位バイトのデータと下位バイトのデータでは、取り得る値(範囲)が異なるため、通常の制御コマンドを入力する副制御用CPU41aは、その値から上位バイトのデータであるか、それとも下位バイトのデータであるかについて判定可能となっている。また、通常の制御コマンドを入力する副制御用CPU41aは、上位バイトのデータの取り得る値から、通常の制御コマンドであること(2バイトのコマンドであること)を判定可能に構成されている。同様に、通常の制御コマンドを入力する副制御用CPU41aは、下位バイトのデータの取り得る値から、通常の制御コマンドであること(2バイトのコマンドであること)を判定可能に構成されている。
【0095】
そして、ステップS202の処理を終了すると、主制御用CPU40aは、情報出力ポートOPを介して、セットしたデータ(通常の制御コマンドを構成する上位バイトのデータ又は下位バイトのデータ)を出力する(ステップS203)。
【0096】
具体的には、主制御用CPU40aは、情報出力ポートOPを構成する第1出力ポートを介して、セットしたデータのうち1ビット目の情報(ハイ状態又はロー状態の信号)を出力する。
【0097】
例えば、図9に示すように、主制御用CPU40aは、セットしたデータのうち1ビット目の情報が「1」である場合には、情報出力ポートOPを構成する第1出力ポートを介して出力される信号の状態をハイ状態にする(時点T1参照)。一方、主制御用CPU40aは、決定したデータのうち2ビット目の情報が「0」である場合には、情報出力ポートOPを構成する第2出力ポートを介して出力される信号の状態をロー状態にする。同様に、主制御用CPU40aは、情報出力ポートOPを構成する第3出力ポート〜第8出力ポートを介して、セットしたデータのうち3ビット目〜8ビット目の情報(ハイ状態又はロー状態の信号)をそれぞれ出力する。
【0098】
その後、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cの所定の領域から出力したデータを消去する(ステップS204)。なお、下位バイトのデータを出力した場合には、主制御用CPU40aは、出力バッファから出力の対象となっていた通常の制御コマンドを消去する。
【0099】
そして、ステップS204の処理が終了すると、主制御用CPU40aは、信号の出力を開始してから第1時間経過後、ストローブ信号の状態を、データの入力(取得)を指示する指示状態に遷移させる(ステップS205)。つまり、ストローブ用出力ポートは、情報出力ポートOPの第1出力ポートから第8出力ポートまでの計8つの出力ポートがそれぞれ信号の出力を開始してから第1時間経過後、ストローブ信号の状態を各信号の入力タイミングを示す指示状態に遷移させる。
【0100】
具体的には、図9(a)に示すように、主制御用CPU40aは、情報出力ポートOPを介してデータの出力を開始した後、当該データの出力中であって、予め決められた第1時間経過時に(時点T2)、ストローブ信号の状態を指示状態に遷移させる。つまり、主制御用CPU40aは、第1時間経過時で、ストローブ信号の状態を指示状態(本実施形態では、ハイ状態)に遷移させることにより、データの入力を指示する。また、第1時間経過時では、情報出力ポートOPを介して出力されるデータ(信号)が安定した状態(ハイ状態又はロー状態のいずれかの状態)となっている。
【0101】
出力バッファに通常の制御コマンドが記憶されていない場合(ステップS201:NO)、又はステップS205の処理を実行した後、主制御用CPU40aは、各種入力ポートP1〜P4,P8〜P13,P18,P19を介して信号を入力して、主制御用RAM40cの入力バッファに記憶する(ステップS206)。
【0102】
つまり、ステップS206において、判定する処理を含まず、一律に入力ポートP1〜P4,P8〜P13,P18,P19を介して入力している信号をそれぞれ入力バッファに記憶する。例えば、主制御用CPU40aは、入力ポートP1に入力されている左リールセンサSE1からの信号の状態がハイ状態であるならば、それに対応する値「1」を左リールセンサSE1用の入力バッファに記憶し、ロー状態であるならば、それに対応する値「0」を記憶する。そして、他の入力ポートP2〜P4,P8〜P13,P18,P19についても例外なく同様に行う。
【0103】
このように、ストローブ信号が指示状態となった後、このステップS206の処理において、主制御用CPU40aは、予め決められた処理を順次行う。つまり、判定する処理を含んでいないため、処理が分岐せず、判定結果の違いにより異なる処理が実行されることがない。すなわち、処理数(ステップ数)が一定で、プログラム上同じ処理を同じ実行時間で行うようになっている。そして、このストローブ信号が指示状態となっている期間(ステップS206)中に行われる処理(信号を入力し、入力した信号を入力バッファに記憶する処理)の実行時間は、予め決められた時間となっている。
【0104】
従って、遊技機の状態、例えば、リール16a〜16cの回転状態、ストップボタン21やスタートレバー20などの各種ボタンの操作状態、通過センサSE5など各種センサによる検知状態にかかわらず、このステップS206の処理の実行時間(処理時間)は、一定となっている。なお、入力バッファに記憶された信号は、前述した遊技進行メイン処理などで利用される。
【0105】
その後、主制御用CPU40aは、ストローブ信号の状態を指示状態とは異なった非指示状態(本実施形態では、初期状態(ロー状態))にする(ステップS207)。つまり、主制御用CPU40aによるステップS206の処理が終了したときに、ストローブ出力用ポートは、ストローブ信号を指示状態から初期状態にする。なお、主制御用CPU40aは、ストローブ信号の状態が、ハイ状態(ステップS201がYESの場合)及びロー状態(ステップS201がNOの場合)のいずれであっても、ロー状態にする。これにより、図9(a)に示すように、ストローブ信号の状態がロー状態に遷移する(時点T4)。そして、時点T2から時点T4の間に、ステップS206の入力処理が行われており、当該入力処理の処理時間は、遊技機の状態にかかわらず一定時間となっている。このため、ストローブ信号が指示状態となってから初期状態となるまでの時間も一定時間となっている。
【0106】
以上のように、タイマ割込処理が繰り返されることにより、通常の制御コマンドが出力バッファに記憶されている場合、制御コマンドの上位バイトのデータが出力された後、当該制御コマンドの下位バイトのデータが出力される。なお、複数の制御コマンドが出力バッファに記憶されていた場合、上記タイマ割込処理が繰り返されることにより、最も早く記憶された通常の制御コマンドから順番に制御コマンドが出力される。また、情報出力ポートOPから出力されるデータは、ストローブ信号が初期状態となった後、所定のタイミングでその出力が終了される。すなわち、第1出力ポートから第8出力ポートまでの計8つの出力ポートから出力される全ての信号が初期状態(ロー状態)となる。
【0107】
次に、図10に基づき、第1種別のエラーが検知された場合におけるエラー表示処理について説明する。
エラー表示処理が実行されると、主制御用CPU40aは、記憶されたエラーの種類に応じたエラーコードを表示させるように状態表示部34を制御する(ステップS301)。例えば、主制御用CPU40aは、メダル空エラーが検知されたときには、エラーコード「1」を表示させる。また、メダル滞留エラーが検知されたときには、エラーコード「2」を表示させる。
【0108】
また、主制御用CPU40aは、エラー表示処理において、検知したエラーの種類を示すエラーコマンドを副基板41に出力するために、出力バッファに記憶する(ステップS302)。
【0109】
ここでエラーコマンドの構成について詳しく説明する。第1種別のエラーを示す第1種別エラーコマンドは、検知したエラーの種類毎に用意されている。例えば、図4に示すように、第1種別のエラーであるメダル空エラーが検知されたときには、メダル空エラー用の第1種別エラーコマンドE1が記憶される。また、第1種別のエラーであるメダル滞留エラーが検知されたときには、メダル滞留エラー用の第1種別エラーコマンドE2が記憶される。また、第1種別のエラーであるメダル不正通過エラーが検知されたときには、メダル不正通過エラー用の第1種別エラーコマンドE3が記憶される。
【0110】
また、第1種別エラーコマンドは、通常の制御コマンドに該当する。すなわち、第1種別エラーコマンドは、全て、上位バイト(1バイト)及び下位バイト(1バイト)の計2バイトのデータから構成されている。そして、出力バッファに記憶された第1種別エラーコマンドは、前述したとおり、タイマ割込処理により、副基板41に出力される。
【0111】
その後、主制御用CPU40aは、エラーが解除されたか否かを判定する(ステップS303)。エラーが解除されていないと判定した場合(ステップS303:NO)、ステップS303を繰り返し、エラーが解除されるまで待機する。一方、エラーが解除されたことを判定すると(ステップS303:YES)、エラー表示処理を終了する。ステップS303の処理において、所定のエラー解除条件が成立したとき、例えば、前面扉12の裏側に設けられたエラーの解除を示すスイッチが操作されたとき、又はエラー解除センサがエラー解除を検知したときなどに、エラーが解除されたと判定される。そして、エラー表示処理を終了すると、主制御用CPU40aは、エラー検知前の処理(遊技進行メイン処理など)に戻る。
【0112】
次に図11に基づき、複数のエラーのうち第2種別のエラー(特定のエラー)の発生を契機に実行される復帰不可能エラー処理について説明する。
復帰不可能エラー処理を実行すると、主制御用CPU40aは、第2種別のエラーを示す第2種別エラーコマンドE0を出力する(ステップS401)。この第2種別エラーコマンドE0は、検知した第2種別のエラーの種類に係わらず同じコマンドとなっている。すなわち、ベット数エラー、図柄停止エラーのいずれが発生し、検知されたとしても、同じ第2種別エラーコマンドE0が出力される。また、第2種別エラーコマンドE0は、通常の制御コマンドと比較して出力単位数が少なくなっており、具体的には、上位バイトのみの1バイトのデータから構成されている。
【0113】
なお、第2種別エラーコマンドE0を構成する上位バイトのデータは、通常の制御コマンドにおける下位バイトのデータとは、取り得る値(範囲)が異なり、その値から上位バイトのデータであることを判別できるようになっている。また、第2種別エラーコマンドE0において、上位バイトのデータの取り得る値から、第2種別エラーコマンドE0であること(1バイトのコマンドであること)を判定可能に構成されている。
【0114】
従って、主制御用CPU40aは、ステップS401の処理において、第2種別エラーコマンドのデータを所定の領域にセットする。その後、図9(b)に示すように、主制御用CPU40aは、情報出力ポートOPを構成する第1出力ポートを介して、セットしたデータのうち1ビット目の情報(ハイ状態又はロー状態の信号)を出力する(時点T11)。同様に、主制御用CPU40aは、情報出力ポートOPを構成する第2出力ポート〜第8出力ポートを介して、セットしたデータのうち2ビット目〜8ビット目の情報(ハイ状態又はロー状態の信号)をそれぞれ出力する。
【0115】
そして、主制御用CPU40aは、情報出力ポートOPを介してデータ(信号)の出力を開始した後、当該データの出力中であって、予め決められた第2時間経過時に、ストローブ信号の状態を指示状態に遷移させる(ステップS402)。つまり、図9(b)に示すように、主制御用CPU40aは、第2時間経過時に(時点T12)、ストローブ信号の状態を指示状態(本実施形態では、ハイ状態)に遷移させることにより、データ(信号)の入力を指示する。また、第2時間経過時では、情報出力ポートOPを介して出力されるデータ(信号)が安定した状態(ハイ状態又はロー状態のいずれかの状態)となっている。また、第2時間は、タイマ割込処理において、通常の制御コマンドを構成するデータ(信号)の出力開始時から、ストローブ信号の状態が指示状態となるまでの第1時間と比較して短くなっている。つまり、情報出力ポートOPがデータの出力開始後、ストローブ信号の状態を指示状態になるまでの時間は、複数のエラーのうち特定のエラーの発生を契機に実行される復帰不可能エラー処理中では、所定の周期毎に実行可能なタイマ割込処理(通常処理)と比較して、短いといえる。
【0116】
なお、復帰不可能エラー処理において、ストローブ信号が指示状態となった後、主制御用RAM40cの所定の記憶領域がリセット(初期化)されるまで、このストローブ信号は、指示状態のまま維持される。このため、これ以降、新たな制御コマンドが副基板41に出力されることがない。
【0117】
そして、ストローブ信号の状態を指示状態にした後、主制御用CPU40aは、第2種別のエラー(ベット数エラー、図柄停止エラー)の発生が検知されたことを示すため、エラーコード「P」を表示させるように状態表示部34を制御する(ステップS403)。
【0118】
その後、主制御用CPU40aは、遊技の進行を停止(エラーストップ)させる。このエラーストップを解除するためには、少なくとも主制御用RAM40cの所定の記憶内容を初期化するなど、所定のリセット操作が必要となり、エラー検知前の状態で遊技を再開できないようになっている。
【0119】
次に、副基板41の副制御用CPU41aが行う処理について説明する。
副制御用CPU41aは、後述する副基板側入力処理により、各種制御情報(制御コマンド)を入力すると、該コマンドに指示される内容に基づいて各種演出を実行させるように演出表示装置15の表示内容、スピーカ14の音声出力内容、装飾ランプ13の発光態様を制御する。また、副制御用CPU41aは、入賞可能な役を特定可能であり、入賞可能な役に基づき、各種演出を実行させることができる。また、副制御用CPU41aは、各リールの停止状況も特定可能なことから、この停止状況から入賞役を特定することもでき、入賞役に基づき、各種演出を実行させることができる。
【0120】
次に、副基板41における副基板側入力処理について説明する。副基板側入力処理は所定周期毎に実行される。
副制御用CPU41aは、所定周期毎に副基板側入力処理を実行するように構成されている。そして、副基板側入力処理において、副制御用CPU41aは、情報入力ポートIPとは独立して設けられたストローブ入力用ポートSIPを介して入力するストローブ信号が指示状態となってから予め決められた第3時間経過したか否かを判定する。なお、副制御用CPU41aは、ストローブ信号が指示状態となってからの経過時間を副制御用RAM41cに記憶するようになっている。この判定結果が否定の場合、副制御用CPU41aは、副基板側入力処理を終了する。一方、ストローブ信号が指示状態となってから第3時間経過した場合、主制御用CPU40aは、情報入力ポートIPを介して、データ(信号)を入力する。
【0121】
具体的には、図9に示すように、ストローブ信号が指示状態となってから第3時間経過したとき(時点T3)、副制御用CPU41aは、情報入力ポートIPを構成する第1入力ポートを介して、データのうち1ビット目の情報(ロー状態又はハイ状態信号)を入力する。例えば、図9(a)又は図9(b)に示すように、ストローブ信号が指示状態となってから所定時間経過したとき(時点T3、時点T13)、副制御用CPU41aは、第1入力ポートを介して入力する信号の状態が、ハイ状態であれば、1ビット目の情報としてハイ状態に対応する信号「1」を入力したものとする。また、第2入力ポートを介して入力する信号の状態が、ロー状態であれば、2ビット目の情報としてロー状態に対応する信号「0」であるとして入力する。同様に、主制御用CPU40aは、情報入力ポートIPを構成する第3入力ポート〜第8入力ポートを介して、データのうち3ビット目〜8ビット目の情報(ロー状態又はハイ状態信号)をそれぞれ入力する。
【0122】
以上のように、情報入力ポートIPは、ストローブ入力用ポートが入力するストローブ信号の状態が指示状態となったことを契機に、情報出力ポートOPから出力される制御信号を入力するといえる。なお、ストローブ信号が指示状態となってから所定時間経過したときに、入力するため、ストローブ信号の状態が乱れた場合(ノイズが生じた場合)であっても、間違って読み取ることや、二重にデータを入力することを抑制することができる。
【0123】
そして、副制御用CPU41aは、第1入力ポートから第8入力ポートまでの計8つの入力ポートから入力した信号を合わせてデータを特定し、当該データを、入力バッファの所定の領域に一時記憶する。そして、副基板側入力処理を終了する。
【0124】
その後、副制御用CPU41aは、入力バッファに記憶されたデータに基づき、コマンドの種類を判定する。なお、各データは、その値から、コマンドの種類及び上位バイト(又は下位バイト)の判定ができるように構成されており、副制御用CPU41aは、データに基づき、コマンドの種類と共に上位バイトのデータであるか、或いは下位バイトのデータであるかを判定するようになっている。
【0125】
そして、副制御用CPU41aは、上位バイトと下位バイトからなる通常の制御コマンドに係るデータであると判定し、入力バッファに上位バイトと下位バイトのデータが揃っている場合には、入力バッファに一時記憶された上位バイトのデータと下位バイトのデータを合わせて通常の制御コマンドを特定し、各種処理を行う。例えば、副制御用CPU41aは、第1種別エラーコマンドE1である特定した場合には、第1種別エラーコマンドE1に応じた処理を行う。例えば、ホッパー23内のメダルが空であることを演出表示装置15に表示させる。
【0126】
一方、副制御用CPU41aは、上位バイトのみからなる第2種別エラーコマンドであると判定した場合、第2種別のエラーに関する各種処理を行う。具体的には、第2種別エラーコマンドE0を入力した場合、副制御用CPU41aは、第2種別のエラーの検知を示すエラーコマンドE0に応じた処理、例えば、遊技が再開不可能である旨や、リセットする必要がある旨を演出表示装置15に表示させる。
【0127】
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)タイマ割込処理中、ストローブ信号が指示状態となった後、初期状態となるまでの間に行われるステップS206の処理において、主制御用CPU40aは、予め決められた処理を順次行う。ステップS206においては、判定する処理を含んでいないため、処理が分岐せず、判定結果の違いにより異なる処理が実行されることがない。そして、このストローブ信号が指示状態となった後、ステップS206の処理(信号を入力し、入力した信号を入力バッファに記憶する処理)の実行時間は、予め決められた時間となっている。このため、ストローブ信号が指示状態となった後、タイマにより時間を計測しなくても(すなわち、ストローブ信号用のタイマを持たなくても)、一定時間経過後に、ストローブ信号の出力が終了することとなる。従って、副基板41は、ストローブ信号の状態が指示状態となってからいつまでにデータ(信号)を入力に係わる処理を完了する必要があるか予測することができる。その結果、データ(信号)の取りこぼしを少なくしたり、制御の簡略化を行うことができる。
【0128】
(2)また、ストローブ信号がノイズにより瞬間的に途絶えても、一定時間出力されることが決まっていることからノイズであることを判断することができる。また、このストローブ信号が指示状態となった後、ステップS206の処理(信号を入力し、入力した信号を入力バッファに記憶する処理)の実行時間は、予め決められた時間となっているため、タイマを設けて時間を計測しなくても、ストローブ信号の状態が指示状態となっている時間を一定にすることができる。つまり、処理及び構成を簡略化することができる。
【0129】
(3)情報出力ポートOPがデータ(信号)の出力を開始してから第1時間又は第2時間経過後、ストローブ信号の状態が指示状態となる。このため、処理が簡単となる。
(4)復帰不可能エラー処理において、データ(信号)の出力開始時からストローブ信号の状態が指示状態となるまでの第2時間は、タイマ割込処理において、データ(信号)の出力開始時からストローブ信号の状態が指示状態となるまでの第1時間と比較して短くなっている。このため、復帰不可能エラー処理中では、タイマ割込処理と比較して、ストローブ信号の指示状態となるまでの時間が短いため、その分、信号の入力を早くすることができる。
【0130】
(5)情報入力ポートIPは、ストローブ信号が指示状態となってから第3時間経過後に、データ(信号)を入力する。このため、ストローブ信号にノイズが生じても、データ(信号)を間違って入力したり、データ(信号)を重複して(二重に)入力することを防止できる。なお、タイマ割込処理において、ストローブ信号が指示状態となっている時間は、一定時間であるため、データ(信号)を入力するまでの時間を確保しやすく、制御が簡単となる。
【0131】
(6)複数のエラーのうち少なくとも第2種別のエラー(特定のエラー)の発生を契機に実行される復帰不可能エラー処理においては、第2種別エラーコマンドE0が出力される。第2種別エラーコマンドE0は、第1種別エラーコマンドや、演出コマンドなどの通常の制御コマンドと比較して、出力する際のデータの出力単位数が少ない。このため、通常の制御コマンドと比較して、素早く第2種別エラーコマンドE0の出力を完了することができる。また、そのための処理も簡単となり、効率的に行うことができる。また、出力単位数が少ないので、第2種別エラーコマンドの取りこぼしを少なくすることができる。
【0132】
(7)その一方、遊技進行メイン処理においては、多くの判定を行い、その結果が多様な結果となる。従って、その結果を反映させるために多くの情報量が必要である。そこで、出力単位数が多くなるが、1つのコマンドで伝達することができる情報量が多い2バイトの通常の制御コマンドを出力している。これにより、多数のコマンドを出力することが抑制することができ、コマンドを決定するための処理及びコマンドを出力するための出力処理の実行機会を少なくし、全体として処理を効率的に行うことができる。つまり、複数のコマンドにわけて情報を出力する必要が無くなり、コマンドの決定機会や出力機会を少なくすることができる。
【0133】
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態において、データ(信号)の出力開始から、ストローブ信号の状態が指示状態となるまでの時間(第1時間、第2時間)は、任意に変更しても良い。例えば、第1時間と第2時間が同じでもよいし、第2時間の方が第1時間よりも長くしてもよい。
【0134】
・上記実施形態において、データ(信号)の出力開始から、ストローブ信号の状態が指示状態となるまでの時間の計測方法は、タイマを利用して計測してもよい。
・上記実施形態において、主制御用CPU40aは、データ(信号)の出力開始から、予め決められた1又は複数の処理を実行した後、ストローブ信号の状態が指示状態に遷移させるようにしてもよい。この場合において、予め決められた1又は複数の処理には、判定処理や分岐する処理がないことが望ましい。また、処理順序が決められており、各処理の実行時間も何時も同じであることが望ましい。このようにすれば、タイマなどを利用しなくても、一定時間経過後に、ストローブ信号の状態が指示状態に遷移させることができる。
【0135】
・上記実施形態において、情報入力ポートIPは、ストローブ信号が指示状態となってから第3時間経過後にデータを入力したが、当該第3時間は任意に変更してもよい。また、所定時間は、0秒としてもよい。
【0136】
・上記実施形態において、ストローブ信号が指示状態となってから主制御用CPU40aにより実行される処理は、任意に変更してもよい。例えば、処理数を増やしたり、処理内容を変更したりしてもよい。また、処理数が1でもよい。但し、すべての処理が終了するまでの時間が一定となるように、実行される処理の順番、及び各処理に係る時間は何時実行されても同じであることが望ましい。また、分岐する処理や判定する処理が実行されないことが望ましい。
【0137】
・上記実施形態において、情報出力ポートOPを構成する出力ポートの数は、任意に変更してもよい。同様に情報入力ポートIPを構成する入力ポートの数は、任意に変更してもよい。
【0138】
・上記実施形態において、復帰不可能エラー処理は、第2種別のエラーが検知されたときに実行されたが、第1種別のエラーが検知されたときに実行されてもよい。
・上記実施形態において、通常の制御コマンドを2バイトのデータ量とし、第2種別エラーコマンドE0を1バイトのデータ量としたが、そのデータ量(出力単位数)を任意に変更しても良い。例えば、通常の制御コマンドを3バイトのコマンドとしてもよい。また、通常の制御コマンドであっても、その種類により(演出コマンド、エラーコマンドなど)バイト数を変更してもよい。
【0139】
・上記実施形態では、主基板40と副基板41の間で、1バイト単位でデータを入出力したが、出力単位及び入力単位を任意に変更しても良い。例えば、2バイト単位でデータを入出力可能としてもよい。また、1ビット単位で入出力可能としてもよい。
【0140】
・上記実施形態において、第2種別のエラーは、記憶内容の初期化を行わなければ、復帰不能なエラーであったが、復帰可能なエラーに採用してもよい。
・上記実施形態において、エラーの種類や内容は、任意に変更しても良い。また、第1種別のエラーの種類や内容、及び第2種別のエラーの種類や内容は、任意に変更しても良い。例えば、第1種別のエラーとして、前面扉12が開放中であることを示すドアオープンエラーなどがあってもよい。
【0141】
・上記実施形態において、第2種別のエラーの種類に応じて、エラーコマンドの種類を変更してもよい。
・上記実施形態において、復帰不可能エラー処理中、第2種別エラーコマンドE0が出力される場合、ストローブ信号を指示状態のまま、リセット操作などされるまで継続させたが、ストローブ信号の指示状態を所定のタイミングで初期状態にしてもよい。例えば、タイマにより所定時間経過したか否か計測し、所定時間経過したときに初期状態に戻したり、処理時間が予め決められた所定の処理(エラーコードを表示させる処理など)を実行した後、初期状態に戻したりしてもよい。
【0142】
・上記実施形態は、ボーナス遊技の付与が行われない回胴式遊技機(スロットマシン)に適用してもよい。
・上記実施形態は、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いる回胴式遊技機(スロットマシン)に具体化してもよい。
【0143】
・上記実施形態に関し、表示部31〜37は、情報パネル30に纏められている必要はなく、遊技者から視認できる位置に適宜配設されておればよい。
・上記実施形態において、第2種別エラーコマンドE0は、上位バイトのデータのみから構成されていたが、下位バイトのデータのみから構成されていてもよい。
【0144】
・上記実施形態において、信号がハイ状態のときには、「1」に相当する信号を出力(又は入力)していることに相当し、信号がロー状態のときには、「0」に相当する信号を出力(又は入力)していることに相当していたが、逆でもよい。すなわち、信号がハイ状態のときには、「0」に相当する信号を出力(又は入力)していることに相当し、信号がロー状態のときには、「1」に相当する信号を出力(又は入力)していることに相当してもよい。
【0145】
・上記実施形態に関し、主基板40の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。また、主制御用CPU40aは、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
【0146】
・上記実施形態に関し、副基板41の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、演出表示装置15を専門に制御する表示基板、スピーカ14を専門に制御する音声基板、及び装飾ランプ13を専門に制御するランプ基板を設けてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに設けてもよい。また、副制御用CPU41aは、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
【0147】
・上記実施形態において、変動ゲームが開始可能であることを示す規定ベット数(X)は、任意に変更してもよい。例えば、「1」〜「3」までのいずれの値でも良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
【0148】
(イ)制御信号を出力する制御信号出力手段と、前記制御信号の入力タイミングを示すストローブ信号を出力するストローブ信号出力手段と、各種処理を行う処理手段と、前記制御信号出力手段から出力される前記制御信号を入力する制御信号入力手段と、前記ストローブ信号を入力するストローブ信号入力手段と、を備え、前記ストローブ信号出力手段は、前記制御信号出力手段が前記制御信号の出力を開始した後、ストローブ信号の状態を前記制御信号の入力タイミングを示す指示状態に遷移させ、前記制御信号入力手段は、前記ストローブ信号入力手段が入力するストローブ信号の状態が指示状態となったことを契機に、前記制御信号出力手段から出力される制御信号を入力するように構成され、前記ストローブ信号が指示状態となった後、前記処理手段は、分岐する処理を含まない予め決められた1又は複数の処理を行うように構成され、前記処理手段による処理が終了したときに、前記ストローブ信号出力手段は、前記ストローブ信号を指示状態から非指示状態にするように構成され、前記ストローブ信号が指示状態となっている期間中に前記処理手段により行われる各処理の実行時間は、それぞれ予め決められた時間であることを特徴とする遊技機。
【0149】
(ロ)制御信号を出力する制御信号出力手段と、前記制御信号の入力タイミングを示すストローブ信号を出力するストローブ信号出力手段と、各種処理を行う処理手段と、前記制御信号出力手段から出力される前記制御信号を入力する制御信号入力手段と、前記ストローブ信号を入力するストローブ信号入力手段と、を備え、前記ストローブ信号出力手段は、前記制御信号出力手段が前記制御信号の出力を開始した後、ストローブ信号の状態を前記制御信号の入力タイミングを示す指示状態に遷移させ、前記制御信号入力手段は、前記ストローブ信号入力手段が入力するストローブ信号の状態が指示状態となったことを契機に、前記制御信号出力手段から出力される制御信号を入力するように構成され、前記ストローブ信号が指示状態となった後、前記処理手段は、判定処理を含まない予め決められた1又は複数の処理を行うように構成され、前記処理手段による処理が終了したときに、前記ストローブ信号出力手段は、前記ストローブ信号を指示状態から非指示状態にするように構成され、前記ストローブ信号が指示状態となっている期間中に前記処理手段により行われる各処理の実行時間は、それぞれ予め決められた時間であることを特徴とする遊技機。
【符号の説明】
【0150】
NL…有効ライン、BS…ブロッカソレノイド、MB…メダルブロッカ、OP…情報出力ポート、SOP…ストローブ出力用ポート、IP…情報入力ポート、SIP…ストローブ入力用ポート、SE1…左リールセンサ、SE2…中リールセンサ、SE3…右リールセンサ、SE4…投入センサ、SE5…通過センサ、SE6…払出センサ、10…スロットマシン(遊技機)、11…本体キャビネット、12…前面扉、12a…表示窓、13…装飾ランプ、14…スピーカ、15…演出表示装置、16…リールユニット、16a〜16c…リール、17…メダル投入口、18…MAXBETボタン、19…精算ボタン、20…スタートレバー、21a〜21c…ストップボタン、22…メダルセレクタ、23…ホッパー、24…メダル排出口、25…受皿、30…情報パネル、31…投入可能表示部、32…リプレイ表示部、33…ウェイト表示部、34…状態表示部、35…ベット表示部、35a…1ベット表示部、35b…2ベット表示部、35c…3ベット表示部、36…クレジット表示部、37…払出し表示部、40…主基板、40a…主制御用CPU、41…副基板、41a…副制御用CPU。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11