(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のカム及び前記第2のカムは、共通の長手軸に沿って長手方向に間隔をあけて配置され、前記第1のカム及び前記第2のカムは、前記長手軸の周りに異なる角度位置に向けられている、請求項1に記載の器具。
前記第1のカム及び前記回動部材の前記第1の部分は、接触することによって前記発射組立体を第1の長手距離に沿って長手方向に並進移動させるように構成され、前記第2のカム及び前記回動部材の前記第2の部分は、接触することによって前記発射組立体を第2の長手距離に沿って長手方向に並進移動させるように構成されている、請求項1に記載の器具。
前記発射組立体は、アームを備え、該アームは、前記カム組立体と係合し、該アームは、長手方向に並進移動することによって、前記変化する機械効率を前記発射組立体の前記遠位部分に提供するように構成されている、請求項1に記載の器具。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本技術の特定の実施例に関する以下の説明は、本技術の範囲を限定するために使用されるべきではない。本技術のその他の実施例、特徴、態様、実施形態、及び有利点は、例として、本技術を実施するために想到される最良の形態の1つである以下の説明から、当業者には明らかとなるであろう。理解されるように、本明細書で説明される本技術は、すべて本技術から逸脱することなく、その他種々の明白な態様が可能である。したがって、図面及び説明文は例示的な性質のものであって限定的なものと見なすべきではない。
【0008】
I.例示的な外科用円形ステープル留め器具の概要
図1〜6は、ステープル留めヘッド組立体(20)、シャフト組立体(60)、及びアクチュエータハンドル組立体(70)を有する例示的な外科用円形ステープル留め器具(10)を示し、それぞれについては、以下により詳細に説明する。シャフト組立体(60)は、アクチュエータハンドル組立体(70)から遠位側に延び、ステープル留めヘッド組立体(20)は、シャフト組立体(60)の遠位端に連結している。端的には、アクチュエータハンドル組立体(70)は、ステープル留めヘッド組立体(20)のステープルドライバ(24)を作動させて、ステープル留めヘッド組立体(20)から複数のステープル(66)を打ち込むように動作可能である。ステープル(66)は曲げられて、器具(10)の遠位端に装着されるアンビル(40)によって完成したステープルを形成する。したがって、器具(10)を利用して、
図2A〜2Cに示される組織(2)をステープル留めすることができる。
【0009】
本実施例では、器具(10)は閉鎖システム及び発射システムを備える。閉鎖システムは、トロカール(38)、トロカールアクチュエータ(39)、及び回転ノブ(98)を備える。アンビル(40)は、トロカール(38)の遠位端に連結していてよい。回転ノブ(98)は、トロカール(38)をステープル留めヘッド組立体(20)に対して長手方向に並進移動させ、これにより、アンビル(40)がトロカール(38)に連結されたときに、アンビル(40)を並進移動させてアンビル(40)とステープル留めヘッド組立体(20)との間で組織をクランプするように動作可能である。発射システムは、トリガ(74)、トリガ作動組立体(84)、ドライバアクチュエータ(64)、及びステープルドライバ(24)を備える。ステープルドライバ(24)は、ステープルドライバ(24)が長手方向に作動したときに、組織を切断するように構成されたナイフ(36)を備える。それに加えて、ステープルドライバ(24)が長手方向に作動したときに、ステープルドライバ(24)はまたステープル(66)を遠位側に打ち込むように、ステープル(66)は、ステープルドライバ(24)の複数のステープル打ち込み機構(30)に対して遠位側に配置されている。それ故、トリガ(74)が作動し、トリガ作動組立体(84)がドライバアクチュエータ(64)を介してステープルドライバ(24)を作動させたとき、ナイフ(36)及び部材(30)は、組織(2)を実質的に同時に切断すると共に、ステープル留めヘッド組立体(20)に対して遠位側に、組織内へとステープル(66)を打ち込む。次に、閉鎖システム及び発射システムの構成要素と機能性について、より詳細に説明する。
【0010】
A.例示的なアンビル
図1〜2Cに示したように、アンビル(40)は、表面を提供するように器具(10)に選択的に連結可能であり、該表面に対して、ステープル(66)を曲げて、ステープル留めヘッド組立体(20)とアンビル(40)との間に収容された物質をステープル留めすることができる。本実施例のアンビル(40)は、ステープル留めヘッド組立体(20)に対して遠位側に延びるトロカール又は先のとがったロッド(38)に選択的に連結可能である。
図2A〜2Cを参照すると、アンビル(40)は、アンビル(40)の近位シャフト(42)をトロカール(38)の遠位先端部の連結部を介して、選択的に連結可能である。アンビル(40)は、概ね円形のアンビルヘッド(48)、及びアンビルヘッド(48)から近位方向に延びる近位シャフト(42)を備える。図示されている例では、近位シャフト(42)は、アンビル(40)をトロカール(38)に対して選択的に連結するための、弾性的に付勢された保持クリップ(46)を有する管状部材(44)を備えるが、これは単に任意選択のものであり、同様にアンビル(40)をトロカール(38)に対して連結するための、他の保持機構を使用してもよいことを理解すべきである。例えば、アンビル(40)をトロカール(38)に対して連結するために、Cクリップ、クランプ、ねじ切り、ピン、接着剤などを用いてよい。それに加えて、アンビル(40)は、トロカール(38)に選択的に連結可能であるように説明しているものの、変形例によっては、近位シャフト(42)は、一旦アンビル(40)を装着するとアンビル(40)をトロカール(38)から取り外せないように、一方向の連結機構を備えていてもよい。単に例示的な一方向の機構としては、かかり、一方向のスナップ、コレット、カラー、タブ、バンドなどが挙げられる。当然ながら、アンビル(40)をトロカール(38)に対して連結するための更に他の構成は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。例えば、トロカール(38)は、代わりに中空シャフトであってもよく、近位シャフト(42)はこの中空シャフトに挿入可能なとがったロッドを備えていてもよい。
【0011】
本実施例のアンビルヘッド(48)は、アンビルヘッド(48)の近位面(50)に形成された複数のステープル形成ポケット(52)を備える。したがって、
図2Cに示したように、アンビル(40)が閉鎖位置にあり、ステープル(66)がステープル留めヘッド組立体(20)からステープル形成ポケット(52)の中へと打ち込まれたとき、ステープル(66)の脚部(68)が曲げられて、完成したステープルが形成される。
【0012】
別個の構成部品としてのアンビル(40)の場合は、アンビル(40)は、ステープル留めヘッド組立体(20)に連結される前に、組織(2)の一部分に挿入され、固定されてよいことを理解すべきである。単なる一例として、アンビル(40)は、組織(2)の第1の管状部分に挿入され固定されてもよく、器具(10)は、組織(2)の第2の管状部分に挿入され固定されてもよい。例えば、組織(2)の第1の管状部分は、アンビル(40)の一部分に対して、又はアンビル(40)の一部分の周囲に縫合されてもよく、組織(2)の第2の管状部分は、トロカール(38)に対して、又はトロカール(38)の周囲に縫合されてもよい。
【0013】
図2Aに示したように、その後、アンビル(40)は、トロカール(38)に連結される。本実施例のトロカール(38)は、最遠位の作動位置に示されている。このようにトロカール(38)が伸長した位置にくることで、アンビル(40)を装着する前に組織(2)が連結され得る面積をより広く提供することができる。それに加えて、トロカール(38)が伸長した位置にくることで、アンビル(40)のトロカール(38)に対する装着をより容易にすることもできる。トロカール(38)は、先細りの遠位先端部を更に備える。このような先端部は、組織に穿刺し、かつ/又はアンビル(40)のトロカール(38)への挿入を補助できるが、先細りの遠位先端部は単に任意選択のものである。例えば、他の変形例では、トロカール(38)は、鈍先端部を有していてもよい。それに加えて、又はその代わりに、トロカール(38)は、アンビル(40)をトロカール(38)の方へ引き付けることができる磁性部分(図示せず)を備えていてもよい。当然ながら、アンビル(40)及びトロカール(38)に対する更に他の構成及び配置が、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。
【0014】
アンビル(40)がトローカル(38)に連結されると、アンビル(40)の近位面とステープル留めヘッド組立体(20)の遠位面との間の距離は、間隙距離dを規定する。本実施例のトローカル(38)は、アクチュエータハンドル組立体(70)の近位端に位置する調節ノブ(98)によりステープル留めヘッド組立体(20)に対して長手方向に並進移動でき、これについては以下により詳細に説明する。したがって、アンビル(40)がトロカール(38)に連結されたとき、ステープル留めヘッド組立体(20)に対してアンビル(40)を作動させることによって、調節ノブ(98)の回転が間隙距離dを拡大又は縮小させる。例えば、
図2A及び
図2Bに連続的に示したように、アンビル(40)は、初めの開放位置から閉鎖位置へアクチュエータハンドル組立体(70)に対して近位側に作動していることが示されていて、これによって間隙距離d及び組織(2)の接合されるべき2つの部分間の距離が短くなる。一旦間隙距離dが所定の範囲以内になれば、
図2Cに示したように、ステープル留めヘッド組立体(20)が発射され、アンビル(40)とステープル留めヘッド組立体(20)との間の組織(2)をステープル留めして切断することができる。ステープル留めヘッド組立体(20)は、以下により詳細に説明するように、ユーザがアクチュエータハンドル組立体(70)のトリガ(74)を回動させることによって、組織(2)をステープル留めして切断するように動作可能である。
【0015】
上述したように、間隙距離dは、アンビル(40)とステープル留めヘッド組立体(20)との間の距離に相当する。器具(10)が患者の体内に挿入されるとき、この間隙距離dは容易に視認できないことがある。したがって、トリガ(74)の反対側に配置される表示窓(120)を通して視認できるように、
図5及び
図6に示す可動式の表示バー(110)が提供される。表示バー(110)は、表示バー(110)の位置が間隙距離dを表すものになるように、調節ノブ(98)の回転に反応して動くように動作可能である。
図6に示したように、表示窓(120)は、アンビルの間隙が所望の動作範囲内(例えば緑色の領域つまり「グリーンゾーン」)にあることを示す目盛り(130)と、目盛り(130)のそれぞれの端部での対応するステープル圧縮表示とを更に備える。単なる一例として、
図6に示したように、第1のステープル画像(132)は高さの高いステープルを示し、第2のステープル画像(134)は高さの低いステープルを示している。したがって、ユーザは、連結されたアンビル(40)のステープル留めヘッド組立体(20)に対する位置を、表示バー(110)及び目盛り(130)を介して視認できる。したがって、その後、ユーザは、調節ノブ(98)を介してアンビル(40)の配置を調節することができる。
【0016】
図2A〜2Cを再度参照すると、ステープル留めされる組織(2)の一部分の中にアンビルヘッド(48)が位置するように、ユーザは、組織(2)の一部分を管状部材(44)の周囲に縫合する。組織(2)がアンビル(40)に装着されると、ユーザがアンビル(40)をトロカール(38)に連結できるように、保持クリップ(46)及び管状部材(44)の一部分が組織(2)から外へ突出する。組織(2)をトロカール(38)及び/又はステープル留めヘッド組立体(20)の別の部分に連結した状態で、ユーザはアンビル(40)をトロカール(38)に装着し、アンビル(40)をステープル留めヘッド組立体(20)へ向かって近位側に作動させて、間隙距離dを縮小させる。一旦器具(10)が動作範囲内に入れば、ユーザは、組織(2)の両端を互いにステープル留めし、それによって、組織(2)の実質的に連続した管状部分を形成する。
【0017】
アンビル(40)は、米国特許第5,205,459号、米国特許第5,271,544号、米国特許第5,275,322号、米国特許第5,285,945号、米国特許第5,292,053号、米国特許第5,333,773号、米国特許第5,350,104号、米国特許第5,533,661号、及び/又は米国特許出願公開第2012/0292372号(これらの開示内容を参照することにより本明細書に援用する)の教示の少なくともいくつかに従って、かつ/又は他の構成に従って更に構築されてもよく、これは、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。
【0018】
B.例示的なステープル留めヘッド組立体
本実施例のステープル留めヘッド組立体(20)は、シャフト組立体(60)の遠位端に連結され、摺動可能なステープルドライバ(24)を収納する管状ケーシング(22)と、ステープルポケット(32)内に収容された複数のステープル(66)とを備える。ステープル(66)及びステープルポケット(32)は、管状ケーシング(22)の周囲に円形配列で設けられている。本実施例では、ステープル(66)及びステープルポケット(32)は、ステープル(66)とステープルポケット(32)とからなる一対の同心環状列として設けられている。ステープルドライバ(24)は、アクチュエータハンドル組立体(70)のトリガ(74)の回転に反応して、管状ケーシング(22)内で長手方向に作動するように動作可能である。
図2A〜2Cに示したように、ステープルドライバ(24)は、トロカール開口部(26)と、中央凹部(28)と、中央凹部(28)の周囲に円周に沿って配設されると共に、シャフト組立体(60)に対して遠位側に延びる複数の部材(30)とを有するフレア状の円筒状部材を備える。各部材(30)は、ステープルポケット(32)内の複数のステープル(66)のうち、対応するステープル(66)と接触し、係合するように構成されている。したがって、ステープルドライバ(24)がアクチュエータハンドル組立体(70)に対して遠位側に作動するとき、各部材(30)は、管状ケーシング(22)の遠位端に形成されるステープル孔(34)を通して、対応するステープル(66)をそのステープルポケット(32)から打ち込む。それぞれの部材(30)はステープルドライバ(24)から延びているため、複数のステープル(66)は、実質的に同時にステープル留めヘッド組立体(20)から打ち込まれる。アンビル(40)が閉鎖位置にあるとき、ステープル(66)は、ステープル形成ポケット(52)の中へと打ち込まれて、ステープル(66)の脚部(68)を曲げ、それによって、アンビル(40)とステープル留めヘッド組立体(20)との間に位置する物質をステープル留めする。
図3は、部材(30)によってアンビル(40)のステープル形成ポケット(32)に打ち込まれて脚部(68)を曲げる、1つの単なる例示的なステープル(66)を示している。
【0019】
ステープルドライバ(24)は、トロカール開口部(26)と同軸であってステープルポケット(32)から差し込まれる円筒状ナイフ(36)を更に備える。本実施例では、円筒状ナイフ(36)は、ステープルドライバ(24)と共に遠位側に並進移動するように、中央凹部(28)内に設けられている。上述したように、アンビル(40)がトロカール(38)に固定されているとき、アンビルヘッド(48)は表面を提供し、該表面に対して円筒状ナイフ(36)は、アンビル(40)とステープル留めヘッド組立体(20)との間に収容された物質を切断する。変形例によっては、アンビルヘッド(48)は、円筒状ナイフ(36)が物質を切断することを(例えば、協働する剪断エッジ部を提供することによって)補助するための凹部(図示せず)を備えていてもよい。それに加えて、又はその代わりに、アンビルヘッド(48)は、はさみ型の切断動作を提供できるように、円筒状ナイフ(36)からずれている1つ以上の対向する円筒状ナイフ(図示せず)を備えていてもよい。更に他の構成が、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。ステープル留めヘッド組立体(20)は、このようにしてアクチュエータハンドル組立体(70)による作動に反応して、組織(2)のステープル留めと切断との両方を実質的に同時に行うように動作可能である。
【0020】
当然ながら、ステープル留めヘッド組立体(20)は、米国特許第5,205,459号、米国特許第5,271,544号、米国特許第5,275,322号、米国特許第5,285,945号、米国特許第5,292,053号、米国特許第5,333,773号、米国特許第5,350,104号、米国特許第5,533,661号、及び/又は米国特許出願公開第2012/0292372号(これらの開示内容を参照することにより本明細書に援用する)の教示の少なくともいくつかに従って、かつ/又は他の構成に従って更に構築されてもよく、これは、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。
【0021】
既に述べた通り、ステープルドライバ(24)は、トロカール開口部(26)を備える。トロカール開口部(26)は、トロカール(38)が、ステープル留めヘッド組立体(20)及び/又はシャフト組立体(60)に対して長手方向に摺動できるように構成されている。
図2A〜2Cに示したように、トロカール(38)は、以下にアクチュエータハンドル組立体(70)に関してより詳細に説明する通り、トロカール(38)が回転ノブ(98)の回転を介して長手方向に作動できるように、トロカールアクチュエータ(39)に連結されている。本実施例では、トロカールアクチュエータ(39)は、トロカール(38)に連結された、細長く、比較的硬質のシャフトを備えるが、これは単に任意選択のものである。変形例によっては、アクチュエータ(39)は、器具(10)の一部を使用中に選択的に曲げられるように、又は湾曲させられるように、長手方向には硬質だが横方向には曲げられる材料を備えていてもよく、あるいは器具(10)は、事前に曲げられたシャフト組立体(60)を備えていてもよい。アンビル(40)がトロカール(38)に連結されると、トロカール(38)及びアンビル(40)は、アンビル(40)とステープル留めヘッド組立体(20)との間の間隙距離dを調節するために、アクチュエータ(39)を介して並進移動可能である。アクチュエータ(39)がトロカール(38)を長手方向に作動させる更に他の構成が、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。
【0022】
C.例示的なシャフト組立体
図2A〜2Cに示したように、ステープル留めヘッド組立体(20)及びトロカール(38)は、シャフト組立体(60)の遠位端に位置している。本実施例のシャフト組立体(60)は、外側管状部材(62)及びドライバアクチュエータ(64)を備える。外側管状部材(62)は、ステープル留めヘッド組立体(20)の管状ケ−シング(22)に、かつアクチュエータハンドル組立体(70)の本体(72)に連結され、外側管状部材の中で作動する構成部品に対して機械的な基盤を提供する。ドライバアクチュエータ(64)の近位端は、以下に説明する、アクチュエータハンドル組立体(70)のトリガ作動組立体(84)に連結される。ドライバアクチュエータ(64)の遠位端は、トリガ(74)の回転でステープルドライバ(24)が長手方向に作動するように、ステープルドライバ(24)に連結される。
図2A〜2Cに示したように、ドライバアクチュエータ(64)は、トロカール(38)に連結されたアクチュエータ(39)が、ドライバアクチュエータ(64)内で、かつドライバアクチュエータ(64)に対して、長手方向に作動できるように、開放した長手軸を有する管状部材を備える。当然ながら、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるように、ドライバアクチュエータ(64)内に他の構成部品を設けてよいことを理解すべきである。
【0023】
シャフト組立体(60)は、米国特許第5,205,459号、米国特許第5,271,544号、米国特許第5,275,322号、米国特許第5,285,945号、米国特許第5,292,053号、米国特許第5,333,773号、米国特許第5,350,104号、米国特許第5,533,661号、及び/又は米国特許出願公開第2012/0292372号(これらの開示内容を参照することにより本明細書に援用する)の教示の少なくともいくつかに従って、かつ/又は他の構成に従って更に構築されてもよく、これは、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。
【0024】
D.例示的なアクチュエータハンドル組立体
次に、
図4A〜5を参照すると、アクチュエータハンドル組立体(70)は、本体(72)、トリガ(74)、ロックアウト機構(82)、トリガ作動組立体(84)、及びトロカール作動組立体(90)を備える。本実施例のトリガ(74)は、トリガ(74)が未発射位置(
図4Aに図示)から発射済位置(
図4Bに図示)に回転することで上述したドライバアクチュエータ(64)が作動するように、本体(72)に回動可能に取り付けられ、トリガ作動組立体(84)に連結される。バネ(78)は、本体(72)及びトリガ(74)に連結され、未発射位置に向かってトリガ(74)を付勢する。ロックアウト機構(82)は、本体(72)に連結された回動可能な部材である。第1のロック位置では、ロックアウト機構(82)がトリガ(74)と係合してユーザによるトリガ(74)の作動に機械的に抵抗するように、ロックアウト機構(82)は上方へと本体(72)から離れるように回動される。
図1及び4Bに示されているような第2のロック解除位置では、ロックアウト機構(82)は、ユーザがトリガ(74)を作動できるように下方へ回動される。したがって、ロックアウト機構(82)が第2の位置にある状態では、トリガ(74)は、トリガ作動組立体(84)と係合して器具(10)を発射させることができる。
【0025】
図4A及び4Bに示したように、本実施例のトリガ作動組立体(84)は、ドライバアクチュエータ(64)の近位端と係合する摺動可能なトリガ運搬部(86)を備える。運搬部(86)は、運搬部(86)の近位端上に、トリガ(74)から延びる一対のトリガアーム(76)を保持し係合するための一組のタブ(88)を備える。したがって、トリガ(74)が回動するとき、運搬部(86)は、長手方向に作動し、長手方向への動きをドライバアクチュエータ(64)に伝達する。図示されている例では、運搬部(86)は、ドライバアクチュエータ(64)の近位端に固定して連結されているが、これは単に任意選択のものである。実際には、1つの単なる例示的な代替例では、遠位のバネ(図示せず)がドライバアクチュエータ(64)を、アクチュエータハンドル組立体(70)に対して近位側に付勢した状態で、運搬部(86)がドライバアクチュエータ(64)に当接するだけでよい。
【0026】
トリガ作動組立体(84)は、米国特許第5,205,459号、米国特許第5,271,544号、米国特許第5,275,322号、米国特許第5,285,945号、米国特許第5,292,053号、米国特許第5,333,773号、米国特許第5,350,104号、米国特許第5,533,661号、及び/又は米国特許出願公開第2012/0292372号(これらの開示内容を参照することにより本明細書に援用する)の教示の少なくともいくつかに従って、かつ/又は他の構成に従って更に構築されてもよく、これは、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。
【0027】
本体(72)はまた、調節ノブ(98)の回転に反応してトロカール(38)を長手方向に作動するように構成されたトロカール作動組立体(90)を収納する。
図4A〜5に最もよく示されているように、本実施例のトロカール作動組立体(90)は、調節ノブ(98)、溝付きシャンク(94)、及びスリーブ(92)を備える。本実施例の溝付きシャンク(94)は、トロカールアクチュエータ(39)の近位端に位置するが、溝付きシャンク(94)及びトロカールアクチュエータ(39)は、その代わりに、係合して長手方向の動きを伝達する別個の構成要素であってもよいことを理解すべきである。溝付きシャンク(94)は本体(72)の内部で並進移動するように構成されているが、溝付きシャンク(94)は本体(72)の内部で回転しない。調節ノブ(98)は、本体(72)の近位端によって回転可能に支持され、内部タブ(図示せず)を介して溝付きシャンク(94)と係合するスリーブ(92)を回転させるように動作可能である。調節ノブ(98)はまた、以下により詳細に説明するように、雌ねじ(図示せず)を規定する。本実施例の溝付きシャンク(94)は、溝付きシャンク(94)の外表面に形成された連続的な溝(96)を備える。したがって、調節ノブ(98)を回転させると、スリーブ(92)の内部タブが溝(96)内に乗り、溝付きシャンク(94)はスリーブ(92)に対して長手方向に作動する。溝付きシャンク(94)はトロカールアクチュエータ(39)の近位端に位置するため、調節ノブ(98)が第1の方向に回転することによってトロカールアクチュエータ(39)がアクチュエータハンドル組立体(70)に対して遠位側に前進する。したがって、アンビル(40)とステープル留めヘッド組立体(20)との間の間隙距離dが増大する。調節ノブ(98)を反対方向へ回転させることにより、トロカールアクチュエータ(39)は、アクチュエータハンドル組立体(70)に対して近位側に作動して、アンビル(40)とステープル留めヘッド組立体(20)との間の間隙距離dを縮小させる。このように、トロカール作動組立体(90)は、調節ノブ(98)の回転に反応してトロカール(38)を作動させるように動作可能である。当然ながら、トロカール作動組立体(90)のための他の構成が、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。
【0028】
本実施例の溝(96)は、軸方向の距離当たりの溝のピッチ又は数がさまざまである複数の異なる部分(96A、96B、96C)を備える。この溝(96)は、遠位部分(96A)、中間部分(96B)、及び近位部分(96C)に分けられている。
図5に示したように、遠位部分(96A)は、溝付きシャンク(94)の軸方向の短い距離にわたって細かいピッチ又は多くの溝を備える。中間部分(96B)は、スリーブ(92)の内部タブが軸方向に長い距離を通過するために必要な回転が比較的少なくなるように、軸方向の距離当たりに比較的粗いピッチ又は数少ない溝を有する部分を備える。アンビル(40)がステープル留めヘッド組立体(20)に対して最初の遠位位置にあるとき、スリーブ(92)の内部タブは中間部分(96B)に位置している。したがって、間隙距離dは、スリーブ(92)の内部タブが中間部分(96B)を通過する間に、調節ノブ(98)の比較的少ない回転によって急速に縮小してよい。本実施例の近位部分(96C)は、遠位部分(96A)に実質的に類似しており、軸方向に短い距離を通過するために必要な回転数が多くなるように、溝付きシャンク(94)の軸方向の短い距離にわたって細かいピッチ又は多くの溝を備える。本実施例の近位部分(96C)は、アンビル(40)がステープル留めヘッド組立体(20)に実質的に近いときは、ノブ(98)によって規定される雌ねじと係合し、その結果、以下により詳細に説明するように、表示バー(110)は表示窓(120)内を目盛り(130)に沿って移動して、アンビルの間隙が所望の動作範囲内にあることを示す。したがって、溝(96)の近位部分(96C)がノブ(98)の雌ねじと係合する近位位置に溝付きシャンク(94)が到達すると、調節ノブ(98)が回転するたびに比較的少量だけ間隙距離dが縮小して、微調節ができる。近位部分(96C)がノブ(98)の雌ねじと係合したとき、スリーブ(92)の内部タブは溝(96)から係脱し得ることを理解すべきである。
【0029】
トロカール動作組立体(90)は、米国特許第5,205,459号、米国特許第5,271,544号、米国特許第5,275,322号、米国特許第5,285,945号、米国特許第5,292,053号、米国特許第5,333,773号、米国特許第5,350,104号、米国特許第5,533,661号(これらの開示内容を参照することにより本明細書に援用する)の教示の少なくともいくつかに従って、かつ/又は他の構成に従って更に構築されてもよく、これは、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。
【0030】
図4A及び4Bに示す例では、溝付きシャンク(94)の遠位側に位置するトロカールアクチュエータ(39)の中間部分に、U字クリップ(100)が装着される。本実施例では、トロカールアクチュエータ(39)の延長部が、ハンドル組立体(70)のハウジング内にあるスロットと係合し、調節ノブ(98)を回転させたときにトロカールアクチュエータ(39)がその軸周りに回転するのを防ぐ。本実施例のU字クリップ(100)は、その対向する側面それぞれに、ねじ、ボルト、ピンなどの装着部材を受け入れるための細長いスロット(102)を更に備え、目盛り(130)に対して表示バー(110)を較正する目的で、U字クリップ(100)の細長いスロット(102)の長手方向の位置をトロカールアクチュエータ(39)に対して選択的に調節する。変形例によっては、装着部材(例えばねじ、ボルト、ピンなど)は、本体(72)の一部分と係合して、調節ノブ(98)を回転させたときにトロカールアクチュエータ(39)がその軸周りに回転するのを実質的に防ぐ。
【0031】
図5に示したように、アクチュエータハンドル組立体(70)は、表示器(104)と係合して回動させるように構成された表示器ブラケット(140)を更に備える。本実施例の表示器ブラケット(140)は、本体(72)に形成された一対のスロットに沿って、本体(72)に対して摺動可能である。表示器ブラケット(140)は、長方形プレート(144)、表示器アーム(146)、及び角度付きフランジ(142)を備える。角度付きフランジ(142)は、長方形プレート(144)の近位端に形成され、トロカールアクチュエータ(39)及び/又は溝付きシャンク(94)上に摺動可能に取り付けるための孔(図示せず)を備える。フランジ(142)をU字クリップ(100)に対して付勢するために、フランジ(142)とボス(152)との間にコイルバネ(150)が介在している。したがって、U字クリップ(100)がトロカールアクチュエータ(39)及び/又は溝付きシャンク(94)により遠位側に作動するとき、コイルバネ(150)は、表示器ブラケット(140)を付勢して、U字クリップ(100)と共に遠位側へ移動させる。それに加えて、U字クリップ(100)は、トロカールアクチュエータ(39)及び/又は溝付きシャンク(94)が近位側に並進移動するときに、表示器ブラケット(140)をボス(152)に対して近位側に付勢し、これによってコイルバネ(150)を圧縮する。当然ながら、変形例によっては、表示器ブラケット(140)は、トロカールアクチュエータ(39)及び/又は溝付きシャンク(94)に固定して装着されてもよいことを理解すべきである。
【0032】
本実施例では、表示器ブラケット(140)が、アンビルの間隙が所望の動作範囲(例えば、緑色の領域つまり「グリーンゾーン」)内にあるときには該当しない長手方向の位置にあるとき、ロックアウト機構(82)の一部分が表示器ブラケット(140)の表面(141)に当接する。アンビルの間隙が所望の動作範囲(例えば、緑色の領域つまり「グリーンゾーン」)内にあるとき、表示器ブラケット(140)が狭くなって、表示器アーム(146)のどちらかの側に一対の間隙(145)ができ、ロックアウト機構(82)が回動することが可能になり、それによってトリガ(74)が解放される。したがって、ロックアウト機構(82)及び表示器ブラケット(140)は、アンビル(40)が所定の動作範囲に来るまでにユーザがトリガ(74)を解除して動作させてしまうことを実質的に防ぐことができる。当然ながら、変形例によっては、ロックアウト機構(82)全体を省略してもよいことを理解すべきである。
【0033】
この動作範囲は、簡潔に上述した通り、目盛り(130)に対して示された表示器(104)の表示バー(110)を介して、ユーザに視覚的に伝達されてよい。表示器ブラケット(140)の遠位端には、表示器(104)の移動を制御するために横方向に突出するフィンガ(148)で終端する、遠位側に突出する表示器アーム(146)がある。
図5に最もよく示されている、表示器アーム(146)及びフィンガ(148)は、表示器(104)のタブ(106)と係合するように構成され、表示器ブラケット(140)が長手方向に作動したときに表示器(104)が回動する。本実施例では、表示器(104)は、表示器(104)の第1の端部で本体(72)に回動可能に連結されていたが、これは単に任意選択のものであり、表示器(104)のための他の枢軸点が、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。表示バー(110)は、表示バー(110)が表示器ブラケット(140)の作動に反応して移動するように、表示器(104)の第2の端部に配置されている。したがって、上述したように、表示バー(110)は、アンビル(40)とステープル留めヘッド組立体(20)との間の相対的な間隙距離dを示すために、表示窓(120)を通して目盛り(130)(
図6に図示)に対して表示される。
【0034】
当然ながら、表示器ブラケット(140)、表示器(104)、及び/又はアクチュエータハンドル組立体(70)は、米国特許第5,205,459号、米国特許第5,271,544号、米国特許第5,275,322号、米国特許第5,285,945号、米国特許第5,292,053号、米国特許第5,333,773号、米国特許第5,350,104号、米国特許第5,533,661号、及び/又は米国特許出願公開第2012/0292372号(これらの開示内容を参照することにより本明細書に援用する)の教示の少なくともいくつかに従って、かつ/又は他の構成に従って更に構築されてもよく、これは、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。
【0035】
II.並進移動するカム従動子を有する例示的な電動の外科用円形ステープル留め器具
場合によっては、外科用円形ステープル留め器具(10)を手動で駆動するのを回避する方法でステープル(66)及びナイフ(36)を駆動することが望ましいことがある。例えば、術者が外科用円形ステープル留め器具(10)を作動させるのに十分な手の力がない場合、ステープルドライバ(24)及びナイフ(36)に対して電動の組立体を設けることが望ましいことがある。器具(10)の少なくとも一部を電動化することで、ステープルドライバ(24)及びナイフ(36)を駆動する際に術者が誤るリスクを軽減することもできる。場合によっては、器具(10)を手動で駆動して術者が誤ると、器具(10)が完全に作動しない結果になるおそれがある。これは、術者がトリガ(74)を完全に手動で作動させるのに失敗したときに起こることがあり、これによってステープル(66)が完全に形成されなくなることがあり、よって完全に吻合を固定できなくなる。そのため、ステープルドライバ(24)及びナイフ(36)の駆動を電動化することで、組織を切断するためにナイフ(36)が完全に駆動されるようにし、かつ組織を固定するために1回の打ち込みストロークでステープル(66)が完全に展開するようにできる。器具(10)をどのように再構成してモータを組み入れるのかを示すさまざまな例を以下に更に詳細に説明するが、他の構成が、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。以下に記載する例は、上述した器具(10)と実質的に同様に機能してよいことを理解すべきである。特に、以下に記載する外科用円形ステープル留め器具を使用して、環状配列で組織をステープル留めし、ステープルの環状配列の内側にある余分な組織を切断し、管腔部分どうしの間で実質的に滑らかな移行を実現できる。
【0036】
外科用円形ステープル留め器具(10)を少なくとも部分的に電動化することが望ましいことがあるが、外科用円形ステープル留め器具(10)の全部分を電動化することが必ずしも望ましくはないことがある。例えば、ノブ(98)又は同様の機構を手動で調節することを維持して、アンビル(40)とステープル留めヘッド組立体(20)との間の距離dを制御することが望ましいことがある。他の機構が電動化されていても、外科用円形ステープル留め器具(10)の他の適切な部分に同じく手動の作動を利用してよく、これは本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。
【0037】
電動外科用円形ステープル留め器具(200)の1つの単なる例示的な変形例を
図7に示している。本実施例の器具(200)は、閉鎖システム及び発射システムを備える。本実施例の閉鎖システムは回転ノブ(298)を備え、この回転ノブは、アンビル(240)を駆動するように動作可能である。本実施例の閉鎖システム及びノブ(298)は、上述した器具(10)の閉鎖システム及びノブ(98)と実質的に同様に機能する。特に、ノブ(298)を回転させて、トローカルアクチュエータ(239)を長手方向に作動させ、アンビル(240)の近位面とステープル留めヘッド組立体(218)の遠位面との間の間隙距離を拡大又は縮小させることができる。
【0038】
本実施例の発射システムは、以下で考察する相違点を除いて、上述した器具(10)の発射システムと実質的に同様に機能する。特に、本実施例の発射システムを使用して、ステープルドライバ及びナイフ(図示せず)を作動させることができる。本実施例の発射システムは、モータ(210)、従動子インターフェース機構(284)、ドライバアクチュエータ(264)、ステープルドライバ(例えば上述したステープルドライバ(24)など)、及びナイフ(例えば上述したナイフ(36)など)を備える。本実施例のドライバアクチュエータ(264)は、上で考察した器具(10)のドライバアクチュエータ(64)と実質的に同様に動作するように構成されている。特に、モータ(210)の作動によりドライバアクチュエータ(264)が長手方向に並進移動すると、ドライバアクチュエータが今度はステープルドライバ及びナイフを長手方向に作動させるように、ドライバアクチュエータ(264)の遠位端はステープルドライバ及びナイフに連結される。本実施例のモータ(210)は電池パック(212)を介して給電されるが、モータ(210)は、外部電源(例えば壁のコンセントなど)などの任意の他の適切な電源で給電されてもよいことを理解すべきである。以下により詳細に考察するように、モータ(210)は、ステープル留めヘッド組立体(218)を作動させるように動作可能である。本実施例では、モータ(210)は、ドライバアクチュエータ(264)によって規定される長手軸と平行な軸沿いに向けられている。ただし、モータ(210)は、その代わりに、ドライバアクチュエータ(264)によって規定される長手軸に対して斜めを向いていてもよいことを理解すべきである。単なる一例として、単に説明のために斜めのモータの向きを、
図22及び23を参照して以下により詳細に説明する。
【0039】
ステープル留めヘッド組立体(218)は、ステープルドライバ、複数のステープル、及びナイフを備え、ナイフは、ステープルドライバが長手方向に作動したときに組織を切断するように構成されている。本実施例のステープル留めヘッド組立体(218)は、以下で考察する相違点を除いて、上述したステープル留めヘッド組立体(20)と実質的に同様に機能する。特に、本実施例のステープル留めヘッド組立体(218)を使用して、ステープルを環状配列で組織の中に打ち込み、ナイフを駆動してステープルの環状配列の内側にある余分な組織を切断し、ステープルドライバの作動に反応して管腔部分どうしの間で実質的に滑らかな移行を実現できる。ドライバアクチュエータ(264)の近位端は、アクチュエータハンドル組立体(270)の従動子インターフェース機構(284)に連結される。ドライバアクチュエータ(264)の遠位端は、従動子インターフェース機構(284)が長手方向に並進移動するとステープルドライバ及びナイフが作動するように、ステープルドライバ及びナイフに連結される。以下により詳細に考察するように、モータ(210)は、ドライブ組立体を介して従動子インターフェース機構(284)を長手方向に並進移動させるように動作可能である。そのため、モータ(210)が作動すると、従動子インターフェース機構(284)は、ドライバアクチュエータ(264)を介してステープルドライバ及びナイフを作動させて、実質的に同時に、組織を切断しステープルを遠位側に組織の中に打ち込む。
【0040】
図7に示したように、モータ(210)は、術者の入力部(202)と通信状態にある。術者の入力部(202)には、手動で作動するトリガ(例えばトリガ(74)などと同様のもの)及び/又はモータ(210)を稼働させるための動作可能な何らかの他の入力部を挙げることができる。例えば、術者の入力部(202)には、電気でモータ(210)を作動させるボタン、トリガ、レバー、スライダ、タッチパッドなどを挙げることができる。これに加えて、又はその代わりに、術者の入力部(202)には、術者による操作でモータ(210)を稼働させる電気駆動式又はソフトウェア駆動式のアクチュエータを挙げることができる。変形例によっては、術者の入力部(202)には、モータ(210)と通信状態にある足で操作するペダルを挙げることができる。本明細書の教示を考慮することで、術者の入力部(202)が取り得るその他の好適な形態が当業者に明らかになるであろう。
【0041】
本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろうが、術者の入力部(202)は、外科用円形ステープル留め器具(10)上に、又は外科用円形ステープル留め器具に対して任意の適切な位置に設置されてよいこともまた理解されるであろう。例えば、術者の入力部(202)は、
図1に見られるように、アクチュエータハンドル組立体(70)の任意の部分に配置されてよい。これに代えて、術者の入力部(202)はまた、外科用円形ステープル留め器具(10)から離れているどこかに配置されてもよく、これは、術者の入力部(202)を別のコンソール又はコンピュータ上に設置することを含んでよい。術者の入力部(202)はまた、外科用円形ステープル留め器具(10)と無線通信状態にあるコンソール又はデバイス上に設置されることも可能である。術者の入力部(202)に対するその他の好適な設置は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかになるであろう。
【0042】
A.並進移動するカム従動子を有する第1の例示的なモータ及びドライブ組立体
図8に示したように、モータ(210)は、ドライバアクチュエータ(264)の近位部分に平行にアクチュエータハンドル組立体(270)の中に配設される。マルチカム組立体(220)がモータ(210)の遠位端に連結される。モータ(210)は、モータ(210)によって規定される長手軸(LA1)の周りでマルチカム組立体(220)を回転させるように動作可能である。
図9A〜10Cで最もよくわかるように、マルチカム組立体(220)は、シャフト(222)と、長手軸(LA1)沿いの異なる長手位置で中心からずれてシャフト(222)に取り付けられた一対のカム(230、240)とを備える。本実施例では、ハンドル組立体(270)のハウジングは、シャフト(222)及び残りのマルチカム組立体(220)に対する簡易な支持体となる。このようにする代わりに、シャフト(222)及び残りのマルチカム組立体(220)は、任意の他の適切な形で、かつ/又は任意の他の適切な(1つ又は複数の)構成要素から支持体を受け入れてもよい。
【0043】
図10A〜10Cに示したように、第1のカム(230)の外面は、第1の部分(232)及び第2の部分(234)を備える。第1の部分(232)及び第2の部分(234)は、第1のカム(230)の径方向に対向する側に配設される。第1の部分(232)は、第1のカム(230)の一部分であり、長手軸(LA1)からの径方向距離が、長手軸(LA1)から第2の部分(234)までの径方向距離よりも長い。第1のカム(230)は、第1の部分(232)と第2の部分(234)との間に配設された中間部分(233、235)を更に備える。中間部分(233、235)は、第1の部分(232)と第2の部分(234)との間で第1のカム(230)の径方向に対向する側に沿って実質的に滑らかな移行を実現するような輪郭になっている。そのため、第1のカム(230)の外面沿いの特定の点では、第1のカム(230)が一回転するにつれて、第1のカム(230)から長手軸(LA1)までの径方向距離は、第1の部分(232)で示した長い方の径方向距離から、中間部分(233)を介して第2の部分(234)で示した短い方の径方向距離に変化し、中間部分(235)を介して第1の部分(232)で示した長い方の径方向距離に戻る。
【0044】
同じく
図10A〜10Cに示したように、第2のカム(240)の外面は、第1の部分(242)及び第2の部分(244)を備える。第1の部分(242)及び第2の部分(244)は、第2のカム(240)の径方向に対向する側に配設される。第1の部分(242)は、第2のカム(240)の一部分であり、長手軸(LA1)からの径方向距離が、長手軸(LA1)から第2の部分(244)までの径方向距離よりも長い。第2のカム(240)は、第1の部分(242)及び第2の部分(244)との間に配設された中間部分(243、245)を更に備える。中間部分(243、245)は、第1の部分(242)と第2の部分(244)との間で第2のカム(240)の径方向に対向する側に沿って実質的に滑らかな移行を実現するような輪郭になっている。そのため、第2のカム(240)の外面沿いの特定の点では、第2のカム(240)が一回転するにつれて、第2のカム(240)から長手軸(LA1)までの径方向距離は、第1の部分(242)で示される長い方の径方向距離から、中間部分(243)を介して第2の部分(244)で示した短い方の径方向距離に変化し、中間部分(245)を介して第1の部分(242)で示した長い方の径方向距離に戻る。
【0045】
第1のカム(230)及び第2のカム(240)は、第1のカム(230)の第1の部分(232)及び第2のカム(240)の第1の部分(242)がシャフト(222)の周りで異なる角度位置になるように向けられている。更に、第1のカム(230)及び第2のカム(240)は、第1のカム(230)の第2の部分(234)及び第2のカム(240)の第2の部分(244)がシャフト(222)の周りで異なる角度位置になるように向けられている。
図9A〜9Cに最もよく示したように、第1のカム(230)の第1の部分(232)の径方向距離は、第2のカム(240)の第1の部分(242)の径方向距離よりも長い。第1のカム(230)の第2の部分(234)の径方向距離は、第2のカム(240)の第2の部分(244)の径方向距離よりも長い。
【0046】
図9A〜9Cに示したように、従動子インターフェース機構(284)は、回動するカム従動子(290)に連結される。ハンドル組立体は回動ピン(272)を備え、カム従動子(290)は、カム従動子(290)が回動ピン(272)の周りを自由回転するように回動ピンに対して回転式に連結される。カム従動子(290)の第1のアーム(292)は、シャフト(222)及び長手軸(LA1)から直接垂直に出ている第1のカム(230)の頂点で第1のカム(230)と接触している。カム従動子(290)の第2のアーム(294)は、シャフト(222)及び長手軸(LA1)から直接垂直に出ている第2のカム(240)の頂点で第2のカム(240)と接触している。カム従動子(290)の第3のアーム(296)は、スロット(295)を有する。従動子インターフェース機構(284)は、従動子インターフェース機構(284)から横断方向に延びるピン(289)を備える。ピン(289)は、スロット(295)の中で摺動式かつ回転式に配設され、それによってカム従動子(290)が従動子インターフェース機構(284)と連結するようになり、更に、カム従動子(290)が回動ピン(272)の周りを回転する際に従動子インターフェース機構(284)が長手方向に並進移動するようになる。
図8に示したように、アクチュエータハンドル組立体(270)の内部でドライバアクチュエータ(264)の周りに配設されたバネ(274)が、従動子インターフェース機構(284)を長手方向近位側に付勢する。
【0047】
図9A及び10Aに示したように、マルチカム組立体(220)が第1の回転位置にある状態では、第1のカム(230)の第2の部分(234)は長手軸(LA1)よりも上に位置する。この第1の回転位置では、カム従動子(290)の第1のアーム(292)は、第1のカム(230)の第2の部分(234)と接触している。第2のカム(240)の第2の部分(244)は、長手軸(LA1)に向かって位置している。しかし、カム従動子(290)の第2のアーム(294)は、第2のカム(240)の外面と接触していない。マルチカム組立体(220)がこの第1の回転位置にある状態では、従動子インターフェース機構(284)は近位側の長手位置にある。
【0048】
図9B及び10Bに示したように、マルチカム組立体(220)は、第2の回転位置へおよそ135°回転している。この第2の回転位置では、第1のカム(230)は、第1のカム(230)の第1の部分(232)が長手軸(LA1)よりも上に位置しているように、かつカム従動子(290)の第1のアーム(292)がそのときに第1のカム(230)の第1の部分(232)と接触しているように、回転している。第1のカム(230)が第1の回転位置から第2の回転位置まで回転すると、カム従動子(290)の第1のアーム(292)は、第2の部分(234)で示した短い方の径方向距離から第1の部分(232)で示した長い方の径方向距離まで中間部分(233)を介して駆動され、それによってカム従動子(290)を回動ピン(272)の周りで回転させることを理解すべきである。更に、カム従動子(290)が回動ピン(272)の周りを回転すると、第3のアーム(296)も回転し、従動子インターフェース機構(284)は、第3のアーム(296)が回転することによってバネ(274)の近位側での付勢を受けて第1の長手距離(LD1)だけ長手方向遠位側に駆動される。また、この第2の回転位置では、第2のカム(240)は、第2のカム(240)の中間部分(243)が第2のカム(240)の頂点に位置し、かつカム従動子(290)の第2のアーム(294)がそのときに第2のカム(240)の中間部分(243)と第2の回転位置で接触しているように回転している。
【0049】
図9C及び10Cに示したように、マルチカム組立体(220)は、第3の回転位置へおよそ45°更に回転している。この第3の回転位置では、第2のカム(240)は、第2のカム(240)の第1の部分(242)が長手軸(LA1)よりも上に位置し、かつカム従動子(290)の第2のアーム(294)がそのときに第2のカム(240)の第1の部分(242)と接触しているように回転している。したがって、第2のカム(240)が第1の回転位置から第2の回転位置まで回転し、その後第3の回転位置まで回転すると、カム従動子(290)の第2のアーム(294)は、第1のアーム(292)と第1のカム(230)の第2の部分(234)との接触によって生じた短い方の径方向距離から、第2のカム(240)の第1の部分(242)で示した長い方の径方向距離まで中間部分(243)を介して駆動され、そのようにしてカム従動子(290)を回動ピン(272)の周りで更に回転させることを理解すべきである。カム従動子(290)が回動ピン(272)の周りを更に回転すると、第3のアーム(296)も更に回転し、従動子インターフェース機構(284)は、バネ(274)の近位側での付勢を受けて第2の長手距離(LD2)だけ長手方向遠位側に駆動されて遠位側の長手位置に来る。また、この第3の回転位置では、第1のカム(230)は、第1のカム(230)の中間部分(235)が長手軸(LA1)よりも上に位置し、かつカム従動子(290)の第1のアーム(292)が第1のカム(230)と接触しなくなるように回転している。
【0050】
マルチカム組立体(220)が更に回転すると、マルチカム組立体(220)が移行し、マルチカム組立体(220)が360°完全に回転した後に第1の回転位置に戻り、それによって従動子インターフェース機構(284)を駆動させて近位側の長手位置に戻すことが可能になる。そのように近位側へ移動させるために回転したカム(230、240)が隙間を作るため、従動子インターフェース機構(284)をバネ(274)によって近位側に駆動できる。従動子インターフェース機構(284)が近位側へ移動することで、カム従動子(290)はマルチカム組立体(220)と接触したままになることを理解すべきである。従動子インターフェース機構(284)が近位側の長手位置から遠位側の長手位置へ並進移動し、近位側の長手位置へ戻ることで、ステープルドライバはドライバアクチュエータ(264)を介して近位位置から遠位位置へ駆動され、再び元に戻る。ドライバアクチュエータ(264)の遠位側への動きで、ステープルが吻合部位で展開し、吻合内の余分な組織を切断し、それに続くドライバアクチュエータの近位側への動きで、ステープル留めヘッド組立体(218)及びアンビル(240)を吻合部位から取り除くことが容易になる。
【0051】
長手距離(LD1、LD2)は、カム(230、240)の部分(232、234、242、244)及び/又はアーム(292、294、296)で表される径方向距離を操作することによって操作されてよいことを理解すべきである。例えば、本実施例では、第1の長手距離(LD1)は、第2の長手距離(LD2)よりも長い。長手距離(LD1、LD2)が異なることで、ドライバアクチュエータ(264)に機械
効率を加えることができ、この
効率は、ドライバアクチュエータ(264)の遠位側可動範囲全体にわたって
変化する。この
変化する機械
効率により、以下により詳細に説明するように、ワッシャの破壊を容易にでき、かつ/又は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるように、他の結果を提供できる。
【0052】
中間部分(233、243)と中間部分(234、245)とは、異なる輪郭を有していてよい。これらの異なる輪郭は、第1の部分(232、242)から第2の部分(234、244)まで、及びこの逆で示される、カム(230、240)の外面から長手軸(LA1)までの径方向距離の変化率が異なることを示すことができる。特に、中間部分(233、243)は、第2の部分(234、244)で示される径方向距離から第1の部分(232、242)で示される径方向距離までの変化率がより緩やかであるのに対し、中間部分(235、245)は、第1の部分(232、242)で示される径方向距離から第2の部分(234、244)で示される径方向距離までの変化率又はこの逆の変化率がより急峻であってよく、これはカム(230、240)がどちらの方向に回転するかによる。このような異なる変化率は、カム従動子(290)を介して従動子インターフェース機構(284)、ドライバアクチュエータ(264)、及びステープルドライバに伝達され、それによって従動子インターフェース機構(284)、ドライバアクチュエータ(264)、及びステープルドライバが長手方向に並進移動する速度が異なってくる。例えば、中間部分(233、243)は、ドライバアクチュエータ(264)の遠位側への前進を比較的遅い速度で提供でき、中間部分(235、245)は、ドライバアクチュエータ(264)の近位側への後退を比較的速い速度で提供する。当然ながら、これらの速度は、任意の適切な方法で更に変化してよい。
【0053】
器具(200)の変形例によっては、アンビル(240)は破壊可能なワッシャを内包し、このワッシャは、ナイフが遠位側可動範囲全体を完了したときにナイフで破壊される。場合によっては、ワッシャはこのようにして、ナイフがアンビル(240)に向かって完全に前進を終えたことに反応してワッシャが破壊したときに、アクチュエータハンドル組立体(270)を通して音又は感触によるフィードバックを提供するが、このような音/感触によるフィードバックは必須ではない。ワッシャが存在することで、ドライバアクチュエータ(264)を遠位側に前進させるのに必要な力が突然増大し得ることを理解すべきである。
図24は、ドライバアクチュエータ(264)の遠位側移動範囲にわたりドライバアクチュエータ(264)が受ける例示的な力特性を示している。第1の遠位側可動範囲(1200)では、ドライバアクチュエータ(264)は、ナイフが組織を通っていくにつれ、徐々に大きくなる負荷又は抵抗力を受ける。第2の遠位側可動範囲(1210)では、ドライバアクチュエータ(264)は、ナイフがワッシャを貫通するときに、負荷又は抵抗力のスパイクを受ける。第3の遠位側可動範囲(1220)では、ドライバアクチュエータ(264)はまず、ワッシャが破れた後に負荷又は抵抗力の突然の減力を受け、その後、ステープル留めヘッド組立体(218)がステープルをアンビル(240)の中に打ち込んだときに負荷又は抵抗力が引き続き増大するのを受け、それによってステープルをその最終の高さで形成する。上記を考慮することで、
図9Aに示した位置から
図9Cに示した位置への移行中に、カム(230、240)の部分(232、234、242、244)及び/又はアーム(292、294、296)で表される径方向距離は、ドライバアクチュエータ(264)がその遠位側移動の終端に達したときに大きな機械
効率を提供でき、それによってワッシャを破壊してステープルを形成するためのより大きな力を提供することを更に理解すべきである。例えば、ナイフは、ナイフが第2の長手距離(LD2)を移動したときにワッシャに出合うことがあり、第2の長手距離(LD2)を移動する間に提供される機械
効率は、ステープルを形成するワッシャによって提供される大きな機械的抵抗を計算に入れるために、第1の長手距離(LD1)を移動する間に提供される機械
効率よりも大きくてよい。当然ながら、変形例によっては、破壊可能なワッシャは、変形例によっては全体的に省略してもよい。
【0054】
B.並進移動するカム従動子を有する第2の例示的なモータ及びドライブ組立体
上で考察した器具(200)の変形例として、器具(200)に、ドライバアクチュエータ(264)と同軸に並んだモータを設けることができる。このような構成を
図11A及び11Bに描いており、この図は、ステープルドライバ及びナイフを作動させるために器具(200)に組み入れることができる例示的な代替の構成要素を示している。特に、
図11A及び11Bは、以下で考察する相違点を除いて、上で考察したモータ(210)及びバレルカム(220)と実質的に同様に動作するように構成された例示的な代替モータ(310)及びバレルカム(320)を示している。モータ(310)、バレルカム(320)、及びバネ(図示せず)は、ドライバアクチュエータ(364)及びカム従動子(384)の並進移動を介してバレルカム(320)が一回転することによって、ステープル留めヘッド組立体(図示せず)を遠位側及び近位側に駆動するように構成されている。カム従動子(384)は、ドライバアクチュエータ(364)に連結される。本実施例のドライバアクチュエータ(364)は、上で考察した器具(10)のドライバアクチュエータ(64)と実質的に同様に動作するように構成されている。特に、ドライバアクチュエータ(364)の遠位端は、モータ(310)がドライバアクチュエータ(364)を長手方向に並進移動させたときにドライバアクチュエータ(364)がステープル留めヘッド組立体を作動させるように、ステープル留めヘッド組立体に連結される。
【0055】
図11A及び11Bに示したように、モータ(310)は、モータ(310)がドライバアクチュエータ(364)と同軸に並ぶようにアクチュエータハンドル組立体(図示せず)の中に配設されている。他の変形例によっては、モータ(310)は、ドライバアクチュエータ(364)によって規定される長手軸に対して斜めに向けられている。単なる一例として、単に説明のために斜めのモータの向きを、
図22及び23を参照して以下により詳細に説明する。本実施例では、バレルカム(320)は、シャフト(312)を介してモータ(310)の遠位端に連結される。モータ(310)は、モータ(310)によって規定される長手軸(LA2)の周りでバレルカム(320)を回転させるように動作可能である。
図11Aに示したように、バレルカム(320)は、傾斜した遠位側のカム面(322)を備える。傾斜カム面(322)は、遠位部分(324)及び近位部分(326)を備える。遠位部分(324)及び近位部分(326)は、バレルカム(320)の径方向に対向する側に配設される。遠位部分(324)は傾斜カム面(322)の一部分であり、長手軸(LA2)に対する長手位置が近位部分(326)の長手位置よりも遠位側にあり、それによって遠位部分(324)と近位部分(326)との間の長手距離(LD3)を規定する。傾斜カム面(322)は、遠位部分(324)と近位部分(326)との間に配設された中間部分(325、327)を更に備える。中間部分(325、327)は、遠位部分(324)と近位部分(326)との間でバレルカム(320)の対向する側に沿って実質的に滑らかな移行を実現するような輪郭になっている。そのため、傾斜カム面(322)沿いの特定の点では、バレルカム(320)が一回転するにつれて、傾斜カム面(322)の長手位置は、近位部分(326)で示される近位位置から遠位部分(324)で示される遠位位置まで変化し、再び元に戻る。
【0056】
図11A及び11Bに示したように、カム従動子(384)は、カム従動子(384)から近位側に延びる接触突起部(386)を備える。接触突起部(386)は、接触突起部(386)が長手方向に並進移動することによりカム従動子(384)が長手方向に並進移動するように、カム従動子(384)に固定される。接触突起部(386)の近位端は、傾斜カム面(322)に接触している。接触突起部(386)は、バレルカム(320)が回転すると傾斜カム面(322)と接触したままになるように構成されている。例えば、接触突起部(386)が傾斜カム面(322)と接触したままになるようにカム従動子(384)を近位側に付勢するために、アクチュエータハンドル組立体の中でドライバアクチュエータ(364)の周りにバネ(図示せず)を同軸に配置してよい。そのため、バレルカム(320)が一回転するにつれ、カム従動子(384)の長手位置は、接触突起部(386)の近位端と傾斜カム面(322)の近位部分(326)との接触によって生じた近位位置から、接触突起部(386)の近位端と傾斜カム面(322)の遠位部分(324)との接触によって生じた遠位位置まで並進移動し、バネの弾力のある付勢によって生じた近位位置に再び戻る。
【0057】
図11Aは、接触突起部(386)が近位側の長手位置にあって、バレルカム(320)の傾斜カム面(322)の近位部分(326)と接触している構成を示している。この位置では、カム従動子(384)は近位位置にあるため、ステープルドライバは近位位置のままである。
図11Bに示したように、モータ(310)がバレルカム(320)を180°回転させると、接触突起部(386)は、バネの近位側への付勢により傾斜カム面(322)と接触したままになる。この回転中に、接触突起部(386)は、中間部分(325)を介して近位部分(326)から遠位部分(324)に移行し、それによってカム従動子(384)は、バネの近位側への付勢に対抗して、長手距離(LD3)の距離にわたって遠位側の長手位置まで遠位側に駆動される。モータ(310)が更にバレルカム(320)を360°完全に回転させると、接触突起部(386)は、バネの近位側への付勢により傾斜カム面(322)と接触したままになる。この回転中に、接触突起部(386)は、中間部分(327)を介して遠位部分(324)から近位部分(326)に移行し、それによってバネは、カム従動子(384)を長手距離(LD3)の距離にわたって近位側に駆動して近位側の長手位置に持ってくる。カム従動子(384)が近位側の長手位置から遠位側の長手位置へ並進移動し、近位側の長手位置へ戻ることで、ステープルドライバはドライバアクチュエータ(364)を介して近位位置から遠位位置へ駆動され、再び元に戻る。
【0058】
変形例によっては、バレルカム(420)によって角度の付いた移動範囲にわたって、長手距離(LD3)に沿ってカム従動子(384)に与えられる機械
効率が
変化することが望ましいことがある。バレルカム(420)の1つの単なる例示的な変形例を
図12に示している。バレルカム(420)は、モータ(410)によって駆動される。バレルカム(420)は、バレルカム(320)と実質的に同様に動作するように構成された可変的な傾斜面(422)を備える。特に、バレルカム(420)及びバネ(図示せず)は、ドライバアクチュエータ(464)及びカム従動子(484)の並進移動を介してバレルカム(420)が一回転することによって、ステープルドライバ(図示せず)を遠位側及び近位側に駆動するように構成されている。可変的な傾斜面(422)は、異なる傾斜及び輪郭を有する一連の弓形の傾斜を備え、これは、カム従動子(484)に与えられた一連の
変化する効率を表している。カム従動子(484)は、接触突起部(486)を備える。接触突起部(486)は、接触突起部(486)が長手方向に並進移動することによりカム従動子(484)が長手方向に並進移動するように、カム従動子(484)に固定される。
【0059】
接触突起部(486)の近位端は、可変的な傾斜面(422)に接触している。接触突起部(486)は、バネがカム従動子(484)に近位側への付勢をかけることによって可変的なバレルカム(420)が回転すると、傾斜面(422)と接触したままになるように構成されている。そのため、バレルカム(420)が完全に一回転すると、カム従動子(484)は、近位位置から遠位位置へ速度を順に変えながら並進移動することによって、
変化する機械
効率を与えながら長手方向に駆動され、近位位置に戻る。このようにカム従動子(484)が近位側の長手位置から遠位側の長手位置へ変化しながら長手方向に並進移動し、近位側の長手位置に戻ることで、ステープルドライバはドライバアクチュエータ(464)を介して近位位置から遠位位置へ駆動され、再び元に戻る。本実施例では、モータ(410)は、ドライバアクチュエータ(464)によって規定される長手軸と平行な軸沿いに向けられている。ただし、モータ(210)は、その代わりに、ドライバアクチュエータ(264)によって規定される長手軸に対して斜めを向いていてもよいことを理解すべきである。単なる一例として、単に説明のために斜めのモータの向きを、
図22及び23を参照して以下により詳細に説明する。
【0060】
器具(400)のいくつかの変形例は、破壊可能なワッシャを内包し、
図24を参照して上で考察したように、このワッシャはナイフが遠位側可動範囲全体を完了したときにナイフで破壊される。可変的な傾斜面(422)の弓形の傾斜は、ナイフがその遠位側移動の末端に達したときに大きな機械
効率を提供でき、それによってワッシャを破壊するためのより大きな力を提供することが更に理解されるであろう。ただしここでも、破壊可能なワッシャは、変形例によっては全体的に省略してもよい。
【0061】
III.回動するカム従動子を有する例示的な電動外科ステープル留め器具
図13は、例示的な代替の外科用円形ステープル留め器具(500)を示し、
図14及び15は、器具(500)のカム(520)をより詳細に示している。器具(500)は、以下で考察する相違点を除いて、上で考察した器具(200)と実質的に同様に動作するように構成されている。特に、器具(500)を使用して、環状配列で組織をステープル留めし、ステープルの環状配列の内側にある余分な組織を切断し、吻合した組織の管腔部分どうしの間で実質的に滑らかな移行を実現できる。器具(500)は、ドライバアクチュエータ(564)の近位部分に平行なアクチュエータハンドル組立体(570)の中に配設されたモータ(510)を備える。
図14で最もよくわかるように、カム(520)は、シャフト(512)を介してモータ(510)の遠位端に連結される。モータ(510)の作動は、モータ(510)によって規定される長手軸(LA3)の周りでカム(520)を回転させるように構成されている。本実施例では、モータ(510)は、ドライバアクチュエータ(564)によって規定される長手軸と平行な軸沿いに向けられている。ただし、モータ(510)は、その代わりに、ドライバアクチュエータ(564)によって規定される長手軸に対して斜めを向いていてもよいことを理解すべきである。単なる一例として、単に説明のために斜めのモータの向きを、
図22及び23を参照して以下により詳細に説明する。
【0062】
図14及び15で最もよくわかるように、カム(520)の外面は、第1の部分(524)及び第2の部分(526)を備える。第1の部分(524)及び第2の部分(526)は、カム(520)の径方向に対向する側に配設される。第1の部分(524)は、カム(520)の一部であり、長手軸(LA3)からの径方向距離が、長手軸(LA3)から第2の部分(526)までの径方向距離よりも長い。カム(520)は、第1の部分(524)と第2の部分(526)との間に配設された中間部分(525、527)を更に備える。中間部分(525、527)は、第1の部分(524)と第2の部分(526)との間でカム(520)の対向する側に沿って実質的に滑らかな移行を実現するような輪郭になっている。そのため、カム(520)の外面沿いの特定の点では、カム(520)が一回転するにつれて、カム(520)の外面から長手軸(LA3)までの径方向距離が、第2の部分(526)で示された短い方の径方向距離から、中間部分(527)を介して第1の部分(524)で示された長い方の径方向距離に変化し、中間部分(525)を介して第2の部分(526)で示された短い方の径方向距離に戻ることを理解すべきである。
【0063】
図16A及び16Bに示したように、バネ(574)が、アクチュエータハンドル組立体(570)の内部でドライバアクチュエータ(564)の周りに配設され、従動子インターフェース機構(584)を長手方向近位側に付勢する。ハンドル組立体(570)は回動ピン(572)を備え、カム従動子(590)は、カム従動子(590)が回動ピン(572)の周りを自由回転するように回動ピンに対して回転式に連結される。カム従動子(590)の第1のアーム(592)は、バネ(574)が従動子インターフェース機構(584)に対してかける近位側への付勢によって、カム(520)の外面と接触している。第1のアーム(592)の近位端は、カム(520)が回転するとカム(520)の外面と接触したままになるように構成されている。そのため、カム(520)が一回転するにつれ、第1のアーム(592)の近位端から長手軸(LA3)までの径方向距離は、第2の部分(526)との接触によって生じた短い方の径方向距離から第1の部分(524)との接触によって生じた長い方の径方向距離まで変化し、第2の部分(526)との接触によって生じた短い方の径方向距離に戻る。第1のアーム(592)の遠位端の径方向距離がこのように変わることで、カム従動子(590)は、回動ピン(572)周りに第1の位置(
図16A)から第2の位置(
図16B)まで回転し、第1の位置(
図16A)に戻る。
【0064】
従動子インターフェース機構(584)は、従動子インターフェース機構(584)から横断方向に延びるピン(589)を備える。カム従動子(590)の第2のアーム(594)に形成された開口(595)内に、ピン(589)が回転可能に配設され、それによってカム従動子(590)が従動子インターフェース機構(584)と連結するようになり、更に、カム従動子(590)が回動ピン(572)の周りを回転したときに従動子インターフェース機構(584)が長手方向に並進移動するようになる。したがって、カム(520)が一回転するにつれ、カム従動子(590)は第1の位置から第2の位置へ回転して第1の位置のへ戻り、それによって従動子インターフェース機構(584)は近位側の長手位置から遠位側の長手位置へ並進移動し、バネ(574)からの近位側への付勢によって近位側の長手位置に戻ることを理解すべきである。従動子インターフェース機構(584)が近位側の長手位置から遠位側の長手位置へこのように長手方向に並進移動し、近位側の長手位置へ戻ることで、ステープルドライバはドライバアクチュエータ(564)を介して近位位置から遠位位置へ駆動され、再び元に戻る。
【0065】
図16Aに示したように、カム(520)が第1の回転位置にある状態では、カム(520)の第2の部分(526)は長手軸(LA3)よりも上に位置する。カム(520)がこの第1の回転位置にある状態では、カム従動子(590)の第1のアーム(592)の近位端は、バネ(574)の近位側への付勢によってカム(520)の第2の部分(526)と接触している。この段階では、カム従動子(590)は第1の位置にあり、従動子インターフェース機構(584)は近位位置にあるため、ステープルドライバは近位位置のままである。
【0066】
図16Bに示したように、カム(520)は第2の回転位置へ180°回転している。この第2の回転位置では、カム(520)は、カム(520)の第1の部分(524)が長手軸(LA3)よりも上に位置しているように、かつカム従動子(590)の第1のアーム(592)の遠位端がそのときにカム(520)の第1の部分(524)と接触しているように、回転している。カム(520)が第1の回転位置から第2の回転位置まで回転すると、カム従動子(590)の第1のアーム(592)は、第2の部分(526)で示された短い方の径方向距離から中間部分(527)を介して第1の部分(524)で示された長い方の径方向距離まで駆動され、それによってカム従動子(590)を回動ピン(572)の周りで回転させる。カム従動子(590)が回動ピン(572)周りに回転すると、第2のアーム(594)も回転し、従動子インターフェース機構(584)は、第2のアーム(594)の回転によって長手方向遠位側に駆動されて遠位側の長手位置にくる。
【0067】
カム(520)が更に回転すると(カム(520)が360°回転したように)カム(520)は移行して第1の回転位置に戻り、それによって従動子インターフェース機構(584)を、バネ(574)の近位側への付勢によって近位側に駆動して近位側の長手位置に戻すことができる。上で考察したように、従動子インターフェース機構(584)が近位側の長手位置から遠位側の長手位置へこのように長手方向に並進移動し、近位側の長手位置へ戻ることで、ステープルドライバはドライバアクチュエータ(564)を介して近位位置から遠位位置へ駆動され、再び元に戻る。
【0068】
図15で最もよくわかるように、中間部分(525)及び中間部分(527)は、異なる輪郭を有する。これらの異なる輪郭は、外側に面しているチャネル(522)のカム面から、第1の部分(524)から第2の部分(526)まで、及びこの逆で示される長手軸(LA3)までの径方向距離の変化率が異なる。特に、中間部分(525)は、第2の部分(526)で示される径方向距離から第1の部分(524)で示される径方向距離までの変化率がより緩やかであるのに対し、中間部分(527)は、第1の部分(524)で示される径方向距離から第2の部分(526)で示される径方向距離までの変化率又はこの逆の変化率がより急峻であり、これはカム(520)がどちらの方向に回転するかによる。このような異なる変化率は、カム従動子(590)を介して従動子インターフェース機構(584)、ドライバアクチュエータ(564)、及びステープルドライバに伝達され、それによって
変化する機械
効率が与えられ、従動子インターフェース機構(584)、ドライバアクチュエータ(564)、及びステープルドライバが長手方向に並進移動する速度が異なってくることを理解すべきである。例えば、中間部分(525)は、ドライバアクチュエータ(564)の遠位側への前進を比較的遅い速度で提供でき、中間部分(527)は、ドライバアクチュエータ(564)の近位側への後退を比較的速い速度で提供する。当然ながら、これらの速度は、任意の適切な方法で更に変化してよい。
【0069】
1.第1の例示的な低摩擦の回動部材
カム(520)を回転させるのに必要な力を最小にすることが望ましいことがある。このように力を低減することは、カム従動子(590)を回動ピン(572)周りに回転させるのに必要な力を低減することで達成できる。低摩擦で回動するカム従動子(690)の1つの単なる例示的な変形例を
図18に示している。カム従動子(690)は、上で考察したカム従動子(590)と実質的に同様に動作するように構成されている。特に、カム従動子(690)は、回動ピンの周りを回転するように構成され、それによって、カム(520)がモータ(510)により回転することによって従動子インターフェース機構(584)を長手方向に並進移動させる。カム従動子(690)は、カム従動子(590)の第1のアーム(592)と実質的に同様に動作するように構成された第1のアーム(692)を備える。特に、第1のアーム(692)の遠位端は、カム(520)が回転してドライバアクチュエータ(564)が長手方向に並進移動するとカム(520)と接触するように構成されている。カム従動子(690)の第1のアーム(692)の遠位端は、湾曲したエッジ(693)を有する。湾曲したエッジ(693)は、カム(520)が回転するとカム(520)の外面と接触するように構成されている。
図17に示したように、前実施例で見たカム従動子(590)の第1のアーム(592)の遠位端は、平坦なエッジ(593)を有する。カム従動子(690)の湾曲したエッジ(693)は、カム従動子(590)の平坦なエッジ(593)とカム(520)との間の摩擦と比較して、カム従動子(690)とカム(520)との間の摩擦を低減し得ることを理解すべきである。
【0070】
それに加えて、又はその代わりに、湾曲したエッジ(693)の湾曲した構成は、カム(520)からカム従動子(690)へより効果的な力の移動を実現できる。カム(520)が回転している間、回転しているカム(520)から平坦なエッジ(593)にかかる横向きの力は、摩擦のために失われて熱に変換されることがあり、実際にカム従動子(590)を回動させることはない。逆に、湾曲したエッジ(693)は、垂直力の垂直成分を効率的に受け入れて、これをカム従動子(690)の回動運動に変換することによって、そのような同じ横向きの力の一部をカム従動子(690)が回動する動きに変換することが可能であってよい。したがって、湾曲したエッジ(693)は、カム(520)からカム従動子(690)への力の移動を、カム(520)のより大きな回転範囲に沿って、より生産的かつ/又は効率的に実現できる。
【0071】
2.第2の例示的な低摩擦の回動部材
図19A及び19Bは、低摩擦で回動するカム従動子(790)の別の単なる例示的な変形例を示している。カム従動子(790)は、以下で考察する相違点を除いて、上で考察したカム従動子(590)と実質的に同様に動作するように構成されている。特に、
図19Bに示したように、カム従動子(790)は、回動ピン(772)の周りを回転するように構成され、それによって、カム(720)がモータ(図示せず)により回転することによって従動子インターフェース機構(784)を長手方向に並進移動させる。従動子インターフェース機構(784)は、以下で考察する相違点を除いて、上で考察した従動子インターフェース機構(584)と実質的に同様に動作するように構成されている。特に、従動子インターフェース機構(784)が長手方向に並進移動することで、ステープルドライバ及びナイフ(図示せず)が長手方向に並進移動する。
【0072】
カム従動子(790)は、以下で考察する相違点を除いてカム従動子(590)の第1のアーム(592)と実質的に同様に動作するように構成された第1の部分(792)を備える。特に、第1の部分(792)の近位端は、カム(720)の回転によってカム従動子(790)が回転し、このカム従動子が今度は従動子インターフェース機構(784)を長手方向に並進移動させるように、カム(720)の外面と関連付けられている。カム従動子(790)の第1の部分(792)の近位端は、ソケット(793)を有する。ソケット(793)内にはボールベアリング(794)が回転式に配置されている。ボールベアリング(794)は、カム(720)が回転するとカム(720)の外面と接触するように構成されている。ボールベアリング(794)は、カム従動子(590)とカム(520)との間の摩擦と比較して、カム従動子(790)とカム(720)との間の摩擦を低減できることを理解すべきである。ボールベアリング(794)の湾曲した表面は、カム(720)からカム従動子(790)への力の移動を、カム(720)のより大きな回転範囲に沿って、より生産的かつ/又は効率的に実現できることを更に理解すべきである。
【0073】
図19A及び19Bにも示したように、本実施例の従動子インターフェース機構(784)の近位端は、ホイール(786)を備える。ホイール(786)は、従動子インターフェース機構(784)に対して自由に回転可能である。カム従動子(790)は、以下で考察する相違点を除いてカム従動子(590)の第2のアーム(592)と実質的に同様に動作するように構成された第2の部分(796)を備える。特に、カム従動子(790)の回転は、第2の部分(792)を介して従動子インターフェース機構(784)を長手方向に並進移動させるように構成されている。第2の部分(796)は、カム従動子(790)が回転すると、第2の部分(796)がホイール(786)に沿って乗り、これを回転すると同時に従動子インターフェース機構(784)を遠位側に駆動するように、ホイール(786)と接触する。ホイール(786)は、カム従動子(590)と従動子インターフェース機構(584)とのの摩擦と比較して、カム従動子(790)と従動子インターフェース機構(784)との間の摩擦を低減できることを理解すべきである。
【0074】
本実施例はボールベアリング(794)とホイール(786)とを両方とも備えているが、カム従動子(790)及び従動子インターフェース機構(784)がボールベアリング(794)とホイール(786)とを両方備えている必要はない。例えば、変形例によっては、ボールベアリング(794)を備えているがホイール(786)がなくてもよい。別の単なる説明的な例として、変形例によっては、ホイール(786)を備えているがボールベアリング(794)がなくてもよい。本明細書の教示を考慮することで、他の好適な構成及び配置が当業者に明らかになるであろう。
【0075】
3.第3の例示的な低摩擦の回動部材
低摩擦で回動するカム従動子(890)の更に別の単なる例示的な変形例を
図20A及び20Bに示している。カム従動子(890)は、以下で考察する相違点を除いて、上で考察したカム従動子(590)と実質的に同様に動作するように構成されている。特に、
図20Bに示したように、カム従動子(890)は、回動ピン(872)の周りを回転するように構成され、それによって、カム(820)がモータ(図示せず)により回転することによって従動子インターフェース機構(884)を長手方向に並進移動させる。従動子インターフェース機構(884)は、以下で考察する相違点を除いて、上で考察した従動子インターフェース機構(584)と実質的に同様に動作するように構成されている。特に、従動子インターフェース機構(884)が長手方向に並進移動することで、ステープルドライバ(図示せず)が長手方向に並進移動する。
【0076】
カム従動子(890)は、以下で考察する相違点を除いてカム従動子(590)の第1のアーム(592)と実質的に同様に動作するように構成された第1の部分(892)を備える。特に、第1の部分(892)の近位端は、カム(820)の回転によってカム従動子(890)が回転し、このカム従動子が今度は従動子インターフェース機構(884)を長手方向に並進移動させるように、カム(820)の外面と関連付けられている。本実施例のカム従動子(890)の第1の部分(892)の近位端は、シャフト(894)に堅固に連結される。シャフト(894)の近位端は、ボール(896)を備える。ボール(896)は、ボール(896)がシリンダ(898)の中で自由回転するように、シリンダ(898)に形成されたソケットの中に回転式に固定される。シリンダ(898)は、カム(820)が回転することでシリンダ(898)がボール(896)の周りを回転するように、カム(820)が回転するとカム(820)の外面と接触するように配置される。ボール(896)及びシリンダ(898)は、カム従動子(590)とカム(520)との間の摩擦と比較して、カム従動子(890)とカム(820)との間の摩擦を低減できることを理解すべきである。
【0077】
図20A及び20Bに更に示したように、本実施例の従動子インターフェース機構(884)の近位端は、ホイール(886)を備える。カム従動子(890)は、以下で考察する相違点を除いてカム従動子(590)の第2のアーム(592)と実質的に同様に動作するように構成された第2の部分(899)を備える。特に、カム従動子(890)の回転は、第2の部分(899)を介して従動子インターフェース機構(884)を長手方向に並進移動させるように構成されている。第2の部分(899)は、カム従動子(890)が回転すると、第2の部分(899)がホイール(886)に沿って乗り、これを回転すると同時に従動子インターフェース機構(884)を遠位側に駆動するように、ホイール(886)と接触する。ホイール(886)は、カム従動子(590)と従動子インターフェース機構(584)とのの摩擦と比較して、カム従動子(890)と従動子インターフェース機構(884)との間の摩擦を低減できることを理解すべきである。
【0078】
本実施例は、ボール(896)、シリンダ(898)、及びホイール(886)を備えているが、カム従動子(890)及び従動子インターフェース機構(884)はボール(896)、シリンダ(898)、及びホイール(886)をそれぞれ備えている必要はない。例えば、変形例によっては、ボール(896)及びシリンダ(898)を備えているがホイール(886)がなくてもよい。別の単なる説明的な例として、変形例によっては、ホイール(886)を備えているがボール(896)及びシリンダ(898)がなくてもよい。本明細書の教示を考慮することで、他の好適な構成及び配置が当業者に明らかになるであろう。
【0079】
IV.2つのモータを有する例示的な電動の外科用円形ステープル留め器具
上で考察した器具(200)の変形例として、器具(200)に複数のモータを設けることができる。特に、ステープルドライバを作動させるための複数のモータを収容するようにハンドル組立体(270)を再構成できる。単なる一例として、厚い又は粗い組織にステープルを打ち込み、かつ/又は切断するために、複数のモータがあることが望ましいことがある。器具(200)をどのように再構成して複数のモータを組み入れるのかを示すさまざまな例を以下により詳細に説明するが、本明細書の教示を考慮することで他の例が当業者には明らかとなるであろう。以下に説明する例は、上述した器具(200)と実質的に同様に機能できることを理解すべきである。特に、以下に説明する外科用円形ステープル留め器具(200)の変形例を使用して、環状配列で組織をステープル留めし、ステープルの環状配列の内側にある余分な組織を切断し、管腔部分どうしの間で実質的に滑らかな移行を実現できる。
【0080】
図21は、ステープルドライバ及びナイフを作動させるために器具(200)に組み入れることができる例示的な代替の構成要素を示している。特に、
図21は、第1のモータ(910)、第2のモータ(912)、及びモータ(910、912)に連結された他の構成要素を示している。本実施例のモータ(910、912)は、内部電源(例えば電池など)及び/又は外部電源(例えば壁のコンセントなど)によって給電されてよい。以下でより詳細に考察するように、モータ(910、912)は、ステープルドライバを作動させるように構成されている。ステープルドライバは、複数のステープル駆動部材、複数のステープル、及びステープルドライバが長手方向に作動したときに組織を切断するように構成されたナイフを備える。本実施例のステープルドライバは、上述した器具(200)のステープルドライバと実質的に同様に機能する。特に、本実施例のステープルドライバを使用して、ステープルを環状配列で組織の中に打ち込み、ナイフ(図示せず)を駆動してステープルの環状配列の内側にある余分な組織を切断し、ステープルドライバが作動するのに反応して管腔部分どうしの間で実質的に滑らかな移行を実現できる。
【0081】
ドライバアクチュエータ(図示せず)の近位端は、シャフト(926、928)に連結され、このシャフトは、以下により詳細に説明され、アクチュエータハンドル組立体(図示せず)の中に配置できるものである。ドライバアクチュエータの遠位端は、シャフト(926、928)が長手方向に並進移動するとステープルドライバがドライバアクチュエータを介して作動するように、ステープルドライバに連結される。以下により詳細に考察するように、モータ(910、912)は、ドライブ組立体を介してシャフト(926、928)を長手方向に並進移動させるように動作可能である。そのため、モータ(910、912)が作動してシャフト(926、928)を並進移動させたとき、ナイフ及びステープル駆動部材は、実質的に同時に、組織を切断してステープルを遠位側に組織の中に打ち込む。
【0082】
モータ(910、912)は、アクチュエータハンドル組立体内の異なる軸に沿って配設される。モータ(910、912)は、モータのそれぞれの駆動シャフト(915、917)を逆方向に回転させる。モータ(914)の遠位端にはシャフト(915)を介して第1の螺旋歯車(914)が固定される。モータ(912)の遠位端にはシャフト(917)を介して第2の螺旋歯車(916)が固定される。駆動されるドライブシャフト(920)は、螺旋状のねじ切り(922)を有する。シャフト(920)は、螺旋状のねじ切り(922)が第1の螺旋歯車(914)と第2の螺旋歯車(916)との両方と係合するように、アクチュエータハンドル組立体の内部に配設され、かつアクチュエータハンドル組立体に回転式に固定される。第1の螺旋歯車(914)及び第2の螺旋歯車(916)は、シャフト(920)の径方向に対向する側で、螺旋状のねじ切り(922)と係合する。駆動ナット(924)が、シャフト(920)周りに配設され、シャフト(920)の回転で駆動ナット(924)が長手方向に並進移動するように、螺旋状のねじ切り(922)と係合する。一対のシャフト(926、928)が駆動ナット(924)から遠位側に延びている。シャフト(926、928)の遠位端は、駆動ナット(924)が長手方向に並進移動することでドライバアクチュエータが共に長手方向に並進移動するように、ドライバアクチュエータに固定される。したがって、モータ(910、912)の回転でステープルドライバはライバアクチュエータを介して長手方向に並進移動することを理解すべきである。
【0083】
モータ(910、912)は、モータ(910、912)がシャフト(920)を第1の方向に回転させてシャフト(926、928)を近位側の長手位置から遠位側の長手位置まで遠位側に駆動するように作動し得る。モータ(910、912)はその後、モータ(910、912)がシャフト(920)を第2の方向に回転させてシャフト(926、928)を駆動して近位側の長手位置まで近位側に戻すように逆行できる。シャフト(926、928)が近位側の長手位置から遠位側の長手位置へこのように長手方向に並進移動し、近位側の長手位置へ戻ることで、ステープルドライバはドライバアクチュエータを介して近位位置から遠位位置へ駆動され、再び元に戻る。モータ(910、912)が動作できる他の適切な方法は、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろう。
【0084】
V.例示的な斜めのモータの向き
上で考察した実施例は、ドライバアクチュエータの近位部分と平行な向きでアクチュエータハンドル組立体の中に配設された(1つ又は複数の)モータを備えているが、(1つ又は複数の)モータは、他の適切な向きに向けられてもよいことを理解すべきである。例えば、
図22に示したように、ドライバアクチュエータ(1064)によって規定される長手軸に対してモータ(1010)が斜めを向くように、モータ(1010)を外科用円形ステープル留め器具(1000)の斜めのピストルグリップ(1020)の中に配設できる。モータ(1010)の作動でカム(1030)が回転するように、カム(1030)がモータ(1010)に固定される。回動しているカム従動子(890)は、回動ピン(1072)の周りを回転する。カム従動子(890)は、上で考察したカム従動子(590)と実質的に同様に動作するように構成されている。特に、カム従動子(890)は、カム従動子(890)の回転で従動子インターフェース機構(1084)が長手方向に並進移動するように、カム(1030)及び従動子インターフェース機構(1084)と関連付けられている。カム(1030)を、上で考察したカム(320、420、520)又はカム組立体(220)のいずれかに従って構成できることを理解すべきである。本実施例は単に例示的なものであることも理解すべきである。本明細書の教示を考慮することで、他の適切なモータの向きが当業者に明らかになるであろう。
【0085】
図23に示したように、モータ(1110)が、ドライバアクチュエータ(1164)によって規定される長手軸に対して斜めを向くように、モータ(1110)を外科用円形ステープル留め器具(1100)の斜めのピストルグリップ(1120)の中に配設できる。モータ(1110)の回転で傘歯車(1112)が回転するように、第1の傘歯車(1112)がモータ(1110)に固定される。カム(1140)の近位端には第2の傘歯車(1114)が固定される。第1の傘歯車(1112)の回転で第2の傘歯車(1114)が回転するように、第1の傘歯車(1112)と第2の傘歯車(1114)とが係合する。このように、モータ(1110)でカム(1140)が回転する。カム(1140)を、上で考察したカム(320、420、520)又はカム組立体(220)のいずれかに従って構成できることを理解すべきである。本実施例は単に例示的なものであることも理解すべきである。斜めのモータの向きを達成する他の適切な方法が、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろう。単なる一例として、本願と同一日付で出願されたSURGICAL STAPLER WITH ROTARY CAM DRIVE AND RETURNと題する米国特許出願第[代理人整理番号END7287USNP.0606452]号の教示に従って、ハンドル組立体が、垂直方向を向いた、又は斜めを向いたピストルグリップ及び/又はモータを提供してもよく、この開示内容を参照することにより本明細書に援用する。
【0086】
VI.その他
上述した実施例のいずれにおいても、マイクロコントローラ、ASIC、及び/又はその他の種類の制御モジュールが、電源及びモータ(210,310,410,510)と通じた状態で設置されてもよく、かつ、モータ(210,310,410,510)を自動的に停止するように構成されてもよく、これによってモータ(210,310,410,510)を動的に制動する方法を提供し、その結果、対応する駆動シャフトが正確に一回転するようにモータ(210,310,410,510)を作動させることができる。単なる一例として、このような制御モジュールが、駆動シャフト又はモータ(210,310,410,510)の作動に反応して動く何らかの他の構成要素と通信しているエンコーダと通信していてもよい。別の単なる例示的な一例として、このような制御モジュールが、駆動シャフト又はモータ(210,310,410,510)の作動に反応して動く何らかの他の構成要素と通信している1つ以上のリードスイッチと通信していてもよい。(例えば追跡した構成要素の回転に基づいて、構成要素の並進移動に基づいて、及び/又は何らかの他のパラメータなどに基づいて)モータ(210,310,410,510)を正確に停止するために使用できるその他の適切な種類のセンサ及び制御モジュールが、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。当然ながら、制御モジュールは、モータ(210,310,410,510)を制御して適切な数だけ回転するように稼働させるなどのために構成されてもよい。場合によっては、モータ(210,310,410,510)の始動及び停止の制御を、本願と同一日付で出願されたCONTROL FEATURES FOR MOTORIZED SURGICAL STAPLING INSTRUMENTと題する米国特許出願第[代理人整理番号END7291USNP.0606446]号の教示に従って実施してもよく、この開示内容を参照することにより本明細書に援用する。
【0087】
本明細書で説明した教示、表現、実施形態、実施例などの任意の1つ以上を、本明細書で説明される教示、表現、実施形態、実施例などの任意の1つ以上と組み合わせることができることが理解されるべきである。したがって、上記の教示、表現、実施形態、実施例などは、互いに対して分離して考慮されるべきではない。本明細書の教示を組み合わせることができる種々の適切な方法は、本明細書の教示を考慮することで当業者に容易に明らかになるであろう。そのような改変及び変形は、特許請求の範囲内に含まれることを意図する。
【0088】
本明細書の教示の少なくとも一部は、2010年9月14日に発行された「Surgical Staples Having Compressible or Crushable Members for Securing Tissue Therein and Stapling Instruments for Deploying the Same」と題する米国特許第7,794,475号(この開示内容を参照することにより本明細書に援用する)、2012年12月4日に出願された、「Trans−Oral Circular Anvil Introduction System with Dilation Feature」と題する米国特許出願第13/693,430号(この開示内容を参照することにより本明細書に援用する)、2012年11月29日に出願された「Surgical Staple with Integral Pledget for Tip Deflection」と題する米国特許出願第13/688,951号(この開示内容を参照することにより本明細書に援用する)、2012年12月6日に出願された「Surgical Stapler with Varying Staple Widths along Different Circumferences」と題する米国特許出願第13/706,827号(この開示内容を参照することにより本明細書に援用する)、2012年11月29日に出願された「Pivoting Anvil for Surgical Circular Stapler」と題する米国特許出願第13/688,992号(この開示内容を参照することにより本明細書に援用する)、2012年12月4日に出願された「Circular Anvil Introduction System with Alignment Feature」と題する米国特許出願第13/693,455号(この開示内容を参照することにより本明細書に援用する)、2012年12月17日に出願された「Circular Stapler with Selectable Motorized and Manual Control,Including a Control Ring」と題する米国特許出願第13/716,313号(この開示内容を参照することにより本明細書に援用する)、2012年12月17日に出願された「Motor Driven Rotary Input Circular Stapler with Modular End Effector」と題する米国特許出願第13/716,318号(この開示内容を参照することにより本明細書に援用する)、及び/又は、2012年12月17日に出願された「Motor Driven Rotary Input Circular Stapler with Lockable Flexible Shaft」と題する米国特許出願第13/176,323号(この開示内容を参照することにより本明細書に援用する)の1つ以上の教示と容易に組み合わせることができる。このような教示を組み合わせることができる種々の適切な方法が当業者に明らかになるであろう。
【0089】
本明細書の実施例は、円形ステープル留め器具の文脈で説明されているが、本明細書のさまざまな教示は、さまざまな他の種類の外科用器具に容易に適用され得ることを理解すべきである。単なる一例として、本明細書のさまざまな教示は、直線状のステープル留め装置(例えばエンドカッター)に容易に適用され得る。例えば、本明細書のさまざまな教示は、当業者には明らかなように、2012年9月20日に公開された「Motor−Driven Surgical Cutting Instrument with Electric Actuator Directional Control Assembly」と題する米国特許出願公開第2012/0239012号(この開示内容を参照することにより本明細書に援用する)、及び/又は2010年10月21日に公開された「Surgical Stapling Instrument with An Articulatable End Effector」と題する米国特許出願公開第2010/0264193号(この開示内容を参照することにより本明細書に援用する)のさまざまな教示と容易に組み合わせることができる。別の単なる例示的な一例として、本明細書のさまざまな教示は、電動の電気外科用装置に容易に適用され得る。例えば、本明細書のさまざまな教示は、当業者には明らかなように、2012年5月10日に公開された「Motor Driven Electrosurgical Device with Mechanical and Electrical Feedback」と題する米国特許出願公開第2012/0116379号(この開示内容を参照することにより本明細書に援用する)のさまざまな教示と容易に組み合わせることができる。本明細書の教示を適用できるその他の適切な種類の器具、及びそのような器具に本明細書の教示を適用できるさまざまな方法が、当業者には明らかになるであろう。
【0090】
本明細書に参照により組み込まれると述べられたいかなる特許、刊行物、又は他の開示内容も、その全体又は一部において、組み込まれた内容が現行の定義、見解、又は本開示に記載された他の開示内容とあくまで矛盾しない範囲でのみ本明細書に組み込まれることが認識されるべきである。このように及び必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載されている開示は、参照により本明細書に援用される任意の矛盾する事物に取って代わるものとする。参照により本明細書に援用されると述べられるが、既存の定義、記載、又は本明細書に記載される他の開示文献と矛盾するあらゆる文献、又はそれらの部分は、援用文献と既存の開示内容との間に矛盾が生じない範囲においてのみ援用するものとする。
【0091】
上述の装置の変形例は、医療専門家によって行われる従来の治療及び医療処置での用途だけでなく、ロボット支援された治療及び医療処置での用途も有することができる。単なる一例として、本明細書のさまざまな教示は、ロボットによる外科用システム、例えばIntuitive Surgical,Inc.(Sunnyvale,California)によるDAVINCI(商標)システムに容易に組み込まれ得る。
【0092】
上述の変形例は、1回の使用後に廃棄されるように設計されてもよく、あるいは、それらは、複数回使用されるように設計されてもよい。変形例は、いずれの場合も、少なくとも1回の使用後に再利用のために再調整することができる。再調整することは、装置を分解する工程、それに続いて特定の部品を洗浄又は交換する工程、並びにその後の再組み立てする工程の任意の組み合わせを含んでもよい。特に、装置の変形例によっては分解されてもよく、また、装置の任意の数の特定の部片又は部品が、任意の組み合わせで選択的に交換されるか、あるいは取り外されてもよい。特定の部品の洗浄及び/又は交換の際、装置の変形物によっては、再調整用の施設で、又は外科的処置の直前に使用者によって、その後の使用のために再組み立てされ得る。当業者であれば、装置の再調整において、分解、洗浄/交換、及び再組み立てのためのさまざまな技術を使用できる点は理解されるであろう。このような技術の使用、及びその結果として得られる再調整された装置は、すべて本出願の範囲内にある。
【0093】
単なる一例として、本明細書で説明した変形例は、手術の前及び/又は後に、滅菌されてもよい。1つの滅菌技術では、装置は、プラスチック又はTYVEKバッグなど、閉じて密閉された容器に入れられる。次いで、容器及び装置は、γ放射線、X線、又は高エネルギー電子など、容器を透過することができる放射線の場に設置されてよい。放射線により、装置上及び容器内の細菌を死滅させることができる。次に、滅菌された装置は、後の使用のために、滅菌した容器内に保管されてもよい。装置はまた、限定されるものではないが、β若しくはγ放射線、エチレンオキシド、又は蒸気を含めて、当該技術分野で既知の他の任意の技術を使用して滅菌されてもよい。
【0094】
本発明のさまざまな実施形態が、図示及び説明されているが、本発明の範囲から逸脱することなく、当業者による適切な改変によって、本明細書で説明される方法及びシステムの更なる適合化を達成することができる。そのような可能な改変の幾つかについて述べたが、その他の改変も当業者には明らかであろう。例えば、上記で考察した実施例、実施形態、形状、材料、寸法、比率、工程などは、例示的なものであって必須のものではない。したがって、本発明の範囲は以下の特許請求の範囲において考慮されるべきものであり、本明細書及び図面において図示及び説明した構造及び動作の細部に限定されないものとして理解されるべきである。
【0095】
〔実施の態様〕
(1) 外科用器具であって、
(a)ハンドル組立体と、
(b)前記ハンドル組立体から遠位側に延びているシャフトであって、近位端及び遠位端を備える、シャフトと、
(c)ステープル留め組立体であって、前記シャフトの前記遠位端に配設され、開放位置から閉鎖位置まで選択的に動くように構成され、複数のステープルを組織の中に打ち込むように動作可能である、ステープル留め組立体と、
(d)モータと、
(e)前記モータに連結されたカム組立体であって、前記モータは、前記カム組立体を回転させるように構成されている、カム組立体と、
(f)前記カム組立体に連結された発射組立体であって、前記カム組立体は、
遠位側移動範囲にわたって変化する機械
効率を前記発射組立体の
遠位部分に提供するように
、前記発射組立体の前記遠位部分を、変化する長手方向の力特性で、前記遠位側移動範囲にわたり駆動する、発射組立体と、を備える、外科用器具。
(2) 前記発射組立体は、前記ハンドル組立体に回転式に固定された回動部材を備え、前記回動部材の第1の部分が前記カム組立体と係合し、前記回動部材の第2の部分が前記発射組立体と係合し、前記カム組立体は、回転することによって前記回動部材を回転させるように構成され、前記回動部材は、回転することによって、前記
変化する機械
効率を前記発射組立体の前記遠位部分に提供するように構成されている、実施態様1に記載の器具。
(3) 前記カム組立体は、前記カム組立体を一回転させることによって前記発射組立体を駆動するように動作可能である、実施態様1に記載の器具。
(4) 前記カム組立体は、第1のカム及び第2のカムを備える、実施態様1に記載の器具。
(5) 前記第1のカム及び前記第2のカムは、共通の長手軸に沿って長手方向に間隔をあけて配置され、前記第1のカム及び前記第2のカムは、前記長手軸の周りに異なる角度位置に向けられている、実施態様4に記載の器具。
【0096】
(6) 前記第1のカム及び前記第2のカムは、カムの輪郭が異なる、実施態様4に記載の器具。
(7) 前記第1のカム及び前記第2のカムは、同一形状である、実施態様4に記載の器具。
(8) 前記発射組立体は、前記ハンドル組立体に回転式に固定された回動部材を備え、前記回動部材の第1の部分が前記第1のカムと関連付けられ、前記回動部材の第2の部分が前記第2のカムと関連付けられ、前記回動部材の第3の部分が前記発射組立体と係合し、前記カム組立体は、回転することによって前記回動部材を回転させるように構成され、前記回動部材は、回転することによって、前記
変化する機械
効率を前記発射組立体の前記遠位部分に提供するように構成されている、実施態様4に記載の器具。
(9) 前記第1のカム及び前記回動部材の前記第1の部分は、接触することによって前記発射組立体を第1の長手距離に沿って長手方向に並進移動させるように構成され、前記第2のカム及び前記回動部材の前記第2の部分は、接触することによって前記発射組立体を第2の長手距離に沿って長手方向に並進移動させるように構成されている、実施態様8に記載の器具。
(10) 前記発射組立体の近位部分は、長手軸を規定し、前記モータは、前記長手軸に対して斜めに向けられている、実施態様1に記載の器具。
【0097】
(11) 前記ハンドル組立体は、ピストルグリップを規定し、前記モータは、前記ピストルグリップ内に配置されている、実施態様10に記載の器具。
(12) 前記発射組立体は、アームを備え、該アームは、前記カム組立体と係合し、該アームは、長手方向に並進移動することによって、前記
変化する機械
効率を前記発射組立体の前記遠位部分に提供するように構成されている、実施態様1に記載の器具。
(13) 前記カム組立体は、バレルカムを備える、実施態様12に記載の器具。
(14) バレルカムは、傾斜した遠位面を備える、実施態様13に記載の器具。
(15) 前記傾斜した環状面は、複数の異なる弓形の斜面を備える、実施態様14に記載の器具。
【0098】
(16) 前記発射組立体を長手方向近位側に付勢するように構成された弾性部材を更に備える、実施態様1に記載の器具。
(17) 外科用器具であって、
(a)ハンドル組立体と、
(b)前記ハンドル組立体から遠位側に延びているシャフトであって、近位端及び遠位端を備える、シャフトと、
(c)ステープル留め組立体であって、前記シャフトの前記遠位端に配設され、開放位置から閉鎖位置まで選択的に動くように構成され、複数のステープルを環状配列で打ち込んで組織の2つの管腔を一緒に固定するように動作可能である、ステープル留め組立体と、
(d)モータと、
(e)前記モータに連結されたカム組立体であって、前記モータは、前記カム組立体を回転させるように構成されている、カム組立体と、
(f)前記カム組立体と機械的に連絡する発射組立体であって、前記ステープル留め組立体を長手方向に並進移動させることによって前記複数のステープルを打ち込むように構成されている、発射組立体と、
(g)弾性付勢部材であって、前記発射組立体を前記カム組立体に向かって付勢するように構成されている、弾性付勢部材と、を備える、外科用器具。
(18) 外科用器具であって、
(a)ハンドル組立体と、
(b)前記ハンドル組立体から遠位側に延びているシャフトであって、近位端及び遠位端を備える、シャフトと、
(c)ステープル留め組立体であって、前記シャフトの前記遠位端に配設され、開放位置から閉鎖位置まで選択的に動くように構成され、複数のステープルを環状配列で打ち込んで組織の2つの管腔を一緒に固定するように動作可能である、ステープル留め組立体と、
(d)第1のモータと、
(e)第2のモータと、
(e)前記モータに連結された歯車組立体であって、前記モータは、前記歯車組立体の構成要素を回転させるように構成されている、歯車組立体と、
(f)発射組立体であって、前記ステープル留め組立体を長手方向に並進移動させることによって前記複数のステープルを打ち込むように構成され、前記歯車組立体の構成要素は、回転して前記発射組立体を長手方向に並進移動させるように構成されている、発射組立体と、を備える、外科用器具。
(19) 前記歯車組立体は、
(i)前記第1のモータに連結された第1の歯車と、
(ii)前記第2のモータに連結された第2の歯車と、
(iii)前記第1の歯車及び前記第2の歯車と係合したシャフトであって、前記第1の歯車及び前記第2の歯車は、回転することによって前記シャフトを回転させるように構成され、前記シャフトは、回転することによって前記発射組立体を長手方向に並進移動させるように構成されている、シャフトと、を備える、実施態様18に記載の器具。
(20) 前記第1の歯車及び前記第2の歯車は、第1の方向に回転することによって前記発射組立体を遠位側へ長手方向に並進移動させるように構成され、前記第1の歯車及び前記第2の歯車は、第2の方向に回転することによって前記発射組立体を近位側へ長手方向に並進移動させるように構成されている、実施態様19に記載の器具。